〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について図1から図12に基づいて詳細に説明する。
〔システムの概要〕
まず、本実施形態に係る連携システムの概要を図3に基づいて説明する。図3は、連携システム7の概要を示す図である。連携システム7は、複数のサービスを連携させる連携サービスを提供するシステムである。
連携システム7において連携対象となるサービスは、トリガのサービスと、アクションのサービスとに分類できる。すなわち、連携システム7では、トリガのサービスに関する所定のイベントが発生したときに、アクションのサービスに所定のアクションを実行させる。これにより、異なるサービスを組み合わせた多様な連携サービスを提供することが可能になる。
本実施形態ではトリガのサービスがユーザの位置情報を通知するサービスであり、アクションのサービスが機器(制御対象機器)4に所定の動作、より詳細には音声発話させるサービスである例を説明する。なお、トリガのサービスおよびアクションのサービスはこれらのサービスに限定されない。
図示の連携システム7には、連携サービスを提供する連携サーバ1、アクションのサービスを提供する機器制御サーバ2、連携ルールの設定などに用いられる操作端末(端末装置)3、機器制御サーバ2の制御対象の機器4、およびトリガのサービスを提供する情報提供サーバ5が含まれる。なお、連携ルールとは、連携サービスにおけるトリガとアクションを対応付けたものであり、連携サーバ1によって生成される。
情報提供サーバ5は、ユーザの位置情報を連携サーバ1に通知する。そして、連携サーバ1は、所定の位置情報が通知された場合に、機器制御サーバ2によって機器4に所定の音声を出力させる。これにより、例えば、ユーザが帰宅したときに、自宅に設置された機器4から、帰宅したユーザに「おかえり」と発話させることもできる。
機器4は、機器制御サーバ2の制御対象となる機器であればよく、特に限定されないが、本実施形態では機器4が家庭用電気器具(以下、家電と呼ぶ)である例を説明する。図示の例のように機器4は複数のユーザに共用されていてもよい。
各ユーザは、操作端末3を所持しており、この操作端末3を用いて機器4の動作制御をアクションとする連携ルールを設定することができる。詳細は後述するが、連携システム7では、この連携ルールの設定における機器4の選択の際に、ユーザのグループに関連した機器4を容易に選択できるようになっている。
〔連携ルールの設定と連携ルール設定後の処理〕
続いて、連携ルールの設定と連携ルール設定後の処理について図4に基づいて説明する。図4は、連携ルールの設定と連携ルール設定後の処理の概要を示す図である。なお、連携ルールを設定する前提として、ユーザは、連携対象の各サービスの利用登録を行い、該サービスを利用するためのユーザID(ユーザアカウント)とパスワードを取得しているものとする。連携対象の各サービスにおけるユーザIDは同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、機器制御サーバ2によって提供されるサービス(機器制御サービス)については、該サービスの対象となる機器4(発話する家電)が既に登録されているものとする。
連携ルールを設定するときには、同図の(a)に示すように、操作端末3によって、連携サーバ1にトリガのサービスとアクションのサービスとを設定する。具体的には、まず、操作端末3は、連携サーバ1を介してトリガのサービスのユーザ認証を行う。より詳細には、操作端末3は、当該サービスのユーザIDとパスワードを、連携サーバ1を介して情報提供サーバ5に送信する。なお、操作端末3は、連携サーバ1を介さずにユーザ認証を行ってもよい。この認証に成功すると、情報提供サーバ5は、認証に成功したユーザのユーザID(ユーザの識別情報)を連携サーバ1に送信する。これにより、以後、連携サーバ1は、上記ユーザIDを用いて、当該ユーザに関する情報(以下、ユーザ情報と呼ぶ)を情報提供サーバ5から取得することができるようになる。
また、操作端末3は、情報提供サーバ5が提供するサービスを利用した、トリガの条件(アクションを実行する契機となる事象)を決定し、連携サーバ1に通知する。ここでは、情報提供サーバ5が、ユーザの現在位置を示す位置情報を通知する位置情報サービスを提供することを想定しているので、例えば、ユーザの現在位置が所定の位置(例えば自宅や自宅の最寄駅)となったことをトリガの条件に設定することができる。
さらに、操作端末3は、上記と同様の処理により、アクションのサービスのユーザ認証を行う。ここで認証が成功すると、機器制御サーバ2は、認証に成功したユーザのユーザIDを連携サーバ1に送信する。これにより、以後、連携サーバ1は、上記ユーザIDを用いて、当該ユーザに関する情報を機器制御サーバ2から取得することができるようになる。
例えば、連携サーバ1は、上記ユーザIDを用いて、上記ユーザIDのユーザの属するグループのメンバーリストと、該メンバーが制御対象とすることのできる機器4のリスト(以下、機器リストと呼ぶ)を、機器制御サーバ2から取得することができる。なお、上記グループは、機器制御サーバ2にてユーザの管理に用いられているグループであり、例えば1つの家族のメンバーを1つのグループとして管理してもよい。そして、連携サーバ1は、受信したメンバーリストと機器リストを操作端末3に送信して表示させてもよい。これにより、操作端末3のユーザは、認証したユーザのみならず、そのユーザと同じグループに属する他のユーザに関するアクションについても容易に設定することができる。
そして、操作端末3は、選択されたメンバーと、選択された機器4と、該機器4に実行させる処理(アクション)とを連携サーバ1に通知し、連携サーバ1は、このアクションと上述のトリガの条件とを対応付けて連携ルールを生成する。
なお、操作端末3は、アクションの設定において、機器4の選択を省略することもできる。このように、機器4を選択しなくとも、機器4に動作を実行させる連携ルールを生成させることができる点が、連携システム7の主な特徴点の一つである。
連携ルールが設定された後の処理を同図の(b)に基づいて説明する。連携ルールを設定した連携サーバ1は、情報提供サーバ5から定期的(例えば15分毎)にユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報に基づいて、トリガの条件が充足したか確認する。そして、連携サーバ1は、条件が充足したと判定すると、当該連携ルールのアクションを実行する。具体的には、連携サーバ1は、ユーザID(機器制御サービスのユーザID)および制御対象の機器4の機器IDを機器制御サーバ2に通知する。なお、機器4に実行させる処理やその内容(例えば発話内容)についても合わせて通知してもよい。
そして、機器制御サーバ2は、連携サーバ1から通知されたユーザIDのユーザに提供するサービスとして、同じく連携サーバ1から通知された機器IDの機器4に対して動作実行指示を送信し、機器4に当該連携ルールのアクションを実行させる。
なお、アクションの設定において機器4が選択されていない場合、連携サーバ1は、ユーザID(機器制御サービスのユーザID)およびアクションの内容を機器制御サーバ2に送信する。この際に、連携サーバ1は、機器4が選択されていないことを示す情報、アクションの実行主体が任意であることを示す情報、あるいは機器4の選択指示、についても機器制御サーバ2に送信してもよい。この場合、機器制御サーバ2は、受信したユーザIDのユーザに応じた機器4のうち、上記アクションを実行可能な機器4を、該アクションの実行命令の送信先に決定する。そして、機器制御サーバ2は、送信先に決定した機器4に上記アクションの実行命令を送信することにより、該機器4に該アクションを実行させる。
〔装置構成(連携サーバと機器制御サーバ)〕
次に、連携サーバ1と機器制御サーバ2の装置構成を図1に基づいて説明する。図1は、連携サーバ1と機器制御サーバ2の要部構成の一例を示すブロック図である。ここでは、まず連携サーバ1について説明し、その後、機器制御サーバ2について説明する。
〔連携サーバの構成〕
図示のように、連携サーバ1は、連携サーバ1の各部を統括して制御する制御部10、連携サーバ1が使用する各種データを記憶する記憶部11、および連携サーバ1が他の機器と通信するための通信部12を備えている。なお、同図では、1つの通信部12にて、機器制御サーバ2、操作端末3、および情報提供サーバ5と通信する例を示しているが、通信相手機器に応じて異なる通信部(通信インターフェース)を介して通信してもよい。
制御部10には、トリガ設定部101、トリガ認証部102、アクション設定部103、アクション認証部104、ルール生成部105、条件判定部106、およびアクション制御部107が含まれている。そして、記憶部11には、連携ルール111が格納されている。
トリガ設定部101は、連携ルールのトリガの設定に関する処理を行う。そして、トリガ認証部102は、トリガ設定部101によるトリガの設定において選択されたサービスへの認証を行う。認証に成功することにより、連携サーバ1は、認証したユーザに関する情報をトリガのサービス(この例では情報提供サーバ5による位置情報サービス)から取得することが可能になる。
アクション設定部103は、連携ルールのアクションの設定に関する処理を行う。そして、アクション認証部104は、アクション設定部103によるアクションの設定において選択されたサービスへの認証を行う。認証に成功することにより、アクション設定部103は、認証したユーザに関する情報をアクションのサービス(この例では機器制御サーバ2による機器制御サービス)から取得することが可能になる。そこで、アクション設定部103は、認証したユーザが属するグループのメンバー(認証したユーザを含む)のメンバーリストと、これらのメンバーに関連した機器4の機器リストを機器制御サーバ2から取得する。そして、アクション設定部103は、取得したメンバーリストに含まれるメンバーを示す情報と、機器リストに含まれる機器4を示す情報とを操作端末3に表示させて、操作端末3のユーザ(連携ルールの設定を行うユーザ)に所望のメンバーと機器4を選択させる。そして、アクション設定部103は、選択された機器4を実行主体とし、選択されたメンバーを対象とするアクションを設定する。
ルール生成部105は、トリガ設定部101が設定したトリガの条件と、アクション設定部103が設定したアクションとを対応付けて連携ルールを生成する。上述のように、ユーザは、認証したユーザが属するグループのメンバーを選択して、該メンバーに関連する機器4を選択することができる。このため、ルール生成部105は、認証したユーザに関連した機器4に動作を実行させる連携ルールのみならず、認証したユーザが属するグループに関連した機器4に動作を実行させる連携ルールも生成することができる。
条件判定部106は、連携ルールに含まれるトリガの条件が充足しているか判定する。そして、充足していると判定した場合には、当該連携ルールのアクションの内容をアクション制御部107に通知する。
アクション制御部107は、連携ルールに設定されたアクションをアクションのサービスに実行させる。具体的には、アクション制御部107は、機器制御サーバ2に上記アクションを通知して、該機器制御サーバ2により機器4に上記アクションを実行させる。
連携ルール111は、トリガのサービスとアクションのサービスとを連携させるルールであり、上述のようにルール生成部105が生成する。連携ルール111は、トリガの条件を示す情報と、アクションを実行させる機器4を示す情報と、該機器4に実行させる動作を示す情報とを含む。
〔機器制御サーバの構成〕
図示のように、機器制御サーバ2は、機器制御サーバ2の各部を統括して制御する制御部20、機器制御サーバ2が使用する各種データを記憶する記憶部21、および機器制御サーバ2が他の機器と通信するための通信部22を備えている。なお、同図では、1つの通信部22にて、連携サーバ1、操作端末3、および機器4と通信する例を示しているが、通信相手機器に応じて異なる通信部(通信インターフェース)を介して通信してもよい。
制御部20には、ユーザ・機器登録部201、認証部202(情報受信部)、情報送信部203、機器制御部204、および機器特定部205が含まれている。そして、記憶部21には、ユーザ管理情報211、グループ管理情報212、および機器管理情報213が格納されている。
ユーザ・機器登録部201は、機器制御サービスへのユーザおよび機器4の登録に関する処理を行う。機器制御サービスに登録することによって、ユーザは、機器制御サービスを利用して、機器制御サービスに登録された機器4の動作制御を行うことができるようになる。登録したユーザに関する情報は、ユーザ管理情報211およびグループ管理情報212として記憶部21に格納され、登録した機器4に関する情報は、機器管理情報213として記憶部21に格納される。
認証部202は、機器情報サービスを利用する際の認証に関する処理を行う。具体的には、認証部202は、機器情報サービスを利用しようとするユーザにユーザID(機器情報サービスの利用登録を行ったユーザに割り振られるID)とパスワードの入力を行わせる。そして、入力されたユーザIDとパスワードと、ユーザ管理情報211に登録されているユーザIDとパスワードとを照合し、一致すれば認証成功と判定し、不一致であれば認証失敗と判定する。また、認証部202は、連携サーバ1からユーザIDが通知されたときに、該ユーザIDがユーザ管理情報211に登録されているか否かを判定する。ここで、登録されていると判定した場合には、認証部202は、該ユーザIDのユーザに応じたメンバーリストと機器リストを情報送信部203に送信する。これらのリストを受信した情報送信部203は、まずメンバーリストを連携サーバ1に送信する。そして、情報送信部203は、連携サーバ1からメンバーリストから選択されたメンバーの通知を受けると、該メンバーに対応する機器リストを連携サーバ1に送信する。つまり、情報送信部203は、認証部202による認証に成功したユーザ、および該ユーザが属するグループの他のメンバーの少なくとも何れかに関連した機器リストを連携サーバ1に送信する。
機器制御部204は、機器制御サービスに登録された機器4の動作制御を行う。具体的には、機器制御部204は、機器制御サービスに登録されたユーザからの指示に従って機器4の動作制御を行う。また、機器制御部204は、連携サーバ1からの制御に従って、連携ルールに設定された動作を機器4に実行させる制御を行う。
機器特定部205は、連携ルールに基づく動作の実行指示を連携サーバ1から受信した場合に、当該連携ルールに規定された動作(アクション)およびユーザの少なくとも何れかに応じた機器4を特定する。そして、機器特定部205が特定した機器4には、機器制御部204によって、上記動作の実行命令が送信される。
ユーザ管理情報211は、機器制御サービスに登録されたユーザを管理する情報であり、上述のようにユーザ・機器登録部201によって生成される。ユーザ管理情報211は、例えば図5のような情報であってもよい。図5は、ユーザ管理情報211の一例を示す図である。図示のユーザ管理情報211は、ユーザIDとユーザ名とパスワードとが対応付けられたテーブル形式の情報である。ユーザIDは、機器制御サービスの各ユーザに割り当てられる固有の識別情報である。また、ユーザ名は、各ユーザが決めることのできる、機器制御サービスにおける該ユーザの称呼である。そして、パスワードは、機器制御サービスを利用する際に必要なパスワードであり、各ユーザが個別に設定する。
グループ管理情報212は、機器制御サービスに登録されたユーザのグループを管理する情報であり、ユーザ管理情報211と同様に、ユーザ・機器登録部201によって生成される。グループ管理情報212は、例えば図6のような情報であってもよい。図6は、グループ管理情報212の一例を示す図である。図示のグループ管理情報212は、グループIDとグループ名と所属ユーザとが対応付けられたテーブル形式の情報である。グループIDは、機器制御サービスのユーザからなるグループのそれぞれに割り当てられる固有の識別情報である。また、グループ名は、各グループのユーザが決めることのできる、機器制御サービスにおける該グループの称呼である。そして、所属ユーザは、該グループに所属するユーザを示し、図示の例ではグループに所属するユーザのユーザIDが記述されている。
機器管理情報213は、機器制御サービスに登録された機器4を管理する情報であり、上述のようにユーザ・機器登録部201によって生成される。機器管理情報213は、例えば図7のような情報であってもよい。図7は、機器管理情報213の一例を示す図である。図示の機器管理情報213は、機器ID、機種、メーカー、アクション対応機能、登録名、所有者、所属グループ、および許可ユーザが対応付けられたテーブル形式の情報である。機器IDは、機器制御サービスの制御対象として登録された機器4のそれぞれに割り当てられる固有の識別情報である。また、機種は、機器4がどのような種類の機器であるかを示す。メーカーは、機器4を製造したメーカーを示す。
アクション対応機能は、機器4の機能のうち連携ルールのアクションに利用することのできる機能を示す。同図では、メッセージを音声出力する発話機能とメッセージを表示出力する表示機能が例示されている。発話機能を有する機器4には、メッセージを発話するアクションを実行させることができ、表示機能を有する機器4には、メッセージを表示するアクションを実行させることができる。また、これらの少なくとも何れかの機能を備えている機器4には、メッセージを出力するアクションを実行させることができる。
また、登録名は、各ユーザが決めることのできる、機器制御サービスにおける機器4の称呼である。そして、所有者は機器4の所有者を示す。また、所属グループは、機器4が所属するグループを示し、図示の例ではグループIDが記述されている。許可ユーザは、機器4に対する制御を設定することが可能なユーザ、および機器4の動作(例えば発話)の対象となることが可能なユーザを示している。
〔装置構成(操作端末と機器)〕
次に、操作端末3と機器4の装置構成を図2に基づいて説明する。図2は、操作端末3と機器4の要部構成の一例を示すブロック図である。ここでは、まず操作端末3について説明し、その後、機器4について説明する。
〔操作端末の構成〕
図示のように、操作端末3は、操作端末3の各部を統括して制御する制御部30、操作端末3が使用する各種データを記憶する記憶部31、操作端末3が他の機器と通信するための通信部32、制御部30の制御に従って画像を表示する表示部33、およびユーザの入力操作を受け付ける入力部34を備えている。
制御部30には、連携設定部(機器情報表示部)301、機器制御設定部302、および情報提供設定部303が含まれている。これらの処理部は、例えばアプリケーションソフトウェアを操作端末3にインストールすることで実現してもよい。
連携設定部301は、連携サービスに関する処理を行う。具体的には、連携設定部301は、連携サーバ1にアクセスして連携サーバ1に連携ルールを設定させる処理などを行う。なお、連携ルールの設定の詳細は後述する。
機器制御設定部302は、機器制御サービスに関する処理を行う。具体的には、機器制御設定部302は、機器制御サーバ2にアクセスして機器制御サービスにユーザおよび機器4を登録する処理を行う。
情報提供設定部303は、情報提供サービスに関する処理を行う。具体的には、情報提供設定部303は、情報提供サーバ5にアクセスして情報提供サービスにユーザ登録する処理や、情報提供サービスから提供を受ける情報の設定などを行う。
〔機器の構成〕
図示のように、機器4は、機器4の各部を統括して制御する制御部40、機器4が使用する各種データを記憶する記憶部41、および機器4が他の機器と通信するための通信部42を備えている。また、機器4は、ユーザの入力操作を受け付ける入力部43、制御部40の制御に従って音声を出力する音声出力部44、および制御部40の制御に従って所定の動作を行う動作部45を備えている。例えば、機器4が自走式のロボット掃除機であれば、動作部45は掃除(機器4の移動とごみの吸引等)を行うものとなる。
制御部40には、発話制御部(動作実行部)401および動作制御部402が含まれている。発話制御部401は、音声出力部44に音声を出力させる。例えば、発話制御部401は、機器制御サーバ2の指示に従って、連携ルールに基づく音声を出力(発話)させる。動作制御部402は、動作部45の動作を制御する。なお、連携ルールに設定するアクションは、機器4に発話以外の動作を行わせるものであってもよく、この場合、動作制御部402が動作実行部として機能し、連携ルールに基づく動作を動作部45に実行させる。
〔トリガ設定のための操作画面例〕
次に、ユーザにトリガの設定を行わせるために操作端末3が表示する操作画面について図8に基づいて説明する。図8は、トリガのサービスを設定するための操作画面の一例を示す図である。
同図の(a)〜(c)の例では、タブの切り替えにより、トリガのサービスと、アクションのサービスのそれぞれの設定を行うことができる操作画面を示している。つまり、ユーザは、「トリガ」のタブを選択することによりトリガについての設定を行うことができ、「アクション」のタブを選択することによりアクションについての設定を行うことができる。操作端末3の連携設定部301は、連携ルールの生成を開始する際にこのような操作画面を表示部33に表示する。なお、操作画面は、連携サーバ1(より詳細にはトリガ設定部101とアクション設定部103)が生成したものを受信して表示してもよいし、連携サーバ1から操作画面の表示に必要な情報を受信して連携設定部301が表示してもよい。
トリガのタブが選択された場合、連携設定部301は、同図の(a)に示すように、トリガのサービスに対応するアプリのアイコンを表示してもよい。なお、同図には示していないが、トリガのサービス(この例ではアプリ)が選択された後、連携設定部301は、選択されたサービスに対するユーザ認証を行う。そして、このユーザ認証が成功することにより、連携サーバ1は、選択されたサービスから、認証されたユーザのユーザ情報(この例では位置情報)を取得できるようになる。
同図の(a)の画面において位置情報サービスが選択されると、連携設定部301は、同図の(b)に示すように、サービスの種類を選択させる操作画面を表示する。図示の例では、ユーザが所定の地点に到着したことを報知する到着検知、ユーザが所定の地点から移動したことを報知する移動検知、およびユーザは所定の地点から所定の範囲内に入ったことを報知する接近検知の3種類のサービスを選択候補として表示している。
そして、これらのサービスのうち到着検知が選択されると、連携設定部301は、同図の(c)に示すように、該サービスが提供するどのような情報をトリガの条件とするかを選択させる操作画面を表示部33に表示する。図示の例では、誰がどこに到着したかをユーザに指定させる操作画面を表示している。そして、図示の例では「ジュン」というユーザ名のユーザが自宅に到着した(自宅に位置している)ことがトリガの条件に設定されている。つまり、この例では、位置情報サービスが、「ジュン」が「自宅」に到着した、という情報を連携サーバ1に送信したことをトリガの条件に設定している。なお、到着地点を示す「自宅」などの名称は、予め位置情報サービスが提供可能な位置情報に応じた名称を連携サーバ1に記憶させておけば、操作端末3に表示させることができる。
〔アクション設定のための操作画面例〕
続いて、ユーザにアクションの設定を行わせるために操作端末3が表示する操作画面について図9に基づいて説明する。図9は、アクションのサービスを設定するための操作画面の一例を示す図である。
同図の(a)の操作画面は、図8の(a)と同様であるが、図9の(a)では、アクションのタブが選択されており、アクションのサービスに対応するアプリのアイコンが表示されている。なお、同図には示していないが、アクションのサービスが選択された後、連携設定部301は、選択されたサービスに対するユーザ認証を行い、このユーザ認証が成功することにより、連携サーバ1は機器制御サーバ2からユーザに応じた機器リストを取得できるようになり、また、選択されたサービスにアクションを実行させることができるようになる。
同図の(a)の画面において機器4に発話させるサービス(機器制御サービス)のアプリが選択されると、連携設定部301は、同図の(b)に示すように、サービスの種類を選択させる操作画面を表示する。図示の例では、機器4にメッセージを出力させる「メッセージ」のサービスと、機器4の電源のON/OFF切り替えを行う「ON/OFF」のサービスとを選択候補として表示している。
そして、メッセージのサービスが選択されると、連携設定部301は、同図の(c)に示すように、メッセージを出力させる家電(機器4)を自動選択とするか、手動選択とするかを選択させる選択項目を表示する。
同図の(c)の操作画面において、自動選択の選択項目が選択された場合、連携設定部301は、メッセージ出力の詳細設定を行わせる操作画面を表示する。この操作画面は、同図の(d)のようなものであってもよい。この例では、メッセージの内容(何を)の入力を受け付けるテキストボックスと、メッセージの出力態様(どのように)をユーザに選択させるドロップダウンリストとを表示している。
メッセージの出力態様の選択肢としては、自動、音声、および表示の3つが表示されている。「音声」はメッセージの音声出力に対応し、「表示」はメッセージの音声出力に対応している。そして「自動」は、メッセージを出力させる機器4の機能(アクション対応機能)に応じた態様でのメッセージの出力に対応している。例えば図7に示す、機器IDがT2125のエアコンは、アクション対応機能が「発話機能」であるから、該エアコンがアクションの実行主体に決定された場合、メッセージの出力態様が「自動」であれば、メッセージは発話(音声出力)される。なお、図7の機器IDがT2126のエアコンのように、音声出力と表示出力の両方に対応している機器4がアクションの実行主体に決定された場合、メッセージの出力態様が「自動」であれば、音声出力と表示出力の何れかまたは両方でメッセージを出力させる。
メッセージの内容と出力態様が選択されると、アクションの設定に必要な入力が完了となる。この状態で「決定」キーが選択されると、トリガの設定に必要な入力についても完了していれば、連携設定部301は、トリガおよびアクションの設定内容を連携サーバ1に通知する。これにより、連携ルールの内容を確定することができる。なお、必要な入力が行われていない場合、連携設定部301は、エラー画面を表示して、その入力をユーザに促す。
この例では、アクションを実行させる機器4を指定しないので、機器制御サーバ2がアクションを実行させる機器を決定する。また、アクションの対象となる対象ユーザについても指定しないため、対象ユーザも自動で決定される。例えば、連携設定部301は、アクションの設定の際に機器制御サービスへの認証に成功したユーザを対象ユーザと決定してもよい。
一方、図9の(c)の操作画面において、手動選択の選択項目が選択された場合、連携設定部301は、アクションを実行させる機器4の選択項目を含む、メッセージ出力の詳細設定を行わせる操作画面を表示する。この操作画面は、同図の(e)のようなものであってもよい。この例では、同図の(d)の入力項目に加えて、メッセージ出力の対象となるグループ(この例では家族)のメンバー(誰の)、およびメッセージを出力させる機器4(家電)の入力項目が表示されている。
「誰の」の入力項目には、機器制御サービスへの認証に成功したユーザと、該ユーザと同じグループに属するメンバーがドロップダウンリストで表示される。図示の例では、「ジュン」のみが表示されているが、ドロップダウン形式で他のメンバー(図5および図6の例では「お父さん」および「お母さん」)をも表示させ、これらのメンバーを選択することもできる。
「誰の」の入力項目にてメンバーが選択されると、機器制御サービスにて制御可能な機器4のうち、そのメンバーに応じた機器4が、メッセージを出力させる機器4の候補として表示される。図示の例では、同図の(e)〜(g)に示すように、選択されたメンバーである「ジュン」に対して発話することのできる機器4である掃除機とテレビがドロップダウンリストで表示されており、「掃除機」(ロボット掃除機)が選択されている。
なお、図示のドロップダウンリストには、機器4の機種名(掃除機、テレビ)が示されているが、同じ機種の機器4が複数機器リストに含まれる場合、機種名の表示ではユーザが所望の機器4を選択することが難しい。そこで、各機器4に、予め登録名(例えば機器4のニックネーム等)をユーザが設定できるようにし、上記ドロップダウンリストにはこの登録名を表示することが好ましい。例えば、単にテレビと表示する代わりに、登録名である「リビングのテレビ君」と表示することにより、複数台のテレビが機器リストに含まれていても、ユーザは登録名によりそれらのテレビを識別して所望のテレビを選択することができる。登録名は、ユーザが操作端末3から機器制御サーバ2にアクセスして入力すればよい。あるいは、機器制御サーバ2が予め登録名の候補を登録しておき、その候補の中からユーザが操作端末3で登録名を選択するようにしてもよい。そして、登録名は、機器管理情報213に記述しておけばよい。これにより、連携サーバ1は、登録名を含む機器リストを機器制御サーバ2から取得することが可能になる。
また、発話内容としては、同図の(g)に示すように、「{ユーザ名}ちゃん おかえり!」が入力されている。そして、「決定」キーを選択することにより、アクションの内容を確定することができる。これにより、同図の(h)に示すように、ロボット掃除機である機器4に、自宅に到着した「ジュン」に対して「ジュンちゃん おかえり!」と発話させることができる。
〔連携ルールを生成する処理の流れ〕
次に、連携ルールを生成する処理の流れを図10に基づいて説明する。図10は、連携ルールを生成する処理の一例を示すフローチャートである。なお、同図ではトリガ条件の設定が終了した後、図9の(c)の操作画面から「家電手動選択」が選択された場合の処理を示している。
「家電手動選択」が選択されると、連携サーバ1のアクション設定部103は、機器制御サービスのユーザIDを機器制御サーバ2に送信して、該ユーザIDのユーザに応じたメンバーリストおよび機器リストの送信を要求する(S1)。
機器制御サーバ2の認証部202は、上記ユーザIDを受信すると(S11、情報受信ステップ)、グループ管理情報212を参照して、受信したユーザIDのユーザが属するグループと、そのメンバーを特定する。そして、認証部202は、ユーザ管理情報211を参照して、上記特定したメンバーそれぞれのユーザIDとユーザ名とを含むメンバーリストを生成する。
また、認証部202は、機器管理情報213を参照して、S11で受信したユーザIDのユーザが許可ユーザとなっている機器4を特定し、特定した機器4の機器IDと登録名とを含む機器リストを生成する。そして、認証部202は、生成したメンバーリストと機器リストを情報送信部203に送り、情報送信部203は、当該メンバーリストと機器リストを連携サーバ1に送信する(S12、情報送信ステップ)。これにより、連携ルールの設定における機器制御サーバ2の処理(機器制御サーバ2の制御方法)は終了する。
連携サーバ1のアクション設定部103は、メンバーリストと機器リストを受信すると(S2)、当該メンバーリストに含まれるユーザのユーザ名と、当該機器リストに含まれる登録名とをユーザに選択させる操作画面(選択画面)を生成し、操作端末3に表示させる(S3)。この操作画面では、図9の(e)に示したように、ユーザとその家族(同一のグループに属するメンバー)の中から、アクションの対象とする対象ユーザを選択させることができる。
操作端末3の連携設定部301は、上記操作画面(選択画面)を表示部33に表示する(S21)。そして、対象ユーザを選択する操作を入力部34が受け付けると(S22)、連携設定部301は、選択された対象ユーザを連携サーバ1に通知する。
連携サーバ1のアクション設定部103は、対象ユーザの通知を受信すると(S4)、S2で受信した機器リストを参照し、通知された対象ユーザに応じた機器4を特定して、特定した機器4を操作端末3に通知する(S5)。なお、対象ユーザに応じた機器4とは、S2で受信した機器リストにおいて、対象ユーザが制御対象とすることが可能となっている機器4、あるいは対象ユーザを動作(例えば発話)の対象とすることができる機器4を指す。
操作端末3の連携設定部301は、通知された機器4の登録名を表示する(S23)。登録名は、図9の(f)の例のように、ドロップダウン形式で表示させてもよい。そして、連携設定部301は、表示した登録名の中から登録名を選択する操作を入力部34が受け付けると、当該登録名の機器4が、アクションを実行させる機器4である対象機器として選択されたと判定し、該対象機器を連携サーバ1に通知する。この通知は、機器IDで行ってもよいし、登録名で行ってもよい。
また、連携設定部301は、発話内容の入力を受け付ける(S24)。連携設定部301は、例えば、図9の(g)の例のように、テキストボックスに発話内容を入力させることによって、発話内容の入力を受け付けてもよい。そして、連携設定部301は、受け付けた発話内容を連携サーバ1に通知する。なお、図9の(e)〜(g)の例のように、メッセージの出力態様についても入力を受け付けてもよい。
さらに、連携設定部301は、連携ルールの設定に必要な全ての入力を受け付けた後、確定操作の有無を判定する(S26)。連携設定部301は、例えば、図9の例では「決定」キーが選択された場合に、確定操作が行われたと判定してもよい。ここで、確定操作が行われていないと判定した場合(S26でNO)、連携設定部301はS22の処理に戻る。一方、確定操作が行われたと判定した場合(S26でYES)、連携設定部301は連携サーバ1に確定の通知を送信し、これにより連携ルールの設定処理を終了する。
一方、連携サーバ1のアクション設定部103は、対象機器の通知を受信し(S6)、発話内容の通知を受信した(S7)後、確定の通知を受信したか否かを判定する(S8)。ここで、確定の通知を受信していないと判定した場合(S8でNO)、アクション設定部103はS4の処理に戻る。一方、確定の通知を受信したと判定した場合(S8でYES)、アクション設定部103は確定した対象ユーザ、対象機器、および発話内容をルール生成部105に送信する。
ルール生成部105は、上記対象ユーザ、対象機器、および発話内容と、図示しない処理によりトリガ設定部101が設定したトリガの条件とを対応付けた連携ルールを生成し(S9)、記憶部11に格納して、連携ルールの設定処理を終了する。
なお、図9の(c)の操作画面から「家電自動選択」が選択された場合、操作端末3の連携設定部301は、図9の(d)のような操作画面を表示して、必要な入力を受け付ける。そして、確定操作が行われると、受け付けた入力の内容と、対象ユーザ(例えばアクションの設定の際に機器制御サービスへの認証に成功したユーザ)のユーザIDとを連携サーバ1に通知して処理を終了する。この場合、連携サーバ1では、ルール生成部105が、機器4の指定を含まない(対象ユーザのユーザIDは含む)連携ルールを生成する。
〔生成した連携ルールに基づく処理の流れ〕
次に、生成した連携ルールに基づく処理の流れを図11に基づいて説明する。図11は、生成した連携ルールに基づく処理の一例を示すフローチャートである。連携サーバ1の条件判定部106は、記憶部11に格納されている連携ルール111に基づき、情報提供サーバ5に対象ユーザの位置情報の送信を要求する(S31)。情報提供サーバ5はこの要求を受信すると(S41)、該要求に従って対象ユーザの位置情報を連携サーバ1に送信する(S42)。
連携サーバ1の条件判定部106は、情報提供サーバ5から位置情報を受信すると(S32)、トリガの条件を充足するか否かを判定する(S33)。具体的には、条件判定部106は、連携ルール111にトリガの条件として設定された位置情報と、S32で受信した位置情報とが一致する場合に条件充足と判定し、不一致の場合に条件不充足と判定する。ここで、条件を充足していないと判定した場合(S33でNO)、条件判定部106は、S31の処理に戻る。なお、S33でNOと判定した場合、所定の待機期間(例えば15分)が経過したときにS31の処理を実行する。
S33で条件を充足したと判定した場合(S33でYES)、条件判定部106は、条件を充足した連携ルール111のアクションの内容をアクション制御部107に通知する。具体的には、条件判定部106は、連携ルール111に含まれる対象ユーザと発話内容(機器4に出力させるメッセージ)をアクション制御部107に通知する。また、連携ルールに対象機器が含まれている場合には対象機器も通知する。なお、図9の(g)の例のように、発話内容にユーザ名が含まれている場合には、条件判定部106は、S31の位置情報の送信要求に対する戻り値(S32で受信する位置情報)に含まれるユーザ名を、発話内容のユーザ名に適用して発話内容を確定してもよい。
そして、アクション制御部107は、対象ユーザと発話内容を機器制御サーバ2に通知する(S34)。ここで、機器制御サーバ2の機器制御部204は、通知された内容に対象機器が含まれていなければ、機器特定部205に対象ユーザと制御内容(メッセージの出力)を通知して、該対象ユーザと該制御内容に応じた機器4を特定するように指示する。この指示を受信した機器特定部205は、機器管理情報213を参照して、通知された対象ユーザが許可ユーザとなっている機器4のうち、メッセージの出力が可能な機器4を対象機器と特定する(S51)。そして、特定した対象機器を機器制御部204に通知し、機器制御部204は、通知された対象機器に対し、連携サーバ1から通知された発話内容を出力するように指示する(S52)。なお、連携サーバ1から対象機器の通知を受信した場合(機器4を手動選択した場合)、S51の処理は行われず、S52の処理に進む。これにより、対象機器は、上記発話内容で発話する(S61)。なお、S51で特定された対象機器が表示機能を有する機器4である場合、S61ではメッセージを音声出力してもよい。
〔生成した連携ルールに基づく処理の流れ(API使用)〕
上述の生成した連携ルールに基づく処理は、API(Application Programming Interface)を用いて実現することもできる。これについて図12に基づいて説明する。図12は、生成した連携ルールに基づく処理を、APIを用いて実現した例を示すシーケンス図である。
連携サーバ1の条件判定部106は、トリガに設定したAPI、すなわち情報提供サーバ5の到着API(指定したユーザの到着地点を示す情報を提供するAPI)を定期的にポーリングする。この際、条件判定部106は、位置情報サービスのユーザIDを情報提供サーバ5に送信する。そして、情報提供サーバ5は、受信したユーザIDのユーザの到着地点(現在位置)を示す情報を連携サーバ1に返す。このときに送信する情報は、例えば図示の例のように、「(アプリ名).place:(地点名)」のような形式であってもよい。なお、(アプリ名)は、位置情報サービスのアプリ名である。また、(地点名)は、会社や自宅などの予め設定した地点にユーザが居る場合に通知される情報であり、予め設定した地点にユーザがいない場合には、そのことを示す情報(図示の例では「なし」)が通知される。なお、ユーザの到着地点を示す情報と共に、該ユーザの識別情報(例えばユーザ名)を送信してもよい。この場合、その識別情報を機器4に出力させることができる。
ここで、連携サーバ1の条件判定部106は、ポーリングの戻り値である「(アプリ名).place:(地点名)」の「地点名」が、連携ルールに設定された地点名と一致すると、トリガの条件を充足したと判定する。そして、条件判定部106がトリガの条件を充足したと判定した場合、アクション制御部107は、発話API(指定した機器4に指定した内容の発話を行わせるAPI)に機器制御サービスのユーザIDを送信して、トリガの条件が充足となった連携ルールのアクションを実行させる。
例えば、同図では、ユーザ名が「ジュン」であるユーザが自宅に到着したときに機器4に「ジュンちゃんおかえり」と発話させる連携ルールが設定されている例を示している。この場合、ポーリングの戻り値の「地点名」が「自宅」となったときに、連携サーバ1の制御に基づく機器制御サーバ2の制御により、機器4に「ジュンちゃんおかえり」と発話させる。なお、「ジュンちゃん」の部分は、予め発話内容に含めておいてもよいし、ポーリングの戻り値にユーザ名が含まれている場合には、その戻り値を利用して発話させてもよい。
〔グループ毎の連携ルール生成の例〕
以上説明したように、連携システム7によれば、ユーザは、自身が属するグループに関連した機器4に動作を実行させる連携ルールを生成することができる。ここでは、グループ毎の連携ルールの生成の例を図13に基づいて説明する。図13は、グループ毎に生成された連携ルールの例を示す図である。
図示の例では、Aさんの家族とBさんの家族という2つのグループがそれぞれ連携ルールを生成している。Aさんの家族のメンバーは、Aさん宅の機器4をアクションの実行主体として設定することができる。図示の例では、Aさん宅の機器4として、エアコン、洗濯機、テレビ、空気清浄器、ユーザと対話するロボット、レンジ、冷蔵庫、照明、スマートフォン、および車載機器(カーナビゲーションシステム等)が記載されている。よって、Aさんの家族のメンバーは、これらの機器4の中からアクションを実行させる機器4を選択することができる。なお、機器4は図示の例に限定されない。
また、同図では、トリガのサービスとして、上述の位置情報サービスに加えて、気象情報を提供する気象情報サービスを例示している。よって、Aさんの家族のメンバーは、これらの何れかのサービスと、Aさん宅の機器4とを任意に組み合わせた連携ルールを生成することができる。Bさん家族のメンバーも同様である。
具体的には、図示の例では、Aさん家族の「お母さん」の連携ルールでは、気象情報サービスによって提供される気象情報が、朝5時の花粉飛散量が多いことを示していることをトリガに設定している。また、該連携ルールでは、Aさん宅の機器4のうちリビングの空気清浄器の運転を開始することをアクションに設定している。
また、Aさん家族の「お父さん」の連携ルールでは、「お父さん」の操作端末3が自宅に到着したことを示す位置情報が位置情報サービスによって提供されることをトリガに設定している。また、該連携ルールでは、Aさん宅の機器4に野球の途中経過を発話させることをアクションに設定している。なお、野球の途中経過は、他の情報提供サーバから取得すればよい。また、発話させる機器4は、例えば「お父さん」を最初に検出した機器4としてもよい。この他にも、例えば「お父さん」の操作端末3が自宅最寄り駅に到着したことが位置情報サービスから通知されることをトリガに設定し、Aさん宅のダイニングのエアコンの動作を開始させることをアクションに設定した連携ルールを生成すること等も可能である。
一方、Bさん家族は、気象情報サービスによって提供される天気予報が雨であることをトリガに設定し、Bさん宅の機器4のうち洗濯機の動作予約内容を、乾燥を実行するように変更することをアクションに設定した連携ルールを生成している。また、Bさん家族の「息子」の連携ルールでは、「息子」の操作端末3が自宅に到着したことを示す位置情報が位置情報サービスによって提供されることがトリガに設定され、Bさん宅の機器4に「おかえり」と発話させることがアクションに設定されている。この連携ルールは、「息子」が生成してもよいし、Bさん家族の他のメンバーが生成してもよい。
このように、連携システム7によれば、各家族の各メンバーは、自宅にある多くの機器4の中から所望の機器4を選択し、該機器4をアクションの実行主体とした連携ルールを生成することができる。
〔実施形態2〕
以上説明したように、連携システム7によれば、グループのメンバー毎に異なる連携ルールを生成することができる。本実施形態では、グループのメンバー毎に異なる連携ルールを生成した他の例について、図14に基づいて説明する。図14は、グループのメンバー毎に生成された連携ルールの例を示す図である。この例では、交通機関の運行情報を提供する運行情報サービスと、上述の気象情報サービスとをトリガのサービスとすることができることを想定している。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。これは、実施形態2以降の全ての実施形態で同様である。
図示の例では、同じグループに属する「お父さん」と「お母さん」について、それぞれ個別の連携ルールが生成されている。具体的には、「お母さん」については、朝6時から9時の間に所定路線の遅延情報があることをトリガとし、「お母さん」の目覚ましアラームの時刻を30分早めることをアクションとした連携ルールが生成されている。これにより、「お母さん」は、通勤に使用する路線で遅延が発生した場合に、早めに家を出る、代替路線を使用する等の措置を取ることができる。また、その路線を使用しない他のメンバー(例えば「お父さん」)の目覚ましの時刻は変更されないので、他のメンバーの睡眠を妨げることもない。
一方、「お父さん」については、朝7時の気温が10℃以下であることをトリガとし、「お父さん」の部屋のエアコンの暖房運転を開始することをアクションとした連携ルールが生成されている。これにより、「お父さん」は、寒い朝に快適に目覚めることができる。また、朝の暖房が不要な他のメンバーの部屋のエアコンは運転開始されないため、無駄なエネルギーが消費されることがない。
〔実施形態3〕
本実施形態では、ユーザの発話をトリガとした連携ルールの例を図15に基づいて説明する。図15は、ユーザが所定の発話を行ったことをトリガとした連携ルールの例を示す図である。より詳細には、図示の連携ルールは、ユーザが食事に関する発話を行ったことを検出したことをトリガとし、発話を検出したユーザの活動量に応じたレシピを勧めるメッセージを機器4(調理家電であるレンジ)に発話させることをアクションとしている。
本例では、機器4が、ユーザの発話した音声を取得する音声入力部と、該音声を機器制御サーバ2に送信する音声送信部とを備えていることを想定している。また、機器制御サーバ2が、上記音声を解析して、発話したユーザが機器4のユーザの何れであるかを特定する話者特定部と、上記音声を解析して発話内容(何に関連する発話であるか)を特定する発話内容特定部と、これらの特定結果を連携サーバ1に通知する解析結果通知部と、を備えていることを想定している。つまり、本例における機器制御サーバ2は、上記各例で説明した機器制御サービスに加えて、ユーザの発話内容を解析する発話解析サービスも提供する。
なお、発話解析サービスは、他のサーバで提供してもよい。また、以下の何れの例においても、異なるサービスは、それぞれ異なるサーバで提供してもよいし、1つのサーバで複数の異なるサービスを提供してもよく、また1つのサービスを複数のサーバで提供してもよい。
また、本例の情報提供サーバ5は、ユーザが身に付けている機器6(具体的には活動量計)から該ユーザの活動量情報を取得して、ユーザ毎の活動量情報をデータベース化し、各ユーザに対して該ユーザの活動量に関する情報を提供する。つまり、本例の情報提供サーバ5は、活動量情報提供サービスを提供する。
よって、上記連携ルールの生成の際には、発話解析サービスをトリガのサービスとし、活動量情報提供サービスと機器制御サービスとをアクションのサービスとする。このように、連携ルールでは、複数のサービスを組み合わせたアクションを設定してもよい。
この連携ルールに基づく処理について以下説明する。機器4は、ユーザの発話音声を取得して機器制御サーバ2に送信し、機器制御サーバ2は、受信した発話音声を解析して、発話したユーザと発話内容を特定し、特定したユーザおよび発話内容を連携サーバ1に送信する。そして、連携サーバ1は、受信したユーザおよび発話内容が、連携ルールのトリガの条件に設定されているユーザおよび発話内容と一致している場合に、該ユーザにお勧めのレシピを機器4に発話させるアクションの実行を決定する。
次に、上記アクションの実行を決定した連携サーバ1は、該ユーザの活動量情報を情報提供サーバ5から取得し、該活動量情報を機器制御サーバ2に送信して、該活動量情報に応じたレシピを勧める発話を行うよう指示する。
そして、活動量情報と、レシピを勧める発話の指示とを受信した機器制御サーバ2は、予め格納している、機器4向けのレシピのうち、受信した活動量情報に応じたレシピを選択して、該レシピを勧めるメッセージを生成し、これを機器4に送信して発話させる。このメッセージには、図示の例のように、発話したユーザのユーザ名(お父さん)や、該ユーザの活動量に応じたメッセージ(最近運動不足気味ですね)などが含まれていてもよい。
なお、勧めるレシピは、機器4が調理可能なレシピであることが好ましい。また、機器4にレシピのデータをダウンロードすることにより、機器4に該レシピの調理を実行させることができる場合、機器制御サーバ2は、自動的に、または機器4に対するユーザ操作に応じて、レシピのデータを機器4に送信することが好ましい。これにより、勧めたレシピをユーザが気に入った場合に、スムーズにそのレシピの調理を行うことが可能になる。無論、レシピのデータのダウンロード先は機器制御サーバ2に限られず、他のサーバ(例えば機器4のレシピのデータを管理するサーバ)からダウンロードしてもよい。
〔実施形態4〕
本実施形態では、複数の機器4にアクションを実行させる連携ルールの例を図16に基づいて説明する。図16は、複数の機器4にアクションを実行させる連携ルールの例を示す図である。より詳細には、図示の連携ルールは、空気清浄器の電源が入れられたときに、カレンダーに登録された誕生日まで2週間以内であることをトリガとしている。そして、誕生日であることを通知すると共に、アミューズメント施設を紹介するメッセージを機器4に発話させること、およびテレビに上記アミューズメント施設の地図情報を送信することをアクションとしている。
本例では、2つの機器4(空気清浄器とテレビ)を使用する。そのうち、空気清浄器である機器4は、電源が入れられたときに、その旨を機器制御サーバ2に通知する機能を有している。一方、テレビである機器4は、情報提供サーバ5から地図情報と施設情報を受信して表示する機能を備えている。
また、本例の機器制御サーバ2は、上記各例で説明した機器制御サービスに加えて、機器4の動作状態(具体的には空気清浄器の電源が入れられたこと)を通知する、機器情報提供サービスも提供する。そして、本例では、2つの情報提供サーバ5を使用する。その一方はユーザのスケジュールを管理するスケジュール管理サービスを提供し、他方は指定された施設の地図情報を通知する地図情報サービスを提供する。
よって、上記連携ルールを生成する際には、機器情報提供サービスおよびスケジュール管理サービスをトリガのサービスとし、機器制御サービスと地図情報サービスをアクションのサービスとする。
この連携ルールに基づく処理について以下説明する。空気清浄機である機器4は、ユーザ操作により電源がONされると、その旨を機器制御サーバ2に通知し、機器制御サーバ2は連携サーバ1に、該機器4のユーザIDを送信すると共に、該機器4の電源がONされたことを通知する。
この通知を受信した連携サーバ1は、該通知と共に受信したユーザIDを、スケジュール管理サービスを提供する情報提供サーバ5に送信し、該情報提供サーバ5から該ユーザIDのユーザのカレンダー情報を取得する。なお、カレンダー情報には、ユーザが登録した誕生日(ユーザの誕生日であっても他の者の誕生日であってもよいが、ここではユーザの孫の誕生日とする)を示す情報が含まれている。
そして、現在の日にちが、受信したカレンダー情報に示される誕生日まで2週間以内であると判定した場合、連携サーバ1は、トリガの条件を充足したと判定し、アクションの実行を決定する。
続いて、アクションの実行を決定した連携サーバ1は、カレンダー情報の示す誕生日に応じたメッセージを発話するように機器制御サーバ2に指示する。また、連携サーバ1は、アミューズメント施設の地図情報をテレビである機器4に送信するように、地図情報サービスを提供する情報提供サーバ5に指示する。なお、ユーザの自宅の位置情報を例えばスケジュール管理サービス等から取得できる場合には、その位置情報についても合わせて送信することにより、自宅周辺のアミューズメント施設の地図情報を送信させることもできる。
以上の処理により、電源がONされた空気清浄器である機器4にユーザの孫の誕生日が近いことを知らせることができる。また、テレビである機器4を使用して、アミューズメント施設の地図情報をユーザに提供することができる。なお、地図情報を受信した機器4は、その地図情報を即表示してもよいが、まず情報を受信したことをユーザに通知し、該情報の表示を選択するユーザ操作が行われた場合に、地図情報を表示することが好ましい。これにより、地図情報の表示によってユーザのテレビの視聴を妨げられることを防ぐことができる。
また、上記連携ルールにおいて、EC(Electronic Commerce)サービスによるアクションをさらに組み合わせてもよい。例えば、紹介したアミューズメント施設の入場券などを購入できる購入画面をECサービスにてテレビに表示させてもよい。
〔実施形態5〕
本実施形態では、連携ルールのアクションに続けて他のサービスを利用できるようにした例を図17に基づいて説明する。図17は、連携ルールのアクションに続けて他のサービスを利用できるようにした例を示す図である。より詳細には、図示の連携ルールは、冷蔵庫の扉が開けられたときに、ユーザに通知するイベントがあることをトリガとしている。また、イベントを紹介すると共に、そのイベントの情報をメモしておくことの要否をユーザに問いかけるメッセージを機器4に発話させることをアクションとしている。そして、図示の例では、ユーザは、上記発話に対して肯定的な返答をすることにより、メモ共有サービスを利用することができるようになっている。
本例の機器4は、扉が開けられたときに、その旨を機器制御サーバ2に通知する機能を有している。また、本例の機器制御サーバ2は、上記各例で説明した機器制御サービスに加えて、機器4の動作状態(具体的には冷蔵庫の扉が開けられたこと)を通知する、機器情報提供サービスも提供する。さらに、本例の機器制御サーバ2は、ユーザから電子メモの入力を受け付けて、該ユーザと同じグループのメンバーにその電子メモを提示するメモ共有サービスも提供する。そして、本例の情報提供サーバ5は、地域情報サイトに掲載されているイベントのうち、ユーザの所望の地域のイベントを通知する地域情報サービスを提供する。よって、上記連携ルールを生成する際には、機器情報提供サービスおよび地域情報管理サービスをトリガのサービスとし、機器制御サービスをアクションのサービスとする。
この連携ルールに基づく処理について以下説明する。冷蔵庫である機器4は、ユーザが扉を解放すると、その旨を機器制御サーバ2に通知し、機器制御サーバ2は連携サーバ1に、該機器4のユーザIDを送信すると共に、該機器4の扉が解放されたことを通知する。
この通知を受信した連携サーバ1は、該通知と共に受信したユーザIDを、地域情報サービスを提供する情報提供サーバ5に送信する。次に、情報提供サーバ5は、該ユーザIDのユーザが登録した地域の地域情報のうち、該ユーザに未通知の地域情報があれば、その地域情報を連携サーバ1に返す。ここで、連携サーバ1は、情報提供サーバ5から地域情報を受信すると、ユーザに通知するイベントがある(トリガの条件を充足した)と判定し、アクションの実行を決定する。そして、アクションの実行を決定した連携サーバ1は、上記受信した地域情報を紹介すると共に、そのイベントの情報をメモしておくことの要否をユーザに問いかけるメッセージを発話するように機器制御サーバ2に指示する。
以上の処理により、冷蔵庫である機器4の扉が開かれたときに、地域情報サイトに掲載されているイベント情報をユーザに知らせることができる。さらに、メモの要否の問いかけに対して、ユーザが肯定的な返答(図示の例では「お願い!」)を返したときには、紹介したイベントの情報(地域情報)をメモ共有サービスによりグループで共有できる電子メモとして保存する。このように、連携ルールのアクションに対するユーザの応答により、他のサービス(この例ではメモ共有サービス)が続けて利用できるようにすることにより、ユーザの利便性をさらに高めることができる。なお、上記アクションに続けて利用するサービスは特に限定されない。例えば、ECサービスにより、紹介したイベントに関する商品(図示の例では遊園地の入場券)などを購入できる購入画面を、ユーザの操作端末3やテレビに表示させてもよい。
〔実施形態6〕
本実施形態では、機器4自体にアクションを実行させるのではなく、機器4のメッセージを電子掲示板に投稿させるアクションを設定した連携ルールの例を図18に基づいて説明する。図18は、機器4のメッセージを電子掲示板に投稿させるアクションを設定した連携ルールの例を示す図である。より詳細には、図示の連携ルールは、ネットショッピングの配送情報があることをトリガとし、該配送情報に応じたメッセージを電子掲示板に機器4からのメッセージとして投稿することをアクションとしている。
本例の機器制御サーバ2は、グループのメンバーからの上記電子掲示板へのメッセージの投稿を受け付け、投稿されたメッセージを上記グループのメンバーに閲覧させる掲示板サービスを提供する。また、機器制御サーバ2は、上記グループに関連する機器4からのメッセージを生成および投稿し、メンバーからのメッセージと同様に閲覧させる。なお、メッセージを閲覧させる際には、図18に示すように、投稿されたメッセージを時系列で(タイムライン上に)表示させてもよい。
また、本例の情報提供サーバ5は、ネットショッピングに関する情報を提供するショッピング情報提供サービスを提供する。具体的には、ユーザIDの通知を受けて、該ユーザIDのユーザがネットショッピングで購入した商品、該商品の配送予定、該商品の購入手続きの際にユーザが入力した該ユーザの在宅情報を返すサービスを提供する。本例では、このショッピング情報提供サービスをトリガのサービスとし、掲示板サービスに機器4からのメッセージを投稿することをアクションのサービスとする。
この連携ルールに基づく処理について以下説明する。連携サーバ1は、所定のタイミングで情報提供サーバ5にユーザIDを通知し、該ユーザIDのユーザの配送情報の有無を確認する。そして、配送情報があれば、該配送情報と在宅情報とを情報提供サーバ5から取得し、これらの情報を機器制御サーバ2に送信して、メッセージを投稿するように指示する。
上記指示を受けた機器制御サーバ2は、上記配送情報が示す時刻をユーザに知らせるメッセージを生成し、これを機器4(具体的にはロボット掃除機)からのメッセージとして、上記ユーザの属するグループに対応する電子掲示板に投稿する。
このメッセージは、上記在宅情報に応じて異なるものとしてもよい。例えば、図示の例では、配送情報が示す配送時刻が、在宅情報が示す時間帯に含まれない場合には、配送時刻に外出しているユーザ向けのメッセージ(早く帰ってね・・・)を含めている。一方、配送情報が示す配送時刻が、在宅情報が示す時間帯に含まれる場合には、配送時刻に在宅予定のユーザ向けのメッセージ(出かける予定の場合は・・・)を含めている。
さらに、これらのメッセージには、配送日時を変更するための「日時変更」キーが含まれている。このキーは、配送日時を変更するサイトへのリンクとなっており、ユーザは、このキーを選択することにより、容易に配送日時を変更することができる。
〔実施形態7〕
本実施形態における、連携ルールを生成する処理と生成した連携ルールに基づく処理(連携ルールを使用した処理)について図19に基づいて説明する。図19は、連携ルールを生成する処理と生成した連携ルールに基づく処理の概要を示す図である。本実施形態では、使用するユーザに応じた情報を出力する機器6から所定の情報が出力されたことをトリガとして、機器4にアクションを実行させる連携ルールを生成する例を説明する。
機器6は、使用するユーザに応じた情報を出力するものであればよく、特に限定されないが、ここでは機器6がユーザの血圧を測定し、その測定値を出力する血圧計である例を説明する。また、本実施形態では、情報提供サーバ5が、機器6が測定した各ユーザの血圧値を受信して通知する血圧情報提供サービスを提供する例を説明する。そして、トリガの条件を、機器6を使用するユーザAおよびBのうち、ユーザAの血圧値が所定の上限値を超えていることとし、アクションを、血圧が高いことについて注意を促すメッセージを機器4に発話させることとする。
また、ユーザAおよびBのうち血圧情報提供サービスにユーザ登録しているのはユーザAのみとするが、ユーザAは、血圧情報提供サービスにユーザAとBを識別させるため、各ユーザのユーザIDを登録している。そして、機器6は、測定対象のユーザのユーザIDと共に血圧値を出力する。これにより、機器6から出力される血圧値が、何れのユーザの血圧値であるかを情報提供サーバ5で特定することができる。
この例において、連携ルールを生成するときには、同図の(a)に示すように、操作端末(端末装置)3によって、連携サーバ1にトリガのサービスとアクションのサービスとを設定する。
トリガのサービスの設定においては、操作端末3は、まず、連携サーバ1を介してトリガのサービスのユーザ認証を行う。具体的には、操作端末3は、血圧情報提供サービスのユーザIDとパスワードを、連携サーバ1を介して情報提供サーバ5に送信する。この認証に成功すると、情報提供サーバ5は、認証に成功したユーザのユーザID(ユーザ識別情報)を連携サーバ1に送信する。これにより、以後、連携サーバ1は、上記ユーザIDを用いて、機器6が測定した血圧値を示す情報を情報提供サーバ5から取得することができるようになる。
また、操作端末3は、情報提供サーバ5が提供するサービスを利用した、トリガの条件(アクションを実行する契機となる事象)を設定し、連携サーバ1に通知する。ここでは、ユーザAの血圧値が所定値以上であることをトリガの条件に設定する。つまり、トリガの条件に、ユーザAを指定する情報を含める。
さらに、操作端末3は、上記実施形態と同様の処理によりアクションの設定を行って設定したアクションを連携サーバ1に通知する。そして、連携サーバ1は、このアクションと上述のトリガの条件とを対応付けて連携ルールを生成する。
連携ルールが生成された後の処理を同図の(b)に基づいて説明する。連携ルールを生成した連携サーバ1は、情報提供サーバ5に定期的にユーザID(ユーザAのユーザID)を送信する。これに対し、情報提供サーバ5は、機器6で測定された血圧値を示す情報を、測定対象のユーザIDと共に連携サーバ1に送信する。
つまり、情報提供サーバ5が連携サーバ1に送信する血圧値は、ユーザAの血圧値である場合と、ユーザBの血圧値である場合とがある。そこで、連携サーバ1は、受信したユーザIDがユーザAのものである場合に、該血圧値が所定値以上であるか判定する。そして、所定値以上であれば、条件が充足したと判定して、当該連携ルールのアクションを実行する。具体的には、連携サーバ1は、ユーザID(機器制御サービスのユーザID)およびアクションを実行させる機器4の機器IDを機器制御サーバ2に通知する。これにより、機器制御サーバ2は、連携サーバ1から通知された機器IDの機器4に対して動作実行指示を送信し、機器4に当該連携ルールのアクションを実行させる。
なお、本実施形態におけるアクションは、ユーザAに関するアクションであることが分かるような形態で実行されることが望ましい。例えば、「今日はちょっと血圧が高めですね」のメッセージを機器4に発話させる場合、機器4がユーザAを検出したことを契機として発話させてもよい。また、例えば「Aさんは今日は血圧が高めですね」等のように、ユーザAに関する情報であることを示す情報を含めたメッセージを発話させてもよい。
〔実施形態8〕
上記各実施形態では、連携ルールの設定において、グループのメンバーおよび機器4を個別に選択する例を示したが、一括で選択できるようにしてもよい。本実施形態では、グループのメンバーおよび機器4を一括で選択できるようにした例について、図20に基づいて説明する。図20は、ユーザにアクションの設定を行わせる操作画面の他の例を示す図である。
同図の(a)に示すように、図20の操作画面では、グループ(家族)のメンバーを選択するドロップダウンリストにメンバー全員を選択するための項目(家族全員)が含まれている。この項目が選択されると、同図の(b)に示すように、メンバーの全員が一括で選択状態(チェックが付いた状態)となる。なお、選択状態となったメンバーを再度選択する操作を行うと、そのメンバーの選択状態を解除することができる。
同図の(b)に示すようにメンバー全員を選択した場合、メンバーの少なくとも何れかが許可ユーザとなっている機器4が選択候補として表示される。そして、同図の(c)に示すように、図20の操作画面では、機器4(家電)を選択するドロップダウンリストに全ての機器4を選択するための項目(全家電)が含まれている。この項目が選択されると、同図の(d)に示すように、選択候補の機器4の全てが一括で選択状態(チェックが付いた状態)となる。なお、選択状態となった機器4を再度選択する操作を行うと、その機器4の選択状態を解除することができる。
このように、図20の操作画面では、メンバーの少なくとも何れかが許可ユーザとなっている機器4の全てを容易に一括選択できるようになっている。これは、例えば旅行などで家を空ける際に、家中の家電の電源を一括でOFFにする場合等に便利である。
〔実施形態9〕
本発明の他の実施形態について、図21から図22に基づいて説明する。図21は、本実施形態の連携システム7に含まれる機器制御サーバ(情報提供サーバ)2の要部構成の一例を示すブロック図である。図示の機器制御サーバ2は、図1の機器制御サーバ2と比べて、情報提供部206、機器関連情報取得部207、ユーザ認識部208、制御内容変更部209、および制御実行確認部210を備えている点で相違している。
情報提供部206は、機器4に関する情報を提供する。機器4に関する情報は、機器関連情報取得部207が取得する。情報提供部206の情報の提供先は、機器特定部205と制御内容変更部209であるが、連携サーバ1から要求があった場合には、連携サーバ1にも情報を提供する。
つまり、本実施形態の機器制御サーバ2は、情報提供部206を備えていることにより、情報提供サーバとしても機能する。そして、本実施形態の連携システム7では、動作実行サーバ8が、アクションのサービスを提供する。このように、機器制御サービス以外のサービスをアクションのサービスとしてもよい。また、機器制御サーバ2が提供する情報をトリガとして、機器制御サーバ2により機器4にアクションを実行させてもよく、この場合、機器制御サーバ2は、情報提供サーバであり、かつ動作実行サーバでもあると言える。
機器関連情報取得部207は、機器4に関する情報を取得する。具体的には、機器4の動作状態を示す情報を取得する。例えば、機器4の電源が入っているか否か、機器4が動作中であるか否か、動作中である場合、どのような動作を実行しているか、等の情報を機器4から取得する。この他、他のサーバにアクセスする等により機器4に関する情報を取得してもよいし、機器4に関する情報として、機器4のユーザに関する情報を取得してもよい。機器関連情報取得部207が取得する情報は、連携ルールのトリガに利用することができる。
ユーザ認識部208は、機器4のユーザを認識する。具体的には、機器4が取得したユーザの発話音声や、ユーザの画像を解析することにより、該ユーザが、該機器4の属するグループのメンバーの何れであるかを認識する。
制御内容変更部209は、連携ルールに基づいた連携サーバ1からの制御の実行のキャンセル、あるいは制御内容の変更の要否を判定する。そして、制御内容変更部209は、キャンセルが必要と判定した場合には該制御の実行をキャンセルし、変更が必要と判定した場合には制御内容を変更する。
制御実行確認部210は、連携ルールに基づくアクションの実行指示を受信した場合に、該アクションの実行可否をユーザに問い合わせる。具体的には、制御実行確認部210は、所定の通知先機器にアクションの実行可否を問い合わせるメッセージを送信し、該通信先機器に該メッセージを出力させる。そして、該通知先機器から該メッセージに対する応答(メッセージの出力を受けたユーザからの入力操作に基づく応答)を受信し、その応答内容がアクションの実行を可とするものであるか、否とするものであるかによって、当該アクションの実行可否を判定する。
なお、上記通知先機器は、アクションの実行可否を判断するユーザに、アクションの実行可否を問い合わせる上記メッセージを提示できる機器であればよく、例えばアクションを実行させる機器4や、上記ユーザの操作端末4であってもよい。また、上記ユーザに関連のある他の機器4(例えばユーザが許可ユーザとなっている機器4や、ユーザと同じグループのメンバーが許可ユーザとなっている機器4)を上記通知先機器としてもよい。
〔制御内容の変更〕
制御内容の変更について図22に基づいて説明する。図22は、機器4に対する制御内容の変更の要否を判定した上で、最終的な機器4への制御内容を決定する場合に機器制御サーバ2が実行する処理の流れを示す図である。
機器制御部204は、連携ルールに基づく機器4の制御指示を連携サーバ1から受信すると、制御内容変更部209にその旨を通知する。そして、この通知を受信した制御内容変更部209は、操作端末3を介したユーザの指示、機器関連情報取得部207が取得した機器4に関する情報、および他のサービスからの指示に基づき、上記指示の変更要否を総合的に判定する。なお、指示の変更要否の判定に用いる情報は、機器4に関連する情報、および該機器4のユーザに関する情報の少なくとも何れかであればよく、ここで例示した情報に限られない。
ここで変更要と判定した場合には、制御内容変更部209は、変更後の制御内容を機器制御部204に通知する。そして、機器制御部204は、制御実行確認部210にこの通知を転送し、制御実行確認部210がユーザに変更の要否(変更後の処理の実行可否)を問い合わせる。この問い合わせは、例えばユーザの操作端末3に問い合わせのメッセージを表示させ、変更の要否を選択させることによって行ってもよい。そして、変更の了承が得られた場合には、制御実行確認部210はその旨を機器制御部204に通知し、これにより、変更後の制御内容で機器4に対する制御を行うことが確定する。この後、機器制御部204の制御によって、機器4は変更後の制御内容に従って動作する。
例えば、連携サーバ1からの指示が「お父さんが会社を出たから、晩御飯の用意を始めてね」のメッセージを発話させる指示である場合に、冷蔵庫である機器4から、庫内にサンマが保管されていることが通知されたとする。この場合、制御内容変更部209は、上記のメッセージにサンマに関するメッセージを追加する変更を行う。これにより、例えば「お父さんが会社を出たから、晩御飯の用意を始めてね。晩御飯は、サンマはどうかな?」のような、冷蔵庫内の食材に応じたアドバイスを行うことが可能になる。
同様の処理により、連携ルールに基づく機器4の制御をキャンセルしてもよい。例えば、連携サーバ1からの指示が「もうすぐ雨が降るから、選択は乾燥までしてね」のメッセージを発話させる指示である場合に、洗濯機である機器4から、乾燥を実行中であることが通知されたとする。この場合、制御内容変更部209は、上記メッセージの発話は不要と判定し、上記指示に基づく制御はキャンセルする。
〔実施形態10〕
本実施形態では、ユーザの嗜好情報を利用して制御内容を変更する例について図23に基づいて説明する。図23は、嗜好情報を利用して制御内容を変更する例を示す図である。図示の例では、トリガのサービスとして、ECサービスと健康管理サービスが挙げられている。ECサービスを提供するサーバには、ネットショッピングで販売する商品の情報を管理する商品情報サーバと、ネットショッピングでの決済を行う決済サーバが含まれる。また、健康管理サービスは、ユーザの健康に関する情報を管理する健康情報サーバによって提供される。
本例では、ユーザが飲み物に関する発話を行ったことをトリガとして、機器4に飲み物の売り出し情報を発話させるアクションを実行する連携ルールに基づく処理を示している。
ユーザが飲み物に関する発話を行うと、その発話音声は機器4によって取得されて機器制御サーバ2に送信され、機器制御サーバ2による音声解析により、飲み物に関する発話が行われたことが特定される。また、発話音声を取得した機器4が、同図の「機器A」であることから、機器制御サーバ2は、飲み物に関する発話は機器Aのユーザが行ったと判断する。そして、機器制御サーバ2は、飲み物に関する発話が行われたことを連携サーバ1に通知する。この通知を受信した連携サーバ1は、トリガの条件を充足したと判定して、商品情報サーバから売り出し情報を取得し、この売り出し情報を機器制御サーバ2に送信して、該売り出し情報に関する発話を行うように指示する。なお、この売り出し情報には、ビール、ジュース、および日本酒の売り出し情報が含まれているとする。
上記売り出し情報を受信した機器制御サーバ2では、制御内容変更部209が、予め記憶している機器Aのユーザの嗜好情報と、上記売り出し情報に含まれる商品とをマッチングし、ユーザの嗜好に合ったビールに関する発話を行うことを決定する。そして、ビールをユーザに勧めるお勧め情報(例えば「珍しいビール入荷したよ」のメッセージ)を生成し、これを機器Aに発話させる。これにより、ユーザの嗜好に合った商品を勧めることができるので、商品が購入される可能性を高めることができる。なお、機器Aに対して発話したユーザが、機器Aのユーザとは限らないため、ユーザ認識部208によってユーザ認識を行ってもよい。この場合、制御内容変更部209は、予め記憶しているユーザ毎の嗜好情報に従って、ユーザ認識部208の認識結果に応じたお勧め情報を生成する。
〔実施形態11〕
本実施形態では、機器4からの情報に基づいて制御対象とする機器4を決定する例について図24に基づいて説明する。図24は、機器4からの情報に基づいて制御対象とする機器4を決定し、決定した機器4に動作を実行させる場合に機器制御サーバ2が実行する処理の流れを示す図である。なお、図24の例においても、図22、図23の例と同様に、制御内容の変更を行ってもよい。
機器制御部204は、連携ルールに基づく動作の実行指示を連携サーバ1から受信すると、該動作を実行させる機器4を選択するように機器特定部205に指示する。本実施形態の機器特定部205は、機器管理情報213を参照して上記動作を実行させることのできる各機器4(図示の例では機器AおよびB)を特定すると共に、機器関連情報取得部207から、上記特定した機器4の動作状態を示す情報を取得する。そして、機器特定部205は、取得した情報に基づいて、何れの機器4に動作を実行させるか決定し、決定した機器4を機器制御部204に通知する。これにより、機器制御部204は、上記機器4に所定の動作を実行させる。
例えば、連携サーバ1からの指示がお父さんに向けて「新作焼酎入荷しました」のメッセージを発話させる指示である場合を考える。この場合、冷蔵庫である機器4からお母さんを検出したことが通知され、テレビである機器4からお父さんを検出したことが通知された場合、テレビである機器4を制御対象(上記メッセージを出力させる機器)とする。また、テレビであれば、音声のみならず画像も表示可能であるから、上記メッセージに関する画像(例えば焼酎の画像)を表示させてもよい。
ユーザの検出方法は特に限定されないが、例えば機器4がユーザの音声を取得する機能を備えている場合、ユーザの音声を取得して解析することにより、ユーザを特定することができる。上記の例では、冷蔵庫である機器4がお母さんの「今日の晩御飯何がいいかな?」との発話音声を取得し、テレビである機器4がお父さんの「番組お勧めして」との発話音声を取得した場合、これらの音声をユーザ認識部208で解析してもよい。なお、音声解析によるユーザ認識は、機器4が行ってもよい。また、機器4が撮影機能を備えている場合、撮影した画像を解析して、該機器4の周囲にいるユーザを認識してもよい。この画像解析についても、実行主体は特に限定されず、機器4で行ってもよいし、撮影した画像を機器制御サーバ2に送信してユーザ認識部208で解析してもよい。
〔実施形態12〕
本発明の他の実施形態について、図25に基づいて説明する。上記実施形態では、機器制御サーバ2が機器4の状態を連携サーバ1に通知する例を説明したが、機器4の状態の通知を機器制御サーバ2とは別のサーバ(サービス)に実行させてもよい。本実施形態では、機器4の状態を連携サーバ1に通知する機器監視サーバ(情報提供サーバ)9を含む連携システム7について説明する。
図25は、本実施形態の連携システム7に含まれる機器監視サーバ9の要部構成の一例を示すブロック図である。なお、本実施形態の連携システム7には、動作実行サーバ8が含まれている。動作実行サーバ8は、上述のように、アクションのサービスを提供するサーバである。
機器監視サーバ9は、機器監視サーバ9の各部を統括して制御する制御部90、機器監視サーバ9が使用する各種データを記憶する記憶部91、および機器監視サーバ9が他の機器と通信するための通信部92を備えている。また、制御部90には、情報提供部901、機器関連情報取得部902、およびユーザ認識部903が含まれている。
情報提供部901は、機器4に関する情報を提供する。機器4に関する情報は、機器関連情報取得部902が取得する情報である。情報提供部901の情報の提供先は、機器監視サービスのユーザ(より詳細にはユーザの操作端末3)であり、連携サーバ1から要求があった場合には、連携サーバ1にも情報を提供する。
機器関連情報取得部902は、機器4の状態を示す情報を取得する。例えば、機器4の電源が入っているか否か、機器4が動作中であるか否か、動作中である場合、どのような動作を実行しているか、等の情報を機器制御サーバ2から取得する。なお、機器4から直接取得してもよいし、他の情報源から取得してもよい。
ユーザ認識部903は、機器4のユーザを認識する。具体的には、機器4が取得したユーザの発話音声や、ユーザの画像を解析することにより、該ユーザが、該機器4の属するグループのメンバーの何れであるかを認識する。発話音声や画像は、機器制御サーバ2から取得してもよいし、機器4から直接取得してもよく、家庭内に設置されたカメラ等のような他の機器から取得してもよい。
〔実施形態13〕
連携サーバ1は、下記(a)〜(c)の少なくとも何れかを示す起源情報を機器制御サーバ2に送信する起源情報送信部を備えていてもよい。そして、機器制御サーバ2は、連携ルールに規定された動作を実行させる機器4、または操作端末3に上記起源情報を送信する起源通知部を備えていてもよい。これにより、機器4のユーザ、または操作端末3のユーザに当該動作の起源を認識させることができる。
(a)上記動作を規定した上記連携ルール、
(b)上記連携ルールに規定された上記契機、
(c)上記情報提供サーバに関する情報。
〔変形例〕
上述の各実施形態では、機器4がロボット掃除機や冷蔵庫等である例を示したが、機器4はこれらの例に限られない。例えば、機器4として電子レンジやオーブンレンジ等の調理家電、あるいは暖房器具等を適用することもできる。また、家電以外を機器4としてもよく、スマートフォンや携帯電話機、ゲーム機、あるいはおもちゃ等を機器4とすることもできる。
また、上述の実施形態における機器4に発話させる例では、機器4に発話させるタイミングを調整するための構成をさらに採用してもよい。例えば、発話を行わせるためのボタンを機器4に設けておき、機器制御サーバ2から発話内容の通知を受信したときに、該ボタンを点灯あるいは点滅させ、該ボタンが押下されたタイミングで発話を行わせてもよい。また、上記のようなボタンを設ける代わりに、機器制御サーバ2から発話内容の通知を受信したときに、発話すべき内容があることをランプの点灯や点滅でユーザに報知し、報知状態でユーザが機器4に話しかけたことを契機として発話を行わせてもよい。この際、ユーザの話しかけた内容を無視することは好ましくないので、まずユーザの話しかけた内容に応答し、その後で例えば「ところで」のような発話で話題を転換して、機器制御サーバ2から受信した発話内容を発話することが好ましい。これらの構成によれば、ユーザが機器4の発話を聞きたいタイミングで、機器4に発話させることができる。
さらに、上記各実施形態では、発話させる機器4を1つ選択する例を説明したが、複数の機器4を選択して、各機器4に発話させてもよい。また、複数の機器4を選択した場合には、それら複数の機器4のうち、最初にユーザを検出した機器4に発話を行わせ、それ以後は同じ発話を繰り返させないようにしてもよい。
また、連携ルールにおけるトリガとアクションは、上述の例に限られない。トリガの例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。なお、下記の例における括弧内の内容は、ユーザが操作端末3にて選択、入力できるようにしてもよい。
(明日)の(現在ユーザが居る地点)における天気予報が(雨)である。
(午前6時)において、(私鉄下町線)が(10分)以上遅れている。
(友人Aさん)が(SNS:Social Networking Service)にメッセージを投稿する。
また、アクションの例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
(天気予報の内容)を(機器4:居間のロボット)に発話させる。
(機器4:居間のエアコン)を(自動運転モード)にする。
(所定の文言)を(機器4:冷蔵庫)に発話させる。
また、下記のような連携ルールを用いて機器4の動作制御を行ってもよい。
トリガ:空気清浄器である機器4の運転が開始された(電源がONに切り替えられた)。
アクション:上記機器4に運転開始の発話(「運転を開始するよ」等)を行わせると共に、上記機器4の運転を開始したことを示すメッセージ(例えば機器4が居間に設置されている場合、「居間の空気清浄器の運転を開始したよ」等)を該機器4のユーザの属するグループのメンバーが閲覧可能な電子掲示板に投稿する。
さらに、上記連携ルールに、情報提供サービス(例えば気象情報サービス)を組み合わせた下記のような連携ルールを用いてもよい。
トリガ:空気清浄器である機器4の運転が開始された(電源がONに切り替えられた)。
アクション:気象情報サービスから上記機器4のユーザの自宅付近の飛散物量(PM2.5や花粉など)の情報を取得し、その量が所定以上であれば機器4の動作モードを変更(吸気速度を上げる)し、その旨を上記機器4に発話させる。例えば、「XX区付近でPM2.5の飛散量が多いから、パワフル運転するね」等の発話を行わせてもよい。また、上記の例と同様に、上記発話に加えて電子掲示板へのメッセージ(例えば、「XX区付近でPM2.5の飛散量が多いから、居間の空気清浄器をパワフル運転するね」)の投稿を行うこともアクションに加えてもよい。
また、下記のような連携ルールを用いて機器4の動作制御を行ってもよい。
トリガ:操作端末3から機器制御サービスを利用して(機器制御サーバ2を介して)空気清浄器である機器4の運転が開始された(電源がONに切り替えられた)。
アクション:上記機器4に、該機器4の運転が開始された理由(起源)を示すメッセージ(例えば、「お父さんからのリクエストでパワフル運転するよ」)を発話させる。なお、このメッセージには、機器制御サービスを利用する際に用いた操作端末3を示す情報を含めてもよい。例えば、「お父さんの操作端末3からのリクエストでパワフル運転するよ」のようなメッセージを発話させてもよい。
〔実施形態14〕
上記各実施形態では、1つの連携サーバ1を用いる例を説明したが、連携サーバ1の有する各機能が、個別のサーバにて実現されていてもよい。そして、複数のサーバを適用する場合においては、各サーバは、同じ事業者によって管理されていてもよいし、異なる事業者によって管理されていてもよい。これは、機器制御サーバ2等の上述の各サーバについても同様である。
なお、上記各サーバは、1台のコンピュータからなる計算機システムであってもよいし、複数のコンピュータ、データベース、およびロードバランサなど一群のコンピュータからなるシステムであってもよい。つまり、上記各サーバは、物理的な1つの塊(装置)で所定の機能を実現するものであってもよいし、論理的な1つの塊(複数の装置からなるもの)で所定の機能を実現するものであってもよい。
〔実施形態15〕
連携サーバ1、機器制御サーバ2、操作端末3、および機器4の各ブロックは、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。後者の場合、連携サーバ1、機器制御サーバ2、操作端末3、および機器4のそれぞれを、図26に示すようなコンピュータ(電子計算機)を用いて構成することができる。
図26は、連携サーバ1、機器制御サーバ2、操作端末3、または機器4として利用可能なコンピュータ910の構成を例示したブロック図である。コンピュータ910は、バス911を介して互いに接続された演算装置912と、主記憶装置913と、補助記憶装置914と、入出力インターフェース915と、通信インターフェース916とを備えている。演算装置912、主記憶装置913、および補助記憶装置914は、それぞれ、例えばCPU、RAM(random access memory)、ハードディスクドライブであってもよい。入出力インターフェース915には、ユーザがコンピュータ910に各種情報を入力するための入力装置920、および、コンピュータ910がユーザに各種情報を出力するための出力装置930が接続される。入力装置920および出力装置930は、コンピュータ910に内蔵されたものであってもよいし、コンピュータ910に接続された(外付けされた)ものであってもよい。例えば、入力装置920は、キーボード、マウス、タッチセンサなどであってもよく、出力装置930は、ディスプレイ、プリンタ、スピーカなどであってもよい。また、タッチセンサとディスプレイとが一体化されたタッチパネルのような、入力装置920および出力装置930の双方の機能を有する装置を適用してもよい。そして、通信インターフェース916は、コンピュータ910が外部の装置と通信するためのインターフェースである。
補助記憶装置914には、コンピュータ910を連携サーバ1、機器制御サーバ2、操作端末3、または機器4として動作させるための各種のプログラムが格納されている。そして、演算装置912は、補助記憶装置914に格納された上記プログラムを主記憶装置913上に展開して該プログラムに含まれる命令を実行することによって、コンピュータ910を、連携サーバ1、機器制御サーバ2、操作端末3、または機器4が備える各部として機能させる。なお、補助記憶装置914が備える、プログラム等の情報を記録する記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な「一時的でない有形の媒体」であればよく、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブル論理回路などであってもよい。
また、上記プログラムは、コンピュータ910の外部から取得してもよく、この場合、任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して取得してもよい。そして、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る連携システム(7)は、情報提供サーバ(5)と、機器制御サーバ(2)と、連携サーバ(1)と、制御対象機器(機器4)とを含む連携システムであって、上記連携サーバは、契機と動作とを対応付けた連携ルールに従って上記動作を行わせるものであり、上記契機は、上記情報提供サーバから上記連携サーバに所定の情報が送信されたことであり、上記機器制御サーバは、上記連携ルールに基づく上記動作の実行指示を上記連携サーバから受信した場合に、当該連携ルールに規定された動作およびユーザの少なくとも何れかに応じて特定した上記制御対象機器に当該動作の実行命令を送信する。
上記の構成によれば、機器制御サーバは、連携ルールに規定された動作およびユーザの少なくとも何れかに応じて特定した制御対象機器に上記動作の実行命令を送信する。よって、ユーザは、連携ルールの動作またはユーザを規定した連携ルールを生成すれば、制御対象機器を指定することなく、その動作およびユーザの少なくとも何れかに応じた制御対象機器に当該動作を実行させることができる。したがって、上記の構成によれば、ユーザに制御対象機器の指定という煩雑な操作を強いることなく、適切な制御対象機器にユーザの所望の動作を実行させることができるという効果を奏する。
本発明の態様2に係る連携システムは、上記態様1において、上記機器制御サーバは、上記動作を実行可能な複数の上記制御対象機器のうち、当該動作の対象となるユーザを最初に検出した制御対象機器に当該動作の実行命令を送信するものであってもよい。
上記の構成によれば、動作の対象となるユーザを最初に検出した制御対象機器に当該動作の実行命令を送信するので、ユーザに対する動作をそのユーザを検出した制御対象機器に速やかに実行させることができる。
本発明の態様3に係る連携システムは、上記態様1または2において、上記連携ルールに規定された上記動作は、当該連携ルールに規定された所定のメッセージを出力する動作であり、上記機器制御サーバは、上記制御対象機器に対し、上記メッセージを表示出力する動作の実行命令、および上記メッセージを音声出力する動作の実行命令の少なくとも何れかを送信するものであってもよい。
上記の構成によれば、制御対象機器の備える機能に応じた態様でメッセージを出力させることができる。
本発明の態様4に係る機器制御サーバ(2)は、契機と動作とを対応付けた連携ルールに従って実行される連携サーバ(1)の制御に従い、制御対象機器(機器4)に所定の動作を行わせる機器制御サーバであって、上記契機は、情報提供サーバ(5)から上記連携サーバに所定の情報が送信されたことであり、上記機器制御サーバは、以下を含む;上記連携ルールに基づく上記動作の実行指示を上記連携サーバから受信した場合に、当該連携ルールに規定された動作およびユーザの少なくとも何れかに応じた上記制御対象機器を特定する機器特定部(205)、上記機器特定部が特定した上記制御対象機器に上記動作の実行命令を送信する機器制御部(204)。上記の構成によれば、上記態様1と同様の作用効果を奏する。
本発明の態様5に係る機器制御サーバは、上記態様4において、さらに以下を含んでいてもよい;上記制御対象機器に関連する情報および該制御対象機器のユーザに関する情報の少なくとも何れかを取得する機器関連情報取得部(207)、上記機器関連情報取得部が取得した情報が所定の条件を満たす場合には、上記機器制御部の上記実行命令の内容を変更するか、または上記機器制御部に上記動作の実行命令を送信させないようにする制御内容変更部(209)。
上記の構成によれば、機器関連情報取得部が取得した情報が所定の条件を満たす場合には、機器制御部の実行命令の内容を変更するか、または機器制御部に動作の実行命令を送信させないようにする。よって、制御対象機器に関連する情報および該制御対象機器のユーザに関する情報の少なくとも何れかに応じた実行命令を送信させることや、実行命令を送信することが好ましくないタイミングで実行命令を送信させないこと等が可能になる。
本発明の態様6に係る制御対象機器(機器4)は、契機と動作とを対応付けた連携ルールに従って実行される連携サーバ(1)の制御に従った機器制御サーバ(2)の制御により上記動作を行う制御対象機器であって、上記契機は、情報提供サーバ(5)から上記連携サーバに所定の情報が送信されたことであり、上記機器制御サーバは、上記連携ルールに基づく上記動作の実行指示を上記連携サーバから受信した場合に、当該連携ルールに規定された動作およびユーザの少なくとも何れかに応じて特定した上記制御対象機器に当該動作の実行命令を送信するものであり、上記制御対象機器は、以下を含む;上記連携ルールに従った上記機器制御サーバの制御に従って上記動作を実行する動作実行部(発話制御部401)。
上記の構成によれば、上記制御対象機器が上記動作を実行可能であり、かつ上記機器制御サーバによって上記制御対象機器が上記動作の実行命令の送信先とされた場合に、上記制御対象機器は、上記連携ルールに規定された動作を実行することができる。
本発明の態様7に係る端末装置(操作端末3)は、契機と動作とを対応付けた連携ルールに従って機器制御サーバ(2)により制御対象機器(機器4)に上記動作を行わせる連携サーバ(1)と通信する端末装置であって、上記契機は、情報提供サーバ(5)から上記連携サーバに所定の情報が送信されたことであり、上記端末装置は、上記動作を実行させる上記制御対象機器を規定していない上記連携ルールを上記連携サーバに生成させる連携設定部(301)を備え、上記機器制御サーバが、上記連携ルールに規定された動作およびユーザの少なくとも何れかに応じた上記制御対象機器を、当該動作を実行させる機器として特定する。
上記の構成によれば、上記態様1と同様に、ユーザに制御対象機器の指定という煩雑な操作を強いることなく、適切な制御対象機器にユーザの所望の動作を実行させることができる。
本発明の態様8に係る連携システム(7)は、情報提供サーバ(5)と、機器制御サーバ(2)と、連携サーバ(1)と、制御対象機器(機器4)と、端末装置(操作端末3)とを含む連携システムであって、上記連携サーバは、契機と動作とを対応付けた連携ルールに従って上記制御対象機器に上記動作を実行させるものであり、上記契機は、上記情報提供サーバから上記連携サーバに所定の情報が送信されたことであり、上記端末装置は、上記機器制御サーバが上記制御対象機器に上記動作を実行させることの可否を上記機器制御サーバに通知するものであり、上記機器制御サーバは、上記連携ルールに基づく上記動作の実行指示を上記連携サーバから受信し、かつ上記端末装置から上記動作の実行が可であることが通知されたことに応じて、上記制御対象機器に当該動作の実行命令を送信する。
上記の構成によれば、機器制御サーバは、連携ルールに基づく動作の実行指示を連携サーバから受信し、かつ端末装置から上記動作の実行が可であることが通知されたことに応じて、制御対象機器に当該動作の実行命令を送信する。よって、端末装置のユーザが当該動作を実行させたい場合に限り、当該動作を実行させることが可能になる。
本発明の態様9に係る連携システム(7)は、上記態様8において、上記連携サーバは、下記(a)〜(c)の少なくとも何れかを示す起源情報を上記機器制御サーバに送信し、上記機器制御サーバは、上記動作を実行させる上記制御対象機器、または上記端末装置に上記起源情報を送信する、(a)上記動作を規定した上記連携ルール、(b)上記連携ルールに規定された上記契機、(c)上記情報提供サーバに関する情報。
上記の構成によれば、連携サーバは、起源情報を機器制御サーバに送信し、機器制御サーバは、上記動作を実行させる制御対象機器、または端末装置に上記起源情報を送信する。よって、制御対象機器のユーザ、または端末装置のユーザに当該動作の起源を認識させることができる。
本発明の態様10に係る連携システム(7)は、情報提供サーバ(5)と、機器制御サーバ(2)と、連携サーバ(1)と、制御対象機器(機器4)とを含む連携システムであって、上記連携サーバは、契機と動作とを対応付けた連携ルールを生成し、生成した連携ルールに従って上記機器制御サーバにより上記制御対象機器に上記動作を行わせるものであり、上記契機は、上記情報提供サーバから上記連携サーバに所定の情報が送信されたことであり、上記動作は、上記機器制御サーバの制御に従った上記制御対象機器の動作であり、上記連携サーバは、ユーザが属するグループに関連した上記制御対象機器に上記動作を実行させる上記連携ルールを生成するものであり、上記機器制御サーバは、上記連携ルールに従った上記連携サーバの制御に従い、上記グループに関連した上記制御対象機器に上記動作の実行命令を送信する。
上記の構成によれば、ユーザが属するグループに関連した制御対象機器に動作を実行させる連携ルールを生成し、該連携ルールに従った連携サーバの制御に従い、上記グループに関連した制御対象機器に動作の実行命令を送信する。よって、上記ユーザに関連した制御対象機器に動作を実行させる連携ルールのみならず、該ユーザの属するグループに関連した制御対象機器に動作を実行させる連携ルールも生成することができる。つまり、上記の構成によれば、一人のユーザのみに関連した制御対象機器に動作を実行させる連携ルールを生成する場合と比べて、多様な連携ルールを生成することができ、これにより多様な制御対象機器に動作を実行させることができる。
本発明の態様11に係る連携システムは、上記態様10において、上記機器制御サーバは、上記グループに関連した上記制御対象機器のリストを上記連携サーバに送信し、上記連携サーバは、上記リストに含まれる制御対象機器のうち上記ユーザが選択した制御対象機器に上記動作を実行させる連携ルールを生成してもよい。
上記の構成によれば、機器制御サーバから受信したリストを用いてユーザに制御対象機器を選択させるので、グループの管理を連携サーバ側で行うことなく、グループに関連した制御対象機器をユーザに選択させることができる。
本発明の態様12に係る連携システムは、上記態様10または11において、上記機器制御サーバは、上記グループのメンバーを示すグループ管理情報(212)と、各メンバーに関連した制御対象機器を示す機器管理情報(213)とを記憶している構成であってもよい。
上記の構成によれば、機器制御サーバは、グループ管理情報と機器管理情報とを記憶している。よって、機器制御サーバは、これらの管理情報を参照することにより、連携ルールを生成しようとするユーザが属するグループに関連した制御対象機器を特定し、特定した制御対象機器のリストを生成することができる。
本発明の態様13に係る機器制御サーバ(2)は、契機と動作とを対応付けた連携ルールに従って実行される連携サーバ(1)の制御に従い、制御対象機器(機器4)に所定の動作を行わせる機器制御サーバであって、上記契機は、情報提供サーバ(5)から上記連携サーバに所定の情報が送信されたことであり、上記動作は、上記機器制御サーバの制御に従った上記制御対象機器の動作であり、上記機器制御サーバは、以下を含む;上記連携サーバからユーザの識別情報を受信する情報受信部、上記識別情報の示すユーザが属するグループに関連した上記制御対象機器のリストを上記連携サーバに送信する情報送信部。
上記の構成によれば、連携サーバからユーザの識別情報を受信し、該識別情報の示すユーザが属するグループに関連した制御対象機器のリストを連携サーバに送信する。よって、連携サーバにより、ユーザに上記リストに含まれる制御対象機器を提示させ、該制御対象機器の中からユーザに所望の制御対象機器を選択させることができる。よって、一人のユーザのみに関連した制御対象機器に動作を実行させる連携ルールを生成する場合と比べて、多様な連携ルールを生成することができ、これにより多様な制御対象機器に動作を実行させることができる。
本発明の態様14に係る機器制御サーバは、上記態様13において、さらに以下を含む構成であってもよい;上記連携ルールに従った上記連携サーバの制御に従い、上記グループに関連した上記制御対象機器に上記動作の実行命令を送信する機器制御部、上記制御対象機器に関連する情報および該制御対象機器のユーザに関する情報の少なくとも何れかを取得する機器関連情報取得部、上記機器関連情報取得部が所定の情報を取得した場合には、上記機器制御部の上記実行命令の内容を変更するか、または上記機器制御部に上記動作の実行命令を送信させないようにする制御内容変更部。
上記の構成によれば、機器関連情報取得部が所定の情報を取得した場合には、機器制御部の実行命令の内容を変更するか、または機器制御部に動作の実行命令を送信させないようにする。よって、制御対象機器に関連する情報および該制御対象機器のユーザに関する情報の少なくとも何れかに応じた実行命令を送信させることや、実行命令を送信することが好ましくないタイミングで実行命令を送信させないことが可能になる。
本発明の態様15に係る制御対象機器(機器4)は、契機と動作とを対応付けた連携ルールに従って実行される連携サーバ(1)の制御に従った機器制御サーバ(2)の制御により上記動作を行う制御対象機器であって、上記契機は、情報提供サーバから上記連携サーバに所定の情報が送信されたことであり、上記動作は、上記機器制御サーバの制御に基づく上記制御対象機器の動作であり、上記連携サーバは、ユーザが属するグループに関連した上記制御対象機器に上記動作を実行させる上記連携ルールを生成するものであり、上記機器制御サーバは、上記連携ルールに従った上記連携サーバの制御に従い、上記グループに関連した上記制御対象機器に上記動作の実行命令を送信するものであり、上記制御対象機器は、以下を含む;上記連携ルールに従った上記機器制御サーバの制御に従って上記動作を実行する動作実行部。
上記の構成によれば、上記制御対象機器が上記ユーザの属するグループに関連した制御対象機器であり、かつ上記制御対象機器が、上記動作を実行させる機器としてユーザに選択された場合に、上記制御対象機器が上記連携ルールに規定された動作を実行する。つまり、上記制御対象機器が、上記ユーザの属するグループに関連した制御対象機器のうちユーザの所望の制御対象機器である場合に、上記制御対象機器は、連携ルールに規定された動作を実行することができる。
本発明の態様16に係る端末装置(操作端末3)は、契機と動作とを対応付けた連携ルールに従って機器制御サーバ(2)により制御対象機器(機器4)に上記動作を行わせる連携サーバ(1)と通信する端末装置であって、上記契機は、情報提供サーバから上記連携サーバに所定の情報が送信されたことであり、上記端末装置は、以下を含む;上記機器制御サーバは、該機器制御サーバが制御可能な上記制御対象機器のうち、上記端末装置のユーザが属するグループに関連した制御対象機器を示す情報を上記連携サーバから取得して表示する機器情報表示部(連携設定部301)、上記グループに関連した上記制御対象機器のうち上記端末装置にてユーザが選択した制御対象機器に上記動作を実行させる連携ルールを上記連携サーバに生成させる連携設定部(301)。
上記の構成によれば、機器制御サーバが制御可能な制御対象機器のうち、端末装置のユーザが属するグループに関連した制御対象機器を示す情報を連携サーバから取得して表示する。そして、上記グループに関連した制御対象機器のうち端末装置にてユーザが選択した制御対象機器に動作を実行させる連携ルールを連携サーバに生成させる。よって、端末装置のユーザに関連した制御対象機器に動作を実行させる連携ルールのみならず、該ユーザのグループに関連した制御対象機器に動作を実行させる連携ルールも生成させることができ、多様な連携ルールを生成させることができる。
なお、上記端末装置は、グループに関連した制御対象機器を示す情報の上記連携サーバからの取得に先立って、上記機器制御サーバに対するユーザ認証のための認証情報のユーザによる入力を受け付けてもよい。そして、受け付けた認証情報を、連携サーバを介して、あるいは介さずに機器制御サーバに送信してもよい。また、機器制御サーバは、この認証情報による認証に成功したことを条件として、上記グループに関連した制御対象機器を示す情報を連携サーバに送信してもよい。また、上記端末装置は、上記契機および上記動作のユーザによる入力を受け付けて、連携サーバに通知してもよい。これにより、端末装置にて入力を受け付けた契機、機器、および動作を対応付けた連携ルールを連携サーバに生成させることができる。
本発明の態様17に係る端末装置は、上記態様16において、上記機器情報表示部は、上記グループに属するメンバーの中から上記端末装置のユーザに少なくとも一人のメンバーを選択させ、選択されたメンバーに関連した制御対象機器を示す情報を上記連携サーバから取得して表示する構成であってもよい。
上記の構成によれば、ユーザが所望のメンバーを選択することにより、端末装置が表示させる情報が、そのメンバーに関連した制御対象機器を示す情報に絞り込まれる。よって、ユーザの制御対象機器の選択を容易にすることができる。
本発明の態様18に係る連携システム(7)は、情報提供サーバ(情報提供サーバ5/機器制御サーバ2/機器監視サーバ9)と、動作実行サーバ(機器制御サーバ2/動作実行サーバ8)と、連携サーバ(1)と、機器(4、6)とを含む連携システムであって、上記情報提供サーバは、ユーザが属するグループに関連した上記機器に関する情報を上記連携サーバに送信し、上記連携サーバは、上記情報提供サーバから上記機器に関する所定の情報を受信したことを契機として、上記動作実行サーバに所定の動作を行わせる。
上記の構成によれば、上記ユーザに関連した機器に関する所定の情報を契機として所定の動作を行わせることができるのみならず、該ユーザの属するグループに関連した機器に関する所定の情報を契機として所定の動作を行わせることもできる。つまり、上記の構成によれば、一人のユーザのみに関連した機器に関する所定の情報を契機とする場合と比べて、多様な契機に基づいて動作実行サーバに所定の動作を行わせることができる。
本発明の態様19に係る連携システムは、上記態様18において、上記情報提供サーバは、ユーザが属するグループに関連した上記機器の動作状態を示す情報を上記連携サーバに送信し、上記連携サーバは、上記情報提供サーバから受信した情報の示す動作状態が所定の動作状態であることを契機として、上記動作実行サーバに所定の動作を行わせる構成であってもよい。
上記の構成によれば、ユーザが属するグループに関連した機器が所定の動作状態となったことを契機として、動作実行サーバに所定の動作を行わせることができる。
本発明の態様20に係る連携システムは、上記態様18において、上記グループには、上記機器を使用する複数のユーザが含まれており、上記情報提供サーバは、上記機器(6)を使用した上記ユーザに関する情報に、該ユーザの識別情報を対応付けて上記連携サーバに送信し、上記連携サーバは、上記情報提供サーバから所定のユーザの識別情報が対応付けられた所定の情報を受信したことを契機として、上記動作実行サーバに所定の動作を行わせる。
上記の構成によれば、機器を共用する複数のユーザのうち所定のユーザに関する情報を契機として動作実行サーバに所定の動作を行わせるようにし、他のユーザに関する情報では所定の動作を行わせないようにすることができる。
本発明の各態様に係る情報提供サーバ、機器制御サーバ、連携サーバ、制御対象機器、および端末装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記情報提供サーバ、機器制御サーバ、連携サーバ、制御対象機器、および端末装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記情報提供サーバ、機器制御サーバ、連携サーバ、制御対象機器、および端末装置をコンピュータにて実現させる情報提供サーバの制御プログラム、機器制御サーバの制御プログラム、連携サーバの制御プログラム、制御対象機器の制御プログラム、ならびに端末装置の制御プログラム、およびこれらの制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。