JP6461682B2 - 揮散容器 - Google Patents
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Description
本発明に係る揮散容器は、揮散剤が収容される容器体と、前記容器体を、口部が下向きの倒立姿勢で上下動可能に支持する支持部材と、前記支持部材に配設されて前記容器体の前記口部内に液密に嵌合されるとともに、前記口部の内周面との間に揮散剤を保持する保持凹部を有する栓体と、を備え、前記容器体は、前記保持凹部が前記容器体の外部で開口する後退位置と、前記保持凹部が前記容器体の内部で開口する前進位置と、の間を上下動可能に配設され、前記支持部材には、前記容器体が前記前進位置から前記後退位置に移動したとき、前記保持凹部内から落下する揮散剤が含浸される含浸体が配設されていることを特徴とする。
このように、支持部材(栓体)に対する容器体の上下動に伴って容器体内の揮散剤を容器体の外部に移送することができる。これにより、従来のように揮散剤が揮散し続ける構成と異なり、所望量の揮散剤を必要に応じて揮散させることができる。その結果、無駄な揮散剤の揮散を抑えて揮散剤を効率的に揮散させることができる。
また、栓体に対して容器体を上下動させる構成のため、例えば容器体にポンプ部材等を配設する構成に比べて構成の簡素化や小型化、低コスト化を図ることができる。さらに、保持凹部の容積に応じた容量の揮散剤を一回の揮散操作で含浸体に供給できるので、所望量の揮散剤を含浸体に供給できる。この場合、保持凹部の容積を調整することで、一回の揮散操作で含浸体に供給する揮散剤の容量を調整することも可能である。
この場合には、容器体を後退位置に向けて付勢する付勢部材が配設されているため、栓体が前進位置で留まるのを抑制し、保持凹部内に保持された揮散剤を含浸体に確実に供給できる。
この場合には、支持部材の内側に口部が収容されているため、保持凹部から落下する揮散剤が支持部材の外部に飛散したり、揮散剤が無駄に揮散したりするのを抑制できる。
図1に示すように、本実施形態の揮散容器1は、図示しない車両等の送風口に配設されたフィンに着脱可能に設けられる。揮散容器1は、揮散剤が収容される容器体2と、容器体2を支持する支持部材3と、容器体2から供給される揮散剤を含浸する含浸体4と、容器体2の口部5内に液密に嵌合される栓体6と、支持部材3をフィンに取り付けるための取付部材7と、を有している。
また、以下の説明では、本実施形態の揮散容器1がフィンに取り付けられた使用状態を例にして説明する。この場合、揮散容器1は、送風口から吹き出される空気が径方向のうち一方向に沿って流通するようにフィンに取り付けられる。したがって、以下の説明では、一方向のうち送風口側(空気の流通方向の上流側)を後方、送風口側とは反対側(空気の流通方向の下流側)を前方という場合がある。
また、図1、図2に示すように、上筒部15のうち、前方に位置する部分には、支持部材3の内外を連通させるとともに、主に含浸体4から揮発する揮散剤を支持部材3の外部に導出する揮散窓22が形成されている。揮散窓22は、容器軸O方向に沿って延びる長孔であって、周方向に間隔をあけて複数形成されている。
外嵌筒31の外周面には、径方向の内側に向けて窪む保持凹部33が形成されている。保持凹部33は、容器軸O方向に沿う縦断面視で半円形状を呈し、外嵌筒31の全周に亘って環状に形成されている。なお、保持凹部33は、外嵌筒31において周方向に間隔をあけて形成しても構わない。
一方、外嵌筒31のうち、保持凹部33よりも上方に位置する部分は、後述するシール筒52の内周面を摺動する上シール部41を構成している。上シール部41の上部は、上方に向かうに従い漸次縮径するテーパ状をなしている。なお、上シール部41には、径方向の外側に向けて突出するシール突起が形成されている。
容器本体43の口部46は、胴部45の下端開口縁から下方に向けて延設されている。口部46の外周面には、雄ねじ部46aが形成されている。なお、本実施形態では、容器本体43の口部46及び口筒部44により、容器体2の口部5を構成している。
装着筒51の内周面には、上述した口部46の雄ねじ部46aに螺着される雌ねじ部51aが形成されている。装着筒51の外周面には、上述した規制突起23を各別に収容する一対の規制溝55が形成されている。規制溝55は、径方向の内側に向けて窪むとともに、容器軸O方向に沿って延設されている。また、装着筒51における下部外周面には、上述した突起24に下方から係止可能な突起56が形成されている。突起56は、装着筒51のうち規制溝55以外の部分に周方向に沿って延設されている。
ガイド筒54は、連結環53のうち容器本体43の口部46よりも径方向の外側に位置する部分から下方に向けて延設されている。
本体取付部62は、容器軸O方向から見た平面視で前方に向けて開口するC字状を呈している。本体取付部62は、支持部材3の上述した下筒部14を径方向の外側から取り囲んでいる。また、本体取付部62の下端部には、径方向の内側に向けて張り出すストッパ部65が形成されている。このストッパ部65は、支持部材3における底壁部11の外周部分を下方から保持し、本体取付部62に対する支持部材3の下方移動を規制する。なお、図示の例において、本体取付部62の外径は、支持部材3の上筒部15の外径と同等になっている。
ベース部71は、容器軸O方向に沿って延びる板状とされ、その下半部が本体取付部62の後面に連設され、上半部が本体取付部62よりも上方に突出して上筒部15を後方から支持している。
各挟持片72は、容器軸O方向に間隔をあけた状態で、ベース部71の下部からそれぞれ後方に向けて延設されている。各挟持片72間でフィンを容器軸O方向で挟持することにより、揮散容器1がフィンに取り付けられる。
まず、図3に示すように、初期状態の揮散容器1に対して取付部材7を未使用状態から使用状態に付け替える。具体的には、取付部材7を口筒部44から取り外した後、取付部材7を上下反転させて支持部材3の下筒部14に装着する。これにより、揮散容器1が図1に示す使用状態となる。
まず、図4に示すように、容器本体43の底部(口部46側とは反対側に位置する部分)と、支持部材3の底壁部11と、を指等で摘まみ、容器体2及び支持部材3を容器軸O方向で接近する方向に向けて押し込む。すると、付勢部材61が弾性変形することで、容器体2が支持部材3に対して下方に移動するとともに、栓体6がシール筒52の内周面を摺動しながら容器体2内を上方に移動していく。このとき、容器体2(口筒部44)の連結環53が支持部材3の下筒部14に上方から当接する位置まで容器体2及び支持部材3を押し込む。これにより、容器体2は、栓体6の保持凹部33が容器体2の内部で開口する前進位置まで移動する。容器体2が前進位置まで移動すると、容器体2内の揮散剤が保持凹部33内に流入する。
また、本実施形態では、栓体6に対して容器体2を上下動させる構成のため、例えば容器体2にポンプ部材等を配設する構成に比べて構成の簡素化や小型化、低コスト化を図ることができる。さらに、保持凹部33の容積に応じた容量の揮散剤を一回の揮散操作で含浸体4に供給できるので、所望量の揮散剤を含浸体4に供給できる。この場合、保持凹部33の容積を調整することで、一回の揮散操作で含浸体4に供給する揮散剤の容量を調整することも可能である。
また、支持部材3の内側に容器体2の口部5が収容されているため、保持凹部33から落下する揮散剤が支持部材3の外部に飛散したり、揮散剤が無駄に揮散したりするのを抑制できる。
例えば、上述した実施形態では、本発明の揮散容器1を車両の送風口に取り付ける構成について説明したが、これに限らず、車両以外の送風口に取り付ける構成でもよい。また、本発明の揮散容器1は、送風口に取り付ける用途に限らず、設置型の用途に用い、含浸体4に含浸される揮散剤が自然に揮散する構成でも構わない。
上述した実施形態では、容器本体43と口筒部44とが螺着により装着される構成について説明したが、これに限らず、アンダーカット嵌合等により装着される構成であっても構わない。
また、上述した実施形態では、容器体2の容器本体43の口部46と口筒部44とを別体で形成する構成について説明したが、容器本体43の口部46と口筒部44とを一体で形成して容器体2の口部5を構成しても構わない。
また、上述した実施形態では、容器軸Oを挟んで前後方向で対向する部分に規制突起23及び規制溝55を配設する構成について説明したが、これに限られない。例えば容器軸Oを挟んで前後方向に直交する左右方向で対向する部分に規制突起23及び規制溝55を配設しても構わない。これにより、規制溝55が使用者から見え難くなるので、使用時(車載時)の見映えを向上させることができる。
上述した実施形態では、支持部材3が有底筒状を呈する構成について説明したが、これに限られない。
また、上述した実施形態では、容器体2が付勢部材61によって後退位置に向けて付勢されている構成について説明したが、これに限らず、前進位置及び後退位置間の移動を手動により行っても構わない。
また、含浸体4は、保持凹部33から落下する揮散剤を含浸できる構成であれば、その配設位置や形状等は適宜設計変更が可能である。
2…容器体
3…支持部材
4…含浸体
5…口部
6…栓体
33…保持凹部
61…付勢部材
Claims (3)
- 揮散剤が収容される容器体と、
前記容器体を、口部が下向きの倒立姿勢で上下動可能に支持する支持部材と、
前記支持部材に配設されて前記容器体の前記口部内に液密に嵌合されるとともに、前記口部の内周面との間に揮散剤を保持する保持凹部を有する栓体と、を備え、
前記容器体は、前記保持凹部が前記容器体の外部で開口する後退位置と、前記保持凹部が前記容器体の内部で開口する前進位置と、の間を上下動可能に配設され、
前記支持部材には、前記容器体が前記前進位置から前記後退位置に移動したとき、前記保持凹部内から落下する揮散剤が含浸される含浸体が配設されていることを特徴とする揮散容器。 - 前記支持部材と前記容器体との間には、前記容器体を前記後退位置に向けて付勢する付勢部材が配設されていることを特徴とする請求項1記載の揮散容器。
- 前記支持部材は、有底筒状を呈し、その内側に前記容器体の前記口部が収容されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の揮散容器。
Priority Applications (1)
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JP2015072928A JP6461682B2 (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 揮散容器 |
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JP2015072928A JP6461682B2 (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 揮散容器 |
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Family Applications (1)
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JP2015072928A Active JP6461682B2 (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 揮散容器 |
Country Status (1)
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2015
- 2015-03-31 JP JP2015072928A patent/JP6461682B2/ja active Active
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