JP2016011158A - 揮散容器 - Google Patents
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Abstract
Description
この揮散容器では、揮発性液体が含浸棒を介して含浸部材に浸透した状態で揮散する。これにより、揮発窓を通じて揮発性成分を大気中に拡散させることが可能とされている。
(1)本発明に係る揮散容器は、揮発性液体が収容されると共に、内部に空気を導入する導入孔及び前記揮発性液体から生じる気化ガスを揮散させる揮散窓が形成された容器体と、前記容器体の底部側に下端開口部が位置し、且つ前記導入孔側に上端開口部が位置した状態で前記容器体の内部に配設され、前記空気が送り込まれるパイプと、前記導入孔と前記パイプの上端開口部との間に設けられ、前記導入孔を通じた前記パイプへの前記空気の流入を許容し、且つ前記導入孔を通じた前記パイプからの前記空気の流出を規制する弁体と、吸気孔が形成されると共に弾性変形可能に形成され、前記導入孔に対して内部が連通するように前記容器体に装着された空気ポンプと、を備えていることを特徴とする。
また、吸気孔を塞ぎながら空気ポンプを弾性変形させることで、空気ポンプの内部の空気を導入孔及び弁体を通じてパイプ内に送り込むことができると共に、パイプの下端開口部から容器体の内部に泡として排出させることができる。するとこの泡は、揮発性液体内を次々と浮上して液面で弾け合う。これにより、揮発性を高めることができ、揮発性液体から効率良く気化ガスを発生させて、該気化ガスを強制的に拡散させることができる。しかも、液面で泡が弾ける際、揮発性液体は飛沫状となって容器体の内部に飛散し易いので、揮発性を効果的に高めることができ、気化ガスを効率良く発生させることができる。これらのことにより、必要に応じて揮散量を一時的に増加させることができる。
容器本体10の胴部12は、横断面視で円形状に形成され、且つ肩部13との接続部分から下方に向かうにしたがって径方向外側に向けて膨らむように拡径した後、径方向内側に向けて縮径するように形成されている。
但し、胴部12の形状は、このような湾曲形状に限定されるものではなく、例えば上下方向に垂直な筒状に形成されていても構わない。また、胴部12の形状は、横断面視で例えば楕円状や角形状に形成されていても構わない。
容器本体10の口部14は、肩部13における傾斜肩部13bの上端部から上方に向かって延びている。
外郭筒部22は、装着筒部21の上端部に接続され、該上端部から下方に向けて延びている。この際、外郭筒部22は、装着筒部21の上端部から下方に向かうにしたがって漸次径方向外側に向かって拡径するようにスカート状に形成されている。外郭筒部22の下端部は、容器本体10のフランジ部15上に位置している。これにより、外郭筒部22は、装着筒部21を径方向外側から囲んでいるだけなく、容器本体10の肩部13の全体を径方向外側から囲んでいる。
連結壁部24は、装着筒部21の上端部から径方向内側に向けて突出した環状の上側壁部24aと、上側壁部24aの内周縁部から下方に向けて突出した円筒状の周壁部24bと、周壁部24bの下端部から径方向内側に向けて突出した環状の下側壁部24cと、を備えている。連結筒部23の上端部は、連結壁部24における下側壁部24cの内周縁部に接続されている。
この揮散窓30は、外郭筒部22を径方向に貫通する第1貫通孔31と、装着筒部21を径方向に貫通する第2貫通孔32とで形成されている。第1貫通孔31は、外郭筒部22の上端部から下方に向けて縦長のスリット状に形成されている。第2貫通孔32は、装着筒部21のうち容器本体10の口部14よりも上方に突出する部分に形成され、且つ、第1貫通孔31に対して径方向に向かい合う位置に形成されている。
このとき、容器キャップ20には、後述するようにパイプ3及び空気ポンプ4が一体的に組み合わされている。そのため、容器キャップ20、パイプ3及び空気ポンプ4が一体となったユニットを、容器本体10に対して組み合わせることが可能とされている。図1及び図2では、上記ユニットが容器本体10に対して組み合わされている状態を図示している。
なお、上記ユニットを組み合わせる前の段階(図示省略)において、容器本体10の口部14には、パッキン等を有する捨てキャップが例えば嵌合や螺着により装着、又はシール部材が剥離可能に貼着されており、容器本体10の内部を密封している。
バルブ部材40は、上記弁体41と、連結筒部23に装着され、弁体41を内部に収容する第1支持筒部42と、第1支持筒部42と協働して弁体41を支持する第2支持筒部43と、を備えている。第1支持筒部42及び第2支持筒部43は、容器軸Oと同軸に配置されている。
リング部42bは、内周縁部が連結筒部23の内側に位置し、外周縁部が外嵌筒部42aよりも径方向外側に位置するように環状に形成されている。そのため、収容筒部42cは、連結筒部23よりも拡径している。リング部42bの内周縁部には、下方に向けて突出した弁用の突起部42dが形成されている。この突起部42dは、リング部42bの内周縁部に全周に亘って環状に形成されている。
弾性アーム41cは、例えば周方向に延びるように形成されて適度なばね性が確保されていると共に、内端部が弁本体41aの外縁部に接続され、且つ外端部がリング枠41bの内周面に接続されている。この弾性アーム41cは、空気ポンプ4の弾性変形によって導入孔25に空気が送り込まれたときに、弁本体41aを下方に移動させるように弾性変形して、弁本体41aを突起部42dから離反させる。これにより、空気ポンプ4の弾性変形時、導入孔25を開放させて、パイプ3に空気を送り込むことが可能とされている。つまり、弁体41は、導入孔25を通じたパイプ3への空気の流入を許容し、且つ導入孔25を通じたパイプ3からの空気の流出を規制する逆止弁構造とされている。
さらに、第2支持筒部43の内周面には、径方向内側に向けて突出した凸部43aが形成されている。この凸部43aは、パイプ3を位置決めするための突起であり、図示の例では環状に形成されている。但し、環状に形成する必要はなく、例えば周方向に間隔をあけて複数の凸部43aを形成しても構わない。
頂壁部56は、空気ポンプ4の胴部50よりも拡径した平面視円形状に形成されていると共に、中央部分から外周縁部に向かうにしたがって漸次下方に向けて傾斜している。これにより、頂壁部56は、上方に向けて中央部分が外周縁部よりも盛り上がった形状とされ、例えば手に平に対してフィットし易く、上方から押し下げ易い設計とされている。
吸気筒部57の下端部は、吸気孔53の内側に嵌合されている。これにより、押さえプレート55の全体が空気ポンプ4の上部に安定して取り付けられている。
はじめに、先に説明したように、使用前の状態では、容器本体10と、容器キャップ20、パイプ3及び空気ポンプ4が一体的に組み合わされたユニットと、は別体とされている。そこで、容器本体10の口部14から上述した捨てキャップ又はシール部材を取り外した後、上記ユニットを組み合わせ、容器キャップ20の装着筒部21を容器本体10の口部14に対して螺着させる。これにより、図1に示すように、容器本体10と上記ユニットとを組み合わせることができると共に、パイプ3が容器本体10の内部に差し込まれて揮発性液体W内に浸漬された揮散容器1を得ることができる。
この場合には、吸気孔53を塞ぎながら空気ポンプ4を弾性変形させる。具体的には、図2に示すように、押さえプレート55における吸気筒部57の開口部を塞ぎながら、押さえプレート55を下方に押し下げて空気ポンプ4の胴部50を容器軸O方向に圧縮変形させる。これにより、空気ポンプ4内の空気を導入孔25内に送り込むことができると共に、弁本体41aを下方に移動させて突起部42dから離反させることができる。
しかも、液面で泡が弾ける際、揮発性液体Wは飛沫状となって容器本体10の内部に飛散し易いので、揮発性を効果的に高めることができ、気化ガスをより効率良く発生させることができる。これらの結果、揮散量を一時的に増加させることができる。
さらに、空気ポンプ4の復元変形時、弁本体41aが弾性アーム41cの復元変形によって元の状態に戻るので、図1に示すように突起部42dに対して下方から着座する。これにより、導入孔25を再び閉塞することができ、パイプ3からの空気の流出を規制することができ、空気と共に揮発性液体Wが空気ポンプ4側に吸い込まれることを防止できる。その結果、次回の空気ポンプ4の弾性変形による空気の排出に備えることができる。
さらに、空気孔47を通じてパイプ3から空気を排出できるので、揮発性液体W内に微細且つ均一な泡を発生させることができる。従って、揮発性液体Wにおける液面の全体にむらなく泡を到達させて広範囲で弾けさせることができるので、揮発性をさらに高めることができる。
しかも、押さえプレート55における頂壁部56の中央部分に吸気孔53に連通する吸気筒部57の開口部が形成されているので、空気ポンプ4の弾性変形時に吸気孔53を容易に塞ぐことができる。従って、吸気孔53を塞ぐ操作と、空気ポンプ4を弾性変形させる操作とを一連の流れで同時に行うことができるので、操作性をさらに向上することができる。
さらには、上記実施形態では、容器軸O方向に圧縮変形可能な蛇腹状の胴部50を有する空気ポンプ4を例に挙げたが、圧縮変形に限定されるものでなく、弾性変形によって空気をパイプ3に送り込むことができる空気ポンプであれば良い。例えば、外力を加えることで萎むように弾性変形する空気ポンプとしても構わない。この場合であっても同様の作用効果を奏功することができる。但し、操作性を向上することができる観点で、上記実施形態のように、容器軸O方向に圧縮変形する蛇腹状の胴部50を有する空気ポンプ4を採用することが好ましい。
さらに、空気孔47が形成された閉塞部材45は必須なものではなく、具備しなくても構わない。この場合、例えばパイプ3の下端開口部の形状を工夫することで、泡の発生具合を調整しても良い。さらには、メッシュ状の空気孔が形成された閉塞部材を採用しても良い。
1…揮散容器
2…容器体
3…パイプ
4…空気ポンプ
25…導入孔
30…揮散窓
41…弁体
45…閉塞部材
47…空気孔
Claims (4)
- 揮発性液体が収容されると共に、内部に空気を導入する導入孔及び前記揮発性液体から生じる気化ガスを揮散させる揮散窓が形成された容器体と、
前記容器体の底部側に下端開口部が位置し、且つ前記導入孔側に上端開口部が位置した状態で前記容器体の内部に配設され、前記空気が送り込まれるパイプと、
前記導入孔と前記パイプの上端開口部との間に設けられ、前記導入孔を通じた前記パイプへの前記空気の流入を許容し、且つ前記導入孔を通じた前記パイプからの前記空気の流出を規制する弁体と、
吸気孔が形成されると共に弾性変形可能に形成され、前記導入孔に対して内部が連通するように前記容器体に装着された空気ポンプと、を備えていることを特徴とする揮散容器。 - 請求項1に記載の揮散容器において、
前記パイプの下端開口部を塞ぐように前記パイプに装着されると共に、前記空気を通過させる空気孔が形成された閉塞部材を備え、
前記空気孔は、前記パイプの下端開口部の開口面積よりも小さい開口面積で形成されていることを特徴とする揮散容器。 - 請求項1又は2に記載の揮散容器において、
前記空気ポンプは、前記容器体の上部に装着され、且つ容器軸方向に弾性変形とされていることを特徴とする揮散容器。 - 請求項3に記載の揮散容器において、
前記吸気孔は、前記空気ポンプにおいて容器軸方向の外側に位置する部分に形成されていることを特徴とする揮散容器。
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