JP6460664B2 - 縦型窯炉の築炉方法およびガイドパネル - Google Patents

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Description

本発明は、縦型窯炉の築炉方法およびガイドパネルに関し、熱風炉やCDQ(コークス乾式集塵装置)などの縦型窯炉において、鉄皮の内側に耐火煉瓦や断熱煉瓦などの定形耐火物を設置する方法および同方法に用いる治具に関する。
熱風炉やCDQなどの縦型窯炉においては、構造体である鉄皮に対する内部の熱の影響を緩和するために、鉄皮の内側に、耐火煉瓦や断熱煉瓦などの定形耐火物によるライニングを設置している。
例えば、特許文献1では、熱風炉の築炉にあたって、鉄皮の内周面にキャスタブル(不定形耐火物、耐熱用キャスター)を吹き付けておき、その内側にロックウール等のクッション材を介して、定形耐火物である断熱煉瓦および耐火煉瓦を積み上げ、多重の耐火ライニングを形成している。
なお、前述した耐火物の施工を行う熱風炉は、例えば特許文献1では外径10m(メートル)で高さが50mに及ぶ巨大なものである。このため、前述した鉄皮の内側への耐火物の施工にあたっては、作業者が効率よく施工できる高さ(例えば1.2m)毎の階層を設定し、各階層の高さに順次足場を組み増すこと、あるいは昇降式の足場を用いることがなされている。
ところで、特許文献1のような従来の施工方法では、鉄皮の内側へのキャスタブルの吹き付け、その内側の耐火煉瓦の積み上げ、および、その内側の断熱煉瓦の積み上げに、それぞれ階層毎の足場の組み増しや足場の昇降が必要であり、作業効率が向上できないという問題があった。
これに対し、本出願人により、鉄皮の内側に断熱煉瓦および耐火煉瓦を先に積み上げておき、これらの外周面と鉄皮の内周面との間の隙間に後からキャスタブルを注入する施工方法が開発されている(特許文献2参照)。
この施工方法によれば、キャスタブル吹き付けのためだけに足場を用いる必要がなく、工程を簡略化し、工期を短縮することができる。
なお、前述した特許文献2では、鉄皮の内側に間隔を空けて最初の断熱煉瓦を設置する際に、鉄皮の内側に水糸を垂らし、この水糸を位置基準とする例が示されている。
すなわち、最初の断熱煉瓦の位置基準として、最寄りにある鉄皮を用いることが考えられる。しかし、鉄皮は構築の際に溶接等による熱変形を生じ易く、位置基準としては適切でない。そこで、鉄皮の内側に沿って垂らした水糸を用い、この水糸を、炉体の設計上の中心から所定の半径位置に、正確に位置出しをしておく。このような水糸を位置基準にして、最初の断熱煉瓦を積み上げてゆけば、その内側に積まれる断熱煉瓦および耐火煉瓦も正確な位置に設置することができる。
また、前述した特許文献2では、所定の階層毎に、前述した最初の断熱煉瓦を設置し、その内側に他の断熱煉瓦および耐火煉瓦を設置し、これらと鉄皮との隙間にキャスタブルを注入している。これにより、キャスタブルが注入された際のヘッド圧等を、多重の断熱煉瓦および耐火煉瓦で負担するようにしている。
特公昭56−24007号公報 特許第5469774号明細書
前述のように、鉄皮の内側に沿って垂らした水糸を用いることで、各階層において最初に設置される断熱煉瓦の正確な位置出しが可能である。
しかし、前述のように巨大な熱風炉では、水糸の間隔が広くなり、その途中部分では位置精度が十分でなくなる可能性がある。一方で、水糸の間隔を狭めようとすると、水糸の数が膨大となり、作業効率が低下する可能性がある。
このように、水糸を位置基準として用いる方法では、位置精度を高めつつ作業効率をも高めることが難しかった。
また、前述した多重の断熱煉瓦および耐火煉瓦は、積み上げられた状態では、キャスタブル注入時のヘッド圧にも十分耐えられる。しかし、その施工途中においては、十分な強度が得られていない。
例えば、最初の断熱煉瓦の列を積み上げ、その内側に沿って別の断熱煉瓦の列を積み上げる際、内側の断熱煉瓦を外側の断熱煉瓦に押し付ける力が強すぎると、外側の断熱煉瓦が耐えられずに傾いてしまうことがある。
このような問題を避けるために、前述した多重の断熱煉瓦および耐火煉瓦の設置には、高度な技術が必要であるうえ、作業に細心の注意が必要で、作業効率が低下する可能性があった。
本発明の目的は、作業が容易であり、かつ作業効率および位置精度が高められる縦型窯炉の築炉方法およびガイドパネルを提供することにある。
本発明の縦型窯炉の築炉方法は、鉄皮と、前記鉄皮の内側に設置されたキャスタブルと、前記キャスタブルの内側に設置された定形耐火物とを有する縦型窯炉の築炉方法であって、前記定形耐火物が当接されるガイド部材と、前記ガイド部材の上部を支持する上部ホルダとを有し、前記上部ホルダは、前記鉄皮の炉内側面に接続可能な接続部材と、前記ガイド部材を支持しかつ前記接続部材に対して位置調整可能な調整機構と、を有するガイドパネルを用い、前ガイド部材の炉内側面を所定の炉内位置に位置決めしつつ、前記鉄皮の炉内側面に沿って前記ガイドパネルを設置し、前記ガイド部材の炉内側面に沿って前記定形耐火物を設置し、前記ガイドパネルを撤去し、前記定形耐火物と前記鉄皮との間隔に前記キャスタブルを設置することを特徴とする。
本発明において、縦型窯炉としては、熱風炉あるいはCDQなど、縦方向に延びる筒状の炉体を有するものが利用できる。鉄皮としては、縦型窯炉の炉体を構成するために、鋼板を例えば円筒状に形成したものが利用できる。定形耐火物としては、断熱煉瓦および耐火煉瓦が利用できる。
ガイド部材の炉内側面を位置決めする所定の炉内位置としては、定形耐火物の炉外側面の位置、つまり鉄皮との間にキャスタブルが設置される間隔を形成する面の位置が該当し、この位置は、炉体の位置基準に基づいて設定される。例えば、炉心つまり炉体の中心軸線を基準位置とし、この中心軸線から一定半径の円筒面にガイド部材の炉内側面を位置決めすればよい。
このような本発明では、鉄皮の炉内側面に沿ってガイドパネルを設置し、そのガイド部材の炉内側面に沿って、断熱煉瓦などの定形耐火物を設置してゆく。設置される定形耐火物は、ガイドパネルで保持することができ、定形耐火物が傾いたり、ずれたりすることを防止できる。また、ガイドパネルは、定形耐火物をガイドするガイド部材の炉内側面を、予め所定の炉内位置に位置決めしておく。このため、定形耐火物の炉内位置は、ガイドパネルによって正確に位置決めされる。
このように、本発明の縦型窯炉の築炉方法によれば、定形耐火物を所定の炉内位置に保持するガイドパネルを用いることで、鉄皮の内側における定形耐火物の設置作業が容易にでき、作業効率および位置精度を高めることができる。
本発明の縦型窯炉の築炉方法において、所定の高さの階層毎に、前記ガイドパネルの設置、前記定形耐火物の設置、前記ガイドパネルの撤去、前記キャスタブルの設置を繰り返してゆくことが望ましい。
本発明において、階層の高さとしては、作業効率を考慮して、0.8〜1.6m、好ましくは1.2mとする。そして、ガイドパネルの高さ寸法も、階層高さに合わせて設定することが望ましい。
このような本発明では、所定の高さの階層毎の作業を繰り返すことで、巨大な縦型窯炉についても確実な施工を行うことができる。
本発明の縦型窯炉の築炉方法において、上の階層における前記ガイドパネルの設置の際に、前記ガイド部材の下部を下の階層の前記定形耐火物の外周面に当接させることが望ましい。
このような本発明では、既に所定の炉内寸法で位置出しされている下の階層の定形耐火物を利用して、上の階層で設置するガイド部材下部の位置出しを容易に行うことができる。これにより、ガイド部材の位置出しは、専らガイド部材の上部について行えばよくなり、作業を一層簡略化できる。
本発明のガイドパネルは、鉄皮と、前記鉄皮の内側に設置されたキャスタブルと、前記キャスタブルの内側に設置された定形耐火物とを有する縦型窯炉の築炉方法に用いられるガイドパネルであって、前記定形耐火物が当接されるガイド部材と、前記ガイド部材の上部を支持する上部ホルダとを有し、前記上部ホルダは、前記鉄皮の炉内側面に接続可能な接続部材と、前記ガイド部材を支持しかつ前記接続部材に対して位置調整可能な調整機構と、を有することを特徴とする。
本発明において、接続部材としては、接続可能であって再び取り外し可能なものが好ましい。例えば、鉄皮に磁力で吸着可能なマグネット(電磁石を含む)、あるいは減圧吸着可能なエラストマ製吸盤あるいはバキュームカップ等、または両面粘着シート等を用いることができる。吸盤や粘着シートを用いる場合、鉄皮の内側を塗料等で平滑にするか、あるいは平滑な吸着プレートを貼る等することが望ましい。
本発明において、調整機構としては、ねじ軸と二重ナットなどの螺合構造、互いに固定およびその解除が可能な二部材を用いた伸縮機構など、相対位置が調整可能な各種構造が利用できる。調整機構は、手動による調整のほか、モータなどを用いてもよい。
このような本発明では、ガイドパネルを鉄皮の炉内側面に配置し、上部ホルダの接続部材を鉄皮に接続することで、ガイドパネルが鉄皮に支持される。
そして、上部ホルダの調整機構を調整することで、ガイド部材の炉内側面の炉内位置を調整する。ガイド部材の位置調整は、例えば炉心位置に垂らした水糸(炉体の中心軸線に沿う)からの距離を測ることや、その他の測量方法などにより、定形耐火物の外周面を設置すべき所定の炉内位置となるように設定する。
これにより、ガイド部材の炉内側面を所定の炉内位置に配置することができ、ガイドパネルで位置決めされる定形耐火物の炉外側面の炉内位置を正確に配置することができ、定形耐火物の炉内位置の精度を確保することができる。
本発明のガイドパネルにおいて、さらに、前記ガイド部材の下部を支持する下部ホルダを有することが望ましい。
このような本発明では、下部ホルダでガイド部材の下部を支持することができ、ガイド部材の姿勢を全体にわたって安定させ、ガイドパネルの位置出しを正確に行うことができる。
このような下部ホルダとしては、ガイド部材の荷重支持は上部ホルダで負担すればよいので、鉄皮と交差する方向つまり鉄皮から離れる方向の位置を規制できるものであればよい。
本発明の下部ホルダとしては、後述する各構成が利用できるが、下部ホルダとして、前述した上部ホルダと同様の機構を用いてもよい。ただし、このような機構は、定形耐火物を積んだ後の取り外しが困難であり、築炉完了後も残留させることになる。
なお、下部ホルダは必須ではなく、省略してもよい。この場合、ガイド部材は上部ホルダだけで吊り下げられるが、重力により鉛直方向に沿って姿勢を維持することもでき、定形耐火物のガイドに利用することが可能である。
本発明のガイドパネルにおいて、前記下部ホルダは、前記ガイド部材を前記鉄皮から離れる側へ付勢する押圧部材とすることができる。
本発明において、押圧部材としては、合成樹脂材料製のくさび状部材が好適である。操作により膨れるエアバッグ等や、モータにより変位する二部材を用いてもよい。
このような本発明では、ガイド部材の位置出しに、下の階層の定形耐火物を利用することができる。すなわち、下方の定形耐火物の外周面と鉄皮の炉内側面との間にガイド部材の下部を導入し、ガイド部材と鉄皮との間に押圧部材を挿入する。そして、押圧部材により、ガイド部材を鉄皮から離れる側、つまり定形耐火物の外周面に向けて付勢する。この付勢は、押圧部材としてくさび状部材を用いる場合には、このくさび状部材をガイド部材と鉄皮との間に打ち込むことにより行われる。
この付勢により、ガイド部材の下部は、定形耐火物の外周面に押し付けられ、定形耐火物の外周面の炉内位置に維持される。従って、下方の定形耐火物を外周面が所定の炉内位置となるように設置しておけば、押圧部材を用いた下部ホルダにより、ガイド部材の下部を所定の炉内位置に位置決めすることができる。
本発明のガイドパネルにおいて、前記押圧部材は、合成樹脂材料製のくさび状部材と、前記くさび状部材を前記ガイド部材の上部に接続する紐状部材とを有することが望ましい。
このような本発明では、前述した通り、鉄皮とガイド部材との間にくさび状部材を打ち込むことにより下部ホルダを形成できる。また、紐状部材を引くことにより、鉄皮とガイド部材との間に打ち込まれているくさび状部材を引き抜くことができる。とくに、紐状部材は、ガイド部材の上部に接続されることで、ガイド部材に沿って定形耐火物を積み上げた後であっても、その上方から容易に操作することができる。
本発明のガイドパネルにおいて、前記下部ホルダは、隣接する前記ガイド部材の下部どうしを連結する連結機構とすることができる。
このような本発明では、連結機構で隣接するガイド部材の下部どうしを連結することで、個々のガイド部材の鉄皮に対する位置変動を解消することができ、上部ホルダにおいて定形耐火物を設置すべき正確な位置にガイド部材を設定できていれば、ガイド部材の下部についても所期の位置に支持することができる。
本発明のガイドパネルにおいて、前記連結機構は、隣接する前記ガイド部材の一方に形成された受け部材と、隣接する前記ガイド部材の他方に突没自在に形成されて前記受け部材と連結可能な連結部材とを有することが望ましい。
このような本発明において、受け部材としては、一方のガイド部材の側面(他のガイド部材に対向する面)に形成されたスロット、ガイド部材の外面(鉄皮に対向する面)または内面(定形耐火物に対向する面)に固定されたフックあるいはポケットが利用できる。
また、連結部材としては、他方のガイド部材の側面に突没自在に設置されたレバーあるいはロッドが利用できる。例えば、レバーあるいはロッドは、長手方向に進退自在とされて先端が受け部材に到達可能な構造とすることができ、あるいは回動軸で回動自在に支持されて先端が受け部材に到達可能な構成としてもよい。
受け部材および連結部材は、1つのガイド部材の下部の両側にそれぞれ配置することができ、同じガイド部材を配列することで、各々の受け部材および連結部材を順次連結してゆくことができる。ただし、一対の受け部材を有するガイド部材と、一対の連結部材を有するガイド部材との2種類を用い、これらを交互に配置して相互に連結させてもよい。
なお、連結機構としては、連結部材のような可動部分を有するものに限らず、ガイド部材の側面に形成された凹凸などを嵌合させる構成などであってもよい。
本発明のガイドパネルにおいて、前記下部ホルダは、前記下部ホルダより下の階層に充填された前記キャスタブルの上面に形成され、前記ガイド部材の下部を挿入可能な溝である、としてもよい。
このような本発明では、下の階層のキャスタブルによって上の階層のガイド部材の下部を支持することができ、下部ホルダとしての追加的な構造をガイド部材に設置する必要がなく、構造の簡略化が可能である。
さらに、溝の形成にあたっては、下の階層のキャスタブルの充填の後、キャスタブルが固化する前に溝を形成することで、効率的かつ容易に施工を行うことができる。
なお、溝の位置は、キャスタブルの上面のうち、なるべく内側つまり定形耐火物に近い位置が好ましい。溝を定形耐火物から離れる場合、この溝に収容される延長部材などを用いることで、ガイド部材が定形耐火物に当接する位置となるように調整すればよい。
本発明のガイドパネルにおいて、前記溝は、前記キャスタブルの上面の前記鉄皮から離れた側の辺縁に沿って段差状に形成されていることが望ましい。
このような本発明では、キャスタブルの辺縁の角部に連続した段差を形成することで、ガイド部材を支持する溝を簡単に形成できるとともに、ガイド部材が定形耐火物に当接する位置にガイド部材を支持することができる。
本発明の縦型窯炉の築炉方法およびガイドパネルによれば、ガイドパネルで定形耐火物を所定の炉内位置に保持することができ、鉄皮の内側における定形耐火物の設置作業が容易にでき、作業効率および位置精度を高めることができる。
本発明の第1実施形態のガイドパネルを示す正面図。 前記第1実施形態のガイドパネルを示す平面図。 前記第1実施形態のガイドパネルの上部ホルダを示す拡大断面図。 前記第1実施形態のガイドパネルの上部ホルダを示す分解斜視図。 前記第1実施形態のガイドパネルの押圧部材を示す斜視図。 前記第1実施形態の最下層でのガイドパネルの設置工程を示す模式図。 前記第1実施形態の最下層での断熱煉瓦の設置工程を示す模式図。 前記第1実施形態の最下層でのキャスタブルの充填工程を示す模式図。 前記第1実施形態の中間層でのガイドパネルの設置工程を示す模式図。 前記第1実施形態の中間層での断熱煉瓦の設置工程を示す模式図。 前記第1実施形態の中間層でのキャスタブルの充填工程を示す模式図。 本発明の第2実施形態のガイドパネルの要部を示す断面図。 前記第2実施形態のガイドパネルの要部を示す平面図。 前記第2実施形態のガイドパネルの要部を示す正面図。 本発明の第3実施形態のガイドパネルの要部を示す断面図。 本発明の第4実施形態のガイドパネルの要部を示す断面図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
本実施形態は、縦型窯炉である高炉用熱風炉の燃焼室あるいは混冷室の築炉を行うものである。そして、炉体の築炉にあたっては、前述した特許文献2に記載の構造および施工手順を採用している。
具体的には、図7(C)に示すように、炉体1を形成する鉄皮2の内側に、間隔をあけて定形耐火物である断熱煉瓦3および耐火煉瓦4を設置し、この後、図8(A)に示すように、鉄皮2の炉内側面と断熱煉瓦3の炉外側面との間隔にキャスタブル5を充填し、固化させる。
とくに、本実施形態では、図6(C),図9(C)に示すように、ガイドパネル10を設置しておき、鉄皮2に沿って設置される断熱煉瓦3の炉外側面を正確な炉内位置に位置決めする(図7(A),図10(A)参照)。さらに、断熱煉瓦3に沿って耐火煉瓦4を設置する際にも断熱煉瓦3を支えて傾き等を防止する(図7(B),図10(B)参照)。
図1から図5には、本実施形態のガイドパネル10が示されている。
図1に示すように、ガイドパネル10は、格子状のフレーム11の片面に、薄板状のガイド部材12を張って構成される。
図2に示すように、ガイドパネル10を鉄皮2に沿って支持するために、フレーム11の上枠には上部ホルダ20が設置され、同下枠には下部ホルダ30が設置されている。
フレーム11は、例えば鋼材を格子状に接合したものである。
フレーム11は、鋼材に限らず、アルミニウム合金ほか他の金属材料であってもよく、合成樹脂材料など金属以外の他の材料であってもよい。
ガイド部材12は、例えば透明なアクリル板で形成され、フレーム11の各格子枠に接着あるいは取り付け金具により固定される。
本実施形態では、ガイド部材12が透明であることで、炉内側の作業者が炉外側を視認しつつ作業を行うことができる。ただし、ガイド部材12は透明に限らない。
ガイド部材12としては、アクリル板のような合成樹脂製板材に限らず、金属製板材あるいはその他の板材であってもよい。このような他の材料では、ガイド部材12を透明とすることが難しい。しかし、ガイド部材12をメッシュ(金網状)とし、あるいはパンチングメタルやエクスパンドメタルのように間欠的に開口を形成することで、反対側を透視することが可能である。このようなガイド部材12によっても、前述した透明なアクリル製のガイド部材12と同様な視認効果を得ることができる。
上部ホルダ20は、図3および図4に示すように、鉄皮2の炉内側面に接続可能な接続部材21と、ガイドパネル10を支持しかつ接続部材21に対して位置調整可能な調整機構22と、を有する。
接続部材21は、鉄皮2に磁力で吸着可能なマグネット製のブロックである。
調整機構22は、接続部材21に接続されたJ字形状の軸部220を有し、この軸部220には接続部材21とは反対側の端部に雄ねじ形状221が形成されている。
軸部220の雄ねじ形状221には、ガイドパネル10を挟持するための挟持部材222,223および一対のナット224,225が挿通されている。
これらの挟持部材222,223は、ガイドパネル10の上部において、フレーム11およびガイド部材12をまとめて挟み、一対のナット224,225で締め付けることでガイドパネル10を挟持することができる。
このような調整機構22においては、雄ねじ形状221におけるナット224,225の締め付け固定位置を選択することで、軸部220の雄ねじ形状221に沿った任意の位置に位置調整が可能である。そして、ナット224,225で締め付け固定する位置を選択することにより、ガイドパネル10と接続部材21との相対位置が調整可能である。
このような上部ホルダ20は、接続部材21により鉄皮2の炉内側面に接続され、ガイドパネル10は鉄皮2の炉内側面に吊り下げ支持される。そして、調整機構22により鉄皮2からの距離を調整することで、ガイドパネル10の吊り下げ位置を、炉体1の径方向に調整可能である。
なお、ガイドパネル10の位置としては、炉体1の中心軸線からの距離(半径)を測定し、この距離が、鉄皮2に沿った断熱煉瓦3の炉外側面(図7(A)参照)の設計上の炉内位置となるように調整する。
下部ホルダ30は、図1、図2および図5に示すように、ガイドパネル10の下部と鉄皮2の炉内側面との間に打ち込まれるくさび状部材31を有する。
くさび状部材31は、2つの当接面311,312が互いに傾斜配置されたくさび形状とされたブロックである。
くさび状部材31は、エラストマつまり弾性を有する材料で形成され、例えば天然ゴムまたは合成ゴムのうち比較的硬質なもの、あるいは弾性を有する合成樹脂材料等で形成される。
くさび状部材31は、鉄皮2に沿って吊り下げられた状態のガイドパネル10に対し、その下部の両側からそれぞれ水平方向内向き(ガイドパネル10の内側向き)に打ち込まれる。そして、くさび状部材31は、そのくさび形状により鉄皮2とガイドパネル10を互いに離れる方向へ付勢する。
従って、ガイドパネル10の炉内面側に、炉内位置の基準となる断熱煉瓦3があれば、くさび状部材31を打ち込むことで、ガイドパネル10を鉄皮2から離れる側へ付勢し、炉内面側の断熱煉瓦3に押圧させることができる。これにより、くさび状部材31は押圧部材としての機能を実現できる(図6(C),図9(C)参照)。
くさび状部材31には、紐状部材32の一端が接続され、この紐状部材32の他端は、上部ホルダ20の一部(例えばJ字形状の軸部220)に接続されている。
紐状部材32は、例えば鋼製のワイヤー(撚り線材)であり、可撓性を有するとともに所期の引っ張り強度が得られる線材であればよく、ポリアミド樹脂(商品名ナイロン等)あるいはアラミド樹脂(商品名ケブラー等)等の撚り線材あるいは単線材などであってもよい。
このような紐状部材32で接続されることで、作業者は、ガイドパネル10の炉内側面に断熱煉瓦3が積み上げられた後でも、上部ホルダ20の近傍で紐状部材32を引っ張ることで、くさび状部材31をガイドパネル10と鉄皮2との間に打ち込まれた状態から抜き出し、回収することができる。
本実施形態においては、前述したガイドパネル10を用いて、鉄皮2の炉内側に間隔をおいて断熱煉瓦3および耐火煉瓦4を積み上げ、鉄皮2の炉内側の間隔にキャスタブル5を充填する(図6〜図11参照)。これらの施工は、次のような手順で行う。
施工にあたっては、炉体1を高さ1.2mの複数の階層に分割し、各階層においてガイドパネル10の設置、断熱煉瓦3および耐火煉瓦4の設置、ガイドパネル10の撤去、キャスタブル5の充填を繰り返してゆく。
この際、上の階層におけるガイドパネル10の設置の際には、ガイドパネル10の上部を上部ホルダ20で鉄皮2に吊り下げるとともに、ガイドパネル10の下部については、下部ホルダ30のくさび状部材31により下の階層の断熱煉瓦3の外周面に押圧して固定する。
このような手順を実行するために、最も下の階層については、ガイドパネル10を設置するための位置基準となる断熱煉瓦3を先に施工しておく。
図6(A)に示すように、炉体1の底部において、先ず、鉄皮2の内側に断熱煉瓦3を1段分積む。この断熱煉瓦3の炉内位置は、炉体1の中心から所定の半径を割り出し、これにより断熱煉瓦3の炉外側面の炉内位置を正確に設定しておく。
続いて、断熱煉瓦3の炉内側に、耐火煉瓦4を積む。耐火煉瓦4は、断熱煉瓦3の1段分に応じた段数とし、ここでは2段分とされている。耐火煉瓦4は、断熱煉瓦3の炉内側面に当接させておく。
ガイドパネル10を設置するための位置基準となる断熱煉瓦3および耐火煉瓦4が円周状に連続して設置できたら、図6(B)に示すように、鉄皮2の炉内側に沿ってガイドパネル10を設置する。
ガイドパネル10は、上部ホルダ20により鉄皮2の内側面に吊り下げ支持する。ガイドパネル10の下部は、鉄皮2の炉内側面と断熱煉瓦3の炉外側面との隙間に挿入する。
さらに、図6(C)に示すように、吊り下げられたガイドパネル10の下部において、ガイドパネル10と鉄皮2との間に下部ホルダ30を設置し、くさび状部材31(図5参照)を打ち込むことで、ガイドパネル10の下部を断熱煉瓦3の炉外側面に押し付ける。
これらにより、ガイドパネル10は、鉄皮2の内側に沿って固定される。この際、ガイドパネル10の下部は、断熱煉瓦3の炉外側面により所定の炉内位置に正確に位置決めされている。一方、ガイドパネル10の上部では、調整機構22(図4参照)により炉内位置を正確に割り出しておく。
ガイドパネル10が炉体1の全周にわたって設置できたら、最下層の断熱煉瓦3および耐火煉瓦4の施工を行う。
図7(A)に示すように、先に位置基準として設置しておいた断熱煉瓦3の上に、この階層分の断熱煉瓦3を順次積み上げてゆく。この際、断熱煉瓦3は、ガイドパネル10のガイド部材12に当接させ、これにより炉内位置を正確に設定してゆく。
続いて、図7(B)に示すように、先にガイドパネル10を設置するための位置基準として設置しておいた耐火煉瓦4の上に、この階層分の耐火煉瓦4を順次積み上げてゆく。この際、耐火煉瓦4は、先にガイドパネル10に沿って積み上げておいた断熱煉瓦3の炉内側面に当接させ、これにより炉内位置を正確に設定してゆく。
この階層の断熱煉瓦3および耐火煉瓦4が全周にわたって設置できたら、図7(C)に示すように、断熱煉瓦3と鉄皮2との隙間からガイドパネル10を撤去する。
撤去にあたっては、先ず紐状部材32(図5参照)を引っ張って下部ホルダ30を撤去し、ガイドパネル10の下部の保持を解除したのち、上部ホルダ20を鉄皮2から分離し、ガイドパネル10を鉄皮2に沿って上方へ引き出すことができる。
ガイドパネル10が撤去できたら、図8(A)に示すように、断熱煉瓦3と鉄皮2との隙間に、キャスタブル5を注入・充填し、固化させる。
これらにより、最下層の断熱煉瓦3、耐火煉瓦4およびキャスタブル5の施工が完了する。
最下層の施工が完了したら、図8(B)に示すように、耐火煉瓦4の炉内側に足場6を設置し、既に施工された断熱煉瓦3、耐火煉瓦4およびキャスタブル5の上に、上の階層(中間層)として同様の構成を施工する。
中間層の施工は、図9(A)に示すように、下の階層の断熱煉瓦3、耐火煉瓦4および足場6の上で行う。中間層では、ガイドパネル10の下部の位置基準として、下の階層の断熱煉瓦3の炉外側面を用いる。
図9(B)に示すように、鉄皮2の炉内側に沿ってガイドパネル10を設置する。
ガイドパネル10は、上部ホルダ20により鉄皮2の内側面に吊り下げ支持する。ガイドパネル10の下部は、鉄皮2の炉内側面と下の階層の断熱煉瓦3の炉外側面との隙間に挿入する。
さらに、図9(C)に示すように、吊り下げられたガイドパネル10の下部において、ガイドパネル10と鉄皮2との間に下部ホルダ30を設置し、くさび状部材31(図5参照)を打ち込むことで、ガイドパネル10の下部を断熱煉瓦3の炉外側面に押し付ける。
これらにより、ガイドパネル10は、鉄皮2の内側に沿って固定される。この際、ガイドパネル10の下部は、断熱煉瓦3の炉外側面により所定の炉内位置に正確に位置決めされている。一方、ガイドパネル10の上部では、調整機構22(図4参照)により炉内位置を正確に割り出しておく。
ガイドパネル10が炉体1の全周にわたって設置できたら、現在の階層の断熱煉瓦3および耐火煉瓦4の施工を行う。
図10(A)に示すように、下の階層の断熱煉瓦3の上に、現在の階層分の断熱煉瓦3を順次積み上げてゆく。この際、断熱煉瓦3は、ガイドパネル10のガイド部材12に当接させ、これにより炉内位置を正確に設定してゆく。
続いて、図10(B)に示すように、下の階層の耐火煉瓦4の上に、現在の階層分の耐火煉瓦4を順次積み上げてゆく。この際、耐火煉瓦4は、先にガイドパネル10に沿って積み上げておいた断熱煉瓦3の炉内側面に当接させ、これにより炉内位置を正確に設定してゆく。
現在の階層の断熱煉瓦3および耐火煉瓦4が全周にわたって設置できたら、図10(C)に示すように、断熱煉瓦3と鉄皮2との隙間からガイドパネル10を撤去する。
撤去にあたっては、先ず紐状部材32(図5参照)を引っ張って下部ホルダ30を撤去し、ガイドパネル10の下部の保持を解除したのち、上部ホルダ20を鉄皮2から分離し、ガイドパネル10を鉄皮2に沿って上方へ引き出すことができる。
ガイドパネル10が撤去できたら、図11(A)に示すように、断熱煉瓦3と鉄皮2との隙間に、キャスタブル5を注入・充填し、固化させる。
これらにより、現在の階層の断熱煉瓦3、耐火煉瓦4およびキャスタブル5の施工が完了する。
現在の階層の施工が完了したら、図11(B)に示すように、耐火煉瓦4の炉内側に足場6を設置し、既に施工された断熱煉瓦3、耐火煉瓦4およびキャスタブル5の上に、更に上の階層の施工を繰り返す。
炉体1に設定された階層が全て施工できたら、足場6を全て撤去する。これにより、鉄皮2の炉内側面全体に断熱煉瓦3、耐火煉瓦4およびキャスタブル5が設置された炉体1が完成する。
なお、本実施形態は、縦型窯炉である高炉用熱風炉の燃焼室あるいは混冷室の築炉を行うものであるため、耐火煉瓦4の炉内側に足場6を設置し、この足場6の上で作業を行っていた。
これに対し、縦型窯炉である高炉用熱風炉の蓄熱室の築炉を行う場合、耐火煉瓦4の内側にはチェッカー煉瓦が積まれる。この場合、チェッカー煉瓦の上で同様の作業を行うことができ、別途の足場6を省略することができる。そして、前述した施工工程において、足場6を設置する手順では、チェッカー煉瓦を積み上げる作業を行うことで、そのまま蓄熱室の築炉に適用することができる。 本実施形態におけるキャスタブル5の注入時期としては、足場6(あるいはチェッカー煉瓦)の設置前でも、設置後でも、設置の途中であってもよい。
このような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
本実施形態では、鉄皮2の炉内側面に沿ってガイドパネル10を設置し、このガイドパネル10で断熱煉瓦3を保持するようにしたため、断熱煉瓦3の内側から耐火煉瓦4を当接させても、断熱煉瓦3が傾いたり、ずれたりすることを防止できる。
また、ガイドパネル10は、断熱煉瓦3をガイドする炉内側面を、予め所定の炉内位置に位置決めしておくため、断熱煉瓦3およびその内側の耐火煉瓦4の炉内位置も正確に位置決めすることができる。
このように、本実施形態では、ガイドパネル10を用いることで、鉄皮2の内側における断熱煉瓦3および耐火煉瓦4の設置作業が容易にでき、作業効率および位置精度を高めることができる。
本実施形態では、断熱煉瓦3、耐火煉瓦4およびキャスタブル5の施工を、高さ1.2mの階層毎の作業として繰り返すようにしたため、各階層において作業者に無理な姿勢の作業が生じないとともに、階層毎の作業の繰り返しにより、高さ40m等の巨大な熱風炉でも確実な施工を行うことができる。
本実施形態では、既に所定の炉内寸法で位置出しされている下の階層の断熱煉瓦3の炉外側面を利用して、上の階層で設置するガイドパネル10の下部の位置出しを行うようにしたため、各階層におけるガイドパネル10の位置出しは、専らガイドパネル10の上部について行えばよくなり、作業を一層簡略化できる。
さらに、各階層で、ガイドパネル10の上部の位置出しを正確に行うようにしたため、多数の階層が繰り返されても、位置精度が低下することがなく、高い精度の施工を行うことができる。
本実施形態では、ガイドパネル10を、フレーム11にガイド部材12を張った簡単な構造としたため、実施が容易かつ設備コストを低減させることができる。
また、ガイドパネル10の支持にあたって、上部ホルダ20で鉄皮2に吊り下げるとともに、下部ホルダ30で下部を断熱煉瓦3に固定するようにしたため、安定した支持を行うことができる。
上部ホルダ20においては、マグネット式の接続部材21を用いることで、十分な吊り下げ強度を確保しつつ、鉄皮2に対する着脱が容易である。
また、二重のナット224,225を用いた調整機構22により、ガイドパネル10の挟持とともに、鉄皮2に対する位置調整も容易に行うことができる。
下部ホルダ30においては、くさび状部材31を用いた押圧を行うことで、下の階層の断熱煉瓦3の炉外側面をガイドパネル10の位置決めに利用することができる。
とくに、押圧を行う押圧部材としてくさび状部材31を用いることで、鉄皮2と断熱煉瓦3との隙間への打ち込みという簡単な操作で押圧を行うことができ、かつ引き抜きにより容易に解除することができる。
さらに、くさび状部材31に紐状部材32で接続することで、紐状部材32を引くことで、離れた場所からでも、くさび状部材31の引き抜きを行うことができる。
また、紐状部材32の他端を上部ホルダ20に接続しておくことで、紐状部材32を見失うことがなく、作業者は上部ホルダ20に接続されている紐状部材32をたぐり寄せれば、くさび状部材31の引き抜きが可能となり、作業性の向上にも有効である。
〔第2実施形態〕
図12、図13および図14には、本発明の第2実施形態が示されている。
本実施形態は、前述した第1実施形態とは下部ホルダ30を除く構成が同じである。従って、以下には相違する部分について説明し、同じ部分についての重複する説明は省略する。
図12、図13および図14において、ガイドパネル10の下部には、下部ホルダ30としての連結構造33が設置されている。そして、連結構造33により、隣接する2枚のガイドパネル10の下部どうしが相互に連結されている。
連結構造33は、隣接するガイドパネル10の一方のフレーム11に形成された受け部材としてのフック331と、隣接するガイドパネル10の他方のフレーム11に形成された連結部材としてのレバー332とを有する。
レバー332は、ボルト333を用いてフレーム11に回動自在に支持され、レバー332が回動することでその先端がガイドパネル10から突出し、隣接するガイドパネル10のフック331と連結可能である。
このような本実施形態では、ガイドパネル10の設置時には、ガイドパネル10の表面領域内に収容しておく(図14参照)。これにより、レバー332が周囲に干渉することなく、ガイドパネル10を設置することができる。
次に、ガイドパネル10が設置されたら、レバー332を回動させ、隣接するガイドパネル10のフック331と連結させる。これにより、隣接するガイドパネル10の下部どうしが互いに連結される。下部を連結された各ガイドパネル10は、上部ホルダ20(図1〜図3参照)で設定された位置で垂下された状態で安定支持され、それぞれ内側のガイド部材12により断熱煉瓦3をガイドすることができる。
従って、このような連結構造33を用いた下部ホルダ30を有する本実施形態のガイドパネル10によっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔第3実施形態〕
図15には、本発明の第3実施形態が示されている。
本実施形態は、前述した第1実施形態とは下部ホルダ30を除く構成が同じである。従って、以下には相違する部分について説明し、同じ部分についての重複する説明は省略する。
図15において、ガイドパネル10の下方には、鉄皮2と耐火煉瓦4との間にはキャスタブル5が充填されている。下から2番目以上の階層においては、下の階層のキャスタブル5が既に充填されている。最下層の場合、炉底に基準となる耐火煉瓦4を正確に配置し、鉄皮2との間にキャスタブル5を充填しておく。
これらのキャスタブル5の上面には、炉内側の辺縁に沿って段差341が形成され、耐火煉瓦4との間に溝34が形成されている。この溝34は、ガイドパネル10の下部を嵌め込み可能な溝幅を有する。
このような本実施形態においては、ガイドパネル10の下方のキャスタブル5の上面に形成された溝34により、下部ホルダ30が形成される。
そして、この溝34に、上方からガイドパネル10を導入することで、段差341が形成されたキャスタブル5で押圧され、耐火煉瓦4の炉外側面に当接される。
従って、このような溝34を用いた下部ホルダ30を有する本実施形態のガイドパネル10によっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔第4実施形態〕
図16には、本発明の第4実施形態が示されている。
前述した第3実施形態では、下部ホルダ30としてキャスタブル5に形成した溝34は、耐火煉瓦4に沿った辺縁の段差341としていた。
これに対し、本実施形態では、キャスタブル5の上面の、鉄皮2と耐火煉瓦4との中間位置に溝34が形成されている。さらに、ガイドパネル10の下部には、フレーム11に延長部材342が固定されている。溝34は、延長部材342の先端が溝34内に挿入された状態で、ガイドパネル10のガイド部材12が耐火煉瓦4に当接するように配置されている。
このような本実施形態においては、ガイドパネル10に形成された延長部材342と、その下方のキャスタブル5の上面に形成された溝34とにより、下部ホルダ30が形成される。
そして、この溝34に、上方から延長部材342を導入することで、ガイドパネル10が押圧され、耐火煉瓦4の炉外側面に当接される。
従って、このような延長部材342と溝34を用いた下部ホルダ30を有する本実施形態のガイドパネル10によっても、前述した第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
〔変形例〕
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形等は本発明に含まれるものである。
例えば、ガイドパネル10の各部材質は前記実施形態に限らず、所期の機能が得られるものであれば適宜変更してもよい。
また、上部ホルダ20および下部ホルダ30の設置位置や数、フレーム11の寸法や格子数なども適宜変更してよい。
さらに、ガイドパネル10は、フレーム11にガイド部材12を張ったものに限らず、ガイド部材12自体に剛性が得られるように設計した場合には、フレーム11は省略してもよい。
すまわち、前述した実施形態では、フレーム11の表面にガイド部材12を取り付けることで、変形に対する強度を確保しつつ軽量化を図っている。これに対して、フレーム11を使用せずに、ガイド部材12だけでガイドパネル10を構成してもよい。
上部ホルダ20において、接続部材21は、マグネットに限らず吸盤等を利用してもよい。調整機構22は、相対変位しつつ固定可能な他の機構に随時変更することができる。
下部ホルダ30は、くさび状部材31を打ち込む構造に限らず、加圧空気の供給により膨れるエアバッグ等や、モータにより変位する二部材を用いてもよい。要するに、押圧部材としては、ガイドパネル10と鉄皮2との間隔に介在され、ガイドパネル10の下部を鉄皮2から離れる方向へ付勢し、断熱煉瓦3に押圧できるものであればよい。
さらに、ガイドパネル10の下部を押圧するものに限らず、前述した上部ホルダ20と同様の機構を下部ホルダ30として用いてもよい。
本発明は、縦型窯炉の築炉方法およびガイドパネルとして利用でき、熱風炉やCDQなどの縦型窯炉において、鉄皮の内側に耐火煉瓦や断熱煉瓦などの定形耐火物を設置する際に利用できる。
1…炉体
2…鉄皮
3…断熱煉瓦
4…耐火煉瓦
5…キャスタブル
6…足場
10…ガイドパネル
11…フレーム
12…ガイド部材
20…上部ホルダ
21…接続部材
22…調整機構
220…軸部
221…雄ねじ形状
222,223…挟持部材
224,225…ナット
30…下部ホルダ
31…くさび状部材
311,312…当接面
32…紐状部材
33…連結機構
331…受け部材であるフック
332…連結部材であるレバー
333…回動軸となるボルト
34…溝
341…段差
342…延長部材

Claims (11)

  1. 鉄皮と、前記鉄皮の内側に設置されたキャスタブルと、前記キャスタブルの内側に設置された定形耐火物とを有する縦型窯炉の築炉方法であって、
    前記定形耐火物が当接されるガイド部材と、前記ガイド部材の上部を支持する上部ホルダとを有し、前記上部ホルダは、前記鉄皮の炉内側面に接続可能な接続部材と、前記ガイド部材を支持しかつ前記接続部材に対して位置調整可能な調整機構と、を有するガイドパネルを用い、
    ガイド部材の炉内側面を所定の炉内位置に位置決めしつつ、前記鉄皮の炉内側面に沿って前記ガイドパネルを設置し
    前記ガイド部材の炉内側面に沿って前記定形耐火物を設置し、
    前記ガイドパネルを撤去し、
    前記定形耐火物と前記鉄皮との間隔に前記キャスタブルを設置することを特徴とする縦型窯炉の築炉方法。
  2. 請求項1に記載した縦型窯炉の築炉方法において、
    所定の高さの階層毎に、前記ガイドパネルの設置、前記定形耐火物の設置、前記ガイドパネルの撤去、前記キャスタブルの設置を繰り返してゆくことを特徴とする縦型窯炉の築炉方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載した縦型窯炉の築炉方法において、
    上の階層における前記ガイドパネルの設置の際に、前記ガイド部材の下部を下の階層の前記定形耐火物の外周面に当接させることを特徴とする縦型窯炉の築炉方法。
  4. 鉄皮と、前記鉄皮の内側に設置されたキャスタブルと、前記キャスタブルの内側に設置された定形耐火物とを有する縦型窯炉の築炉方法に用いられるガイドパネルであって、
    前記定形耐火物が当接されるガイド部材と、前記ガイド部材の上部を支持する上部ホルダとを有し、
    前記上部ホルダは、前記鉄皮の炉内側面に接続可能な接続部材と、前記ガイド部材を支持しかつ前記接続部材に対して位置調整可能な調整機構と、を有することを特徴とするガイドパネル。
  5. 請求項4に記載したガイドパネルにおいて、
    さらに、前記ガイド部材の下部を支持する下部ホルダを有することを特徴とするガイドパネル。
  6. 請求項5に記載したガイドパネルにおいて、
    前記下部ホルダは、前記ガイド部材を前記鉄皮から離れる側へ付勢する押圧部材であることを特徴とするガイドパネル。
  7. 請求項6に記載したガイドパネルにおいて、
    前記押圧部材は、合成樹脂材料製のくさび状部材と、前記くさび状部材を前記ガイド部材の上部に接続する紐状部材とを有することを特徴とするガイドパネル。
  8. 請求項5に記載したガイドパネルにおいて、
    前記下部ホルダは、隣接する前記ガイド部材の下部どうしを連結する連結機構であることを特徴とするガイドパネル。
  9. 請求項8に記載したガイドパネルにおいて、
    前記連結機構は、隣接する前記ガイド部材の一方に形成された受け部材と、隣接する前記ガイド部材の他方に突没自在に形成されて前記受け部材と連結可能な連結部材とを有することを特徴とするガイドパネル。
  10. 請求項5に記載したガイドパネルにおいて、
    前記下部ホルダは、前記下部ホルダより下の階層に充填された前記キャスタブルの上面に形成され、前記ガイド部材の下部を挿入可能な溝であることを特徴とするガイドパネル。
  11. 請求項10に記載したガイドパネルにおいて、
    前記溝は、前記キャスタブルの上面の前記鉄皮から離れた側の辺縁に沿って段差状に形成されていることを特徴とするガイドパネル。
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