以下の実施形態は、パネル支持装置に関し、詳しくは、ラック上に立て置き姿勢で間隔をあけて並んだ複数のパネルの上端部を支持して、各パネルの倒れを抑制することのできるパネル支持装置に関する。
(1)概要
図1には、本実施形態のパネル支持装置1が記載されている。パネル支持装置1は、ラック2と共に用いられ、ラック2上に立て置き姿勢で間隔をあけて並んだ複数のパネル3の上端部を支持することができるように構成されている。
パネル支持装置1は、複数のパネル3の下方に配される底部材4と、底部材4に取り付けられる少なくとも1つの支柱5と、複数のパネル3の上端部のそれぞれに被せられ、互いに連結可能である複数の上支持具6と、複数のパネル3の側方に配され、複数の上支持具6のうちの1つを支える側部材7と、を備える。
以下では、図1に示す状態を基準として、複数のパネル3が並ぶ方向を左右方向とし、この左右方向に対して直交する水平方向を前後方向として、各構成について説明する。
(2)各構成についての説明
(2-1)ラック
ラック2は、立て置き姿勢の複数のパネル3を下から支える底材20と、立て置き姿勢の複数のパネル3の側方(本実施形態では左方)に位置する側材21とを含む。側材21は、底材20の側端部(本実施形態では左端部)に直角に設けられており、側材21と底材20は、正面視にて(前方から視て)L字状に連続している。本実施形態では、底材20と側材21のそれぞれは、矩形枠状であり、複数の角形鋼管を溶接やねじ止め等で固定して形成される。
底材20の右側の端部と、側材21の上端部のそれぞれには、クレーン等に接続される接続部22が設けられている。各接続部22は、本実施形態では、ねじの頭部がリング形状に設けられたアイボルトであるが、フックや孔で構成されてもよい。各接続部22は、クレーン等を用いてラック2を回転させるときに用いられる。
ラック2の底材20と立て置き姿勢の複数のパネル3との間には、隙間形成部材23が装着されている。隙間形成部材23は、立て置き姿勢で並んだ複数のパネル3を、隣接するパネル3間に所定の隙間が形成されるように移動させるための部材である。
図2A、図2Bには、隙間形成部材23の一例が示されている。図2Aは、隙間形成部材23を操作した後の、立て置き姿勢の複数のパネル3が等間隔に間隔をあけて並ぶ状態が示されており、図2Bは、隙間形成部材23を操作する前の、立て置き姿勢の複数のパネル3が重なって並ぶ状態が示されている。
隙間形成部材23は、互いに接続可能な複数のパーツ24で構成される。複数のパーツ24のそれぞれは、対応する1つのパネル3を、底材20に接触しないように支持するように設けられている。複数のパーツ24は、形状及び寸法が互いに同一である。各パーツ24は、下方に開口したコ字状の凹部240と、凹部240に連続したL字状の引っ掛け片241と、凹部240から上方に突出した受け片242を有する。
複数のパーツ24は、図2Aに示すように、左右に並ぶパーツ24同士が、右側のパーツ24の凹部240の内側の側面(左側面)に、左側のパーツ24の引っ掛け片241が接する状態にあるとき、左右に並ぶパーツ24同士の受け片242間の間隔が所定間隔となる。このとき、各パーツ24上のパネル3は、受け片242に右側から当たった状態で位置決めされ、これにより、左右に並ぶパネル3間に、所定間隔の隙間が形成される。
複数のパーツ24は、図2Bに示す接続状態から、図2Aに示す接続状態へと移動可能である。図2Bに示す接続状態にある複数のパーツ24のうち、右端に位置するパーツ24を右方に移動させることで、複数のパーツ24は、右に位置するものから順に右方へと移動して、図2Aに示す接続状態へと移動することができる。
上述したラック2と隙間形成部材23とを用いて、ラック2上に、複数のパネル3を立て置き姿勢で間隔をあけて並ぶ状態に配置することができる。なお、ラック2上への複数のパネル3の配置は、パネル支持装置1を設置する前に行われる。以下、複数のパネル3の配置方法の一例について説明する。
まず、ラック2を、側材21が倒伏し、底材20が側材21の右端部から起立する第一姿勢に配置する。次いで、ラック2の側材21上に、複数のパネル3を平置き姿勢で重ねて載せる。この平置き姿勢の複数のパネル3のうち、底材20側を向く側端部に対して、隙間形成部材23の複数のパーツ24を取り付ける。このとき、平置き姿勢の複数のパネル3に対して、上側に位置するパネル3から順にパーツ24を取り付け、このとき、上側に位置するパーツ24の凹部240内に、その1つ下側に位置するパーツ24の引っ掛け片241を挿入することで、隙間形成部材23が複数のパネル3に装着される。なおこのとき、各パーツ24は、対応するパネル3の後述する覆い部31の上に、凹部240と受け片242を載せることで、対応するパネル3に対して取り付けられる。
このように平置き姿勢の複数のパネル3に隙間形成部材23を装着した状態で、複数のパネル3を隙間形成部材23を介して底材20に当てることで、ラック2の底材20と複数のパネル3との間に隙間形成部材23が装着される。
次いで、第一姿勢にあるラック2を回転させて、底材20が倒伏し、側材21が底材20の左端部から起立する第二姿勢に配置する。このようにラック2を第二姿勢とすることで、図2Bに示すように、隙間形成部材23の上に複数のパネル3が立て置き姿勢で重なった状態で並ぶ(間隔をあけずに並ぶ)。この状態で、隙間形成部材23を操作することで、図2Aに示すように、複数のパネル3は立て置き姿勢で等間隔に間隔をあけて並ぶ。
なお、ラック2上への複数のパネル3の配置は、上記方法に限らず、例えば、ラック2は回転させずに、底材20上に隙間形成部材23を載せ、隙間形成部材23の上に立て置き姿勢で重なった状態の複数のパネルを載せ、その後、隙間形成部材23を操作する方法であってもよい。
(2-2)パネル
複数のパネル3のそれぞれは、外壁材、屋根材等であり、建物の躯体に取り付けられる。本実施形態では、複数のパネル3は、形状及び大きさが、互いに同一であるが、前後方向の長さが互いに異なってもよい。
図1に示すように、パネル3は、略矩形状の板材であり、前後方向に沿った長手方向を有し、上下方向に沿った短手方向を有し、左右方向に沿った厚み方向を有する。パネル3の前後方向の長さは、ラック2の前後方向の長さよりも長い。パネル3は、前後方向の中央部分が、ラック2上に積載される。パネル3の前後方向の長さは、例えば、3~7mである。
図3に示すように、パネル3は、その下端部に、下方に突出した凸部30と覆い部31を有する。覆い部31は、凸部30よりも左側に位置し、凸部30よりも下方に突出している。パネル3は、その上端部に、上方に開口した凹部32と、右方に凹んだ凹段部33を有する。パネル3において、凸部30と凹部32の左右方向の位置は互いに同じであり、覆い部31と凹段部33の左右方向の位置は互いに同じである。パネル3は、前後方向に亘って、凸部30、覆い部31、凹部32、及び凹段部33を有する。
パネル3は、上下に2枚並べて接続したときに、上側のパネル3の凸部30が、下側のパネル3の凹部32に嵌まり、上側のパネル3の覆い部31が、下側のパネル3の凹段部33内に収まるように構成されている。
本実施形態では、パネル3は、2枚の金属板34,35の間に芯材36を挟んだサンドイッチパネルである。金属板34,35のそれぞれは、フラットな金属板をロール加工やプレス加工をすることによって所望の形状で形成されたものである。フラットな金属板は、厚みが0.27~1.6mm程度であって、塗装鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、エスジーエル(登録商標)鋼板等であるが、これに限定されない。
芯材36は、樹脂発泡体または繊維状無機材またはその組み合わせであり、断熱性や耐火性を有する。樹脂発泡体は、例えば、ポリイソシアヌレートフォームやウレタンフォームやフェノールフォームなどである。繊維状無機材は、例えば、ロックウールやグラスウールなどをバインダー等で固めたブロック体を複数並べて1枚の板状に配置したものである。芯材36のうちパネル3の周端部に位置する芯材は、例えば、石膏や珪酸カルシウムなどの耐火性の高い無機材である。
凹部32は、金属板34の上端部を所定形状に折り曲げて形成した側壁320と、金属板35の上端部を所定形状に折り曲げて形成した側壁321とを含む。各側壁320,321の内部は、中空であり、芯材36が充填されていない。
凸部30は、金属板34の下側の先端部と、金属板35の下側の先端部と、この間に位置する芯材36とで構成される。覆い部31は、金属板34の一部をU字状に折り曲げて形成され、内部は中空であり、芯材36が充填されていない。
凹段部33は、金属板34の一部を折り曲げて形成されている。凹段部33には、建物の躯体にパネル3を取り付けるときに、ねじ、釘等の固定具が打ち込まれる。凹段部33に打ち込まれた固定具の頭部は、凹段部33内に配される上側のパネル3の覆い部31によって覆い隠される。
パネル3は、金属板34の表面(左面)に、疵付き防止用のフィルムが貼られている。フィルムは、パネル3を建物の躯体に取り付ける直前や、取り付けた後にパネル3から剥がされる。
パネル3は、ラック2に積載される前に、例えば、平置き姿勢のスペーサー8(図1参照)上に、平置き姿勢で複数積み重なるように配される。このとき、複数のパネル3のそれぞれは、金属板34が下側(スペーサー8側)を向くように配される。スペーサー8は、スキッド、パレット等である。
(2-3)パネル支持装置
図1、図4、図5に示すように、パネル支持装置1は、底部材4と、一対の側部材7と、少なくとも1つの支柱5と、複数の上支持具6と、連結具9と、第二連結具10を備える。
(2-3-1)底部材
底部材4には、支柱5の下端部が取り付け可能である。底部材4は、取り付けられた状態の支柱5を起立姿勢に保持するように設けられている。
本実施形態では、底部材4は、その上面に上方に開口した長溝40を有する。長溝40は、底部材4の長手方向に亘っている。長溝40は、立て置き姿勢で間隔をあけて並ぶ複数のパネル3の左右方向の全体の下方に位置する。長溝40の長手方向の一部は、残りの部分に比べて溝幅(前後方向の長さ)の大きい抜き出し部41となっている。本実施形態では、長溝40の左右の端部が、抜き出し部41を構成している。長溝40のうち、左右の端部を除く残りの部分は、溝幅が一定であり、この部分が、支柱5の下端部が嵌め込まれる嵌め込み部42を構成している。
本実施形態では、底部材4は、支柱5が取り付けられる本体43と、本体43の左右の端部に接続される一対の端部パーツ44とで構成されている。本体43の上面に嵌め込み部42が設けられ、一対の端部パーツ44のそれぞれの上面に抜き出し部41が設けられている。
図6、図7に示すように、本体43は、本実施形態では、上方に開口した肉厚の下部パーツ430と、下部パーツ430に取り付けられる薄厚の上部パーツ431とで構成される。
下部パーツ430は、底板430aと、底板430aの前端部から上方に延長された前板430bと、底板430aの後端部から上方に延長された後板430cと、後板430cの上端部から後方に延長された上板430dを含む。底板430a、前板430b、後板430c、上板430dのそれぞれは、矩形板状である。下部パーツ430は、例えば1枚の肉厚の鋼板を折り曲げ加工して形成される。
上部パーツ431は、下部パーツ430の上板430dに載せられる上板431aと、上板431aの前端部から下方に延長された前板431bと、上板431aの後端部から下方に延長された後板431cと、前板431bの後面に固定されたスペーサー431dを含む。上板431a、前板431b、後板431cのそれぞれは、矩形板状であり、スペーサー431dは、側方から視て(右側から視て)前方に開口したハット状である。上板431a、前板431b、及び後板431cは、例えば1枚の薄厚の鋼板を折り曲げ加工して形成され、スペーサー431dは、例えば1枚の薄厚の鋼板を折り曲げ加工して形成される。
上部パーツ431は、上板431aが下部パーツ430の上板430dに載せられ、後板431cとスペーサー431dとで、下部パーツ430の後板430cと上板430dを前後から挟み込むことで、下部パーツ430に取り付けられる。なお、上部パーツ431は、下部パーツ430に対して溶接や接着等で固定してもよい。上部パーツ431の前板431bと下部パーツ430の前板430bとの間に、上方に開口した溝が形成され、この溝が長溝40の嵌め込み部42を構成する。
下部パーツ430に上部パーツ431を取り付けた状態で、上部パーツ431の上板431aは、下部パーツ430の前板430bの上端よりも下方に位置する。上部パーツ431の上板431aは、支柱5の下端部を嵌め込み部42へと案内するガイドを構成している。
一対の端部パーツ44のそれぞれは、左右方向に沿った長手方向を有し、かつ上方に開口した半角筒状である。右側の端部パーツ44の左半部の内側に、本体43の右端部が嵌め込まれ、左側の端部パーツ44の右半部の内側に、本体43の左端部が嵌め込まれる。一対の端部パーツ44のそれぞれは、本体43に対して着脱可能である。
一対の端部パーツ44のうち、本体43が内側に位置しない部分の上端開口が、長溝40の抜き出し部41を構成する。一対の端部パーツ44のそれぞれは、例えば1枚の肉厚の鋼板を折り曲げ加工して形成される。
(2-3-2)側部材
図4、図5に示すように、一対の側部材7のそれぞれは、柱状の本体70と、本体70と一体に設けられて、本体70を起立姿勢に保持する脚部71とを有する。本体70は、例えば角形鋼管で構成される。
脚部71は、本実施形態では、複数の角型鋼管と、直角三角形状の板とで構成されている。本体70の下端部の左右方向内側の面には、底部材4の端部パーツ44が溶接等で固定されている。そのため、端部パーツ44は、本体70を起立姿勢に保持する機能も有している。一対の側部材7のそれぞれは、底部材4の本体43に対して着脱可能である。
一対の側部材7のうちの右側の側部材7には、第二連結具10が接続される接続部72が設けられている。接続部72は、例えばL字状の片で構成される。
(2-3-3)支柱
支柱5は、図5、図8に示すように、底部材4に取り付けられる下端部を有し、且つその上部に受け部50を有する。パネル支持装置1は、複数のパネル3の数と同数の支柱5を備える。複数の支柱5は、形状及び寸法が互いに同一である。
支柱5は、角棒状の本体51と、本体51の下端部に固定された位置決め部52と、本体51の上部に固定された受け部50とを備える。支柱5は、例えば金属製である。
位置決め部52は、鉛直な矩形板状の本体520と、本体520の上端から前斜め下方に突出した上引っ掛け片521と、本体520の下端から後斜め上方に突出した下引っ掛け片522とを含む。位置決め部52は、本体51よりも左右方向に長く、左右方向の中央部が本体51の下端部に固定されている。位置決め部52は、例えば1枚の鋼板を折り曲げ加工して形成される。
本体51の下面は、後側の部分ほど上方に位置するように傾斜した傾斜面である、本体51の下面には、下引っ掛け片522が固定されている。図7に示すように、下引っ掛け片522の先端部(後端部)は、本体51の下面よりも後方に僅かに突出している。
図8に示すように、受け部50は、本体51が挿通された矩形板状の下片500と、下片500の右端部から上方に延長された起立片501と、起立片501の上端から右方に延長された上片502と、下片500の左端部から上方に延長された第二起立片503と、第二起立片503の上端から左方に延長された第二上片504を含む。受け部50は、例えば1枚の鋼板を折り曲げ加工等して形成される。
支柱5は、その下端部を、底部材4の長溝40の嵌め込み部42に嵌め込むことで、底部材4に取り付けられる。支柱5は、嵌め込み部42の長手方向の所望の部分に取り付け可能である。支柱5の下端部を嵌め込み部42に嵌め込む際、下引っ掛け片522の先端部(後端部)は、上部パーツ431との接触によって多少の弾性変形が可能である。
図7に示すように、支柱5を嵌め込み部42に取り付けた状態では、上引っ掛け片521が下部パーツ430の前板430bの上端に引っ掛かり、本体520が前板430bの後面に当たり、本体51の後面が上部パーツ431の前板431bに当たる。またこのとき、下引っ掛け片522の先端部(後端部)が、上部パーツ431の前板431bの真下に位置し、下引っ掛け片522の基端部(前端部)が、下部パーツ430の底板430aに当たる。このように支柱5が底部材4に対して取り付けられることで、支柱5の上下位置が1つに決まる。支柱5の上方への移動は、下引っ掛け片522の先端部(後端部)が、上部パーツ431の前板431bに引っ掛かることで規制され、これにより、支柱5は底部材4の本体43から抜けにくくなっている。
支柱5は、嵌め込み部42に嵌め込まれた状態で、前後方向の移動と、上下方向の移動と、本体51周りの回転と、本体51が起立姿勢から左右に傾く方向への回転が、いずれも規制され、左右方向への水平移動のみ許容される。支柱5は、左右の抜き出し部41までスライド移動させることで、上方に抜き出し可能である。
図1、図4に示すように、支柱5は、受け部50上に上支持具6を載せて支持することが可能である。受け部50で支持された上支持具6と、パネル3の上端部に被せた上支持具6とは、上下位置が互いに同じとなる。
(2-3-4)上支持具
複数の上支持具6は、複数のパネル3の上端部のそれぞれに被せられ、互いに連結可能に設けられている。複数の上支持具6は、形状及び寸法が、互いに同一である。
図9A、図9B、図10に示すように、上支持具6は、1つのパネル3の上端部の一部に被せて取り付けられる第一部材60と、第一部材60の上から1つのパネル3の上端部に被せられる第二部材61を含む。第一部材60と第二部材61のそれぞれは、例えば1枚の鋼板を折り曲げ加工等して形成される。
第一部材60は、1つのパネル3の上端部の側方(本実施形態では右方)において上方に開口するように設けられた溝部62を有する。第二部材61は、溝部62に接続される第一接続片63と、1つのパネル3の上端部を挟んで第一接続片63とは反対側に位置する第二接続片64を有する。
詳しくは、図9Aに示すように、第一部材60は、パネル3の側壁321の上に載せられる矩形板状の上板600と、上板600の左端部から下方に延長された引っ掛け片601と、上板600の右端部から下方に延長された正面視U字状の折り返し片602とで、構成されている。折り返し片602は、上板600の右端部から下方に延長された第一側片603と、第一側片603の下端と連続する円弧状の連結片604と、連結片604から上方に延長され、第一側片603と平行に設けられた第二側片605とで構成される。第二側片605の上端は、第一側片603の上端よりも下方に位置している。折り返し片602で囲まれた部分が、溝部62を構成している。
図9B、図10に示すように、第二部材61は、第一部材60の上板600に載せられる矩形板状の上板610と、上板610の右端部から下方に延長された第一接続片63と、上板610の左端部から下方に延長された第二接続片64で構成される。上板610には、支柱5の本体51の挿通が可能な挿通孔65が設けられている。
第一接続片63と第二接続片64は、互いに平行であり、パネル3の厚みよりも左右方向に離れて位置する。第一接続片63と第二接続片64は、上下長さが互いに同じである。第二接続片64の上下長さは、折り返し片602の上下長さよりも短い。
第一部材60は、パネル3の上端部の右の側壁320上に上板600が載せられ、引っ掛け片601が右の側壁320の左面に当たって引っ掛かることで、パネル3の上端部の一部に取り付けられる。第二部材61は、第一部材60の上板600上に上板610が載せられ、第一部材60の溝部62に、第一接続片63が差し込まれることで、パネル3の上端部に取り付けられる。
複数のパネル3のそれぞれの上端部に取り付けられた複数の上支持具6は、左右に並ぶ2つの上支持具6同士が、左側の上支持具6の溝部62に、右側の上支持具6の第二接続片64が差し込まれることで、互いに連結される。
このとき、左側の上支持具6の溝部62と、右側の上支持具6の第二接続片64とは、溝部62の溝底(連結片604)と第二接続片64とが所定距離L1だけ離れ、左側の上支持具6の第二側片605と、右側の上支持具6の第二部材61の上板610とが、所定距離L2だけ離れた状態で接続される。所定距離L1,L2のそれぞれは、引っ掛け片601の上下長さよりも長く、本実施形態では、所定距離L2が所定距離L1よりも短い。
図11、図12に示すように、左側の上支持具6の第一部材60は、左側の上支持具6の溝部62に、右側の上支持具6の第二接続片64が差し込まれたままの状態で、所定距離L2だけ上方に持ち上げることが可能である。このように左側の上支持具6の第一部材60を所定距離L2だけ上方に持ち上げることで、引っ掛け片601がパネル3の側壁321に引っ掛かった状態を解除することができ、パネル3の抜き出しが可能となる。
上支持具6は、図13に示すように、支柱5の受け部50上にも設置可能である。第一部材60は、受け部50の上片502に上板600を載せ、受け部50の起立片501に、引っ掛け片601を引っ掛けることで、受け部50上に設置される。第二部材61は、挿通孔65に支柱5の本体51が挿通される状態で、第一部材60を介して受け部50上に設置される。詳しくは、第二部材61は、受け部50上の第一部材60の上板600上に上板610が載せられ、第一部材60の溝部62に、第一接続片63が差し込まれることで、受け部50上に設置される。
(2-3-5)連結具
図1、図10に示すように、連結具9は、左端に位置する上支持具6と、左の側部材7とを連結するための部材である。
本実施形態では、連結具9は、上方から視て後方に開口したコ字状の取付片90と、取付片90から右方に突出した載せ片91と、載せ片91の右端部から下方に突出した正面視U字状の折り返し片92とを含む。折り返し片92の内側に、溝部93が形成される。
連結具9は、取付片90を左の側部材7の本体70に嵌め込み、溝部93に、左端に位置する上支持具6の第二部材61の第二接続片64を差し込むことで、左端に位置する上支持具6と左の側部材7とを連結する。載せ片91は、スペーサー8の上に載せられる。
このように連結具9を介して、左端に位置する上支持具6と、左の側部材7とが連結されることで、互いに連結された状態にある複数の上支持具6が、左の側部材7によって左右方向の移動が規制された状態で支持される。これにより、複数の上支持具6が被せられた複数のパネル3の倒れが抑制される。
(2-3-6)第二連結具
図1、図4に示すように、第二連結具10は、右端に位置する上支持具6と、右の側部材7とを連結するための部材である。
本実施形態では、第二連結具10は、正面視にて下向きに開口したコ字状の片である。第二連結具10は、第二部材61と形状及び寸法が同一であり、第二部材61で代用可能である。第二連結具10は、矩形板状の上板100と、上板100の右端部から下方に延長された第一接続片101と、上板100の左端部から下方に延長された第二接続片102で構成される。
第二連結具10は、第一接続片101を右の側部材7の接続部72に差し込み、第二接続片102を右端に位置する上支持具6の溝部62に差し込むことで、右端に位置する上支持具6と右の側部材7とを連結する。第二連結具10は、接続部72によって支持され、上下位置が1つに決まる。
このように第二連結具10を介して、右端に位置する上支持具6と、右の側部材7とが連結されることで、互いに連結された状態にある複数の上支持具6が、右の側部材7によって左右方向の移動が規制された状態で支持される。これにより、複数の上支持具6が被せられた複数のパネル3の倒れが抑制される。
(3)利用方法
続いて、上述したパネル支持装置1の利用方法の一例について説明する。
まず、ラック2の底材20上に、複数のパネル3を立て置き姿勢で間隔をあけて並ぶように配置する。この配置は、例えば、平置き姿勢の複数のパネル3が積載された第一姿勢のラック2をクレーン等で第二姿勢へと回転させた後、隙間形成部材23を操作することによって行われる。
次いで、複数のパネル3の下方に、パネル支持装置1の底部材4の本体43を配置する。このとき、底部材4の本体43は、ラック2の底材20に対して前後方向にずれた位置に配置する。次いで、本体43の左右にそれぞれ、側部材7を配置し、各側部材7と一体の端部パーツ44に、本体43の左右の端部を嵌め込んで接続する。
次いで、複数のパネル3のそれぞれの上端部に、上支持具6を取り付ける。このとき、各上支持具6は、対応するパネル3の上端部に対して、第一部材60を取り付けた後で、第一部材60の上から第二部材61を取り付ける。第二部材61は、その下方の第一部材60の溝部62に第一接続片63を挿入し、左側に並ぶ他の第一部材60の溝部62に第二接続片64を挿入することで、対応するパネル3の上端部に取り付けられる。
左端に位置するパネル3上の上支持具6と左側の側部材7とは、連結具9を介して連結する。またこのとき、複数のパネル3のうちの、右端に位置するパネル3の上端部に取り付けられた上支持具6と、右側の側部材7とは、第二連結具10を介して連結する。
互いに連結された複数の上支持具6は、連結具9と第二連結具10を介して、左右の側部材7に対して連結される。これにより、互いに連結された複数の上支持具6は、左右の側部材7によって、左右方向への移動が規制され、複数のパネル3の倒れが抑えられる。
続いて、パネル3の抜き出し方法、及び一部のパネル3を抜き出した後の、パネル支持装置1による残りのパネル3の支持方法について説明する。以下では、抜き出す予定のパネル3を、パネル3aと記載する。
まず、図11に示すように、パネル3aの上端部から、第二部材61を取り外す。このとき、第二部材61は、真上に持ち上げるだけで簡単に取り外すことができる。
次いで、図12に示すように、パネル3aの上端部から、第一部材60を上方に持ち上げ、第一部材60の引っ掛け片601がパネル3aの側壁321に引っ掛かった状態を解除する。このとき、第一部材60は、右側に並ぶ他の上支持具6の第二接続片64が、溝部62内に差し込まれた状態のまま、パネル3aの側壁321から引っ掛け片601が離れる位置まで持ち上げ可能である。
次いで、第一部材60を持ち上げた状態で、この第一部材60を避けるように、パネル3aを持ち上げて、パネル3aを抜き出す。パネル3aは、例えば、側壁320,321を挟み込んで支持するパネル支持具と、これに連結されたクレーン等を用いて、抜き出される。パネル3aを抜き出した後には、図13に示すように、パネル3aの左右に位置していた2つのパネル3間に、スペースS1が形成される。
次いで、パネル支持装置1の底部材4の本体43のうち、スペースS1の下方の部分に、支柱5の下端部を取り付ける。このとき、支柱5は、その下端部を、本体43の嵌め込み部42に上方から差し込むことで、嵌め込み部42に対して嵌め込まれて、起立姿勢で保持される。
次いで、支柱5の上部の受け部50に、第一部材60と第二部材61を設置する。このとき、第二部材61の第一接続片63を、第一部材60の溝部62に差し込み、第二部材61の第二接続片64を、左側に並ぶ他の上支持具6の溝部62に接続する。これにより、複数のパネル3のうち、残ったパネル3上の上支持具6と、スペースS1に配された支柱5上の上支持具6とが、互いに連結される。
複数のパネル3のそれぞれは、上記の方法で抜き出し可能であり、抜き出し後に形成されるスペースS1には、上記の方法で、支柱5を設置して、上支持具6を取り付けることが可能である。ラック2上の複数のパネル3は、任意の順番で抜き出し可能である。
なお、図1に示す利用例では、ラック2の前後にパネル支持装置1を1つずつ設置している。前後一対のパネル支持装置1の設置方法は、互いに同じである。
(4)作用効果
以上説明した本実施形態のパネル支持装置1では、複数のパネル3の一部を抜き出した後も、複数の上支持具6が互いに連結され、かつ複数の上支持具6が左右の側部材7に支持される状態を維持でき、残りのパネル3の倒れを抑制することができる。
加えて、本実施形態のパネル支持装置1では、パネル3を抜き出すことによって形成されるスペースS1に、支柱5を設置することができるため、従来例のようにラック2上に複数の支柱5を設置するための専用スペースを確保する必要はなく、ラック2上に、パネル3を積載するスペースを広く確保することができる。
また、本実施形態のパネル支持装置1では、ラック2の底材20に、支柱5を取り付けるための構造を設ける必要がないため、ラック2自体の構造の簡素化が図れる。
また、本実施形態のパネル支持装置1では、ラック2上に残った各パネル3上の上支持具6に対して、各支柱5によって支持される上支持具6の上下位置を合わせやすく、複数の上支持具6が互いに連結された状態を維持しやすい。
(5)変形例
続いて、上述したパネル支持装置1の変形例について説明する。
複数の上支持具6のそれぞれは、第一部材60と第二部材61の2部材で構成されるものに限らず、1部材で構成されてもよく、例えば、第二部材61の上板610の右端部に、第一接続片63に代えて溝部62(折り返し片602)を設けたものであってもよい。この場合、各上支持具6の取り外しは、隣接する他の上支持具6に対して前後方向に移動させて連結状態を解除した後で上方に持ち上げることで可能である。
複数の上支持具6のそれぞれは、1部材で構成される場合、上方に持ち上げるだけでパネル3から取り外すことのできる構造とすることが好ましい。例えば、上支持具6は、図14に示すように、第二部材61と、その左右の接続片63,64の左右方向の外側の面に一体に設けられた平面視L字状の連結片66とで構成されてもよい。すなわち、上支持具6は、第二部材61と、第二部材61と一体に設けられ、隣接する他の上支持具6に対して平面視において重ならない形態で連結される連結構造とを含んだものであってもよい。なお、連結構造は、平面視L字状の連結片66に限定されず、その他の構造であってもよい。
また、上支持具6は、図15に示すように、第二部材61と、上板610上に設けられたピン67と、上板610上に回転可能に設けられたフック68とで構成され、このフック68が隣接する他の上支持具6のピン67に引っ掛かることで連結されるものであってもよい。すなわち、上支持具6は、第二部材61と、第二部材61と一体に設けられ、隣接する他の上支持具6に対して平面視において重なる形態で連結され、かつ連結を解除した状態では、平面視において重ならない形態へと移動可能な連結構造とを含んだものであってもよい。なお、連結構造は、フック68に限定されず、その他の構造であってもよい。
底部材4の長溝40は、抜き出し部41を有さず、長手方向に亘って溝幅が一定であってもよい。つまり、底部材4は、本体43のみで構成され、一対の端部パーツ44を備えなくてもよい。また、底部材4は、その上面に長溝40が形成されたものでなくてもよく、底部材4と支柱5の下端部とは、互いに取り付け可能なその他の構造であってもよい。
底部材4と側部材7とは、着脱可能に設けられなくてもよく、底部材4に対して側部材7が溶接やねじ止め等で固定されてもよい。
パネル支持装置1は、側部材7を一対ではなく1つだけ備えてもよく、この1つの側部材7で、連結状態にある複数の上支持具6のうちの1つを支えるように構成されてもよい。
パネル支持装置1によって支持される各パネル3は、サンドイッチパネルに限らず、その他の材質の建築用パネルであってもよい。また、各パネル3は、上下の端部に凸部30と凹部32を有する構造に限らず、下端と上端のそれぞれが、凹凸の無い平坦面であってもよい。
第一部材60は、パネル3の上端部の一部に取り付けられ、かつ支柱5の受け部50によって支持可能な構造であればよく、パネル3の上端部の形状に対応して、適宜変更可能である。例えば、第一部材60は、パネル3の上端部の側面や、支柱5の受け部50に対して、マグネットや吸盤等で吸着する構造であってもよい。
連結具9は、図16に示すように、左端に位置する上支持具6の第一部材60と、左の側部材7とを連結する構造であってもよい。この場合、連結具9は、取付片90から右方に突出した正面視L字状の引っ掛け片94を含む。連結具9は、取付片90を左の側部材7の本体70に嵌め込み、引っ掛け片94を、左端に位置する第一部材60の溝部62に差し込むことで、左端に位置する第一部材60と左の側部材7とを連結する。
この場合、左端に位置するパネル3は、連結具9を取り除いた後、左端のパネル3上の第一部材60を持ち上げることで、抜き出し可能である。抜き出し後に形成されるスペースS1には、支柱5の設置が可能であり、支柱5の受け部50によって支持される第一部材60は、連結具9を介して左側の側部材7に連結可能である。
(6)まとめ
以上説明した実施形態及びその変形例のパネル支持装置1のように、本発明に係る第一態様のパネル支持装置1は、下記の特徴を備える。
すなわち、第一態様のパネル支持装置1は、ラック2と共に用いられ、ラック2上に立て置き姿勢で間隔をあけて並んだ複数のパネル3の上端部を支持することのできる装置である。
第一態様のパネル支持装置1は、複数のパネル3の下方に配される底部材4と、底部材4に取り付けられる下端部を有し、且つその上部に受け部50を有する少なくとも1つの支柱5と、複数のパネル3の上端部のそれぞれに被せられ、互いに連結可能である複数の上支持具6と、複数のパネル3の側方に配され、複数の上支持具6のうちの1つを支える側部材7と、を備える。受け部50は、複数の上支持具6のうちの1つの上支持具6を支持可能である。
第一態様のパネル支持装置1は、複数のパネル3のうち一部のパネル3が抜き出されてスペースS1が形成されたとき、底部材4のうちスペースS1の下方の部分に支柱5の下端部が取り付け可能であり、この支柱5の受け部50に支持された1つの上支持具6と、これに隣接する他の上支持具6とが連結可能である。
上記特徴を備えることで、第一態様のパネル支持装置1では、ラック2上の立て置き姿勢の複数のパネル3の上端部を、互いに連結された複数の上支持具6と、この中の1つを支える側部材7とで支持して、各パネル3の倒れを抑制することができる。加えて、第一態様のパネル支持装置1では、パネル3の一部が抜き出されてスペースS1が形成されたときには、底部材4に支柱5を取り付け、支柱5の受け部50で上支持具6を支持して、この上支持具6を隣接する他の上支持具6と連結することができ、残りのパネル3の倒れを抑制することができる。しかもこのとき、第一態様のパネル支持装置1では、ラック2とは別部材の底部材4に支柱5を取り付けるため、従来例のようにラック上に複数の支柱の設置スペースが必要なく、ラック2上のパネル3の積載スペースを広く確保することができる。
また、本発明に係る第二態様のパネル支持装置1は、第一態様のパネル支持装置1の特徴に加えて、さらに下記の特徴を備える。
すなわち、第二態様のパネル支持装置1では、複数の上支持具6のそれぞれは、複数のパネル3のうちの1つのパネル3の上端部の一部に取り付けられる第一部材60と、第一部材60の上から1つのパネル3の上端部に被せられる第二部材61と、を含む。
第一部材60は、1つのパネル3の上端部の側方において上方に開口するように設けられた溝部62を有し、第二部材61は、溝部62に接続される第一接続片63と、1つのパネル3の上端部を挟んで第一接続片63とは反対側に位置する第二接続片64と、を有する。
複数の上支持具6のうち隣接する2つの上支持具6は、一方の上支持具6の溝部62に、他方の上支持具6の第二接続片64が接続されることで、互いに連結される。
上記特徴を備えることで、第二態様のパネル支持装置1では、各パネル3の上端部から上支持具6を取り外すときに、各パネル3の上端部の全体(厚み方向の全体)を覆う第二部材61は上方に持ち上げて簡単に取り外すことができる。そして、第二態様のパネル支持装置1では、第二部材61を取り外した後に残る第一部材60は、対応するパネル3の上端部の全体でなく一部に取り付けられたものであるため、対応するパネル3から取り外しやすい。したがって、第二態様のパネル支持装置1では、各パネル3の上端部から上支持具6が取り外しやすい。
また、本発明に係る第三態様のパネル支持装置1は、第一態様のパネル支持装置1の特徴に加えて、さらに下記の特徴を備える。
すなわち、第三態様のパネル支持装置1では、複数の上支持具6のそれぞれは、複数のパネル3のうちの1つのパネル3の上端部に被せられる部材(第二部材61)と、この部材(第二部材61)と一体に設けられ、隣接する他の上支持具6に対して平面視において重ならない形態で連結する連結構造(連結片66)と、を含む。
上記特徴を備えることで、第三態様のパネル支持装置1では、各パネル3の上端部から上支持具6を取り外すときに、上支持具6を上方に持ち上げるだけで簡単に取り外すことができる。
また、本発明に係る第四態様のパネル支持装置1は、第一態様のパネル支持装置1の特徴に加えて、さらに下記の特徴を備える。
すなわち、第四態様のパネル支持装置1では、複数の上支持具6のそれぞれは、複数のパネル3のうちの1つのパネル3の上端部に被せられる部材(第二部材61)と、この部材(第二部材61)と一体に設けられ、隣接する他の上支持具6に対して平面視において平面視において重なる形態で連結し、かつ連結を解除した状態で、隣接する他の上支持具6に対して平面視において重ならない形態へと移動可能な連結構造(フック68)と、を含む。
上記特徴を備えることで、第四態様のパネル支持装置1では、各パネル3の上端部から上支持具6を取り外すときに、連結構造(フック68)を隣接する他の上支持具6に対して平面視において重ならない形態へと移動させることができ、その後、上支持具6を上方に持ち上げるだけで簡単に取り外すことができる。
また、本発明に係る第五態様のパネル支持装置1は、第一乃至第四態様のいずれかのパネル支持装置1の特徴に加えて、さらに下記の特徴を備える。
すなわち、第五態様のパネル支持装置1では、底部材4は、上方に開口し、複数のパネル3の下方に位置する長溝40を有する。支柱5は、下端部が長溝40に嵌め込まれるように構成されている。
上記特徴を備えることで、第五態様のパネル支持装置1では、底部材4への支柱5の取り付けが、長溝40の長手方向の所望の箇所に支柱5を嵌め込むだけで簡単に行える。また、第五態様のパネル支持装置1では、長溝40に沿って支柱5を移動させることができ、支柱5で支持される上支持具6を、隣接する他の上支持具6に対して連結される位置へ配置しやすい。
また、本発明に係る第六態様のパネル支持装置1は、第五態様のパネル支持装置1の特徴に加えて、さらに下記の特徴を備える。
すなわち、第六態様のパネル支持装置1では、長溝40の長手方向の一部は、残りの部分よりも溝幅が大きい抜き出し部41である。支柱5は、抜き出し部41を通じて抜き出し可能である。
上記の特徴を備えることで、第六態様のパネル支持装置1では、長溝40のうち、支柱5が嵌め込まれる部分の溝幅を支柱5の外寸に合わせやすくて、支柱5の取付強度を高めやすいうえ、支柱5の取り外しは、抜き出し部41を通じて簡単に行うことができる。
以上、本発明を添付図面に示す形態に基づいて説明したが、本発明は上記の形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。