JP6457891B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置に関する。
容量素子としてポリシリコン(Poly Si)を上下電極に用いたPIP(Poly−Insulator−Poly)容量素子や、配線層のメタルを上下電極に用いたMIM(Metal−Insulator−Metal)容量素子が知られている。特にMIM容量素子はPIP容量素子に比べ、Si基板との寄生容量が小さく、電圧印加時の電極空乏化が起こらないため、容量値の電圧依存性が小さく有用である。MIM容量素子として、特許文献1のような構造が知られている。
特開2006−190889号公報
MIM容量素子は上部電極と下部電極とが空乏化しないものの、誘電体そのものは分極する。このため、MIM容量素子においても、電圧印加の際に容量値は変動してしまう。この変動が大きい場合には、MIM容量素子であっても、容量素子として予定した機能を発揮しえない可能性がある。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、電圧印加の際の容量値変動を抑制する(すなわち、容量値の電圧依存性を低減する)ことができるようにした半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る半導体装置は、下部電極、上部電極、前記下部電極と前記上部電極との間に位置する容量絶縁膜を有する容量素子と、前記容量素子上に形成されて前記上部電極に接する保護絶縁膜と、を備え、前記容量絶縁膜は窒素を含まない窒素非含有酸化シリコンで形成されており、前記保護絶縁膜は窒素を含む窒素含有シリコンで形成されており、前記容量素子の面積をSとし、前記容量素子の周辺長をLとし、前記下部電極及び前記上部電極間に電圧を印加していないときの前記容量素子の単位面積当たりの容量値をCa0とし、前記下部電極及び前記上部電極間に電圧を印加していないときの前記容量素子の単位周辺長当たりの容量値をCp0とし、前記容量素子の面積に係る電圧2次係数をVda2とし、前記容量素子の周辺長に係る電圧2次係数をVdp2とし、K=−(Ca0*Vda2)/(Cp0*Vdp2)としたとき、
L/S*0.8<K<L/S*1.2…(i)
であることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る半導体装置の構成例を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る容量素子10を模式的に示す図である。 電圧1次係数Vd1をキャンセルする方法を模式的に示す図である。 第1実施例に係る印加電圧と容量変化率との関係を示すグラフである。 第2実施例に係る印加電圧と容量変化率との関係を示すグラフである。 比較例に係る印加電圧と容量変化率との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<実施形態>
〔構成〕
図1は、本発明の実施形態に係る半導体装置の構成例を示す断面図である。
図1に示すように、この半導体装置は、下部電極1、上部電極5、下部電極1と上部電極5との間に位置する容量絶縁膜3を有する容量素子10と、この容量素子10上に形成されて上部電極5に接する保護絶縁膜11とを備える。容量絶縁膜3は、下部電極1及び上部電極5と接しており、容量素子10は、図示しない絶縁膜上に形成されている。
容量素子はMIM容量素子であり、下部電極1及び上部電極5はそれぞれ金属(メタル)で形成されている。一例を挙げると、下部電極1及び上部電極5はそれぞれ窒化チタン(TiN)で形成されている。下部電極1を構成するTiNの膜厚は500Å〜700Åの範囲内であり、上部電極5を構成するTiNの膜厚は800Å〜1200Åの範囲内である。
また、容量絶縁膜3は、窒素を含まない窒素非含有酸化シリコンで形成されている。一例を挙げると、容量絶縁膜3は、CVD法でシラン(SiH)と二窒化酸素(NО)とを反応させることにより形成される酸化シリコン(SiO)膜のみで構成されており、その膜厚は150Å〜250Åの範囲内である。なお、容量絶縁膜3の形成方法は上記に限定されるものではない。例えば、容量絶縁膜3は、CVD法でシラン(SiH)と酸素(O)とを反応させることにより形成される酸化シリコン(SiO)膜のみで構成されていてもよい。
保護絶縁膜11は、窒素を含む窒素含有シリコンで形成されている。一例を挙げると、保護絶縁膜11は、酸化窒化シリコン(SiON)膜で形成されており、その膜厚は100Å〜220Åの範囲内である。又は、保護絶縁膜11は、窒化シリコン(Si)膜で形成されていてもよく、酸化窒化シリコンと窒化シリコンとを積層した膜で形成されていてもよい。また、図示しないが、この保護絶縁膜11上に他の絶縁膜が形成されていてもよい。他の絶縁膜としては、TEOS(tetra ethyl ortho silicate)ソースで形成されるTEOS膜、又は、高密度プラズマ(HDP)膜、又は、それらを積層した膜が挙げられる。
また、この半導体装置では、容量素子10の上部電極5と下部電極1とが平面視で重なる領域の周辺部(以下、周辺領域)にも容量絶縁膜3が残されている。これは、上部電極5を形成するための金属膜のエッチング工程では、容量絶縁膜3をエッチングストッパとして使用するためである。容量絶縁膜3をエッチングストッパとして使用することにより、上部電極5を形成する過程で下部電極1にエッチングダメージが生じないようプロセス設計されている。このため、上部電極5と下部電極1とが平面視で重なる領域だけでなく、その周辺領域にも容量絶縁膜3が残されており、容量素子10はこの周辺領域にも容量を有する。
図2(a)及び(b)は、本発明の実施形態に係る容量素子10を模式的に示す断面図と平面図である。図2(a)は、図2(b)に示す平面図をA−A’線で切断した断面図である。
図2(a)及び(b)に示すように、容量素子10は、上部電極5と下部電極1とが平面視で重なる領域に生じた容量(以下、エリア(area)成分容量)と、上部電極5と下部電極1とが平面視で重なる領域の周辺領域に生じた容量(以下、ペリ(peri−)成分容量)とを有する。
エリア成分容量の容量値Caは、上部電極5と下部電極1とが平面視で重なる領域の面積Sの大きさに比例する。また、ペリ成分容量の容量値Cpは、上部電極5と下部電極1とが平面視で重なる領域の周辺長Lに比例する。
一例を挙げると、上部電極5と下部電極1とが平面視で重なる領域の平面視による形状は矩形であり、その横方向の長さをX[μm]、縦方向の長さをY[μm]としたとき、面積S[μm]はXとYの積(S=X*Y)であり、周辺長L[μm]はXとYの和の2倍(L=2*X+2*Y)である。以下、「*」は乗算の記号を表す。
また、容量素子10は、式(i)を満たすようにLとSとがそれぞれ設定されている。
L/S*0.8<K<L/S*1.2…(i)
ここで、Kは、式(ii)で示される。
K=−(Ca0*Vda2)/(Cp0*Vdp2)…(ii)
Ca0は、上部電極5と下部電極1との間に印加される電圧が0Vであるとき(以下、印加電圧0V時)の、上部電極5と下部電極1とが平面視で重なる領域の単位面積当たりの容量値(以下、エリア成分の単位容量値)である。
Cp0は、印加電圧0V時の、上部電極5と下部電極1とが平面視で重なる領域の単位周辺長当たりの容量値(以下、ペリ成分の単位容量値)である。
Vda2は、エリア成分容量の電圧2次係数(すなわち、容量素子10の面積に係る電圧2次係数)である。
Vdp2は、ペリ成分容量の電圧2次係数(すなわち、容量素子10の周辺長に係る電圧2次係数)である。
本実施形態に係る半導体装置では、容量素子10の容量絶縁膜3が窒素非含有酸化シリコンで形成されており、保護絶縁膜11が窒素含有酸化シリコンで形成されている。この前提のもと、上記の式(i)を満たすように面積Sと周辺長Lの比が設定されている。これにより、容量素子10の電圧2次係数を小さくすることができ、電圧印加の際の容量値変動を抑制する(すなわち、容量値の電圧依存性を低減する)ことが可能となっている。
すなわち、容量素子10のCa0、Vda2、Cp0及びVdp2のバランスに鑑みて、容量素子10のレイアウトを面積Sと周辺長Lとの比を調整したレイアウトにすることで、容量素子10全体の電圧2次係数を小さくする(より好ましくは、ゼロ(0)にする)ことができる。これを実現する面積Sと周辺長Lとの比が式(i)である。
次に、式(i)、(ii)の導出方法について説明する。また、その中で、式(i)を満たすことで容量素子10全体の電圧2次係数を小さくすることが可能となる理由についても説明する。
〔式(i)、(ii)の導出方法〕
容量素子は電圧印加の際に容量値が変動する電圧依存性を必ず有し、この変動が大きい場合には容量素子として予定した機能を発揮しえない場合がある(例えばオーディオLSIにおける信号の歪など)。容量素子の容量値の電圧依存性は、式(1)に示す2次関数で近似することができる。
C=C0(1+Vd2*V+Vd1*V)…(1)
C:上部電極と下部電極との間に任意の電圧を印加した時の容量値[単位:F]
C0:印加電圧0V時の容量値[F]
Vd2:電圧2次係数[ppm/V
Vd1:電圧1次係数[ppm/V]
V:印加電圧〔V〕
ここで、式(1)の1次係数(すなわち、電圧1次係数)Vd1は、所望の容量素子を容量値が半分になるように分割し、上下電極を反転して接続することでキャンセルすることができる。つまり、図3に示すように、容量素子10を分割した容量素子をC1、C2とすると、C1の上部電極5とC2の下部電極1を接続し、C1の下部電極1とC2の上部電極5を接続することで、電圧1次係数Vd1をキャンセルすることができる。しかし、式(1)の2次係数(すなわち、電圧2次係数)Vd2は、電圧1次係数Vd1と同じ手法ではキャンセルすることができない。
一方、容量素子の最終的な容量値(すなわち、容量値の総和)は、式(2)に示されるように、エリア成分の容量値とペリ成分の容量値との総和で決定される。
C0=Ca0*S+Cp0*L…(2)
Ca0:印加電圧0V時のエリア成分の単位容量値[F/m
Cp0:印加電圧0V時のペリ成分の単位容量値[F/m]
S:上部電極と下部電極とが平面視で重なる領域の面積(以下、エリア面積)[m
L:上部電極と下部電極とが平面視で重なる領域の周辺長(以下、ペリ長)[m]
Ca、Cpについてもそれぞれ2次の電圧依存性を有するため、電圧依存性は式(3)のように示される。なお、Caは、上部電極と下部電極との間に任意の電圧を印加したときのエリア成分容量の容量値である。Cpは、上部電極と下部電極との間に任意の電圧を印加したときのペリ成分容量の容量値である。
C=Ca0*S*(1+Vda2*V+Vda1*V)+Cp0*L*(1+Vdp2*V+Vdp1*V)…(3)
Vda2:エリア成分容量の電圧2次係数[単位:ppm/V
Vda1:エリア成分容量の電圧1次係数[単位:ppm/V]
Vdp2:ペリ成分容量の電圧2次係数[単位:ppm/V
Vdp1:ペリ成分容量の電圧1次係数[単位:ppm/V]
式(1)に式(2)を代入すると、式(1’)となる。
C=(Ca0*S+Cp0*L)*(1+Vd2*V+Vd1*V)…(1’)
また、Cは式(3)で表すことができるので、式(1’)と式(3)より式(4)が導出される。
(Ca0*S+Cp0*L)*(1+Vd2*V+Vd1*V)
=Ca0*S*(1+Vda2*V+Vda1*V)+Cp0*L*(1+Vdp2*V+Vdp1*V)…(4)
式(4)のVの項のみに着目すると、以下の式(4.1)が成り立つ。
(Ca0*S+Cp0*L)*Vd2=Ca0*S*Vda2+Cp0*L*Vdp2…(4.1)
よって、電圧2次係数Vd2は式(5)で表すことができる。
Vd2=(Ca0*S*Vda2+Cp0*L*Vdp2)/(Ca0*S+Cp0*L)…(5)
この式(5)の右項がゼロになれば、電圧2次係数Vd2をゼロに近づけることができる。Ca0とCp0とSとLは必ず正符号の値となる。このため、Vda2とVdp2が異符号であれば、右項の分子をゼロにすることができ、電圧2次係数Vd2をゼロにすることができるLとSの比が存在する。この電圧2次係数Vd2がゼロになるときのLとSの比(L/S)をKとした式が、式(ii)である。式(i)は、本実施形態においてLとSの比が取り得る範囲を規定する式である。LとSの比が式(i)を満たすとき、電圧2次係数Vd2を十分に小さくすることができ、最小でゼロにすることができる。
電圧2次係数Vd2がゼロになるとき、L/Sは式(iii)の関係を満たす。
L/S=−(Ca0*Vda2)/(Cp0*Vdp2)…(iii)
本明細書に記載した先行技術文献を含む従来技術では、式(5)が明らかになっておらず、面積Sと周辺長Lの比を調整することによって、電圧2次係数をゼロにすることはできなかった。
これに対し、本発明者は、上記式(5)を見出した。そして、式(5)において、右項の分子をゼロにするためには、Vda2とVdp2とが異符号となる必要があることを見出した。また、本発明者は、Vda2とVdp2とを異符号にするために、容量絶縁膜に窒素非含有酸化シリコンを用い、保護絶縁膜に窒素含有シリコンを用いることを見出した。窒素非含有酸化シリコンは電圧印加による膜中の分極によって誘電率が低下し、負符号の電圧依存性を示すのに対して、窒素含有シリコンは電圧印加による膜中の分極によって誘電率が上昇し、正符号の電圧依存性を示す。
次に、式(5)、式(ii)に含まれるCa0、Cp0、Vda2、Vdp2の算出方法について説明する。
〔Ca0、Cp0の算出方法〕
まず、Ca0、Cp0の算出方法について説明する。
エリア面積Sとペリ長Lの比が異なる2つの容量素子の容量値は、以下の式(6)、(7)で表される。
C01=Ca0*S1+Cp0*L1…(6)
C02=Ca0*S2+Cp0*L2…(7)
C01:S1、L1である第1の容量素子の、印加電圧0V時の容量値[F]
C02:S2、L2である第2の容量素子の、印加電圧0V時の容量値[F]
S1:第1のエリア面積[m
L1:第1のペリ長[m]
S2:第2のエリア面積[m
L2:第2のペリ長[m]
式(6)、(7)の連立方程式を解くとCa0、Cp0は以下の式(8)、(9)で表される。
Ca0=(C01−C02*L1/L2)/(S1−S2*L1/L2)…(8)
Cp0=(C01−C02*S1/S2)/(L1−L2*S1/S2)…(9)
C01、C02の各値は、例えば実測する(すなわち、実際に測定する)又はシミュレーションを行うことによって知ることができる。また、S1、L1、S2、L2の各値は、例えば実測する又は設計データから読み取ることによって知ることができる。したがって、式(6)、(7)にC01、C02、S1、L1、S2、L2の各値を代入することによって、上記式(ii)に含まれるCa0、Cp0を算出することができる。
〔Vda2、Vdp2の算出方法〕
Vda2、Vdp2の算出方法について、まず概要を説明する。
印加電圧ごとにCa、Cpを算出し、印加電圧0Vの時の容量値を基準に規格化された容量変化率と電圧との関係からそれぞれ2次近似式(2次関数)を算出する。この2次近似式のそれぞれの2次係数がVda2、Vdp2となる。
すなわち、上部電極と下部電極との間に任意の電圧を印加している時のCaおよびCpを印加電圧0V時の容量Ca0およびCp0で割り返した(除算した)容量変化率に変換する。そして、この容量変化率(Ca/Ca0、Cp/Cp0)をY軸とし、印加電圧をX軸としたグラフを作成する(後述の図4、5参照)。このグラフを2次近似させて得られる2つの式のそれぞれの2次係数が、Vda2およびVdp2となる。
このグラフの2次近似式は、例えば以下の式(10)、(11)で表される。
Ca=Ca0*(Vda2*V +Vda1*V+1)
Ca/Ca0=Vda2*V +Vda1*V+1…(10)
Cp=Cp0*(Vdp2*V +Vdp1*V+1)
Cp/Cp0=Vdp2*V +Vdp1*V+1…(11)
:上部電極と下部電極との間に印加される任意の電圧
以下、Vda2、Vdp2の算出方法について詳細に説明する。
第1の容量素子(面積S1、周辺長L1)に電圧Vを印加した時の容量C1と、第2の容量素子(面積S2、周辺長L2)に電圧Vを印加した時の容量C2はそれぞれ以下の式(12)、(13)で表される。
C1=Ca0*S1*(1+Vda2*V+Vda1*V)+Cp0*L1*(1+Vdp2*V+Vdp1*V)・・・(12)
C2=Ca0*S2*(1+Vda2*V+Vda1*V)+Cp0*L2*(1+Vdp2*V+Vdp1*V)・・・(13)
式(12)、(13)からCa0に関する項を消去すると、式(14)が得られる。
S2*C1−S1*C2=(Cp0*S2*L1−Cp0*S1*L2)*(1+Vdp2*V+Vdp1*V)
(1+Vdp2*V+Vdp1*V)=(S2*C1−S1*C2)/(Cp0*S2*L1−Cp0*S1*L2)・・・(14)
式(12)、(13)からCp0に関する項を消去すると、式(15)が得られる。
L2*C1−L1*C2=(Ca0*S1*L2−Ca0*S2*L1)*(1+Vda2*V+Vda1*V)
(1+Vda2*V+Vda1*V)=(L2*C1−L1*C2)/(Ca0*S1*L2−Ca0*S2*L1)・・・(15)
印加電圧V毎に、式(14)、(15)の各右項(14.1)、(15.1)を計算する。
(S2*C1−S1*C2)/(Cp0*S2*L1−Cp0*S1*L2)…(14.1)
(L2*C1−L1*C2)/(Ca0*S1*L2−Ca0*S2*L1)…(15.1)
容量変化率(Ca/Ca0、Cp/Cp0)をY軸とし、印加電圧をX軸としたグラフに各右項(14.1)、(15.1)の算出結果をプロットすることで、式(10)、(11)で表される2次近似式をそれぞれ得ることができる。この2次近似式の2次係数が、Vda2およびVdp2となる。
〔実施形態の効果〕
本実施形態に係る半導体装置では、容量素子10の周辺長Lと面積Sとの比 (すなわち、L/S)が式(i)を満たすように設定されている。これにより、容量素子10の電圧2次係数Vd2を小さくすることができ、電圧印加の際の容量値変動を抑制する(すなわち、容量値の電圧依存性を低減する)ことができる。式(i)を満たすことにより、容量素子10の電圧2次係数Vd2を、例えば−20ppm/V以上、20ppm/V以下にすることができる。
また、式(i)は、L/S*0.85<K<L/S*1.15、であってもよい。これにより、容量素子10の電圧2次係数Vd2を、例えば−15ppm/V以上、15ppm/V以下にすることができ、容量値の電圧依存性をさらに小さくすることができる。
また、式(i)は、L/S*0.90<K<L/S*1.10、であってもよい。これにより、容量素子10の電圧2次係数Vd2を、例えば−10ppm/V以上、10ppm/V以下にすることができ、容量値の電圧依存性をさらに小さくすることができる。
また、式(i)は、L/S*0.95<K<L/S*1.05、であってもよい。これにより、容量素子10の電圧2次係数Vd2を、例えば−5ppm/V以上、5ppm/V以下にすることができ、容量値の電圧依存性をさらに小さくすることができる。
また、式(i)は、L/S=Kであってもよい。すなわち、面積Lと周辺長Sの比は、式(iii)を満たしてもよい。これにより、容量素子10の電圧2次係数Vd2を、ゼロにすることができ、容量値の電圧依存性をさらに小さくすることができる。
また、本実施形態では、容量素子10全体の電圧2次係数Vd2だけでなく、その電圧1次係数Vd1もキャンセルしてよい。これにより、例えばL/S=Kの場合は、Vd2=0、Vd1=0となるので、容量値の電圧依存性をほぼ完全に無くすことも可能である。
〔第1実施例〕
第1実施例では、図1に示した容量素子10の容量絶縁膜3として酸化シリコン(窒素非含有酸化シリコン)を光学膜厚で20nm、保護絶縁膜11として酸化窒化シリコン(窒素含有酸化シリコン)を光学膜厚で18nm、それぞれ形成した。そして、実施形態で説明した手順でCa0、Cp0、Vda2、Vdp2をそれぞれ算出した。
図4は、第1実施例に係る印加電圧と容量変化率との関係を示すグラフである。図4中の多項式a1がエリア成分容量の容量変化率(Ca/Ca0)を印加電圧V毎にプロットして得られた2次近似式である。図4中の多項式p1がエリア成分容量の容量変化率(Cp/Cp0)を印加電圧V毎にプロットして得られた2次近似式である。
実施形態で説明した手順でCa0、Cp0を計算した結果、Ca0=1.80[fF/μm]、Cp0=0.13[fF/μm]、Vda2=−23[ppm/V]、Vdp2=47[ppm/V]であった。図4に示す2次近似式a1、p1のそれぞれの2次係数が、Vda2、Vdp2である。
この第1実施例において、容量素子10全体の電圧2次係数Vd2を0[ppm/V]とする(すなわち、式(iii)を成立させる)ための周辺長Lと面積Sの比は、式(5)にVd2=0[ppm/V]、Ca0=1.80[fF/μm]、Cp0=0.13[fF/μm]、Vda2=−23[ppm/V]、Vdp2=47[ppm/V]をそれぞれ代入して計算した。この計算結果から、Vd2=0ppm/Vとするための周辺長Lと面積Sの比は、L/S=6.8であることを確認した。
また、この第1実施例において、Vd2を±20[ppm/V]の範囲内とする(すなわち、式(i)を成立させる)ための周辺長Lと面積Sの比は、式(5)にVd2=±20[ppm/V]、Ca0=1.80[fF/μm2]、Cp0=0.13[fF/μm]、Vda2=−23[ppm/V]、Vdp2=47[ppm/V]をそれぞれ代入して計算した。この計算結果から、Vd2を±20[ppm/V]の範囲内とするための周辺長Lと面積Sの比は、0.5<L/S<22.2であることを確認した。
以下同様の計算により、第1実施例においてVd2を±15[ppm/V]の範囲内とするための周辺長Lと面積Sの比は、1.7<L/S<16.7であることを確認した。Vd2を±10[ppm/V]2の範囲内とするための周辺長Lと面積Sの比は、3.3<L/S<12.5であることを確認した。Vd2を±5[ppm/V]の範囲内とするための周辺長Lと面積Sの比は、5.0<L/S<10.0であることを確認した。
〔第2実施例]
第2実施例では、図1に示した容量素子10の容量絶縁膜3として酸化シリコン(窒素非含有酸化シリコン)を光学膜厚で20nm、保護絶縁膜11として窒化シリコン(窒素含有酸化シリコン)を光学膜厚で50nm、それぞれ形成した。そして、実施形態で説明した手順でCa0、Cp0、Vda2、Vdp2をそれぞれ算出した。
図5は、第2実施例に係る印加電圧と容量変化率との関係を示すグラフである。図5中の多項式a2がエリア成分容量の容量変化率(Ca/Ca0)を印加電圧V毎にプロットして得られた2次近似式である。図5中の多項式p2がエリア成分容量の容量変化率(Cp/Cp0)を印加電圧V毎にプロットして得られた2次近似式である。
実施形態で説明した手順でCa0、Cp0を計算した結果、Ca0=1.81[fF/μm]、Cp0=0.15[fF/μm]、Vda2=−25[ppm/V]、Vdp2=102[ppm/V]であった。図5に示す2次近似式a2、p2のそれぞれの2次係数が、Vda2、Vdp2である。
この第2実施例において、容量素子10全体の電圧2次係数Vd2を0[ppm/V]とするための周辺長Lと面積Sの比は、式(5)にVd2=0[ppm/V]、Ca0=1.81[fF/μm]、Cp0=0.15[fF/μm]、Vda2=−25[ppm/V]、Vdp2=102[ppm/V]をそれぞれ代入して計算した。この計算結果から、Vd2=0[ppm/V]とするための周辺長Lと面積Sの比は、L/S=3.0であることを確認した。
また、この第2実施例において、Vd2を±20[ppm/V]の範囲内とする(すなわち、式(i)を成立させる)ための周辺長Lと面積Sの比は、式(5)にVd2=±20[ppm/V]、Ca0=1.81[fF/μm]、Cp0=0.15[fF/μm]、Vda2=−25[ppm/V]、Vdp2=102[ppm/V]をそれぞれ代入して計算した。この計算結果から、Vd2を±20[ppm/V]の範囲内とするための周辺長Lと面積Sの比は、0.6<L/S<6.7であることを確認した。
以下同様の計算により、第2実施例においてVd2を±15[ppm/V]の範囲内とするための周辺長Lと面積Sの比は、1.0<L/S<5.6であることを確認した。Vd2を±10[ppm/V]の範囲内とするための周辺長Lと面積Sの比は、1.7<L/S<4.5であることを確認した。Vd2を±5[ppm/V]の範囲内とするための周辺長Lと面積Sの比は、2.2<L/S <3.7であることを確認した。
〔比較例〕
比較例では、MIM容量素子の容量絶縁膜として酸化シリコン(窒素非含有酸化シリコン)を光学膜厚で20nm、保護絶縁膜として酸化シリコン(窒素非含有酸化シリコン)を光学膜厚で25nm、それぞれ形成した。そして、実施形態で説明した手順でCa0、Cp0、Vda2、Vdp2をそれぞれ算出した。
図6は、比較例に係る印加電圧と容量変化率との関係を示すグラフである。図6中の多項式a3がエリア成分容量の容量変化率(Ca/Ca0)を印加電圧V毎にプロットして得られた2次近似式である。図6中の多項式p3がエリア成分容量の容量変化率(Cp/Cp0)を印加電圧V毎にプロットして得られた2次近似式である。
実施形態で説明した手順でCa0、Cp0を計算した結果、Ca0=1.68[fF/μm]、Cp0=0.12[fF/μm]、Vda2=−17[ppm/V]、Vdp2=−171[ppm/V]であった。図6に示す2次近似式a2、p2のそれぞれの2次係数が、Vda2、Vdp2である。比較例では、Vda2とVdp2が同符号のため、Vd2=0となるL/Sは存在しない。
<その他>
本発明は、以上に記載した実施形態と第1、第2実施例に限定されうるものではない。当業者の知識に基づいて実施形態と第1、第2実施例とに設計の変更等を加えることが可能であり、そのような変更等を加えた態様も本発明に含まれる。
1 下部電極
3 容量絶縁膜
5 上部電極
10 容量素子
11 保護絶縁膜

Claims (7)

  1. 下部電極、上部電極、前記下部電極と前記上部電極との間に位置する容量絶縁膜を有する容量素子と、
    前記容量素子上に形成されて前記上部電極に接する保護絶縁膜と、を備え、
    前記容量絶縁膜は窒素を含まない窒素非含有酸化シリコンで形成されており、
    前記保護絶縁膜は窒素を含む窒素含有シリコンで形成されており、
    前記容量素子の面積をSとし、
    前記容量素子の周辺長をLとし、
    前記下部電極及び前記上部電極間に電圧を印加していないときの前記容量素子の単位面積当たりの容量値をCa0とし、
    前記下部電極及び前記上部電極間に電圧を印加していないときの前記容量素子の単位周辺長当たりの容量値をCp0とし、
    前記容量素子の面積に係る電圧2次係数をVda2とし、
    前記容量素子の周辺長に係る電圧2次係数をVdp2とし、
    K=−(Ca0*Vda2)/(Cp0*Vdp2)としたとき、
    前記Kは、
    L/S*0.8<K<L/S*1.2
    の関係式を満たす半導体装置。
  2. 前記保護絶縁膜は、窒化シリコン又は酸化窒化シリコンで形成されている
    請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記下部電極と、前記上部電極はそれぞれ金属で形成されている
    請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記Kは、
    L/S*0.85<K<L/S*1.15
    である請求項1から請求項3の何れか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記Kは、
    L/S*0.90<K<L/S*1.10
    である請求項1から請求項3の何れか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記Kは、
    L/S*0.95<K<L/S*1.05
    である請求項1から請求項3の何れか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記Kは、
    L/S=K
    である請求項1から請求項3の何れか一項に記載の半導体装置。
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