JP6456268B2 - インクジェット記録装置及びノズル検査方法 - Google Patents

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本発明は、インクジェット記録装置及びノズル検査方法に関し、特に活性光線の照射によって硬化する硬化性インクを吐出するインクジェットヘッドのノズルの状態を検査する技術に関する。
ノズル面に配置されたノズルからインクを吐出するインクジェットプリンタが知られている。インクジェットプリンタでは、印刷の際に空中に浮揚したインクミストがノズル面に蓄積してメニスカスが良好に作れなくなった場合や、ノズル付近に記録媒体側からもたらされた不純物が付着した場合等において、インクの不吐出現象が発生する。
また、インクジェットプリンタの一種として、ショーウィンドウやビルの壁等に貼り付ける大判の広告の印刷に適した、主走査と副走査を行い、インク着滴直後に紫外線照射を行う産業用ワイドフォーマットインクジェットプリンタが用いられている。産業用ワイドフォーマットインクジェットプリンタにおいては、従来、印刷が完了した段階で印刷物の異常の有無を目視で判定していた。したがって、印刷物に異常が発見された場合は、再度、始めから印刷を開始する必要があり、著しく作業を複雑にするという課題があった。
このような課題に対し、特許文献1〜4には、インクジェットヘッドからの吐出の異常や不吐出を検知する手段として、受光素子で受光される光ビームを遮るようにインクジェットヘッドからインクを吐出させ、光ビームが適切に遮られたか否かに基づいて吐出不良を検知する技術が開示されている。
特許第3382526号公報 特許第3495898号公報 特許第3507340号公報 特許第3858597号公報
しかしながら、特許文献1〜4に記載された技術では、連続印刷中に周期的に検査をすると生産性を低下させてしまい、頻繁に検査をするとインクを多量に消費してしまうという欠点があった。また、記録ヘッド数が増すと検査する時間が長くなるという欠点や、インクの種類毎に検出条件設定が必要になるという欠点もあった。
これに対し、印刷物を読取手段で読み取り、読取結果から印刷物の異常の有無を判定することも考えられる。しかしながら、大判の広告等を読み取るためには大型の読取手段が必要となるため、装置が大型化するという欠点があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、装置の大型化や生産性の低下を招くことなく不良ノズルを検知するインクジェット記録装置及びノズル検査方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためにインクジェット記録装置の一の態様は、活性光線の照射によって硬化する硬化性インクを吐出するノズルであって、それぞれ色の異なる硬化性インクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、記録媒体の記録面に付与したインク滴に活性光線を照射する硬化光源と、記録媒体の記録面に形成された画像を読み取る読取手段と、読取手段で読み取る画像に可視光を照射する照明光源と、インクジェットヘッド及び硬化光源を保持する保持手段と、保持手段と記録媒体とを第1の方向に相対的に走査させる走査手段と、走査手段による走査毎に、保持手段と記録媒体とを第1の方向に直交する第2の方向に相対的に移動させる移動手段と、保持手段を記録媒体の各領域に対して相対的に複数回走査させて各領域に画像を形成する記録制御手段であって、保持手段を第1の方向に相対的に走査させながらインクジェットヘッドから硬化性インクを吐出させて記録媒体の記録面にインク滴を付与し、付与したインク滴に硬化光源の活性光線を照射させる記録制御手段と、保持手段を第1の方向に相対的に走査させながらインクジェットヘッドのノズルから硬化性インクを吐出させて記録媒体の記録面にそれぞれ色の異なるテストパターンを形成し、形成したテストパターンを読取手段によって読み取ってテストパターンの読取データを取得し、読取データに基づいてノズルの吐出状態を検知する検知手段と、読取手段によって読み取るテストパターンの色に応じて、テストパターンに照射する照明光を可視光又は活性光線に切り換える照明光切換手段と、を備えた。
本態様によれば、インクジェットヘッドのノズルから硬化性インクを吐出させて記録媒体の記録面にテストパターンを形成し、テストパターンの色に応じて照明光を可視光又は活性光線に切り換えてテストパターンを照明し、読取手段によってテストパターンを読み取ってテストパターンの読取データを取得し、テストパターンの読取データに基づいてノズルの吐出状態を検知するようにしたので、装置の大型化や生産性の低下を招くことなく不良ノズルを検知することができる。
可視光は中心波長が570〜730ナノメートルの赤色光であり、活性光線は中心波長が250〜400ナノメートルの紫外線であることが好ましい。これにより、テストパターンの読取データを適切に取得することができる。
照明光切換手段は、照明光源の可視光又は硬化光源の活性光線に切り換えることが好ましい。また、照明光切換手段は、照明光源及び硬化光源のいずれか一方を点灯させることが好ましい。これにより、照明光を適切に切り換えることができる。
読取手段は、読取手段の読取範囲に硬化光源の活性光線の漏れ光が入射する位置に配置されることが好ましい。これにより、硬化光源の活性光線の漏れ光をテストパターンに照射することができる。
照明光切換手段は、テストパターンの色が黒、シアン、及びライトシアンのいずれかである場合は、照明光を可視光とすることが好ましい。これにより、黒、シアン、及びライトシアンのテストパターンの読取データを適切に取得することができる。
検知手段は、保持手段の一度の走査で黒、シアン、及びライトシアンのうち2色以上のテストパターンの読取データを取得することが好ましい。これにより、効率よくテストパターンの読取データを取得することができる。
照明光切換手段は、テストパターンの色がマゼンタ、ライトマゼンタ、白、イエロー、及び透明のいずれかである場合は、照明光を活性光線とすることが好ましい。これにより、マゼンタ、ライトマゼンタ、白、イエロー、及び透明のテストパターンの読取データを適切に取得することができる。
検知手段は、保持手段の一度の走査でマゼンタ、ライトマゼンタ、白、イエロー、及び透明のうち2色以上のテストパターンの読取データを取得することが好ましい。これにより、効率よくテストパターンの読取データを取得することができる。
インクジェットヘッドは、Nを自然数とするとN個の色毎のノズル列であって、それぞれノズルが第2の方向にPマイクロメートル間隔で配置されたノズル列を有し、N個のノズル列は、第2の方向についてノズルがP/Nずつずらして配置されていることが好ましい。これにより、各色のテストパターンが重なり合うことがなく、一度の走査で複数色からなる検知パターンの形成、読み取り、ノズルの吐出状態の検知を行うことができる。
硬化光源は、記録媒体の記録面に付与したインク滴を不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する半硬化光源と、半硬化光源とは異なる本硬化光源であって、記録媒体の記録面の不完全に硬化したインク滴に活性光線を照射する本硬化光源と、を備えることが好ましい。これにより、半硬化光源による照射量と本硬化光源による照射量とをそれぞれ個別に変更することができる。
保持手段は、第1の方向に沿ってインクジェットヘッド、半硬化光源、読取手段の順に配置して保持し、検知手段は、保持手段を第1の方向に相対的に走査させながらインクジェットヘッドのノズルから硬化性インクを吐出させて記録媒体の記録面にテストパターンを形成し、テストパターンに半硬化光源の活性光線を照射させて不完全に硬化させ、不完全に硬化したテストパターンを読取手段によって読み取ってテストパターンの読取データを取得することが好ましい。これにより、ノズルの吐出状態の検出を適切に行うことができる。
上記目的を達成するためにノズル検査方法の一の態様は、活性光線の照射によって硬化する硬化性インクを吐出するノズルであって、それぞれ色の異なる硬化性インクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、記録媒体の記録面に付与したインク滴に活性光線を照射する硬化光源とを保持手段によって保持する保持工程と、保持手段を第1の方向に相対的に走査させながらインクジェットヘッドのノズルから硬化性インクを吐出させて記録媒体の記録面にそれぞれ色の異なるテストパターンを形成し、形成したテストパターンを読取手段によって読み取ってテストパターンの読取データを取得し、読取データに基づいてノズルの吐出状態を検知する検知工程と、読取手段によって読み取るテストパターンの色に応じて、テストパターンに照射する照明光を可視光又は活性光線に切り換える照明光切換工程と、を備えた。
本態様によれば、インクジェットヘッドのノズルから硬化性インクを吐出させて記録媒体の記録面にテストパターンを形成し、テストパターンの色に応じて照明光を可視光又は活性光線に切り換えてテストパターンを照明し、読取手段によってテストパターンを読み取ってテストパターンの読取データを取得し、テストパターンの読取データに基づいてノズルの吐出状態を検知するようにしたので、装置の大型化や生産性の低下を招くことなく不良ノズルを検知することができる。
本発明によれば、装置の大型化や生産性の低下を招くことなく不良ノズルを検知することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置の外観斜視図である。 図2は、インクジェット記録装置における記録媒体搬送路を模式的に示す説明図である。 図3は、キャリッジの平面透視図である。 図4は、ノズル列のノズルの配置を示す図である。 図5は、ノズル列毎のノズルの配置のずらし量を示す図である。 図6は、本硬化光源の他の配列形態を示す図である。 図7は、図3のA矢視図である。 図8は、インクジェット記録装置の電気的構成を示すブロック図である。 図9は、インクジェット記録装置の電気的構成を示すブロック図である。 図10は、画像が記録された記録媒体の記録面を示す図である。 図11は、検知パターンの詳細を示す図である。 図12は、検知パターンの撮像画像とその濃度変化のグラフである。 図13は、検知パターンの撮像画像とその濃度変化のグラフである。 図14は、検知パターンの撮像画像とその濃度変化のグラフである。 図15は、検知パターンの撮像画像とその濃度変化のグラフである。 図16は、インク表面の光の反射を示す模式図である。 図17は、記録媒体に形成した平網画像の濃度と光沢度との関係を示すグラフである。 図18は、記録媒体搬送部による記録媒体の搬送精度の検知を説明するための図である。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について説明する。
<インクジェット記録装置の全体構成>
図1に示すように、インクジェット記録装置10は、UV(Ultra Violet)インク(硬化性インクの一例)を用いて記録媒体12の記録面にカラー画像を印刷するワイドフォーマットプリンタである。ワイドフォーマットプリンタとは、大型ポスターや商業用壁面広告など、広い描画範囲を記録するのに好適な装置である。ここでは、A3ノビ以上に対応するものを「ワイドフォーマット」と呼ぶ。また、UVインクは、紫外線(活性光線の一例)を照射することにより硬化するインクである。
インクジェット記録装置10は、装置本体20と、この装置本体20を支持する支持脚22とを備えている。装置本体20には、記録媒体12に向けてインクを吐出するドロップオンデマンド型のインクジェットヘッド24と、記録媒体12を支持するプラテン26と、走査部110(図8参照)を構成するガイド機構28と、インクジェットヘッド24を保持するキャリッジ30と、が設けられている。
ガイド機構28は、プラテン26の鉛直方向(Z方向)上方において、記録媒体12の搬送方向(X方向)に直交し且つプラテン26の媒体支持面と平行な方向(Y方向)に沿って延在するように配置されている。キャリッジ30はガイド機構28に支持されており、走査部110(図8参照)のモータ(不図示)によってガイド機構28に沿ってY方向に往復移動する。即ち、走査部110(走査手段の一例)は、キャリッジ30と記録媒体12とをY方向に相対的に走査させる。キャリッジ30(保持手段の一例)には、インクジェットヘッド24とともに、記録媒体12の記録面のインクに紫外線を照射する半硬化光源32A、32B及び本硬化光源34A、34Bと、記録媒体12の記録面の画像を読み取る撮像ユニット70が搭載されている。
半硬化光源32A、32Bは、インクジェットヘッド24から吐出されたインク滴が記録媒体12に着弾した後に、隣接液滴同士が合一化しない程度に不完全にインクを硬化、即ち半硬化させるための紫外線を照射する光源である。本硬化光源34A、34Bは、半硬化後のインク滴に追加で紫外線を照射し、最終的にインクを完全に硬化(本硬化)させるための光源である。
撮像ユニット70は、インクジェットヘッド24から吐出され、半硬化光源32Bによって半硬化されたインク滴によって形成された画像を読み取る画像読取手段である。
キャリッジ30上に配置されたインクジェットヘッド24、半硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34B、及び撮像ユニット70は、ガイド機構28に沿ってキャリッジ30と共に一体的に(一緒に)移動する。キャリッジ30の往復移動方向(Y方向)を「主走査方向」、記録媒体12の搬送方向(X方向)を「副走査方向」と呼ぶ場合がある。
記録媒体12には、紙、不織布、塩化ビニル、合成化学繊維、ポリエチレン、ポリエステル、ターポリンなど、材質を問わず、また、浸透性媒体、非浸透性媒体を問わず、様々な媒体を用いることができる。記録媒体12は、装置の背面側からロール紙状態(図2参照)で給紙され、印刷後は装置正面側の巻き取りロール44(図2参照)で巻き取られる。プラテン26上に搬送された記録媒体12に対して、インクジェットヘッド24からインク滴が吐出され、記録媒体12の記録面に付与(着弾)したインク滴に対して半硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34Bから紫外線が照射される。
図1において、装置本体20の正面に向かって左側の前面に、インクカートリッジ36の取り付け部38が設けられている。インクカートリッジ36は、UVインクを貯留する交換自在なインク供給源(インクタンク)である。インクカートリッジ36は、本例のインクジェット記録装置10で使用される各色のインクに対応して設けられている。色別の各インクカートリッジ36は、それぞれ独立に形成された不図示のインク供給経路によってインクジェットヘッド24に接続される。各色のインク残量が少なくなった場合にインクカートリッジ36の交換が行われる。
また、装置本体20の正面に向かって右側には、インクジェットヘッド24のメンテナンス部39が設けられている。メンテナンス部39(メンテナンス手段の一例)は、待機時(印刷停止時)にインクジェットヘッド24を保湿するためのキャップ(不図示)と、インクジェットヘッド24のノズル面(インク吐出面)を清掃するためのブレードやウエブ等の払拭部材(不図示)が設けられている。キャップには、メンテナンスのためにノズルから吐出されたインク滴を受けるためのインク受けが設けられている。
また、メンテナンス部39には、受光素子で受光される光ビームを遮るようにインクジェットヘッド24からインクを吐出させ、光ビームが適切に遮られたか否かに基づいて吐出不良を検知する手段が設けられていてもよい。
<記録媒体搬送路>
図2に示すように、プラテン26は逆樋状に形成され、その上面が記録媒体12の支持面(「媒体支持面」という。)となる。プラテン26の近傍におけるX方向の上流側には、記録媒体12を間欠搬送するための記録媒体搬送部40を構成する一対のニップローラ41が配設される。このニップローラ41は記録媒体12をプラテン26上でX方向へ移動させる。即ち、記録媒体搬送部40(移動手段の一例)は、キャリッジ30と記録媒体12とをX方向(第2の方向の一例)に相対的に移動させる。
ロール・ツー・ロール方式の記録媒体搬送部40を構成する供給側のロール(「送り出し供給ロール」という。)42から送り出された記録媒体12は、印字部の入り口(プラテン26のX方向の上流側)に設けられた一対のニップローラ41によって、X方向に間欠搬送される。印字部においてガイド機構28と対向する位置に到達した記録媒体12は、ガイド機構28に沿って移動するインクジェットヘッド24により印刷が実行され、印刷後に巻き取りロール44に巻き取られる。印字部のX方向の下流側には、記録媒体12のガイド46が設けられている。
プラテン26の裏面(記録媒体12を支持する面と反対側の面)には、印刷中の記録媒体12の温度を調整するための温調部50が設けられている。印刷中の記録媒体12が所望の温度となるように調整されると、記録媒体12に着弾したインク滴の粘度や、表面張力等の物性値が所望の値になり、所望のドット径を得ることが可能となる。なお、必要に応じて、温調部50の上流側にプレ温調部52を設けてもよいし、温調部50の下流側にアフター温調部54を設けてもよい。
<インクジェットヘッド、硬化光源、撮像ユニットの配置>
図3は、キャリッジ30に配置されるインクジェットヘッド24、半硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34B、及び撮像ユニット70の配置の一例を示す平面透視図である。
図3に示すように、キャリッジ30の中央部には、インクジェットヘッド24が配置される。また、インクジェットヘッド24のY方向の左右両側には半硬化光源32A、32Bが配置され、半硬化光源32BのY方向右側には撮像ユニット70が配置されている。即ち、Y方向(第1の方向の一例)に沿ってインクジェットヘッド24、半硬化光源32B、撮像ユニット70の順に配置されている。
なお、撮像ユニット70を半硬化光源32AのY方向左側に配置する態様や、半硬化光源32AのY方向の左右両側に配置する態様も可能である。
また、インクジェットヘッド24のX方向の下流側に、本硬化光源34A、34Bが配置されている。
<インクジェットヘッド>
インクジェットヘッド24には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、透明(CL)、白(W)の各色のインク毎に、それぞれ色のインクを吐出するためのノズル62(図4参照)が配列されたノズル列61Y、61M、61C、61K、61LC、61LM、61CL、61W(色毎のノズル列の一例)が設けられている。以下の説明では、ノズル列61Y、61M、61C、61K、61LC、61LM、61CL、61Wを総称してノズル列61と表すことがある。図3ではノズル列61を点線で示し、ノズル62の個別の図示は省略している。
インクの色の種類(色数)や色の組合せについては本実施形態に限定されない。例えば、LC、LMのノズル列を省略する形態、CLやWのノズル列を省略する形態、特別色のインクを吐出するノズル列を追加する形態などが可能である。また、色別のノズル列の配置順序も特に限定はない。
図4に示すように、色別のノズル列61毎にヘッドモジュール25を構成し、これらを並べることによって、カラー描画が可能なインクジェットヘッド24を構成することができる。例えば、イエローインクを吐出するノズル列61Yを有するヘッドモジュール25Yと、マゼンタインクを吐出するノズル列61Mを有するヘッドモジュール25Mと、シアンインクを吐出するノズル列61Cを有するヘッドモジュール25Cと、黒インクを吐出するノズル列61Kを有するヘッドモジュール25Kと、LC、LM、CL、Wの各色のインクを吐出するノズル列61LC、61LM、61CL、61Wをそれぞれ有する各ヘッドモジュール25LC、25LM、25CL、25WとをY方向に沿って並ぶように等間隔に配置する態様も可能である。色別のヘッドモジュール25を、それぞれ「インクジェットヘッド」と解釈することも可能である。或いはまた、1つのインクジェットヘッド24の内部で色別にインク流路を分けて形成し、1ヘッドで複数色のインクを吐出するノズル列を備える構成も可能である。
各ノズル列61は、図4に示すように、256個のノズル62(62_1〜62_256)が254[μm]間隔(100[dpi])でX方向に沿って配置されている。ノズル列61の全長(ノズル列幅)Lは、約65[mm](≒254[μm]×255)である。また、ノズル62からのインクの吐出の周波数は15[kHz]であり、駆動波形の変更によって10[pL]、20[pL]、30[pL]の3種類の吐出液滴量を打ち分けることができる。
インクジェットヘッド24のインク吐出方式としては、圧電素子(ピエゾアクチュエータ)の変形によってインク滴を飛ばすピエゾジェット方式が採用されている。吐出方式として、静電アクチュエータを用いる静電アクチュエータ方式の他、ヒータなどの発熱体を用いてインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式を採用することも可能である。
また、ノズル列61の数(インクの色の数)を自然数N、1つのノズル列61のノズル間隔をP[μm(マイクロメートル)](Pマイクロメートル間隔の一例)とすると、各ノズル列61のノズル62はP/NだけX方向にずらして配置されている。本実施形態では、N=8[個]、P=254[μm]であるので、各ノズル列61のノズル62は、図5に示すように31.75[μm]ずつX方向にずらして配置さている。
図5に示す例では、X方向の上流側からノズル列61W、61M、61LM、61C、61LC、61Y、61K、61CLの順にずらして配置したが、ずらす順序については適宜決めることができる。
<硬化光源>
インクジェットヘッド24のノズル62から吐出されて記録媒体12の記録面に着弾したインク滴は、その直後にインク滴に対向する位置を通過する半硬化光源32A又は半硬化光源32Bによって半硬化のための紫外線が照射される。また、記録媒体12の間欠搬送に伴ってインクジェットヘッド24の印刷領域を通過した記録媒体12の記録面のインク滴は、本硬化光源34A、34Bにより本硬化のための紫外線が照射される。
なお、半硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34Bは、記録媒体12の記録面のインク滴に対向する位置を通過するときのみ点灯する。なお、半硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34Bを常時点灯させてシャッタ等で遮光しておき、インク滴に対向する位置を通過するときのみ記録媒体12を照射するように構成してもよい。
半硬化光源32A、32Bは共通の構成を有しており、図3に示すように、それぞれ複数個のUV−LED(Light Emitting Diode)素子33が並べられている。本例では、半硬化光源32A、32Bとして、X方向に沿って6個のUV−LED素子33を1列に並べており、この6個のUV−LED素子33は、インクジェットヘッド24のノズル列幅Lと同じ幅の領域に対して一度に照射を行うことができる。
UV−LED素子33は、中心波長が385[nm(ナノメートル)]、波長強度分布の半値全幅が20[nm]以下の紫外線を出射する発光素子である。
なお、UV−LED素子33の数及びその配列形態はこの例に限定されない。例えば、複数個のUV−LED素子33をX/Y方向にマトリクス状に配置した構成も可能である。また、UV−LED素子33としては、中心波長が250〜400[nm]のものを使用することができる。
また、本硬化光源34A、34Bは共通の構成を有しており、図3に示すように、それぞれ複数個のUV−LED素子35が並べられている。本例では、本硬化光源34A、34Bとして、Y方向に6個、X方向に2個のUV−LED素子35がマトリクス状に配置されている。UV−LED素子35としては、UV−LED素子33と同様の素子を用いることができる。
UV−LED素子35のX方向の配置は、後述するスワス幅と関連し、キャリッジ30の一度の走査において、ノズル列幅Lのm分の1(mは正の整数)に対応する幅の領域に対して一度に照射を行うことができるように決められる。図3の例では、ノズル列幅Lの1/2(m=2)の幅の領域を一度に照射可能にUV−LED素子35が配置されている。
本硬化光源のUV−LED素子35の数及びその配列形態は、図3に示す例に限定されない。例えば、図6(a)に示すように、複数個のUV−LED素子35をX方向に沿って1列に並べた構成も可能である。この場合、図3に示した配列と比較すると、キャリッジ30をY方向に走査した場合に、記録媒体の各領域に対する照射時間が減少することになる。
また、図6(b)に示すように、複数個のUV−LED素子35をY方向に沿って1列に並べた構成も可能である。この場合、図3に示した配列と比較すると、キャリッジ30をY方向に走査した場合に、X方向の一度の照射領域は減少するが、照射領域に対しては照射する時間が増加することになる。
また、本硬化光源は、キャリッジ30とは異なる位置に配置してもよい。例えば、ガイド機構28とガイド46との間において、プラテン26と対向する位置に固定して配置する態様も可能である。
なお、半硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34Bの光源としては、UV−LED素子33、35に限らず、UVランプなどの紫外線光源を用いることも可能である。しかし、LEDは、光量の電流応答性がよく、また光量が安定するまでの時間ロスがほとんどないため、本発明の半硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34Bに適している。
<撮像ユニット>
撮像ユニット70は、図3に示すように、センサ(受光素子)が2次元配列された撮像素子72と、撮像素子72の撮像範囲を可視光で照射する照明光源74とを備えている。本例では、撮像ユニット70として、ハネウェル社製2次元バーコードリーダーN5600を用いた。1次元バーコードリーダーや2次元バーコードリーダーは、一般に黒色のパターンを読むことを目的に作られているため、白黒で撮像するセンサを搭載している。なお、撮像ユニット70として1次元センサを用いてもよい。
照明光源74は中心波長が570〜730[nm]の赤色光源であり、ここでは中心波長が620[nm]付近の赤色LEDを用いている。なお、照明光源74は赤色光源に限定されず、他の色の可視光を照射する光源でもよい。本実施形態は、波長帯域の狭い光源を使用する場合に好適である。
撮像ユニット70は、通常は照明光源74を消灯させており、撮像素子72による撮像時のみ照明光源74を点灯させる。照明光源74を常に点灯させてシャッタ等で遮光しておき、撮像時のみ記録媒体12を照射するように構成してもよい。
図7は、図3のA矢視図であり、キャリッジ30の図示を省略した図である。図7に示すように、撮像ユニット70の撮像範囲(読取範囲の一例、照明光源74の照射範囲)は、半硬化光源32Bの照射範囲と一部が重複している。なお、ここで示した半硬化光源32Bの照射範囲は、半硬化光源32Bの紫外線が直接照射する範囲であり、撮像ユニット70の撮像範囲のうち半硬化光源32Bの照射範囲以外の領域には、半硬化光源32Bの漏れ光が入射する。即ち、撮像ユニット70は、撮像ユニット70の撮像範囲に半硬化光源32Bの紫外線の漏れ光が入射する位置に配置される。なお、漏れ光とは、乱反射等により想定した照射範囲以外の場所を照射する光を指す。
<インクジェット記録装置10の電気的構成>
図8に示すように、インクジェット記録装置10は、前述した構成の他、画像データ取得部100、RIP(Raster Image Processor)処理部102、検知パターン記憶部104、画像記録制御部106、検知部112、表示制御部114、モニタ116、カッタ118、光源切換部120等を備えている。
画像データ取得部100は、入力インターフェース(不図示)を介して印刷を行う主画像の画像データを取得する。また、ROM(Read Only Memory)等のメモリ(不図示)に予め記憶された画像データを読み出して取得してもよい。
RIP処理部102は、取得した画像データにRIP処理を施す。RIP処理とは、PDL(Page Description Language)等で記述された画像データをラスター形式の画像データに変換する変換処理である。RIP処理は、公知の手法を用いることができる。
検知パターン記憶部104は、不吐出ノズルを検知するための検知パターンデータを記憶するメモリである。検知パターンは、異常ノズルを検知するためのテストパターンである。
走査部110は、キャリッジ30をY方向に移動(走査)させる。印刷の際は、走査部110がキャリッジ30をY方向に走査させ、キャリッジ30の走査毎に記録媒体搬送部40が記録媒体12をX方向に一定量搬送する。画像記録制御部106(記録制御手段の一例、検知手段の一例)は、RIP処理された画像データと検知パターン記憶部104から読み出した検知パターンデータに基づいてインクジェットヘッド24を制御し、キャリッジ30の走査に伴ってノズル62からインクを吐出させ、記録媒体12の記録面に主画像及び検知パターンを印刷する。
なお、主画像の画像データと検知パターンデータとを並べて配置したデータをRIP処理し、この画像データに基づいて印刷を行ってもよい。この場合は、図9に示すように、画像メモリ108を用意する。画像データ取得部100において取得した主画像の画像データと、検知パターン記憶部104に記憶された検知パターンデータとを合成し、主画像と検知パターンとを並べて配置した合成画像データを画像メモリ108で生成する。そして、RIP処理部102が、この合成画像データをRIP処理する。この合成画像データに基づいてインクジェットヘッド24を制御することで、記録媒体12の記録面に主画像及び検知パターンを印刷することができる。
図8の説明に戻り、撮像ユニット70は、記録媒体12の記録面に形成された検知パターンを撮像し(読み取りの一例)、検知パターンの読取データを取得する。撮像された検知パターンは、表示制御部114(表示制御手段の一例)によりモニタ116(表示手段の一例)に表示される。また、検知部112(検知手段の一例)は、この読取データに基づいてインクジェットヘッド24の各ノズル62の吐出状態を検知し、吐出状態が異常と判断されたノズル、即ち異常ノズルの検知を行う。ここで、異常ノズルとは、インクが吐出されない不吐出ノズル、吐出されるインクの量が少ないノズル、インクの飛翔方向や飛翔の仕方が異常と推定されるノズルを含む。なお、検知部112は撮像ユニット70の内部に備えてもよい。
異常ノズルの検知結果は、モニタ116に表示されるとともに、画像記録制御部106に入力される。画像記録制御部106では、検知された異常ノズルの使用を中止し、異常ノズルによるインクの吐出を正常なノズル62で代用して印刷を行う処理を行う。また、インクジェットヘッド24のメンテナンス移行のための異常ノズル数の閾値が予め設けてあり、画像記録制御部106(メンテナンス制御手段の一例)は、異常ノズルの数が閾値を超えた場合には、キャリッジ30をメンテナンス部39に走査させ、メンテナンス部39においてインクジェットヘッド24のメンテナンスを行わせる。このように、異常ノズルの数が閾値以下の場合は正常なノズル62で代用して印刷を行い、異常ノズルの数が閾値を超えた場合にメンテナンスを行うことで、適切な頻度でメンテナンスを行うことができ、生産性を低下させることがない。なお、異常ノズルの数にかかわらず、異常ノズルが検知された際にインクジェットヘッド24のメンテナンスを行ってもよい。
なお、インクジェット記録装置10とコンピュータやスマートフォンとで通信を行い、撮像された検知パターンや異常ノズルの検知結果をこれらの表示画面に表示させてもよい。
カッタ118は、印刷後の記録媒体12について、最終印刷物として使用する領域と印刷物に使用しない領域とを記録媒体搬送部40によって搬送された状態で切断する切断手段である。
光源切換部120(照明光切換手段の一例)は、撮像ユニット70が記録媒体12の記録面に形成された検知パターンを撮像する際に、検知パターンを照明する照明光を、照明光源74が照射する可視光又は半硬化光源32Bが照射する紫外線に切り換える。具体的には、撮像する検知パターンの色に応じて照明光源74及び半硬化光源32Bのいずれか一方を点灯させ、他方を消灯させて、照明光を切り換える。なお、ここでいう消灯とは、光を全く出射しない状態に限定されず、実質的に照明光として機能しない程度に点灯している状態を含む。
また、照明光源74及び半硬化光源32Bの点灯及び消灯を切り換えるのではなく、ともに点灯させた状態でシャッタ等による非遮光及び遮光を切り換えてもよい。照明光の切り換えの制御の詳細については後述する。
<作画モード>
インクジェット記録装置10は、マルチパス方式(複数回走査の一例)の描画制御が適用され、走査回数(パス数)の変更によって印刷解像度を変更することが可能である。例えば、高生産モード、標準モード、高画質モードの3種類の作画モードが用意され、各モードでそれぞれ印刷解像度が異なる。印刷目的や用途に応じて作画モードを選択することができる。
高生産モードでは、600[dpi](主走査方向)×400[dpi](副走査方向)の解像度で印刷が実行される。高生産モードの場合、主走査方向は2パス(2回の走査)によって600[dpi]の解像度が実現される。まず、1回目の走査(キャリッジ30の往路)では300[dpi]の解像度でドットが形成される。2回目の走査(復路)では、1回目の走査(往路)で形成されたドットの中間を300[dpi]で補間するようにドットが形成され、主走査方向について600[dpi]の解像度が得られる。
一方、副走査方向については、ノズルピッチが100[dpi]であり、1回の主走査(1パス)により副走査方向に100[dpi]の解像度でドットが形成される。したがって、4パス(4回の走査)により補間してドットを形成することで400[dpi]の解像度が実現される。
なお、本明細書では、主走査方向のパス数と副走査方向のパス数との積を、その作画モードにおけるパス数と呼ぶ。したがって、高生産モードのパス数は、主走査方向2パス×副走査方向4パス=8パスとなる。
標準モードでは、600[dpi]×800[dpi]の解像度で印刷が実行される。この解像度は、主走査方向は2パス、副走査方向は8パスとすることにより得られる。即ち、標準モードのパス数は、主走査方向2パス×副走査方向8パス=16パスとなる。
高画質モードでは、1200[dpi]×1200[dpi]の解像度で印刷が実行され、主走査方向は4パス、副走査方向は12パスによりこの解像度を得ている。即ち、高画質モードのパス数は、主走査方向4パス×副走査方向12パス=48パスとなる。
なお、キャリッジ30のY方向の移動速度は、各モードとも1270mm/secである。
<シングリング作画によるスワス幅>
インクジェット記録装置10の作画モードでは、解像度設定毎に、それぞれシングリング(インターレス)する作画条件が決定されている。具体的には、インクジェットヘッド24のノズル列幅Lをパス数だけ分割してシングリング作画する。なお、マルチパス方式によるシングリング作画の詳細については、例えば、特開2004−306617号公報に説明されている。
一例として、FUJIFILM Dimatix社製のQS-10ヘッドを用いた場合のシングリング作画によるパス数とスワス幅の関係を下記の表1に示す。表1に示すように、スワス幅は、使用するノズル列幅Lを主走査方向パス数と副走査方向パス数の積(即ち、作画モードのパス数)で分割した値となる。
<硬化光源の光量と半硬化・本硬化に必要な露光量>
半硬化光源の32A、32Bの光量は、出力画像の画質に基づいて決定する。半硬化の際に照射される光量(露光量)が少ないと隣接ドットの着弾干渉や混色、表面皺による光沢低下の問題が発生し、露光量が多いとドットの濡れ広がりが抑制され、表面凹凸の大きい光沢の低い画像となる。このような画質上の問題から、半硬化光源32A、32Bによる1回露光あたりの露光量の上限値は、本硬化に必要な露光量の1.0〜3.0[%]が好ましい。
また、本硬化に必要な露光量は、使用するUVインクに応じて決まる。したがって、本硬化光源34A、34Bの光量は、使用するUVインクに応じて決定すればよい。
<半硬化光源による積算露光量>
作画モードにおけるパス数だけキャリッジ30が走査されたときに、半硬化光源32A又は32Bが、記録媒体12の記録面のある領域のインクを照射(露光)する回数をN、この領域における半硬化光源32A又は32Bの1回通過あたりの露光量をEとすると、画像が完成するまでのこの領域における半硬化光源による露光量(積算露光量)Esumpは、下記式1で表すことができる。
sump=E×N…(式1)
ここで、ある領域における半硬化光源32A又は32Bによる1回通過あたりの露光量Eは、半硬化光源32A又は32Bから照射される紫外線のうち、この領域に対向する位置を通過する際に記録媒体の単位面積当たりに照射される紫外線の照度と、照射時間との積で決まる。
記録媒体12の記録面に照射される紫外線の照度は、半硬化光源32A、32BのUV−LED素子33の光量(照射光量)と関連する。半硬化光源32A、32Bは同様に構成されており、それぞれのUV−LED素子33の光量が同等となるように制御することで、半硬化光源32A、32Bによって記録媒体12の記録面に照射される紫外線の照度を同様の値とする。
また、記録媒体12の記録面の単位面積当たりの露光時間は、キャリッジ30の停止状態における半硬化光源32A(32B)のY方向の照射幅と、キャリッジ30のY方向速度から算出される。
この紫外線の照度と露光時間との積が、半硬化光源32A又は32Bによる1回通過あたりの露光量Eとなる。
また、半硬化光源32A又は32Bがある領域におけるインクを照射する回数Nは、副走査パス数分だけスワス幅内において分布が生じる。例えば、主走査パス数が2パス、副走査パス数が8パスの標準モードであれば、その領域のインクが16パスのうちの何パス目に付与されたのかによって、N=15、13、11、9、7、5、3、1の違いが生じる。ここで、Nが奇数になるのは、インク付与時のパスでは、半硬化光源32A又は32Bのうちの下流側の光源のみから紫外線が照射され、その後のパスでは、半硬化光源32A及び32Bの両方から照射されることによる。
このように、副走査パス数をPとすると、Nはスワス幅内において1〜(2×P−1)の間で分布する。したがって、半硬化露光による露光量Esumpは、最小値がE、最大値がE×(2×P−1)、平均値がE×Pとなる。
<本硬化光源による積算露光量>
次に、本硬化光源34A及び34Bによる露光量Esumcについて説明する。
作画モードにおけるパス数だけキャリッジ30を走査したときに、本硬化光源34A及び34Bが、記録媒体12の記録面のある領域における付与後のインクを照射する回数をN、この領域における本硬化光源34A及び34Bによる1回通過あたりの露光量をEとすると、画像が完成するまでのこの領域における本硬化光源による露光量(積算露光量)Esumcは、下記式2で表される。
sumc=E×N…(式2)
ある領域における本硬化光源34A及び34Bによる1回通過あたりの露光量Eは、本硬化光源34A及び34Bから照射される紫外線のうち、この領域に対向する位置を通過する際に記録媒体の単位面積当たりに照射される紫外線の照度と、照射時間との積で決まる。ここで、記録媒体12に照射される紫外線の照度は、本硬化光源34A及び34BのUV−LED素子35の光量と関連する。
また、キャリッジ30の停止状態における本硬化光源34A及び34BのY方向の照射幅と、キャリッジ30のY方向速度から、記録媒体の単位面積当たりの露光時間が算出される。
この紫外線の照度と露光時間との積が、本硬化光源34A及び34Bによる1回通過あたりの露光量Eとなる。
また、前述したように、本硬化光源34A、34Bは、キャリッジ30の副走査方向の一度のパスにおいて、ノズル列幅Lのm分の1(L/m)に対応する幅の領域に対して照射を行うことができるようにそのX方向幅が決められる。
ここで、画像記録時のスワス幅は、ノズル列幅Lを作画モードの全パス数(主走査方向パス数×副走査方向パス数)で分割した値となる。したがって、例えば標準モードの場合、スワス幅がL/16であるのに対し、キャリッジ30の副走査方向の一度のパスにおいてL/mの幅だけ本硬化光源34A、34Bから紫外線が照射されることになる。即ち、このとき本硬化光源34A及び本硬化光源34Bが画像のある領域を通過(照射)する回数は、16/m回となる。
<半硬化光源及び本硬化光源による総積算露光量>
以上より、印刷画像が完成するまでの記録媒体12の記録面のある領域における総積算露光量Esumは、下記式3で表される。
sum=Esump+Esumc=E×N+E×N…(式3)
前述のように、作画モード毎にパス数が異なるが、作画モードが変更された場合であっても、この総積算露光量Esumが目標の露光量の範囲内となるように本硬化光源を調整すればよい。
目標の露光量の範囲としては、UVインクを硬化させるための露光量に対して許容される露光量(必要最低限の露光量、過硬化による悪影響のない範囲の露光量)に基づいて設定され、本硬化に必要な露光量の100〜200[%]の範囲であることが好ましい。また、望ましくは100〜170[%]、より望ましくは100〜140[%]であることが好ましい。なお、目標の露光量の範囲は、パス数に応じて異なっていてもよい。
例えば、本硬化光源34A、34BのX方向幅がL/2、使用するUVインクの本硬化に必要な露光量が200[mJ/cm]、半硬化光源32A、32Bによるそれぞれの1回露光あたりの露光量を200[mJ/cm]の2[%](4[mJ/cm])、作画モードを標準モード(2×8=16パス)とした場合に、スワス幅内においてばらつく総積算露光量Esumの最小値Esum(min)、最大値Esum(max)、平均値Esum(ave)はそれぞれ、
sum(min)=4×1+E×16/2 … (式4)
sum(max)=4×(2×8−1)+E×16/2 … (式5)
sum(ave)=4×8+E×16/2 … (式6)
と表される。ここで、目標露光量を本硬化に必要な露光量の120[%](240[mJ/cm])とすると、本硬化光源34A及び34Bによる1回通過あたりの露光量の平均値E(ave)は、(式6)から、
(ave)=26[mJ/cm
と求められる。この結果から、Eを仮に26[mJ/cm]として、(式4)、(式5)に代入すると、総積算露光量Esumの最小値Esum(min)及び最大値Esum(max)は、
sum(min)=212[mJ/cm
sum(max)=268[mJ/cm
となる。
ここで、Esum(min)=212[mJ/cm]は、UVインクの本硬化に必要な露光量の106[%]、Esum(max)=268[mJ/cm]は、UVインクの本硬化に必要な露光量の134[%]に該当する。
また、Ecを仮に25[mJ/cm]とした場合には、総積算露光量Esumの最小値Esum(min)及び最大値Esum(max)は、
sum(min)=204[mJ/cm
sum(max)=260[mJ/cm
となる。
ここで、Esum(min)=204[mJ/cm]は、UVインクの本硬化に必要な露光量の102[%]、Esum(max)=260[mJ/cm]は、UVインクの本硬化に必要な露光量の130[%]に該当する。
次に、半硬化光源32A、32Bのそれぞれの1回露光あたりの露光量を200[mJ/cm]の2.5[%](5[mJ/cm])、作画モードを高生産モード(2×2=4パス)に変更した場合について説明する。この場合、スワス幅にばらつく総積算露光量Esumの最小値Esum(min)と最大値Esum(max)はそれぞれ、
sum(min)=5×1+E×4/2 … (式7)
sum(max)=5×(1×8−1)+E×4/2 … (式8)
と表される。ここでも同様に、目標露光量を本硬化に必要な露光量の120[%](240[mJ/cm])とすると、本硬化光源34A及び34Bによる1回通過あたりの露光量の最小値E(min)と最大値E(max)は、
(min)=112.5[mJ/cm
(max)=117.5[mJ/cm
となる。この結果から、Eを115[mJ/cm]と決定すると、スワス幅内の総積算露光量のばらつきは、230〜250[mJ/cm]となる。
ここで、Esum(min)=230[mJ/cm]は、UVインクの本硬化に必要な露光量の115[%]、Esum(max)=250[mJ/cm]は、UVインクの本硬化に必要な露光量の125[%]に該当する。
このように、記録媒体12の記録面のインクの総積算露光量が目標の露光量の範囲内となるように、本硬化光源34A及び34Bの光量(照射光量)を調整する。ここでは、まず最適な半硬化の観点から半硬化光源32A、32Bのそれぞれの1回露光あたりの露光量Eを決定し、その後想定される総積算露光量のばらつきを鑑みて本硬化光源34A及び34Bの1回通過あたりの露光量Eを算出した。これら算出した露光量に基づいて、半硬化光源32A、32B、本硬化光源34A、34Bの光量を調整すればよい。
従来は、単一光源で露光していたため、画質を優先させるか、又は硬化性を優先させるか、いずれか一方にのみに適した光量で露光していた。本実施形態では、半硬化光源と本硬化光源を分離し、本硬化光源の光量を作画モードのパス数に応じて調整することで、画質と硬化性の両方に対して最適な(過不足ない)露光条件での露光が可能となった。
なお、ここでは半硬化光源32A、32Bの光量(照射光量)は、画質上の観点から決定しているが、作画モードに応じて適宜変更可能にしてもよい。また、画像領域80におけるUVインクの吐出量(主画像82の絵柄)に応じて変更してもよい。
このように、作画モードによってパス数が異なっても、適切な光量で半硬化及び本硬化を行うことができる。
<不吐出ノズルの検知>
次に、ノズル列61Y、61M、61C、61K、61LC、61LM、61CL、61Wがそれぞれ有する複数のノズル62の中から異常ノズルを検知する方法(ノズル検査方法の一例)について説明する。
図10に示すように、記録媒体12は、RIP処理部102によってRIP処理された画像データに対応する主画像82が記録される画像領域80(主画像領域の一例)と、画像領域80のY方向の余白領域である検知パターン領域90との2つの領域が設定されている。検知パターン領域90は、検知パターン記憶部104に記憶された検知パターンデータに対応する検知パターン96が記録される。
画像記録制御部106は、記録媒体12の幅を検知し、検知した幅から左右の枠や印刷マージンを考慮した内側の領域を画像領域80として設定する。また、画像記録制御部106は、画像領域80のY方向の一方の領域(図10において左側の領域)を検知パターン領域90として設定する。
検知パターン領域90の位置は、キャリッジ30における撮像ユニット70の配置と関連しており、本実施形態では撮像ユニット70が半硬化光源32BのY方向右側に配置されているため、検知パターン領域90は画像領域80のY方向左側の領域に設定される。撮像ユニット70が半硬化光源32BのY方向左側に配置されている場合は、検知パターン領域90は画像領域80のY方向右側の領域に設定され、撮像ユニット70が半硬化光源32BのY方向左右両側に配置されている場合は、検知パターン領域90は画像領域80のY方向の左右両側の領域に設定することが可能である。
また、検知パターン領域90には、X方向に第1検知パターン領域92と第2検知パターン領域94とが交互に配置されている。
第1検知パターン領域92には、ノズル列61W、61LM、61M、61Y、61CLの各ノズル62の中から異常ノズルを検知するための検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLが記録され、第2検知パターン領域94には、ノズル列61K、61C、61LCの各ノズル62の中から異常ノズルを検知するための検知パターン96K、96C、96LCが記録される。
なお、キャリッジ30のノズル列61のY方向の配列順にしたがって、第1検知パターン領域92に検知パターン96W、96M、96LM、96Y、96CLの順に、第2検知パターン領域94に検知パターン96C、96LC、96Kの順に配置してもよい。
以下の説明では、検知パターン96Y、96M、96C、96K、96LC、96LM、96CL、96Wを総称して検知パターン96と表すことがある。
図11に示すように、検知パターン96は、複数のライン98(ライン98_1〜98_256)から構成される。各ライン98_1、98_2、98_3、98_4、…、98_256は、ノズル列61がY方向に走査される際にそれぞれノズル62_1、62_2、62_3、62_4、…、62_256から吐出されるインク滴がY方向に配列されて形成される。
検知パターン96は、いわゆる「1オンnオフ」型のラインパターンであり、図11に示した例では「1オン3オフ」である。このような検知パターン96を用いることで、各ノズル62で記録するライン98同士が重なり合わず、全てのノズル62についてそれぞれ他のノズル62と区別可能な独立した(ノズル62毎の)ライン98を形成することができる。検知パターン96を構成する各ライン98はそれぞれ各ノズル62からのインク吐出に対応しているため、それぞれのライン98が適切に形成されているか否かを判定することによって、対応のノズルからインク滴が適切に吐出されているか否かを検知することが可能である。
なお、各ノズル62から吐出するインクを最小限とするために、ライン98のY方向の長さを最小限とすることが好ましい。
第1検知パターン領域92の検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CL、及び第2検知パターン領域94の検知パターン96K、96C、96LCは、以下のように形成され、読取データが取得される。
前述のように、キャリッジ30は、Y方向に沿ってインクジェットヘッド24、半硬化光源32B、撮像ユニット70の順に配置して保持している(保持工程の一例)。
キャリッジ30は、走査部110によりY方向に走査される。ここでは、図10においてY方向右側から左側に走査されているものとする。インクジェットヘッド24は、記録媒体12の記録面の画像領域80に対向する位置を通過する際に、ノズル列61Y、61M、61C、61K、61LC、61LM、61CL、61Wの各ノズル62からインクを吐出し、画像領域80に各色のインク滴を付与する。また、半硬化光源32Bは、その直後にインク滴が不完全に硬化する程度の光量(例えば、本硬化に必要な露光量の3.0[%]以下の露光量)の紫外線を画像領域80に付与されたインク滴に照射する。これにより、画像領域80のインク滴が半硬化する。
さらに、インクジェットヘッド24は、記録媒体12の記録面の第1検知パターン領域92に対向する位置を通過する場合には、ノズル列61W、61LM、61M、61Y、61CLの各ノズル62からインクを吐出し、インク滴によって検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLを形成する。また、その直後に、半硬化光源32Bはインク滴が不完全に硬化する程度の光量(画像領域80における主画像の半硬化と同じ露光量)の紫外線を検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLのインク滴に照射する。これにより、第1検知パターン領域92の検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLが半硬化する。
このように、画像領域80における主画像82の記録と第1検知パターン領域92における検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLの形成とにおいて、半硬化光源32Bの光量は一定であり、インク滴の露光量も一定である。
この後、キャリッジ30が走査部110により折り返し位置まで走査され、キャリッジ30が停止する。キャリッジ30の折り返し位置(停止位置)では、検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLが撮像ユニット70の撮像範囲に収まっている。
ここで、光源切換部120は、半硬化光源32Bを点灯させ、半硬化光源32Bの照射する紫外線の漏れ光により検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLを照射する(照明光切換工程の一例)。このとき、照明光源74は消灯されている。
撮像ユニット70は、キャリッジ30の停止状態において検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLをまとめて(一度に)撮像し、検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLの読取データを取得する(検知工程の一例)。撮像ユニット70による撮像が終了すると、光源切換部120は、半硬化光源32Bを消灯させる。
このように、キャリッジ30の一度の走査で、半硬化状態の2色以上のテストパターンの読取データを取得する。このときの照明光は、半硬化光源32Bが照射する紫外線の漏れ光である。
検知部112(図8参照)は、この読取データに基づいて、ノズル列61W、61LM、61M、61Y、61CLの各ノズル62の吐出状態を検知し、異常ノズルの検知を行う(検知工程の一例)。異常ノズルの検知は、公知の手法を用いることができる。
次に、記録媒体搬送部40はニップローラ41により記録媒体12を所定量だけX方向へ移動させる。その後、走査部110はキャリッジ30をY方向左側から右側に走査する。
また、キャリッジ30の走査によりインクジェットヘッド24が記録媒体12の記録面の第2検知パターン領域94に対向する位置を通過する場合には、ノズル列61C、61K、61LCの各ノズル62からインクを吐出し、インク滴によって検知パターン96C、96K、96LCを形成する。また、その直後に、半硬化光源32Bはインク滴が不完全に硬化する程度の光量の紫外線を検知パターン96C、96K、96LCに照射する。これにより、第2検知パターン領域94の検知パターン96C、96K、96LCが半硬化する。
このように、画像領域80における主画像82の記録と第2検知パターン領域94における検知パターン96C、96K、96LCの形成とについても、半硬化光源32Bの光量は一定であり、インク滴の露光量も一定である。
この後、キャリッジ30が走査部110により折り返し位置まで走査され、キャリッジ30が停止する。キャリッジ30の折り返し位置では、検知パターン96C、96K、96LCが撮像ユニット70の撮像範囲に収まっている。
次に、光源切換部120は、照明光源74を点灯させ、照明光源74の照射する赤色光により検知パターン96C、96K、96LCを照射する(照明光切換工程の一例)。ここでは、半硬化光源32Bは消灯されている。
撮像ユニット70は、キャリッジ30が停止している状態で検知パターン96C、96K、96LCを撮像し、検知パターン96C、96K、96LCの読取データを取得する。撮像ユニット70による撮像が終了すると、光源切換部120は、照明光源74を消灯させる。
検知部112(図8参照)は、この読取データに基づいて、ノズル列61C、61K、61LCの各ノズル62の吐出状態を検知し、異常ノズルの検知を行う。
このように、本実施形態では、小型の撮像ユニット70をキャリッジ30に搭載したことで、装置の大型化を招くことなく不良ノズルを検知することができる。特に、テストパターンに照射する照明光を可視光又は紫外線に切り換えるようにしたので、市販の安価なバーコードリーダーを撮像ユニット70として用いることができる。即ち、赤色光源の照明光ではコントラストを得にくいマゼンタ、ライトマゼンタ、白、イエロー、及び透明のインクのテストパターンに照明光として紫外線を照射することができるため、赤色LEDを搭載したバーコードリーダーを用いることができる。
さらに、ノズルの状態を検知するための検知パターンを用いるため、主画像全体を読み取る必要がなく、狭い範囲を読み取るだけで不良ノズルを検知することができる。
また、本実施形態では、撮像ユニット70における検知パターン96の撮像は、キャリッジ30のY方向の走査が終了してキャリッジ30が停止した状態で行ったが、キャリッジ30の走査中に撮像してもよい。また、Y方向に並べられた複数の検知パターン96の全てが撮像範囲に収まらない場合には、複数の位置に停止して、各停止位置において撮像範囲に収まる範囲で撮像してもよい。さらに、撮像ユニット70として1次元センサを用いた場合には、検知パターン96に対向する位置を通過する際にキャリッジ30の走査速度を遅くすることで、読取解像度を高くしてもよい。
異常ノズルの数が閾値を超えた場合には、キャリッジ30をメンテナンス部39に走査させ、メンテナンス部39においてインクジェットヘッド24のメンテナンスを行わせる。メンテナンス部39では、メンテナンス後に、光ビームによって吐出の回復を検査してもよい。
なお、検知パターン96は、読み取り後に本硬化光源34A、34Bから照射される紫外線によって本硬化する。また、記録媒体12の検知パターン領域90は、カッタ118によって画像領域80から切断され、画像領域80が最終印刷物として使用される。この本硬化後の検知パターン96を読み取るように撮像ユニット70を配置してもよい。
さらに、本硬化光源34Aや本硬化光源34Bの漏れ光が入射する位置に撮像ユニット70を配置し、検知パターン96に照射する照明光を検知パターン96の色に応じて照明光源74の可視光又は本硬化光源34A、34Bの紫外線に切り換えてもよい。
本実施形態では、主画像82が記録されない余白領域を検知パターン96が形成される検知パターン領域90としたが、検知パターン96を画像領域80に形成する態様も可能である。この場合、印刷を開始する前に予め画像領域80を含む領域に検知パターン96を形成して異常ノズルの検知を行えばよい。そして、異常ノズルが存在する場合には、検知された異常ノズルの使用を中止し、正常なノズル62のみを使用して印刷を行う処理を行う。また、メンテナンス部39におけるインクジェットヘッド24のメンテナンスを行わせてもよい。
また、本実施形態では、色毎の検知パターン96Y、96M、96C、96K、96LC、96LM、96CL、96Wを形成したが、同じX方向位置に全てのノズル列61Y、61M、61C、61K、61LC、61LM、61CL、61Wによるライン98を形成する検知パターンとしてもよい。各ノズル列61のノズル62はP/NだけX方向にずらして配置されているため、各色のラインは完全に重ならない。したがって、1回の走査で複数色からなる検知パターン96を形成し、撮像ユニット70により撮像することで、全てのノズル列61の異常ノズルの検知を行うことができる。
また、検知パターン96は、画像領域80におけるUVインクの吐出量(主画像82の絵柄)に応じて異なるパターンとしてもよい。さらに、画像領域80において用いられないUVインクの色(主画像82に存在しない色)の検知パターン96の形成を省略してもよい。
<照明光源の違いによる読取データのコントラストの違い>
本実施形態では、検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLについては半硬化光源32Bの照射する紫外線の漏れ光を照明光として撮像し、検知パターン96C、96K、96LCについては照明光源74の照射する赤色光を照明光として撮像する。これは以下の理由による。
図12(a)は、シアン(C)のインクにより形成された検知パターン96Cを照明光源74の赤色光により照射して撮像ユニット70によって撮像した画像(読取データ)であり、図12(b)は、図12(a)に示す画像に基づいて検出した濃度変化のグラフである。図12(b)では、縦軸にノズル位置、横軸に濃度を示している。
検知パターン96Cは、図12(b)に示すように、赤色光の照明光を用いて十分なコントラストを有する画像を得ることができる。したがって、検知部112は、この読取データを用いてノズル列61Cの各ノズル62の中から異常ノズルを検知することができる。
また、図13(a)は、検知パターン96Cを半硬化光源32Bの紫外線の漏れ光により照射して撮像ユニット70によって撮像した画像であり、図13(b)は、図13(a)に示す画像に基づいて検出した濃度変化のグラフである。図13(b)に示すように、検知パターン96Cは紫外線の照明光を用いた場合にはコントラストが不足している。
一方、図14(a)は、白(W)のインクにより形成された検知パターン96Wを照明光源74の赤色光により照射して撮像ユニット70によって撮像した画像(読取データ)であり、図14(b)は、図14(a)に示す画像に基づいて検出した濃度変化のグラフである。図14(b)に示すように、検知パターン96Wは赤色光の照明光を用いた場合にはコントラストが不足している。
これに対し、図15(a)は、検知パターン96Wを半硬化光源32Bの紫外線の漏れ光により照射して撮像ユニット70によって撮像した画像であり、図15(b)は、図15(a)に示す画像に基づいて検出した濃度変化のグラフである。図15(b)に示すように、検知パターン96Wを紫外線により照射した場合には、十分にコントラストを得ることができる。したがって、検知部112は、この読取データを用いてノズル列61Wの各ノズル62の中から異常ノズルを検知することができる。
以上のように、インク色によって十分なコントラスト画像を得ることができる照明光が異なる。具体的には、検知パターン96K、96C、96LCについては赤色光を照明光とした方がコントラストの高い読取データを得ることができ、検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLについては紫外線を照明光とした方がコントラストの高い読取データを得ることができることがわかった。
したがって、本実施形態では、第1検知パターン領域92に検知パターン96W、96LM、96M、96Y、96CLを形成し、半硬化光源32Bの紫外線の漏れ光により照射して読取データを取得する。また、第2検知パターン領域94に検知パターン96K、96C、96LCを形成し、照明光源74の赤色光により照射して読取データを取得する。このように、読み取りに適した照明光毎に各検知パターンを配置し、それぞれの照明光で照射して一度に読取データを取得するようにしたので、効率よく異常ノズルの検知を行うことができる。
<半硬化状態と本硬化状態との違い>
半硬化状態では、記録媒体12に付与されたインク滴は、広がったり移動したりしないように固定(ピニング)までされており、完全硬化に至っていない。そのため、インク表面に皺が形成されていないことがわかった。一方、本硬化状態のインク表面は、皺が発生していることがわかった。
したがって、皺が形成されていない半硬化状態では、図16(a)に示すように、インク表面が一様なために照明光が一様な角度分布に反射し、コントラストの高い撮像が実現できる。一方、皺が発生している本硬化状態では、図16(b)に示すように、皺によりムラのある光散乱となり、コントラストが不足する。
図17(a)〜(d)は、それぞれノズル列61Y、61M、61C、61Kによって記録媒体12の記録面に形成したイエロー、マゼンタ、シアン、黒の平網画像の濃度と光沢度との関係を示すグラフであり、半硬化光源32Bによる照射のみを行った半硬化状態と、本硬化光源34A、34Bによる照射を行った本硬化状態との関係を示している。
ここでは、記録媒体12として、王子製紙株式会社製OKトップコート+を用いた。また、平網画像は、高画質モードの1200[dpi](主走査方向)×1200[dpi](副走査方向)で形成した。光沢度はJIS Z 8741に準拠して60[°]光沢を測定した。
図17(a)〜(d)に示すように、各色とも平網濃度20〜100[%]において本硬化状態よりも半硬化状態の方が、概ね光沢度が高いことがわかる。このように、本硬化状態で異常ノズル検知を行うよりも半硬化状態で異常ノズル検知を行う方が、撮像ユニット70によってコントラストの高い撮像を行うことができ、異常ノズル検知の精度を高めることができる。
<インクジェット記録装置のその他の機能>
RIP処理された画像データの任意の場所を検知パターンとして登録し、RIP処理された画像データに対応する主画像82を記録し、記録した主画像82の検知パターンの領域を撮像ユニット70によって撮像し、登録された検知パターンのデータと検知パターンの読取データとを比較することで、主画像82の画像品質を検査してもよい。
また、主画像82と別に形成する検知パターン又は主画像82の一部分が濃度一様なパッチであり、その画像を撮像ユニット70によって撮像した読取画像データをフーリエ変換することで、主走査方向に沿った縞、ムラが他の方向より大きなことを検知してもよい。
さらに、読取画像データから副走査方向の搬送周期、又は、同時に、主走査方向への記録媒体の意図しないズレ、搬送における蛇行をも、同時に検知してもよい。送り出し供給ロール42に残っている記録媒体12の長さによる負荷や記録媒体12の厚さ等によって、記録媒体12の搬送量が微妙に変化する。記録媒体12の交換等によって記録媒体搬送部40の負荷が大きく変化した際には、記録媒体12の搬送量を補正することが通常行われる。
図18(a)は、主画像82の一部を示しており、適切に形成された3つのスワス84_1、84_2、84_3を示している。また、図18(b)は、3つのスワス84_1、84_2、84_3に隙間が生じている場合を示しており、図18(c)は、3つのスワス84_1、84_2、84_3に重なりが生じている場合を示している。
このように、記録媒体搬送部40による記録媒体12の搬送量によって、各スワスには隙間や重なりが生じる。図18(b)に示した隙間や図18(c)に示した重なりを検出することで、記録媒体12の搬送量を検知し、検知結果から記録媒体12の搬送量を補正することができる。
本発明の技術的範囲は、上記の実施形態に記載の範囲には限定されない。各実施形態における構成等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各実施形態間で適宜組み合わせることができる。
10…インクジェット記録装置、12…記録媒体、24…インクジェットヘッド、26…プラテン、28…ガイド機構、30…キャリッジ、32A,32B…半硬化光源、34A,34B…本硬化光源、39…メンテナンス部、61…ノズル列、62…ノズル、70…撮像ユニット、74…照明光源、80…画像領域、82…主画像、90…検知パターン領域、92…第1検知パターン領域、94…第2検知パターン領域、96…検知パターン、98…ライン、106…画像記録制御部、108…画像メモリ、112…検知部、114…表示制御部、116…モニタ、118…カッタ、120…光源切換部

Claims (13)

  1. 活性光線の照射によって硬化する硬化性インクを吐出するノズルであって、それぞれ色の異なる硬化性インクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、
    記録媒体の記録面に付与したインク滴に活性光線を照射する硬化光源と、
    前記記録媒体の記録面に形成された画像を読み取る読取手段と、
    前記読取手段で読み取る画像に可視光を照射する照明光源と、
    前記インクジェットヘッド及び前記硬化光源を保持する保持手段と、
    前記保持手段と前記記録媒体とを第1の方向に相対的に走査させる走査手段と、
    前記走査手段による走査毎に、前記保持手段と前記記録媒体とを前記第1の方向に直交する第2の方向に相対的に移動させる移動手段と、
    前記保持手段を前記記録媒体の各領域に対して相対的に複数回走査させて前記各領域に画像を形成する記録制御手段であって、前記保持手段を前記第1の方向に相対的に走査させながら前記インクジェットヘッドから前記硬化性インクを吐出させて前記記録媒体の記録面にインク滴を付与し、前記付与したインク滴に前記硬化光源の活性光線を照射させる記録制御手段と、
    前記保持手段を前記第1の方向に相対的に走査させながら前記インクジェットヘッドのノズルから前記硬化性インクを吐出させて前記記録媒体の記録面にそれぞれ色の異なるテストパターンを形成し、前記形成したテストパターンを前記読取手段によって読み取って前記テストパターンの読取データを取得し、前記読取データに基づいて前記ノズルの吐出状態を検知する検知手段と、
    前記読取手段によって読み取るテストパターンの色に応じて、前記テストパターンに照射する照明光を前記可視光又は前記活性光線に切り換える照明光切換手段と、
    を備えたインクジェット記録装置。
  2. 前記可視光は中心波長が570〜730ナノメートルの赤色光であり、前記活性光線は中心波長が250〜400ナノメートルの紫外線である請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記照明光切換手段は、前記照明光源の前記可視光又は前記硬化光源の前記活性光線に切り換える請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記照明光切換手段は、前記照明光源及び前記硬化光源のいずれか一方を点灯させる請求項3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記読取手段は、前記読取手段の読取範囲に前記硬化光源の活性光線の漏れ光が入射する位置に配置される請求項3又は4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記照明光切換手段は、前記テストパターンの色が黒、シアン、及びライトシアンのいずれかである場合は、前記照明光を前記可視光とする請求項1から5のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記検知手段は、前記保持手段の一度の走査で前記黒、前記シアン、及び前記ライトシアンのうち2色以上のテストパターンの読取データを取得する請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記照明光切換手段は、前記テストパターンの色がマゼンタ、ライトマゼンタ、白、イエロー、及び透明のいずれかである場合は、前記照明光を前記活性光線とする請求項1から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記検知手段は、前記保持手段の一度の走査で前記マゼンタ、前記ライトマゼンタ、前記白、前記イエロー、及び前記透明のうち2色以上のテストパターンの読取データを取得する請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記インクジェットヘッドは、Nを自然数とするとN個の色毎のノズル列であって、それぞれ前記ノズルが前記第2の方向にPマイクロメートル間隔で配置されたノズル列を有し、
    前記N個のノズル列は、前記第2の方向について前記ノズルがP/Nずつずらして配置されている請求項1から9のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記硬化光源は、
    前記記録媒体の記録面に付与したインク滴を不完全に硬化させる程度の活性光線を照射する半硬化光源と、
    前記半硬化光源とは異なる本硬化光源であって、前記記録媒体の記録面の不完全に硬化したインク滴に活性光線を照射する本硬化光源と、
    を備えた請求項1から10のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記保持手段は、第1の方向に沿って前記インクジェットヘッド、前記半硬化光源、前記読取手段の順に配置して保持し、
    前記検知手段は、前記保持手段を前記第1の方向に相対的に走査させながら前記インクジェットヘッドのノズルから前記硬化性インクを吐出させて前記記録媒体の記録面にテストパターンを形成し、前記テストパターンに前記半硬化光源の活性光線を照射させて不完全に硬化させ、前記不完全に硬化したテストパターンを前記読取手段によって読み取って前記テストパターンの読取データを取得する請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 活性光線の照射によって硬化する硬化性インクを吐出するノズルであって、それぞれ色の異なる硬化性インクを吐出する複数のノズルを有するインクジェットヘッドと、記録媒体の記録面に付与したインク滴に活性光線を照射する硬化光源とを保持手段によって保持する保持工程と、
    前記保持手段を第1の方向に相対的に走査させながら前記インクジェットヘッドのノズルから前記硬化性インクを吐出させて前記記録媒体の記録面にそれぞれ色の異なるテストパターンを形成し、前記形成したテストパターンを読取手段によって読み取って前記テストパターンの読取データを取得し、前記読取データに基づいて前記ノズルの吐出状態を検知する検知工程と、
    前記読取手段によって読み取るテストパターンの色に応じて、前記テストパターンに照射する照明光を可視光又は前記活性光線に切り換える照明光切換工程と、
    を備えたノズル検査方法。
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