JP3728618B2 - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高解像度で高階調な多種モードの画像を高速で印字する小型なインクジェットプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、個人向けの画像形成装置として、印字ヘッドの発熱素子を駆動してインクリボンのインクを用紙面に熱転写して印字を行う熱転写プリンタや、インクボトルのインクを用紙面に吐出して印字を行うインクジェットプリンタなどの比較的軽便なシリアルプリンタが主流となって広く用いられている。
【0003】
特に、インクジェットプリンタにおける印字方法は、印字ヘッドのノズルからインクの液滴を吐出させ、このインク滴を紙、布などの被記録材に吸収させて文字や画像等の記録を行なうものであり、騒音の発生が少なく、特別な定着処理を要することもなく、且つフルカラー記録も比較的容易な記録方法である。
【0004】
フルカラー記録は、通常、減法混色の三原色であるイエロー(黄色)、マゼンタ(赤色染料名)及びシアン(緑味のある青色)の3色のインクを用い、ものによっては、文字や画像の黒色部分に専用されるブラック(黒)を加えた4色のインクを用いて行なわれる。
【0005】
図12は、そのようなシリアルインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタという)の構成を模式的に示す斜視図である。同図に示すプリンタ1は、家庭で個人的に使用される小型のプリンタであり、キャリッジ2に、印字を実行する印字ヘッド3とインクを収容しているインクカートリッジ4が取り付けられている。印字ヘッド3はインクカートリッジ4と共にヘッドユニットとして初めから一体に構成されてキャリッジ2に着脱自在に固定されるか、又はキャリッジに印字ヘッド3が固定されていて、この印字ヘッド3にインクカートリッジ4が着脱自在に係合して一体化するようになっている。
【0006】
キャリッジ2は、一方ではガイドレール5により滑動自在に支持され、他方では歯付き駆動ベルト6に固着している。これにより、印字ヘッド3及びインクタンク4は、図の両方向矢印Xで示す装置本体(プリンタ1)の幅方向、つまり印字画像の主走査方向に往復駆動される。この印字ヘッド3と装置本体の不図示の制御装置との間にフレキシブル通信ケーブル7が接続され、このフレキシブル通信ケーブル7を介して制御装置から印字データと制御信号が印字ヘッド3に送出される。
【0007】
この印字ヘッド3に対向し、印字ヘッド3の往復移動方向に延在して、装置本体のフレーム8の下端部にプラテン9が配設されている。このプラテン9に接して用紙11が紙送りローラ12により図の矢印Yで示す副走査方向(図の斜め右下方向)に間欠的に搬送される。この間欠搬送の停止期間中に、印字ヘッド3は、モータ10により歯付き駆動ベルト6及びキャリッジ2を介して駆動されながら、用紙11に近接してインクを吐出し、紙面に印字する。
【0008】
図13(a) は、図12の印字ヘッド3を用紙11側から見た拡大図(図12のA矢視拡大図)であり、図13(b) は、印字ヘッド3を側面方向から見た拡大断面図(図12のB矢視拡大断面図)である。旧来のインクジェットプリンタはモノクロプリンタが主流であったが、昨今では、上述したようにフルカラープリンタが主流であり、図13(a) に示すように、印字ヘッド3のインク吐出面には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4種類のインクを吐出する4列のノズル列13(13y、13m、13c、13k)が形成されている。1列のノズル列13には、およそ125個又は256個のノズル14が、例えば300dpi(ドット/インチ)の密度(1mm当り約12個)で縦1列に並んで配置されている。
【0009】
このような印字ヘッド3は、図13(b) に示すように、例えば10×15mmの大きさのシリコンチップ15に、LSI形成処理技術や薄膜形成処理技術を用いて、図外左方の駆動回路、発熱素子16、駆動電極17、共通電極18、駆動回路側インク隔壁19a、インク供給孔側インク隔壁19b、ノズル板21、このノズル板21に形成されたノズル14、シリコンチップ15に穿設・貫通されたインク受給孔22、このインク受給孔22から上記発熱素子16上に連通するインク通路23等がモノリシックに形成されている。上記のインク隔壁19a及び19bの厚さはおよそ10μmである。
【0010】
この印字ヘッド3の裏面(図13(b) では上面)に、図12に示すようにインクカートリッジ4が係合しており、インクカートリッジ4内には、図12の破線で示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のインクに対応する4つのインク室25が設けられている。これら4つのインク室25のインク供給口24が、図13(a) に示す4列のノズル列13に対応する図13(b) に示す4個のインク受給孔24にそれぞれ連通している。
【0011】
図14(a) 〜(d) は、上記インクカートリッジ4のインク室25と印字ヘッド3のインク受給孔22との連通状態を模式的に示す図12のB矢視断面図である。図14(a) に示すように、4つのインク室25のうちのイエローインクを収容しているインク室25yは、その底部の最右端部にインク供給口24が形成されており、そのインク供給口24が、印字ヘッド3のノズル列13yのインク受給孔22に連通している。同様に、マゼンタインクを収容しているインク室25mは、同図(b) に示すように、底部の中央より右端寄りにインク供給口24が形成されており、そのインク供給口24が、印字ヘッド3のノズル列13mのインク受給孔22に連通している。
【0012】
また、シアンインクを収容しているインク室25cは、同図(c) に示すように、底部の中央より左端寄りにインク供給口24が形成されており、そのインク供給口24が、印字ヘッド3のノズル列13cのインク受給孔22に連通している。そして、ブラックインクを収容しているインク室25kは、同図(d) に示すように、底部の最左端にインク供給口24が形成されており、そのインク供給口24が、印字ヘッド3のノズル列13kのインク受給孔22に連通している。
【0013】
このように印字ヘッド3には各色専用のノズル列13が配設されており、印字ヘッド3は、これらのノズル列13からイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のインクを印字データに応じて吐出しながら前述したように主走査方向に移動して用紙11の紙面に、1画素毎に各々のインクを混合吸収させてフルカラーの印字を実行する。
【0014】
ところで、近年ますますフルカラーの写真画像やグラフィック画像の印刷需要が高まり、これに応じて各色インクの使用量が格段に増加している。例えば、インク使用量の多い場合では、1枚の用紙片面に50%もの付着率でインクが消費されることがある。これは、通常の文字の印字では印字率(インク付着率)が5%以下であることを考えると、これの10倍もの量であり、如何に大きなインク使用量であるかが分かる。
【0015】
したがって、インクタンクの容量が充分に大きくない場合には、僅か数十枚の用紙に印刷しただけでインクが無くなってしまうということがしばしば発生する。例えば、720dpiのインクジェットプリンタでは通常1滴(1ドット)の吐出量は約20pl(ピコリットル)くらいであるので、A4サイズの用紙に付着率50%で印字を続けると、インクカートリッジのインク室容量が10ml(ミリリットル)の場合、用紙20枚分しかインクがもたない計算になる。したがって、印字ヘッドにインクを長期にわたり間断なく供給する方法の開発が望まれている。
【0016】
また、上記のノズル列による印字方法においては、印字ヘッド3の実分解能(ノズル14の配設密度、図13(a) のピッチP)を、分かり易く例えば600dpiであるとすると、この実分解能に拘わりなく、これよりも高い印字解像度、例えば1200dpiで印字する方法が知られている。
【0017】
図15(a),(b),(c) は、そのような実分解能よりも高い印字解像度で印字した場合の印字画像を説明する図である。同図(a) は、説明の便宜上、印字ヘッドを分かり易く示すため、例として1列のノズル列に4個のノズルを備えた印字ヘッドを正面図で示している。同図(a) に示すように、印字ヘッド26には4個のノズル27が副走査方向(図では上下方向)に並んで1列のノズル列28を形成している。
【0018】
同図(b) は、上記の印字ヘッド26で、実分解能すなわち600dpiの解像度で印字した画像を示しており、分かり易いように主走査方向に8ドットを印字した即ち縦横4×8ドットのベタ印字画像で示している。尚、同図(b) は、枡目4個で1ドットの印字領域を示している。同図(c) は、同図(b) の画像を、2倍の解像度すなわち「8×16=1200」dpiで印字した高精細画像30を示している。同図(c) には、分かり易いように、実分解能による印字ドット31と倍増分の印字ドット32とに分けて示している。
【0019】
このような実分解能よりも高い解像度で高精細印字を行うためには、同図(b) に示すシングルパス(1回の主走査でノズル列分の1ラインの印字が完成する印字方法)に対して、一般的にマルチパス(ノズル列分の1ラインの印字が複数回の主走査で完成する印字方法)と呼ばれる印字制御を行う必要がある。マルチパス印字の最も一般的な方法は、画像を印字解像度に応じて一定のパターンに分割して、それぞれの分割画像を複数回の主走査によって形成する方法である。以下これについて簡単に説明する。
【0020】
図16(a),(b),(c),(d) は、上記のマルチパス制御の印字方法を説明する図である。尚、同図(a) 〜(d) には、見た目に分かりやすくするために印字ノズル(以下、ドットという)を各主走査毎にそれぞれ異なるマーク(右下りのハッチング、網点、右上りのハッチング)で示している。
【0021】
先ず、同図(a),(b) に示すように、1回目の主走査(走査1)で、副走査方向に高解像度の8ドットに分割された精細画像30の上半分のうち、1番目のドット行34−1と3番目のドット行34−3の印字データが、印字ヘッド26のドット27−3とノズル27−4にそれぞれ割り当てられて印字される。このとき、ノズル27−1とノズル27−2には白紙データ(非印字データ)が送られる。つまり、精細画像30の上方の領域35aは非印字領域となる。
【0022】
続いて、同図(a),(c) に示すように、2回目の主走査(走査2)では、用紙がノズル列26(図15(a) 参照)の半分の長さaと更に半ドット分b(実分解能/印字解像度)だけ副走査方向に搬送される。そして、精細画像30の上半分では、走査1で印字されたドット行34−1と34−3の間、及びドット行34−3の下に隣接して、走査2によるドット行34−2及び34−4の印字が行われると共に下半分のドット行34−6及び34−8の印字が行われる。ここで精細画像30の上半分の印字が完成する。
【0023】
そして、同図(a),(d) に示すように、3回目の主走査(走査3)が行われる。この3回目の主走査では、用紙が上記の長さaから半ドット分bを引いた距離だけ搬送される。そして、精細画像30の下半分の、走査2で印字されたドット行34−4と34−6の間、及びドット行34−6と34−8の間に、走査3によるドット行34−5及び34−7の印字が行われる。尚、ノズル27−3とノズル27−4には白紙データ(非印字データ)が送られ、精細画像30の下方の領域35bは非印字領域となる。これで精細画像30の印字が完成する。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のマルチパス印字は複数回の主走査によって印字ヘッドのノズル列の実分解能以上の高精細な印字画像を形成するものであるため主走査の回数が多くなる分だけ印字時間が長くなってしまうという問題を有している。
【0025】
図17は、マルチパス印字の所要時間を説明する図表である。同図は、実分解能を600dpiとし、これに対して、比較のため高精細画像を1200dpiで印字した場合と2400dpiで印字した場合の2通りを示している。同図の所要時間の欄に示す「T」は600dpiで印字する場合の1回の主走査時間であり、「R」はキャリッジのリターンに要する時間である。また、比率の算出はT≒Rとしている。
【0026】
600dpiの実分解能による印字では、図15(b) に示したように、1回の主走査で印字画像が完成する。即ち、図17に示すように、所要時間はTのみである。これに対して、2倍の分解能(解像度)では、図15(c) に示したように、実分解能ピッチの印字ドット31と解像度倍増分の印字ドット32とを印字するため印字周波数を一定として走査速度を1/2に低下させなければならないから、1回の主走査の時間は「T×2」である。そして、この主走査を図16に示したように3回行わなければならないから総主走査時間は「(T×2)×3」である。そして、図16(b) の走査1と同図(c) の走査2の間、及び同図(c) の走査2と同図(d) の走査3の間に、キャリッジのリターンが入るから、この時間「R×2」を足して全体の印字時間は「(T×2)×3+(R×2)」である。これは、T=Rとして、8Tとなる。即ち、600dpiの実分解能による印字時間「T」に対して8倍の印字時間「8T」である。
【0027】
同様に、解像度を2400dpiにして印字した場合には、実例を上げての説明は長くなるので省略するが、図17に示すように、所要時間は「(T×4)×7+(R×6)」である。即ち、34Tとなる。これは、600dpiの実分解能による印字時間「T」に対して実に34倍の印字時間を必要とする。このように、マルチパス印字による場合、解像度が高くなる程印字時間が著しく長くなってしまうという問題を有していた。
【0028】
また、従来のインクジェットプリンタは、印字ヘッドのノズル列とインクカートリッジの各色インクとが1対1の対応関係で各インクが印字ヘッドに供給されているため、各ノズル列から吐出するインクの種類(色)は変更することができない。カラーインクジェットプリンタでは、ブラックインクが供給されるノズル列は通常は1列のみであり、インクカートリッジのインク室に保持されているインク量は特に多くはないから、印字画像の印字文字データが多い場合には、ブラックインクが多量に使用される為にじきに無くなり、そのため印字途中でインクカートリッジの交換が必要になり、この交換のために費やされる時間が実印字時間に比較して無視できない程長く、全体として印字に要する時間が極めて長くなるという問題も有していた。
【0029】
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、高解像度で高階調な多種モードの画像を高速で印字する小型なインクジェットプリンタを提供することである。
【0031】
【課題を解決するための手段】
以下に、本発明のインクジェットプリンタの構成を述べる。
先ず、請求項1記載の発明のインクジェットプリンタは、列数がNで該列内の配置ピッチがPのノズル群をm(2≦m<Nの自然数)列づつk(k=N/mの自然数)組に分けて各組内におけるノズル列をP/mづつ副走査方向にずらして形成された複数のノズル列を有する印字ヘッドと、該印字ヘッドの複数の前記ノズル列にそれぞれ対応して設けられ外部から供給されるインクを一時的に保持して該インクを対応するノズル列に供給するサブタンクと、を備え、用紙の進行方向と直角な主走査方向に往復移動しながら上記ノズル列より上記インクを吐出して上記用紙に印字を行うヘッドユニットと、該ヘッドユニットの上記サブタンクに上記インクを供給すべく該インクを収容して装置本体に配置される複数のメインタンクと、該メインタンク夫々に連通させて該メインタンクに収容されている上記インクを上記印字ヘッドのいずれのサブタンクにも任意の量を供給可能であるように配置される複数の液供給口と、該液供給口の動作と前記ヘッドユニットの位置とを制御して上記メインタンクの上記インクを任意の上記ノズル列に対応する上記サブタンクに供給させる液供給制御手段と、を有して構成される。
【0032】
そして、例えば請求項記載のように、上記印字ヘッドは、8列(N=8)のノズル群を備え、上記液供給制御手段は、上記8列のノズル列を2列(m=2)づつ4組(k=4)に分けて該4組のノズル列の1組毎にイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのインクをそれぞれ供給するよう上記サブタンクの位置と上記液供給口の動作とを制御するように構成される。
【0033】
また、例えば請求項記載のように、上記印字ヘッドは、6列(N=6)のノズル群を備え、上記液供給制御手段は、上記6列のノズル列を2列(m=2)づつ3組(k=3)に分けて該3組のノズル列の1組毎にイエロー、マゼンタ及びシアンのインクをそれぞれ供給するよう上記サブタンクの位置と上記液供給口の動作とを制御するように構成される。
【0034】
更に、例えば請求項記載のように、上記印字ヘッドは、6列(N=6)のノズル群を備え、上記液供給制御手段は、上記6列のノズル列を2列(m=2)づつ3組(k=3)に分けて該3組のうちの1組のノズル列にマゼンタインク、他の1組のノズル列にシアンインク、残る1組の1列のノズル列にイエローインク、他の1列のノズル列にブラックインクをそれぞれ供給するよう上記サブタンクの位置と上記液供給口の動作とを制御するように構成される。
【0035】
上記液供給制御手段は、例えば請求項記載のように、全ての上記ノズル列に一色のインクを供給するよう上記サブタンクの位置と上記液供給口の動作とを制御するように構成される。
【0036】
また、例えば請求項記載のように、上記複数のメインタンクに、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及び希釈液をそれぞれ収容し、上記液供給制御手段は、6列のノズル列を2列づつ3組に分け、1組の一方のノズル列にブラックインクを供給し、他方のノズル列にイエローインクを供給し、他の1組の一方のノズル列にマゼンタインクを供給し、他方のノズル列にマゼンタインクと希釈液を供給し、残りの1組の一方のノズル列にシアンインクを供給し、他方のノズル列にシアンインクと希釈液を供給するよう上記サブタンクの位置と上記液供給口の動作とを制御するように構成される。
【0037】
そして、例えば請求項記載のように、上記ヘッドユニットに対し主走査方向への短い往復移動を少なくとも1回行わせることにより上記インクと上記希釈液とを混合する主走査移動制御手段を更に備えて構成される。
【0038】
また、上記印字ヘッドは、例えば請求項記載のように、列内の配置ピッチがPであるN列のノズル群を備え、該N列のノズル列を1組として該1組内の各ノズル列をP/Nづつ副走査方向にずらして形成される。
【0039】
そして、例えば請求項9記載のように、上記複数のメインタンクに、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及び洗浄液又は希釈液をそれぞれ収容し、上記メインタンクに係合する上記液供給口は、上記ヘッドユニットのいずれの上記サブタンクにも上記ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、洗浄液、又は希釈液を供給可能であるように配置される。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1(a) は、第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタの主要部の構成を示す斜視図であり、同図(b) は、その主要部を構成する印字ヘッドを同図(a) の矢印Cで示す方向から見た模式的な正面図である。
【0041】
同図(a) に示すように、このインクジェットプリンタの主要部の構成は、ヘッドユニット部41とメインタンク部42とからなる。ヘッドユニット部41は、印字ヘッド43とサブタンク部44とが一体に形成されており、不図示のキャリッジに保持されている。そのキャリッジがこれも不図示のモータ及び駆動ベルトによって駆動されることにより、ヘッドユニット部41は、同図(a) の両方向矢印xで示す主走査方向に往復移動する。尚、同図(a) はヘッドユニット部41が基準位置(ホームポジション)に在る状態を示している。
【0042】
上記のメインタンク部42には、細長い形状に形成された5個のタンク46(46a、46b、46c、46d、46e)が着脱自在に装着されて装置本体側に固定される。これらのタンク46は、その長手方向が印字ヘッド43の主走査方向に並行して配置される。5個のタンク46には、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各インクと洗浄液がそれぞれ収容されている。これらのタンク46は、中身が空になると新品と交換される。
【0043】
各タンク46のホームポジション側の下部には、ポンプ機構47(47a、47b、47c、47d、47e)が連結される。ポンプ機構47は、特には図示しないが電磁マイクロポンプから成る。電磁マイクロポンプは、メインタンク部42の下部のポンプベースに支持されて下向きに開口部を形成されたダイヤフラムと、このダイヤフラムの開口部に形成された入力弁及び出力弁と、ダイヤフラムの開口部と対極の上部外側に一端を固着され、磁極が円柱軸の両端に分極している円柱状の永久磁石と、この永久磁石の側周面を滑動自在に支持するガイド部材と、永久磁石の自由端側に緩やかに外嵌するスパイラル状のマイクロコイルとを有している。
【0044】
このマイクロコイルに、電流が印加されると、スイッチング電流によって発生する磁力の極性変化に追従して永久磁石が上下しダイヤフラムの上部を引上げ、或は押圧する。これにより、ダイヤフラムの内部圧力がスイッチング電流の周波数に応じて減増し、入力弁に連通するタンク46のインクがダイヤフラム内に吸引され、このインクが出力弁から外部つまりサブタンク部44に流出する。このポンプ機構47から供給するインクの液量は、マイクロコイルに印加する電流の周波数によって制御が可能である。これにより、サブタンク部44に供給される液量を、所望の液量に制御することができる。
【0045】
一方のヘッドユニット部41のサブタンク部44は、スリット状に形成されたインク受給口を備えた8個のサブタンク48(48−1、48−2、・・・、48−8)を備えている。これらサブタンク48の上記スリット状に形成されたインク受給口は、それぞれのインク受給位置(図1(a) のホームポジション及びそれより印字領域方向へインク受給口分だけ順次ずれた位置)で全てのポンプ機構47(インク供給口)に同時に対応すべく形成されている。
【0046】
これらサブタンク48の1個毎の大きさ(容量)は、標準的な画像を印字する場合を想定し、A4判の用紙1枚に印字できる大きさに決めている。すなわち、ここでサブタンクの容量をQ、1ドットの吐出インク量を50pl(ピコリットル)、解像度(実分解能)を300dpiとしてA4判の印字有効領域を略2460×3300ドット、各色ともに印字率を10%、安全係数A=1.2とすると、Q=50×2460×3300×l0×A=49μl(マイクロリットル)である。
【0047】
また、上記のヘッドユニット部41の印字ヘッド43は、同図(b) に示すように、インク吐出面に、例えば1列が125個又は256個というような多数のインク吐出ノズル51からなる複数列のノズル列52(同図(b) の例では8列のノズル列52a、52b、52c、52d、52e、52f、52g、52h)を備えている。上述したように、図1(b) に示す例では、印字ヘッド43の実分解能は300dpiであり、したがって各ノズル列52の各インク吐出ノズル51の間隔(配置ピッチP)は、84. 7μmである。そして、同図(b) に示すように、ノズル列の列数がN(図の例ではN=8)で、各列内の配置ピッチがP(この例ではP=84. 7μm)のノズル群をm(2≦m<Nの自然数、この例ではm=2)列づつk(k=N/mの自然数、この例ではk=4)組に分けて各組内におけるノズル列をP/m(この例ではP/2)づつ副走査方向(Y方向)にずらして形成されている。
【0048】
この印字ヘッド43の上記ノズル列52が形成されている層の裏面には、特には図示しないが、図13(b) に示したものと略同様に、LSI形成処理技術や薄膜形成処理技術を用いてシリコンチップ上に形成された上記ノズル列52のインク吐出ノズル51に対応する数μm単位のサイズの多数の駆動回路、電極、発熱素子、インク隔壁、インク通路が形成されている。そして、そのインク通路に連通するインク受給孔が各ノズル列に対応してそれぞれシリコンチップを表裏に貫通して形成されている。
【0049】
そして、ノズル列52aのインク受給孔にはサブタンク48−1の底部に形成されているインク供給孔が連通し、ノズル列52bのインク受給孔にサブタンク48−3のインク供給孔が連通し、ノズル列52cのインク受給孔にサブタンク48−5のインク供給孔が連通し、ノズル列52dのインク受給孔にサブタンク48−7のインク供給孔が連通している。
【0050】
上述したように、各サブタンク48のスリット状に形成されたインク受給口はそれぞれのインク受給位置で全てのポンプ機構47に同時に対応するように形成されているので、いずれのサブタンク48つまりノズル列52に対しても、任意のタンク46のインク又は洗浄液を供給することができる。
【0051】
図1(b) に示す例では、2列1組のノズル列52aと52bつまりサブタンク48−1と48−2には、イエローインク(Y)が供給され、これに隣接する2列1組のノズル列52cと52dつまりサブタンク48−3と48−4には、マゼンタインク(M)が供給され、これに隣接する2列1組のノズル列52eと52fつまりサブタンク48−5と48−6には、シアンインク(C)が供給され、そして、これに隣接する2列1組のノズル列52gと52hつまりサブタンク48−7と48−8には、ブラックインク(K)が供給される。
【0052】
尚、この構成によれば、それぞれのタンク46のメインタンク部42への挿入は、プリンタ使用者の任意の個所に挿入することができる。装置本体側でどのような種類のインクが入っているタンク46であるかを認識できるように、タンク46側に通知方法さえあれば良い。例えば、タンク46に種類毎の突起物を持たせて装置本体側で検知するようにすれば良い。
【0053】
このように、インクを収容したタンク46と印字ヘッド43とを分離し、印字ヘッド43には少量のインクを一時的に保持するサブタンク48を一体に取付け、印字の際には印字ヘッド43のみを小さなサブタンク48と共に主走査方向に走行させ、必要に応じて所定の位置でタンク46からインクをチューブレスでサブタンクに供給し、これによって、多種モードの画像に対しても高速に印字を行う小型のインクジェットプリンタを実現することができる。
【0054】
また、この印字ヘッド43の構成において、同図(a) に示すx方向(主走査方向)にシングルパスで印字するだけで、このインク吐出ノズル51の実分解能300dpiよりも解像度が2倍大きい600dpiの高精細のフルカラー画像を形成することができる。
【0055】
図2は、上記本発明の高精細画像のシングルパス印字の所要時間と従来の高精細画像のマルチパス印字の所要時間とを比較した図表である。同図に示すように、従来では実分解能300dpiによる印字時間に対して倍密度の600dpiのマルチパス印字をした場合には、図17で説明したように、8倍の時間を必要とする。
【0056】
これに対して、本発明の図1(b) に示す印字ヘッド43によるシングルパスによる600dpiの印字では、同じ周波数で印字する場合は、主走査方向のピッチも1/2にする為に主走査速度も1/2に低下させるから、300dpiの場合の所要時間Tよりも時間がかかる。すなわち、「T×2」の時間がかかる。つまり、2倍の時間がかかるだけである。
【0057】
これは、図2からも分かるように従来のマルチパス印字に比較して所要時間が1/4に短縮されている。すなわち、本発明によれば、従来のマルチパスで印字してインク吐出ノズルの実分解能よりも2倍大きい解像度で高精細のフルカラー画像を形成する場合よりも、4倍速い印字速度で同様な高精細の画像を印字することができる。
【0058】
尚、上記の例ではノズル列を8列としているが、ノズル列はこれに限ることなく、例えば6列であっても高精細のフルカラー画像を印字することができる。これを第2の実施の形態として以下に説明する。
【0059】
図3(a) は、第2の実施の形態における印字ヘッドの正面図であり、同図(b) はそのサブタンク部の平面図である。同図(a) に示すように、この印字ヘッド55は、インク吐出面に、1列が125個又は256個のインク吐出ノズル56からなる6列のノズル列57(57a、57b、57c、57d、57e、57f)を備えている。この印字ヘッド55の実分解能は例えば300dpiである。この場合も、列数が6列(N=6)のノズル群を2列(m=2)づつ3組(k=3)に分けて各組内におけるノズル列57がP/2づつ副走査方向(Y方向)にずらして形成されている。
【0060】
これらのノズル列57にそれぞれ対応して、同図(b) に示すようにサブタンク部59のサブタンク58(58−1、58−2、58−3、58−4、58−5、58−6)が印字ヘッド55の裏面に係合して印字ヘッド55と一体に形成されている。この場合も、互いにP/2づつ副走査方向にずれた2列1組のノズル列57に対応する2つのサブタンク58に同一の色インクが供給される。すなわち、サブタンク58−1と58−2にイエローインク(Y)、サブタンク58−3と58−4にマゼンタインク(M)、サブタンク58−5と58−6にシアンインク(C)がそれぞれ供給される。Y、M、Cの3色を重ね印字して3色を混合すれば略黒に近い色が発色するから、これでも文字や画像の黒部分の印字に対応することができる。
【0061】
したがって、この場合も、ノズル列のより少ない印字ヘッド55の主走査方向(X方向)へのシングルパスの印字で、インク吐出ノズル56の実分解能よりも解像度が2倍大きい600dpiの高精細のフルカラー画像の印字が、従来のマルチパスによるインク吐出ノズルの実分解能よりも解像度が2倍大きいフルカラー画像の印字の場合よりも、速い印字速度で印字する高速印字が実現する。
【0062】
尚、文字や画像の黒部分の印字は上述したようにY、M、Cの3色を重ねて印字して3色を混合すれば略黒に近い色が発色する。しかし、このように混色による黒色部分の印字は、ブラックインクで黒色部分を印字する場合に比べて濃度が低く、完成した印字画像のコントラストが多少不足ぎみの画像となり、視覚的にやや物足りないと不満に思われる場合もある。
【0063】
そこで、このような場合には、印字画像の画質が視覚的に良好な印象を受けるものにするために、黒色部分の印字にはブラックインクを使用することにして、ブラックインクを供給するサブタンクについては、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクのサブタンクのうちで、印字解像度の視認性が最も低いインクを供給していたサブタンクの個数を半分に減らして、その減らして空いた半分のサブタンクにブラックインクを供給するようにする。以下、これを第3の実施の形態として説明する。
【0064】
図4は、第3の実施の形態におけるヘッドユニット部の平面図である。尚、同図に示すヘッドユニット部60は、図3の印字ヘッド55とサブタンク部59からなるヘッドユニット部と同一であるので、各構成部分には図3と同一の番号を付して示している。
【0065】
同図に示すように、図3ではイエローインク(Y)を供給していた2つのサブタンク58−1及び58−2の半分つまり一方のサブタンク58−1を減らして空け(イエローインクの供給をやめて開放し)、この空けた(開放した)サブタンク58−1にブラックインク(K)を供給するようにする。
【0066】
このように、イエローインク(Y)のサブタンク数を半分に減らす理由は、イエローインク、マゼンタインク、及びシアンインクのなかで、印字解像力の視認性が最も低いインク(色)はイエローだからである。また、ブラックは、文字やカラー画像の黒部分を強調するだけのものであるため、カラー部分よりも解像度が低くても不自然に感じ取られることは殆どない。
【0067】
尚、この場合、例えば図3(b) に示すブラックインク無しのフルカラー印字モードから、本例のブラックインク付きのフルカラー印字モードに変更になると、まず、印字を開始する前に、メインタンク部42からヘッドユニット部60のサブタンク58にインクを供給する必要がある。このとき、新たな印字モードで印字を開始する前に、各サブタンク58に入っていたインクの色と新たにサブタンク58に入れるインクの色とが混色しないようにする必要がある。
【0068】
上述したように、5個のタンク46からは、その収納するインク又は洗浄液を、ノズル列57毎に連通する6個のサブタンク58のいずれにも供給することができるようになっているから、まず、洗浄液で各サブタンクの洗浄を実行する。これには、先ず始めに、タンク46eに収容されている洗浄液を用い、ヘッドユニット60のx方向(主走査方向)への移動動作によって、ポンプ機構47を各サブタンク58−1〜58−5の位置にそれぞれ合わせながら、それらのサブタンク58−1〜58−5に適量の洗浄液を注入する。
【0069】
そして、各サブタンク58に対応して連通している各ノズル列57からその注入した洗浄液を吐出する。これによって、各サブタンク58内及び各ノズル列57が洗浄されて混色が防止される。この洗浄処理の後、新たな印字モードで印字を実行するために、各タンク46a〜46dから各サブタンク58a〜58fに新たなインクを供給する。
【0070】
この後、この場合も、主走査方向(X方向)にシングルパスで印字するだけで、印字解像度の視認性が最も低いイエローインクについては印字解像度がインク吐出ノズルの実分解能と等しく低いがその低さが目立たず、これ以外のカラーインクについては印字解像度がインク吐出ノズルの実分解能の2倍で印字されて視覚的に高いカラー解像度が観取され、且つ、黒色部分の印字濃度の高くコントラストの明快なフルカラー画像が得られる。
【0071】
すなわち、インク吐出ノズル56の実分解能300dpiよりも走査解像度が2倍大きい600dpiの、ブラックインクによる印字部分を伴った、視覚的なコントラストが良好な高精細のフルカラー画像を形成することができる。
【0072】
尚、一般の文章の印字に比較して上述のフルカラー画像の印字はインクを多量に使用するので、用紙の乾燥が遅くなる虞がある。したがって、用紙の乾燥を早めるためにファンを取り付けるようにするとよい結果が得られる。
【0073】
図5は、第4の実施の形態における用紙乾燥ファンを配設したインクジェットプリンタの主要部の構成を示す斜視図である。同図に示すヘッドユニット部は、図3及び図4に示した6列のノズル列の印字ヘッド55とこれに対応する6個のサブタンクを有するサブタンク部59からなるヘッドユニット部60であり、メインタンク部は、図1に示したイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック及び洗浄液をそれぞれ収納した5つのタンク46を装着されたメインタンク部42である。
【0074】
図5の破線55′に示すように、ヘッドユニット部60は、主走査方向(矢印x方向)に往復移動して印字を行い、その印字ヘッド55のインク吐出面に対向して、用紙61が副走査方向(矢印y方向)に搬送される。ヘッドユニット部60が往復走行する印字部の用紙搬送方向下流側に、用紙61の幅に対応する長尺のファン62が、用紙61に対してヘッドユニット部60の反対側に配置されている。勿論、ファン62は用紙61に対してヘッドユニット部60と同じ側に配置してもよい。
【0075】
このファン62を用いて風を当て、印字用紙上に吐出されたインクを乾燥させる。上述したように、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクによる印字、または、ブラックインクを加えた印字を実行するに際しては、多量のインクを混色させるから、印字画像の画質劣化を防ぐために、本来は自然乾燥させる時間が必要である。しかし、上述のように、インク乾燥機構を配設して、強制的に印字用紙上に吐出されたインクを乾燥させることにより、印字時間をさらに短縮することができる。尚、このファン62には温風ファンを用いると一層よい結果が得られる。
【0076】
図6は、上記のインクジェットプリンタのシステム構成を示すブロック図である。尚、このシステム構成は、上記の第4の実施形態のインクジェットプリンタだけに限らず、前述した第1〜第3の実施形態におけるインクジェットプリンタに共通するシステム構成である。
【0077】
同図に示すように、インクジェットプリンタ65のシステム構成は、キャリッジによって主走査方向に往復移動する移動部66と、その他の固定配置されている部分である静止部(制御部)67とに分かれている。
【0078】
上記一方の移動部66は、印字ヘッド55を印字駆動するドライバ68からなる。そして、他方の静止部67は、MPU(micro processing unit) 71と、このMPU71にバス72を介して接続されたI/F(インターフェース)73及びヘッド制御部74、並びに上記I/F73に接続されたメモリA75及びヘッド制御部74に接続されたメモリB76からなる。
【0079】
このインクジェットプリンタ65には、ホスト機器であるPC(パーソナルコンピュータ)77から、I/F73を介して、印字データ及び制御データが入力する。MPU71は、I/F73を介しメモリA75を制御しながら上記の印字データ及び制御データを受信する。
【0080】
また、MPU71には、各部を監視するセンサの出力78が入力し、MPU71からは用紙を搬送させるためのモータや、歯付き平ベルト(つまりヘッドユニット部60)を往復移動させるためのベルト駆動モータを回転させる駆動信号79が出力される。また、MPU71は、ヘッド制御部74を介してメモリB76に1ライン毎の印字データを展開し、その展開した印字データに基づいて、ヘッド制御部74を介してドライバ68を制御する。
【0081】
MPU71は、これら各部を上記センサの出力78を参照しながら駆動する。また、ヘッド制御部74からドライバ68への印字データや制御信号の転送は、IrDA67−1、66−1によって行われる。勿論、図12の場合と同様に、フレキシブル通信ケーブルを用いるようにしてもよい。
【0082】
前述の図3(b) に示したサブタンク58−1のイエローインク(Y)の供給を取りやめて、図4に示したようにブラックインクを供給する切り換え作業は上記のMPU71の制御により、ヘッドユニット部60のサブタンク部59のサブタンク58−1を、図5に示すように、ポンプ機構47の位置に停止させ、先ず洗浄液を供給してサブタンク58−1内を洗浄し、この後、ブラックインクを供給して、印字を開始するものである。
【0083】
このように、図3(b) に示すブラックインクを用いないフルカラー印字モードと、図4に示すブラックインクを用いるフルカラー印字モードと、さらには、2列1組のなかの1列のノズル列のみを駆動して行う300dpiの実分解能による低解像度のフルカラー印字モード等の印字モードの切り換えは、外部からの指示入力に応じてMPU71により制御されて切り換えられる。
【0084】
尚、上述した実施の形態では、いずれもフルカラー画像の印字を想定して説明しているが、一色の印字の場合には、更に高速に高精細の印字を行うことができる。例えば、芸術性の高い写真では、フルカラーでなく、わざわざモノクロで撮影する場合が多い。インクジェットプリンタにおいても上述した高精細の印字モードで印字すれば、そのようなモノクロのハーフトーンの美麗な画像を印刷することができる。また、文章を印字する場合もモノクロ印字が圧倒的に多いが、そのような場合にも、時間に無駄なく高速に印字することができる。以下、これを第5の実施の形態として説明する。
【0085】
図7(a),(b) は、第5の実施の形態におけるヘッドユニット部の平面図である。尚、同図(a),(b) に示すヘッドユニット部の構成は、図4のヘッドユニット部60と同一であり、主要部のハード構成は図5と同一であり、システム構成は図6と同一である。
【0086】
図7(a),(b) において、図6に示したMPU71は、単色(モノクロ)の印字画像を形成する場合において、まず、モノクロ印字画像の印字データ量を算出して、印字画像全体を形成するために必要なブラックインクの使用量を算出する。
【0087】
前述したように、解像度を300dpiとし、A4判の印字有効領域を略2460×3300ドットとし、印字率を10%とし、安全係数A=1.2とすると、A4判用紙1枚のインク使用量は49μl(マイクロリットル)である。本例では、この量をサブタンク1個の容量としていることは既に述べたが、これを基にして、いまから用紙何枚分の画像を印字するのかが分かれば容易にその使用インク量を算出することができる。
【0088】
上記のインク量が例えば解像度600dpiでA4判の用紙5枚分であると算出されると、MPU71は、図7(a) に示すように、先ず6個全てのサブタンク58にブラックインクを満杯に供給する。これで3頁分の解像度600dpiの画像の印字が可能である。最初は例えばノズル列57aと57bの1組で1頁の印字を行う。これで、サブタンク58−1と58−2のブラックインクが空になる。次に、ノズル列57cと57dの1組で2頁目の印字を行ってサブタンク58−3と58−4のブラックインクが空になると、更に、ノズル列57eと57fの1組で3頁目の印字を行う。これで6個全てのサブタンク58が空になる。ここまでは、インク補給のために停止することなく連続して印字が実行される。
【0089】
ここで、ヘッドユニット60をホームポジションに移動させ、ホームポジション各インク供給位置において、同図(b) に示すように、サブタンク58−1〜58−4にブラックインクを満杯に補給する。サブタンク58−5と58−6は空のままにしておく。これで、残り2頁分の印字をインク補給のために停止することなく連続して印字することができる。
【0090】
尚、上記のインク補給では、残り2頁分のブラックインクを6個のサブタンク58−1〜58−6に平均して補給するようにしてもよい。また、インクの残量検知の方法は、センサを用いてよく、或は吐出したインクの液滴量を計数して予測制御することも可能である。
【0091】
いずれにしても、印字ヘッド55のシングルパス印字で、インク吐出ノズル56の実分解能よりも解像度が2倍大きいモノクロ画像の印字が、従来のマルチパスによるインク吐出ノズルの実分解能よりも解像度が2倍大きいモノクロ画像の印字の場合よりも、速い印字速度(具体的には図2で説明したように8倍の速度)で印字できると共に、極めて少ないインク補給回数(具体的には従来の構成では4回の補給を行うべきところ1回の補給すなわち1/4の補給時間)で補給を行い、高速に印字を実行することができる。
【0092】
このように、一色のインクによる印字の場合であれば、いずれの色のインクであっても、上記同様に全てのサブタンクを用いて、最低限のインク補給回数による高速印字が実現する。
【0093】
尚、上述の各実施の形態では、メインタンク部42の各タンク46にはブラックインク、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクの他に洗浄液を収容しているが、洗浄液を廃止し、その代わりに補給するインクそのものを使用して洗浄するようにしてもよい。
【0094】
この洗浄処理は、専用の洗浄液による洗浄の場合と同様に、各サブタンク58に供給されるインクの種類が変更される印字モードの変更の際に実施される。まず、印字モードの変更が指定されると、全ての各サブタンク58に供給されていたインクの残りインクを、各サブタンク58に対応して連通している各ノズル列57から排出する。この排出処理で各サブタンク58に残っているインクを完全に排出することは出来ないが、上記に続けて、印字モード変更後に各サブタンク58に供給すべきインクをそれぞれ対応するサブタンク58に供給する。このままの状態では印字を実行しても混色を起こしてしまうから再度各サブタンク58に供給されているインクを各ノズル列57から排出する。このようにインクの供給と排出とを何度か繰り返すことにより、各サブタンク58内において、印字モードを変更する前後の2種類のインクの混色が解消されて、各サブタンク58の洗浄が完了する。
【0095】
このように洗浄液を用いない洗浄方法を用いれば、洗浄液用のタンクが不要となり、メインタンク部42の形状を小さくする、すなわち、装置本体を更に小型にすることができる。また、そのようにしても、各タンク46には多量のインクが収容されているので、インク不足を引き起こすようなことはない。
【0096】
また、メインタンク部42の構成を縮小するのではなく、専用の洗浄液の代わりにインクの希釈液を収容するようにしてもよい。このようにすると、高精細で且つ高階調の画像を印刷することができる。以下、これについて、第6の実施の形態として説明する。
【0097】
図8は、第6の実施の形態におけるヘッドユニット部の平面図である。このヘッドユニット部の構成も、図4のヘッドユニット部60と同一であり、主要部のハード構成は図5と同一であり、システム構成は図6と同一である。ただ、図5に示すメインタンク部42において、上記までの実施の形態では専用の洗浄液を収容していたタンク46の代わりに、インクの希釈液を収容したタンク46を装着するようにする。この希釈液は、マゼンタインク又はシアンインクを希釈してライトマゼンタインク又はライトシアンインクを生成するために使用されると共に、サブタンク58の洗浄を行う洗浄液に兼用される。
【0098】
本例では、図8に示すように、2列づつ3組に分けられた6列のノズル列57の1組のノズル列57a及び57bの一方のノズル列57aに対応するサブタンク58−1にブラックインクが供給され、他方のノズル列57bに対応するサブタンク58−2にはイエローインクが供給される。隣接する他の1組の一方のノズル列57cに対応するサブタンク58−3にマゼンタインクが供給され、他方のノズル列57dに対応するサブタンク58−4にはマゼンタインクと希釈液が供給される。そして、残りの1組の一方のノズル列57eに対応するサブタンク58−5にシアンインクが供給され、他方のノズル列57fに対応するサブタンク58−6にはシアンインクと希釈液が供給される。
【0099】
この後、サブタンク58の上面全体を不図示の蓋部材で覆った状態で、ヘッドユニット部60を所定の微小区間内で数回往復移動させて、サブタンク58−4内のマゼンタインクと希釈液及びサブタンク58−6内のシアンインクと希釈液を攪拌して混ぜ合わせる。これにより、図18に示すように、サブタンク58−1にはブラックインク(K)、サブタンク58−2にはイエローインク(Y)、サブタンク58−3にはマゼンタインク(M)、サブタンク58−4にはライトマゼンタインク(Lm)、サブタンク58−5にはシアンインク(C)、そして、サブタンク58−6にはライトシアンインク(Lc)がそれぞれ供給されたことになる。
【0100】
この場合は、ヘッドユニット部60を主走査方向に印字走査させて、印字用紙に各インクを適量吐出させるフルカラー高階調印字モードによる印字を行うことにより、フルカラーの高階調の印字画像が形成される。
【0101】
以上述べたように、指定又は選択された印字モード(実分解能による通常印字モード又は2倍の分解能による高精細印字モード、それぞれについて、フルカラー印字モード又はモノクロ等一色のみの印字モード、高精細のフルカラーの場合はブラックインクを用いる場合と用いない場合)に応じて、ノズル列とインクの種類との対応関係が設定され、変更された印字モードにおいて、サブタンク内のそれまでのインクが変更となる場合は、専用の洗浄液による洗浄、洗浄兼用の希釈液による洗浄、又はインクそのものによる洗浄が行われてインクが入れ換えられた後、変更された印字モードによる印字が実行される。
【0102】
続いて、インク吐出ノズルのピッチが300dpiで、上記よりも更に高精細な画像を印字する、すなわち超高精細画像を印字する方法について、第7の実施の形態として説明する。
【0103】
図9(a) は、第7の実施の形態における印字ヘッドの正面図であり、同図(b),(c) は、そのヘッドユニット部のサブタンクへのインク色配分の例を示す図である。同図(a) に示すように、この印字ヘッド80は、列内の配置ピッチがPである複数のインク吐出ノズル81からなるN列(この例ではN=6)のインク吐出ノズル群を備えている。そして、これらN(6)列のノズル列82(82a、82b、・・・、82f)を1組として、該1組内の各ノズル列82をP/N(この例ではN/6)づつ副走査方向にずらして形成されている。
【0104】
尚、印字ヘッド80のノズル列82のずれ方が異なるだけで、ヘッドユニット部の他の構成は図4のヘッドユニット部60の場合と同一であり、主要部のハード構成は図5と同一であり、システム構成は図6と同一である。また、この場合、図5に示すメインタンク部42においては、専用の洗浄液を収容していたタンク46eの装着部に、インクの希釈液を収容したタンク46を装着するようにする。
【0105】
これにより、この場合も、各タンクに収容されているブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及び希釈液は、上記ヘッドユニットのいずれのサブタンクにも供給が可能である。そして、この場合も、ヘッドユニットを交換することなく、サブタンクに供給するインクの種類(色)を変更することにより、各種の印字モード、すなわち、モノクロ超高解像度印字モード、フルカラー高階調印字モード、フルカラー超高解像度印字モード、フルカラー超高解像度・高階調印字モードの4つ印字モードを任意に切り換えて印字することができる。
【0106】
すなわち、同図(b) に示す印字モードはモノクロ超高解像度の印字モードであり、上記の各ノズル列82a〜82fに対応する各サブタンク83−1〜83−6の全てのサブタンク83(83−1〜83−6)にブラックインクが供給される。
【0107】
この場合は、主走査方向(x方向)にシングルパスで印字走査するだけで、インク吐出ノズル81の実分解能300dpiよりも走査解像度が6倍大きい1800dpiの超高解像度のモノクロ画像を形成することができる。この場合もシングルパスの1走査は、300dpiの場合の6倍の時間で済み、図17からも分かるように、これでもなおマルチパスの上記よりも低解像度である2倍の解像度の場合よりも速く、さらにマルチパスの4倍の解像度の場合に比べるとおよそ5.5倍の速度であって極めて高速であることが分かる。一般に、実分解能300dpiの印字ヘッドによってマルチパスによる6倍の走査解像度で印字を行うとしても、時間が掛り過ぎて実用にならない。
【0108】
また、同図(c) は、上記の印字ヘッド80を用いてフルカラー高階調の印字モードで画像を印字する場合のサブタンクへのインク配分を示している。同図(c) に示すように、サブタンク83−1にはブラックインク、サブタンク83−2にはイエローインク、サブタンク83−3にはマゼンタインク、サブタンク83−4にはライトマゼンタインク(マゼンタインクと希釈液)、サブタンク83−5にはシアンインク、サブタンク83−6にはライトシアンインク(シアンインクと希釈液)が供給される。このより、シングルパスで印字走査して、フルカラー高階調の画像を印字することができる。
【0109】
図10(a) 〜(d) は、上記の印字ヘッド80によるフルカラー超高解像度の画像の印字を行う場合のサブタンクへのインク配分を示す図である。先ず、同図(a) に示すように、全てのサブタンクにブラックインクを供給して用紙一面にブラックの印字データによる画像をシングルパスで印刷する。次に、全てのサブタンクを洗浄した後、同図(b) に示すように、全てのサブタンクにイエローインクを供給して上記ブラック画像を印刷済みの用紙一面に重ねてイエローの印字データによる画像をシングルパスで印刷する。
【0110】
続いて、再び全てのサブタンクを洗浄した後、同図(c) に示すように、全てのサブタンクにマゼンタインクを供給して上記ブラックとイエローの画像を重ねて印刷済みの用紙一面に更に重ねてマゼンタの印字データによる画像をシングルパスで印刷する。そして、最後に、三度目の全てのサブタンクの洗浄を行った後、それら全てのサブタンクに、同図(d) に示すようにシアンインクを供給し、上記ブラックとイエローとマゼンタの画像を重ねて印刷済みの用紙一面に更に重ねてシアンの印字データによる画像をシングルパスで印刷する。これにより、フルカラー超高解像度の画像を印字することができる。
【0111】
図11(a) 〜(f) は、上記の印字ヘッド80によるフルカラー超高解像度・高階調の画像の印字を行う場合のサブタンクへのインク配分を示す図である。この場合も、同図(a),(b),(c),(e) に示すように、ブラック、イエロー、マゼンタ及びシアンの各インクを重ねて印字する方法は、上記の解像度印字の場合と同様である。そして、この場合は、更に途中で同図(d) に示すようにライトマゼンタインク(マゼンタと希釈液の混合)に切り換えられて、ライトマゼンタの印字データによる画像がシングルパスで重ね印刷され、そして最後に同図(f) に示すようにライトシアン(シアンインクと希釈液の混合)に切り換えられて、ライトシアンの印字データによる画像がシングルパスで重ね印刷される。
【0112】
これにより、フルカラー超高解像度・高階調の画像がシングルパス印字で高速に印字される。
【0113】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、印字ヘッドのN列の配置ピッチPのノズル群をm(2≦m≦Nの自然数)列づつk(k=N/mの自然数)組に分けて各組内におけるノズル列をP/mづつ副走査方向にずらして形成し、各ノズル列に対応するサブタンクを印字ヘッドと一体に設け、これらのサブタンクにインク、洗浄液あるいは希釈液を供給又は補給するメインタンクを印字ヘッドから切り離してプリンタ本体側に位置固定して配置し、メインタンクの各液を任意のサブタンク供給できる構成としたので、印字ヘッドやサブタンクを交換することなく任意の色のインクを印字ヘッドに円滑に供給することができ、これにより、高解像度、高階調、又は超高解像度且つ高階調のモノクロ画像又はフルカラー画像を、シングルパスにより高速に印字することができ、加えて、小型でありながら多枚数の用紙にインクタンクを交換しなくても連続して印字できると共に、多様な印字モードを印字ヘッドを交換する等の煩わしい切り換え手数をかけることなく任意に選択して印字できる極めて使い勝手の良いインクジェットプリンタを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a) は第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタの主要部の構成を示す斜視図、(b) はその印字ヘッドを矢印Cで示す方向から見た模式的な正面図である。
【図2】第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタによる高精細画像のシングルパス印字の所要時間と従来の高精細画像のマルチパス印字の所要時間とを比較した図表である。
【図3】 (a) は第2の実施の形態の印字ヘッドの正面図、(b) はそのサブタンクの平面図である。
【図4】第3の実施の形態におけるヘッドユニット部の平面図である。
【図5】第4の実施の形態における用紙乾燥ファンを配設したインクジェットプリンタの主要部の構成を示す斜視図である。
【図6】各実施形態におけるインクジェットプリンタのシステム構成を示すブロック図である。
【図7】 (a),(b) は、第5の実施の形態におけるヘッドユニット部の平面図である。
【図8】第6の実施の形態におけるヘッドユニット部の平面図である。
【図9】 (a) は第7の実施の形態における印字ヘッドの正面図、(b),(c) はそのヘッドユニット部のサブタンクへのインク色配分の例を示す図である。
【図10】 (a) 〜(d) は第7の実施の形態における印字ヘッドによる超高解像度のフルカラー画像の印字を行う場合のサブタンクへのインク配分を示す図である。
【図11】 (a) 〜(f) は第7の実施の形態における印字ヘッドによる超高階調度のフルカラー画像の印字を行う場合のサブタンクへのインク配分を示す図である。
【図12】従来のシリアルインクジェットプリンタの構成を模式的に示す斜視図である。
【図13】 (a) は従来の印字ヘッドを用紙側から見た拡大図(図11のA矢視拡大図)、(b) はその印字ヘッドを側面方向から見た拡大断面図(図11のB矢視拡大断面図)である。
【図14】 (a),(b),(c),(d) は従来のインクカートリッジのインク室と印字ヘッドのインク受給孔との連通状態を模式的に示す断面図である。
【図15】 (a),(b),(c) は従来の実分解能よりも高い印字解像度で印字する場合の印字画像を説明する図である。
【図16】 (a),(b),(c),(d) は従来のマルチパス制御の印字方法を説明する図である。
【図17】従来のマルチパス印字の所要時間を説明する図表である。
【符号の説明】
1 シリアルインクジェットプリンタ(プリンタ)
2 キャリッジ
3 印字ヘッド
4 インクタンク(インクカートリッジ)
5 ガイドレール
6 歯付き駆動ベルト
7 フレキシブル通信ケーブル
8 フレーム
9 プラテン
10 モータ
11 用紙
12 紙送りローラ
13(13y、13m、13c、13k) ノズル列
14 ノズル
15 シリコンチップ
16 発熱素子
17 駆動電極
18 共通電極
19a 駆動回路側インク隔壁
19b インク供給孔側インク隔壁
21 ノズル板
22 インク受給孔
23 インク通路
24 インク供給口
25(25y、25m、25c、25k) インク室
26 印字ヘッド
27 ノズル
27−1、27−2、27−3、27−4 ノズルのドット
28 ノズル列
30 高精細画像
31 実分解能の印字ドット
32 解像度倍増分の印字ドット
34−1〜34−8 精細画像のドット行
41 ヘッドユニット部
42 メインタンク部
43 印字ヘッド
44 サブタンク部
46(46a、46b、46c、46d、46e) タンク
47(47a、47b、47c、47d、47e) ポンプ機構
48(48−1、48−2、・・・、48−8) サブタンク
51 インク吐出ノズル(ノズル)
52(52a、52b、・・・、52h) ノズル列
55 印字ヘッド
56 インク吐出ノズル
57(57a、57b、・・・、57f) ノズル列
58(58−1、58−2、・・・、58−6) サブタンク
59 サブタンク部
60 ヘッドユニット部
61 用紙
62 ファン
65 インクジェットプリンタ
66 移動部
66−1 IrDA
67 静止部(制御部)
67−1 IrDA
68 ドライバ
71 MPU(micro processing unit)
72 バス
73 I/F(インターフェース)
74 ヘッド制御部
75 メモリA
76 メモリB
77 PC(パーソナルコンピュータ)
78 センサの出力
79 駆動信号
80 印字ヘッド
81 インク吐出ノズル
82(82a、82b、・・・、82f) ノズル列
83(83−1、83−2、・・・、83−6) サブタンク

Claims (9)

  1. 列数がNで該列内の配置ピッチがPのノズル群をm(2≦m≦Nの自然数)列づつk(k=N/mの自然数)組に分けて各組内におけるノズル列をP/mづつ副走査方向にずらして形成された複数のノズル列を有する印字ヘッドと、該印字ヘッドの前記ノズル列にそれぞれ対応して設けられ外部から供給されるインクを一時的に保持して該インクを対応するノズル列に供給するサブタンクと、を備え、用紙の進行方向と直角な主走査方向に往復移動しながら前記ノズル列より前記インクを吐出して前記用紙に印字を行うヘッドユニットと、該ヘッドユニットの前記サブタンクに前記インクを供給すべく該インクを収容して装置本体に配置される複数のメインタンクと、
    該メインタンク夫々に連通させて該メインタンクに収容されている前記インクを前記ヘッドユニットのいずれの前記サブタンクにも任意の量を供給可能であるように配置される複数の液供給口と、
    該液供給口の動作を制御して前記メインタンクの前記インクを任意の前記ノズル列に対応する前記サブタンクに供給させる液供給制御手段と、
    を有することを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記印字ヘッドは、8列(N=8)のノズル群を備え、前記液供給制御手段は、前記8列のノズル列を2列(m=2)づつ4組(k=4)に分けて該4組のノズル列の1組毎にイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックのインクをそれぞれ供給するよう前記サブタンクの位置と前記液供給口の動作とを制御することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記印字ヘッドは、6列(N=6)のノズル群を備え、前記液供給制御手段は、前記6列のノズル列を2列(m=2)づつ3組(k=3)に分けて該3組のノズル列の1組毎にイエロー、マゼンタ及びシアンのインクをそれぞれ供給するよう前記サブタンクの位置と前記液供給口の動作とを制御することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記印字ヘッドは6列(N=6)のノズル群を備え、前記液供給制御手段は、前記6列のノズル列を2列(m=2)づつ3組(k=3)に分けて該3組のうちの1組のノズル列にマゼンタインク、他の1組のノズル列にシアンインク、残る1組の1列のノズル列にイエローインク、他の1列のノズル列にブラックインクをそれぞれ供給するよう前記サブタンクの位置と前記液供給口の動作とを制御することを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記液供給制御手段は、全ての前記ノズル列に一色のインクを供給するよう前記サブタンクの位置と前記液供給口の動作とを制御することを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記複数のメインタンクに、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及び希釈液をそれぞれ収容し、前記液供給制御手段は、6列のノズル列を2列づつ3組に分け、1組の一方のノズル列にブラックインクを供給し、他方のノズル列にイエローインクを供給し、他の1組の一方のノズル列にマゼンタインクを供給し、他方のノズル列にマゼンタインクと希釈液を供給し、残りの1組の一方のノズル列にシアンインクを供給し、他方のノズル列にシアンインクと希釈液を供給するよう前記サブタンクの位置と前記液供給口の動作とを制御することを特徴とする請求項3記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記ヘッドユニットに対し主走査方向への短い往復移動を少なくとも1回行わせることにより前記インクと前記希釈液とを混合する主走査移動制御手段を更に備えることを特徴とする請求項6記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記印字ヘッドは、列内の配置ピッチがPであるN列のノズル群を備え、該N列のノズル列を1組として該1組内の各ノズル列をP/Nづつ副走査方向にずらして形成されたことを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記複数のメインタンクに、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク及び洗浄液又は希釈液をそれぞれ収容し、前記メインタンクに連通する前記液供給口は、前記ヘッドユニットのいずれの前記サブタンクにも前記ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインク、洗浄液、又は希釈液を供給可能であるように配置されることを特徴とする請求項8記載のインクジェットプリンタ。
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