JP6454812B1 - ワーク転写用チャック及びワーク転写方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写基板から複数の板状ワークを微小な力でソフトに仮保持して搬送し、搬送先では複数の板状ワークの表面側から複数の吸着パッドが微小な力で各板状ワークへの機械的応力を抑制しながら剥離可能になって複数の板状ワークを確実に転写させる。【解決手段】制御部5は接離用駆動部3によるチャック本体1の転写基板10への接近移動に伴い、複数の吸着パッド2の先端が複数の板状ワークWに圧接して、吸着パッドの内側に生じた圧力差で板状ワークが吸着され、接離用駆動部によるチャック本体の被転写基板20への接近移動に伴い、板状ワークが被転写基板の保持部に圧接して保持され、剥がし用駆動部4によるチャック本体の被転写基板からの離隔方向への局部的な曲げに伴い、板状ワークに対して吸着パッドの先端が傾動して部分的に開口するように制御される。【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロLEDなどの微小素子を含む板状のワークを受け取って、転写先の被転写基板の所定位置に受け渡すために用いられるワーク転写用チャック、及び、ワーク転写用チャックを用いたワーク転写方法に関する。
従来、この種のワーク転写方法として、サファイア基板上に形成され所定の周期で配列された複数の素子を、複数の素子の配列を維持したまま個々の素子に分離する素子分離工程と、個々に分離した素子を操作して各素子を仮基板に再配列する再配列工程と、仮基板に再配列した状態を保持したまま各素子を実装基板に転写する転写工程とからなる素子実装方法がある(例えば、特許文献1参照)。
仮基板の表面には粘着材層が塗布され、仮基板をサファイア基板に近づけることにより、粘着材層が素子(20μm角のLEDチップ)に圧着して、素子を埋め込んだ状態で粘着する。
再配列工程では、複数の素子のうち選択した素子のみにサファイア基板の裏面からパルス紫外線レーザのレーザ光を表面側に透過するように照射することにより、サファイア基板との間の接合力が弱くなる。これに続いてサファイア基板から仮基板を引き離すことにより、選択された素子のみがサファイア基板から剥離して仮基板に転写される。
実装基板(配線用基板)上には配線電極が形成され、仮基板を実装基板に近づけて素子を配線電極に圧着させることにより、配線電極に対して素子を確実に固定(電気的な接続)し、仮基板に仮転写された素子を実装基板に本転写して実装が完了する。
実装の完了後は、実装基板から仮基板を引き離して、実装基板に本転写した素子と仮基板の粘着材層が剥離される。
また特許文献1に関して特許文献2の[0005]-[0008]には、仮基板(素子保持基板)から実装基板(装置基板)に素子を転写する際に、仮基板に仮固定された素子上に接着剤を滴下し、その後に実装基板が素子に接着され、接着剤によって素子が強力に接着された実装基板と仮基板を剥離させることが記載されている。さらに仮基板の粘着材層が素子を埋め込んだ状態で硬化することが記載されている。
特開2002−118124号公報 特開2004−281630号公報
ところで、微小素子の中でもLEDチップは、コスト低減のために小型化され、小型化したLEDチップを高速・高精度に実装するための取組みが行われている。特にLEDディスプレイに用いられるLEDは、マイクロLEDと呼ばれるサイズが50μm×50μm以下のLEDチップであり、LEDチップを数μmの精度で高速に転写して実装することが求められている。
しかし乍ら、特許文献1では、仮基板(素子保持基板)に素子が粘着材層によって仮固定されるため、粘着材層による仮固定力が妨げとなって、素子が接着剤によって強力に接着された実装基板(装置基板)から仮基板を剥離することが困難であった。
特に仮基板や実装基板が大型で一度に大量の素子を転写する場合には、大量の素子に対する粘着材層の仮固定力が更に強化されるため、実装基板から仮基板の剥離がより困難になった。
これにより、剥離時において素子や実装基板や仮基板に機械的応力が集中して作用するため、変形や破損のおそれがあるとともに、転写した素子が位置ズレするおそれがあって精度が低下するという問題があった。
また、仮基板の粘着材層が素子を埋め込み硬化することで仮基板に素子が仮固定されるため、仮基板から素子を実装基板に転写した後は、粘着材層を再利用することが困難である。これにより、素子を転写する度に新しい粘着材層や仮基板が必要になってコストアップになるという問題もあった。
このような課題を解決するために本発明に係るワーク転写用チャックは、転写基板に配列した微小素子が含まれる複数の板状ワークを、前記転写基板から受け取って被転写基板の所定位置に受け渡すワーク転写用チャックであって、前記複数の板状ワークを配列した前記転写基板か、又は前記複数の板状ワークの保持部を配列した前記被転写基板のいずれか一方と対向するように設けられる曲げ変形可能なシート状のチャック本体と、前記チャック本体の表面に前記チャック本体の厚み方向へ弾性変形可能な筒状に突出形成され、且つ前記転写基板の前記複数の板状ワーク又は前記被転写基板の前記複数の保持部と前記チャック本体の厚み方向へ対向するように配列される複数の吸着パッドと、前記転写基板又は前記被転写基板のいずれか一方に対して前記チャック本体の前記複数の吸着パッドを前記チャック本体の厚み方向へ接近移動或いは隔離移動させる接離用駆動部と、前記チャック本体の一部を前記被転写基板から離隔する前記チャック本体の厚み方向及び前記複数の吸着パッドの配列方向へ曲げる剥がし用駆動部と、前記接離用駆動部及び前記剥がし用駆動部を作動制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記接離用駆動部による前記チャック本体の前記転写基板への接近移動に伴い、前記複数の吸着パッドの先端が前記複数の板状ワークに圧接して、前記複数の吸着パッドの内側に生じた圧力差で前記複数の板状ワークが吸着され、前記接離用駆動部による前記チャック本体の前記被転写基板への接近移動に伴い、前記複数の吸着パッドで吸着した前記複数の板状ワークが前記被転写基板の複数の前記保持部に圧接して保持され、前記剥がし用駆動部による前記チャック本体の前記被転写基板からの離隔方向への局部的な曲げに伴い、前記複数の保持部で保持した前記複数の板状ワークに対して、前記複数の吸着パッドの前記先端が傾動して部分的に開口するように制御されることを特徴とする。
また、このような課題を解決するために本発明に係るワーク転写方法は、転写基板に配列した微小素子が含まれる複数の板状ワークを、前記転写基板から受け取って被転写基板の所定位置に受け渡すワーク転写方法であって、曲げ変形可能なシート状のチャック本体の表面に突出形成された弾性変形可能な筒状の複数の吸着パッドを、前記転写基板に配列された前記複数の板状ワークと対向した状態で、接離用駆動部により前記チャック本体が前記転写基板に向け接近移動して、前記複数の吸着パッドの先端を前記複数の板状ワークに圧接させる押圧工程と、前記複数の吸着パッドの内側に生じた圧力差で前記複数の板状ワークを吸着する吸着工程と、前記チャック本体の前記複数の吸着パッドが、前記被転写基板に配列した前記複数の板状ワークの保持部と対向した状態で、前記接離用駆動部により前記チャック本体が前記被転写基板に向け接近移動して、前記複数の吸着パッドで吸着した前記複数の板状ワークを前記被転写基板の前記複数の保持部に圧接させて保持する受け渡し工程と、剥がし用駆動部により前記チャック本体の一部が前記被転写基板から離隔する前記チャック本体の厚み方向及び前記複数の吸着パッドの配列方向へ曲げられ、前記複数の保持部で保持された前記複数の板状ワークに対し、前記複数の吸着パッドの前記先端を傾動して部分的に開口させる剥離工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の実施形態に係るワーク転写用チャック及びワーク転写方法の全体構成を示す説明図であり、(a)が位置決め工程の一部切欠正面図、(b)が押圧工程及び吸着工程の一部切欠正面図、(c)が離脱工程の一部切欠正面図、(d)が受け渡し工程の一部切欠正面図、(e)が剥離工程の一部切欠正面図である。 図1(d)の(2)−(2)線に沿える部分的な横断平面図である。 接離用駆動部の一例を示す説明図であり、(a)が押圧前の縮小一部切欠正面図、(b)が押圧途中の縮小一部切欠正面図である。 剥がし用駆動部の変形例を示す説明図であり、押圧前から剥離までを一連で行う場合の縮小一部切欠正面図である。 剥離トリガーを示す説明図であり、(a)が一部切欠正面図、(b)〜(f)が変形例の部分的な拡大底面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係るワーク転写用チャックAは、図1〜図5に示すように、転写基板10に配列された複数の板状ワークWを、その配列状態のまま転写基板10から受け取って保持し、転写先(搬送先)の被転写基板20まで搬送してから、被転写基板20の所定位置に受け渡して転写するための搬送チャック装置である。
特に複数の板状ワークWを圧力差によって着脱自在に吸着保持する差圧タイプのチャックである。
詳しく説明すると、本発明の実施形態に係るワーク転写用チャックAは、曲げ変形可能なシート状のチャック本体1と、チャック本体1の表面1aに形成される複数の吸着パッド2と、転写基板10や被転写基板20に対してチャック本体1の複数の吸着パッド2を接近移動又は隔離移動させるように設けられる接離用駆動部3と、チャック本体1を局部的に被転写基板20から離隔して曲げるように設けられる剥がし用駆動部4と、接離用駆動部3及び剥がし用駆動部4などを作動制御する制御部5と、を主要な構成要素として備えている。
なお、チャック本体1は通常、転写基板10や被転写基板20に対して上下方向へ対向するように配置され、上下の対向方向を以下「Z方向」という。Z方向と交差する転写基板10や被転写基板20に沿った方向を以下「XY方向」という。
複数の板状ワークWは、少なくともその表面側W1が平滑な略矩形(長方形及び正方形を含む角が直角の四辺形)の薄板状に形成され、転写基板10の主面11に複数の板状ワークWを配列している。
複数の板状ワークWの具体例としては、主にマイクロLEDと呼ばれる50μm×50μm以下、詳しくは30μm×30μm以下、さらに詳しくは数十μm角のLEDチップや、その他のマイクロデバイスなどの微細化された微小素子などが挙げられる。
また複数の板状ワークWの他の例としては、微小素子以外の微細な平板体や、例えば300μm角などのLEDチップなどの一般的なサイズのワークを含むことも可能である。
図示例の場合には、複数の板状ワークWのすべてが同じサイズに設定されている。
本発明の先行技術となる特開2002−118124号記載の素子実装方法では、サファイア基板上に複数の素子(一辺が5μm〜100μm程度の発光ダイオード)を所定の周期で配列して形成するとともに、複数の素子の配列を維持したまま個々の素子に分離している。
さらに特開2002−118124号記載の素子実装方法では、個々に分離した素子を操作して各素子を再配列する再配列工程が、周期の整数倍に相当する間隔で飛び々に素子を選択して再配列する間引選択手順を含み、再配列した状態を保持したまま各素子を実装基板に転写する転写工程が、選択された素子を実装基板の一部分に転写する部分転写手順を含み、間引選択手順と部分転写手順を繰り返す選択転写方式により複数の素子を実装基板の全体に転写している。
素子実装方法において複数の素子は、間引選択手順と部分転写手順を繰り返す選択転写方式により基板に実装されている。
間引選択手順は、配列された複数の素子のうち選択した素子のみを仮基板(一時保持用基板、別の仮基板)に仮転写して再配列し、部分転写手順は、仮基板(別の仮基板)に仮転写された素子を実装基板(配線用基板)に本転写している。
本発明において複数の板状ワークWは、前述した特開2002−118124号記載の素子実装方法の「複数の素子」に相当している。本発明の転写基板10は、「サファイア基板」に相当している。本発明のチャック本体1は、「仮基板(一時保持用基板、別の仮基板)」に相当している。本発明の被転写基板20は、「実装基板(配線用基板)」に相当している。
つまり、本発明でいう転写基板10とは、その主面11側がサファイアやガリウムヒ素などからなるキャリア基板やウエハであり、転写基板10において後述するチャック本体1とZ方向へ対向する主面11には、複数の板状ワークWがX方向やY方向へ所定の周期で配列される。図示例の場合には、複数の板状ワークWをX方向及びY方向へそれぞれ所定の周期で格子状に配列している。
本発明でいう被転写基板20とは、実装基板(配線用基板)や回路基板などからなり、被転写基板20において後述するチャック本体1とZ方向へ対向する受け面21は、複数の板状ワークWの保持部22を有している。
複数の板状ワークWの保持部22は、転写基板10における複数の板状ワークWの配列状態と一致するようにX方向やY方向へ所定の周期で配列される。図示例の場合には、複数の板状ワークWの保持部22をX方向及びY方向へそれぞれ所定の周期で格子状に配列している。各保持部22は、粘着性を有するペーストなどからなり、素子実装方法の配線電極や接合用導電材と同様に、複数の板状ワークWの裏面側W2が複数の保持部22に圧接することで、変形しながら電気的な接続を果たすように構成されている。
本発明の実施形態として図1〜図5に示される場合には、転写基板10に配列された複数の板状ワークWのすべてを、その配列状態のまま後述するチャック本体1の複数の吸着パッド2で受け取り、搬送先の被転写基板20の複数の保持部22に受け渡して転写(実装)している。
また、その他の例として図示しないが、転写基板10に配列された複数の板状ワークWのうち選択した板状ワークWのみを、その配列状態のまま後述するチャック本体1の複数の吸着パッド2で受け取り、搬送先の被転写基板20の複数の保持部22に受け渡して転写(実装)することも可能である。
なお、転写基板10の主面11において複数の板状ワークWが配列される箇所には、レーザ光の照射に伴って分離可能なUV硬化樹脂などからなる分離層(図示しない)を塗布形成することが好ましい。
チャック本体1は、軟質合成樹脂やゴムなど所定の引っ張り強度と可撓性を有する軟質材料で、少なくともZ方向へ曲げ変形可能なシート状に形成される。
チャック本体1は、その表面1aを図1〜図5に示されるように、転写基板10に配列された複数の板状ワークWや、被転写基板20に配列された複数の板状ワークWの保持部22とチャック本体1の厚み方向(Z方向)へ対向させるように配設される。
チャック本体1において転写基板10や被転写基板20と対向する表面1aは、転写基板10や被転写基板20に向けて突出形成される複数の吸着パッド2を有している。
複数の吸着パッド2は、チャック本体1の厚み方向(Z方向)へ弾性変形可能な材料で筒状に形成され、転写基板10における複数の板状ワークWの配列状態や、被転写基板20における複数の保持部22の配列状態と一致するようにX方向やY方向又はXY方向(X方向及びY方向)へ所定の周期で配列している。
さらに複数の吸着パッド2は、複数の板状ワークWとZ方向へ対向する先端面2aを有する。各先端面2aは、各板状ワークWの表面側W1と略平行な平滑面に形成され、後述する接離用駆動部3で各板状ワークWの表面側W1と接触(圧接)させることにより、各吸着パッド2の先端開口2bが塞がれて、各吸着パッド2の内部空間2cが密閉状態となるように構成されている。また各吸着パッド2において少なくとも先端面2aには、微弱な粘着性を付与することも可能である。
チャック本体1において複数の吸着パッド2の配列個数など設定は、転写基板10に配列された複数の板状ワークWのすべてを受け取る場合と、転写基板10に配列された複数の板状ワークWのうち選択した板状ワークWのみを受け取る場合とで異なる。
すなわち、転写基板10に配列された複数の板状ワークWのすべてを受け取る場合は、転写基板10に形成した複数の板状ワークWの配列状態の配列状態や配列個数、被転写基板20に形成した複数の保持部22の配列状態や配列個数と一致するように複数の吸着パッド2を配列形成する。
また転写基板10に配列された複数の板状ワークWのうち選択した板状ワークWのみを受け取る場合は、選択する板状ワークWの配列状態や配列個数と一致するように複数の吸着パッド2を配列形成する。
このため、チャック本体1は、選択する板状ワークWの配列状態や配列個数が変化する度に、これに対応して複数の吸着パッド2が配列されたチャック本体1を、予め複数種類用意する必要がある。
チャック本体1の具体例として図1〜図5(c)に示される場合には、複数の吸着パッド2の形状を円筒状に形成している。なお、複数の吸着パッド2の形状は、円筒状に限らず、図5(d)〜(f)に示されるように、四角筒状に形成することや、多角形又は楕円形の筒状などに形成することも可能である。
図示例では、複数の吸着パッド2をXY方向(X方向及びY方向)へそれぞれ所定の周期で格子状に配列し、転写基板10に配列された複数の板状ワークWのすべてを受け取る場合を示している。
さらにチャック本体1は、転写基板10や被転写基板20と光学的な位置合わせを可能にするため、透明部(図示しない)を有することが好ましい。透明部の具体例としては、チャック本体1の全体や一部を透明な材料で形成することや、スリット状の窓を開設することが挙げられる。
チャック本体1において複数の吸着パッド2が配列される部位は、チャック本体1の中央側に配置することが好ましい。
チャック本体1の支持構造として図3(a)(b)に示される場合には、チャック本体1の外側部1bを枠材1cで支持することにより、チャック本体1において少なくとも複数の吸着パッド2が配列される中央側を、チャック本体1の厚み方向(Z方向)へ移動可能に張架している。
また、その他の例として図示しないが、チャック本体1において少なくとも複数の吸着パッド2が配列される中央側を、後述する剥がし用駆動部4により屈曲できれば、図示例以外の支持構造を用いることも可能である。
接離用駆動部3は、チャック本体1において複数の吸着パッド2が配列される部位の一部又は全部を、転写基板10や被転写基板20に向けてチャック本体1の厚み方向(Z方向)へ接近移動又は隔離移動させるアクチュエーターなどで構成される。
接離用駆動部3によってチャック本体1の一部又は全部は、複数の吸着パッド2が転写基板10に配列した複数の板状ワークWに向けZ方向へ接近移動するとともに、転写基板10からZ方向へ隔離移動し、被転写基板20に配列した複数の保持部22に向けZ方向へ接近移動する。
さらに接離用駆動部3は、後述する制御部5により作動制御している。
後述する制御部5による接離用駆動部3の制御例として図1(a)〜(e)に示される場合には、先ず図1(a)に示される初期状態において接離用駆動部3によりチャック本体1を複数の吸着パッド2が、転写基板10に配列した複数の板状ワークWとZ方向へ対向し、且つ各吸着パッド2の先端(先端面2a)が各板状ワークWの表面側W1と離隔するように配置させている。この配置状態で光学的な位置合わせ機構(図示しない)により、チャック本体1又は転写基板10のいずれか一方を他方に対して相対的にXY方向へ調整移動して、複数の吸着パッド2と複数の板状ワークWとの位置合わせが行われる。
図1(a)の位置合わせ状態で接離用駆動部3は、図1(b)の実線に示されるように、チャック本体1を転写基板10に向けZ方向へ接近移動させて、複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が複数の板状ワークWの表面側W1に圧接するように押圧している。これに伴い複数の吸着パッド2がZ方向へ弾性的に圧縮変形して、各吸着パッド2の先端(先端開口2b)が各板状ワークWの表面側W1で塞がれ、筒状に形成された各吸着パッド2の内側(内部空間2c)が密閉される。
次に接離用駆動部3は、図1(b)の一点鎖線に示されるように、チャック本体1を転写基板10から離隔移動させて、各吸着パッド2の先端(先端開口2b)を各板状ワークWの表面側W1で塞いだまま、複数の吸着パッド2が弾性的に伸張変形する。これに伴い各吸着パッド2の内側(内部空間2c)が減圧されて、複数の吸着パッド2の内側(内部空間2c)に生じた圧力差で複数の板状ワークWの表面側W1が吸着される。
その後も図1(c)に示されるように、接離用駆動部3によるチャック本体1の転写基板10からの離隔移動が続いて、複数の吸着パッド2で吸着した複数の板状ワークWの裏面側W2が転写基板10の主面11から離脱する。
これに続いて接離用駆動部3は、図1(d)及び図2に示されるように、チャック本体1を被転写基板20に向けZ方向へ接近移動させて、複数の吸着パッド2で吸着した複数の板状ワークWの裏面側W2が被転写基板20の複数の保持部22に圧接するように押圧している。これに伴い複数の保持部22が変形して複数の板状ワークWを保持するともに、複数の板状ワークWの裏面側W2が複数の保持部22と電気的に接続されて、複数の板状ワークWの受け渡しが完了する。
接離用駆動部3の具体例として図3(a)(b)に示される場合には、チャック本体1の裏面1dに沿って移動自在に設けられる部分押圧部材3aと、部分押圧部材3aをチャック本体1の厚み方向(Z方向)と交差する方向(X方向やY方向)へ移動させるように設けられる滑動用駆動機構3bと、を有している。
部分押圧部材3aは、所定の重量を有し、チャック本体1において複数の吸着パッド2が配列される中央部分の裏面1dに対して、X方向やY方向へ移動自在に配置されている。
滑動用駆動機構3bは、アクチュエーターからなり、図3(a)に示される位置合わせ状態で、図3(b)に示されるように、部分押圧部材3aをチャック本体1の裏面1dに沿ってX方向やY方向へ移動させるように制御される。このため、移動中の部分押圧部材3aの下方に位置される複数の吸着パッド2は、部分押圧部材3aの重さで転写基板10に向けZ方向へ押圧される。
図示例の場合には、部分押圧部材3aとして押圧ローラが用いられ、この押圧ローラを滑動用駆動機構3bによりX方向へ片道移動又は往復動させている。
また、その他の例として図示しないが、部分押圧部材3aとなる押圧ローラ3に代えてスキージなどをチャック本体1の裏面1dに沿って移動させることや、チャック本体1の略全体及び複数の吸着パッド2の全体を平面状にZ方向へ移動させる全面押圧部材を設けるなどの変更が可能である。
なお、部分押圧部材3aの移動時や面押圧部材による全体的な押圧時において、部分押圧部材3aや全面押圧部材からチャック本体1や複数の吸着パッド2に対して微小振動が伝播するように構成することも可能である。
剥がし用駆動部4は、被転写基板20の複数の保持部22で保持された複数の板状ワークWの表面側W1から複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)を剥がすための機構である。剥がし用駆動部4は、チャック本体1の一部を被転写基板20から離隔するようにチャック本体1の厚み方向(Z方向)で且つ複数の吸着パッド2の配列方向(X方向やY方向)へ局部的に曲げるアクチュエーターなどで構成される。
さらに剥がし用駆動部4は、接離用駆動部3と同様に後述する制御部5により作動制御している。
後述する制御部5による剥がし用駆動部4の制御例としては、図1(e)に示されるように、剥がし用駆動部4によりチャック本体1の一部を被転写基板20から離隔するZ方向へ曲げて、複数の保持部22で保持された複数の板状ワークWの表面側W1に対し、複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)を傾動させている。傾動とは、各板状ワークWの表面側W1に対して、各吸着パッド2の先端(先端面2a)を傾斜させながら、各板状ワークWの表面側W1から離すことである。これに伴い複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)は、チャック本体1の曲げ開始端より複数の板状ワークWの表面側W1から徐々に剥がれて、複数の吸着パッド2の先端(先端開口2b)が部分的に開口する。
ところで、従来から一般的に行われるように、板状ワークWの表面側W1に密着した各吸着パッド2をZ方向へ引き剥がす場合は、吸着パッド2の先端開口2bの全体を一気に開口させるため、密着面積の大気差圧に抗する大きな剥離力が必要となる。
これに対し、前述したように板状ワークWの表面側W1に密着した各吸着パッド2を傾動させた場合には、吸着パッド2の先端開口2bにおいて一端部位から徐々に開口させるため、先端開口2bの一端部位が僅かも開口すると、各吸着パッド2の内側(内部空間2c)の気密が破れて気圧差が消える。これにより、各吸着パッド2が瞬間的に大きな剥離力を必要せず剥がれる。
剥がし用駆動部4の具体例として図1(e)に示される場合と図4に示される場合とでは、異なる条件下においてチャック本体1の一部を局部的に曲げているが、どちらも複数の保持部22で保持された複数の板状ワークWの表面側W1に対して、複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)を傾動させる点で共通している。
剥がし用駆動部4の一例として図1(e)に示される場合には、チャック本体1の裏面1dに沿って移動自在に設けられる第一部分加圧部材4aと、第一部分加圧部材4aを複数の板状ワークWの配列方向へ移動させるように設けられる第一滑動用駆動機構4bと、第一部分加圧部材4aの端面に沿ってチャック本体1が屈曲や折曲するようにチャック本体1を被転写基板20から離隔移動させる引き離し用駆動機構4cと、を有している。
第一部分加圧部材4aは、所定の重量を有し、チャック本体1において複数の吸着パッド2が配列される中央部分の裏面1dに対して、X方向やY方向へ移動自在に配置されている。
第一滑動用駆動機構4bは、アクチュエーターからなり、図1(d)の受け渡し状態で、第一部分加圧部材4aをチャック本体1の裏面1dに沿ってX方向やY方向へ移動させるように制御される。このため、移動中の第一部分加圧部材4aの下方に位置される複数の吸着パッド2は、第一部分加圧部材4aの重さで被転写基板20の複数の保持部22に向けZ方向へ加圧される。
引き離し用駆動機構4cは、チャック本体1の外側部1bにおいてX方向やY方向の端部を、被転写基板20からZ方向へ離隔させながらX方向やY方向へ所定の張力で引っ張るように構成されている。このため、引き離し用駆動機構4cによるチャック本体1の引っ張りに伴ってチャック本体1の一部は、移動中の第一部分加圧部材4aの後側端部4dに沿ってZ方向へ屈曲される。この曲げ線1eは、その後の第一部分加圧部材4aの移動に伴ってX方向やY方向へ移行される。
図示例の場合には、第一部分加圧部材4aとしてチャック本体1のY方向全長と略同じ又はそれよりも長い帯板体が用いられ、この帯板体を第一滑動用駆動機構4bでX方向へ片道移動させている。これにより、図1(e)及び図2の二点鎖線に示されるように、チャック本体1のY方向全長に亘る第一曲げ線1eに沿って、チャック本体1を局部的にZ方向及びX方向へ屈曲させている。第一曲げ線1eは、その後の第一部分加圧部材4aの移動に伴ってX方向へ移行する。
また剥がし用駆動部4の他の例として図4に示される場合には、チャック本体1の裏面1dに沿って移動自在に設けられる第二部分加圧部材4eと、第二部分加圧部材4eを複数の板状ワークW及び複数の保持部22の配列方向へ移動させるように設けられる第二滑動用駆動機構4fと、を有している。
第二部分加圧部材4eは、所定の重量を有し、チャック本体1において複数の吸着パッド2が配列される中央部分の裏面1dに対して、X方向やY方向へ移動自在に配置されてる。
第二滑動用駆動機構4fは、アクチュエーターからなり、図1(c)の離脱状態で、第二部分加圧部材4eをチャック本体1の裏面1dに沿ってX方向やY方向へ移動させるように制御される。このため、チャック本体1の一部は、移動中の第二部分加圧部材4eの下側端面4gに沿ってZ方向へ屈曲され、この曲げ線1eは、その後の第二部分加圧部材4eの移動に伴ってX方向やY方向へ移行される。これと同時に移動中の第二部分加圧部材4eの下方に位置する複数の吸着パッド2は、第二部分加圧部材4eの重さで被転写基板20の複数の保持部22に向けZ方向へ加圧される。
図示例の場合には、第二部分加圧部材4eとしてチャック本体1のY方向全長と略同じ又はそれよりも長い帯板体が用いられ、この帯板体を第二滑動用駆動機構4fでX方向へ片道移動させている。これにより、チャック本体1のY方向全長に亘る第二曲げ線1fに沿って、チャック本体1が局部的にZ方向及びX方向へ屈曲される。第二曲げ線1fは、その後の第二部分加圧部材4eの移動に伴ってX方向へ移行する。
なお、その他の例として図示しないが、第一部分加圧部材4aや第二部分加圧部材4eの形状を図示例以外の形状に変更することや、第一部分加圧部材4aを第一滑動用駆動機構4bでY方向へ移動させることや、第二部分加圧部材4eを第二滑動用駆動機構4fでY方向へ移動させることなどの変更も可能である。
一方、複数の吸着パッド2は、図5(a)〜(f)に示されるように、被転写基板20の複数の保持部22で保持された複数の板状ワークWの表面側W1と対向する先端(先端面2a)の一部に剥離トリガー2dを有することが好ましい。
剥離トリガー2dは、複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)において剥がし用駆動部4によるチャック本体1の曲げ移動方向(第一曲げ線1e又は第二曲げ線1fの移行方向)の逆側端(上流端)に配置される。つまり、剥離トリガー2dの位置は、剥がし用駆動部4によりチャック本体1の一部が被転写基板20から離隔する方向(Z方向)へ曲げられ、被転写基板20の複数の保持部22で保持された複数の板状ワークWの表面側W1から傾動移動を開始する部位である。
剥離トリガー2dの形状は、剥がし用駆動部4によるチャック本体1の曲げ移動方向へ肉薄な形状や尖った形状などに形成することで、その他の部分よりも弾性変形し易くなるように設定されている。
剥離トリガー2dの一例として図5(a)に示される場合には、各吸着パッド2の筒状内外面においてX方向の先端部位のみを部分的に取り除くことにより、周方向の他の部分よりも肉薄に形成している。図示例では、各吸着パッド2の外周面の一部をテーパー状に傾斜させているが、内周面の一部をテーパー状に傾斜させることや、外周面又は内周面の一部を階段状に取り除くことなどの形状変更が可能である。
また剥離トリガー2dの変形例を図5(b)〜(f)に示す。なお図中において矢印の4b′は、剥がし用駆動部4によるチャック本体1の曲げ移動方向を示している。
図5(b)に示される場合には、各吸着パッド2の円筒体において少なくとも先端開口2bの位置を偏心させることにより、周方向の他の部分よりも肉薄に形成している。
図5(c)に示される場合には、各吸着パッド2の円筒体において内外面(外周面又は内周面)の一部に凹溝を形成することにより、周方向の他の部分よりも肉薄に形成している。
図5(d)に示される場合には、各吸着パッド2の円筒体において周方向の一部を尖った形状に突出形成することにより、周方向の他の部分よりも肉薄に形成している。
図5(e)に示される場合には、各吸着パッド2の四角筒体において少なくとも先端開口2bの位置を偏心させることにより、周方向の他の部分よりも肉薄に形成している。
図5(f)に示される場合には、各吸着パッド2の四角筒体において内外面(外周面又は内周面)の一部に取り除くことにより、周方向の他の部分よりも肉薄に形成している。
なお、剥離トリガー2dの他の例として図示しないが、図示例以外の形状に変更することも可能である。
これに加えて複数の吸着パッド2は、加温により軟化し且つ冷却により硬化する温度依存性が高い材料で形成し、後述する制御部5により接離用駆動部3を一時的に加温制御し、剥がし用駆動部4を冷却制御することが好ましい。
複数の吸着パッド2を加温に伴い軟化する材料で形成することにより、各吸着パッド2の先端面2aは、柔軟性と濡れ性が向上する。
また複数の吸着パッド2を冷却に伴い硬化する材料で形成されることにより、各吸着パッド2の先端面2aは、硬くなって柔軟性と濡れ性が低下する。
接離用駆動部3の一時的な加温制御の具体例として図3(a)(b)に示される場合には、接離用駆動部3となる部分押圧部材3aがヒーターなどの加熱装置(図示しない)を内蔵し、後述する制御部5により作動制御される。
接離用駆動部3の一時的な加温制御例としては、図3(b)に示されるように、X方向やY方向へ移動する部分押圧部材3aにより、チャック本体1の複数の吸着パッド2を所定温度以上に加温しながら、転写基板10に配列された複数の板状ワークWに向けZ方向へ押圧する。このため、移動中の部分押圧部材3aの下方に位置される複数の吸着パッド2は、部分押圧部材3aから加温されて、各吸着パッド2の先端面2aの柔軟性と濡れ性が向上する。
剥がし用駆動部4を冷却制御の具体例として図1(e)や図4に示される場合には、剥がし用駆動部4となる第一部分加圧部材4aや第二部分加圧部材4eがクーラーなどの冷却装置(図示しない)を内蔵し、後述する制御部5により作動制御される。
剥がし用駆動部4の冷却制御例としては、図1(e)や図4に示されるように、X方向やY方向へ移動する第一部分加圧部材4aや第二部分加圧部材4eにより、チャック本体1の複数の吸着パッド2を所定温度以下に冷却しながら、被転写基板20に配列された複数の保持部22に向けZ方向へ加圧する。このため、移動中の第一部分加圧部材4aや第二部分加圧部材4eの下方に位置される複数の吸着パッド2は、第一部分加圧部材4aや第二部分加圧部材4eから冷却されて、各吸着パッド2の先端面2aが硬くなって柔軟性と濡れ性が低下する。
さらに本発明の実施形態に係るワーク転写用チャックAの作動は、大気雰囲気で行う「大気作動」も可能であるが、減圧雰囲気で行う「減圧作動」の方が好ましい。
「減圧作動」の場合には、室内圧力が調整可能な変圧室Bの内部にワーク転写用チャックAを配置して、複数の吸着パッド2による転写基板10からの複数の板状ワークWの受け取りと、接離用駆動部3による複数の板状ワークWの被転写基板20への搬送及び受け渡しと、剥がし用駆動部4による複数の板状ワークWからの複数の吸着パッド2の剥離と、を変圧室Bの室内で行うことが好ましい。
変圧室Bは、チャンバー(図示しない)の内部に形成され、変圧室Bの室内を大気雰囲気から所定真空度の減圧雰囲気に調整する室圧調整手段(図示しない)を有している。
室圧調整手段は、真空ポンプなどの排気源からなり、後述する制御部5により作動制御される。
室圧調整手段の制御例としては、複数の板状ワークWの受け取り時において、変圧室B内を大気圧P0よりも低圧な第一減圧雰囲気P1に制御することが好ましい。被転写基板20への搬送時及び受け渡し時には、大気圧P0に制御することが好ましい。複数の板状ワークWからの複数の吸着パッド2の剥離時には、第一減圧雰囲気P1と同じ又はそれよりも低圧な第二減圧雰囲気P2に制御することが好ましい。
第一減圧雰囲気P1や第二減圧雰囲気P2の具体例としては、第一減圧雰囲気P1を約90Kpa、第二減圧雰囲気P2を約80Kpaなどのように大気圧(約101.3KPa)P0から約10Kpa程度ずつ減圧されるように設定することが好ましい。
制御部5は、接離用駆動部3や剥がし用駆動部4や変圧室Bの室圧調整手段などとそれぞれ電気的に接続した制御回路(図示しない)を有するコントローラである。制御部5となるコントローラは、制御回路に予め設定されたプログラムに従って、予め設定されたタイミングで順次それぞれ作動制御している。
制御部5の制御回路に設定されたプログラムを、ワーク転写用チャックAを用いたワーク転写方法として説明する。
本発明の実施形態に係るワーク転写用チャックAによるワーク転写方法は、チャック本体1の複数の吸着パッド2の先端を転写基板10に配列された複数の板状ワークWに圧接させる押圧工程と、複数の吸着パッド2の内側に生じた圧力差で複数の板状ワークWを吸着する吸着工程と、複数の吸着パッド2で吸着した複数の板状ワークWを被転写基板20の複数の保持部22に圧接させる受け渡し工程と、複数の保持部22に保持された複数の板状ワークWから複数の吸着パッド2を剥がす剥離工程と、を主要な工程として含んでいる。
さらに押圧工程の前には、光学的な位置合わせ機構(図示しない)によりチャック本体1又は転写基板10のいずれか一方を相対的にXY方向へ調整移動して、複数の吸着パッド2と複数の板状ワークWとを位置合わせする位置決め工程を含むことが好ましい。
図1(a)や図3(a)の位置決め工程では、変圧室B内を大気圧P0に維持することが好ましい。
押圧工程は、複数の吸着パッド2と複数の板状ワークWとの位置合わせ状態から図1(b)の実線や図3(b)に示されるように、接離用駆動部3でチャック本体1を転写基板10に向け接近移動させる。これにより、複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が複数の板状ワークWの表面側W1に圧接して弾性的に圧縮変形する。
「大気作動」の場合には、複数の板状ワークWの表面側W1に対する複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)の押圧に伴い、複数の吸着パッド2の内側(内部空間2c)中の空気が漏れ出ることで、複数の吸着パッド2がそれぞれ圧縮変形する。
吸着工程は、複数の吸着パッド2の先端(先端開口2b)を複数の板状ワークWの表面側W1で塞ぐことにより、筒状に形成された各吸着パッド2の内側(内部空間2c)が密閉される。これに続いて図1(b)の一点鎖線や図3(b)に示されるように、接離用駆動部3でチャック本体1を転写基板10から離隔移動させる。これにより、各吸着パッド2の先端(先端開口2b)が各板状ワークWの表面側W1で塞がれたまま、複数の吸着パッド2が弾性的に伸張変形しようとする。
このため、「大気作動」の場合であっても、複数の吸着パッド2の内側(内部空間2c)がそれぞれ減圧されて、複数の吸着パッド2の外側との間に圧力差を生じ、複数の板状ワークWの表面側W1が吸着されて仮保持する。
特に「大気作動」の場合には、複数の吸着パッド2の内側(内部空間2c)からの空気漏れ量により圧力差が生じるため、複数の吸着パッド2の内側(内部空間2c)からの空気漏れ量に個体差が生じると、複数の吸着パッド2による複数の板状ワークWの吸着保持力が不均一になることもある。
押圧工程及び吸着工程では、複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が複数の板状ワークWの表面側W1に接触する前の時点で、変圧室B内を室圧調整手段によって大気圧P0から第一減圧雰囲気P1に減圧することが好ましい。これにより、第一減圧雰囲気P1で複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が、複数の板状ワークWの表面側W1に圧接する。
複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が複数の板状ワークWの表面側W1に圧接した後は、大気圧P0に戻すことが好ましい。
「減圧作動」の場合には、複数の板状ワークWの表面側W1に対して複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が圧接する前の時点で、既に複数の吸着パッド2の内側(内部空間2c)が第一減圧雰囲気P1に減圧されている。このため、「大気作動」のように複数の吸着パッド2の内側(内部空間2c)からの空気漏れ量と関係なく、複数の吸着パッド2の外側(大気圧P0と)との間に均一な圧力差が生じる。
これにより「大気作動」に比べて、複数の板状ワークWの表面側W1に対する複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)の押圧力が小さくても確実に吸着保持可能となるとともに、複数の吸着パッド2による複数の板状ワークWの吸着保持力を一定に管理可能となる。
その後、図1(c)に示される離脱工程は、接離用駆動部3によるチャック本体1の離隔移動に伴い、複数の吸着パッド2で吸着した複数の板状ワークWを転写基板10から引き離している。
受け渡し工程は、図1(d)や図4に示されるように、チャック本体1の複数の板状ワークWを被転写基板20に配列された複数の板状ワークWの保持部22と対向させた状態で行われる。この対向させて状態において、接離用駆動部3や第二部分加圧部材4e及び第二滑動用駆動機構4fでチャック本体1を被転写基板20に向け接近移動させる。これにより、複数の吸着パッド2で吸着され仮保持した複数の板状ワークWの裏面側W2が、被転写基板20の複数の保持部22に圧接して、各板状ワークWが各保持部22に保持される。
離脱工程及び受け渡し工程では、変圧室B内を大気圧P0に維持することが好ましい。
特に「減圧作動」の場合には、上述した理由により「大気作動」に比べて、複数の吸着パッド2による複数の板状ワークWの吸着保持が安定的に維持される。
剥離工程は、図1(e)や図4に示されるように、剥がし用駆動部4でチャック本体1の一部を被転写基板20から離隔するようにチャック本体1の厚み方向へ曲げる。これにより、被転写基板20の複数の保持部22で保持した複数の板状ワークWの表面側W1に対して、複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が傾動し、各吸着パッド2において先端(先端開口2b)の一部から徐々に開口して剥がれる。
つまり、図4に示される剥がし用駆動部4(第二滑動用駆動機構4f)は、図1(c)に示す複数の吸着パッド2の押圧前(離脱工程)から、図1(e)に示す複数の板状ワークWに対する複数の吸着パッド2の剥離(剥離工程)までを一連で行っている。
剥離工程では、変圧室B内を室圧調整手段によって大気圧P0から第一減圧雰囲気P1第一減圧雰囲気P1と同じ又はそれよりも低圧な第二減圧雰囲気P2に減圧することが好ましい。
「減圧作動」の場合には、複数の吸着パッド2の内側(内部空間2c)と外側との気圧差が解消されるか、又は外側の方が減圧されるため、被転写基板20の複数の保持部22で保持した複数の板状ワークWの表面側W1から複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が確実に剥がれる。
このような本発明の実施形態に係るワーク転写用チャックA及びワーク転写方法によると、複数の板状ワークWが配列された転写基板10に対してチャック本体1を対向させた状態で、制御部5により接離用駆動部3がチャック本体1を転写基板10に向け(Z方向へ)接近移動する。これにより、複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が複数の板状ワークW(表面側W1)に圧接して、複数の吸着パッド2の先端(先端開口2b)を複数の板状ワークW(表面側W1)で塞ぐ。
このため、複数の吸着パッド2の内側(内部空間2c)に生じた圧力差で複数の板状ワークWの表面側W1が吸着される。
その後、複数の板状ワークWの保持部22が配列形成された被転写基板20に対してチャック本体1を対向させた状態で、接離用駆動部3がチャック本体1を被転写基板20に向けチャック本体1の厚み方向(Z方向)へ接近移動する。これにより、複数の吸着パッド2で吸着した複数の板状ワークWの裏面側W2が被転写基板20の複数の保持部22に圧接されて保持する。
その後に剥がし用駆動部4がチャック本体1の一部を被転写基板20からチャック本体1の厚み方向(Z方向)及び複数の吸着パッド2の配列方向(X方向やY方向)へ曲げ変形させる。これにより、複数の保持部22で保持した複数の板状ワークWの表面側W1に対し、複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)が傾動して部分的に開口する。
したがって、複数の板状ワークWがマイクロLEDなどの微小素子や平板体などであっても、転写基板10から複数の板状ワークWを微小な力でソフトに仮保持(把持)して搬送し、搬送先では複数の板状ワークWの表面側W1から複数の吸着パッド2が微小な力で各板状ワークWへの機械的応力を抑制しながら剥離可能になって複数の板状ワークWを確実に転写させることができる。
その結果、仮基板に素子が粘着材層によって仮固定される従来のものに比べ、転写基板10や被転写基板20が大型で一度に大量の板状ワークWを転写する場合であっても、複数の吸着パッド2による仮固定力が妨げとならず、転写された複数の板状ワークWから複数の吸着パッド2をソフトに剥離できて、剥離時における複数の板状ワークWの変形や破損を防止できる。
これに加えて、剥離時に転写された複数の板状ワークWが被転写基板20に対して位置ズレせず、精度の低下を防止できる。
さらに仮基板の粘着材層が素子を埋め込み硬化することで仮基板に素子が仮固定される従来のものに比べ、複数の吸着パッド2を繰り返し再利用できるだけでなく、複数の吸着パッド2に真空圧力などの外的な用力を必要としないために全体構造を簡素化でき、微小素子を受け渡すワーク転写用チャックAを低コストで作製できる。
特に、剥がし用駆動部4は、チャック本体1の裏面1dに沿って移動自在な所定重量の部分加圧部材(第一部分加圧部材4a,第二部分加圧部材4e)を有し、部分加圧部材(第一部分加圧部材4a,第二部分加圧部材4e)の端面(後側端部4d,下側端面4g)に沿ってチャック本体1を局部的に曲げることが好ましい。
この場合には、図1(e)や図4に示されるように、チャック本体1の一部が移動中の部分加圧部材(第一部分加圧部材4a,第二部分加圧部材4e)の端面(後側端部4d,下側端面4g)に沿って局部的に屈曲される。これと同時に、移動中の部分加圧部材(第一部分加圧部材4a,第二部分加圧部材4e)の下方に位置する各吸着パッド2が被転写基板20の複数の保持部22に向け加圧される。
このため、被転写基板20の各保持部22で保持した各板状ワークWの表面側W1に対して、部分加圧部材(第一部分加圧部材4a,第二部分加圧部材4e)の重量で各吸着パッド2の加圧しながら、チャック本体1の局部的な屈曲により各板状ワークWの表面側W1から各吸着パッド2の先端(先端面2a)が傾動して剥がされる。
したがって、剥離時における各板状ワークWの浮き上がりを防止することができる。
その結果、被転写基板20に対する複数の板状ワークWの位置ズレを確実に防止でき、精度の向上が図れる。
さらに、複数の吸着パッド2は、複数の保持部22で保持された複数の板状ワークWと対向する先端(先端面2a)の一部に剥離トリガー2dを有し、剥離トリガー2dを、剥がし用駆動部4によるチャック本体1の曲げ移動方向4b′の逆側端に肉薄な形状又は尖った形状に形成することが好ましい。
この場合には、図5(a)〜(f)に示されるように、剥がし用駆動部4がチャック本体1を被転写基板20から(Z方向へ)離隔するように曲げ変形させることにより、複数の吸着パッド2の先端面2aにおいて肉薄な形状や尖った形状の剥離トリガー2dが、スムーズに弾性変形して傾動を開始する。
このため、剥離トリガー2dから各吸着パッド2の先端開口2bが一気に開口してスムーズに剥がれる。
したがって、被転写基板20の複数の保持部22で保持された複数の板状ワークWの表面側W1から複数の吸着パッド2の先端(先端面2a)をよりスムーズに剥がすことができる。
その結果、被転写基板20に対する複数の板状ワークWの位置ズレをより確実に防止でき、更なる精度の向上が図れる。
また、複数の吸着パッド2が、加温により軟化し冷却により硬化する材料で形成され、制御部5により接離用駆動部3を一時的に加温制御し、剥がし用駆動部4を冷却制御することが好ましい。
この場合には、接離用駆動部3の加温制御で複数の吸着パッド2を加温することにより、各吸着パッド2の先端面2aが軟化して柔軟性と濡れ性が向上する。このため、複数の吸着パッド2の先端面2aが、転写基板10に配列した複数の板状ワークWの表面側W1に密着し易くなる。
剥がし用駆動部4の冷却制御で複数の吸着パッド2を冷却することにより、各吸着パッド2の先端面2aが硬くなって柔軟性と濡れ性が低下する。このため、複数の吸着パッド2の先端面2aが、被転写基板20の複数の保持部22で保持した複数の板状ワークWの表面側W1から剥がれ易くなる。
したがって、複数の吸着パッド2の温度制御で複数の板状ワークWの吸着と剥離を向上させることができる。
その結果、転写基板10から複数の板状ワークWを確実に受け取って被転写基板20の所定位置へ確実に受け渡すことができて、更なる受け渡し精度の向上が図れる。
またさらに、チャック本体1及び複数の吸着パッド2と、接離用駆動部3と、剥がし用駆動部4と、転写基板10又は被転写基板20が変圧室Bの内部に配置され、変圧室Bは、制御部5で作動制御される室圧調整手段を有し、制御部5は、室圧調整手段により変圧室Bを、複数の吸着パッド2による複数の板状ワークWの受け取り時に大気圧P0よりも低圧な第一減圧雰囲気P1に制御し、接離用駆動部3による被転写基板20への受け渡し時に大気圧P0に戻し、剥がし用駆動部4による複数の板状ワークWからの複数の吸着パッド2の剥離時に第一減圧雰囲気P1と同じ又はそれよりも低圧な第二減圧雰囲気P2に制御することが好ましい。
この場合には、変圧室Bの内圧制御で複数の板状ワークWの吸着と剥離をより確実に行うことができる。
その結果、転写基板10から複数の板状ワークWを確実に受け取って被転写基板20の所定位置へ確実に受け渡すことができて、更なる受け渡し精度の向上が図れる。
なお、前示の実施形態において図示例では、転写基板10に配列された複数の板状ワークWを、チャック本体1の複数の吸着パッド2で受け取って、搬送先の被転写基板20の保持部22に受け渡して転写(実装)したが、これに限定されず、配列された複数の板状ワークWのうち選択した板状ワークWのみを仮転写して再配列し、仮転写された板状ワークWを搬送先の被転写基板20の保持部22に受け渡して本転写(実装)してもよい。
この場合には、複数のチャック本体1を用いて、間引選択手順と部分転写手順を繰り返す選択転写方式により可能になる。
さらに図示例では、転写基板10における複数の板状ワークWの配列状態と、被転写基板20における複数の保持部22の配列状態と、チャック本体1における複数の吸着パッド2の配列状態を、X方向及びY方向へそれぞれ所定の周期で格子状に配列しているが、これに限定されず、格子状以外の形状で配列してもよい。
A ワーク転写用チャック 1 チャック本体
1a 表面 1d 裏面
2 吸着パッド 2a 先端(先端面)
2c 内側(内部空間) 2d 剥離トリガー
3 接離用駆動部 4 剥がし用駆動部
4a 部分加圧部材(第一部分加圧部材) 4b′ 曲げ移動方向
4d 端面(後側端部) 4e 部分加圧部材(第二部分加圧部材)
4g 端面(下側端面) 5 制御部
10 転写基板 20 被転写基板
22 保持部 B 変圧室
P0 大気圧 P1 第一減圧雰囲気
P2 第二減圧雰囲気 W 板状ワーク

Claims (6)

  1. 転写基板に配列した微小素子が含まれる複数の板状ワークを、前記転写基板から受け取って被転写基板の所定位置に受け渡すワーク転写用チャックであって、
    前記複数の板状ワークを配列した前記転写基板か、又は前記複数の板状ワークの保持部を配列した前記被転写基板のいずれか一方と対向するように設けられる曲げ変形可能なシート状のチャック本体と、
    前記チャック本体の表面に前記チャック本体の厚み方向へ弾性変形可能な筒状に突出形成され、且つ前記転写基板の前記複数の板状ワーク又は前記被転写基板の前記複数の保持部と前記チャック本体の厚み方向へ対向するように配列される複数の吸着パッドと、
    前記転写基板又は前記被転写基板のいずれか一方に対して前記チャック本体の前記複数の吸着パッドを前記チャック本体の厚み方向へ接近移動或いは隔離移動させる接離用駆動部と、
    前記チャック本体の一部を前記被転写基板から離隔する前記チャック本体の厚み方向及び前記複数の吸着パッドの配列方向へ曲げる剥がし用駆動部と、
    前記接離用駆動部及び前記剥がし用駆動部を作動制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記接離用駆動部による前記チャック本体の前記転写基板への接近移動に伴い、前記複数の吸着パッドの先端が前記複数の板状ワークに圧接して、前記複数の吸着パッドの内側に生じた圧力差で前記複数の板状ワークが吸着され、前記接離用駆動部による前記チャック本体の前記被転写基板への接近移動に伴い、前記複数の吸着パッドで吸着した前記複数の板状ワークが前記被転写基板の前記複数の保持部に圧接して保持され、前記剥がし用駆動部による前記チャック本体の前記被転写基板からの離隔方向への局部的な曲げに伴い、前記複数の保持部で保持した前記複数の板状ワークに対して、前記複数の吸着パッドの前記先端が傾動して部分的に開口するように制御されることを特徴とするワーク転写用チャック。
  2. 前記剥がし用駆動部は、前記チャック本体の裏面に沿って移動自在な所定重量の部分加圧部材を有し、前記部分加圧部材の端面に沿って前記チャック本体が局部的に屈曲されることを特徴とする請求項1記載のワーク転写用チャック。
  3. 前記複数の吸着パッドは、前記複数の保持部で保持された前記複数の板状ワークと対向する前記先端の一部に剥離トリガーを有し、前記剥離トリガーは、前記剥がし用駆動部による前記チャック本体の曲げ移動方向の逆側端に肉薄な形状又は尖った形状に形成されることを特徴とする請求項1又は2記載のワーク転写用チャック。
  4. 前記複数の吸着パッドが、加温により軟化し冷却により硬化する材料で形成され、前記制御部により前記接離用駆動部が加温制御され、前記剥がし用駆動部が冷却制御されることを特徴とする請求項1、2又は3記載のワーク転写用チャック。
  5. 前記チャック本体及び前記複数の吸着パッドと、前記接離用駆動部と、前記剥がし用駆動部と、前記転写基板又は前記被転写基板が変圧室の内部に配置され、前記変圧室は、前記制御部で作動制御される室圧調整手段を有し、前記制御部は、前記室圧調整手段により前記変圧室を、前記複数の吸着パッドによる前記複数の板状ワークの受け取り時に大気圧よりも低圧な第一減圧雰囲気に制御し、前記接離用駆動部による前記被転写基板への受け渡し時に前記大気圧に戻し、前記剥がし用駆動部による前記複数の板状ワークからの前記複数の吸着パッドの剥離時に前記第一減圧雰囲気と同じ又はそれよりも低圧な第二減圧雰囲気に制御することを特徴とする請求項1又は2記載のワーク転写用チャック。
  6. 転写基板に配列した微小素子が含まれる複数の板状ワークを、前記転写基板から受け取って被転写基板の所定位置に受け渡すワーク転写方法であって、
    曲げ変形可能なシート状のチャック本体の表面に突出形成された弾性変形可能な筒状の複数の吸着パッドを、前記転写基板に配列された前記複数の板状ワークと対向した状態で、接離用駆動部により前記チャック本体が前記転写基板に向け接近移動して、前記複数の吸着パッドの先端を前記複数の板状ワークに圧接させる押圧工程と、
    前記複数の吸着パッドの内側に生じた圧力差で前記複数の板状ワークを吸着する吸着工程と、
    前記チャック本体の前記複数の吸着パッドが、前記被転写基板に配列した前記複数の板状ワークの保持部と対向した状態で、前記接離用駆動部により前記チャック本体が前記被転写基板に向け接近移動して、前記複数の吸着パッドで吸着した前記複数の板状ワークを前記被転写基板の前記複数の保持部に圧接させて保持する受け渡し工程と、
    剥がし用駆動部により前記チャック本体の一部が前記被転写基板から離隔する前記チャック本体の厚み方向及び前記複数の吸着パッドの配列方向へ曲げられ、前記複数の保持部で保持された前記複数の板状ワークに対し、前記複数の吸着パッドの前記先端を傾動して部分的に開口させる剥離工程と、を含むことを特徴とするワーク転写方法。
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