JP6454019B2 - 光照射システム及び擬似自然光照射部材 - Google Patents

光照射システム及び擬似自然光照射部材 Download PDF

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Description

本発明は、ネイルサロン等において、ネイル等の施術で用いられる光照射システムに関する。また、本発明は、当該光照射システムを構成する擬似自然光照射部材に関する。さらに、本発明は、動物や人間の肌色を正確に識別可能に擬似自然光照射部材に関する。
従来からネイルサロンでは、ネイリスト等の施術者が被施術者の肌の色に合わせてUV硬化樹脂の色を選定し、被施術者の爪にネイルを施す。
詳説すると、ネイリスト等の施術者は、LED等の照明スタンド等を用いて施術者の爪に直射光をあてて指元を明るくし、被施術者の肌の色に合わせて選定した色のUV硬化樹脂を被施術者の爪上に塗布する。被施術者の爪の所望の範囲にUV硬化樹脂を塗り終えると、専用のUV照射装置に爪を入れて、爪上に塗布されたUV硬化樹脂にUV光を照射する。そして、被施術者の爪上のUV硬化樹脂が硬化すると、必要に応じてUV硬化樹脂の色を選定し、ネイルの色や模様を調整していく。
特開2013−248034号公報 特開2016−024956号公報
しかしながら、LEDは、指向性の強い硬い光であるので、LED光源を使用して指元を照らすと、局所的に光が集中して当たってしまい、光の照射角度によって実際の色と異なる色に見えるおそれがある。そのため、施術者は、被施術者に施した実際のネイルの色彩等が判断しにくく、次に塗るUV硬化樹脂の選定が困難であるという問題があった。
また、施術者は、上記したように、被施術者の肌の色と比較しながら、ネイルの色や模様、色合い等を決めていくため、施術者の肉眼で実際の肌の色を正確に識別する必要がある。
そこで、本発明の目的の一つは、人工爪又は指先の爪等の被装飾体上に短波長光硬化樹脂を塗布する際に、短波長光硬化樹脂の塗布具合や色彩を判断しやすく、また人工爪又は指先の爪等の被装飾体上の短波長光硬化樹脂を硬化できる光照明システム及び擬似自然光照射部材を提供する。本発明の目的の一つは、従来に比べて動物や人間の肌の色を正確に識別できる光照明システム及び擬似自然光照射部材を提供する。
上記した課題を解決するための本発明の一つの様相は、短波長光硬化樹脂を硬化させて人工爪又は指先の爪上にネイルを形成する光照射システムであって、短波長光照射部材と、擬似自然光照射部材を有し、前記短波長光照射部材は、筐体部内に短波長光照射光源を有し、前記筐体部は、その内部に前記人工爪又は指先を挿入可能な開口部を備え、前記短波長光照射光源は、前記開口部から短波長光硬化樹脂が塗布された前記人工爪又は指先を前記筐体部内に挿入した状態で、前記短波長光硬化樹脂に対して波長が410nm未満の短波長光を照射して前記短波長光硬化樹脂を硬化可能であり、前記擬似自然光照射部材は、面状光源を有し、前記面状光源は、前記筐体部の外部に位置し、拡散光を照射可能である光照射システムである。
ここでいう「指先の爪」とは、被施術者の指先に設けられた被施術者の爪又は人工爪をいう。
本様相によれば、擬似自然光照射部材の面状光源は、短波長光照射部材の筐体部の外部に位置し、拡散光を照射可能であるので、人工爪又は指先の爪上に短波長光硬化樹脂を塗布する際に柔らかい光で人工爪又は指先の爪の付近を照らすことができる。そのため、拡散光の照射角度によって見え方に違いがでにくく、短波長光硬化樹脂の塗布具合や色彩を判断しやすい。
また、本様相によれば、人工爪又は指先の爪上に塗布された短波長光硬化樹脂を硬化させる場合には、人工爪又は指先を開口部から筐体部内部に挿入して短波長光照射光源から短波長光を照射させることによって、短波長光硬化樹脂を硬化できるので、一連の動作でネイルを形成することができる。
好ましい様相は、前記筐体部は、その外面に前記人工爪又は指先を載置可能な載置部を有し、前記面状光源は、前記人工爪又は指先を前記載置部に載置した状態において、拡散光を前記人工爪又は指先の爪に照射可能であることである。
本様相によれば、施術者は塗布作業を行いやすい。
上記した様相は、前記面状光源は、前記人工爪又は指先を前記載置部に載置した状態において、前記人工爪又は指先の爪の天地方向の投影面上に配されていることが好ましい。
この様相によれば、施術者の手元の影が人工爪又は指先の爪に重なりにくく、影の影響をより少なくできる。
好ましい様相は、前記擬似自然光照射部材は、少なくとも2つの前記面状光源を有し、前記2つの面状光源のうち、一方の面状光源は、他方の面状光源とは異なる方向から前記短波長光硬化樹脂に拡散光を照射可能であることである。
本様相によれば、2方向から拡散光を照射可能であるので、施術者の手元に影ができにくく、施術者の手元の影によって人工爪又は指先の爪が隠れにくい。そのため、施術者は施術しやすい。
上記した様相は、前記ネイルは、ジェルネイル、スカルプチュア、ネイルポリッシュ、及びジェルポリッシュのいずれかであることが好ましい。
好ましい様相は、前記面状光源は、JIS Z 8726に準じた平均演色評価数Raが80以上であることである。
本様相によれば、面状光源の演色性が高いので、太陽光を人工爪又は指元に照射したときの色に近い状態で、人工爪又は指先の爪上の短波長光硬化樹脂や硬化したネイルを確認できる。そのため、実際の色を配慮した装飾が可能である。また、面状光源の演色性が高いので、目に優しく、人工爪又は指先の爪上の短波長光硬化樹脂や硬化したネイルを見ることによる施術者等の目の疲れを低減することができる。
好ましい様相は、前記短波長光硬化樹脂は、紫外光硬化樹脂であり、前記面状光源の拡散光は、350nm未満1000nm以上の波長範囲の光を含まないことである。
本様相によれば、面状光源の拡散光が350nm未満の波長の光を含まないので、人工爪又は指先の爪へ短波長光硬化樹脂を塗布する際に短波長光硬化樹脂が硬化しにくく、施術者等の目にも優しい。
本様相によれば、面状光源の拡散光が1000nm以上の波長の光を含まないので、拡散光を照射しても、熱線放射により人工爪又は指先の爪が高温になりにくく、被施術者が火傷することを防止できる。また、施術者は、面状光源の拡散光によって、手元が熱くなりにくいため、快適に施術できる。
好ましい様相は、前記短波長光硬化樹脂は、紫外光硬化樹脂であり、前記短波長光照射光源は、波長が350nm未満の紫外光を照射可能であることである。
上記した様相は、前記面状光源は、有機ELパネルであることが好ましい。
好ましい様相は、前記筐体部の天面又はその上方に前記人工爪又は指先を載置可能な載置部を有し、前記擬似自然光照射部材は、前記載置部と空間を挟んで対向する対向部を有し、前記対向部は、前記面状光源を支持しており、前記空間は、前記人工爪又は指先を挿入可能であり、前記面状光源は、前記人工爪又は指先を前記空間に挿入した状態で、前記人工爪又は指先の爪に対して拡散光を照射可能であることである。
本様相によれば、載置部と対向部の間の空間に人工爪又は指先を挿入して、拡散光を照射可能であるので、面状光源を支持する対向部の影が人工爪又は指先の爪に重なりにくく、影の影響を受けにくい。
好ましい様相は、前記擬似自然光照射部材は、少なくとも2つの面状光源と、前記対向部と、前記対向部を支持する脚部を有し、前記対向部は、前記2つの面状光源のうち一方の面状光源を支持しており、前記脚部は、前記2つの面状光源のうち他方の面状光源を支持しており、前記2つの面状光源は、前記人工爪又は指先を前記空間に挿入した状態で、前記人工爪又は指先の爪に対して拡散光を照射可能であることである。
本様相によれば、面状光源を支持する対向部及び脚部の影が人工爪又は指先の爪に重なりにくく、影の影響を受けにくい。
好ましい様相は、前記一方の面状光源は、前記対向部に対して着脱可能であることである。
本様相によれば、メンテナンス等の際に面状光源の交換が容易である。
本発明の一つの様相は、短波長光硬化樹脂を硬化させて被装飾体上に装飾物を形成する光照射システムであって、短波長光照射部材と、擬似自然光照射部材を有し、前記短波長光照射部材は、筐体部内に短波長光照射光源を有し、前記筐体部は、その内部に前記被装飾体を挿入可能な開口部を備え、前記短波長光照射光源は、前記開口部から前記被装飾体を前記筐体部内に挿入した状態で、前記短波長光硬化樹脂に対して波長が410nm未満の短波長光を照射して前記短波長光硬化樹脂を硬化可能であり、前記擬似自然光照射部材は、面状光源を有し、前記面状光源は、前記筐体部の外部に位置し、拡散光を照射可能である光照射システムである。
本様相によれば、被装飾体上に短波長光硬化樹脂を塗布する際に柔らかい光で被装飾体の付近を照らすことができる。そのため、拡散光の照射角度によって見え方に違いがでにくく、短波長光硬化樹脂の塗布具合や色を判断しやすい。
また、本様相によれば、被装飾体上に塗布された短波長光硬化樹脂を硬化させる場合には、被装飾体を開口部から筐体部内部に挿入して短波長光照射光源から短波長光を照射させることによって、短波長光硬化樹脂を硬化させてネイルを形成することができる。
ところで、最近、高演色性の光源として有機EL素子を含む光源が注目されている。例えば特許文献2には、陰極と陽極との間に、有機化合物からなる発光層を含む複数の発光ユニットを有する有機EL素子が開示されている。そして、特許文献2によると、当該複数の発光ユニットが発光することで得られる白色光は、380〜780nmの波長域に亘って連続した発光スペクトルSを有し、且つ、この発光スペクトルSにおいて、600〜780nmの赤色波長域Rに1つのピーク波長p1と、490〜600nmの緑色波長域Gに2つのピーク波長pX,pYと、380〜490nmの青色波長域Bに2つのピーク波長p3,p4とを有している。
このようなスペクトルをもつ有機EL素子は、広範囲に亘る色温度及び高い演色性を有した白色光を得ることができるので、特に照明装置の光源として好適とされている。
特許文献2の有機EL素子は、高演色性の白色光を拡散光として放射する光源として優れており、ネイルの色彩等を判断し易い照明システムの光源として魅力的ではある。
しかしながら、前述の「青色波長域Bに2つのピーク波長p3,p4とを有する」といった複雑な構成をもつので、例えば、被施術者の肌の色に合わせてUV硬化樹脂の色を選定しようとする際等に、肌の色を識別するための施術者の非常に高い熟練を不要とし、施術者や機体差の影響なく簡単な構成で肌の色を明確かつ高い認識性で把握するのには適しておらず、改善が必要である。
そこで、美容や医療の分野で重要性が増すと考えられ、今後需要の高まりが予想される、肌の色を明確かつ明瞭に認識可能であって、従来に比べて簡単な構成の光照射システムとするべく、本発明者らは、人間の肌の光反射特性につき検討した。その結果、肌に含まれるメラニン、及び酸化ヘモグロビンの光反射特性に対応する特定のスペクトルを照射可能な光照射システムとすることが重要であることを見出し、本発明の一つの様相として完成するに至った。詳述すると以下の通りである。
図11のグラフは、フィンランド人(白人)、ネパール人(黄色人)、及びアフリカ人(黒人)のそれぞれの手のひらの反射スペクトルであり、K.S.Bersha et al., SPECTRAL IMAGING AND ANALYSIS OF HUMAN SKIN (Univ. Eastern Finland JUN2010, CIMET)のデータをプロットしたものである。図11のグラフでは、フィンランド人(白人)を「○」、ネパール人(黄色人)を「△」、アフリカ人(黒人)を「×」で示している。
図11から読み取れるように、肌の色の差は、480nm未満の波長範囲(短波長域)及び580nmを越える波長範囲(長波長域)では発生しているが安定していない。それに対して、480nm以上580nm以下の波長範囲では比較的安定している。 このような結果となる原因は、酸化ヘモグロビンを実線、メラニンを破線で示した相対的反射スペクトルを表す図12のグラフから明らかである。すなわち、肌中での酸化ヘモグロビン濃度が高いことは、血色が良いことに対応するが、580nmを超える長波長域では高反射率化し、480nm未満の短波長域では高吸収率化する。これらのことから、酸化ヘモグロビン濃度の濃度差の影響は、不安定化し不明瞭化すると考えられる。酸化ヘモグロビン濃度の濃度差の影響が安定して大きく観察されるのは、中反射率・中吸収率を維持している480nm〜580nm範囲と考えられる。 また、肌中のメラニン濃度は、色の濃さに対応するが、480nm未満の短波長域では高吸収率であり、メラニン濃度の濃度差の影響は、不明瞭化し、最も濃度差の影響が大きく出るのは、中反射率となる480nm〜580nmの波長範囲と考えられる。
以上のことから、肌の色の差異、特に医療関係の血色状態及び美容関係の色の濃淡に関する差異を最明瞭に観察するためには、480nm以上580nm以下の波長範囲で安定したスペクトルをもつ光の照射が必要であり、かつ、当該スペクトルは480nm未満の波長域(短波長域)及び580nmを超える波長域(長波長域)において単純なスペクトル構造を有することが望ましい。すなわち、前記スペクトルは、480nm未満の波長域及び580nmを超える波長域において、極大値の数が少ないこと、言い換えればピークの個数が少ないことが、明確な前記差異の認識のためには望ましいと考えられる。
このような考察の結果、導き出された本発明の一つの様相は、拡散光を照射可能な面状光源を1又は複数有する擬似自然光照射部材を備え、前記擬似自然光照射部材は、識別スペクトルと、擬似自然光形成スペクトルを合成した合成スペクトルの光を人間の肌に照射可能であり、前記識別スペクトルは、480〜580nmの青緑から緑系波長範囲において、最大強度MAX及び最小強度MINを有し、かつ、下記(数式1)で示される照射強度の変動範囲が0.5以下であり、前記擬似自然光形成スペクトルは、430〜480nmの青系波長範囲及び580〜680nmの赤系波長範囲の各々の波長範囲において、各々1つのピークを含んでおり、さらに前記赤系波長範囲の最大ピーク強度PEAKが下記(数式2)を満たす光照射システムである。
Figure 0006454019
Figure 0006454019
本様相によれば、メラニン及び酸化ヘモグロビンの反射特性に対応する480nm〜580nm範囲の強度が安定した強いスペクトルをもち、簡便かつ単純なスペクトル構成をとる白色光を照射可能である。そのため、自然光下の人間の肌色を明確かつ明瞭に高認識できる。本様相によれば、例えば、ネイリストが肌の色に応じネイルジェル色の選択をする際には、肌の色を明瞭に認識でき、より美しくネイル装飾を行うことが可能となる。また、例えば、医療現場であれば、看護師の患者容態の目視での判断精度の向上が可能となる。
上記した様相は、前記面状光源のうち、一の面状光源は、有機ELパネルであって、かつ、そのCIE13.3に準ずる演色評価数CRIが80以上であり、さらに、前記拡散光の光照射スペクトルにおける480nmにおける強度A(W/nm)が580nmにおける強度B(W/nm)の0.8倍以上1.2倍以下であることが好ましい。
本様相によれば、肌色の認識性をより向上できる。
上記した様相は、前記一の面状光源の有機ELパネルは、前記擬似自然光形成スペクトルを形成する有機EL素子を含み、前記有機EL素子は、陽極電極層と陰極電極層との間に、互いに接続層を介して電気的に直列接続された3つの発光ユニットを含んでおり、前記接続層は、陽極側に接する発光ユニットに電子を注入し、かつ、陰極側に接する発光ユニットに正孔を注入するものであり、前記3つの発光ユニットのうち、第1の発光ユニットは、前記青系波長範囲のピークを有する発光スペクトルを有し、第2の発光ユニットは、460〜530nmの波長範囲に1つの極大強度であるピークを有する発光スペクトルを有し、第3の発光ユニットは、前記赤系波長範囲のピーク、及び530〜580nmの緑色波長範囲に1つの極大強度をとるピークを有する発光スペクトルを有することが好ましい。
上記した様相は、第2の発光ユニットは、480〜530nmの青緑波長範囲に1つの極大強度であるピークを有する発光スペクトルを有することが好ましい。
この様相によれば、1枚の有機ELパネルを用いるだけで、肌色の高認識性が確保可能となる。
上記した様相は、前記擬似自然光照射部材は、少なくとも2つの面状光源を有し、前記2つの面状光源のうち、一方の面状光源は、前記青系波長範囲のピーク及び前記赤系波長範囲のピークを有するスペクトルの拡散光を照射可能であり、他方の面状光源は、前記青緑から緑系波長範囲に1つの極大強度であるピークを有するスペクトルの拡散光を照射可能であることが好ましい。
この様相によれば、肌色認識性を調整しつつ照明可能となる。
上記した様相は、短波長光硬化樹脂を硬化させて人工爪又は指先の爪上にネイルを形成する光照射システムであり、短波長光照射部材を有し、前記短波長光照射部材は、筐体部内に短波長光照射光源を有し、前記筐体部は、その内部に前記人工爪又は指先を挿入可能な開口部を備え、前記短波長光照射光源は、前記開口部から前記人工爪又は指先を前記筐体部内に挿入した状態で、前記短波長光硬化樹脂に対して波長が410nm未満の短波長光を照射して前記短波長光硬化樹脂を硬化可能であり、前記面状光源は、前記筐体部の外部に位置することが好ましい。
この様相によれば、人工爪又は指先の爪等の被装飾体上に短波長光硬化樹脂を塗布する際に短波長光硬化樹脂の塗布具合や色彩を判断しやすく、また人工爪又は指先の爪等の被装飾体上の短波長光硬化樹脂を硬化できる。
本発明の一つの様相は、筐体部内に短波長光照射光源を備え、人工爪又は指先の爪上に塗布された短波長光硬化樹脂を硬化させる短波長光照射部材に対して取り付けられる擬似自然光照射部材であって、前記短波長光照射部材は、前記筐体部の外面に前記人工爪又は指先を載置可能な載置部が設けられたものであり、前記擬似自然光照射部材は、面状光源を有し、前記面状光源は、前記人工爪又は指先を前記載置部に載置した状態において、拡散光を前記人工爪又は指先の爪に照射可能である擬似自然光照射部材である。
本様相によれば、人工爪又は指先の爪上に短波長光硬化樹脂を塗布する際に柔らかい光で人工爪又は指先の爪の付近を照らすことができる。そのため、拡散光の照射角度によって見え方に違いがでにくく、短波長光硬化樹脂の塗布具合や色を判断しやすい。
また本様相によれば、短波長光照射部材の筐体の外面に形成された載置部に人工爪又は指先を載置した状態で面状光源から拡散光を照射できるので、施術者が作業しやすい。
本発明の一つの様相は、筐体部内に短波長光照射光源を備え、人工爪又は指先の爪上に塗布された短波長光硬化樹脂を硬化させる短波長光照射部材に対して取り付けられる擬似自然光照射部材であって、前記擬似自然光照射部材は、前記筐体部の外部に少なくとも2つの面状光源を有し、前記2つの面状光源のうち、一方の面状光源は、他方の面状光源とは異なる方向から前記短波長光硬化樹脂に拡散光を照射可能である擬似自然光照射部材である。
本様相によれば、人工爪又は指先の爪上に短波長光硬化樹脂を塗布する際に柔らかい光で人工爪又は指先の爪の付近を照らすことができる。そのため、拡散光の照射角度によって見え方に違いがでにくく、短波長光硬化樹脂の塗布具合や色を判断しやすい。
本様相によれば、2方向から拡散光を照射可能であるため、施術者の手元に影ができにくく、施術者の手元の影によって人工爪又は指先の爪が隠れにくいので、施術者が施術しやすい。
上記した様相は、自然光下の人間の肌の色を高認識せしめる為の照明光を、前記肌に照射可能な光照射システムであって、擬似自然光照射部材を有し、前記擬似自然光照射部材は、面状光源を有し、前記面状光源は、拡散光を照射可能であり、前記擬似自然光照射部材は、青緑から緑系波長範囲(480〜580nm)において、最大強度MAX(W/nm)、及び最小強度MIN(W/nm)を有し、かつ、上記(数式1)で示される照射強度の変動範囲が0.5以下である識別スペクトルと、青系波長範囲(430〜480nm)、及び赤系波長範囲(580〜680nm)の各々の波長範囲において、各々1つのピークを含み、かつ、該赤系波長範囲のピークの強度が最大のPEAK(W/nm)を有するピークであって、上記(数式2)で示されるピークである擬似自然光形成スペクトルと、を合成したスペクトルの光を前記肌に照射可能なことを特徴とする肌色高認識性照明光照射システムに関するものである。
本発明によれば、人工爪又は指先の爪等の被装飾体上に短波長光硬化樹脂を塗布する際に短波長光硬化樹脂の塗布具合や色彩を判断しやすく、また人工爪又は指先の爪等の被装飾体上の短波長光硬化樹脂を硬化できる。
本発明によれば、従来に比べて動物や人間の肌の色を正確に識別できる。
本発明の第1実施形態の光照射システムの使用状況を模式的に表す斜視図である。 図1の光照射システムを模式的に示した斜視図である。 図2の光照射システムの分解斜視図である。 図2の光照射システムの断面図であり、主構成部材のみ図示している。 図3の擬似自然光照射部材を別の角度からみた斜視図である。 図5の擬似自然光照射部材の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態の光照射システムの使用例の説明図であり、(a)は塗布工程を表す断面図であり、(b)は硬化工程を表す断面図である。 本発明の他の実施形態の光照射システムの斜視図である。 本発明の他の実施形態の光照射システムの正面図である。 本発明の他の実施形態の光照射システムの分解斜視図である。 (a)は、フィンランド人(白人):○、ネパール人(黄色人):△、アフリカ人(黒人):×の手のひらの反射スペクトルであり、K.S.Bersha et al., SPECTRAL IMAGING AND ANALYSIS OF HUMAN SKIN (Univ. Eastern Finland JUN2010, CIMET)のデータをプロットしたものであり、(b)は、(a)のグラフに波長域の境界を表示したものである。 (a)酸化ヘモグロビン:実線、メラニン:破線の相対的反射スペクトルであり、(b)は、(a)のグラフに波長域の境界を表示したものである。 実施例1、参考例1、及び参考例2の有機ELパネルの定格光放射スペクトルである。 肌の色の認識性向上において理想的なスペクトルである。
まず、初めに、本発明の一つの様相である光照射システムについて詳述すると以下の通りである。
(光照射システム)
光照射システムは、肌色高認識性照明光照射システムであり、自然光下の動物や人間の肌の色を高認識するための照明光を肌に照射可能なシステムである。光照射システムは、特定の擬似自然光照射部材を含むことを特徴の一つとしている。
(擬似自然光照射部材)
擬似自然光照射部材は、拡散光を照射可能な面状光源を一又は複数含んでおり、後述する識別スペクトル及び擬似自然光形成スペクトルを合成した合成スペクトルの光を照射可能であることが好ましい。
擬似自然光照射部材は、上記した面状光源のうち、少なくとも1つの面状光源が有機ELパネルであることがより好ましい。
当該有機ELパネルは、そのCIE13.3に準ずる演色評価数CRIが80以上であり、かつ、その光照射スペクトルにおける480nmの強度A(W/nm)が、580nmの強度B(W/nm)の0.8倍以上1.2倍以下であることがさらに好ましい。
当該有機ELパネルは、後述する肌色高認識性と擬似自然光形成機能をもつ有機EL素子を含むことが特に好ましい。
擬似自然光照射部材は、少なくとも2つの面状光源を含んでいる。
これら2つの面状光源のうちの一方の面状光源は、擬似自然光形成面状光源であり、青系波長範囲のピーク及び赤系波長範囲のピークを有するスペクトルを有することが好ましい。これら2つの面状光源のうちの他方の面状光源は、肌色高認識性面状光源であり、青緑から緑系波長範囲に、1つの極大強度であるピークを有するスペクトルを有することが好ましい。これらの面状光源は、上記した有機ELパネルであってもよい。
(識別スペクトル) 識別スペクトルは、主に肌の色の識別性を向上させるためのスペクトルであり、青緑から緑系波長範囲(480〜580nm)において、最大強度MAX(W/nm)及び最小強度MIN(W/nm)を有し、下記(数式1)で示される照射強度の変動範囲が0.5以下である。
Figure 0006454019
(擬似自然光形成スペクトル)
擬似自然光形成スペクトルは、主に擬似自然光を形成するためのスペクトルである。
擬似自然光形成スペクトルは、青系波長範囲(430〜480nm)及び赤系波長範囲(580〜680nm)の各々の波長範囲において、各々1つのピークを有し、かつ、赤系波長範囲のピークの強度が最大のPEAK(W/nm)有するピークであって、下記(数式2)で示されるピークを有する。
すなわち、擬似自然光形成スペクトルは、青系波長範囲(430〜480nm)の1つのピーク、赤系波長範囲(580〜680nm)の1つのピークがあり、赤系波長範囲の最大ピーク強度PEAK(W/nm)が識別スペクトルの最大強度MAX(W/nm)より大きい。
Figure 0006454019
(有機EL素子)
前記有機EL素子は、肌色高認識性と擬似自然光形成機能をもつ有機EL素子である。
有機EL素子は、陽極電極層と陰極電極層との間に第1〜第3の3つ発光ユニットを有し、これらのユニットは、互いに接続層を介して電気的に直列接続されている。
ここで、接続層は、この接続層と接する陽極側の発光ユニットに電子を注入し、かつ、この接続層と接する陰極側の発光ユニットに正孔を注入する。すなわち、接続層は、陽極側に隣接する発光ユニットに電子を注入し、陰極側に隣接する発光ユニットに正孔を注入する機能をもっている。
第1の発光ユニットは、青系波長範囲(430〜480nm)のピークを有する発光スペクトルを有するものである。
第2の発光ユニットは、460〜530nmの波長範囲に1つの極大強度であるピークを有する発光スペクトルを有し、青緑波長範囲(480〜530nm)に1つの極大強度であるピークを有する発光スペクトルを有することが好ましい。
第3の発光ユニットは、赤系波長範囲(580〜680nm)のピーク、及び緑色波長範囲(530〜580nm)に1つの極大強度であるピークを有する発光スペクトルを有するものである。
さて、次に、以下の実施形態として示す擬似自然光照射部材3として、上記した擬似自然光照射部材を必要に応じて含む光照明システムについて説明する。
その概要を記載すると、短波長光硬化樹脂を硬化させて人工爪又は指先の爪上にネイルを形成するものであり、短波長光照射部材2と、擬似自然光照射部材3を有し、短波長光照射部材2は、筐体部10内に短波長光照射光源11を有し、筐体部10は、その内部に人工爪又は指先を挿入可能な開口部15を備え、短波長光照射光源11は、開口部15から人工爪又は指先を筐体部10内に挿入した状態で、短波長光硬化樹脂に対して波長が410nm未満の短波長光を照射して短波長光硬化樹脂を硬化可能であり、擬似自然光照射部材3は、面状発光部材50を有し、面状発光部材50は、筐体部10の外部に位置し、拡散光を照射可能である構成であり、その詳細は以下の通りである。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、図2の姿勢を基準とする。すなわち、被施術者100側を正面とし、施術者101側を背面とする。
本発明の第1実施形態の光照射システム1は、ネイルサロン等で主に使用されるものである。光照射システム1は、図1のようにネイリスト等の施術者101が人工爪や被施術者100の爪に対して、短波長光硬化樹脂を塗布してジェルネイルやスカルプチュア、ネイルポリッシュ、ジェルポリッシュ等のネイルを形成するものである。
以下の説明においては、被施術者100の爪に短波長光硬化樹脂を塗布し、ネイルを形成する場合について説明する。
光照射システム1は、図2,図3から読み取れるように、短波長光照射部材2と、擬似自然光照射部材3を備えており、擬似自然光照射部材3は短波長光照射部材2に対して取り付けられている。
短波長光照射部材2は、短波長光を短波長光硬化樹脂に照射し、短波長光硬化樹脂を硬化する部材である。短波長光照射部材2は、図4のように、主要構成部材として、筐体部10の内部に短波長光照射光源11(以下、単に短波長光源11ともいう)と、乾燥部12を備えている。
筐体部10は、少なくとも被施術者100の指先を挿入可能な開口部15を有した箱状体である。筐体部10は、図3,図4から読み取れるように、その内部に硬化空間16を有し、この硬化空間16が底面形成部21、天面形成部22、及び側面形成部23,24,25によって囲繞されたものである。
硬化空間16は、短波長光硬化樹脂を硬化させるための空間である。硬化空間16は、図4のように、開口部15を経由して外部と連通した連通空間であり、開口部15を介して被施術者100の指先を挿入可能な挿入空間である。
底面形成部21は、筐体部10の底面を構成する壁部であり、内側面に内側載置部30が形成されている。
内側載置部30は、筐体部10の内部であって、被施術者100の指先を載置可能な部位である。内側載置部30は、手形をした凹部31を備えており、凹部31に被施術者の指先を固定可能となっている。すなわち、凹部31には、被施術者100の指先を嵌めることが可能となっている。
天面形成部22は、図3,図4から読み取れるように、筐体部10の天面を構成し、底面形成部21と上下方向に硬化空間16を挟んで対向した壁部である。天面形成部22は、その外側面に外側載置部35を備えている。
外側載置部35は、被施術者100の指先を載置可能な部位であり、施術者101の作業台としても機能する。外側載置部35は、手形をした凹部36を備えており、凹部36に被施術者100の指先を固定可能となっている。すなわち、凹部36には、被施術者100の指先を嵌めることが可能となっている。
側面形成部23,24,25は、底面形成部21と天面形成部22を接続する壁部である。
筐体部10は、被施術者100側からみて正面に開口部15を備えている。
開口部15は、筐体部10の内部の硬化空間16と外部を連通する連通開口であり、形成部21,22,23,25の正面側の端面によって構成される開口である。開口部15は、被施術者100の指先を挿通可能となっている。
短波長光源11は、照射光として短波長光を内側載置部30に対して照射可能な部位である。短波長光源11は、フラッシュランプを光源とし、1秒間に複数回、照射光を照射可能となっている。
短波長光源11から照射する照射光は、短波長光硬化樹脂を硬化可能な短波長光である。短波長光源11から照射する照射光は、波長が410nm未満の短波長光であることが好ましく、350nm未満の紫外光であることがより好ましい。
本実施形態の短波長光源11の照射光は、350nm未満の紫外光である。
短波長光源11の1秒間当たりの照射光の照射回数は、2回以上100回以下であることが好ましい。この範囲であれば、光源たるフラッシュランプに過度な負荷をかけずに照射光を照射することができる。
短波長光源11は、総照射エネルギーが0.1J/cm2以上5.0J/cm2以下の照射光を照射可能であることが好ましい。この範囲であれば、内側載置部30に被施術者100の指先を載置した場合でも低温火傷を防止しつつ、短波長光硬化樹脂の硬化時間を短縮できる。
乾燥部12は、硬化空間16内を乾燥させ、短波長光硬化樹脂内の溶媒成分を揮発させる部位である。
擬似自然光照射部材3は、擬似自然光を再現し照射する部材であり、図5,図6から読み取れるように、主構成部材として、面状発光部材50(50a〜50d)(面状光源)と、固定部材51と、制御装置52を備えている。
面状発光部材50は、面状に広がりをもって発光し、拡散光を照射する面状発光光源であり、円形又は多角形状の板状体である。本実施形態の面状発光部材50は、四角形状の有機ELパネルである。
面状発光部材50が照射する拡散光は、白色光であり、JIS Z 8726に準じた平均演色評価数Raが80以上であることが好ましい。
面状発光部材50は、350nm未満1000nm以上の波長範囲の発光スペクトルを含まない拡散光を照射可能となっている。すなわち、面状発光部材50の照射光は、350nm以上1000nm未満の波長範囲の発光スペクトルのみをもっている。面状発光部材50は、磁力発生手段を備えており、固定部材51の固定部57a,57b,58,59に対して着脱可能となっている。
固定部材51は、正面視略コ字状の部材であり、図5のように、本体部53(対向部)と、脚部55,56を備えている。
本体部53は、横方向に延びた板状の部位であり、その下面に面状発光部材50a,50bを固定可能な固定部57a,57bを備えている。固定部57a,57bは、磁性体で形成された板体であり、面状発光部材50a,50bとの間の磁力によって面状発光部材50a,50bを支持可能となっている。
本体部53の前後方向の長さは、5cm以上15cm以下であることが好ましい。この範囲であれば、施術時に本体部53によって被施術者100の指先等が隠れにくく、本体部53が邪魔になりにくい。
脚部55は、本体部53の長手方向の一方の端部から天地方向下方に向けて立設した長板状の部位である。脚部55は、内側面に面状発光部材50cを固定可能な固定部58を備えている。
脚部56は、本体部53の長手方向の他方の端部から脚部55と同一方向に立設した長板状の部位である。脚部56は、その内側面であって、脚部55の固定部58と対向する位置に面状発光部材50dを固定可能な固定部59を備えている。
固定部58,59は、いずれも磁性体で形成された板体であり、面状発光部材50c,50dとの間の磁力によって面状発光部材50c,50dを支持可能となっている。
制御装置52は、面状発光部材50a〜50dをオンオフ制御する装置であり、各面状発光部材50a〜50dに対して電力を供給する電源装置でもある。
短波長光硬化樹脂は、ジェル状の硬化樹脂であり、塗布前においては流動性をもっている。短波長光硬化樹脂は、短波長光源11からの照射光によって硬化する硬化樹脂であって、面状発光部材50a〜50dからの照射光によっては実質的に硬化しない樹脂である。
ここでいう「照射光によって実質的に硬化しない」とは、照射光を当てたときに、その全成分の98%以上が硬化しないことをいう。
短波長光硬化樹脂は、紫外光によって硬化する紫外光硬化樹脂であり、本実施形態では、波長が350nm未満の光を含んだ光を照射することによって硬化するものである。
続いて、本実施形態の光照射システム1の各部材の位置関係について説明する。
擬似自然光照射部材3は、図2のように短波長光照射部材2の外側を覆っている。擬似自然光照射部材3の本体部53は、短波長光照射部材2の外側載置部35の上方に位置し、外側載置部35と対向している。本体部53と外側載置部35との間には、塗布空間61が形成されている。塗布空間61では、施術者101が被施術者100の爪に短波長光硬化樹脂を塗布する塗布作業を実施可能となっている。
また、擬似自然光照射部材3の脚部55,56の間には、短波長光照射部材2が位置しており、脚部55,56は、側面形成部23,25と対面している。短波長光照射部材2の一部は、擬似自然光照射部材3の内側から前方側(被施術者100側)に張り出している。
2枚の面状発光部材50a,50bは、固定部57a,57bに固定されており、その発光面60a,60bが天地方向下方向を向いている。すなわち、面状発光部材50a,50bは、塗布空間61側を向いており、外側載置部35に拡散光を照射可能となっている。面状発光部材50c,50dは、脚部55,56の固定部58,59に固定されており、その発光面60c,60dは、塗布空間61側を向いている。すなわち、面状発光部材50c,50dは互いに近接する方向を向いており、外側載置部35に拡散光を照射可能となっている。
面状発光部材50c,50dの発光面60c,60dは、面状発光部材50a,50bの発光面60a,60bと異なる方向を向いている。すなわち、面状発光部材50c,50dの発光面60c,60dに直交する方向は、面状発光部材50a,50bの発光面60a,60bに直交する方向と平行ではなく、交差するかねじれの位置の関係となっている。制御装置52は、一方の脚部56に取り付けられており、固定部材51内部の図示しない配線を介して各面状発光部材50a〜50dを発光制御可能となっている。
続いて、本実施形態の光照射システム1の使用例について説明する。なお、ここでは、被施術者100の爪にネイルを形成する場合について説明する。
まず、施術者101は、被施術者100に対して光照射システム1を挟んで対向するように着座し、制御装置52の電源を入れて、面状発光部材50a〜50dを点灯させる。
このとき、面状発光部材50a,50bは、外側載置部35に向かって拡散光を照射しており、面状発光部材50c,50dは、外側載置部35側であって面状発光部材50a,50bの照射方向に対して交差する方向に拡散光を照射している。
その後、施術者101は、塗布工程と硬化工程を実施して被施術者100の爪に所望のネイルを形成する。
まず、施術者101は、図7(a)のように被施術者100に指先を凹部36に載置してもらい、擬似自然光照射部材3から光を照射し、被施術者100の肌の色に合わせた短波長光硬化樹脂を選定する。そして、施術者101は、被施術者100の爪の所望の領域に選定したジェル状の短波長光硬化樹脂を塗布する(塗布工程)。
このとき、面状発光部材50a,50bは、被施術者100の指先や施術者101の手元の天地方向の投影面上に位置しており、面状発光部材50c,50dは、被施術者100の指先や施術者101の手元の水平方向の投影面上に位置している。すなわち、被施術者100の指先や施術者101の手元は、面状発光部材50a〜50dから複数方向の光が照射されている。本実施形態では、被施術者100の指先や施術者101の手元は、3方向から拡散光が照射されており、被施術者100の指先や施術者101の手元付近に影がほとんど発生しない状態となっている。また、被施術者100の指先や施術者101の手元は、面状発光部材50a〜50dから高い演色性をもつ拡散光が照射され、太陽光に近く柔らかい光で照らされている。そのため、施術者101は被施術者100の指先の爪上の短波長光硬化樹脂の実際の色彩に近い色を確認可能となっている。
施術者101は、被施術者100の爪の所望の領域に所望の短波長光硬化樹脂を塗布すると、図7(b)のように被施術者100に指先を短波長光照射部材2の開口部15から筐体部10内部に挿入させ、被施術者100の指先を内側載置部30の凹部31に載置する。そして、短波長光照射部材2を駆動し、内側載置部30上の被施術者100の爪に塗布された短波長光硬化樹脂に短波長光を照射しながら乾燥させ、短波長光硬化樹脂を硬化させて被膜状のネイルを形成する(硬化工程)。
そして、被膜状のネイルが形成されて硬化工程が終了すると、必要に応じて再度塗布工程に移る。すなわち、施術者101は、被施術者100の指先を凹部36に載置して、被施術者100の肌の色や爪上のネイルの色に合わせた短波長光硬化樹脂を選定し、被施術者100の爪やネイルの所望の領域に選定した短波長光硬化樹脂を塗布する。
このような塗布工程と硬化工程を交互に繰り返して被施術者100の爪上に膜状のネイルを形成していき、所望のネイルを形成する。
第1実施形態の光照射システム1によれば、面状発光部材50a〜50dに演色性の高い有機ELパネルを使用している。そのため、施術者101は、被施術者100の自然光での実際の肌の色を判断しやすく、被施術者100の肌の色に合った短波長光硬化樹脂の色の選定に迷いが生じにくい。すなわち、光照射システム1によれば、高実際色彩装飾性を発揮できる。
第1実施形態の光照射システム1によれば、面状発光部材50a〜50dは照射する拡散光に350nm未満1000nm以上の波長範囲の波長スペクトルを含まないので、塗布工程中に短波長光硬化樹脂が硬化しにくい。すなわち、第1実施形態の光照射システム1によれば、高装飾中硬化抑止性を発揮できる。また、従来に比べて短波長光による施術者101や被施術者100の目の疲れが改善でき、長波長光による高温化を抑制できる。そのため、施術者101は、快適に施術を行うことができ、被施術者100は、快適に施術を受けることができる。すなわち、第1実施形態の光照射システム1によれば、高快適装飾性を発揮できる。
第1実施形態の光照射システム1によれば、塗布工程の際に、複数の面状発光部材50a〜50dによって施術者101の手元や被施術者100の指先を照らすので、施術者101の手元や被施術者100の指先に影ができにくく、作業しやすい。
第1実施形態の光照射システム1によれば、硬化空間16と塗布空間61が別の空間であって近接した空間であるので、被施術者100は、一方の手の指先を硬化空間16に入れながら、他方の手の指先を塗布空間61に入れることができる。そのため、例えば、被施術者100の右手の指の爪に短波長光硬化樹脂を塗布している間に左手の指の爪に塗布された短波長光硬化樹脂を硬化できる。それ故に、光照射システム1によれば、施術時間を短くできる。
第1実施形態の光照射システム1によれば、人工爪又は指先の爪等の被装飾体上に短波長光硬化樹脂を塗布する際に、短波長光硬化樹脂の塗布具合や色彩を判断しやすい。
第1実施形態の擬似自然光照射部材によれば、自然光に近い白色光であって、自然光下での動物や人間の肌色を再現できる。
上記した実施形態では、本体部53は、脚部55,56と連結されており、回動不能に支持されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。本体部53は、図8のように、脚部55,56に対して回動可能に支持されていてもよい。
上記した実施形態では、面状発光部材50a,50bの発光面60a,60bは鉛直方向を向いていたが、本発明はこれに限定されるものではない。面状発光部材50a,50bの発光面60a,60bは鉛直方向に対して交差する方向に傾いていてもよい。この場合、面状発光部材50a,50bの発光面60a,60bは施術者101側に傾いていることが好ましい。
上記した実施形態では、固定部材51は正面視したときに「コ」字状であったが、本発明はこれに限定されるものではない。固定部材51は円弧状であってもよい。すなわち、図9のように、本体部53及び脚部55,56が連続した円弧を形成していてもよい。
この場合、面状発光部材50は、フレキシブル基板を支持基板とし、可撓性をもった有機ELパネルであることが好ましい。
上記した実施形態では、外側載置部35に凹部36を設けていたが、本発明はこれに限定されるものではない。外側載置部35に凹部36を設けなくてもよい。同様に、内側載置部30に凹部31を設けていたが、本発明はこれに限定されるものではない。内側載置部30に凹部31を設けなくてもよい。
上記した実施形態では、筐体部10の天面形成部22の一部を被施術者100の指先を載置する外側載置部35として機能させていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、外側載置部35と筐体部10は別体であってもよい。例えば、図10のように筐体部10とは別体であって外側載置部35をもつ載置部材70を用意し、筐体部10上に載置部材70を載置してもよい。
上記した実施形態では、本体部53に対して2枚の面状発光部材50a,50bを設けていたが、本発明はこれに限定されるものではない。本体部53に対して1枚の面状発光部材50を設けていてもよいし、3枚以上の面状発光部材50を設けていてもよい。
同様に、上記した実施形態では、脚部55,56に対してそれぞれ1枚の面状発光部材50を設けていたが、本発明はこれに限定されるものではない。脚部55,56に対してそれぞれ3枚以上の面状発光部材50を設けていてもよい。
上記した実施形態では、本体部53の長手方向に複数枚の面状発光部材50が一列に並んでいたが本発明はこれに限定されるものではない。本体部53の長手方向に複数列で並んでいてもよい。
上記した実施形態では、被施術者100の爪を硬化空間16や塗布空間61に挿入してネイルを形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。スカルプチュア等の人工爪のみを硬化空間16や塗布空間61に挿入してネイルを形成してもよい。
上記した実施形態では、短波長光照射部材2と擬似自然光照射部材3が一体的に取り付けられていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、短波長光照射部材2と擬似自然光照射部材3は互いに着脱可能であってもよい。
上記した実施形態では、筐体部10の外面たる天面形成部22の天面に外側載置部35が形成されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。外側載置部35は、側面形成部23,25に形成されていてもよい。
上記した実施形態では、短波長光硬化樹脂を硬化させて被装飾体たる爪上に装飾物たるネイルを形成していたが、本発明はこれに限定されるものではない。被装飾体は、爪以外であってもよいし、装飾物もネイル以外であってもよい。
被装飾体としては、例えば、ネックレスや指輪等のアクセサリーであってもよい。装飾物としては、例えば、ビーズ等であってもよい。
上記した実施形態では、ネイルの色を判断するために擬似自然光照射部材を使用したが、本発明はこれに限定されるものではない。擬似自然光照射部材は、ネイルの色を判断するためだけではなく、医療現場等の人間や動物の肌の色を認識する際にも使用できる。
上記した実施形態は、本発明の技術的範囲に含まれる限り、各実施形態間で各構成部材を自由に置換や付加することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1、参考例1、参考例2)
図13に各々の定格光放射スペクトルを示す実施例1、参考例1、及び参考例2の有機ELパネルを準備し、各々のパネルの放射光を照明光とし人間の手のひらに照射した状態で、ネイリストにネイルジェル色の選択のし易さにつき聞き取り調査を実施した。
定格における各パネルの演色評価数CRI値は、実施例1=86、参考例1=91、参考例2=82でいずれも高演色性のパネルである。
その結果、実施例1の有機ELパネルを用い照明した場合に最も容易に選択ができた、との回答が得られた。また、参考例1の有機ELパネルでは黄色から琥珀色がかって観察され、参考例2の有機ELパネルでは緑青色がかって観察された、との回答も得られた。
図13の光放射スペクトルから計算される、480〜580nmの波長範囲での最大強度(MAX)及び最小強度(MIN)、変動範囲、580〜680nmの波長範囲での最大ピーク強度(PEAK)、及び(480nmの強度A)/(580nmの強度B)(以下、単に「A/B」と示す)は、各々以下の通りである。
なお、Aは480nmにおける強度であり、Bは580nmにおける強度である。
実施例1:MAX=0.042、MIN=0.026、変動範囲=0.47、PEAK=0.071、及びA/B=0.034/0.042=0.81
すなわち、実施例1は、変動範囲が0.5以下であって、PEAKがMAXよりも大きく、A/Bが0.8以上である。
参考例1:MAX=0.044、MIN=0.014、変動範囲=1.03、PEAK=0.074、及びA/B=0.021/0.041=0.51
すなわち、参考例1は、変動範囲が0.5超過であって、PEAKがMAXよりも大きく、A/Bが0.8未満である。
参考例2:MAX=0.047、MIN=0.011、変動範囲=1.24、PEAK=0.070、及びA/B=0.019/0.049=0.39
すなわち、参考例2は、変動範囲が0.5超過であって、PEAKがMAXよりも大きく、A/Bが0.8未満である。
実施例1、参考例1、及び参考例2は、演色評価数が高く、いずれも高演色性のパネルであるが、実施例1の変動範囲は参考例1及び参考例2の変動範囲よりも小さく、実施例1のA/Bは参考例1及び参考例2のA/Bよりも大きい。このことが、実施例1のパネルでより高認識性の照明が可能となっている原因と考えられる。
(想定実施例2)
肌色高認識性の面状光源と擬似自然光形成の面状光源の配置や照度を適切な配置や照度に設定して照明したり、適切なピーク強度やピーク幅をもつ光を放射するように、肌色高認識機能と擬似自然光形成機能を兼ね備える有機EL素子を内蔵する有機ELパネルで照明したりする。こうすることによって、認識性の観点から図14のような理想的なスペクトルに近づけることが好ましい。2種類以上の光源や有機EL素子内の反応場を使用して合成スペクトルで光を設計する場合には、青色の範囲にはピークを作るのが安価に製造する観点から好ましい。上記のように設定することによって、高い認識性及び自然光に近い白色光を照射可能となると考えられる。
1 光照射システム
2 短波長光照射部材
3 擬似自然光照射部材
10 筐体部
11 短波長光照射光源
15 開口部
35 外側載置部(載置部)
50,50a〜50d 面状発光部材(面状光源)
53 本体部(対向部)
61 塗布空間
100 被施術者
101 施術者

Claims (5)

  1. 施術者が光照射システムを挟んで被施術者と対向して人工爪又は指先の爪上に短波長光硬化樹脂を塗布し、短波長光硬化樹脂を硬化させて人工爪又は指先の爪上にネイルを形成する光照射システムであって、
    短波長光照射部材と、擬似自然光照射部材を有し、
    前記短波長光照射部材は、筐体部内に短波長光照射光源を有し、
    前記筐体部は、その内部に前記人工爪又は指先を挿入可能な開口部を備え、
    前記短波長光照射光源は、前記開口部から短波長光硬化樹脂が塗布された前記人工爪又は指先を前記筐体部内に挿入した状態で、前記短波長光硬化樹脂に対して波長が410nm未満の短波長光を照射して前記短波長光硬化樹脂を硬化可能であり、
    前記擬似自然光照射部材は、少なくとも2つの面状光源を有し、
    前記面状光源は、前記筐体部の外部に位置し、拡散光を照射可能であり、
    前記2つの面状光源のうち、一方の面状光源は、他方の面状光源とは異なる方向から前記短波長光硬化樹脂に拡散光を照射可能であり、
    前記筐体部の天面又はその上方に前記人工爪又は指先を載置可能な載置部を有し、
    前記擬似自然光照射部材は、前記載置部と塗布空間を挟んで対向する対向部と、前記対向部を支持する脚部を有し、
    前記対向部は、前記一方の面状光源を支持しており、
    前記塗布空間は、前記施術者が前記人工爪又は指先に前記短波長光硬化樹脂を塗布可能な空間であって、前記人工爪又は指先を挿入可能であり、
    前記脚部は、平面視したときに、前記塗布空間の外側にあり、
    前記2つの面状光源は、前記人工爪又は指先を前記塗布空間に挿入した状態で、前記人工爪又は指先の爪に対して拡散光を照射可能であり、
    前記2つの面状光源と前記脚部は、平面視したときに、前記人工爪又は指先の前記塗布空間への挿入方向に対して直交する方向に並んでいることを特徴とする光照射システム。
  2. 前記短波長光硬化樹脂は、紫外光硬化樹脂であり、
    前記面状光源の拡散光は、350nm未満1000nm以上の波長範囲の光を含まず、
    前記短波長光照射光源は、波長が350nm未満の紫外光を照射可能であることを特徴とする請求項1に記載の光照射システム。
  3. 前記脚部は、前記他方の面状光源を支持していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光照射システム。
  4. 前記擬似自然光照射部材は、識別スペクトルと、擬似自然光形成スペクトルを合成した合成スペクトルの光を動物又は人間の肌に照射可能であり、
    前記識別スペクトルは、480〜580nmの青緑から緑系波長範囲において、最大強度MAX及び最小強度MINを有し、かつ、下記(数式1)で示される照射強度の変動範囲が0.5以下であり、
    前記擬似自然光形成スペクトルは、430〜480nmの青系波長範囲及び580〜680nmの赤系波長範囲の各々の波長範囲において、各々1つのピークを含んでおり、さらに前記赤系波長範囲の最大ピーク強度PEAKが下記(数式2)を満たすことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の光照射システム。
    Figure 0006454019
    Figure 0006454019
  5. 拡散光を照射可能な面状光源を1又は複数有する擬似自然光照射部材を備え、前記擬似自然光照射部材は、識別スペクトルと、擬似自然光形成スペクトルを合成した合成スペクトルの光を動物又は人間の肌に照射可能であり、
    前記識別スペクトルは、480〜580nmの青緑から緑系波長範囲において、最大強度MAX及び最小強度MINを有し、かつ、下記(数式1)で示される照射強度の変動範囲が0.5以下であり、
    前記擬似自然光形成スペクトルは、430〜480nmの青系波長範囲及び580〜680nmの赤系波長範囲の各々の波長範囲において、各々1つのピークを含んでおり、さらに前記赤系波長範囲の最大ピーク強度PEAKが下記(数式2)を満たすことを特徴とする光照射システム。
    Figure 0006454019
    Figure 0006454019
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