JP6452639B2 - 磁気ディスク用基板および磁気ディスク - Google Patents

磁気ディスク用基板および磁気ディスク Download PDF

Info

Publication number
JP6452639B2
JP6452639B2 JP2016080503A JP2016080503A JP6452639B2 JP 6452639 B2 JP6452639 B2 JP 6452639B2 JP 2016080503 A JP2016080503 A JP 2016080503A JP 2016080503 A JP2016080503 A JP 2016080503A JP 6452639 B2 JP6452639 B2 JP 6452639B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic disk
main surface
substrate
side wall
disk substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016080503A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016154060A (ja
Inventor
生悟 矢崎
生悟 矢崎
高志 前田
高志 前田
修 輿水
修 輿水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Publication of JP2016154060A publication Critical patent/JP2016154060A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6452639B2 publication Critical patent/JP6452639B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/73Base layers, i.e. all non-magnetic layers lying under a lowermost magnetic recording layer, e.g. including any non-magnetic layer in between a first magnetic recording layer and either an underlying substrate or a soft magnetic underlayer
    • G11B5/739Magnetic recording media substrates
    • G11B5/7315

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

本発明は、磁気ディスク用基板および磁気ディスクに関する。
今日、パーソナルコンピュータ、あるいはDVD(Digital Versatile Disc)記録装置等には、データ記録のためにハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)が内蔵されている。ハードディスク装置では、基板に磁性層が設けられた磁気ディスクが用いられ、磁気ディスクの面上を僅かに浮上させた磁気ヘッドで磁性層に磁気記録情報が記録され、あるいは読み取られる。
基板に磁性層を形成するには、基板の端面の3〜4箇所を爪状の冶具により把持して保持し、そのまま基板を成膜室に搬送し、基板の主表面に真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、IBD法等の気相成長法により磁性層や保護層などの薄膜を形成する。
基板の把持や搬送の際に、端面が擦れて微小な欠けを生じ、発塵したり、割れたりするおそれがあるため、基板は外周の端部に面取りが施される。例えば、特許文献1には、基板の主表面と面取り面とのなす角を48°以上80°以下とすることが記載されている。
特開平11−265506号公報
面取りが外周部に施された基板の外周端部を冶具により保持し、磁気ディスクとすべく磁性膜等の成膜処理を行うと、冶具との接触部の近傍の主表面において異物が検出された。
そこで、本発明は、成膜後の主表面に異物が残存することがない磁気ディスク用基板を提供することを目的とする。
磁気ディスク用基板において、成膜時に用いられる爪状の把持治具(保持冶具)との接触部の近傍において検出された異物を分析したところ、異物の成分は磁性層等を形成する際の膜組成の成分であることが確認された。異物の一部において積層構造が見られたため、冶具をよく観察したところ、基板との当接部において冶具の表面に堆積した膜組成の成分の一部が剥離していたことが確認された。これは、基板が冶具に接触した際に、冶具に堆積していた磁性膜等を剥ぎ落とし、剥離したものが異物として基板の主表面近傍に付着(移着)したものと考えられる。近年、生産効率改善のため、搬送スピードが益々増加傾向となっており、搬送時の基板落下防止のため、把持治具で把持する力を強くしたり、保持治具の先端をV字型に形成していることが上記現象の背景として考えられる。
また、治具との接触部を起点として、磁気ディスクの主表面上に放射状に飛び散ったような痕跡を有する欠陥も観察された。詳細に分析したところ、磁気ディスクに用いられる磁性膜や中間層等の金属成分が混ざったものであった。この原因としては、プラズマCVD法やイオンビームデポジション(IBD)法によってダイヤモンドライクカーボン(DLC)の保護膜を成膜する際に基板にかけられるバイアス電圧によって、保持治具と磁気ディスクの接点においてアーク放電が発生したことが原因であることが判明した。現在、保護膜については薄膜化を実現するため、上記の成膜方法が主流となっているが、より緻密な膜を得るためにバイアス電圧は増加傾向にあると推察される。
このように、従来の基板では、面取部で保持治具と接触した時に、様々なトラブルが発生する場合があった。
磁気ディスクの生産では、1つの成膜装置において複数の保持治具を用いて、投入された多数の基板を順々に保持して成膜室に搬送し、成膜を行っている。このとき、厳密には保持治具の形は全て同じではなく微妙に異なっている場合がある。また、保持治具は繰り返し用いられるため、成膜開始からの時間によって表面の状態が変化する。例えば、時間が経過するに連れて冶具の表面への膜組成の成分の堆積量が増加すると、基板と接触したときに異物として剥離しやすくなる。これらの複雑な要因により、基板ごとに保持冶具との接触点の位置や、剥離する異物にバラツキが生じる。本発明者らは、接触点が基板の主表面近傍である場合に、上記問題が顕著となることを見出し、端部の形状を工夫することにより接触点の位置の確率的な揺らぎをなくし、上記問題を低減することができることを見出した。
上記の課題を解決するため、本発明の第1の態様は、磁気ディスク用基板であって、
主表面と、
前記磁気ディスク用基板の外周部に存在する側壁面と、
前記主表面と前記側壁面との間に存在する面取り面とを有し、
前記主表面および側壁面に垂直な断面で断面視したとき、前記面取り面は、2つの直線部分を有するとともに、前記2つの直線部分の境界部は凸形状をなし、
前記主表面の外側輪郭線から前記境界部までの径方向の距離は10μm以上である、ことを特徴とする。
本発明の第2の態様は、磁気ディスク用基板であって、
主表面と、
前記磁気ディスク用基板の外周部に存在する側壁面と、
前記主表面と前記側壁面との間に存在する面取り面とを有し、
前記主表面および側壁面に垂直な断面で断面視したとき、前記面取り面は、2つの直線部分を有するとともに、前記2つの直線部分の境界部は凸形状をなし、
前記側壁面と前記面取り面とがなす稜線から前記境界部までの基板の厚さ方向における距離は10μm以上である、ことを特徴とする。
本発明の第3の態様は、磁気ディスク用基板であって、
主表面と、
前記磁気ディスク用基板の外周部に存在する側壁面と、
前記主表面と前記側壁面との間に存在する面取り面とを有し、
前記主表面および側壁面に垂直な断面で断面視したとき、前記面取り面は、2つの直線部分を有するとともに、当該2つの直線部分の境界部は凸形状をなし、
前記境界部は曲率半径が1μm以上の丸みを帯びている、ことを特徴とする。
前記主表面と、前記2つの直線部分のうち前記主表面に近い方の直線とのなす鈍角をθ、としたとき、130°≦θ≦170°である、ことが好ましい。
前記2つの直線部分のなす鈍角をθとしたとき、110°≦θ≦170°である、ことが好ましい。
前記2つの直線部分のうち前記側壁面に近い方の直線と、前記側壁面とのなす鈍角をθとしたとき、130°≦θ≦170°である、ことが好ましい。
前記境界部は曲率半径が1μm以上の丸みを帯びている、ことが好ましい。
本発明の第4の態様は、磁気ディスク用基板であって、
主表面と、
前記磁気ディスク用基板の外周部に存在する側壁面と、
前記主表面と前記側壁面との間に存在する面取り面とを有し、
前記面取り面は、第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2傾斜面と、を備え、
前記主表面および側壁面に垂直な断面で断面視したときに、前記第1の傾斜面と前記第2傾斜面との境界部は、前記第1の傾斜面と前記第2傾斜面との境界部は、曲率半径が1μm以上50μm以下の丸みを帯びている、ことを特徴とする
前記第2の傾斜面は、前記第1の傾斜面に対して前記側壁面の側に位置し、前記断面視したときに、前記第2の傾斜面と前記側壁面とのなす鈍角をθ としたとき、130°≦θ ≦170°である、ことが好ましい。
本発明の他の態様は、磁気ディスクであって、上記のいずれかの磁気ディスク用基板の主表面の上方に少なくとも磁性層が設けられたことを特徴とする。
本発明の基板は、第1傾斜面と第2傾斜面との2段階の面取り面により形成される稜線において冶具と当接する。稜線と冶具との当接部において剥落物が生じても、稜線と主表面との間に第1傾斜面が存在するため、剥落物の飛距離が稜線から主表面の外側輪郭線までの距離を越えなければ、剥落物は主表面まで届かず、剥落物の主表面への付着を防ぐことができる。一方、剥落物の飛距離が稜線から主表面の外側輪郭線までの距離を越えた場合でも、稜線が主表面よりも基板の厚さ方向内側に設けられており、第1傾斜面が主表面に対して傾斜しているため、剥落物の予想される経路上または移動方向に主表面がなく、剥落物の主表面への付着を防ぐことができる。
本実施形態の磁気ディスク用基板の側面図である。 図1のII部の拡大図である。 磁気ディスク用基板の冶具との当接部の拡大図である。 比較例2の磁気ディスク用基板における図2と同様の拡大図である。
以下、本発明の実施形態に係る磁気ディスク用基板について詳細に説明する。
磁気ディスク用基板は、円板形状であって、外周と同心の円形の中心孔がくり抜かれたリング状である。磁気ディスク用基板の両面の円環状領域に磁性層(記録領域)が形成されることで、磁気ディスクが形成される。磁気ディスク用基板として、金属基板(アルミニウム合金基板や、NiP系合金をメッキしたアルミニウム合金基板)やガラス基板を用いることができる。特に、金属基板等に比べて塑性変形し難い性質を持つガラス基板が好適に用いられる。以降の説明では、磁気ディスク用基板としてガラスを用いる場合について説明するが、磁気ディスク用基板は、金属基板であってもよい。
図1は本発明の実施形態に係る基板の側面図であり、図2は図1のII部の拡大図である。
本実施形態の基板1には、端面の主表面と接続される部分に2段階の面取り面が設けられている。すなわち、基板1は、主表面10と、端面20とを有し、端面20は、側面21と、第1傾斜面22と、第2傾斜面23とを有する。図2に示すように、主表面10および側壁面21に垂直な断面において、面取り面は、主表面10と側壁面21とを接続する2つの直線部分(第1傾斜面22および第2傾斜面23)を有する。
図2に示すように、第1傾斜面22は、主表面10の径方向外側の輪郭線C(外側輪郭線)に接続されている。すなわち、輪郭線Cは主表面10と第1傾斜面22との境界線(境界部)である。第1傾斜面22は、主表面10および側壁面21に垂直な断面において直線となる部分を有する。
第2傾斜面23は、第1傾斜面22と側壁面21とを接続している。第2傾斜面23は、主表面10および側壁面21に垂直な断面において直線となる部分を有する。
第1傾斜面22と第2傾斜面23とにより稜線Eが環状に形成されている。稜線Eは第1傾斜面22と第2傾斜面23とを接続する接続部であり、第1傾斜面22と第2傾斜面23との境界部である。稜線Eは、主表面10よりも基板1の厚さ方向内側に設けられている。稜線Eは基板1の表面において、外側に凸形状をなす。
基板1は、磁性層の成膜時に、端面20において、冶具30(図3参照)により保持される。図3は磁性層の成膜時における、基板1と冶具30との当接部を示す拡大図である。図3に示すように、基板1は稜線Eにおいて冶具30と当接する。基板1の冶具30との当接部において、冶具30に付着していた異物が剥がれ、剥落物が生じても、稜線Eと主表面10との間に第1傾斜面22が存在するため、剥落物の飛距離が稜線Eから主表面10の外側輪郭線Cまでの距離を越えなければ、剥落物は主表面10まで届かない。このため、剥落物の主表面10への付着を防ぐことができる。一方、剥落物の飛距離が稜線Eから主表面10の外側輪郭線Cまでの距離を越えた場合でも、稜線Eが主表面10よりも基板1の厚さ方向内側に設けられており、第1傾斜面22が主表面10に対して傾斜しているため、剥落物の軌跡上に主表面10がなく、剥落物の主表面10への付着を防ぐことができる。
なお、図4に示すように、主表面10と側壁面21との間の面取り部がラウンド型だと、基板と冶具との相対位置のバラツキによって基板の治具との接点が面取り部の任意の位置となり得るため、面取り部の把持治具との接点が主表面10の近傍になる場合がある。面取り部の治具との接点が主表面10の近傍となった場合、製造される磁気ディスク用基板において、この接点を起点として主表面上に異物が付着し、あるいは欠陥が形成されるおそれがある。
これに対し、本実施形態においては、基板1と冶具30との相対位置にバラツキがあったとしても、基板1と治具30との接点が常に稜線Eの位置となる。このため、基板1と治具30との接点を主表面10から充分に離すことができ、主表面10への異物の付着や欠陥の形成を抑制することができる。
主表面10と第1傾斜面22とのなす鈍角をθとしたとき、130°≦θ≦170°であることが好ましい。
θ<110°であると、基板1が稜線Eで冶具30により保持させにくくなる。基板1が稜線Eで保持されず、第1傾斜面22や主表面10の外側輪郭線Cで保持されると、冶具30との当接部において、冶具30に付着していた異物が剥がれ、剥落物が生じた場合、剥落物が主表面10まで届くおそれがある。
一方、θ>170°であると、基板1と冶具30とが当接する稜線Eからの剥落物の軌跡を主表面10から充分に離すことができず、剥落物が主表面10へ付着するおそれがある。
ここで、第1傾斜面22は円形の主表面10の外側輪郭線Cに沿って設けられており、主表面10を上底、稜線Eを含む平面を下底とし、中心軸が基板10の中心軸と一致する円錐台の側面形状をなしている。鈍角θは、この円錐台の側面の母線と主表面10とのなす鈍角である。すなわち、鈍角θは、基板1の径方向の断面(基板1の中心軸を含む平面)における、第1傾斜面22と主表面10とのなす角である。
主表面10と第2傾斜面23とのなす鈍角をθとしたとき、θ<θである。θ≧θであると稜線Eが形成されない。
ここで、第2傾斜面23は、稜線Eを含む平面を上底、第2傾斜面23と側壁面21とのなす稜線Fを含む平面を下底とし、中心軸が基板10の中心軸と一致する円錐台の側面形状をなしており、鈍角θは、この円錐台の側面の母線と主表面10とのなす鈍角である。すなわち、鈍角θは、基板1の径方向の断面(中心軸を含む平面)における、第2傾斜面23と主表面10とのなす角である。
第1傾斜面22と第2傾斜面23とのなす鈍角をθとしたとき、110°≦θ≦170°であることが好ましい。θ<110°であると、稜線Eで基板1を冶具30により保持したときに基板1に欠けが生じるおそれがある。一方、θ>170°であると、稜線Eで基板1を冶具30により保持させにくくなるおそれがある。
ここで、θは、第1傾斜面22を形成する円錐台の側面の母線と、第2傾斜面23を形成する円錐台の側面の母線とのなす鈍角である。すなわち、鈍角θは、基板1の径方向の断面(基板1の中心軸を含む平面)における、第1傾斜面22と第2傾斜面23とのなす角である。このとき、θ+θ−θ=180°である。
第2傾斜面23と側壁面21とのなす鈍角をθとしたとき、130°≦θ ≦170°であることが好ましい。θ<110°であると、稜線Eで基板1を冶具30により保持させにくくなるおそれがある。一方、θ>170°であると、稜線Eで基板1を冶具30により保持したときに基板1に欠けが生じるおそれがある。
ここで、θは、第2傾斜面23を形成する円錐台の側面の母線と、側壁面21とのなす鈍角である。すなわち、鈍角θは、基板1の径方向の断面(基板1の中心軸を含む平面)における、第2傾斜面23と側壁面21とのなす角である。このとき、θ+θ+θ=450°である。
主表面10の外側輪郭線Cから稜線Eまでの基板1の径方向の距離W(図2参照)は10μm以上であることが好ましい。Wが10μm未満であると、剥落物の主表面10への付着を防ぐ効果が小さくなるおそれがある。
また、基板1の厚さ方向における稜線Eの主表面10からの距離H(図2参照)は10μm以上であることが好ましい。Hが10μm未満であると、剥落物の主表面10への付着を防ぐ効果が小さくなるおそれがある。
次に、本発明の実施形態に係る磁気ディスク用基板の製造方法について詳細に説明する。
(磁気ディスク用ガラス基板の製造方法)
次に、磁気ディスク用基板の例として、磁気ディスク用ガラス基板の製造方法を説明する。先ず、一対の主表面を有する板状の磁気ディスク用ガラス基板の素材となる磁気ディスク用ガラスブランクをプレス成形により作製する(プレス成形処理)。ここで、磁気ディスク用ガラスブランク(以降、単にガラスブランクという)は、プレス成形により作製される円形状のガラス板であって、中心孔がくり抜かれる前の形態である。
次に、作製されたガラスブランクの中心部分に円孔を形成しリング形状(円環状)のガラス基板とする(円孔形成処理)。次に、円孔を形成したガラス基板に対して形状加工を行う(形状加工処理)。この形状加工において、2段階の面取り加工を行うことで、上記の第1傾斜面22および第2傾斜面23を形成する。これにより、ガラス基板が生成される。
(形状加工処理)
本実施形態の形状加工処理では、円孔形成処理後のガラス基板の端部に対して2段階の面取り加工を行う。これにより、ガラス基板の端面には、主表面10と直交している側壁面21と、主表面10と側壁面21とを繋ぐ2段階の面取り面(第1傾斜面22および第2傾斜面23)が形成される。
例えば、1段階目の面取り加工において第2傾斜面23を形成した後に、2段階目の面取り加工において角度を変えて第1傾斜面22を形成することで、主表面10の外側輪郭線Cおよび稜線Eが形成される。
また、1段階目の面取り加工において第1傾斜面22を形成した後に、2段階目の面取り加工において角度を変えて第2傾斜面23を形成してもよい。
(形状加工処理後の処理)
次に、形状加工されたガラス基板に対して端面研磨を行う(端面研磨処理)。端面研磨の行われたガラス基板に、固定砥粒による研削を行う(研削処理)。次に、ガラス基板の主表面に第1研磨を行う(第1研磨処理)。次に、ガラス基板に対して化学強化を行う(化学強化処理)。次に、化学強化されたガラス基板に対して第2研磨を行う(第2研磨処理)。以上の処理を経て、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。
このように、形状加工後に種々の処理が行われるため、得られた磁気ディスク用基板における稜線Eは、断面形状において例えば曲率半径50μm以下の丸みを帯びていてもよい。曲率半径が50μmよりも大きいと、把持冶具による磁気ディスク用基板の把持位置が大きくばらつく場合がある。稜線Eの曲率半径はより好ましくは20μm以下である。稜線Eがこの程度の丸みを帯びていても、剥落物の主表面10への付着を防ぐ効果が充分に得られる。また、稜線Eの曲率半径は、1μm以上であることが好ましく、5μm以上であることがより好ましい。1μmより小さいと、把持したときにカケが生じる可能性がある。
以上説明したように、本実施形態の基板1によれば、稜線Eにおいて冶具30と当接するため、基板1の冶具30との当接部において剥落物が生じても、稜線Eと主表面10との間に第1傾斜面22が存在するため、剥落物の飛距離が稜線Eから主表面10の外側輪郭線Cまでの距離を越えなければ、剥落物は主表面10まで届かず、剥落物の主表面10への付着を防ぐことができる。一方、剥落物の飛距離が稜線Eから主表面10の外側輪郭線Cまでの距離を越えた場合でも、稜線Eが主表面10よりも基板1の厚さ方向内側に設けられており、第1傾斜面22が主表面10に対して傾斜しているため、剥落物の軌跡上に主表面10がなく、剥落物の主表面10への付着を防ぐことができる。
なお、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
以下、本発明に係る実験例について説明する。
〔実施例〕
実施例1〜3では、基板に2段階の面取り加工を行い、基板を製造した。実施例1〜3では、表1に示すようにθ、θ、θ、θを変えて基板を製造した。得られた基板を図3に示すような冶具で保持し、複数の真空チャンバーを備えた成膜装置を用いて、下地層、磁性層、保護層を順次形成した。なお、下地層と磁性層はスパッタリング法で、DLCの保護層は基板にバイアスをかけながらプラズマCVD法によって成膜した。それぞれ10000枚の磁気ディスクを製造した。
〔比較例〕
比較例1では1段階の面取り加工により主表面に対する面取り角度がθかつ側壁面に対する角度がθの傾斜面のみを形成した。
比較例2では、図4に示すように、面取り部が断面形状において曲率半径Rが150μmのラウンド型となるように形成した総型砥石を用いて基板に面取り加工を施した。
〔異物および欠陥の計測〕
下地層、磁性層、保護層を形成した後の基板の主表面をレーザー式の表面欠陥検査装置を用いて検査し、磁気ディスクの主表面上に検出された異物や欠陥を目視及びSEMを用いて詳細に調査することによって、保持治具に堆積した膜が剥がれたことによる異物(特定の異物)、又は、アーク放電による放射状欠陥(特定の欠陥)が観察された基板の枚数を計測した。
結果を表1に示す。
Figure 0006452639
実施例1〜9では、比較例1〜2と比較して、異物数を低減することができた。
比較例1では、主表面と面取り面との境界において基板と把持時具とが接触し、この接点を起点として主表面上に異物が付着し、あるいは欠陥が形成されたものと考えられる。
比較例2では、異物又は欠陥を有する基板数が実施例よりも大幅に増加した。比較例2のように面取り部がラウンド型だと、基板の把持治具との接点が面取り部の任意の位置となり得るため、基板と把持冶具との相対位置のバラツキによって面取り部の把持治具との接点が主表面10の近傍になる場合がある。このため、面取り部の把持治具との接点が主表面10の近傍となった磁気ディスク用基板において、この接点を起点として主表面上に異物が付着し、あるいは欠陥が形成されたものと考えられる。
これに対して、実施例1〜9では、基板と把持冶具との相対位置にバラツキがあったとしても、面取り部の把持治具との接点が常に稜線Eの位置となったため、接点と主表面とを充分な距離に離すことができ、異物の付着や欠陥の形成を抑制することができたものと考えられる。

Claims (10)

  1. 磁気ディスク用基板であって、
    主表面と、
    前記磁気ディスク用基板の外周部に存在する側壁面と、
    前記主表面と前記側壁面との間に存在する面取り面とを有し、
    前記主表面および側壁面に垂直な断面で断面視したとき、前記面取り面は、2つの直線部分を有するとともに、前記2つの直線部分の境界部は凸形状をなし、
    前記主表面の外側輪郭線から前記境界部までの径方向の距離は10μm以上である、磁気ディスク用基板。
  2. 磁気ディスク用基板であって、
    主表面と、
    前記磁気ディスク用基板の外周部に存在する側壁面と、
    前記主表面と前記側壁面との間に存在する面取り面とを有し、
    前記主表面および側壁面に垂直な断面で断面視したとき、前記面取り面は、2つの直線部分を有するとともに、前記2つの直線部分の境界部は凸形状をなし、
    前記側壁面と前記面取り面とがなす稜線から前記境界部までの基板の厚さ方向における距離は10μm以上である、磁気ディスク用基板。
  3. 磁気ディスク用基板であって、
    主表面と、
    前記磁気ディスク用基板の外周部に存在する側壁面と、
    前記主表面と前記側壁面との間に存在する面取り面とを有し、
    前記主表面および側壁面に垂直な断面で断面視したとき、前記面取り面は、2つの直線部分を有するとともに、当該2つの直線部分の境界部は凸形状をなし、
    前記境界部は曲率半径が1μm以上の丸みを帯びている、磁気ディスク用基板。
  4. 前記主表面と、前記2つの直線部分のうち前記主表面に近い方の直線とのなす鈍角をθ、としたとき、130°≦θ≦170°である、請求項1又は2に記載の磁気ディスク用基板。
  5. 前記2つの直線部分のなす鈍角をθとしたとき、110°≦θ≦170°である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁気ディスク用基板。
  6. 前記2つの直線部分のうち前記側壁面に近い方の直線と、前記側壁面とのなす鈍角をθとしたとき、130°≦θ≦170°である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁気ディスク用基板。
  7. 前記境界部は曲率半径が1μm以上の丸みを帯びている、請求項1、2、4〜6のいずれか一項に記載の磁気ディスク用基板。
  8. 磁気ディスク用基板であって、
    主表面と、
    前記磁気ディスク用基板の外周部に存在する側壁面と、
    前記主表面と前記側壁面との間に存在する面取り面とを有し、
    前記面取り面は、第1の傾斜面と、前記第1の傾斜面に接続する第2傾斜面と、を備え、
    前記主表面および側壁面に垂直な断面で断面視したときに、前記第1の傾斜面と前記第2傾斜面との境界部は、曲率半径が1μm以上50μm以下の丸みを帯びている、磁気ディスク用基板。
  9. 前記第2の傾斜面は、前記第1の傾斜面に対して前記側壁面の側に位置し、前記断面視したときに、前記第2の傾斜面と前記側壁面とのなす鈍角をθ としたとき、130°≦θ ≦170°である、請求項8に記載の磁気ディスク用基板。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の磁気ディスク用基板の主表面の上方に少なくとも磁性層が設けられたことを特徴とする、磁気ディスク。
JP2016080503A 2013-12-27 2016-04-13 磁気ディスク用基板および磁気ディスク Active JP6452639B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013271530 2013-12-27
JP2013271530 2013-12-27

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015537073A Division JP5922313B2 (ja) 2013-12-27 2014-12-26 磁気ディスク用基板および磁気ディスク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016154060A JP2016154060A (ja) 2016-08-25
JP6452639B2 true JP6452639B2 (ja) 2019-01-16

Family

ID=53479015

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015537073A Active JP5922313B2 (ja) 2013-12-27 2014-12-26 磁気ディスク用基板および磁気ディスク
JP2016080503A Active JP6452639B2 (ja) 2013-12-27 2016-04-13 磁気ディスク用基板および磁気ディスク

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015537073A Active JP5922313B2 (ja) 2013-12-27 2014-12-26 磁気ディスク用基板および磁気ディスク

Country Status (5)

Country Link
JP (2) JP5922313B2 (ja)
CN (2) CN107665716B (ja)
MY (1) MY183814A (ja)
SG (2) SG11201604589SA (ja)
WO (1) WO2015099177A1 (ja)

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4274708B2 (ja) * 2001-05-14 2009-06-10 Hoya株式会社 磁気記録媒体用ガラス基板及びその製造方法
JP4767476B2 (ja) * 2002-10-22 2011-09-07 昭和電工株式会社 磁気ディスク用アルミニウム基板の製造方法
JP2006099945A (ja) * 2004-08-30 2006-04-13 Showa Denko Kk 磁気記録媒体用ガラス基板および磁気記録媒体
JP2007087533A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Showa Denko Kk 磁気記録媒体用シリコン基板および磁気記録媒体
JP2008282539A (ja) * 2008-08-25 2008-11-20 Hoya Corp 磁気記録媒体用ガラス基板及びその製造方法
JP2012024899A (ja) * 2010-07-26 2012-02-09 Showa Denko Kk 円盤状基板の製造方法、研磨装置およびプログラム
US9202505B2 (en) * 2010-12-28 2015-12-01 Konica Minolta, Inc. Method for manufacturing glass substrate for magnetic recording medium
JP5327275B2 (ja) * 2011-05-27 2013-10-30 旭硝子株式会社 端面研磨ブラシ及び磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法
US8233233B1 (en) * 2011-06-30 2012-07-31 Seagate Technology Llc Devices including a write pole tip with a convex shape
CN104700850A (zh) * 2013-12-06 2015-06-10 株式会社东芝 垂直磁记录介质和垂直磁记录介质的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN107665716A (zh) 2018-02-06
SG10201704694XA (en) 2017-07-28
MY183814A (en) 2021-03-17
SG11201604589SA (en) 2016-07-28
JPWO2015099177A1 (ja) 2017-03-23
JP5922313B2 (ja) 2016-05-24
WO2015099177A1 (ja) 2015-07-02
CN107665716B (zh) 2019-12-24
CN105830156A (zh) 2016-08-03
JP2016154060A (ja) 2016-08-25
CN105830156B (zh) 2017-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6188763B2 (ja) スクライビングホイールの製造方法
US8026153B2 (en) Wafer processing method
JP7092689B2 (ja) 磁気ディスク用基板及び磁気ディスク
JP2010234597A (ja) 切断ブレード、切断ブレードの製造方法及び切断加工装置
KR20120099522A (ko) 스퍼터링용 탄탈제 코일 및 이 코일의 가공 방법
KR20220120721A (ko) 절삭 공구
JP6245833B2 (ja) ワイヤソーの製造方法
JP6452639B2 (ja) 磁気ディスク用基板および磁気ディスク
JP6645935B2 (ja) 基板の製造方法、基板端面の加工装置、基板端面の加工方法、及び研削用砥石
JP5915346B2 (ja) スクライビングホイール
US20130102230A1 (en) Method of Manufacturing Glass Substrate for Information Recording Medium, and Suction Instrument
JP5261203B2 (ja) アルミニウム合金スペーサおよびその製造方法
JPS61172220A (ja) デイスク基板の製造方法
JP2006138011A (ja) ダイヤモンド膜被覆部材およびその製造方法
TWI650876B (zh) 溝槽加工工具及安裝有該溝槽加工工具之刻劃裝置
JP2003030822A (ja) 磁気ディスク用基板の加工方法
JP4657959B2 (ja) 成膜装置及び磁気ディスクの製造方法
JP2016106046A (ja) スクライビングホイールの製造方法
JP4024724B2 (ja) 磁気記録媒体用基板の製造方法
JPH1166552A (ja) ハードディスク及びその製造方法
JPH0573848A (ja) 浮上型薄膜磁気ヘツドの製造方法
JP2001001266A (ja) 超砥粒切断ホイール
JPH048469A (ja) 脆性材料の切断加工方法
JP2003132529A (ja) 磁気ディスク用基板の把持具
JP2008161353A (ja) 塗装面上突起物除去用カッター

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6452639

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250