JP6452240B2 - キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 - Google Patents

キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 Download PDF

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Description

本発明は、容器の口元部を閉止するキャップ、前記キャップを用いた閉止装置、および飲料入り閉止装置に関する。
図6および図7は、従来のキャップの一例を示すもので、このキャップ31は、天板部2と、その周縁から垂下した筒部3とからなるキャップ本体4と、天板部2の内面に設けられたライナー35とを備えている(例えば、特許文献1を参照)。
図7に示すように、筒部3は、水平スコア6(弱化ライン)によって、主部8と、ブリッジ7を介して主部8の下端に連結されたタンパーエビデンスリング部9(TEリング部9)とに区画されている。
主部8には、容器20の雄ネジ22に沿うネジ部10が形成される。TEリング部9の下部には、開栓時に容器20の膨出段部23に係止する裾部11が形成される。
図6に示すように、ライナー35の外周縁を含む環状部分は厚肉部36とされている。厚肉部36はカール部24に当接可能である。
図5は、ネジ部10等の形成を行う前のキャップ31(未成形キャップ31A)を示す図である。
図6および図7に示すように、キャップ31を開栓方向に回すと、キャップ31は上昇し、ライナー35が容器20のカール部24から離れ、密封が解除される。
この開栓過程においては、主部8は回転に従って上昇する一方、裾部11が膨出段部23に係止してTEリング部9の上方への移動が阻止され、その結果、ブリッジ7に引張力が作用して破断され、TEリング部9が主部8から切り離される。これによって、キャップ31が開栓されたことが明示される。
特開2003−192006号公報
キャップ31を容器20に装着した状態で、落下などによりキャップ31に強い衝撃が加えられると、口元部21に変形が生じるおそれがある。特に、アルミニウムなどの金属からなる容器20を用いる場合には、口元部21に変形が生じやすい。このため、密封が不完全になり内容液の漏れが起こりやすくなる。
口元部21との接触面積が大きくなるようにライナー35を形成すれば密封性を維持しやすくなるが、その場合には、開栓トルクが大きくなって開栓の容易性が損なわれるおそれがあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、衝撃が加えられて口元部が変形した場合でも密封性の低下を防ぐことができ、かつ開栓が容易であるキャップ、閉止装置および飲料入り閉止装置を提供することを目的とする。
本発明は、容器の口元部に装着されるキャップであって、天板部とその周縁から垂下する筒部とを有するキャップ本体と、このキャップ本体内に設けられたライナーとを備え、前記ライナーは、シート状の本体部と、未成形状態において前記本体部の下面から下方に突出する環状の内側シール突起と、未成形状態において前記本体部の下面から下方に突出する環状の外側シール突起とを有し、前記内側シール突起は、前記キャップが前記容器の口元部に装着されたときに前記容器の開口端部の内面側に当接する外面を有し、この外面の少なくとも一部は、未成形状態において前記筒部の中心軸方向に沿って形成され、前記外側シール突起は、前記容器の開口端部の外面側に当接する内面を有し、かつ前記キャップが前記容器の口元部に装着されたときに前記開口端部に押し当てられて非突出化するように形成され、前記ライナーの表面硬度(デュロメータD)が34〜44であり、前記ライナーの圧縮永久歪が30〜45%であるキャップを提供する。
前記本体部には、前記内側シール突起の内面側に連設されて厚肉部が形成されていることが好ましい。
前記内側シール突起は、突出方向に厚みが一定となるように形成されていることが好ましい。
前記外側シール突起は、未成形状態において、突出方向に径が大きくなるように傾斜した内面と、前記筒部の軸方向に垂直な下面とを有することが好ましい。
本発明は、飲料が充填される容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた閉止装置であって、前記キャップが、上述のものである閉止装置を提供する。
本発明は、飲料が充填された容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた飲料入り閉止装置であって、前記キャップが、上述のものである飲料入り閉止装置を提供する。
本発明によれば、ライナーの表面硬度および圧縮永久歪の適正化により、内側シール突起および外側シール突起に十分な機械的強度、弾性復元力および追従変形性を与えることができるため、落下などによりキャップおよび容器の口元部に衝撃が加えられて開口端部に変形が生じた場合でも、この変形にライナーが追従し、ライナーが開口端部に当接した状態が維持される。従って、衝撃により容器の口元部が変形した場合でも密封性の低下を防ぐことができる。
また、ライナーの表面硬度および圧縮永久歪の適正化により、開栓トルクを低く抑え、開栓を容易にすることができる。
本発明のキャップの一実施形態の未成形の形態の一部を示す断面図であり、(a)はキャップの一部を示す断面図であり、(b)は内側シール突起および厚肉部の拡大図であり、(c)は外側シール突起の拡大図である。 図1に示す未成形キャップの全体を示す一部断面状態の側面図である。 図1に示すキャップを容器の口元部に装着した形態の拡大断面図である。 図3に示すキャップを用いた閉止装置を示す一部断面状態の側面図である。 従来のキャップの一例の未成形の形態の一部を示す断面図である。 図5に示すキャップを容器の口元部に装着した形態の拡大断面図である。 図6に示すキャップを用いた閉止装置を示す一部断面状態の側面図である。
以下、本発明に係るキャップの一実施形態について、図面を参照して説明する。
図4は、本発明のキャップの一実施形態であるキャップ1を用いた閉止装置を示す図であり、この閉止装置は、容器20と、その口元部21に装着されるキャップ1とから構成されている。図3は、キャップ1の拡大断面図である。図1は、キャップ1の未成形の形態(未成形キャップ1A)の一部を示す断面図である。図2は、図1に示す未成形キャップ1Aの全体を示す一部断面状態の側面図である。
以下の説明において、「上」および「下」とは図1〜図4における上下方向に応じて定められる。上下方向は、図4に示す筒部3の中心軸C1に沿う方向である。また「高さ方向」とは図1〜図4における高さ方向である。また、「径方向」とは筒部3の径方向であり、「キャップ軸方向」とは中心軸C1に沿う方向である。
図4に示すように、容器20の口元部21は、キャップ1が装着される筒状の部分であり、その外面には雄ネジ22と膨出段部23が形成されている。
図3に示すように、口元部21の開口端部は、容器20を構成する金属板の端縁部が外方に曲げられて形成されたカール部24となっている。カール部24は、口元部21の最小径部24aから頂部24bを経て端縁部24cに至る部分をいう。
カール部24の上部24dは、断面略円弧状に湾曲して形成されている。上部24dの外縁から下方に延出する部分はカール部24の外径が最も大きくなる部分であり、最大径部24eという。
容器20は、アルミニウム、アルミニウム合金、スチール等の金属で構成することができる。
図4に示すように、キャップ1は、円形の天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを有するキャップ本体4と、天板部2内面(下面)に設けられたライナー5とを備えている。
図3に示すように、天板部2の周縁部はカール部24の上部24dに沿って曲げられた湾曲部2aとなっている。
図4に示すように、筒部3は、水平スコア6(弱化ライン)によって、主部8と、ブリッジ7を介して主部8の下端に連結されたタンパーエビデンスリング部9(TEリング部9)とに区画されている。
筒部3には、キャップ1を口元部21に装着する際に、雄ネジ22に沿うネジ部10が形成される。
筒部3の上部には、複数のナール凹部14aからなるナール部14が形成されている。
ナール凹部14aの最上部には、キャップ1内のガスを外部に排出するナール部排気孔14bが形成されている。ナール部排気孔14bは、筒部3の周方向に沿うスリット状とするのが好ましい。
TEリング部9の下部は、膨出段部23に沿って内方に湾曲した裾部11とされ、開栓時に膨出段部23に係止する。
キャップ本体4は、アルミニウム、アルミニウム合金、スチール等の金属で構成することができる。
図1は、ネジ部10、裾部11、湾曲部2aなどの形成を行う前のキャップ1(未成形キャップ1A)を示すものであって、(a)は未成形キャップ1Aの一部を示す断面図であり、(b)は内側シール突起12および厚肉部16の拡大図であり、(c)は外側シール突起13の拡大図である。
ライナー5は、天板部2の内面(下面)に設けられており、図1に示す未成形の状態において、平面視円形のシート状の本体部5aと、本体部5aの下面から下方に突出して形成された内側シール突起12と、本体部5aの下面から下方に突出して形成された外側シール突起13とを備えている。
内側シール突起12と外側シール突起13とは、いずれも平面視において環状に形成されている。
内側シール突起12と外側シール突起13とは、径方向に間隔をおいて形成されている。詳しくは、内側シール突起12と外側シール突起13とは、平面視において環状の基部15によって径方向に隔てられている。
図1(b)に示すように、内側シール突起12は、例えば断面略矩形とすることができる。内側シール突起12の外面12aの少なくとも一部は、キャップ1が口元部21に装着されたときに、カール部24の、頂部24bより内面側の領域に当接する(図3参照)。
なお、内側シール突起の外面は、全領域がキャップ軸方向に沿って形成されていてもよい。
内側シール突起12の外面12aの一部であるストレート部12a1は、キャップ軸方向に沿って形成され、カール部24に当接可能である。
内側シール突起12は、例えば、ストレート部12a1と、ストレート部12a1に連なる湾曲部12dと、下面12cと、内面12bとを有する。湾曲部12dは、ストレート部12a1の下縁から内方に湾曲した円弧状の断面を有する。下面12cは、湾曲部12dの内縁から内方に向かって、キャップ軸方向に垂直(または略垂直)に形成されている。内面12bは、キャップ軸方向に沿う。
内側シール突起12の高さH1(基部15からの高さ)は1.0mm以上が好ましい。高さH1を1.0mm以上とすることによって、カール部24が内方に変位した場合でも、この変位に内側シール突起12が追従し、内側シール突起12がカール部24に当接した状態が維持される。
高さH1は、1.55mm以下が好ましい。高さH1を1.55mm以下とすることによって、開栓トルクを抑えることができる。また、内側シール突起12が口元部21に挿入するのが容易になる。
内側シール突起12の厚みT1(外面12aと内面12bとの径方向の距離)は0.8mm以上が好ましい。厚みT1を1.0mm以上とすることによって、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられてカール部24が内方に変位した場合でも内側シール突起12がカール部24に当接した状態が維持されやすくなる。厚みT1は、例えば1.4mm以下とすることができる。
厚みT1は、内側シール突起12の突出方向にわたって一定であることが望ましい。これによって、内側シール突起12に十分な強度を与え、カール部24が内方に変位した場合でも、この変位に内側シール突起12が追従し、内側シール突起12がカール部24に当接した状態が維持されやすくなる。
ストレート部12a1の高さ寸法H3は、0.4mm以上が好ましい。高さ寸法H3を0.4mm以上にすることによって、カール部24が内方に変位した場合でも、この変位に内側シール突起12が追従し、内側シール突起12がカール部24に当接した状態が維持されやすくなる。
図1(c)に示すように、外側シール突起13は、例えば断面略台形状とすることができる。外側シール突起13は、例えば、突出方向に行くほど径が大きくなるように傾斜した内面13aと、キャップ軸方向に垂直(または略垂直)に形成された下面13cと、キャップ軸方向に沿う外面13bとを有する。
外側シール突起13の外周縁13dの径方向位置は、ライナー5の最外周縁5bの径方向位置と同じであることが好ましい。
内面13aおよび下面13cは、キャップ1が口元部21に装着されたときに(図3参照)、カール部24の、頂部24bよりも外面側の領域に当接するように形成するのが好ましい。
内面13aは、突出方向に拡径する傾斜面であるため、キャップ1が口元部21に装着されることにより外側シール突起13が厚み方向に圧縮されたときに、全領域がカール部24に当接する。このため、外側シール突起13は大きな面積でカール部24に当接し、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられて口元部21に変形が生じた場合でも密封を維持しやすくなる。
外側シール突起13の突出高さH2(基部15からの高さ)は、0.1mm以上が好ましい。高さH2を0.1mm以上とすることによって、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられてカール部24が内方に変位した場合でも、この変位に外側シール突起13が追従し、ライナー15がカール部24に当接した状態が維持される。
高さH2は、0.3mm以下が好ましい。高さH2を0.3mm以下とすることによって、外側シール突起13が広い面積でカール部24に当接する。このため、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられて口元部21に変形が生じた場合でも密封を維持しやすくなる。また、開栓トルクを抑えることができる。
外側シール突起13の幅W1は、1.2mm以上が好ましい。幅W1を1.2mm以上とすることによって、外側シール突起13が広い面積でカール部24に当接する。このため、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられて口元部21に変形が生じた場合でも密封を維持しやすくなる。
幅W1は、例えば1.6mm以下とすることができる。これによって、開栓トルクを抑えることができる。
下面13cの幅W2は、1.0mm以上が好ましい。幅W2を1.0mm以上とすることによって、カール部24に当接する下面13cの面積を十分に確保できる。このため、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられて口元部21に変形が生じた場合でも密封を維持しやすくなる。
幅W2は、例えば1.4mm以下とすることができる。これによって、開栓トルクを抑えることができる。
外側シール突起13の内面13aの傾斜角度α1(キャップ軸方向に垂直な面に対する傾斜角度)は、50°以下が好ましい。傾斜角度α1を50°以下とすることによって、キャップ1が口元部21に装着されることにより外側シール突起13が厚み方向に圧縮されたときに、内面13aの全領域がカール部24に当接しやすくなる。このため、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられて口元部21に変形が生じた場合でも密封を維持しやすくなる。傾斜角度α1は、例えば20°以上とすることができる。
外側シール突起13は、内側シール突起12より低く形成されることが望ましい。
図3に示すように、口元部21に装着された形態のキャップ1では、外側シール突起13は、カール部24に押し当てられることにより厚み方向に圧縮され、基部15から突出していない状態(非突出状態)となっている。
詳しくは、基部15の内面、外側シール突起13の内面13aおよび下面13cは、全領域がカール部24の上部24dおよび最大径部24eに当接しており、上部24dおよび最大径部24eに沿って滑らかに連続する形状となっている。
外側シール突起13が非突出化された部分(非突出化部分13A)は、カール部24の頂部24bよりも外面側の領域に当接する。
図1(b)に示すように、基部15の厚さT3は、0.7mm以上が好ましい。厚みT3を0.7mm以上とすることによって、基部15の衝撃吸収性を高め、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられた場合でも口元部21の変形を抑制することができる。厚みT3は、例えば0.9mm以下とすることができる。
図1に示す例では、基部15の厚みT3は厚肉部16の厚みT2に等しい。なお、厚みT3は厚みT2と異なっていてもよい。厚みT3を厚みT2より大きくすることによって、キャップ1に衝撃が加えられた場合の密封性が良好になる。
内側シール突起12の内側には、本体部5aの中央部分に比べて厚肉化された厚肉部16が形成されている。厚肉部16は、内側シール突起12の内面に連設され、内側シール突起12から内方に延在する部分であり、平面視において環状に形成されている。
厚肉部16は、下方に行くほど径が大きくなるように傾斜した内面16aと、キャップ軸方向に垂直(または略垂直)な下面16bとを有する。
厚肉部16の厚みT2は、0.7mm以上が好ましい。厚みT2を0.7mm以上とすることによって、内側シール突起12を補強し、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられた場合でも密封を維持することができる。厚みT2は、0.9mm以下とすることができる。
厚肉部16の幅W3は、2.2mm以上が好ましい。幅W3を2.2mm以上とすることによって、内側シール突起12を補強する効果を高めることができる。幅W3は、例えば2.7mm以下とすることができる。
下面16bの幅W4は、1.6mm以上が好ましい。幅W3を1.6mm以上とすることによって、内側シール突起12を補強する効果を高めることができる。幅W4は、例えば2.1mm以下とすることができる。
厚肉部16の内面16aの傾斜角度α2(キャップ軸方向に垂直な面に対する傾斜角度)は、例えば15°以上、45°以下とすることができる。
ライナー5の表面硬度(デュロメータD)(JIS K 7215に準拠)は、34以上、44以下とされる。
ライナー5の表面硬度は、低すぎれば、キャップ1が口元部21に装着されて外側シール突起13が圧縮されたときに、圧縮箇所が薄くなり、初期密封性能が低くなるが、この表面硬度を34以上とすることによって、初期密封性能を高くすることができる。
ライナー5の表面硬度は、44以下とすることによって、開栓トルクを低く抑えることができる。また、ライナー5に十分な追従変形性を与えることができる。そのため、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられて口元部21が変形した場合でも密封を維持しやすくなる。
ライナー5の、70℃における圧縮永久歪み(JIS K 6262に準拠)は、30%以上、45%以下とされる。
ライナー5の圧縮永久歪は、高すぎれば弾性復元力が低くなるが、この圧縮永久歪を45%以下とすることによって、ライナー5に十分な弾性復元力を与えることができる。よって、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられて口元部21が変形した場合にライナー5が追従変形しやすくなり、密封を維持しやすくなる。また、開栓トルクを低く抑えることができる。
ライナー5の圧縮永久歪は、30%以上とすることによって、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられた場合でも密封を維持できる。
ライナー5の材料としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂またはポリエチレン系樹脂と、熱可塑性エラストマとを含む樹脂組成物が使用できる。これらの成分の配合比の調整により、ライナー5の表面硬度および圧縮永久歪を調整できる。
次に、キャップ1を口元部21に装着する操作について説明する。
内容液を容器20に充填するとともに、図1および図2に示す未成形キャップ1Aを口元部21に被せる。
次いで、図3および図4に示すように、プレッシャブロックにより天板部2に下方への荷重(トップ荷重)を与えつつ、キャップ装着装置のネジ部形成ローラ(図示略)で筒部3を内方に押圧することによって、雄ネジ22に沿う形状のネジ部10を形成する。
この際、天板部2の周縁部は前記トップ荷重によって曲げられ、湾曲部2aとなる。
TEリング部9の下部は、裾部形成ローラ(図示略)によって内方に曲げられて裾部11となる。
これによって、図3および図4に示すキャップ1を得る。
内容液を容器20に充填する際には、熱充填(いわゆるホットパック)を採用できる。熱充填では、例えば70℃以上の高温の内容液を容器20に充填した状態でキャップ1の装着を行う。また、殺菌効果を高めるため、キャップ1を口元部21に装着した後、例えば70℃以上の高温水の散布により容器20およびキャップ1を加熱してもよい。
なお、内容液の充填は、予め殺菌処理した容器20およびキャップ1を用いて常温下で行うこともできる。
次に、キャップ1を開栓する操作について説明する。
キャップ1を開栓方向に回すと、キャップ1は上昇し、内側シール突起12がカール部24から離れ、密封が解除される。
この開栓過程においては、主部8は回転に従って上昇する一方、裾部11が容器20に係止してTEリング部9の上方への移動が阻止され、その結果、ブリッジ7に引張力が作用して破断され、TEリング部9が主部8から切り離される。これによって、キャップ1が開栓されたことが明示される。
キャップ1では、ライナー5の表面硬度および圧縮永久歪の適正化により、内側シール突起12および外側シール突起13に十分な機械的強度、弾性復元力および追従変形性を与えることができるため、落下などによりキャップ1に衝撃が加えられた場合に、カール部24に変形が生じた場合でも、この変形にライナー5が追従し、ライナー5がカール部24に当接した状態が維持される。従って、衝撃が加えられた場合でも密封性の低下を防ぐことができる。
また、ライナー5の表面硬度の適正化により、開栓トルクを低く抑え、開栓を容易にすることができる。
上記閉止装置は、果汁飲料、茶飲料、コーヒー飲料、炭酸飲料等の飲料に適用することができる。飲料を容器20に充填し、口元部21にキャップ1を装着することによって、飲料入り閉止装置が得られる。
(試験例1〜13)
図1〜図4に示すキャップ1を作製し、その密封性能を以下に示すようにして調べた。
(1)キャップ1
内側シール突起12は、未成形の状態(図1を参照)において次のとおりとした。
内径:28.7mm、外径:30.9mm、高さH1:1.25mm、厚みT1:1.1mm、高さH3:0.5mm
外側シール突起13は、未成形の状態において次のとおりとした。
高さH2:0.2mm、幅W1:1.45mm、下面13cの幅W2:1.25mm
厚肉部16は、未成形の状態において次のとおりとした。
厚みT2:0.8mm、幅W3:2.54mm、下面16bの幅W4:1.85mm
基部15の厚みT3:0.8mm
キャップ1の外径は約38mmとした。
ライナー5には、ポリプロピレン系樹脂と、熱可塑性エラストマとを含む樹脂組成物を使用した。これら成分の配合比の調整によって表面硬度を表1のとおりとした。
(2)容器20
容器20としては、容量400mlのものを用いた。
(表面硬度)
ライナー5の表面硬度は、JIS K 7215に準拠し、デュロメータDを測定した。結果を表1に示す。
(圧縮永久歪み)
キャップライナー材用組成物を、プレス温度180℃、プレス圧力100kg/cmでプレスし、厚み11mmの平板サンプルを作製した。この平板サンプルを直径30mmに円筒状に打ち抜き、試験片とした。この試験片の厚み(試験片原厚)を測定した。
試験片を厚み方向に9.52mmまで圧縮させ、70℃または87℃に1時間置いた。その後、圧縮を開放させ、試験片を室温で30分間静置後、圧縮後の試験片の厚み(圧縮後厚み)を測定した。圧縮永久歪みは下式から求めた。
圧縮永久歪み(%)=(試験片原厚−圧縮後厚み)×100/(試験片原厚−9.52)
(開栓性試験)
図1および図2に示す未成形のキャップ1Aを口元部21に被せ、天板部2に下方への荷重(トップ荷重)を与えつつ、キャップ装着装置のネジ部形成ローラ(図示略)で筒部3を内方に押圧することによって、雄ネジ22に沿う形状のネジ部10を形成した。この際、前記トップ荷重によって天板部2の周縁部をカール部24に沿って曲げ変形させて湾曲部2aとした。
裾部形成ローラ(図示略)によってTEリング部9の下部を内方に押圧し湾曲させて裾部11を形成し、図3および図4に示すキャップ1を得た。
キャップ1では、外側シール突起13は、カール部24に押し付けられることにより押しつぶされ、基部15から突出していない状態(非突出状態)となった。外側シール突起13が非突出化された部分(非突出化部分13A)は、カール部24の頂部24bよりも外面側の領域に当接した。
キャップ1の開栓トルクを測定した。この試験は、5℃および60℃の温度下で実施した。結果を表1および表2に示す。
(耐衝撃性試験)
390mlの水を容器20内に入れ、開栓性試験と同様にして口元部21にキャップ1を装着した。
未開栓のまま、倒立状態で30cm、40cm、および50cmの高さから落下させて鋼製の台に衝突させることによってキャップ1に衝撃を与えた。前記台の衝突面は、水平面に対して10°傾斜した斜面とした。
容器20を横倒しにして内容液漏れが生じるかどうかを調べた。10個のサンプルのうち内容液漏れが生じたものの数を表1に示す。例えば、10個のサンプルのうち1つに内容液漏れが生じた場合は「1/10」と表示した。
Figure 0006452240
表1より、ライナー5の表面硬度が34〜44であり、圧縮永久歪が30〜45%である試験例は、開栓性、耐衝撃性とも優れていることがわかる。
キャップの具体的構成については、本発明の主旨を逸脱しない限り、上述の実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することができる。
例えば、図1に示す実施形態の未成形キャップ1Aでは、内側シール突起12の内面12bは中心軸C1に沿って形成されているが、内側シール突起の内面は、突出方向に徐々に拡径する傾斜面であってもよい。
厚肉部16は、環状に形成するのが好ましいが、内側シール突起12を補強する機能があれば、その形状は環状に限定されない。例えば内側シール突起12の周方向に断続的に形成されていてもよい。
外側シール突起13の外周縁13dの径方向位置は、ライナー5の最外周縁5bの径方向位置と同じであることが好ましいが、最外周縁5bよりも径方向内方寄りに位置していてもよい。
1…キャップ、2…天板部、3…筒部、4…キャップ本体、5…ライナー、12…内側シール突起、13…外側シール突起、12a…内側シール突起の外面、13a…外側シール突起の内面、13c…外側シール突起の下面、16…厚肉部、T1…内側シール突起の厚み、24…カール部(開口端部)。

Claims (6)

  1. 開口方向に向けて延出する最小径部と、前記最小径部から外方に湾曲して折り返された外方湾曲部と、前記外方湾曲部の外縁から前記開口方向とは逆に延出する延出部とを備えたカール部を有する、金属製の口元部に装着されるキャップであって、
    天板部とその周縁から垂下する筒部とを有するキャップ本体と、このキャップ本体内に設けられたライナーとを備え、
    前記ライナーは、シート状の本体部と、未成形状態において前記本体部の下面から下方に突出する環状の内側シール突起と、未成形状態において前記本体部の下面から下方に突出する環状の外側シール突起とを有し、
    前記内側シール突起は、前記キャップが前記容器の口元部に装着されたときに前記容器の前記カール部の内面側に当接する外面を有し、この外面の少なくとも一部は、未成形状態において前記筒部の中心軸方向に沿って形成され、
    前記外側シール突起は、前記キャップが前記容器の口元部に装着されたときに、前記容器の前記カール部前記外方湾曲部および前記延出部に当接前記外方湾曲部および前記延出部に押し当てられて非突出化するとともに、前記外方湾曲部および前記延出部に沿って滑らかに連続する形状となり、
    前記ライナーの表面硬度(デュロメータD)が34〜44であり、
    前記ライナーの圧縮永久歪が30〜45%であることを特徴とするキャップ。
  2. 前記本体部には、前記内側シール突起の内面側に連設されて厚肉部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ。
  3. 前記内側シール突起は、突出方向に厚みが一定となるように形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のキャップ。
  4. 前記外側シール突起は、未成形状態において、突出方向に径が大きくなるように傾斜した内面と、前記筒部の軸方向に垂直な下面とを有することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のキャップ。
  5. 飲料が充填される容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた閉止装置であって、
    前記キャップは、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載のものであることを特徴とする閉止装置。
  6. 飲料が充填された容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた飲料入り閉止装置であって、
    前記キャップは、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載のものであることを特徴とする飲料入り閉止装置。
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