JP6452150B2 - 煙感知器 - Google Patents
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本発明は、
天井面の配線穴に固定した感知器ベースに電気的且つ機械的に着脱自在な嵌合金具を一端に設けると共に他端に検煙部を設けた感知器本体と、
検煙部を覆って感知器本体に装着し、周囲に検煙部に煙を流入する複数の煙流入口を開口した感知器カバーと、
を備えた煙感知器に於いて、
感知器本体と感知器カバーの間にエアチャンバーを形成し、エアチャンバーの感知器本体側に天井面の配線穴から流れ込む空気を取り込む流入穴を設けると共に、エアチャンバーの感知器カバー側に流入穴から流入した空気を外部に排出する流出穴を設けたことを特徴とする。
感知器カバーの流出穴を、複数の煙流入口の間を仕切る仕切部位に対応した位置に設ける。
エアチャンバーに設けた流出穴の開口面積を、流入穴の開口面積より大きくする。
(流出穴と流入穴の数の関係)
エアチャンバーに設けた流入穴の数を、流出穴の数より多く設ける。
エアチャンバーに設けた流入穴に対し流出穴を外側にオフセットして配置する。
また、流入穴と流出穴を設けたエアチャンバーを、感知器中心を通る直径方向の相対した2か所、又は感知器中心を通る直径方向の相対した2か所とこれに直交した2か所の合計4カ所に配置する。
本発明によれば、天井面の配線穴に固定した感知器ベースに電気的且つ機械的に着脱自在な嵌合金具を一端に設けると共に他端に検煙部を設けた感知器本体と、検煙部を覆って感知器本体に装着し、周囲に検煙部に煙を流入する複数の煙流入口を開口した感知器カバーとを備えた煙感知器に於いて、感知器本体と感知器カバーの間にエアチャンバーを形成し、エアチャンバーの感知器本体側に天井面の配線穴から流れ込む空気を取り込む流入穴を設けると共に、エアチャンバーの感知器カバー側に流入穴から流入した空気を外部に排出する流出穴を設けるようにしたため、感知器ベースを固定した天井面の配線穴から流れ出した風は、流入穴からエアチャンバーに入り、エアチャンバーから流出穴を通って外部に流れ、感知器カバーとその内側に配置している検煙部との間を通って煙流入口から外部に流れることがなく、天井面の配線穴から風が流れ出しても火災による煙の検煙部への流入を妨げることがなく、煙検知性能に及ぼす影響を低減可能とし、煙感知器の検知性能を確保可能とする。
また、感知器カバーに設けたエアチャンバーの流出穴を、複数の煙流入口の間を仕切る仕切部位に対応した位置に設けるようにしたため、感知器カバーの周囲に形成した煙流入口の間の仕切部位の外側に天井面の配線穴からの風を流すこととなり、煙流入口からの火災による煙を検煙部に流入し易くする。
また、エアチャンバーに設けた流出穴の開口面積を、流入穴の開口面積より大きくしたため、エアチャンバーに流入する風の速度に対し、エアチャンバーから排出する風の速度を遅くすることを可能とし、煙流入口からの火災による煙を検煙部に流入し易くする。
また、エアチャンバーに設けた流入穴の数を、流出穴の数より多く設けるようにしたため、例えば同じ開口面積とした場合、流出穴の合計開口面積を流入穴の合計開口面積より大きくすることで、エアチャンバーから排出する風の速度を遅くすることを可能とし、煙流入口からの火災による煙を検煙部に流入し易くする。
また、エアチャンバーに設けた流入穴に対し流出穴を外側にオフセットして配置するようにしたため、天井面の配線穴からの風を感知器カバーからより離れた外側に流すことで、煙流入口からの火災による煙を検煙部に流入し易くする。
また、流入穴と流出穴を設けたエアチャンバーを、感知器中心を通る直径方向の相対した2か所、又は感知器中心を通る直径方向の相対した2か所とこれに直交した2か所の合計4カ所に配置するようにしたため、2か所に設けることで流路のバランスを良くすることができ、4カ所に設けた場合には流路のバランスを更に良くすることができる。
(感知器構造の概略)
図1は本発明による煙感知器の実施形態を示した説明図であり、図1(A)に断面を示し、図1(B)に下側から見た平面を示す。図2は図1の煙感知器における感知器本体と感知器カバーを分解して示した説明図、図3は図2の感知器本体の外観を示した説明図である。
図2に示すように、感知器本体12に設けた外カバー部12aの内側底部には環状の仕切壁12bを形成し、仕切壁12bの図示で左右の2箇所に扇形の隔壁32を下向きに起立しており、隔壁32は図3に示すように、所定間隔を空けて2本ずつ起立している。
また、本実施形態にあっては、エアチャンバー24に設けた流出穴28の開口面積S2を、流入穴26の開口面積S1より大きくしている。いまエアチャンバー24に流入穴26から流入する空気量と流出穴28から排出する空気量を同じとし、流入口26の空気の通過速度をV1、流出穴28の空気移動速度をV2とすると、
S1・V1=S2・V2
の関係が成り立つ。
また、本実施形態にあっては、図1(B)に示すように、感知器カバー12に設けたエアチャンバー24の流出穴28を、複数の煙流入口15の間を仕切る仕切部位15aに対応した位置に設けている。このため感知器カバー14の周囲に形成した煙流入口15の間の仕切部位15aの外側に天井面の配線穴からの風による空気を流出穴28から排出して流すこととなり、煙流入穴15に向かう煙の流れに対しを流出穴28から排出した空気を当り難くし、煙流入口15からの火災による煙を検煙部22に流入し易くする。
また、本実施形態にあっては、図1(B)に示すように、エアチャンバー24に設けた流入穴26に対し流出穴28を外側にオフセットして配置している。このため、天井面の配線穴からの風による空気を感知器カバー14からより離れた外側に排出することで、火災の熱気流に乗って煙流入口に向かう煙の流れに対し、煙感知器10から離れた位置で流出穴28から排出した空気が当り、煙流入口15からの火災による煙を検煙部22に流入し易くする。
図1(A)に示すように、煙感知器10を天井面の配線穴に対し固定した感知器ベースに嵌合固定した状態で、換気扇の動作により、天井裏と室内の圧力差ができて室内が負圧になると、天井面に設けた配線穴から風が吹き出し、矢印のように感知器本体12の外カバー部12aの内側に流れ込み、流入穴26からエアチャンバー24に入り、エアチャンバー24から流出口28を通って煙流入口15の外側に排出される。
(感知器構造の概略)
図4は本発明による煙感知器の他の実施形態を示した説明図であり、図4(A)に断面を示し、図4(B)に下側から見た平面を示す。図5は図4の煙感知器における感知器本体と感知器カバーを分解して示した説明図、図6は図4の感知器本体の外観を示した説明図である。
図5に示すように、感知器本体102の上端外周に仕切壁102aを形成し、仕切壁102aの図示で左右となる2箇所に略台形の隔壁122を下向きに起立しており、隔壁122は図6に示すように、所定間隔を空けて2本ずつ起立している。
また、本実施形態にあっても、エアチャンバー114に設けた流出穴118の開口面積S2を、流入穴116の開口面積S1より大きくしており、図1の実施形態と同様に、エアチャンバー114に対し流入穴116から取り込む空気の速度に対し、流出穴118から外部に排出する空気の速度を低くし、火災の熱気流に乗って煙流入口105から検煙部112に向かう煙の流れに対する流出穴118から排出する空気の速度を弱めて、煙の流入に対する影響を低減可能とし、煙流入口105からの火災による煙を検煙部112に流入し易くする。
また、本実施形態にあっても、図4(B)に示すように、感知器カバー102に設けたエアチャンバー114の流出穴118を、複数の煙流入口105の間を仕切る仕切部位105aに対応した位置に設けており、仕切部位105aの外側に天井面の配線穴からの風により空気を流出穴118から排出して流すことで、火災の熱気流に乗って煙流入穴105に向かう煙の流れに対し排出した空気を当り難くし、煙流入口からの火災による煙を検煙部に流入し易くする。
図4(A)に示すように、煙感知器100を天井面の配線穴に対し固定した感知器ベースに嵌合固定した状態で、換気扇の動作により、天井裏と室内の圧力差ができて室内が負圧になると、天井面に設けた配線穴から風が吹き出し、矢印のように感知器カバー104の内部に風が流れ込み、流入穴116からエアチャンバー114に入り、エアチャンバー114から流出口118を通って煙流入口105の外側に排出される。
(エアチャンバー)
上記の実施形態は、感知器本体12,102の外周の仕切壁12b,102aから下向きに起立した2つの隔壁32,122によりエアチャンバー24,114を小さな空間に仕切っているが、隔壁32,122の下端を切欠いて隙間を設けるか、隔壁32,122を完全に廃止することで、エアチャンバー32,122を感知器本体12,112と感知カバー14,104の外周側に位置する環状に形成した1つの空間としてもよい。
上記のように、エアチャンバーを感知器本体12,112と感知カバー14,104の外周側に位置する環状の1空間として形成した場合、流入穴と流出穴を同じ開口面積とし、エアチャンバーに設ける流入穴の数を、流出穴の数より多く設けようにしても良い、これにより流出穴の合計開口面積を流入穴の合計開口面積より大きくすることで、エアチャンバーから排出する風の速度を遅くすることを可能とし、煙流入口からの火災による煙を検煙部に流入し易くする。
上記の実施形態にあては、流入穴と流出穴を設けたエアチャンバーを中心に対し相対した2カ所に設けているが、更に直交した2カ所の合計4カ所に設けるようにしても良い。このように4カ所に設けることで、流路のバランスを更に良くすることができる。
また、本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
12,102:感知器本体
14,104:感知器カバー
16,106:内部カバー
18,108:回路収納部
20,110:回路基板
22,112:検煙部
24,114:エアチャンバー
26,116:流入穴
28,118:流出穴
30,120:嵌合金具
32,112:隔壁
Claims (6)
- 天井面の配線穴に固定した感知器ベースに電気的且つ機械的に着脱自在な嵌合金具を一端に設けると共に他端に検煙部を設けた感知器本体と、
前記検煙部を覆って前記感知器本体に装着し、周囲に前記検煙部に煙を流入する複数の煙流入口を開口した感知器カバーと、
を備えた煙感知器に於いて、
前記感知器本体と感知器カバーの間にエアチャンバーを形成し、前記エアチャンバーの感知器本体側に前記感知器ベースを取付けた天井面の配線穴から流れ込む空気を取り込む流入穴を設けると共に、前記エアチャンバーの感知器カバー側に前記流入穴から流入した空気を外部に排出する流出穴を設けたことを特徴とする煙感知器。
- 請求項1記載の煙感知器に於いて、前記感知器カバーの前記流出穴を、前記複数の煙流入口の間を仕切る仕切部位に対応した位置に設けたことを特徴とする煙感知器。
- 請求項1記載の煙感知器に於いて、前記エアチャンバーに設けた前記流出穴の開口面積を、前記流入穴の開口面積より大きくしたことを特徴とする煙感知器。
- 請求項1記載の煙感知器に於いて、前記エアチャンバーに設けた前記流入穴の数を、前記流出穴の数より多く設けたことを特徴とする煙感知器。
- 請求項1記載の煙感知器に於いて、前記エアチャンバーに設けた前記流入穴に対し前記流出穴を外側にオフセットして配置したことを特徴とする煙感知器。
- 請求項1記載の煙感知器に於いて、前記前記流入穴と前記流出穴を設けた前記エアチャンバーを、感知器中心を通る直径方向の相対した2か所、又は感知器中心を通る直径方向の相対した2か所とこれに直交した2か所の合計4カ所に配置したことを特徴とする煙感知器。
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