JP4853396B2 - 煙感知器 - Google Patents
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Description
130は遮光壁(遮光用支柱)であり、この遮光壁130は、発光部110からの投光の障害にならず、かつ発光部110から受光部120には直接入光しないように、その長さ寸法と位置が規定されている。また、煙感知室の周囲には、煙の侵入は許容し、外光の侵入を防止する複数の「く」の字形状に形成されたラビリンス壁140が形成されており、複数のラビリンス壁140間の空隙で煙流入口を形成している。
これによれば、遮光壁130によって煙による散乱光以外の光が受光部120へ入光することを効果的に防ぐことができるとされている。
煙感知器の感知精度を高めるためには、上述のように受光部で受光する光の制御だけでなく、煙感知に無関係な領域への煙の流動を防ぎ、煙感知室に流入してくる煙を感煙領域にスムーズに誘導して、煙の応答性を早める必要がある。特に発光部と受光部とで挟まれた部分は、煙の流入性が悪く、滞留しやすいため、流入してきた煙をスムーズに感煙領域に誘導する必要があった。
図4に示すように煙感知器Aは、天井面等に取り付けられる感知器ボディ6と、発光ダイオードLやフォトダイオードPDの光学系素子や受光信号を監視して閾値を超えたときに火災発報信号を出力する投受光回路やマイコン(不図示)等の回路部品が実装される回路基板2と、煙感知室Sが設けられ、発光ユニット10、受光ユニット11等の光学系部品とラビリンス壁12を備えた光学基台1と、煙感知室Sの内部に虫等が侵入するのを防止する防虫カバー3と、火災を検知すると警報音を鳴動する板状スピーカ4と、保護カバー5とで構成される。尚、図4の分解斜視図は天地が逆になっており、紙面下方側が天井面等に取り付けられる側となる。
煙感知室Sが構成される光学基台1は、略円板状の底板13と、底板13の縁部に形成された周壁14とを備え、底板13の下面には、発光ユニット10と受光ユニット11とを取り囲むようにしてラビリンス壁12が複数設けられている。また光学基台1には、発光ダイオードL、フォトダイオードPDをそれぞれ収容し、外来ノイズからシールドされるよう収容部16,17が一体に形成されている。そして光学基台1を回路基板2に図4の矢印方向に取り付けると、収容部16,17にそれぞれ、発光ダイオードL、フォトダイオードPDが収容されるようその部分だけ底板13がない状態に形成されている。
光学基台1は、発光ユニット10、受光ユニット11、複数のラビリンス壁12、遮光壁19、仕切部材(煙誘導壁)18とを備えている。
発光ユニット10は、回路基板2に実装された発光ダイオードLよりなる発光素子等により構成され、収容部16に収容される。受光ユニット11は、回路基板2に実装されたフォトダイオードPDよりなる、受光素子等より構成され、収容部17に収容される。図中17bは受光素子を固定する突起部を示している。発光ユニット10と受光ユニット11とは、両者の光軸L1,L2が所定の角度θをもって交差するように、配置されており、発光ユニット10から出射光を直接受光しない位置に受光ユニット11が設けられている。ここでL1は発光ユニット10から発せられる光の軸を示しており、L2は受光ユニット11で受光される光の軸を示しており、光軸L1と光軸L2が交わる周辺が感煙領域15となる。発光ユニット10から出射光は光軸L1に示すように照射され、感煙領域15に侵入した煙粒子によって散乱した散乱光を受光ユニット11で受光し、煙が検知されるようになっている。
受光ユニット11の光軸L2上及びその周辺以外に設けられたラビリンス壁12Aは、周壁側端部12bの形状が幅広形状とはなっていない点でラビリンス壁12Bとは異なるものである。ラビリンス壁12Aは、感煙領域15に向かって煙が誘導されるよう折曲形状となっており、感煙領域側端部12aは、ラビリンス壁12Bと同様に2股に分かれた壁体となっている。そしてその縁部が先細形状となっている点もラビリンス壁12Bと同様である。
また受光ユニット11の近傍には、ラビリンス壁12(12A、12B)の他に外光を効果的に遮断するために遮断壁17aが設けられている。
ここで遮光壁19の受光ユニット11と対向する面19bが、先端にいくほど、受光ユニット11側に傾いたものとすれば、発光ユニット10の出射光が反射して受光ユニット11に入射してしまうことを効果的に防ぐことができる。
また遮光壁19、仕切部材18、ラビリンス壁12Aはそれぞれが連結された図例のものに限定されず、一体に形成されたものであってもよい。
この実施形態は、図1に示すものとは、光学基台1内の煙の流入性が劣る周辺部分に上げ底13aが形成されている点が異なる。図では上げ底13aが形成されている箇所をクロスハッチングで示している。
図2(a)の例は、煙の流入性が劣る部分、即ち発光ユニット10と受光ユニット11とで挟まれた部分のうち、仕切部材18周辺部分に上げ底13aによる閉鎖空間が形成されている。図2(b)の図からわかるように上げ底13aが形成されている部分のラビリンス壁12Aは、上げ底13aよりも上方に突出形成されている。
また図2(a)及び図3の実施形態によれば、煙の流入性の劣る部分に滞留しようとする煙が行き場をなくして感煙領域15へ一層煙が流入しやすくなるとともに、上げ底13aが形成されることにより煙感知室Sの容積が小さくなるので、流入してきた煙の濃度が高くなる。よって上述した仕切部材18(煙誘導壁)と上げ底13aの相乗効果で、より煙の応答性が早くなり、煙感知精度の高い煙感知器Aを構成することができる。
S 煙感知室
1 光学基台
1a 煙流入口
10 発光ユニット(発光部)
11 受光ユニット(受光部)
12(12A、12B) ラビリンス壁
15 感煙領域
18 仕切部材(煙誘導壁)
19 遮光壁
Claims (1)
- 複数のラビリンス壁を周設した煙感知室内に、発光部を設けるとともに、この発光部から発せられた光を直接受光しない位置に受光部を設けて感煙領域を構成し、ラビリンス壁間の空隙に形成された煙流入口を通って感煙領域に流入して来た煙の散乱光を受光部で受光させて、火災を検知するようにした煙感知器において、
上記煙感知室は、上記発光部と上記受光部とを内装した光学基台内に、上記発光部と上記受光部とを取り囲むようにして、上記ラビリンス壁を構成するとともに、上記煙感知室の中心近傍には、上記発光部から上記受光部に直行する光を遮る遮光壁を設けており、
上記発光部と上記受光部とで挟まれた部分に設けられたいずれかの上記ラビリンス壁の感煙領域側に向いた端部と、上記遮光壁の対向端部とは仕切部材で連結され、該仕切部材で煙誘導壁を構成し、
上記光学基台の底板には、煙が流入しない閉鎖空間を形成する上げ底が設けられており、
上記上げ底は、上記発光部と上記受光部とで挟まれた部分及び上記発光部と上記受光部とで挟まれた部分とは反対側の上記発光部及び上記受光部に近接した部分に形成されていることを特徴とする煙感知器。
Priority Applications (4)
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2007
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