JP6447487B2 - めっき処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、めっき処理装置に関する。さらに詳しくは、通常運転前の準備作業で、シート状フィルムに、あらかじめ定められた張力を容易に付与することができるめっき処理装置に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い使用される電子部品も小型化が要求されるようになってきている。そのような電子部品の製造に用いられる配線材料として、ポリイミドフィルム等の有機樹脂フィルム上に薄い金属層を形成し、その金属層上に更に数μm〜数十μmの厚みで銅を電気めっきした2層めっき基板が知られている。
電気めっき法により製造された2層めっき基板は、フォトリソグラフィ技術によって表面に微細な配線パターンが形成され、携帯電話やテレビ等の液晶パネルとドライバICとの接続用配線材基板等に用いられている。
このような2層めっき基板を製造するための装置として、硫酸銅めっき液を用いて電気めっき処理を行うめっき処理装置が特許文献1で開示されている。この特許文献1に記載の装置によれば、ポリイミドフィルム上に薄い金属層を形成した長尺シート状のフィルムの幅方向を上下に向けて配置し、シート状フィルムの上端および下端をクランプで把持するとともに、めっき槽を通過させながらめっきを施すことにより1層のめっき槽で、高速に電気めっきを施すことが可能になっている。
また、特許文献2では、めっき装置とワーク巻取り装置との間に熱風加熱ヒータを備えるめっき処理装置が開示されている。この熱風加熱ヒータでは、めっきされた金属の再結晶の最適化のため、シート状フィルムに作用する張力が、めっきされるときに付与される張力よりも小さい値(以下熱風加熱ヒータで熱処理が適切に行われるような張力が作用している状態を「低張力状態」という。)である必要がある。
このために特許文献2で開示されているめっき処理装置では、熱風加熱ヒータの前後に、低張力加熱装置内のシート状フィルムに低張力加熱装置前後における張力の影響を遮断するための、吸着ロールがそれぞれ配置されていたり、シート状フィルムの搬送方向の変換点にエアフローターン部を設け、シート状フィルムを非接触で保持したりする構造が採用されている。
これらの構造の作用について詳しく説明する。吸着ロールが設けられていることにより、吸着ロールの前後で、シート状フィルムに作用する張力を分断することができるようになる。この状態で、シート状フィルムを二つの吸着ロールの速度差を利用しながら搬送することで、搬送中のシート状フィルムを低張力状態に保持することができる。このとき、低張力状態を保持するために、シート状フィルムの張力を検出することができる張力検出器からの信号を用いて、二つの吸着ロールの速度は制御されている。また、シート状フィルムの搬送方向の変換点に、非接触のエアフローターン部が設けられていることにより、例えばシート状フィルムの搬送が停止している状態でも、あらかじめ定められたエア量を噴出することで、シート状フィルムを低張力状態とすることができる。
上記のめっき処理装置の低張力加熱装置においては、シート状フィルムを最初に吸引ロール等に掛け回して、通常運転を行うまでの運転前作業において、あらかじめ定められた張力をシート状フィルムに付与する必要がある。しかるに、特許文献2に記載の低張力加熱装置では、吸引ロール等に掛け回したシート状フィルムに、所定の張力を付与する作業は、作業者が行っており、どの程度張力が付与されたかの確認は作業者の経験によるところが大きく、作業時間が長くかかるという問題がある。また、めっき処理槽と低張力加熱装置の間に備えられている吸引ロールの上流側(本稿において、処理前のシート状フィルムを供給する供給ロールがある側をシート状フィルムの上流側、処理後のシート状フィルムを巻き取る巻取ロールがある側をシート状フィルムの下流側と称する。)の張力を測定することができないため、シート状フィルムにあらかじめ定められた張力が作用していない場合もある。この場合、搬送開始時に急激な張力変化を生じることとなり、シート状フィルムが損傷するという問題もある。
特開2009−120889号公報 特開2012−251183号公報
本発明は上記事情に鑑み、通常運転前の準備作業で、シート状フィルムに、あらかじめ定められた張力を容易に付与することができるめっき処理装置を提供することを目的とする。
第1発明のめっき処理装置は、長尺のシート状フィルムをめっきするめっき装置と、めっきされた該シート状フィルムを、めっき装置における状態よりも低張力状態で加熱する低張力加熱装置と、該低張力加熱装置を制御する制御装置と、が備えられためっき処理装置において、低張力加熱装置には、シート状フィルムを加熱する加熱ヒータと、該加熱ヒータへのシート状フィルムの供給側に設けられている入側駆動ローラと、加熱ヒータからのシート状フィルムの排出側に設けられている出側駆動ローラと、が備えられ、前記制御装置には、入力画面が備えられ、前記シート状フィルムにめっきを施す通常運転を行う前の、前記入力画面から前記低張力加熱装置を構成する機械要素を操作可能な運転準備モードで、前記制御装置が前記シート状フィルムにあらかじめ定められた張力を付与させることを特徴とする。
第2発明のめっき処理装置は、第1発明において、制御装置は、運転準備モードで送信される運転準備モード信号の入力に基づいて、少なくとも入側駆動ローラと、出側駆動ローラのいずれか一方を制御して、シート状フィルムにあらかじめ定められた張力を付与することを特徴とする。
第3発明のめっき処理装置は、第2発明において、めっき装置と、入側駆動ローラとの間に、シート状フィルムの張力を検出する第1張力検出器が備えられ、入側駆動ローラと、出側駆動ローラとの間に、シート状フィルムの張力を検出する第2張力検出器が備えられ、制御装置は、運転準備モード信号の1つである第1張力付与信号の入力に基づいて、第1張力検出器で検出する張力と第2張力検出器で検出する張力とが、あらかじめ定められた値にそれぞれ到達するように、入側駆動ローラと出側駆動ローラとを制御することを特徴とする。
第4発明のめっき処理装置は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、運転準備モードでの入側駆動ローラの最大速度の制限値である第1制限速度と、運転準備モードでの出側駆動ローラの最大速度の制限値である第2制限速度と、が用いられて、制御装置が、運転準備モードで、入側駆動ローラと出側駆動ローラとを制限速度内で制御することを特徴とする。
第5発明のめっき処理装置は、第1発明から第4発明のいずれかにおいて、運転準備モードでの入側駆動ローラの最大トルクの制限値である第1制限トルクと、運転準備モードでの入側駆動ローラの最大速度の制限値である第1制限速度と、運転準備モードでの出側駆動ローラの最大トルクの制限値である第2制限トルクと、運転準備モードでの出側駆動ローラの最大速度の制限値である第2制限速度と、が用いられて、制御装置が、運転準備モードで、入側駆動ローラと出側駆動ローラとを制限トルクおよび制限速度内で制御することを特徴とする。
第6発明のめっき処理装置は、第3発明から第5発明のいずれかにおいて、制御装置は、第1張力付与信号の入力に基づいて、第1張力検出器で検出する張力があらかじめ定められた値に達した後、第2張力検出器で検出する張力があらかじめ定められた値に達するように、入側駆動ローラと前記出側駆動ローラとを制御することを特徴とする。
第1発明によれば、めっき処理装置が、低張力加熱装置を備え、該低張力加熱装置を制御する制御装置が、通常運転を行う前の運転準備モードで、シート状フィルムにあらかじめ定められた張力を付与することにより、作業者の経験に基づいて行っていた張力の付与を、制御装置がシート状フィルムに付与された張力を確認しながら行うことができる。これにより通常運転の準備段階で、シート状フィルムを仕掛ける作業の時間を短縮できると共に、仕掛け作業時にシート状フィルムに付与される張力が安定し、通常運転を始めた際にシート状フィルムが破損するのを防止できる。
第2発明によれば、制御装置は、運転準備モード信号の入力に基づいて、少なくとも入側駆動ローラと、出側駆動ローラのいずれか一方を制御することにより、シート状フィルムに付与される張力を、現状の設備を用いて検出しながら、シート状フィルムを仕掛ける作業を行うことができる。これにより単純な構成でありながら、仕掛け作業時にシート状フィルムに付与される張力を安定させることができる。
第3発明によれば、シート状フィルムの張力を検出する第1張力検出器と、第2張力検出器が備えられ、制御装置は、第1張力付与信号の入力に基づいて、第1張力検出器で検出する張力と第2張力検出器で検出する張力が、あらかじめ定められた値にそれぞれ達するように、入側駆動ローラと出側駆動ローラとを制御することにより、シート状フィルムに作用している張力を直接確認しながら、シート状フィルムが仕掛けられる。これにより更に仕掛け作業時にシート状フィルムに付与される張力を安定させることができる。
また、第1張力検出器が、めっき装置と入側駆動ローラとの間に設けられていることにより、入側駆動ローラの上流側のシート状フィルムに付与されている張力を精度よく検出することができ、付与する張力の精度を高めることができる。
第4発明によれば、入側駆動ローラの第1制限速度と、出側駆動ローラの第2制限速度とが用いられていることにより、駆動ローラが回転しすぎて、その慣性によりシート状フィルムに過剰な張力が発生することを間接的に防止することができる。
第5発明によれば、入側駆動ローラの第1制限トルクと、出側駆動ローラの第2制限トルクとが用いられて、制御装置が、運転準備モードで二つの駆動ローラを制御することにより、シート状フィルムに過剰な張力が作用することを直接的に防止することができる。また、入側駆動ローラの第1制限速度と、出側駆動ローラの第2制限速度とが用いられていることにより、駆動ローラが回転しすぎて、その慣性によりシート状フィルムに過剰な張力が発生することを間接的に防止することができる。
第6発明によれば、制御装置は、第1張力付与信号の入力に基づいて、第1張力検出器で検出する張力があらかじめ定められた張力に達した後、第2張力検出器で検出する張力があらかじめ定められた張力に達するように、入側駆動ローラと出側駆動ローラとを制御することにより、低張力加熱装置の前後のシート状フィルムに緩みを高精度かつ短時間で除去することができる。
本発明の実施形態に係るめっき処理装置の低張力加熱装置の構成図である。 図1のめっき処理装置の制御ブロック図である。 図1のめっき処理装置の運転準備モードの第1制御フロー図である。 図1のめっき処理装置の運転準備モードの張力を示すグラフである。 図1のめっき処理装置の運転準備モードの第2制御フロー図である。 図1のめっき処理装置の全体説明図である。
(機械構成)
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
まず、図6に基づき、本発明の実施形態に係るめっき処理装置Aの基本構成を説明する。めっき処理装置Aはめっき装置20と低張力加熱装置11とを含んで構成されている。
めっき装置20は、めっき処理前のシート状フィルムを供給するフィルム供給装置1、めっき処理後のシート状フィルムを巻取るフィルム巻取装置2を備えており、これらは装置全体の前面側に設置されている。3は前処理槽、4はめっき処理槽、5は後処理槽、9はめっき剥離槽で、これらはめっき処理用の設備である。6はエンドレスベルトの折り返し用プーリー、8はエンドレスベルトであって、これらは上部と下部の一対が設けられ、かつめっき装置を周回するようになっている(下部のエンドレスベルト等は図示省略している)。そして、上下部のエンドレスベルトには、搬送クランプ群8aがエンドレスベルト8の長手方向に沿って取付けられている。シート状フィルム10は上下の搬送クランプ群8aでクランプされエンドレスベルト8の走行によって、前処理槽3、化学処理槽4、後処理槽5を通過してめっき処理される。
めっき装置20における後処理槽5とフィルム巻取装置2との間には、低張力加熱装置11が設けられている。図6においては、この低張力加熱装置11にフィルム10を供給するための搬送姿勢変更ローラ12や張力検出機能を備えた方向転換ローラ17、低張加熱装置11を構成する入側駆動ローラ13などが示されている。
図1に基づきめっき処理装置を構成する、低張力加熱装置11の概略の機械的構成を説明する。低張力加熱装置11はエアフローターン部15と、これに巻き掛けたシート状フィルム10を加熱する加熱ヒータ16とを有している。また、低張力加熱装置11にシート状フィルム10を送り込む入側駆動ローラ13と、加熱処理されたシート状フィルム10を排出する出側駆動ローラ14とが設けられている。
さらに、入側駆動ローラ13の上流側(めっき装置20側)には方向転換ローラ17,18が上下段違いに配置されている。また、方向転換ローラ17とめっき処理装置20との間には、縦向きで送られてきたシート状フィルム10を、水平に向きを換える搬送姿勢変更ローラ12が設けられている。
搬送姿勢変更ローラ12で水平に向きを変えられたシート状フィルム10は、方向転換ローラ17に巻き掛けられたあと、さらに上昇して方向転換ローラ18に巻き掛けられ、再び下って入側駆動ローラ13へ巻き掛けられる。入側駆動ローラ13から送り出されるシート状フィルム10は入側の加熱ヒータ16、エアフローターン部15、出側の加熱ヒータ16を通り、エアフローターン部19と下流側の方向転換ローラ18を介して出側駆動ローラ14で排出される。この間に加熱ヒータ16の間を通ってシート状フィルム10が加熱され、その表面のめっき皮膜の再結晶が行われる。
前記方向転換ローラ17には、シート状フィルム10に作用する張力を検出する第1張力検出器40が取付けられている。この第1張力検出器40は、ロードセルや歪ゲージなどで構成されている。
低張力加熱装置11の入側にある入側駆動ローラ13には入側サーボモータ42が取付けられ、出側にある出側駆動ローラ14には出側サーボモータ43が取付けられている。
両駆動ローラ13,14は、シート状フィルム10を吸着した状態で回転して、シート状フィルム10に与える張力を加減する吸着機能をもつものが用いられる。吸着機能をもたせるには、エアーバキューム機構を例示できる。エアーバキューム機構は、ロール内部の空洞を空気吸引装置に接続し、ロール表面に設けた多数の吸引孔から空気を吸着するもので、この吸引力により駆動ローラ13,14の表面にシート状フィルム10を吸着させる。
上記のような吸着機能付き駆動ローラ13,14を用いると、駆動ローラ13,14の回転にシート状フィルム10が確実に追随して移動する。このため、入側駆動ローラ13に結合されている入側サーボモータ42のトルクを制御することで、めっき装置20の最終処理槽から低張力加熱装置11までの間のシート状フィルム10の張力を制御できる。また、出側駆動ローラ14に結合されている出側サーボモータ43のトルクを制御することで、低張力加熱装置11内を通るシート状フィルム10の張力を任意に制御することができる。
めっき装置20における後処理槽5などの最終処理槽を搬出されたフィルム状シート10は、低張力熱処理装置11の入側駆動ローラ13に吸着されながら導入され、出側駆動ローラ14によって排出されていく。そして、この間に2カ所の加熱ヒータ16により、既述のごとく、めっき表面の再結晶を目指して加熱される。なお、入側の加熱ヒータ16を通過したシート状フィルム10はエアフローターン部15で反転されて再び出側の加熱ヒータ16に通されるが、反転されるシート状フィルム10はエアフローターン部15ではエア圧により若干浮いた状態となるので、走行抵抗を大幅に低減できる。このため、フィルム表面の結晶構造を傷つけることがない。
めっき装置20から低張力加熱装置11までの間を搬送されるシート状フィルム10には所定の高い張力が加えられる。この所定の高張力は概ね50〜60Nとされるが、これらの数値に限定されるものではない。
なお、めっき装置20内でのシート状フィルム10の搬送中の保持はクランプによるので加える張力を正確に維持することはできない。また、めっき装置20から排出される時点でのクランプの解放タイミングのズレなどから、めっき装置20の出側から低張力加熱装置11までの間のシート状フィルム10には張力の変動が生じやすい。しかし、この張力変動を相殺して所定の高張力に保つことが、めっきを正確に行うためには重要である。
また、低張力加熱装置11を通過するシート状フィルム10には所定の低い張力が加えられる。この所定の低張力は、概ね5Nとされるが、5N以下と定まったものでは無く、被めっき対象となるフィルム厚みによって異なる。5N以下に設定するのはフィルム厚みが12.5μm以下の場合の条件であり、フィルム厚みが25μm等まで厚くなってくると、5N以上の張力を与えても、問題の無いめっき皮膜の再結晶化が可能である。いずれにしろ、低張力加熱装置11内ではめっき時の前記高張力(50〜60N)よりは低張力で加熱処理が行われる。
以上のように、所定の高張力、たとえば50〜60Nでめっき装置20内を通すことにより、シート状フィルム10に正確な厚みで、かつむら無くめっきが施される。また、所定の低張力、たとえば5N以下の状態で加熱ヒータ16に通されてめっき面の再結晶化が行われることで、健全な平滑性を有するフィルム状シート10が出来上がる。そして、シート状フィルム10が出側駆動ローラ14によって外部に導出されて処理が終了する。
(制御構成)
図2には、本実施形態に係るめっき処理装置Aの制御ブロック図を示す。図2の紙面上、制御装置30の左側が制御装置30へ信号を送信する入力要素、右側が制御装置30からの信号を受ける出力要素である。本発明の実施形態に係るめっき処理装置Aは、通常運転を行う前の運転準備モードで、シート状フィルム10を低張力加熱装置11に仕掛ける際に、制御装置30が、シート状フィルム10にあらかじめ定められた張力を付与させる。
低張力加熱装置11を制御する制御装置30が、通常運転を行う前の運転準備モードで、シート状フィルム10にあらかじめ定められた張力を付与することにより、作業者の経験に基づいて行っていた張力の付与を、制御装置30がシート状フィルム10に付与された張力を確認しながら行うことができる。これにより通常運転の準備段階で、シート状フィルム10を仕掛ける作業の時間を短縮できると共に、仕掛け作業時にシート状フィルム10に付与される張力が安定し、通常運転を始めた際にシート状フィルム10が破損するのを防止できる。
制御装置30は、めっき処理装置Aのめっき装置20を構成する各要素に指令を与えると共に、低張力加熱装置11を構成する各要素に指令を与え、低張力加熱装置11を制御する。具体的には、めっき処理装置Aの操作者からの指令に基づき、入側駆動ローラ13を駆動する入側サーボモータ42の速度や出力トルクを入側モータ制御部32により制御したり、加熱ヒータ16の温度を制御したりする。
制御装置30には、入力画面としての液晶画面(不図示)が備えられ、その液晶画面上に、操作者が上記の温度等を入力することで、制御装置30は低張力加熱装置11をこの入力値により制御する。なお、「運転準備モード」とは、特にこの表現に限定されるものではなく、通常運転を行う前に、めっき処理装置Aの操作者が、入力画面から各機械要素を個々別に操作できることができる状態であることを言う。
制御装置30の入力画面には、所定の信号を制御装置30へ送信するための複数のスイッチ(第1スイッチ44〜第4スイッチ47)が設けられている。また、制御装置30の入力画面には、運転準備モードにおいて、二つのサーボモータ42、43の最大トルクの制限値を付与する制限トルク設定器34や、二つのサーボモータ42、43の最大速度の制限値を付与する制限速度設定器35が設けられている。加えて、後述する第2制御フローで、シート状フィルム10に張力を付与するための、サーボモータ42,43のトルクを設定する最大トルク設定器38や、そのトルクを発生させている時間を設定する時間設定器39が設けられている。加えて、シート状フィルム10の張力を設定することが可能な、第1張力設定器36、および第2張力設定器37が、制御装置30の入力画面に設けられている。めっき処理装置Aの操作者は、制御装置30の入力画面から、上記の要素に数値等を入力することにより、低張力加熱装置11を制御できる。
また、制御装置30には、方向転換ローラ17に備えられている第1張力検出器40と、エアフローターン部15に備えられている第2張力検出器41とが、電気的に接続されており、これらの検出器からシート状フィルム10に付与されている張力を直接測定することができる。
制御装置30は、出力信号を入側モータ制御部32や、出側モータ制御部33、加熱ヒータ16に出力する。この信号を受けた入側モータ制御部32は、その信号に基づいて、入側駆動ローラ13に接続されている入側サーボモータ42を制御する。この際、入側サーボモータ42や出側サーボモータ43は、制御装置30からの指令に基づき、トルク制御、速度制御、位置制御のいずれかの最適な制御方式が選択されている。
(運転準備モードの第1制御フロー)
図3には、めっき処理装置Aの運転準備モードの第1制御フロー図を示す。第1制御フローを説明した後、第2制御フローについて説明するが、めっき処理装置の操作者は、任意にいずれかの制御フローを選択することができる。
めっき処理装置Aの操作者は、運転準備モードの前に、まずフィルム供給装置1から供給されたシート状フィルム10を、搬送姿勢変更ローラ12、方向変換ローラ17等に巻き掛ける。巻き掛ける際、操作者は低張力加熱装置11の上流側のめっき装置20からシート状フィルム10を引き出すか、または、フィルム巻取装置2からシート状フィルム10を引き戻すようにする。
そして、制御装置30の入力画面にある制限トルク設定器34や、制限速度設定器35により、運転準備モードを実行する前に、運転準備モードにおける最大トルクの制限値と、最大速度の制限値を設定する。詳細には、入側駆動ローラ13を動作させる入側サーボモータ42の最大トルクの制限値としての第1制限トルクと、この入側サーボモータ42の最大速度の制限値としての第1制限速度と、出側駆動ローラ14を動作させる出側サーボモータ43の最大トルクの制限値としての第2制限トルクと、この出側サーボモータ43の最大速度の制限値としての第2制限速度とを設定する。この設定により、運転準備モードでは、それぞれのサーボモータ42、43はこれらの最大トルク、最大速度を超えて運転されることがない。
なお、第1制限トルクと第2制限トルクの値は、対応するそれぞれの駆動ローラ13、14が回転可能な最小トルク値とすることが望ましい。
入側駆動ローラ13の第1制限トルクと、出側駆動ローラ14の第2制限トルクとが用いられて、制御装置30が、運転準備モードで二つの駆動ローラ13、14を制御することにより、シート状フィルム10に過剰な張力が作用することを直接的に防止することができる。また、入側駆動ローラ13の第1制限速度と、出側駆動ローラ14の第2制限速度とが用いられていることにより、駆動ローラ13、14が回転しすぎて、その慣性によりシート状フィルムに過剰な張力が発生することを間接的に防止することができる。
なお、本実施形態では、第1制限トルク、第1制限速度、第2制限トルク、第2制限速度の全てを設定する構成としたが、例えば第1制限トルクまたは第2制限トルクのいずれかのみを設定したり、第1制限速度または第2制限速度のいずれかのみを設定したりすることも可能である。加えて、制限トルクと制限速度のいずれかのみを設定したりすることも可能である。
その後、操作者は、低張力加熱装置11を構成する入側駆動ローラ13、出側駆動ローラ14のロール表面の孔から空気を吸引して、シート状フィルム10をそれぞれのローラに吸着させると共に、エアフローターン部15、19からエアを噴出させる。このとき、低張力加熱装置11内にあるシート状フィルム10には張力はほとんど付与されていない。ただし、出側駆動ローラ14から下流側に位置するシート状フィルム10にはフィルム巻取装置2により適切な張力が付与されている。
なおシート状フィルム10は、例えばポリイミドフィルム等の有機樹脂フィルムの両面、または片面に、銅などの金属からなる金属層が形成されたものであるか、または、基材である有機樹脂フィルムのみのフープ状基材である。運転準備モードでは、後者のフープ状基材のシート状フィルム10を使用する。
運転準備モードのステップ01(以下S01のように表記する)で、操作者は、入力画面から、第1スイッチ44を操作して、第1張力付与信号を制御装置30へ出力する。この第1張力付与信号は、運転準備モード信号の1つであり、この第1張力付与信号が付与されると、制御装置30は、図3の制御フロー全体を実行する。
S02で、制御装置30は、第1制限トルクおよび第1制限速度を超えないように入側サーボモータ42のトルク制御を行い、入側駆動ローラ13を図1の時計回り方向へ駆動させ、シート状フィルム10を図1の矢印の方向へ引き込む。
そしてS03で、制御装置30は、めっき装置20と入側駆動ローラ13との間の方向転換ローラ18に設けられている第1張力検出器40の数値に基づいて、入側サーボモータ42のトルクを制御し、第1張力検出器40での張力の値を、あらかじめ定められた値に到達させ、その状態を維持できるようにサーボ制御を行ったままにする。
S04で、制御装置30は、出側駆動ローラ14が図1の時計回り方向に作動するように、出側駆動ローラ14の出側サーボモータ43のトルクを制御する。
S05で、制御装置30は、入側駆動ローラ13と出側駆動ローラ14との間のエアフローターン部15に設けられている第2張力検出器41の数値に基づいて、出側サーボモータ43のトルクを制御し、第2張力検出器41での張力の値を、あらかじめ定められた値に到達させ、その状態を維持できるようにサーボ制御を行ったままにする。
この状態で、運転準備モードは終了し、めっき処理装置Aの操作者は、シート状フィルム10にめっきを施す通常の運転を行う。
(運転準備モードの第2制御フロー)
図5には、めっき処理装置Aの運転準備モードの第2制御フロー図を示す。
第1制御フローと同様、めっき処理装置Aの操作者は、運転準備モードの前に、まずフィルム供給装置1から供給されたシート状フィルム10を、搬送姿勢変更ローラ12、方向変換ローラ17等に巻き掛ける。
運転準備モードのS11で、操作者は、入力画面から、第2スイッチ45を操作して、第2張力付与信号を制御装置30へ出力する。この第2張力付与信号は、運転準備モード信号の1つであり、入側駆動ローラ13の上流側に位置するシート状フィルム10に、入側サーボモータ42の出力に基づいて、張力を付与するための信号である。この第2張力付与信号が操作者により入力されると、制御装置30は、フローをS12に進ませる。
S12で、制御装置30は、入側駆動ローラ13を入側サーボモータ42により、図1の時計回り方向にゆっくり作動させ、シート状フィルム10を図1の矢印の方向へ引き込む。制御装置30は、最大トルク設定器38と時間設定器39とから入力された第1準備最大トルクと第1付加時間に基づいて、入側サーボモータ42を動作させ、入側サーボモータ42の出力トルクを上げながら、かつ第1準備最大トルクに到達しないように制御する。そして、この第1準備最大トルク近傍で出力トルクを、第1付加時間だけ維持するようにし、この時間が経過すると、制御装置30はシート状フィルム10の引き込みが完了したとして、入側サーボモータ42を、その位置でサーボ制御を行ったまま停止させる。
S13で、操作者は、入力画面から第3スイッチ46を操作して、第3張力付与信号を制御装置30へ出力する。この第3張力付与信号は、運転準備モード信号の1つであり、入側駆動ローラ13と出側駆動ローラ14との間に位置するシート状フィルム10に、出側サーボモータ43の出力に基づいて、張力を付与するための信号である。この第3張力付与信号が操作者により入力されると、制御装置30は、フローをS14に進ませる。
S14で、制御装置30は、出側駆動ローラ14を出側サーボモータ43により、図1の時計回り方向にゆっくり作動させ、シート状フィルム10を図1の矢印の方向へ引き込む。制御装置30は、最大トルク設定器38と時間設定器39とから入力された第2準備最大トルクと第2付加時間に基づいて、出側サーボモータ43を動作させ、出側サーボモータ43の出力トルクを上げながら、かつ第2準備最大トルクに到達しないように制御する。そして、この第2準備最大トルク近傍で出力トルクを、第2付加時間だけ維持するようにし、この時間が経過すると、制御装置30はシート状フィルム10の引き込みが完了したとして、出側サーボモータ43を、その位置でサーボ制御を行ったまま停止させる。
制御装置30は、運転準備モード信号の入力に基づいて、少なくとも入側駆動ローラ13と、出側駆動ローラ14のいずれか一方を制御することにより、シート状フィルム10に付与される張力を、現状の設備を用いて検出しながら、シート状フィルム10を仕掛ける作業を行うことができる。これにより単純な構成でありながら、仕掛け作業時にシート状フィルム10に付与される張力を安定させることができる。
制御装置30は、第2張力付与信号の入力に基づいて、入側駆動ローラ13に、第1準備最大トルクを第1付加時間付与した後、第3張力付与信号の入力に基づいて、出側駆動ローラ14に、第2準備最大トルクを第2付加時間付与することにより、低張力加熱装置11の前後のシート状フィルムに緩みを短時間で除去することができる。
S15で、操作者は、入力画面から第4スイッチ47を操作して、第4張力付与信号を制御装置30へ出力する。この第4張力付与信号は、運転準備モード信号の1つであり、第1張力検出器40および第2張力検出器41の出力信号に基づいて、シート状フィルム10に張力を付与するための信号である。この第4張力付与信号が操作者により入力されると、制御装置30は、フローをS16に進ませる。
S16で、制御装置30は、入側駆動ローラ13が図1の時計回り方向に作動するように、入側駆動ローラ13の入側サーボモータ42のトルクを制御する。
S17で、制御装置30は、めっき装置20と入側駆動ローラ13との間の方向転換ローラ18に設けられている第1張力検出器40の数値に基づいて、入側サーボモータ42のトルクを制御し、第1張力検出器40での張力の値を、あらかじめ定められた値に到達させ、その状態を維持できるようにサーボ制御を行ったままにする。
S18で、制御装置30は、出側駆動ローラ14が図1の時計回り方向に作動するように、出側駆動ローラ14の出側サーボモータ43のトルクを制御する。
S19で、制御装置30は、入側駆動ローラ13と出側駆動ローラ14との間のエアフローターン部15に設けられている第2張力検出器41の数値に基づいて、出側サーボモータ43のトルクを制御し、第2張力検出器41での張力の値を、あらかじめ定められた値に到達させ、その状態を維持できるようにサーボ制御を行ったままにする。
この状態で、運転準備モードは終了し、めっき処理装置Aの操作者は、シート状フィルム10にめっきを施す通常の運転を行う。
なお、第2制御フローにおいても、第1制限トルク等のトルクおよび速度制限を設けることも可能である。
(実施例1:第1制御フローの場合)
実施例として、厚さ12.5μmのポリイミドフィルム製のシート状フィルム10を、本実施形態に係るめっき処理装置Aの低張力加熱装置11に仕掛けた。低張力加熱装置11の上流側にはめっき装置20が配置され、下流側には巻取り張力を約40Nに維持するフィルム巻取装置2が配置された。
まず、めっき処理装置Aの操作者は低張力加熱装置11の上流側の搬送姿勢変更ローラ12から、出側駆動ローラ14の下流側の方向変換ローラ18までシート状フィルム10を通し、エアターンバー15、19からエアを吹き出させ、駆動ローラ13、14にシート状フィルム10を吸着させた。この時点ではシート状フィルム10には緩みがある。
次に操作者は、制限トルク設定器34、制限速度設定器35から、第1制限トルク、第1制限速度、第2制限トルク、第2制限速度を入力した。本実施例では、第1制限トルクと第2制限トルクは、いずれも入側サーボモータ42、出側サーボモータ43の出力トルクの18%、第1制限速度、第2制限速度を0.5mm/Sとした。
そして、操作者は、第1スイッチ44を操作して、制御装置30に信号を送信し、制御装置30は、入側駆動ローラ13により入側駆動ローラ13の上流側に位置するシート状フィルム10にあらかじめ定められた張力を付与した後、入側駆動ローラ13と出側駆動ローラ14との間に位置するシート状フィルム10に、出側駆動ローラ14によりあらかじめ定められた張力を付与し、その後出側駆動ローラ14を停止させた。
より詳しく説明すると、操作者は第1制御フローに入る前に、第1制限トルクなどと同様に、第1張力設定器36により、入側駆動ローラ13よりも上流側に位置するシート状フィルム10に付与される張力を35Nと設定し、第2張力設定器37により入側駆動ローラ13と出側駆動ローラ14との間に位置するシート状フィルムに付与される張力を15Nと設定していた。そして操作者は、第1スイッチを操作することにより、制御装置30は、まず張力をあらかじめ定められた35Nにするように入側駆動ローラ13を制御し、その後、張力をあらかじめ定められた15Nにするように出側駆動ローラ14を制御した。この際、両サーボモータ42、43はトルク制御されているが、前記制限トルク、制限速度があるため、シート状フィルム10には、このシート状フィルム10を破断させるような張力が働くことがない。この作業の際の張力の状況を図4に示す。図4の横軸は時間、縦軸は張力である。まず入側駆動ローラ13よりも上流側に位置するシート状フィルム10の、供給側張力が35Nに到達し、その後、入側駆動ローラ13と出側駆動ローラ14との間に位置するシート状フィルム10の加熱部張力が15Nに到達していることが示されている。これにより、通常運転前の運転準備モードが終了した。
(実施例2:第2制御フローの場合)
実施例として、厚さ12.5μmのポリイミドフィルム製のシート状フィルム10を、本実施形態に係るめっき処理装置Aの低張力加熱装置11に仕掛けた。低張力加熱装置11の上流側にはめっき装置20が配置され、下流側には巻取り張力を約40Nに維持するフィルム巻取装置2が配置された。
まず、めっき処理装置Aの操作者は低張力加熱装置11の上流側の搬送姿勢変更ローラ12から、出側駆動ローラ14の下流側の方向変換ローラ18までシート状フィルム10を通し、エアターンバー15、19からエアを吹き出させ、駆動ローラ13、14にシート状フィルム10を吸着させた。この時点ではシート状フィルム10には緩みがある。
次に操作者は、最大トルク設定器38、時間設定器39から、第1準備最大トルク、第2準備最大トルク、第1付加時間、第2付加時間を入力した。本実施例では、第1準備最大トルクと第2準備最大トルクは、いずれも入側サーボモータ42、出側サーボモータ43の出力トルクの18%、第1付加時間、第2付加時間を3秒とした。
そして、操作者は、第2スイッチ45を操作して、入側駆動ローラ13の上流側に位置するシート状フィルム10にあらかじめ定められた張力を付与し、入側駆動ローラ13を停止させた。次に第3スイッチ46を操作して、入側駆動ローラ13と出側駆動ローラ14との間に位置するシート状フィルム10にあらかじめ定められた張力を付与し、出側駆動ローラ14を停止させた。
次に、第1張力設定器36により、入側駆動ローラ13よりも上流側に位置するシート状フィルム10に付与される張力を35Nと設定し、第2張力設定器37により入側駆動ローラ13と出側駆動ローラ14との間に位置するシート状フィルムに付与される張力を15Nと設定し、操作者は、第4スイッチ47を操作することにより、制御装置30は、まず張力をあらかじめ定められた35Nにするように入側駆動ローラ13を制御し、その後、張力をあらかじめ定められた15Nにするように出側駆動ローラ14を制御した。この作業の際の張力の状況は、第1実施例の結果の図4と同じである。これにより、通常運転前の運転準備モードが終了した。
第2制御フローにおいて、モータの出力信号に基づいてシート状フィルム10に張力を付与する、第2張力付与信号および第3張力付与信号の後に、シート状フィルム10の張力を直接測定する第1張力検出器40および第2張力検出器41に基づいて張力を付与する第4張力付与信号により張力を付与したが、例えば第2張力付与信号、第3張力付与信号のいずれか、または両方がなく、直接第4張力付与信号により張力を付与する場合も考えられる。
また、第2制御フローにおいて、第2張力付与信号および第3張力付与信号のいずれか、または両方が検出されなければ、制御装置30が第4張力付与信号の入力を受け付けないようにすることも可能である。この場合、めっき処理装置Aの操作者がミス操作をすることを抑制できる。
10 シート状フィルム
11 低張力加熱装置
13 入側駆動ローラ
14 出側駆動ローラ
16 加熱ヒータ
20 めっき装置
30 制御装置
40 第1張力検出器
41 第2張力検出器
A めっき処理装置

Claims (6)

  1. 長尺のシート状フィルムをめっきするめっき装置と、
    めっきされた該シート状フィルムを、前記めっき装置における状態よりも低張力状態で加熱する低張力加熱装置と、
    該低張力加熱装置を制御する制御装置と、が備えられためっき処理装置において、
    前記低張力加熱装置には、
    前記シート状フィルムを加熱する加熱ヒータと、
    該加熱ヒータへの前記シート状フィルムの供給側に設けられている入側駆動ローラと、
    前記加熱ヒータからの前記シート状フィルムの排出側に設けられている出側駆動ローラと、が備えられ、
    前記制御装置には、入力画面が備えられ、
    前記シート状フィルムにめっきを施す通常運転を行う前の、前記入力画面から前記低張力加熱装置を構成する機械要素を操作可能な運転準備モードで、前記制御装置が前記シート状フィルムにあらかじめ定められた張力を付与させる、
    ことを特徴とするめっき処理装置。
  2. 前記制御装置は、前記運転準備モードで送信される運転準備モード信号の入力に基づいて、
    少なくとも前記入側駆動ローラと、前記出側駆動ローラのいずれか一方を制御して、
    前記シート状フィルムにあらかじめ定められた張力を付与する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のめっき処理装置。
  3. 前記めっき装置と、前記入側駆動ローラとの間に、前記シート状フィルムの張力を検出する第1張力検出器が備えられ、
    前記入側駆動ローラと、前記出側駆動ローラとの間に、前記シート状フィルムの張力を検出する第2張力検出器が備えられ、
    前記制御装置は、前記運転準備モード信号の1つである第1張力付与信号の入力に基づいて、
    前記第1張力検出器で検出する張力と前記第2張力検出器で検出する張力とが、あらかじめ定められた値にそれぞれ到達するように、前記入側駆動ローラと前記出側駆動ローラとを制御する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のめっき処理装置。
  4. 前記運転準備モードでの入側駆動ローラの最大速度の制限値である第1制限速度と、
    前記運転準備モードでの出側駆動ローラの最大速度の制限値である第2制限速度と、
    が用いられて、
    前記制御装置が、前記運転準備モードで、前記入側駆動ローラと前記出側駆動ローラとを前記制限速度内で制御する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のめっき処理装置。
  5. 前記運転準備モードでの入側駆動ローラの最大トルクの制限値である第1制限トルクと、
    前記運転準備モードでの入側駆動ローラの最大速度の制限値である第1制限速度と、
    前記運転準備モードでの出側駆動ローラの最大トルクの制限値である第2制限トルクと、
    前記運転準備モードでの出側駆動ローラの最大速度の制限値である第2制限速度と、
    が用いられて、
    前記制御装置が、前記運転準備モードで、前記入側駆動ローラと前記出側駆動ローラとを前記制限トルクおよび制限速度内で制御する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のめっき処理装置。
  6. 前記制御装置は、前記第1張力付与信号の入力に基づいて、
    前記第1張力検出器で検出する張力があらかじめ定められた値に達した後、
    前記第2張力検出器で検出する張力があらかじめ定められた値に達するように、
    前記入側駆動ローラと前記出側駆動ローラとを制御する、
    ことを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のめっき処理装置。
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