JP6445896B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、排水性能を確保しつつ、ノイズ性能の向上効果を長期に亘り維持する空気入りタイヤに関する。
従来、図6に示されるように、タイヤ周方向に連続してのびる主溝sと、該主溝sと交差する向きにのびる横溝yとを設け、前記横溝yと前記主溝sとの間に、該横溝yと前記主溝sとの連通を妨げる厚さの小さい隔壁kを設けた空気入りタイヤが提案されている。このような隔壁kは、主溝s内の気柱共鳴が横溝yに流れ込むのを遮断するとともに、横溝yの長さを大きく確保するため、ノイズ性能と排水性能とをバランス良く向上させる。
しかしながら、この種の空気入りタイヤは、一般に、隔壁kの剛性が大きく、柔軟に変形できないため、トラクション等の大きな力が作用すると、隔壁kがクラックや欠け等によって破断し易く、ノイズ性能の向上効果を長期に亘り維持できないという問題があった。関連する技術としては、下記特許文献がある。
特開2006−315579号公報 特開2008−49791号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、横溝と前記主溝との間に、厚さの小さい隔壁を設け、該隔壁に主溝と横溝とを連通する細溝を設けること基本として、排水性能を確保しつつノイズ性能の向上効果を長期に亘り維持する空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部に、タイヤ周方向に連続してのびる少なくとも1本の主溝と、該主溝と交差する向きにのびる横溝とが設けられた空気入りタイヤであって、前記主溝と前記横溝との間には、該主溝と前記横溝とを仕切りかつ溝底からタイヤ半径方向外側にのびる壁面を有する隔壁が設けられ、該隔壁の厚さは、トレッド幅の0.7〜1.3%であり、しかも前記隔壁には、前記主溝と前記横溝とを連通しかつ溝幅が0.1〜1.2mmの細溝が設けられることを特徴とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記主溝が、タイヤ軸方向外側に突出する外頂部を有してタイヤ周方向にジグザグ状にのび、前記横溝は、前記主溝の前記外頂部から前記隔壁を介してタイヤ軸方向外側にのび、前記隔壁のタイヤ軸方向の一方側の前記壁面は、前記主溝の溝壁を構成し、かつ、前記壁面の少なくとも一部がタイヤ周方向に沿ってのびる周方向部を含むのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記周方向部のタイヤ周方向長さは、前記隔壁のタイヤ軸方向の他方側の前記壁面のタイヤ周方向長さよりも大きいのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記細溝は、トレッド部の平面視において、前記横溝の中心線を延長した仮想線上を実質的にのびるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記細溝は、トレッド部の平面視において、前記横溝の中心線に対して10°以上の角度で傾斜するのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤでは、トレッド部に、タイヤ周方向に連続してのびる少なくとも1本の主溝と、該主溝と交差する向きにのびる横溝とが設けられ、前記主溝と前記横溝との間には、該主溝と前記横溝とを仕切りかつ溝底からタイヤ半径方向外側にのびる壁面を有する隔壁が設けられ、該隔壁の厚さは、トレッド幅の0.7〜1.3%である。このような隔壁は、主溝内で生じた気柱共鳴を遮断し、気柱共鳴音が、接地端の外側に漏れるのを抑制するため、ノイズ性能を向上させる。また、隔壁の厚さが小さいため、横溝の溝容積が大きく確保され、排水性能が向上する。
また、前記隔壁には、前記主溝と前記横溝とを連通しかつ溝幅が0.1〜1.2mmの細溝が設けられる。このような細溝は、隔壁の剛性を確保しつつ、トラクション等の荷重に対して、隔壁を柔軟に変形させる。従って、本発明の空気入りタイヤは、クラックや欠けなどの損傷が抑制され、隔壁が長期に亘り維持されるため、上述のノイズ性能と排水性能との向上効果が、長期に亘って発揮される。
本発明の一実施形態を示すトレッド部の展開図である。 図1の左半分の拡大図である。 隔壁を説明する斜視図である。 (a)は、主溝内の水の押圧による隔壁の変形を説明する平面図、(b)は、タイヤ転動によって、横溝に作用する引張変形を説明する平面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態の細溝の平面図、(b)は、さらに他の実施形態の細溝の平面図である。 従来のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1及び図2に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある)1は、例えばトラック・バス用の重荷重用のタイヤとして好適に利用され、そのトレッド部2には、タイヤ周方向に連続してのびる少なくとも1本、本実施形態では5本の主溝3と、これらの主溝3と交差する向きにのびる横溝7とが設けられる。なお、本実施形態のタイヤ1は、重荷重用のものに限定されるものではなく、例えば、乗用車用や4輪駆動車用のものでも良い。
本実施形態の主溝3は、最もタイヤ赤道Cの近く(本実施形態では、タイヤ赤道C上)をのびる1本のクラウン主溝4と、その外側に設けられた一対のミドル主溝5と、該ミドル主溝5の各外側に設けられた一対のショルダー主溝6とからなる。
また、前記横溝7は、本実施形態では、クラウン主溝4とミドル主溝5との間をのびるクラウン横溝8と、ミドル主溝5とショルダー主溝6との間をのびるミドル横溝9と、ショルダー主溝6と接地端Teとの間をのびるショルダー横溝10とを含む。
これにより、トレッド部2には、クラウン主溝4とミドル主溝5との間のクラウン陸部11aと、ミドル主溝5とショルダー主溝6との間のミドル陸部11bと、ショルダー主溝6と接地端Teとの間のショルダー陸部11cとが区分される。
なお、前記接地端Teは、タイヤを正規リムにリム組みしかつ正規内圧を充填した無負荷の状態である基準状態から、タイヤ回転軸に正規荷重を負荷しかつキャンバー角0゜で平面に接地させたときの路面と接地する最もタイヤ軸方向外側の位置とする。そして、この接地端Te、Te間のタイヤ軸方向距離をトレッド幅TWとして定める。
また、「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"である。また、「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とする。さらに「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"とする。
本実施形態の主溝3は、タイヤ軸方向外側に突出する外頂部12aを有してタイヤ周方向にジグザグ状でのびている。このような主溝3は、該主溝3内で生じた気柱共鳴を攪乱してノイズ性能を高めつつ、排水抵抗の過度の増加を抑制するのに役立つ。なお、本実施形態のミドル主溝5及びショルダー主溝6は、前記外頂部12a、タイヤ軸方向内側に突出する内頂部12b、及び、外頂部12aと内頂部12bとを直線状に継ぐ直線部12cで形成される。また、クラウン主溝3は、外頂部12aと、タイヤ周方向に隣り合う外頂部12a間をのびる直線部12dとで形成される。なお、主溝3は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、タイヤ周方向に沿って直線状にのびるストレート溝や、波状溝など種々の形状が採用できる。
排水性能とノイズ性能とをバランス良く確保するため、各主溝3の溝幅(溝の長手方向と直角な溝幅で、以下、他の溝についても同様とする。)W1a乃至W1cは、トレッド幅TWの1.8〜4.0%に形成されるのが望ましく、溝深さ(図3には、ショルダー主溝6の溝深さD1が示される。)は、15〜20mmに形成されるのが望ましい。
また、各主溝3乃至6の配設位置については、各陸部11a乃至11cと路面との間の水膜をスムーズに排出できるように決定されるのが望ましい。例えばクラウン主溝4の振幅中心線4Gとタイヤ赤道Cとの間のタイヤ軸方向距離L1は、好ましくはトレッド幅TWの0〜5%が望ましい。同様に、ミドル主溝5の振幅中心線5Gとタイヤ赤道Cとの間のタイヤ軸方向距離L2は、好ましくはトレッド幅TWの8〜18%が望ましい。ショルダー主溝6の振幅中心線6Gと接地端Teとの間のタイヤ軸方向距離L3は、好ましくはトレッド幅TWの15〜25%が望ましい。
前記クラウン横溝8、ミドル横溝9及びショルダー横溝10は、本実施形態では、直線状にのびる。このような各横溝8乃至10は、排水抵抗が小さく、排水性能や各陸部11a乃至11cの剛性を高める。
本実施形態では、クラウン横溝8及びミドル横溝9は、タイヤ軸方向に対して傾斜してのびる。また、ショルダー横溝10は、タイヤ軸方向に沿ってのびる。
これら各横溝8乃至10の溝幅W2a乃至W2cは、トレッド幅TWの2.0〜5.5%が望ましい。同様に、各横溝8乃至10の深さ(図3には、ショルダー横溝10の溝深さD2が示される。)は、10〜20mmに形成されるのが望ましい。
図2及び図3によく示されるように、ショルダー主溝6とショルダー横溝10との間には、ショルダー主溝6とショルダー横溝10とを仕切りかつショルダー主溝6及びショルダー横溝10の溝底6z、10zからタイヤ半径方向外側にのびる壁面17a、17bを有する隔壁15(本実施形態では、ショルダー隔壁15r)が設けられる。このようなショルダー隔壁15rは、ショルダー主溝6内で生じた気柱共鳴が接地端Teから車両外側へ排出されるのを抑制する。従って、本実施形態の空気入りタイヤ1は、ノイズ性能が向上する。
前記ショルダー隔壁15rのタイヤ半径方向の外面15aは、トレッド面2aを形成する。これにより、ショルダー主溝6の気柱共鳴音をさらに遮断でき、ノイズ性能が向上する。
ショルダー隔壁15rは、その厚さt1(厚さが変化する場合には、最小の厚さ)が、トレッド幅TWの0.7〜1.3%で形成される。前記厚さt1がトレッド幅TWの0.7%未満になると、ショルダー隔壁15rの剛性が過度に小さくなり、ショルダー隔壁15rが走行時の摩擦によって早期に損傷する。逆に厚さt1が、トレッド幅TWの1.3%を超えると、ショルダー横溝10の溝容積を大幅に減じるため、排水性能が悪化する。このため、ショルダー隔壁15rの厚さt1は、好ましくはトレッド幅TWの0.9%以上が望ましく、また、トレッド幅TWの1.1%以下が望ましい。
本実施形態では、ショルダー隔壁15rのタイヤ軸方向の一方側(内側)の壁面17aは、ショルダー主溝6のタイヤ軸方向外側の溝壁6xを構成するとともに、前記壁面17aの少なくとも一部(本実施形態では全部)が、タイヤ周方向に沿ってのびる周方向部18aとして形成される。これにより、図4(a)に示されるように、ショルダー主溝6内の水が、該周方向部18aを押圧して(水の流れを矢印で示す。)、ショルダー隔壁15rをタイヤ軸方向外側へ膨出させるため、ショルダー横溝10内の水が接地端Te側へスムーズに排出される。
また、本実施形態のショルダー隔壁15rは、ショルダー主溝6の外頂部12aに接して設けられている。即ち、ショルダー横溝10は、前記外頂部12aからショルダー隔壁15rを介してタイヤ軸方向外側にのびる。このように本実施形態のショルダー隔壁15rは、ショルダー主溝6内の水の圧力が大きく作用する外頂部12aに接して設けられているため、上述の膨出作用が大きく発揮される。従って、本実施形態のタイヤ1は、排水性能がさらに向上する。
なお、上述のショルダー主溝6内の水の圧力を効率よくショルダー隔壁15rに作用させるため、ショルダー主溝6の直線部12cのタイヤ周方向に対する角度αは、好ましくは10〜30°が望ましい。
ショルダー隔壁15rのタイヤ軸方向の他方側(外側)の壁面17bは、ショルダー横溝10のタイヤ軸方向内側の溝壁10yを構成するとともに、タイヤ周方向に沿ってのびる。これにより、さらに上述のショルダー隔壁15rの膨出効果が発揮され、排水性能が一層向上する。
ショルダー隔壁15rの前記周方向部18aは、そのタイヤ周方向長さLaが、ショルダー隔壁15rの前記壁面17bのタイヤ周方向長さLbよりも大きく形成されるのが望ましい。これにより、ショルダー主溝6内を流れる水が、ショルダー隔壁15rを効果的に押圧し、タイヤ軸方向外側に大きく膨出させる。従って、ショルダー横溝10内の水がより効果的に排出され、排水性能が一層向上する。なお、周方向部18aのタイヤ周方向長さLaが、ショルダー隔壁15rの前記壁面17bのタイヤ周方向長さLbよりも過度に大きくなると、ショルダー主溝6のジグザグのタイヤ周方向に対する傾斜が大きくなり、排水抵抗が大きくなる。従って、前記タイヤ周方向長さLaは、前記タイヤ周方向長さLbの好ましくは1.05倍以上が望ましく、また好ましくは1.30倍以下が望ましい。
本実施形態のショルダー隔壁15rには、ショルダー主溝6とショルダー横溝10とを連通するショルダー細溝16rが設けられる。このようなショルダー細溝16rは、ショルダー隔壁15rの剛性を確保しつつ、トラクション等の荷重に対して、ショルダー隔壁15rを柔軟に変形させる。従って、本実施形態のショルダー隔壁15rは、クラックや欠け等の損傷が抑制されるため、ノイズ性能の向上効果が、長期に亘って発揮される。
また、車両の転動によって、ショルダー横溝10の溝幅を広げるような引張変形(図4(b)に示す)と、該引張変形とは逆向きの変形でありかつ溝幅を縮めるような圧縮変形とが交互に繰り返される。これにより、ショルダー細溝16rが設けられたショルダー隔壁15rは、該ショルダー隔壁15rのタイヤ軸方向外側への突出変形及びタイヤ軸方向内側への凹み変形が大きくなる。従って、さらにショルダー横溝10内の水が接地端Teの外側へ容易に排出され、排水性能が向上する。
このようなショルダー細溝16rは、その溝幅W3が0.1〜1.2mmで形成される必要がある。即ち、前記溝幅W3が0.1mm未満となると、ショルダー隔壁15rを柔軟に変形させることができない。また、溝幅W3が1.2mmを超えると、隔壁の剛性が過度に低下する。このため、前記溝幅W3は、好ましくは0.3mm以上が望ましく、また好ましくは1.0mm以下が望ましい。
同様の観点より、ショルダー細溝16rの溝深さD3は、好ましくはショルダー主溝6の溝深さD1の20〜80%が望ましい。
本実施形態のショルダー細溝16rは、前記他方側の壁面17bのタイヤ周方向の一端(図2では紙面下側)17b1からショルダー横溝10の長手方向(ショルダー横溝10の溝中心線10c(図5に示す))と平行にのびショルダー主溝6に連通することなく終端する第1長手部16aと、該第1長手部16aの終端から前記他方側の壁面17bに沿ってのびる幅方向部16bと、該幅方向部16bの一端からショルダー横溝10の長手方向と平行にのびかつショルダー主溝6に連通する第2長手部16cとからなるクランク状をなす。このようなショルダー細溝16rは、ノイズ性能を高めつつ、ショルダー隔壁15rを効果的に柔軟に変形させる。従って、さらにショルダー隔壁15rの損傷が抑制され、排水性能を確保しつつ、ノイズ性能の向上効果がより一層長期に亘って発揮される。
前記第1長手部16aの長さLc及び第2長手部16cの長さLdは、同じであるのが望ましい。これにより、ショルダー隔壁15rの剛性バランスが均一化され、さらに損傷の発生が抑制される。
また、本実施形態では、幅方向部16bの長さLeは、前記他方側の壁面17bのタイヤ周方向長さLbと同じ長さでのびる。これにより、ショルダー隔壁15rの柔軟性が確保されるとともに、ショルダー主溝6内の気柱共鳴が確実に抑制される。このような観点より、幅方向部16bの長さLeと前記他方側の壁面17bのタイヤ周方向長さLbとの比Le/Lbは、0.8〜1.2が望ましい。
なお、ショルダー細溝16rは、このような態様に限定されるものではなく、例えば図5(a)に示されるように、ショルダー横溝10の溝中心線10cを延長した仮想線10c1上を実質的にのびる態様のものでも良い。このようなショルダー細溝16rは、トラクション等の荷重に対する隔壁の変形を確保しつつ、ショルダー隔壁15rの剛性を高める。なお、前記「実質的に」とは、ショルダー細溝16rが、前記仮想線10c1上の全体をのびる場合は勿論、仮想線10c1上をショルダー隔壁15rの厚さt1の50%以上を通る態様を含む。
また、ショルダー細溝16rは、例えば図5(b)に示されるように、前記溝中心線10cに対する角度θが、10°以上で傾斜する態様のものでも良い。このようなショルダー細溝16rは、ショルダー隔壁15rの剛性を維持するとともに、ショルダー主溝6内の気柱共鳴がショルダー横溝10へ排出されるのを抑制する。なお、前記角度θが75°よりも大きくなると、ショルダー隔壁15rの剛性が過度に低下し、かえってクラックや欠け等が生じ易くなる。このため、前記角度θは、より好ましくは70°以下、さらに好ましくは65°以下が良い。
また、本実施形態では、図1に示されるように、クラウン横溝8とミドル主溝5とを仕切るクラウン隔壁15sが設けられ、該クラウン隔壁15sには、ミドル主溝5とクラウン横溝8とを連通するクランク状のクラウン細溝16sが設けられる。また、ショルダー主溝6とミドル横溝9とを仕切るミドル隔壁15tが設けられ、該ミドル隔壁15tには、ショルダー主溝6とミドル横溝9とを連通する直線状のミドル細溝16tが設けられる。このように、ショルダー横溝10に形成されるショルダー隔壁15r及びクラウン横溝8に形成されるクラウン隔壁15sには、クランク状の細溝16が設けられている。これにより、直進走行時、高い接地圧が作用するクラウン陸部11aを形成するクラウン主溝4からの大きな気柱共鳴、及び、接地端Te側に排出されやすいショルダー主溝6からの気柱共鳴が効果的に抑制される。また、ミドル隔壁15tには、直線状の細溝16が設けられている。これにより、比較的大きな接地圧が作用するミドル陸部11bの隔壁15tは、トラクション等の荷重に対してより柔軟に変形するので、ノイズ性がより長期に亘って維持される。また、本実施形態では、全ての横溝7に隔壁15が設けられている。
以上、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施しうるのはいうまでもない。例えば、ミドル隔壁15tに配されたミドル細溝16tがクランク状をなす態様でも良く、また各隔壁15r乃至15tが直線状の細溝16を有する態様でも良い。
図1に示されるトレッド部の基本構成を有するサイズ275/80R22.5の空気入りタイヤが表1の仕様に基づき試作されるとともに、各試供タイヤの排水性能、ノイズ性能及び隔壁の耐久性がテストされた。また、共通仕様は以下の通りである。
トレッド幅TW:210mm
クラウン主溝の溝深さ:17.0mm
ミドル主溝の溝深さ:17.0mm
ショルダー主溝の溝深さ:17.0mm
クラウン横溝の溝深さ:17.0mm
ミドル横溝の溝深さ:8.0mm
ショルダー横溝の溝深さ:5.0mm
細溝の溝深さ:3.5mm
テスト方法は、次の通りである。
<排水性能>
各試供タイヤが、7.50×22.5のリム、内圧900kPaの条件下で、10t積みの国産トラック(2−D車)の全輪に装着された。そして、5.0mmの水膜を有するウェットアスファルト路面のテストコースの特定区間を走行させたときの走行タイムが計測された。結果は、比較例1のタイムを100とする指数で表示した。数値が小さいほど良好である。なお、トラックの積載状態は、無積載である。
<ノイズ性能>
上記テスト車両にて、JASO C606−81に準拠して、滑らかな乾燥アスファルト路面のテストコースを速度70km/hで走行させ、運転席の右耳元位置に設置したマイクロフォンによりオーバーオールの騒音レベルを測定した。結果は、比較例1を100とする指数で表示した。数値が小さいほど良好である。
<隔壁の耐久性能>
上記テスト車両にて、5万kmを走行させた後、各テストタイヤの隔壁を肉眼で観察し、欠けやちぎれ又はクラックが生じた隔壁の数を全ての隔壁の数で除し、損傷率(%)が調べられた。数値が小さいほど良好である。
Figure 0006445896
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例に比べて各性能がバランス良く向上し、長期に亘りその効果が発揮されることが確認できる。また、タイヤサイズを変更してテストが行われたが、このテスト結果と同じ傾向が確認できた。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 主溝
7 横溝
15 隔壁
16 細溝
17 壁面
TW トレッド幅

Claims (3)

  1. トレッド部に、タイヤ周方向に連続してのびる少なくとも1本の主溝と、該主溝と交差する向きにのびる横溝とが設けられた空気入りタイヤであって、
    前記主溝と前記横溝との間には、該主溝と前記横溝とを仕切りかつ溝底からタイヤ半径方向外側にのびる壁面を有する隔壁が設けられ、
    該隔壁の厚さは、トレッド幅の0.7〜1.3%であり、しかも
    前記隔壁には、前記主溝と前記横溝とを連通しかつ溝幅が0.1〜1.2mmの細溝が設けられ、
    前記主溝は、タイヤ軸方向外側に突出する外頂部を有してタイヤ周方向にジグザグ状にのび、
    前記横溝は、前記主溝の前記外頂部から前記隔壁を介してタイヤ軸方向外側にのび、
    前記隔壁のタイヤ軸方向の一方側の前記壁面は、前記主溝の溝壁を構成し、かつ、前記壁面の少なくとも一部がタイヤ周方向に沿ってのびる周方向部を含み、
    前記周方向部のタイヤ周方向長さは、前記隔壁のタイヤ軸方向の他方側の前記壁面のタイヤ周方向長さよりも大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. トレッド部に、タイヤ周方向に連続してのびる少なくとも1本の主溝と、該主溝と交差する向きにのびる横溝とが設けられた空気入りタイヤであって、
    前記主溝と前記横溝との間には、該主溝と前記横溝とを仕切りかつ溝底からタイヤ半径方向外側にのびる壁面を有する隔壁が設けられ、
    該隔壁の厚さは、トレッド幅の0.7〜1.3%であり、しかも
    前記隔壁には、前記主溝と前記横溝とを連通しかつ溝幅が0.1〜1.2mmの細溝が設けられ、
    前記細溝は、トレッド部の平面視において、前記横溝の中心線に対して10°以上の角度で傾斜することを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 前記細溝は、トレッド部の平面視において、前記横溝の中心線を延長した仮想線上を実質的にのびる請求項1記載の空気入りタイヤ。
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