JP6445337B2 - 器具据付装置、保護ダクト装置、保護ダクト設置構造及び架設体 - Google Patents

器具据付装置、保護ダクト装置、保護ダクト設置構造及び架設体 Download PDF

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Description

本発明は、保護ダクトに対して器具を据え付けるための器具据付装置、該器具据付装置に関連する保護ダクト装置、保護ダクト設置構造及び架設体に関する。
従来、建物にケーブル等の配線や給水湯配管、空調管、エアコン用冷媒管等の配管材を配設する際、これら配線・配管材を保護するために保護ダクトが用いられる。そして、保護ダクト内部で配線材に接続されたコンセント等の器具が保護ダクトに据え付けられる。
例えば、特許文献1は、建築物の壁面や天井面等に設置されるコンセント等の配線器具の配設装置(器具据付装置)を開示する。該配設装置は、建築物の壁面の表側に設置される配線ダクト(11)と、該配線ダクト(11)に取り付けられる配線器具取付枠(23)と、配線ダクト(11)の側縁部に取り付けられて開口を閉塞する蓋体(10)とを備える。配線ダクト(11)の長辺側の両側縁部には、内外方へ突出する凸条(12)が形成され、各凸条(12)と配線ダクト(11)の各側縁部との間に凹条(13)が形成されている。また、配線ダクト(11)の一側縁側の底面には内方へ突出する一対の突出片(14)が配線ダクト(11)の長さ方向に沿って形成され、それらの間に固定溝(15)が形成されている。他方、配線器具取付枠(23)は、底壁(24)と、その短辺側から外方へ拡がって延びる短側壁(25)と、その長辺側から外方へ拡がって延びるとともに、両短側壁(25)間に挟まれた長側壁(26)とからなり、一面が開口して形成されている。該配線器具取付枠(23)の底壁(24)には、透孔(33)が形成されている。また、該配線器具取付枠(23)の両長側壁(26)の先端縁には内方へ突出する突片(31)が、長側壁(26)の長さ方向へ2箇所にそれぞれ形成されている。該配線器具取付枠(23)の各突片(31)を配線ダクト(11)の両側縁部の凹条(13)にそれぞれ係止させることにより、配線器具取付枠(23)が配線ダクト(11)に取り付けられる。そして、該配線器具取付枠(23)の透孔(33)から配線ダクト(11)の固定溝(15)に取付ビス(15a)をねじ込むことにより、該配線器具取付枠(23)が配線ダクト(11)に移動不能に固定される。なお、()内に特許文献1の符号を示した。
特許第3589915号公報
特許文献1の配設装置(器具据付装置)では、配線器具取付枠(23)の突片(31)が配線ダクト(11)の凹条(13)に係合されるとともに、配線ダクト(11)の底面に隆起形成された突出片(14)を介して、配線器具取付枠(23)とともに配線ダクト(11)が建築物の壁面にビス(15a)で固定される。しかしながら、該配設装置では、配線ダクト(11)の側壁への外力によって配線ダクト(11)が撓み変形し易いことが課題として挙げられる。例えば、コンセントの抜き差しなどの際に配線器具取付枠(23)に捻り方向の強い力が加わった場合や配線ダクト(11)の側壁外面に直接的な外力が加わった場合、配線ダクト(11)の側壁が傾動する虞があった。この配線ダクト(11)の側壁の撓み変形の結果、配線器具取付枠(23)の隣で配線ダクト(11)に嵌合した蓋体(10)が外れたり、配線器具取付枠(23)の各突片(31)が配線ダクト(11)の両側縁部の凹条(13)から離脱して配線器具取付枠(23)が傾いたりする虞があった。すなわち、保護ダクトの撓み変形を抑制可能な構造を有する器具据付装置が望まれている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、据付台座をより安定的に保護ダクトに取付可能とする器具据付装置(保護ダクト装置)、保護ダクト及び架設体を提供することにある。
請求項1に記載の器具据付装置は、内部に配線・配管空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、一対の側壁にそれぞれ設けられ、一対の側壁間を塞ぐ蓋体を取着するための被係合部を備える配線・配管材の保護ダクトと、
保護ダクトに取着され、器具を据え付けるための据付台座とを備えてなり、
据付台座は、
基台内部に器具を収容して固定するための器具取付部と、
各側壁の一方の面側から基台の被係合部に係合する係合部と、
基台の側壁が幅方向へ撓み変形するときに側壁を他方の面から支えるべく、側壁を挟んで係合部の反対側に延在する規制部と、を備え
係合部及び規制部は、基台の長手方向における互いにずれた位置に配置されていることを特徴とする。
請求項に記載の器具据付装置は、内部に配線・配管空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、一対の側壁にそれぞれ設けられ、一対の側壁間を塞ぐ蓋体を取着するための被係合部を備える配線・配管材の保護ダクトと、
保護ダクトに取着され、器具を据え付けるための据付台座とを備えてなり、
据付台座は、
基台内部に器具を収容して固定するための器具取付部と、
各側壁の一方の面側から基台の被係合部に係合する係合部と、
基台の側壁が幅方向へ撓み変形するときに側壁を他方の面から支えるべく、側壁を挟んで係合部の反対側に延在する規制部と、を備え、
制部は、基台の底壁まで延びる当接片を備えることを特徴とする。
請求項に記載の器具据付装置は、請求項に記載の器具据付装置において、当接片には、先端側の一部を除去するための目印が形成されている。
請求項に記載の器具据付装置は、内部に配線・配管空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、一対の側壁にそれぞれ設けられ、一対の側壁間を塞ぐ蓋体を取着するための被係合部を備える配線・配管材の保護ダクトと、
保護ダクトに取着され、器具を据え付けるための据付台座とを備えてなり、
据付台座は、
基台内部に器具を収容して固定するための器具取付部と、
各側壁の一方の面側から基台の被係合部に係合する係合部と、
基台の側壁が幅方向へ撓み変形するときに側壁を他方の面から支えるべく、側壁を挟んで係合部の反対側に延在する規制部と、を備え、
付台座に隣接配置された蓋体の端部を重合状態に覆うための覆い部が据付台座の保護ダクト長手方向の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の器具据付装置は、内部に配線・配管空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、一対の側壁にそれぞれ設けられ、一対の側壁間を塞ぐ蓋体を取着するための被係合部を備える配線・配管材の保護ダクトと、
保護ダクトに取着され、器具を据え付けるための据付台座とを備えてなり、
据付台座は、
基台内部に器具を収容して固定するための器具取付部と、
各側壁の一方の面側から基台の被係合部に係合する係合部と、
基台の側壁が幅方向へ撓み変形するときに側壁を他方の面から支えるべく、側壁を挟んで係合部の反対側に延在する規制部と、を備え、
制部には、当該規制部とともに底壁にビスを貫通させて造営材又は壁材に固定するための固定部が設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の保護ダクト設置構造は、請求項に記載の器具据付装置を備え、据付台座が保護ダクトに取着された状態で、固定部が底壁上に配置され、且つ、器具据付装置の規制部及び保護ダクトの底壁が固定部を介してビスで造営材又は壁材に固定されていることを特徴とする。
請求項に記載の保護ダクト装置は、内部空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、一対の側壁にそれぞれ設けられた係合溝を備える保護ダクトと、
保護ダクトの一対の側壁間に架設される架設体と、を備えてなり、
架設体は、
各側壁の一方の面側から基台の係合溝に嵌入する係合凸部と、
基台の側壁が幅方向へ撓み変形するときに側壁を他方の面から支えるべく、側壁を挟んで係合部の反対側に延在する規制部と、を備え
規制部は、各側壁の他方の面から所定の離間距離で離間し、離間距離が係合凸部の係合溝内への嵌入深さよりも小さく、基台の各側壁の他方の面側への撓み変形時に規制部が側壁に当接することを特徴とする。
請求項に架設体は、底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、一対の側壁にそれぞれ設けられた係合溝を備える保護ダクトの一対の側壁間に架設される架設体であって、
各側壁の一方の面側から基台の係合溝に嵌入する係合凸部と、
保護ダクトに架設された状態で基台の側壁が幅方向へ撓み変形するときに側壁を他方の面から支えるべく、側壁を挟んで係合部の反対側に延在する規制部と、を備え
係合凸部及び規制部は、基台の長手方向における互いにずれた位置に配置されていることを特徴とする。
本発明の一形態の器具据付装置によれば、据付台座を保護ダクトに取り付けた状態で、基台の側壁の一方の面側から被係合部に係合部が係合し、且つ、側壁の他方の面側に規制部が延在するように配置されている。そして、基台の側壁が幅方向の他方の面側に撓み変形したときに、規制部が側壁の他方の面に当接して該側壁の傾動を規制する。すなわち、規制部が保護ダクト基台の撓み変形を規制することにより、被係合部の他方の面側への変位を抑え、結果として、係合部が被係合部から離脱して据付台座が保護ダクトから外れることが抑制される。したがって、本発明の器具据付装置は、据付台座をより安定的に保護ダクトに取付可能とするものである。
請求項に記載の器具据付装置によれば係合部及び規制部が基台の長手方向における互いにずれた位置に配置されている。すなわち、係合部及び規制部が対向配置されていないので、係合部及び規制部のうちのいずれか一方を基台の側壁に対して配置した上で、基台の長手方向において異なる位置で、他方を側壁に対して配置することができる。これにより、係合部及び規制部が互いに干渉することなく、係合部を被係合部に係合させることが容易となり、据付台座を保護ダクトに対して、より簡単に取り付けることが可能となる。
請求項に記載の器具据付装置によれば規制部が基台の底壁まで延びる当接片を備えることにより、側壁の形状に拘わらず、当接片と側壁とをより確実に当接させて、側壁の傾動を規制することができる。
請求項に記載の器具据付装置によれば、請求項の発明の効果に加えて、目印を目安として当接片を切断することにより、例えば保護ダクト内に収容する配線・配管材の量などの状況に応じて当接片の長さを短くすることができる。これにより、保護ダクトの内部空間をより広く使用することが可能となる。
請求項に記載の器具据付装置によれば保護ダクトに取り付けられた据付台座の片側又は両側に隣接配置された蓋体の端部が被覆される。これにより、据付台座と蓋体との間の隙間を露出させることなく、据付台座及び蓋体を保護ダクトに取り付けることが可能となり、保護ダクト全体の外観の向上につながる。
請求項に記載の器具据付装置によれば固定部を介して据付台座とともに保護ダクトを造営材又は壁材にビスでしっかりと固定することができる。さらに、固定部が規制部に設けられていることにより、保護ダクト内の配線・配管空間をより広く用いることができる。特に、保護ダクトの底壁に沿って固定部を形成することなく、規制部に設けられた固定部を用いることにより、保護ダクトの長手方向に沿って任意の位置に据付台座を固定することが可能である。
請求項に記載の保護ダクト設置構造によれば、請求項の発明の効果を発揮しつつ、保護ダクト及び据付台座を造営材又は壁材に設置した。
請求項に記載の保護ダクト装置によれば、架設体を保護ダクトに取り付けた状態で、基台の側壁の一方の面側から係合溝に係合凸部が係合し、且つ、側壁の他方の面側に規制部が延在するように配置されている。そして、基台の側壁が幅方向の他方の面側に撓み変形したときに、規制部が側壁の他方の面に当接して該側壁の傾動を規制する。すなわち、規制部が保護ダクト基台の撓み変形を規制することにより、係合溝の他方の面側への変位を抑え、結果として、係合凸部が係合溝から離脱して架設体が保護ダクトから外れることが抑制される。したがって、本発明の器具据付装置は、架設体をより安定的に保護ダクトに取付可能とするものである。
請求項に記載の保護ダクト装置によれば規制部が側壁の他方の面から所定の離間距離で離間しているので、架設体を保護ダクトに取り付ける際に、規制部が保護ダクトと干渉して装着し難くなることを抑えることができる。また、該離間距離が係合凸部の係合溝内への嵌入長さよりも狭いので、基台の各側壁が他方の面側に変位した際、係合凸部が係合溝から離脱する前に側壁の変位を規制することができる。つまり、係合凸部と係合溝との係合を安定して維持することができる。
請求項に記載の架設体によれば、当該架設体が保護ダクトに取り付けられた状態で、基台の側壁の一方の面側から係合溝に係合凸部が係合し、且つ、側壁の他方の面側に規制部が延在するように配置される。そして、基台の側壁が幅方向の他方の面側に撓み変形したときに、規制部が側壁の他方の面に当接して該側壁の傾動を規制する。すなわち、規制部が保護ダクト基台の撓み変形を規制することにより、係合溝の他方の面側への変位を抑え、結果として、係合凸部が係合溝から離脱して架設体が保護ダクトから外れることが抑制される。したがって、本発明の器具据付装置は、架設体をより安定的に保護ダクトに取付可能とするものである。
本発明に係る一実施形態(第1実施形態)の器具据付装置の分解斜視図。 図1の器具据付装置の保護ダクトの基台の概略斜視図。 図2の基台の(a)正面図及び(b)A−A断面図。 図1の器具据付装置の保護ダクトの蓋体の(a)概略斜視図、(b)背面図及び(c)側面図。 図1の器具据付装置の据付台座の(a)正面から見た概略斜視図及び(b)背面から見た概略斜視図。 図5の据付台座の(a)正面図、及び(b)側面図。 図6の(a)B−B断面図、(b)C−C断面図、(c)D−D断面図及び(d)E−E断面図。 図1の器具据付装置による保護ダクト設置構造の概略斜視図。 図8の保護ダクト設置構造の正面図。 図9の(a)F−F断面図、(b)G−G断面図及び(c)H−H断面図。 器具据付装置の保護ダクトの撓み変形が規制部によって規制された形態を示す模式図。 本発明に係る一実施形態(第2実施形態)の架設体の(a)斜視図、(b)背面図及び(c)側面図。 図12の架設体を保護ダクトに取着した状態の保護ダクト装置の概略横断面図。 本発明に係る別実施形態(変形例)の器具据付装置の概略斜視図。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。また、図面の前後座右を入れ替えて解釈してもよい。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
[第1実施形態]
本実施形態の器具据付装置100は、建造物の造営材や壁材などに固定され、敷設した配線・配管材を保護ダクト110内部に保護するとともに、該配線・配管材に器具Kを接続し、保護ダクト110に取着された据付台座120に該器具Kを据え付けるものである。本実施形態では、器具Kにコンセントを採用し、且つ、配線・配管材(図示せず)に電気ケーブルを採用したが、本発明の用途はこれに限定されることはない。つまり、用途に応じて器具及び配線・配管材は、任意に選択され得る。なお、本実施形態の器具据付装置100は、「保護ダクト装置」としても解釈され得る。また、据付台座120は、「架設体」としても解釈され得る。
図1は、本発明の一実施形態の器具据付装置100の概略分解斜視図である。図1に示すとおり、本実施形態の器具据付装置100は、内部に配線・配管空間を定める長手状の保護ダクト110、該保護ダクト110の開放部114を覆うように取着され、コンセントである配線器具Kを据え付けるための据付台座120と、を備えてなる。
まず、図2乃至図4を参照して、当該器具据付装置100の保護ダクト110を説明する。図2は、保護ダクト基台111の斜視図である。図3(a)、(b)は、保護ダクト基台111の正面図及びA−A断面図である。図4(a)、(b)、(c)は、保護ダクト蓋体117の斜視図、背面図及び側面図である。
保護ダクト110は、内部に配線・配管空間を定める長手状の基台111と、据付台座120の両側で基台111の開放部114を閉塞するための蓋体117,117とを備える。図2及び図3に示すとおり、保護ダクト110の基台111は、断面視コ字状で長手方向に連続した長尺体である。該基台111は、建造物の造営材や壁材に固定される底壁112と、該底壁112の幅方向の両端から立設した一対の側壁113とからなる。該一対の側壁113の先端の間には、長手方向に沿って開口した開放部114が形成されている。該開放部114を介して、ケーブル等の長尺材を内部に配設することができる。また、各側壁113は、配線・配管空間側の内面と、該内面の反対側の外面とを有する。
図3に示すように、各側壁113は、断面視において底壁112と直角に延在する平面部113aと、その先端で内面側に湾曲した湾曲部113bとからなる。そして、平面部113aと湾曲部113bとの間で、側壁112の外面が内側に凹んでいる。すなわち、側壁112外面には、長手方向に延びる被係合部としての係合溝115が凹設されている。該係合溝115は、据付台座120及び蓋体117を基台111に嵌合させるように機能する。他方、底壁112及び側壁113の内面には、長手方向に沿って突出した複数のリブ116が形成されている。該リブ116は、基台111が長手方向に曲がることを抑え、基台111を構造的に補強している。
なお、本実施形態の基台111は合成樹脂から成形されたものであるが、金属等の他の素材で形成されてもよい。また、保護ダクト基台の長さ及び幅は、配線・配管材を配設する領域に応じて、任意に定められる。そして、保護ダクト基台は、1本の長尺体であってもよく、あるいは、複数本の短いダクトを組み合わせたものであってもよい。
次いで、図4を参照して、当該保護ダクト110の蓋体117を説明する。
図4に示すとおり、蓋体117は、同一断面形状が連続する長尺体である。なお、図示では、説明の便宜上、蓋体117が正面視矩形状を有するプレートで示されているが、その長さは配線・配管材の長さに応じて任意の変更され、図示の限りではない。図4(b)における蓋体117の上下方向が保護ダクト110の幅方向に沿って配置され、左右方向が保護ダクト110の長手方向に沿って配置される。よって、図4(b)の上下方向を幅方向と示し、左右方向を長手方向と示す。該蓋体117には、図4(c)に示すように幅方向において円弧状に緩やかに湾曲し、基台111の開放部114を閉塞するための閉塞部118が設けられている。そして、幅方向における両端部において閉塞部118が正面側から背面側に大きく屈曲し、その両端縁から幅方向内側に向かって一対(複数対であってもよい)の係合爪119が対向するように延び出ている。この一対の係合爪119の間隔(又は閉塞部118)の幅は、基台111の開放部114の幅に対応している。そして、各係合爪119は、基台111の長手方向に沿って延在しており、蓋体117を基台111に取り付けるときに係合溝115に嵌入可能に構成されている。
次に、図5乃至図7を参照して、当該器具据付装置100の据付台座(架設体)120を説明する。図5は、据付台座120の斜視図である。図6(a)、(b)は、据付台座120の正面図及び側面図である。図7(a)〜(d)は、据付台座120の各部分の断面図である。
図5乃至図7に示すとおり、据付台座120は、コンセントのような器具Kを収容可能に開口した正面視矩形状の枠体である。該据付台座120は、台座本体121と、基台111内部に器具Kを収容して固定するための器具取付部122と、各側壁113の外面(一方の面)側から基台111の係合溝115に係合する係合部としての係合凸部123と、基台111の側壁113の幅方向への撓み変形を規制するための規制部124と、を備える。
台座本体121は、長辺及び短辺を有する矩形枠体として形成された枠体部121aと、該枠体部121aの各辺から背面側へと延びるフランジ部121bとから構成されている。図6(b)及び図7(d)に示すように、フランジ部121bの短辺側の面が円弧状に切り欠かれている。この切り欠きの形状は、蓋体117の閉塞部118の外面形状に対応している。そして、該切り欠きの端縁が側方に隆起している。すなわち、覆い部126が、基台111の長手方向において据付台座120に隣接配置された蓋体117の端部を覆うことができるように、台座本体121の長手方向の両端(又は一端でもよい)に形成されている。そして、図5(b)及び図6(a)に示すように、覆い部126の内方で蓋体117の端面に当接可能な当接面126aが設けられている。さらに、台座本体121の枠体部121aには、器具Kを固定するための器具取付部122が形成されている。
器具取付部122は、枠体部121aの略中央で矩形状に開口した開口122aと、該開口122aの両縁で、幅方向中央に配置されるとともに長辺方向に整列した一対のビス孔122bとを備える。図1に示したとおり、器具Kの背面部分が開口122aに収容されるとともに一対のビス孔122bにビスが螺着することで、器具Kが据付台座120に固定される。
係合凸部123は、台座本体121のフランジ部121bの各長辺の先端縁上で内面に向けて所定の突出幅で突出形成されている。本実施形態では、フランジ部121bの各長辺の端部近傍に2つの係合凸部123が形成されている。つまり、据付台座120は、合計で4つの係合凸部123を有する。そして、各係合凸部123は、据付台座120を保護ダクト110に取り付ける際、基台111の外面側から長手状の係合溝115に係合可能な位置に配置されている。また、各係合凸部123は、長手方向に延びる薄板であり、係合溝115に所定の嵌入深さで嵌入可能な大きさで形成されたものである。なお、「嵌入深さ」とは、係合凸部123が係合溝115内に入り込んだ深さ又は長さを意味する。
規制部124は、台座本体121の枠体部121aの両長辺の略中央にそれぞれ形成されている。各規制部124は、各係合凸部123と幅方向で対面(対向)しないように、枠体部121aの長辺方向(保護ダクト110の長手方向)において係合凸部123と異なる位置に配置されている。また、各規制部124は、開口122aの内縁から背面側に直状に延在している細長い平板形状を有する当接片124aと、該当接片124aの(背面側の)先端で短辺(幅方向)に沿って内方に略直角に屈折した屈折片124bとから構成されている。
当接片124aは、枠体部121a平面と略直角に延在している。該当接片124aは、据付台座120を保護ダクト110に取り付けた際、その先端が基台111の底壁112に当接可能な長さを有している。後述するとおり、各規制部124の当接片124a外面が基台111の各側壁113内面に対向配置される。図7(c)に示すように、当接片124a外面と係合凸部123先端とは、所定の距離で離間しており、この間の空間に基台111の肉部が配置される。さらに、当接片124aには、屈折片124bを含む先端側の部分を除去するための目印124cが形成されている。該目印124cは、当接片124aの基端から略中央にかけて延びる直線として示されている。該目印124cの下端に沿って、当接片124aを切断することにより、例えば保護ダクト110内に収容する配線・配管材の量などの状況に応じて当接片124aの長さを短くすることができる。当接片124aの切断後の長さは、少なくとも規制部124としての機能を発揮可能な長さで定められる。結果として、保護ダクト110の内部空間をより広く使用することが可能となる。
他方、屈折片124bは、当接片124a先端から略直角に屈折し、枠体部121a平面と略平行に延在している。そして、2つの屈折片124bは、幅方向に沿って互いに対向する方向に延びている。すなわち、該屈折片124bは、据付台座120を保護ダクト110に取り付けた際、その裏面(背面側の面)が基台111の底壁112内面に沿うように延在している。そして、図7(b)、(c)に示すように、各屈折片124の略中央には、固定部として穿設された固定孔125が形成されている。該固定孔125は、規制部124とともに底壁112にビスを貫通させて保護ダクト130を造営材又は壁材に固定するために用いられる。そして、一対の固定孔125がそれぞれ設けられた屈折片124b(すなわち、固定部)は、その先端が離隔して繋がっていないため、既設の配線・配管材を避けながら保護ダクト110内に固定部を配置できる。なお、「固定部」は、固定孔125と、該固定孔125が穿設されて底壁112に固定される屈折片124とを含む概念として解釈され得る。
なお、本実施形態の据付台座120は合成樹脂から成形されたものであるが、金属等の他の素材で形成されてもよい。そして、本発明の据付台座は、配線器具のコンセントだけでなく種々の器具を据え付けることを意図しており、その用途や器具の種類に応じて、その形状寸法を任意に変形可能である。
続いて、図8乃至10を参照して、器具据付装置100が建造物の造営材又は壁材に設置された保護ダクト設置構造10を説明する。図8は、保護ダクト設置構造10の概略斜視図である。図9は、保護ダクト設置構造10の正面図である。図10(a)〜(c)は、保護ダクト設置構造10の各位置における横断面図である。なお、説明の便宜上、器具Kを省略した。
図8乃至図10に示すとおり、保護ダクト110の底壁112背面が造営材又は壁材の壁面Wに接して一対の固定部125を介して固定されている。そして、保護ダクト110の略中央で開放部114を覆うように据付台座120が保護ダクト110の基台111に取着され、且つ、据付台座120の長手方向の両側で2つの蓋体117が開放部114を閉塞するように基台111に取着されている。なお、図示しないが、本保護ダクト装置及び/又は保護ダクト設置構造10では、配線・配管材の長さに応じて、基台111、蓋体117(保護ダクト110)及び/又は据付台座120の数を任意に変更し、それらを長手方向に連設してもよい。
図10(a)に示すとおり、蓋体117の閉塞部118が基台111の開放部114を閉塞した状態で、一対の係合爪119が側壁113外面側から一対の係合溝115にそれぞれ係合している。また、側壁113先端の湾曲部113b外面が蓋体117の両端部の内面に沿って当接するように配置されている。そして、図10(a)は、蓋体117の長手方向の端部近傍の断面図であり、ここでは、蓋体117の閉塞部118の外側に据付台座120の覆い部126が配置されている。つまり、蓋体117の幅方向の両端部が、台座本体121のフランジ部121bの長手方向の切り欠きから内部に入り込んでいる。このとき、覆い部126の当接面126aと蓋体117の端面とが当接している。すなわち、基台111の長手方向において、据付台座120と蓋体117とが覆い部126を介して部分的に重なり合っている。その結果、据付台座120と蓋体117との間の隙間が露出することなく、据付台座120の両側に隣接配置された蓋体117の長手方向の端部が覆い部126によって被覆される。
図10(b)に示すとおり、据付台座120が保護ダクト110の一対の側壁113間に架設されている。このとき、据付台座120の枠体部121aが開放部114上に架け渡されて開口部122a及び開放部114から底壁112が正面に臨んでいるとともに、据付台座120のフランジ部121bが基台111の側壁113の湾曲部113b外面を側方から覆っている。そして、係合凸部123が側壁113の外面から係合溝115内に嵌入している。すなわち、係合凸部123と係合溝115との係合(嵌合)によって、据付台座120が保護ダクト110の基台111に嵌着されている。
図10(c)に示すとおり、据付台座120の一対の規制部124が、基台111内部の配線・配管空間で側壁113内面に対向するように壁面Wと略垂直に延在している。より具体的には、規制部124の当接片124aが器具取付部122の開口122aから基台111の底壁112まで直線的に延びている。また、規制部124が保護ダクト110の長手方向において係合凸部123とずれた位置に配置されている。そして、保護ダクト110の幅方向の位置関係で係合凸部123と当接片124aと間に側壁113が配置されている。換言すると、基台111の側壁113が幅方向の内面側へ撓み変形するときに側壁113を内面(他方の面)から支えるべく、規制部124が側壁113を挟んで係合凸部123の反対側に延在している。各当接片124aは、各側壁113の内面又はその一部(湾曲部113b先端やリブ116先端)から所定の離間距離で離間している。そして、該離間距離が係合凸部123の係合溝115内への嵌入深さよりも小さい。同様に、この離間距離は、蓋体117の係合爪119の嵌入深さよりも小さいことが好ましい。また、屈折片124bの裏面が底壁112に面で当接している。そして、該屈折片124bに穿設された固定孔125を介してビス125aが底壁112を貫通することにより、保護ダクト110が壁面Wに固定されている。つまり、ビス125aが保護ダクト110及び据付台座120を両方を直接的に壁面Wに固定している。よって、該保護ダクト設置構造10では、据付台座120が保護ダクト110に強固に固定された状態で器具据付装置100が壁面Wに設置されている。
図11は、保護ダクト110が撓み変形した状態の図10(c)の部分拡大断面図である。図11の撓み変形状態では、保護ダクト110の側壁113に幅方向外面から力が加わり、側壁113が内面側に傾動している。そして、側壁113の内面の一部である湾曲部113b先端が規制部124の当接片124a外面に当接することで係止されている。このとき、規制部124が底壁112及び壁面Wに固定されているため、側壁113が強い力により傾動したとしても、規制部124が側壁113の傾動を安定的に規制することができる。また、図11の撓み変形状態において、側壁113の傾動に伴い、係合溝115に対して係合凸部123が外面側に変移して、その先端が係合溝115開口近傍にまで移動している。しかしながら、図10(c)のように、撓み変形しない通常の状態において、規制部124と側壁113内面との離間距離が、係合溝115に対する係合凸部123及び係合爪119の嵌入深さよりも小さいので、撓み変形時に係合凸部123及び係合爪119が係合溝115から離脱することが規制されている。すなわち、本保護ダクト設置構造10では、据付台座120及び蓋体117が保護ダクト基台111にしっかりと取り付けられている。
次に、保護ダクト設置構造10を構築する工程を説明する。まず、壁面Wに対して配線・配管材を配設する場所を決定し、保護ダクト110を固定する位置及び器具Wを設置する位置を壁面W上に定める。そして、据付台座120の係合凸部123を保護ダクト110の係合溝115に係合させて、据付台座120を保護ダクト110の基台111に取着する。このとき、基台111の正面から据付台座120を押し込み、フランジ部121bを外方に撓み変形させつつ、基台111に据付台座120を嵌着してもよい。あるいは、基台111の長手方向の端部から据付台座121を側方にスライドさせるように、基台111に据付台座120を嵌着してもよい。なお、規制部124が保護ダクト110の長手方向において係合凸部123とずれた位置に配置されているので、係合凸部123及び規制部124のうちのいずれか一方を基台111の側壁113に対して配置した上で、基台111の長手方向において異なる位置で、他方を側壁113に対して配置することができる。これにより、係合凸部123及び規制部124が互いに干渉することを抑え、係合凸部123を係合溝115に容易に嵌合させることできる。
そして、据付台座120を保護ダクト110に嵌着した状態で、基台111の底壁112を壁面Wの所定位置に宛がい、開口122aから固定孔125にビス125aを螺着して、据付台座120とともに基台111を壁面Wに固定する。続いて、配線・配管材を基台111内部の配線・配管空間に配設し、該配線・配管材を器具Kに接続し、該器具Kを据付台座120の器具取付部122にビスで固定する。次いで、蓋体117で開放部114を閉塞するように、蓋体117を基台111に正面から押し付けて、据付台座120の両側で蓋体117を基台111に嵌着する。続いて、蓋体117を基台111の長手方向にスライドさせ、蓋体117の端部を覆い部126内に配置する。以上の工程を経て、保護ダクト設置構造10を構築することができる。
しかしながら、各工程の順番を入れ替えたり、不要な工程を適宜省略することも可能であり、保護ダクト設置構造10を構築する工程は、上記工程に限定されることはない。例えば、以下のように器具据付装置100を壁面Wに設置してもよい。まず、保護ダクト110の基台111を壁面Wの所定位置に(固定孔125を介さずに)固定した上で配線・配管空間に配線・配管材を配設する。そして、2つの蓋体117の端部間に基台111の長手方向に間をあけるように2つの蓋体117を基台111に組み付ける。次いで、2つの蓋体117の間に露出させた基台111の係合溝115に係合凸部123を嵌合させるように、据付台座120を基台111に組み付ける。続いて、固定孔125にビス125aをねじ込んで、据付台座120の規制部124を保護ダクト110の底壁112及び壁面Wに固定する。最後に、該配線・配管材を器具Kに接続し、該器具Kを据付台座120の器具取付部122に取り付ける。
以下、本発明に係る一実施形態の器具据付装置(保護ダクト装置)100における作用効果について説明する。
本実施形態の器具据付装置100によれば、据付台座120を保護ダクト110に取り付けた状態で、基台111の側壁113の外面(一方の面)側から係合溝115に係合凸部123が嵌合し、且つ、側壁113の内面(他方の面)側に規制部124の当接片124aが延在するように配置されている。そして、基台111の側壁113が幅方向の内面側に撓み変形したときに、当接片124aが側壁113の内面に当接して該側壁123の傾動を規制する。さらに、規制部124と側壁113内面との離間距離が、係合溝115に対する係合凸部123及び係合爪119の嵌入深さよりも小さいので、撓み変形時に係合凸部123及び係合爪119が係合溝115から離脱することが規制される。結果として、係合凸部123及び係合爪119が係合溝115から離脱して据付台座120及び蓋体117が保護ダクト110の基台111から外れることが抑制される。したがって、本実施形態の器具据付装置100は、据付台座120及び蓋体117を保護ダクト基台111に取着した形態をより安定的に維持可能とするものである。
また、従来(特許文献1)の配設装置(器具据付装置)では、突出片(14)が配線ダクト(11)の底面で長手方向に沿って延びているため、特に配線器具を配置しない箇所において該突出片(14)が邪魔となり、配線・配管空間を狭めていた。これに対し、配線ダクト(11)の配線・配管空間を拡張すべく、突出片(14)を除去した場合、突片(31)と凹条(13)との係合だけでは、配線器具取付枠(23)が配線ダクト(11)からより外れ易い。本実施形態では、規制部124が係合凸部123と係合溝115との係合の維持を補助するため、仮に据付台座120を保護ダクト110とともに壁面Wに固定しなくとも、保護ダクト110と据付台座120との連結を安定的に維持することができる。すなわち、本実施形態は、係合部と被係合部との結合を強化したことにより、従来の配設装置の突出片(14)を省略可能としたものであり、配線・配管空間をより広く活用することも可能である。さらに、本実施形態では、据付台座120の各規制部124に固定孔125が設けられている。このため、従来のように長手方向全体に亘って配線・配管空間が狭められることはない。すなわち、本実施形態の器具据付装置100は、配線・配管空間を必要以上に狭めることなく、保護ダクト110及び据付台座120の壁面への固定をより一層強化したものである。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の実施形態や変形例を取り得る。以下、本発明の第2実施形態及び変形例を説明する。各実施形態において、下二桁が共通する構成要素は、同一又は類似の特徴を有し、その説明を一部省略する。
[第2実施形態]
図12及び図13を参照して、第2実施形態の保護ダクト装置200及び架設体220を説明する。なお、本実施形態の保護ダクト210は、第1実施形態の保護ダクト110と同様であり、基台211及び蓋体217とを備える。図12(a)、(b)、(c)は、本発明の一実施形態の器具据付装置200の概略斜視図、背面図及び側面図である。図13は、保護ダクト装置の概略横断面図である。そして、本発明の保護ダクト装置は、器具据付装置を含む概念であるが、第1実施形態のように器具を据え付ける機能を有していなくてもよい。同様に、本発明の架設体は、据付台座を含む概念であるが、その用途は「器具を据え付ける用途」に限定されない。
図12に示すとおり、本実施形態の架設体220は、保護ダクト210の開放部214を閉塞する蓋体としての機能を有する。架設体220は、正面視矩形状を有するプレートとして表されているが、長手方向に連続する長尺体であってもよい。該架設体220は、本体部221と、各側壁213の外面(一方の面)側から基台211の係合溝215に係合する係合部としての係合凸部223と、基台211の側壁213の幅方向への撓み変形を規制するための規制部224と、当該架設体220に隣接配置された蓋体217の端部を覆うための覆い部226と、を備える。
本体部221は、保護ダクト210の開放部214を閉塞するための閉塞部として機能する。そして、幅方向における両端部において本体部221が正面側から背面側に大きく屈曲し、その両端縁から幅方向内側に向かって複数(本実施形態では2)対の係合凸部223が対向するように延び出ている。この対向する一対の係合凸部223の間隔(又は本体部221)の幅は、保護ダクト210の開放部214の幅に対応している。また、これら長手方向(図12(b)の左右方向)に隣接する係合凸部223は、中心から等距離離間した位置に配置されている。そして、各係合凸部221は、保護ダクト210の長手方向に沿って延在しており、架設体220を保護ダクト210に取り付けるときに保護ダクト210の係合溝215に嵌入可能に構成されている。
規制部224は、各係合凸部223の幅方向(図12(b)の上下方向)の内側で、本体部221の裏面から背面側に直線的にそれぞれ延び出ている。該規制部224は、背面側に略垂直に延在している細長い平板形状を有する当接片224aから構成されている。この当接片224aは、基台211の側壁213の高さよりも短い。また、各規制部224は、長手方向の略中央に配置されている。すなわち、各規制部224は、保護ダクト210の長手方向(図12(b)の左右方向)において係合凸部223と異なる位置に配置されている。
覆い部226が、基台211の長手方向において架設体220に隣接配置された蓋体217の端部を覆うことができるように、本体部221の長手方向の両端(又は一端でもよい)に形成されている。すなわち、覆い部226の屈曲した内面が蓋体217の外面に沿って当接するように、覆い部226の断面形状が蓋体217の断面形状よりも僅かに膨らんで形成されている。これにより、覆い部226を介して架設体220及び蓋体217が基台211の長手方向に重なり合うように配置され得る。この覆い部226は、長い基台211に対して短い蓋体217を長手方向に繋ぐことができるとともに、各蓋体217が基台211から外れることを抑制する。
図13に示す本実施形態の保護ダクト装置200では、架設体220が保護ダクト210の開放部214の幅方向に架設されている。このとき、架設体220の幅方向の両端が基台211の側壁213の湾曲部213b外面を側方からそれぞれ覆い、係合凸部223が側壁213の外面から係合溝215内に嵌入している。すなわち、係合凸部223と係合溝215との係合(嵌合)によって、架設体220が保護ダクト210に取り付けられている。そして、架設体220の規制部224が、基台211の内部空間で近接する側壁213内面に対向するように延在している。また、規制部224が保護ダクト210の長手方向において係合凸部223とずれた位置に配置されている。そして、保護ダクト210の幅方向の位置関係で係合凸部223と当接片224aと間に側壁213が配置されている。換言すると、基台211の側壁213が幅方向の内面側へ撓み変形するときに側壁213を内面(他方の面)から支えるべく、規制部224が側壁213を挟んで係合凸部223の反対側に延在している。各当接片224aは、各側壁213の内面又はその一部(湾曲部213b先端やリブ216先端)から所定の離間距離で離間している。そして、該離間距離が係合凸部223の係合溝215内への嵌入深さよりも小さい。これにより、保護ダクト210の撓み変形時に、規制部224によって側壁213の傾動が規制されるとともに、係合凸部223が係合溝215から離脱することが規制される。したがって、本実施形態の保護ダクト装置200は、架設体220をより安定的に保護ダクト210に取付可能とするものである。
したがって、本実施形態の保護ダクト装置200及び架設体220は、保護ダクトの撓みを抑えることができるという本発明の効果を同様に発揮することができる。
[変形例]
本発明の保護ダクト装置(器具据付装置)及び架設体(据付台座)は、上記実施形態に限定されずに、例えば、以下のように変形可能である。
(1)上記実施形態では、係合部が側壁の外面から被係合部に係合し、且つ、規制部が側壁を挟んで内面側に配置されている。しかしながら、本発明は、上記形態に限定されない。例えば、図14の器具据付装置(保護ダクト装置)300のように、据付台座(架設体)320の係合凸部323が側壁313の内面から係合溝315に係合し、且つ、規制部324が側壁313を挟んで外面側に配置されてもよい。この形態でも同様に、側壁313の傾動を規制することができる。また、上記実施形態では、蓋体を取着するための被係合部を利用して据付台座を係合させているが、図14のように蓋体用の被係合部とは別のところに、架設体を係合させる専用の係合溝を設けてもよい。
(2)上記実施形態では、架設体の係合部は係合凸部であり、保護ダクトの被係合部は係合溝として表されている。しかしながら、本発明の係合部及び被係合部の形態はこれに限定されない。例えば、係合部を溝状にし、被係合部を凸状としてもよい。あるいは、係合部及び被係合部の両方を鉤爪状としてもよい。すなわち、係合部及び被係合部は互いに係合して連結可能であれば、その形態を任意に選択可能である。
(3)上記実施形態では、架設体を保護ダクトに取着した状態で、規制部が側壁と離隔して配置されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、規制部と側壁とが当接するように配置されてもよい。この場合、架設体を保護ダクトに取り付け難くなるが、保護ダクトの側壁の傾動をほぼ完全に抑えることができる。
(4)上記実施形態では、規制部に設けられた固定孔(固定部)を介して保護ダクトとともに据付台座が壁面に固定されたが、第2実施形態のように当該固定部は省略可能である。この場合、保護ダクトの基台底壁に直接的にねじ込まれることにより、保護ダクトが壁面に固定され得る。あるいは、本発明の構成に加えて、保護ダクトの基台底壁に特許文献1のような突出片を設けてもよい。
(5)上記実施形態では、規制部は係合凸部と幅方向で対面しないように、保護ダクトの長手方向において係合凸部と異なる位置に配置されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、規制部と係合凸部とが幅方向で対向するように配置されてもよい。この場合、架設体の保護ダクトへの取り付けが困難となるが、本発明の撓み抑制効果を同様に発揮できる。
(6)上記実施形態では、保護ダクトは断面視コ字形状で長手方向に連続する底壁及び一対の側壁から構成されている。しかしながら、本発明の保護ダクトは上記形状に限定されない。例えば、断面視円弧状とし、底壁及び一対の側壁を一体且つ渾然として設けてもよい。あるいは、断面視く字や多角形状としてもよい。
(7)上記実施形態の保護ダクト装置(器具据付装置)は、据付台座や架設体の覆い部が両端に形成されて両側に隣接する2つの蓋体を覆うことができるが、本発明はこれに限定されない。例えば、保護ダクトの端部や他のダクト付属品と隣接する箇所に用いる場合には、覆い部は両端のうち片側のみに形成されて片側に隣接する蓋体を覆うように構成してもよい。あるいは、両端(または片側)の覆い部を省略してもよい。
(8)上記実施形態では、据付台座及び架設体は、一対の規制部が基台の長手方向の同じ位置で互いに幅方向に対向するように設けられているが、本発明はこれに限定されない。例えば、2以上の規制部を基台の長手方向にずれた位置に形成してもよい。あるいは、基台の片側に1つの規制部のみを設けてもよい。この場合、基台の一方の側壁の傾動のみが規制される。
本発明は上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限りにおいて種々の態様で実施しうるものである。
10 保護ダクト設置構造
100 器具据付装置(保護ダクト装置)
110 保護ダクト
111 基台
112 底壁
113 側壁
114 開放部
115 係合溝(被係合部)
117 蓋体
118 閉塞部
119 係合爪
120 据付台座(架設体)
121 台座本体
122 器具取付部
123 係合凸部(係合部)
124 規制部
124a 当接片
124b 屈折片
124c 目印
125 固定孔(固定部)
125a ビス
126 覆い部
220 架設体
221 本体部
223 係合凸部(係合部)
224 規制部
224a 当接片
226 覆い部
K 器具(コンセント)
W 壁面

Claims (8)

  1. 内部に配線・配管空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、前記一対の側壁にそれぞれ設けられ、前記一対の側壁間を塞ぐ蓋体を取着するための被係合部を備える配線・配管材の保護ダクトと、
    前記保護ダクトに取着され、器具を据え付けるための据付台座とを備えてなり、
    前記据付台座は、
    前記基台内部に器具を収容して固定するための器具取付部と、
    前記各側壁の一方の面側から前記基台の前記被係合部に係合する係合部と、
    前記基台の前記側壁が幅方向へ撓み変形するときに前記側壁を他方の面から支えるべく、前記側壁を挟んで前記係合部の反対側に延在する規制部と、を備え
    前記係合部及び前記規制部は、前記基台の長手方向における互いにずれた位置に配置されていることを特徴とする器具据付装置。
  2. 内部に配線・配管空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、前記一対の側壁にそれぞれ設けられ、前記一対の側壁間を塞ぐ蓋体を取着するための被係合部を備える配線・配管材の保護ダクトと、
    前記保護ダクトに取着され、器具を据え付けるための据付台座とを備えてなり、
    前記据付台座は、
    前記基台内部に器具を収容して固定するための器具取付部と、
    前記各側壁の一方の面側から前記基台の前記被係合部に係合する係合部と、
    前記基台の前記側壁が幅方向へ撓み変形するときに前記側壁を他方の面から支えるべく、前記側壁を挟んで前記係合部の反対側に延在する規制部と、を備え、
    前記規制部は、前記基台の底壁まで延びる当接片を備えることを特徴とす器具据付装置。
  3. 前記当接片には、先端側の一部を除去するための目印が形成されていることを特徴とする請求項に記載の器具据付装置。
  4. 内部に配線・配管空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、前記一対の側壁にそれぞれ設けられ、前記一対の側壁間を塞ぐ蓋体を取着するための被係合部を備える配線・配管材の保護ダクトと、
    前記保護ダクトに取着され、器具を据え付けるための据付台座とを備えてなり、
    前記据付台座は、
    前記基台内部に器具を収容して固定するための器具取付部と、
    前記各側壁の一方の面側から前記基台の前記被係合部に係合する係合部と、
    前記基台の前記側壁が幅方向へ撓み変形するときに前記側壁を他方の面から支えるべく、前記側壁を挟んで前記係合部の反対側に延在する規制部と、を備え、
    前記据付台座に隣接配置された前記蓋体の端部を重合状態に覆うための覆い部が前記据付台座の保護ダクト長手方向の少なくとも一方に設けられていることを特徴とす器具据付装置。
  5. 内部に配線・配管空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、前記一対の側壁にそれぞれ設けられ、前記一対の側壁間を塞ぐ蓋体を取着するための被係合部を備える配線・配管材の保護ダクトと、
    前記保護ダクトに取着され、器具を据え付けるための据付台座とを備えてなり、
    前記据付台座は、
    前記基台内部に器具を収容して固定するための器具取付部と、
    前記各側壁の一方の面側から前記基台の前記被係合部に係合する係合部と、
    前記基台の前記側壁が幅方向へ撓み変形するときに前記側壁を他方の面から支えるべく、前記側壁を挟んで前記係合部の反対側に延在する規制部と、を備え、
    前記規制部には、当該規制部とともに前記底壁にビスを貫通させて造営材又は壁材に固定するための固定部が設けられていることを特徴とす器具据付装置。
  6. 請求項に記載の器具据付装置を備え、
    前記据付台座が前記保護ダクトに取着された状態で、前記固定部が前記底壁上に配置され、且つ、前記器具据付装置の前記規制部及び前記保護ダクトの前記底壁が前記固定部を介してビスで造営材又は壁材に固定されていることを特徴とする保護ダクト設置構造。
  7. 内部空間を定めるように底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、前記一対の側壁にそれぞれ設けられた係合溝を備える保護ダクトと、
    前記保護ダクトの前記一対の側壁間に架設される架設体と、を備えてなり、
    前記架設体は、
    前記各側壁の一方の面側から前記基台の前記係合溝に嵌入する係合凸部と、
    前記基台の前記側壁が幅方向へ撓み変形するときに前記側壁を他方の面から支えるべく、前記側壁を挟んで前記係合部の反対側に延在する規制部と、を備え
    前記規制部は、前記各側壁の前記他方の面から所定の離間距離で離間し、前記離間距離が前記係合凸部の前記係合溝内への嵌入深さよりも小さく、前記基台の各側壁の他方の面側への撓み変形時に前記規制部が前記側壁に当接することを特徴とする保護ダクト装置。
  8. 底壁及び一対の側壁からなる長手状の基台、及び、前記一対の側壁にそれぞれ設けられた係合溝を備える保護ダクトの前記一対の側壁間に架設される架設体であって、
    前記各側壁の一方の面側から前記基台の前記係合溝に嵌入する係合凸部と、
    前記保護ダクトに架設された状態で前記基台の前記側壁が幅方向へ撓み変形するときに前記側壁を他方の面から支えるべく、前記側壁を挟んで前記係合部の反対側に延在する規制部と、を備え
    前記係合凸部及び前記規制部は、前記基台の長手方向における互いにずれた位置に配置されていることを特徴とする架設体。
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