JP6444741B2 - アイソレータシステム - Google Patents

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Description

本発明は、アイソレータシステムに関する。
再生医療や製薬に関連する実験に使用されるアイソレータシステムは、通常、細胞等の作業を行うための作業室(安全キャビネット、グローブボックス等とも呼ばれる)と、作業対象物を移動させるためのパスボックスと、を含んで構成される(例えば特許文献1,2)。かかるアイソレータシステムでは、細胞等の作業が無菌状態の空間で行われるように、細胞等の作業に先立って作業空間が除染される。
特開2005−332046号公報 特開2009−225742号公報
作業空間の拡張等を図るべく、複数のアイソレータシステムが連結されて使用されることがある。この場合、作業空間内や作業空間を仕切る扉などにコンタミネーションが生じないように、適切な除染作業が行われる必要がある。しかし、複数のアイソレータシステムが連結される場合、様々な使用態様が考えられるため、システム間で連携を取ろうとすると、システムが複雑化し、却ってシステムの拡張性を悪化させる。
前記課題を解決するための発明は、他のアイソレータシステムに接続可能なアイソレータシステムであって、密閉された作業空間を囲む作業ボックスと、前記作業ボックスに連通可能に接続されたパスボックスと、前記パスボックス及び前記作業ボックスの内部を滅菌する滅菌部と、を備え、前記作業ボックスと前記他のアイソレータシステムに属する作業ボックスとが前記パスボックスを介して連通可能に接続され、前記滅菌部によって前記パスボックス及び前記作業ボックスの内部を滅菌する滅菌工程と、前記他のアイソレータシステムに設けられた滅菌部によって前記パスボックスの内部を滅菌される受動除染工程と、を有する、アイソレータシステムである。
本発明によれば、複数のアイソレータシステムを連結したときでも、システム間の連携が不要となるため、システムの拡張が容易である。
本発明の実施形態におけるアイソレータシステムの1つの構成態様を概略的に示す正面図である。 本発明の実施形態におけるアイソレータシステムの他の構成態様を概略的に示す正面図である。 本発明の実施形態におけるアイソレータシステムを構成する制御装置、表示装置及び滅菌装置の接続関係を示すブロック図である。 本発明の実施形態におけるアイソレータシステムを2台連結させた状態を概略的に示す正面図である。 図3の連結されたアイソレータシステムを概略的に示す上視図である。 図3の連結されたアイソレータシステムの除染範囲を示す上視図である。 図3の連結されたアイソレータシステムの除染範囲を示す上視図である。 図3の連結されたアイソレータシステムの除染範囲を示す上視図である。 アイソレータシステムの表示装置に表示されるトップメニュー画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される操作メニュー画面である。 アイソレータシステムを独立して使用した場合に表示装置に表示される1つの除染準備画面である。 アイソレータシステムを連結して使用した場合に表示装置に表示される1つの除染準備画面である。 アイソレータシステムを連結して使用した場合に表示装置に表示される別の除染準備画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される除染終了画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される無菌運転メニュー画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される、除染液の残留濃度の確認画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される、除染工程から受動除染工程へ遷移する際の無菌運転メニュー画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される、除染工程から受動除染工程へ遷移する際の操作メニュー画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される連結操作メニュー画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される、受動除染の準備画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される、受動除染の開始画面である。 アイソレータシステムの表示装置に表示される、受動除染が実行されている際の画面である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
ここで、アイソレータシステムは、滅菌された無菌環境で、例えば細胞の培養、操作、観察等の作業を行うための装置である。また、滅菌とは、微生物や細胞等を殺菌して無菌に近づけることを示すものとする。なお、滅菌と同様の意味合いで、除染の語を使用することがある。
本実施形態におけるアイソレータシステムは、別のアイソレータシステムと連結した状態で使用されることを想定して設計されている。そこで、まず、アイソレータシステムの単体について説明し、次いで、複数の連結されたアイソレータシステムについて説明する。
===アイソレータシステム単体の構成===
図1A、図1B及び図2を参照して、本実施形態におけるアイソレータシステムの構成を説明する。図1Aは、本実施形態におけるアイソレータシステムの1つの構成態様を概略的に示し、図1Bは、アイソレータシステムの他の構成態様を概略的に示す。図2は、アイソレータシステムを構成する制御装置、表示装置及び滅菌装置の接続関係を示すブロック図である。なお、図1A、図1Bでは、説明の便宜上、グローブボックス110がパスボックス120及びインキュベータ130から離れているように描かれているが、実際には接続されている。
アイソレータシステム1は、図1Aに示されるように、グローブボックス110(第1作業ボックス)と、パスボックス120(第1パスボックス)と、滅菌装置140(第1滅菌部)と、制御装置150(第1制御部)と、表示装置160(第1表示部)と、を含んで構成される。なお、アイソレータシステム1は、追って詳述するように、滅菌工程と受動除染工程とを有する。
グローブボックス110は、密閉された作業空間111を囲む装置であって、その作業空間111において、グローブ(不図示)等を用いて細胞等の作業が行われる。グローブボックス110は、外部からの菌の侵入が抑制されるように気密性を有する。
グローブボックス110は、パスボックスやインキュベータのような他の装置と連通するように、両側面に開口112,113を有している。グローブボックス110が他の装置と接続されないとき、開口112,113は封止板(不図示)によって封止される。なお、開口113は第3開口に相当する。また、グローブボックスは作業ボックスの一例である。
パスボックス120は、作業者が外部から作業空間111に作業対象を入れるとともにグローブボックス間を移動させるための装置である。パスボックス120の内部には、作業対象である細胞や作業空間内での作業に用いる器具等を一時的に保管する搬送空間が形成される。パスボックス120は、周囲環境に対して気密性を有する。
パスボックス120は、グローブボックス110と連通可能な開口121(第1開口)と、開口121を開閉する扉123(第1扉)と、別のアイソレータシステムに属するグローブボックス(第2作業ボックス)を連通可能に接続できる開口122(第2開口)と、を有している。また、パスボックス120は、作業対象を外部から出し入れするための扉125を有している。
パスボックス120の開口122には、封止板124A又は扉124B(第2扉)が設けられる。例えばアイソレータシステム1が単独で使用される場合のように、作業中に開口122が開閉されることがない状態(第1状態)においては、開口122は、封止板124Aで閉じられている。また、例えば本アイソレータシステムが別のアイソレータシステムと連結される場合のように、開口122に別のグローブボックスが連通可能に接続されるとともに作業中に開口122が開閉されることがある状態(第2状態)では、開口122には扉124Bが設けられる。
これらパスボックス120及びグローブボックス110の内部は、滅菌装置140によって滅菌される。滅菌装置140は、扉123が開けられた状態で、例えば、ボトル(不図示)に貯溜した除染液(例えば過酸化水素水)をポンプ(不図示)で汲み上げてグローブボックス110の作業空間111等に噴霧することで、グローブボックス110及びパスボックス120の内部を同時に滅菌する。また、滅菌装置140は、扉123が閉じられた状態で、パスボックス120の搬送空間に除染液を噴霧することで、搬送空間を単独で滅菌する。なお、滅菌装置140は、後述する図1Bのようにアイソレータシステム1にインキュベータ130が装着されている場合には、インキュベータ130の扉132を開けて滅菌することで、インキュベータ130の内部も同時に滅菌する。
表示装置160は、アイソレータシステムの状態を表示したり作業者に注意を喚起したりするべく、さまざまな情報を表示する。表示装置160の表示画面はタッチパネル式であり、作業者と制御装置150との間のインターフェイスを兼ねている。表示装置160に表示される画面については、追って詳述する。
制御装置150は、滅菌装置140と表示装置160とに接続され、これら装置を制御する。制御装置150は、図2に示されるように、表示装置160を介して作業者の指示が入力される入力部151と、表示装置160に表示画面を指示する表示制御部152と、滅菌装置140に滅菌に関する指示を与える滅菌制御部153と、扉の開閉状態を監視する扉監視部154と、を含む。扉監視部154の検出対象である扉は、図1A、図1Bのようなグローブボックス110とパスボックス120とを含む装置構成では扉123、125である。なお、制御装置150の機能は、ROM、RAM、CPUを有するマイクロコンピュータがプログラムを実行することによって実行される。
ここで、アイソレータシステム1には、図1Bに示されるように、インキュベータ130が装着されてもよい。インキュベータ130は、細胞等を培養するための装置であって、内部に培養物を収容する空間を有する。インキュベータ130は、外部からの菌の侵入が抑制されるように構成されている。インキュベータ130は、グローブボックス110と連通可能な開口131と、開口131を開閉する扉132とを含む。
なお、アイソレータシステム1は、作業空間111内で作業するサンプルを遠心分離させるための遠心機ユニット、作業空間111内で作業するサンプルを観察するための観察ユニット、作業空間111内の給排気を行う空調ユニット、作業空間111等の内部の気体を拡散させる拡散ファンを含んでもよい。
===連結されたアイソレータシステム===
上述したように、アイソレータシステム1は、他のアイソレータシステムと連結した状態で使用されることが想定されている。連結されるアイソレータシステムの台数に制限はないが、ここでは、一例として、図3、図4を参照しつつ、連結された2台のアイソレータシステム1,2について説明する。なお、連結されるアイソレータシステム1,2は、インキュベータの有無を除き、同様の構成を有しているものとする。
図3は、本発明の実施形態におけるアイソレータシステムを2台連結させた状態を概略的に示す正面図である。また、図4は、図3の連結されたアイソレータシステムを概略的に示す上視図である。なお、図3では、図1A、図1Bと同様に、説明の便宜上、連結されたアイソレータシステムを構成する装置同士が互いに離れているように描かれている。
図3に示されるように、2台のアイソレータシステム1、2が連結されている。アイソレータシステム1は、図1Bに示されるようにグローブボックス110、パスボックス120、及びインキュベータ130を含み、アイソレータシステム2は、図1Aに示されるようにグローブボックス210及びパスボックス220を含む。グローブボックス110,210の間にパスボックス120が介在し、また、グローブボックス110,210のそれぞれにおいてパスボックス120とは反対側の側面には、インキュベータ130及びパスボックス220がそれぞれ接続されている。なお、連結されたアイソレータシステムを説明する場合には、図4のように、アイソレータシステム1に属する装置を第1グローブボックス110、第1パスボックス120、第1滅菌装置140、第1制御装置150、第1表示装置160と称し、同様に、アイソレータシステム2に属する装置を第2グローブボックス210、第2パスボックス220、第2滅菌装置240、第2制御装置250、第2表示装置260と称することとする。
本実施形態において、アイソレータシステム1,2が連結されても、第1,第2制御装置150,250は自動的に連結の状態を認識するわけではない。よって、作業者は、第1、第2表示装置160,260のそれぞれの設定画面から、対応するアイソレータシステムの両側に連結されている別のアイソレータシステムに関する情報を入力する。かかる情報の入力により、第1、第2制御装置150,250は、アイソレータシステム1,2が互いに連結されていることを認識する。ただし、第1、第2制御装置150,250が制御下に置く装置は、それぞれが属するアイソレータシステムの範囲内の装置である。つまり、第1制御装置150は、アイソレータシステム1に属する第1滅菌装置140及び第1表示装置160を制御するとともに、扉監視部154を介して扉123,124B,125の開閉状態を監視する(図4参照)。同様に、第2制御装置250は、アイソレータシステム2に属する第2滅菌装置240及び第2表示装置260を制御するとともに、扉223、225の開閉状態を監視する。そのため、第2制御装置250は、第2表示装置260の画面へ作業者が情報を入力しなければ、扉124Bの開閉状態を認識することができない。
なお、ここでは、連結された2台のアイソレータシステム1,2について説明したが、上記の構成により、第2パスボックス220の隣に、同様の構成の別のアイソレータシステムを次々に接続することで、連結台数を3台、4台・・・と増やすことが可能である。
上記のとおり、アイソレータシステム2では、第2グローブボックス210の両側面の開口のうち、第2パスボックス220が接続された開口212とは反対側の開口213に、第1パスボックス120が連通可能に接続されている。アイソレータシステム2において、このような状態が第3状態に相当する。
===アイソレータシステムの動作===
図5−図9を参照し、アイソレータシステムが起動して除染工程を経て作業工程に至るまでのアイソレータシステムの動作について、特に制御装置及び表示装置に着目して説明する。図5は、連結されたアイソレータシステムの除染範囲を示す上視図である。また、図6−図9は、表示装置160に表示される画面を示す。なお、図5A−図5Cにおいて、アイソレータシステムの内部に描かれたドットは、除染範囲を示している。
制御装置150、250は、アイソレータシステム1、2が起動されると、まず、表示装置160、260に、図6Aに示されるトップメニュー画面を表示させる。作業者は、トップメニュー画面から所望のメニューを選択し、アイソレータシステム1を動作させる。トップニュー画面には、アイソレータシステム1の動作を終了させる[終了]ボタンB1と、装置の点検を行う[始業前点検]ボタンB2と、滅菌処理等の操作を行う[操作メニュー]ボタンB3と、各種データの設定を行う[データ設定]ボタンB4と、作業者の認証を行う[認証]ボタンB5と、が表示される。
作業者が[操作メニュー]ボタンB3を選択すると、制御装置150、250は、図6Bに示される操作メニュー画面を表示装置160、260に表示させる。操作メニュー画面には、トップメニューへ戻るための[トップメニューへ]ボタンB11と、除染操作を開始するための[除染]ボタンB12と、無菌運転を開始するための[無菌運転]ボタンB13と、後述する受動除染等を開始するための[連結操作]ボタンB14と、装置の点検等を行うための[装置操作]ボタンB15と、が表示される。ただし、この段階では[無菌運転]ボタンB13は無効になっている。また、操作メニューには、[作業域状態]タブT1と、[計器]タブT2と、[除染状態]タブT3と、[異常履歴]タブT4と、が用意されている。作業者は、これらタブT1−T4を選択することで、アイソレータシステム1の状態及び異常履歴を確認することができる。図6Bの画面では、[除染状態]タブT3が選択されており、アイソレータシステム1は除染のために待機している状態であることが示されている。
これ以降のアイソレータシステムの動作は、アイソレータシステムが独立して使用されるか、他のシステムと連結された状態で使用されるかに応じて異なるので、以下、場合を分けて説明する。
<独立して使用されるアイソレータシステムの動作>
図1A及び図1Bのようにアイソレータシステム1が独立して使用される場合、アイソレータシステム1は、上述した第1状態にある。このとき、作業者が、図6Bに示される画面中の[除染]ボタンB12を選択すると、制御装置150は、滅菌装置140によるグローブボックス110,パスボックス120(及び、図1Bの装置構成ではインキュベータ130)の内部の除染作業を開始する。かかる作業は、上述した滅菌工程に相当する。
具体的には、制御装置150は、滅菌装置140による滅菌動作に先立って、表示装置160に、扉123を開かせる指示を表示させる。例えば、表示装置160には、図7Aの除染準備画面においてM1で示されるように、「グローブボックス右扉を開けてください」と表示される。ここで、「グローブボックス右扉」は「パスボックス左扉」と表示されてもよい。なお、制御装置150は、表示装置160に、扉125やグローブボックスの前面扉、底面扉などを閉じさせる指示も表示させるが、以下の説明では省略される。
制御装置150は、上述したとおり扉123の開閉状態を監視しており、扉123が作業者によって開かれると、図7Aの画面中の「結果」欄に「OK」を表示させる。扉123が閉じられたままであると、図7Aの画面中の「結果」欄には「NG」と表示され、図7Aの符号M3に示されるように次の工程に進むことができない。なお、図7Aの画面には、制御装置150による自動確認の対象(以下、自動確認項目という)ではなく、図7Aの符号M2のように作業者自身が状態を確認するべき項目(以下、手動確認項目という)が含まれている。手動確認項目については、作業者が確認を行い、「結果」欄に表示された「未実施」の表示を「実施」と表示させるべく画面を操作する。つまり、インキュベータ130の装着されたアイソレータシステム1では、制御装置150は、作業者の表示装置160の画面操作により、扉132(図7Aでは「グローブボックス左扉」)が開かれたことを認識し、「実施」と表示させる。
全ての自動確認項目について「結果」欄に「OK」が表示され、かつ、全ての手動確認項目について「結果」欄に「実施」が表示されると、制御装置150は、図7Aの画面中の[Next]ボタンB21を有効にする。そして、[Next]ボタンB21が選択されると、制御装置150は、滅菌作業を開始するべく滅菌装置140に指示する。
滅菌装置140による滅菌作業が終了すると、制御装置150は、作業者に滅菌の終了を知らせるべく、図7Dに示される除染終了画面を表示装置160に表示させる。作業者が図7Dの[OK]ボタンB24を選択すると、制御装置150は、無菌運転を開始するべく、表示装置160の画面を図7Eの無菌運転メニュー画面に遷移させる。無菌運転メニュー画面において、[運転開始]ボタンB25が選択されると、除染液(過酸化水素)の残留濃度の確認を求める図7Fの画面が表示され、作業者による[YES]ボタンB26の選択を経て無菌運転が行われる。なお、無菌運転を行わない場合には、作業者は、[操作メニューへ]ボタンB27を選択することで、図7Eの無菌運転メニュー画面に戻ることができる。
<連結されたアイソレータシステムの動作>
アイソレータシステム1が他のシステムと連結した状態で使用される場合、上述したように、連結されるシステムの台数に制限はない。もっとも、3台以上連結されたアイソレータシステムの動作については、連結された2台のアイソレータシステムの動作についての考え方と同様に考えることができる。よって、ここでは、連結されたシステムの動作の一例として、図3に示す構成の2台のアイソレータシステムの動作について説明することとする。
連結されたアイソレータシステム1,2を使用する態様には、アイソレータシステム1だけを使用する場合、アイソレータシステム2だけを使用する場合、及び、アイソレータシステム1,2の両方を使用する場合、の3態様がある。これら使用態様に対応して、除染の態様には、次の3態様がある。
(アイソレータシステム1を除染する)
例えば、図3に示される連結されたアイソレータシステムにおいてアイソレータシステム1だけが使用される場合、第1滅菌装置150によってアイソレータシステム1の内部だけを除染すれば足りる。この場合の除染作業は、上述した独立して使用されるアイソレータシステムの除染作業とほぼ同様であり、上述した滅菌工程に相当する。ただし、第1パスボックス120の開口122には、封止板124Aではなく扉124Bが取り付けられていることから、追加の作業として、図5Aに示されるように、アイソレータシステム1,2を仕切る扉124Bを閉じる作業が必要となる。したがって、第1制御装置150は、第1表示装置160に、扉123を開かせるとともに扉124Bを閉じさせる指示を表示させる。例えば、第1表示装置160には、図7BにおいてM4で示されるように、「グローブボックス右扉を開けてください」及び「パスボックス右連結扉を閉めてください」と表示される。また、第1制御装置150は、手動確認項目として、扉132を開かせるべく、第1表示装置160に、例えば「グローブボックス左扉を開けてください」と表示させる。ここで、「グローブボックス右扉」は「パスボックス左扉」と表示されてもよい。
扉123が開かれ、かつ、扉124Bが閉じられ、さらに、作業者の画面操作によって、扉132である「グローブボックス左扉」等の手動確認項目の「結果」欄が「実施」に変更させられると、第1制御装置150は、図7Bの画面における[Next]ボタンB22を有効とする。作業者は、[Next]ボタンB22を選択して除染作業を実行し、その後に無菌運転の作業を行う。
(アイソレータシステム2を除染する)
また、図3の連結されたアイソレータシステムにおいてアイソレータシステム2だけが使用される場合、第2滅菌装置250によってアイソレータシステム2の内部だけを除染すれば足りる。この場合の除染作業は、基本的には、上述した独立して使用されるアイソレータシステムの除染作業と同様である。ただし、図5Bのように、アイソレータシステム2に加えて、アイソレータシステム1に属する第1パスボックス120の内部を除染する場合、第1パスボックス120は第2制御装置250の管理外であるため、第2制御装置250は第1パスボックス120の状態(例えば扉123、124B、125の開閉状態)を把握できない。そこで、本実施形態では、表示装置260の画面に手動確認項目として表示させることで、第1制御装置150に第1パスボックス120の状態を監視させることとしている。
このように、あるアイソレータシステム(アイソレータシステム2)の除染作業に伴って、当該アイソレータシステムの制御下にない別のアイソレータシステム(アイソレータシステム1)に属するパスボックス(第1パスボックス120)が除染されることを、ここでは受動除染と呼ぶ。換言すれば、2台のアイソレータシステムに跨って除染作業が行われる場合、パスボックスだけが除染される側のアイソレータシステムは受動除染の状態にある。したがって、本実施形態におけるアイソレータシステムは、受動除染が行われる工程(単に受動除染工程とも言う)をも有する。
アイソレータシステム1,2に跨って除染が行われる場合、作業者が扉を開閉し忘れることによる除染漏れを防止しつつ確実に作業空間内部を滅菌するためには、作業者に注意を喚起することのほか、作業者に複雑な作業を強いないこと(作業の簡潔性)も重要である。そこで、本実施形態では、第1制御装置150、第2制御装置250は、アイソレータシステム1,2が独立しているときと同様の管理範囲と作業手順で除染作業を進めつつ、第2制御装置250は、誤操作の生じやすい第1パスボックス120の扉の開閉操作について、第2表示装置260を介して注意を喚起する。つまり、第2制御装置250は、アイソレータシステム1が受動除染状態であることを確認させる指示をも第2表示装置260に表示させる。
例えば、第2表示装置260には、図7CにM6で示されるように「グローブボックス右扉を開けてください」の表示とともに、M7で示されるように「左パスボックスを受動除染状態にしてください」との表示も表れる。ここで、「グローブボックス右扉」は「パスボックス左扉」と表示されてもよい。第2制御装置250は、扉223が開かれると、対応する「結果」欄に「OK」を表示させる。ここで、アイソレータシステム2の左パスボックス(すなわち第1パスボックス120)の受動除染状態を確認する項目は手動確認項目であるから、作業者が、後述するようにして第1パスボックス120が受動除染状態になったことを第1表示装置160の画面で確認した後に、第2表示装置260に所定の入力をすると、第2制御装置250は、第2表示装置260において第1パスボックス120に対応する項目の「結果」欄に「実施」を表示させる。
全ての準備項目が「OK」か「実施」に変わると(図7Cの符号M8参照)、第2制御装置250は、図7Cの画面における[Next]ボタンB23を有効にする。作業者は、[Next]ボタンB23を選択することで除染作業を実行することができる。
他方、アイソレータシステム1を除染待機の状態から受動除染状態にする作業は、第1制御装置150が担当し、具体的な手順は次のとおりである。つまり、作業者が、第1表示装置160に表示された図6Aのトップメニュー画面において[操作メニュー]ボタンB3を選択し、次いで図6Bの操作メニュー画面において[連結操作]ボタンB14を選択すると、第1制御装置150は、図9Aの連結操作メニュー画面を第1表示装置160に表示させる。この連結操作メニュー画面において[受動除染]ボタンB41が選択されると、第1制御装置150は、第1表示装置160に、扉123、125を閉じるとともに扉124Bを開かせる指示を表示させる。例えば、第1表示装置160の画面には、図9Bに符号M11で示されるように「グローブボックス右扉を閉めてください」、「パスボックス前扉を閉めてください」、「パスボックス右連結扉を開けてください」と表示させる。ここで、「グローブボックス右扉」は「パスボックス左扉」と表示されてもよい。
作業者がこれら扉の開閉作業を行うと、第1制御装置150は、図9Bの画面において対応する項目の「結果」欄に「OK」を表示し、全ての項目の「結果」欄が「OK」が表示されると(図9Bの符号M12参照)、[Next]ボタンB42を有効にする。作業者がこの[Next]ボタンB42を選択すると、第1制御装置150は、第1表示装置160の画面を図9Cの受動除染開始画面に遷移させて、作業者に受動除染の開始を確認させる。作業者が、受動除染開始画面において[開始確認]ボタンB43を選択すると、第1パスボックス120が受動除染状態となり、第1表示装置160の画面は図9Dに示す画面に遷移する。作業者は、この図9Dの画面を確認したうえで、上述したように、第2表示装置260に表示された図7Cの除染準備画面を操作して、「左パスボックス」に対応する項目を「未実施」から「実施」に変更する。
このように、本実施形態では、除染対象がアイソレータシステム1,2に跨る場合にも、両システム間の連携を行うことなく、作業者による扉の閉め忘れや開け忘れを防止して確実に除染が行われる。
(アイソレータシステム1,2の両方を除染する)
アイソレータシステム1,2の両方を使用する場合、両システムの内部が除染される。ただし、アイソレータシステム1,2の内部を漏れなく除染するとともに扉の縁部を適切に除染するべく、本実施形態では、アイソレータシステム1,2の内部を同時には除染せず、時間をずらして除染するようにしている。つまり、まず、図5Aに示されるようにアイソレータシステム1を除染し、次いで、図5Bに示されるようにアイソレータシステム2の除染及び第1パスボックス120の受動除染を行う。あるいは、アイソレータシステム2の除染及び第1パスボックス120の受動除染の後にアイソレータシステム1の除染を行ってもよい。このようにして、図5Cに示すようにアイソレータシステム1,2が漏れなく滅菌される。
このような除染作業を具体的に述べると、アイソレータシステム1の除染は、上述した「アイソレータシステム1を除染する」で述べた手順に沿って行われる。すなわち、作業者は、アイソレータシステム1を起動し、第1表示装置160に表示される図6−図7の画面上の指示に従って扉の開閉を行う。第1制御装置150は、該当する全ての扉が画面上の指示のとおりに開閉されたことを検知すると、除染を開始することができるようにする。そして、除染が完了すると、第1表示装置160に図7Eの無菌運転メニュー画面が表示される。図7Eの無菌運転メニュー画面において[運転開始]ボタンB25が選択されると、図7Fに示される過酸化水素の濃度確認を経て、無菌運転が開始する。
次いで、作業者は、アイソレータシステム2の除染及び第1パスボックス120の受動除染を行う。第1パスボックス120の受動除染の手順は、上述した「アイソレータシステム1の受動除染」における記述に沿って進められるが、アイソレータシステム1の除染作業が完了している場合には、アイソレータシステム1を受動除染状態に切り替えるべく、次の手順が行われる。図7Fの過酸化水素濃度確認画面において[YES]ボタンB26が選択されると、アイソレータシステム1の無菌運転が開始するとともに、第1表示装置160の画面が図8Aの無菌運転メニュー画面に遷移する。この無菌運転メニュー画面において[操作メニューへ]ボタンB31が選択されると、図8Bの操作メニュー画面が第1表示装置160に表れ、更にこの画面において[連結操作]ボタンB14が選択されると、図9Aの連結操作メニュー画面に遷移する。その後の手順は、上述した「アイソレータシステム1の受動除染」の記述にしたがう。つまり、作業者は、第1表示装置160に表示される図9の画面上の指示に従ってアイソレータシステム1の扉の開閉を行い、該当する全ての扉が画面上の指示のとおりに開閉されたことを検知すると、第1制御装置150は、第1パスボックス120が受動除染状態にあると判断し、その後作業者の指示を経て図9Dの画面を第1表示装置160に表示させる。
また、アイソレータシステム2の除染手順は、上述の「アイソレータシステム2の除染」の記述に従う。つまり、作業者は、第2表示装置260に表示される図6−図7の画面上の指示に従ってアイソレータシステム2の扉の開閉を行うとともに、第1パスボックス120が受動除染状態であることを確認したうえで第2表示装置260に所定の入力を行う。第2制御装置250は、該当する全ての扉が画面上の指示のとおりに開閉されたことを検知し、かつ、作業者による第1パスボックス120の受動除染状態の確認入力を検出すると、除染工程を進める。そして、除染作業が完了すると、アイソレータシステム1,2を同時に使用して細胞等の操作を行うことができる。
このように、アイソレータシステム1,2のそれぞれは、通常の除染工程及び受動除染工程という2つの工程を有している。したがって、連結されたアイソレータシステムにおいて、個別のシステム間の通信設定などの、複雑な装置設定は不要である。また、作業者は、個別の各システムの表示装置に表示された案内にしたがって扉の開閉等の作業を行えばよく、また、扉の開閉の確認は各システムにおいて行われるから、煩雑な扉の開閉を確実に行うことができる。更には、個々のアイソレータシステムが、比較的シンプルな制御系統を有していることから、システムの拡張が容易である。
前述したとおり、アイソレータシステム1は、他のアイソレータシステム2に接続可能であり、密閉された作業空間111を囲むグローブボックス110と、グローブボックス110に連通可能に接続されたパスボックス120と、パスボックス120及びグローブボックス110の内部を滅菌する滅菌装置140と、を備える。アイソレータシステム1は、滅菌装置140によってパスボックス120及びグローブボックス110の内部を滅菌する滅菌工程と、他のアイソレータシステム2に設けられた滅菌装置240によってパスボックス120の内部を滅菌される受動除染工程と、を有する。
かかる実施形態によれば、複数のアイソレータシステム1,2が連結された状態において、アイソレータシステム1,2に亘って滅菌する場合、それぞれのアイソレータシステム1,2間の連携が不要となる。また、制御装置の複雑化を回避することができ、システムの拡張が容易である。
アイソレータシステム1は、密閉された作業空間111を囲む第1グローブボックス110と、第1グローブボックス110に連通可能に接続された第1パスボックス120と、第1パスボックス120及び第1グローブボックス110の内部を滅菌する第1滅菌装置140と、第1滅菌装置140に接続された第1制御装置150と、第1制御装置150に接続された第1表示部160と、を備える。第1パスボックス120は、第1グローブボックス110と連通可能な開口121と、開口121を開閉する扉123と、第2滅菌装置240を備えた第2グローブボックスを連通可能に接続できる開口122と、を有する。また、アイソレータシステム1は、(1)開口122が封止板124Aで閉じられており、作業中に開口122が開閉されることがない第1状態、又は、(2)開口122に第2グローブボックス210が連通可能に接続されるとともに開口122に扉124Bが設けられ、かつ、作業中に開口122が開閉されることがある第2状態、を取る。そして、第1制御装置150は、(1)第1状態では、第1滅菌装置140によって第1パスボックス120及び第1グローブボックス110の内部を滅菌する場合に、第1表示部160に、扉123を開かせる指示を表示し、(2)第2状態では、(2−1)第1滅菌装置140によって第1パスボックス120及び第1グローブボックス110の内部を滅菌する場合に、第1表示装置160に、扉123を開かせるとともに扉124Bを閉じさせる指示を表示し、(2−2)第2滅菌装置240によって第1パスボックス120の内部を滅菌する場合に、第1表示装置160に、扉123を閉じさせるとともに扉124Bを開かせる指示を表示する。
かかる実施形態によれば、複数のアイソレータシステム1,2が連結された状態において、アイソレータシステム1,2に亘って滅菌する場合、制御装置150,250はそれぞれの監視下にある扉の開閉を管理するため、アイソレータシステム1,2間の連携が不要となる。また、制御装置の複雑化を回避することができ、システムの拡張が容易である。更に、作業者は、表示装置に表示された指示にしたがって扉の開閉を行えばよいから、作業者の負担を軽減させるとともに、誤作業を防止することができる。
また、第1グローブボックス110は、第3パスボックスを連通可能に接続できる開口113を有し、(1)第1状態、(2)第2状態、又は、(3)開口113に第3パスボックスが連通可能に接続された第3状態を取る。そして、第1制御装置150は、(3)第3状態では、第1グローブボックス110、第1パスボックス120及び第3パスボックスを滅菌する場合に、第1表示部160に、第3パスボックスの受動除染状態を確認させる指示を表示することが好ましい。これにより、作業者は、第3パスボックスが受動除染状態になっていることを確認できるから、扉の締め忘れや開け忘れを回避して必要な空間内を隈なく除染することが可能となる。
また、第1アイソレータシステム1と第2アイソレータシステム2が連結されたアイソレータシステムであって、第1アイソレータシステム1は、密閉された作業空間111を囲む第1グローブボックス110と、第1グローブボックス110に連通可能に接続された第1パスボックス120と、第1パスボックス120及び第1グローブボックス110の内部を滅菌する第1滅菌装置140と、第1滅菌装置140に接続された第1制御装置150と、第1制御装置150に接続された第1表示部160と、を備え、第2アイソレータシステム2は、密閉された作業空間211を囲む第2グローブボックス210と、第2グローブボックス210に連通可能に接続された第2パスボックス220と、第2パスボックス220及び第2グローブボックス210の内部を滅菌する第2滅菌装置240と、第2滅菌装置240に接続された第2制御装置250と、第2制御装置250に接続された第2表示装置260と、を備える。第1グローブボックス110と第1パスボックス120との間には開口121と開口121を開閉する扉123とが設けられ、第1パスボックス120と第2グローブボックス210とが連通可能に接続されるとともに第1パスボックス120と第2グローブボックス210との間には開口122と開口122を開閉する扉124Bとが設けられる。そして、第1制御装置150は、第1滅菌装置140によって第1パスボックス120及び第1グローブボックス110の内部を滅菌する場合に、第1表示装置160に、扉123を開かせるとともに扉124Bを閉じさせる指示を表示し、第2滅菌装置240によって第1パスボックス120を滅菌する場合に、第1表示装置160に、扉123を閉じさせるとともに扉124Bを開かせる指示を表示する。第1,第2表示装置160,260は互いに連携せず、それぞれの管理下にある扉の開閉を制御するという、シンプルな装置構成であるから、システムを複雑化させることなく容易にシステムを連結することができる。
また、第2制御装置260が、第2滅菌装置240によって第2グローブボックス210、第2パスボックス220及び第1パスボックス120を滅菌する場合に、第2表示装置260に、第1パスボックス120の状態を確認させる指示を表示することで、第1アイソレータシステム1と第2アイソレータシステム2とをまたぐ空間を除染する場合でも、必要な空間内を隈なく除染することが可能となる。
前述した実施の形態は、グローブボックス110の左側の開口113に他の装置が接続される場合には、開口113に扉が設けられない構成としたが、扉が設けられる構成としてもよい。開口113に扉が設けられた場合、グローブボックス110を外気に曝露させずに他の装置の着脱が可能となる。
また、前述した実施の形態は、グローブボックス110とパスボックス120との間の開口121を開閉する扉123がパスボックス120に設けられる構成としたが、扉123はグローブボックス110に設けられてもよい。
また、前述した実施の形態の連結されたアイソレータシステムは、アイソレータシステム1のパスボックス120とアイソレータシステム2のグローブボックス210と間の開口122,213を開閉する扉124Bがアイソレータシステム1のパスボックス120に設けられ、扉124Bの開閉状態がアイソレータシステム1の扉監視部154でしか監視できない構成とした。しかし、扉124Bがアイソレータシステム2のグローブボックス210に設けられ、扉124Bの開閉状態をアイソレータシステム2の扉監視部で監視する構成としてもよい。その場合であっても、それぞれのアイソレータシステムにおいて、制御装置は、監視できる扉については自動確認項目として表示装置の画面に表示し、監視できない扉については手動確認項目として表示する構成とすればよい。
また、前述した実施の形態のアイソレータシステムは、グローブボックスの右側にパスボックスが設けられる構成としたが、パスボックスがグローブボックスの左側に設けられる構成としてもよい。その場合は、インキュベータがグローブボックスの右側に設けることができる。
また、前述した実施の形態の連結されたアイソレータシステムは、それぞれのアイソレータシステムの内部を同時には除染せずに、時間をずらして除染するようにしているが、その構成に限られない。複数のアイソレータシステムの間の扉を開けて、全ての内部を同時に除染してもよい。また、隣り合うアイソレータシステムを同時に除染しなければ、連結された他のアイソレータシステムを同時に除染できる構成としてもよい。
以上の通り、前述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更や改良等が可能であり、また、本発明はその等価物も含む。
1、2 アイソレータシステム
110,210 グローブボックス
111,211 作業空間
112,113,121,122,131、212,213,221,222 開口
123,124B、125、132、221,222,225 扉
124A,224A 封止板
120,220 パスボックス
130 インキュベータ
140,240 滅菌装置
150,250 制御装置
160,260 表示装置

Claims (7)

  1. 他のアイソレータシステムに接続可能なアイソレータシステムであって、
    密閉された作業空間を囲む作業ボックスと、
    前記作業ボックスに連通可能に接続されたパスボックスと、
    前記パスボックス及び前記作業ボックスの内部を滅菌する滅菌部と、を備え、
    前記作業ボックスと前記他のアイソレータシステムに属する作業ボックスとが
    前記パスボックスを介して連通可能に接続され、
    前記滅菌部によって前記パスボックス及び前記作業ボックスの内部を滅菌する滅菌工程と、
    前記他のアイソレータシステムに設けられた滅菌部によって前記パスボックスの内部を滅菌される受動除染工程と、を有する、
    アイソレータシステム。
  2. 密閉された作業空間を囲む第1作業ボックスと、
    前記第1作業ボックスに連通可能に接続された第1パスボックスと、
    前記第1パスボックス及び前記第1作業ボックスの内部を滅菌する第1滅菌部と、
    前記第1滅菌部に接続された第1制御部と、
    前記第1制御部に接続された第1表示部と、
    前記第1パスボックスに設けられ前記第1作業ボックスと連通可能な第1開口を開閉する第1扉と、を備え、
    前記第1パスボックスは、第2滅菌部を備えた第2作業ボックスを連通可能に接続できる第2開口と、を有し、
    (1)前記第2開口が封止板で閉じられており、作業中に前記第2開口が開閉されることがない第1状態、又は、
    (2)前記第2開口に前記第2作業ボックスが連通可能に接続されるとともに前記第2開口に第2扉が設けられ、かつ、作業中に前記第2開口が開閉されることがある第2状態、を取り、
    前記第1制御部は、
    (1)前記第1状態では、前記第1滅菌部によって前記第1パスボックス及び前記第1作業ボックスの内部を滅菌する場合に、前記第1表示部に、前記第1扉を開かせる指示を表示し、
    (2)前記第2状態では、
    (2−1)前記第1滅菌部によって前記第1パスボックス及び前記第1作業ボックスの内部を滅菌する場合に、前記第1表示部に、前記第1扉を開かせるとともに前記第2扉を閉じさせる指示を表示し、
    (2−2)前記第2滅菌部によって前記第1パスボックスの内部を滅菌する場合に、前記第1表示部に、前記第1扉を閉じさせるとともに前記第2扉を開かせる指示を表示する、
    アイソレータシステム。
  3. 前記第2開口には、別のアイソレータシステムを接続でき、前記別のアイソレータシステムは、前記第2作業ボックスと、前記第2作業ボックスに連通可能に接続された第2パスボックスを備える、
    請求項2に記載のアイソレータシステム。
  4. 前記第1作業ボックスは、第3パスボックスを連通可能に接続できる第3開口を有し、
    (1)前記第1状態、
    (2)前記第2状態、又は、
    (3)前記第3開口に前記第3パスボックスが連通可能に接続された第3状態を取り、
    前記第1制御部は、
    (3)前記第3状態では、前記第1作業ボックス、前記第1パスボックス及び前記第3パスボックスを滅菌する場合に、前記第1表示部に、前記第3パスボックスの状態を確認させる指示を表示する、
    請求項2に記載のアイソレータシステム。
  5. 前記第3開口には、別のアイソレータシステムを接続でき、別のアイソレータシステムは、第3作業ボックスと、前記第3作業ボックスに連通可能に接続された第3パスボックスとを備える、
    請求項4に記載のアイソレータシステム。
  6. 第1アイソレータシステムと第2アイソレータシステムが連結されたアイソレータシステムであって、
    前記第1アイソレータシステムは、
    密閉された作業空間を囲む第1作業ボックスと、
    前記第1作業ボックスに連通可能に接続された第1パスボックスと、
    前記第1パスボックス及び前記第1作業ボックスの内部を滅菌する第1滅菌部と、
    前記第1滅菌部に接続された第1制御部と、
    前記第1制御部に接続された第1表示部と、を備え、
    前記第2アイソレータシステムは、
    密閉された作業空間を囲む第2作業ボックスと、
    前記第2作業ボックスに連通可能に接続された第2パスボックスと、
    前記第2パスボックス及び前記第2作業ボックスの内部を滅菌する第2滅菌部と、
    前記第2滅菌部に接続された第2制御部と、
    前記第2制御部に接続された第2表示部と、を備え、
    前記第1作業ボックスと前記第1パスボックスとの間には第1開口と前記第1開口を開閉する第1扉とが設けられ、
    前記第1パスボックスと前記第2作業ボックスとが連通可能に接続されるとともに前記第1パスボックスと前記第2作業ボックスとの間には第2開口と前記第2開口を開閉する第2扉とが設けられ、
    前記第1制御部は、
    前記第1滅菌部によって前記第1パスボックス及び前記第1作業ボックスの内部を滅菌する場合に、前記第1表示部に、前記第1扉を開かせるとともに前記第2扉を閉じさせる指示を表示し、
    前記第2滅菌部によって前記第1パスボックスを滅菌する場合に、前記第1表示部に、前記第1扉を閉じさせるとともに前記第2扉を開かせる指示を表示する、
    アイソレータシステム。
  7. 前記第2制御部は、前記第2滅菌部によって前記第2作業ボックス、前記第2パスボックス及び前記第1パスボックスを滅菌する場合に、前記第2表示部に、前記第1パスボックスの状態を確認させる指示を表示する、
    請求項6に記載のアイソレータシステム。
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