JP6444631B2 - 滑水・滑油性膜、その製造方法、及びそれにより被覆された表面を有する物品 - Google Patents
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Description
前記高分子と、該高分子を溶解しない細孔形成剤とを、該高分子及び該細孔形成剤ともに溶解可能な揮発性有機溶媒中で混合撹拌する工程と、
前記工程により得られた混合物を任意の物品の表面上に塗布し、前記揮発性溶媒を気化乾燥させ、塗布膜を形成する工程と、
前記工程により得られた塗布膜を、前記高分子を溶解せず前記細孔形成剤を溶解可能な有機溶媒と接触させ、前記細孔形成剤を除去し、前記多孔質高分子膜を形成する工程と、
前記工程により得られた多孔質高分子膜の孔内部に前記滑剤液を含浸させる工程と
を備える製造方法によって製造されることを特徴とするものである。
また、前記滑水・滑油性膜において、前記多孔質高分子膜がフッ素系樹脂又はシリコーン系樹脂からなることが好適である。さらに、前記多孔質高分子膜がポリフッ化ビニリデン又はその共重合体からなることが好適である。
また、前記滑水・滑油性膜において、前記多孔質高分子膜と前記滑剤液との屈折率差が0.3以下であることが好適である。また、前記滑水・滑油性膜において、波長400〜700nmの光の平均透過率が80%以上であることが好適である。
また、前記滑水・滑油性膜の製造方法において、前記高分子がフッ素系樹脂又はシリコーン系樹脂であることが好適である。さらに、前記高分子がポリフッ化ビニリデン又はその共重合体であることが好適である。また、前記滑水・滑油性膜の製造方法において、前記高分子がアセトンに可溶、且つエタノールに不溶な高分子であることが好適である。
また、前記滑水・滑油性膜の製造方法において、前記揮発性有機溶媒が沸点100℃以下の有機溶媒であることが好適である。さらに、前記揮発性有機溶媒がアセトンであることが好適である。
また、前記滑水・滑油性膜の製造方法において、前記高分子を溶解せず前記細孔形成剤を溶解可能な有機溶媒がエタノールであることが好適である。
また、前記滑水・滑油性膜の製造方法において、前記滑剤液がフッ素系油又はシリコーン油であることが好適である。さらに、前記滑剤液がパーフルオロポリエーテルであることが好適である。
また、本発明にかかる物品は、前記滑水・滑油性膜により被覆された表面を有することを特徴とするものである。
また、本発明にかかる医療器具は、前記滑水・滑油性膜により被覆された表面を有することを特徴とするものである。
また、本発明にかかる光学機器は、前記滑水・滑油性膜により被覆された表面を有することを特徴とするものである。
また、本発明にかかる防汚ガラスは、前記滑水・滑油性膜により被覆された表面を有することを特徴とするものである。
また、本発明にかかる太陽電池は、前記滑水・滑油性膜により被覆された表面を有することを特徴とするものである。
図1に、本発明にかかる滑水・滑油性膜の断面の概略図を示す。図1に示すように、本発明にかかる滑水・滑油性膜10は、繊維状の高分子が三次元方向に相互に絡み合った網目構造の骨格を形成し、その空隙として連続細孔構造を有する多孔質高分子膜12と、前記多孔質高分子膜の孔内部に含浸された滑剤液14とを有している。また、滑水・滑油性膜10の表面上にある外部液体20は、滑剤液14との不親和性により高接触角の液滴となり、滑り落ちて除去されるため、表面に付着残留しない。
多孔質高分子膜を構成する高分子は、分子量1万以上の化合物であれば、その化学構造等について特に限定されるものではないが、あらゆる性質の液体に対する防汚効果(滑水・滑油効果)の点から、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、あるいはこれらの共重合体等のフッ素系樹脂又はシリコーン系樹脂を用いることが望ましい。また、特にポリフッ化ビニリデン又はその共重合体を好適に用いることができる。
多孔質高分子膜の平均細孔径は、500〜1000nmであることが好ましく、さらに500〜700nmであることが好ましい。細孔径が上記範囲よりも大きいと、滑剤液を保持できす、滑水・滑油効果が十分に得られないほか、耐久性にも劣る場合がある。他方、細孔径が上記範囲よりも小さいと、膜自体の機械的強度や柔軟性が十分に得られず、汎用性に劣る場合がある。多孔質高分子膜の平均細孔径は、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、原子間力顕微鏡(AFM)等を用いて撮影した写真図から、直接あるいは画像処理により算出したり、あるいはガス吸着法、水銀圧入法等に基づく市販の測定装置を用いて決定することもできる。
Rq:二乗平均平方根粗さ,l:基準長さ,Z(x):位置xにおける輪郭曲線の高さ
本発明に用いられる滑剤液は、以上に説明した多孔質高分子膜の孔内部に含浸される。なお、滑剤液は多孔質高分子膜に対して化学的に不活性である必要があり、例えば、多孔質高分子を溶解してしまってはならない。また、滑剤液は、親水性、親油性いずれの性質を有していてもかまわないが、多孔質高分子膜に対して親和性を有することが好ましい。ここで、「親和性を有する」とは、滑剤液の多孔質高分子膜表面に対する接触角が90°未満であることを意味する。多孔質高分子膜との接触角が90°を超える滑剤液の場合、多孔質高分子膜の孔内部に含浸させ難く、含浸させたとしても経時で滲出あるいは漏出してしまうことがある。滑剤液と多孔質高分子膜との接触角は、特に好ましくは45°未満である。
本発明の滑水・滑油性膜は、例えば、以下の第一工程から第四工程を順に行なうことによって製造することができる。
・第一工程(塗布液調製工程)
高分子と、該高分子を溶解しない細孔形成剤とを、該高分子及び該細孔形成剤ともに溶解可能な揮発性有機溶媒中で混合撹拌する工程
・第二工程(塗膜形成工程)
前記工程によって得られた混合物を任意の物品の表面上に塗布し、前記揮発性溶媒を気化乾燥させ、塗布膜を形成する工程
・第三工程(細孔剤除去・多孔質膜形成工程)
前記工程により得られた塗布膜を前記細孔形成剤を溶解可能な有機溶媒と接触させ、前記細孔形成剤を除去し、多孔質高分子膜を形成する工程
・第四工程(滑剤液含浸工程)
前記工程により得られた多孔質高分子膜の孔内部に滑剤液を含浸させる工程
<第一工程(塗布液調製工程)>
第一工程では、高分子と細孔形成剤とを揮発性有機溶媒中で混合撹拌する。
ここで用いられる高分子は、上記多孔質高分子膜の項においても述べたとおり、分子量1万以上の化合物であれば、その化学構造等について特に限定されるものではないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、あるいはこれらの共重合体等のフッ素系樹脂又はシリコーン系樹脂を用いることが望ましい。また、特にポリフッ化ビニリデン又はその共重合体を好適に用いることができる。さらに、高分子がアセトンに可溶、且つエタノールに不溶であることが好適である。
つづく第二工程では、第一工程によって得られた混合物を任意の物品の表面上に塗布し、揮発性溶媒を気化乾燥させ、塗布膜を形成する。
塗布する物品は、滑水・滑油性(防汚効果)を付与すべき対象であればよく、例えば、ガラスや金属、プラスチック等の表面上に混合物を直接塗布すればよい。あるいは、ガラスや金属等の平板に混合物を塗布して適当な厚さの多孔質高分子膜を形成し、平板から剥がして、独立した多孔質高分子膜としてもよい。
第三工程では、第二工程により得られた塗布膜を、高分子を溶解せず細孔形成剤を溶解可能な有機溶媒と接触させ、細孔形成剤を除去し、多孔質高分子膜を形成する。
有機溶媒は、高分子及び細孔形成剤の種類にもよるものの、例えば、水、グリセリン、メタノール、エタノール、2−プロパノール等の親水性溶媒、あるいはこれらを適当な割合で混合した混合溶媒を用いてもよい。また、塗布膜と有機溶媒とを接触させる手段も特に限定されないものの、例えば、図2に示すように、塗布膜を有機溶媒中に所定時間浸漬すればよい。
行なう。
第四工程では、第三工程により得られた多孔質高分子膜の孔内部に滑剤液を含浸させる。
滑剤液は、先にも述べたとおり、多孔質高分子膜に対して化学的に不活性である必要があり、また、多孔質高分子膜に対して親和性を有することが好ましい。滑剤液は、親水性、親油性いずれの性質を有していてもかまわないが、撥水・撥油性を有するフッ素系油又はシリコーン油が好ましく、特にパーフルオロポリエーテルを特に好適に用いることができる。
<試料>
・高分子:ポリ(フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン)共重合体(Sigma Aldrich社製, PVDF-HFP; Mw〜400000, Mn〜130000, HEP/VDF=10mol%)
・細孔形成剤:フタル酸ジ−n−ブチル(Kanto Chemical社製, DBP, 99.5%)
・揮発性溶媒:アセトン(Kanto Chemical社製, 99.5%)
・細孔除去用有機溶媒:エタノール(Kanto Chemical社製, 99.5%)
・滑剤液:パーフルオロポリエーテル(DuPont社製, PFPE, Krytox 103)
・基板:ガラス基板(Matsunami社製, Microslide glass s 122, RI=1.52)
PVDF-HFPとDBPを合計20質量%となるようにアセトン中に添加した。PVDF-HFP:DVPの質量比を、それぞれ1:0.5,1:1,1:2,1:3,1:4,1:5となるように調整した各種溶液をそれぞれ準備した。50℃で1時間撹拌し、1昼夜以上放置した。
高分子/細孔形成剤(PVDF-HFP/DBP)溶液を、簡易な湿式スクイージ法によって、ガラス基板表面上に塗布した。ガラス基板上に厚さ0.058mmのメンディングテープ2片を巻き、その間隙にスクイージを用いてPVDF-HFP/DBP溶液を塗布した。このため、ガラス基板表面上のPVDF-HFP/DBP溶液の容積は、1.0cm2当たり5.8mm3であった。PVDF-HFP/DBP層を室温で1分以上乾燥した。その間、PVDF-HFPとDBPの相分離が自然に生じ、乾燥によってその構造が固定された。つづいて、このPVDF-HFP/DBP層をエタノール中に1分以上浸漬してDBPを抽出分離した後、10秒間送風乾燥して、PVDF-HFPの多孔質高分子膜を得た。
パーフルオロポリエーテル(PFPE)をPVDF-HFPの多孔質高分子膜に注入した。最初、半透明の外観であったが、PFPEの含浸により透明に変化した。その後、PVDF-HFP膜の表面に送風し、余分のPFPEを除去した。
PVDF-HFP多孔質高分子膜の表面形態は、電界放射型走査電子顕微鏡(FE-SEM, S-4700, Hitachi社製)を用いて調べた。厚さ及び表面粗さは、レーザー顕微鏡(VK-9700 Generation II, Keyence社製)を用いて決定した。転落角は、接触角計(CA-DT, Kyowa社製)を用いて測定した。透過率は、紫外−可視吸収分光計(UV-mini 1240, Shimadzu社製)を用いて測定した。単結晶標準太陽電池(CIC社製)の光電流密度−電圧曲線は、被覆面積2.8cm2、AM1.5疑似太陽光(1000mWcm-2)照射条件下で測定した。光源として500Wキセノンランプ(UXL-500SX, Ushio社製)を使用した。機械的強度及び柔軟性(伸長速度)は、引っ張り強度試験機(EZ-LX, Shimadzu社製)を用いて決定した。引っ張り強度試験用のサンプルは、20×60mm、厚さ2μmとした。
高分子/細孔形成剤(PVD-HFP/DBP)の比率を各種変化させて作製した多孔質高分子膜のSEM写真を撮影し、それぞれの膜の表面形態を調べた。使用した多孔質高分子膜のPVD-HFP/DBP比率は、それぞれ、1:0.5,1:1,1:2,1:5である。それぞれの多孔質高分子膜のSEM写真図を図3A〜Dに示す。
表4及び図7に、PVD-HFP/DBP比率の異なる各種多孔質高分子膜を用いて調製した滑水・滑油性膜における水及び油(オレイン酸)に対する転落角の測定結果を示す。なお、滑剤液としては、パーフルオロポリエーテル(PFPE)を使用した。
図8に、PVDF-HFP多孔質(PFPE含浸)膜表面の液体の粘着性の説明図を示す。図3A,Bにも示されているように、1:0.5及び1:1の膜表面には平坦な領域が存在し、また、表面粗さも1:2及び1:5の膜表面と比べて小さい。このため、1:0.5及び1:1の膜は、滑剤液を保持するために適した構造を有していないといえる。すなわち、平坦領域においては滑剤液を保持することはできず、図8上部に図示されるように、露出した平坦領域によって液滴が捕捉されて付着する。これに対して、1:2及び1:5の膜は、図8下部に図示されるように、平坦領域がほとんどないため、水及びオレイン酸ともに非常に小さい転落角を示す。さらに、1:2及び1:5の膜は、より表面エネルギーの小さいヘキサンに対しても、それぞれ3.4°,3.6°と小さい転落角を示した。このことから、これらの滑水・滑油性膜は、さまざまな種類の液体を滑り落として除去し、その付着による汚れを防ぐことができると考えられる。
図9に、各種PVDF-HFP膜について、滑剤液(PFPE)の含浸の前後における可視光領域の透過率を測定した結果を示す。なお、図9中、実線AはPFPE含浸後、点線BはPFPE含浸前である。また、表5及び図10に、波長600nmの光の透過率の測定結果を示す。
ガラス基板上に作製したPVDF-HFP膜の端部に粘着テープを貼り、これをガラス基板から剥がすと同時にPVDF-HFP膜をガラス基板から分離した。得られたPVDF-HFP(PFPE含浸)の自立膜について、引っ張り強度を測定した結果を表7及び図13に、伸張速度を測定した結果を表8及び図14に示す。
ガラス基板表面上に形成したPVDF-HFP膜にPFPEを含浸させ、各種回転速度で1分間回転させた後、水の転落角を測定した結果を表9及び図16に示す。
ガラス基板表面上に作製したPVDF-HFP/DBP比率1:2のPVDF-HFP(PFPE含浸)膜に対して、性質の異なる各種液体を滴下し、それら液体に対する防汚性について評価した。図18A〜Dに写真図を示す。使用した液体は、A:血液、B:高粘性飲料(お汁粉)、C:食品用油、D:洗浄剤である。
図18A〜Dに示されるように、PVDF-HFP(PFPE含浸)膜は、いずれの液体に対しても高い接触角を示しており、ガラス基板を斜めに傾けることで即時に液滴が滑り落ちた(なお、図18A〜Dは液滴が転落している途中の写真図である)。これらの結果から、PVDF-HFP(PFPE含浸)膜によって、性質の異なるさまざまな種類の液体に対する優れた防汚効果を付与することが可能であるといえる。
12 多孔質高分子膜
14 滑剤液
20 外部液体
Claims (21)
- 高分子と、該高分子を溶解しない細孔形成剤とを、該高分子及び該細孔形成剤ともに溶解可能な揮発性有機溶媒中で混合撹拌する工程と、
前記工程により得られた混合物を任意の物品の表面上に塗布し、前記揮発性溶媒を気化乾燥させ、塗布膜を形成する工程と、
前記工程により得られた塗布膜を、前記高分子を溶解せず前記細孔形成剤を溶解可能な有機溶媒と接触させ、前記細孔形成剤を除去し、多孔質高分子膜を形成する工程と、
前記工程により得られた多孔質高分子膜の孔内部に滑剤液を含浸させる工程と
を備えることを特徴とする滑水・滑油性膜の製造方法。 - 前記高分子と前記細孔形成剤の混合比(質量比)が、高分子:細孔形成剤=1:1.5〜1:5であることを特徴とする請求項1記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記高分子がフッ素系樹脂又はシリコーン系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記高分子がポリフッ化ビニリデン又はその共重合体であることを特徴とする請求項3記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記高分子が、アセトンに可溶、且つエタノールに不溶な高分子であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記細孔形成剤がエタノールに可溶な低分子溶媒であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記細孔形成剤がフタル酸又はその誘導体であることを特徴とする請求項6に記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記揮発性有機溶媒が沸点100℃以下の有機溶媒であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記揮発性有機溶媒がアセトンであることを特徴とする請求項8に記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記高分子を溶解せず前記細孔形成剤を溶解可能な有機溶媒がエタノールであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記滑剤液がフッ素系油又はシリコーン油であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 前記滑剤液がパーフルオロポリエーテルであることを特徴とする請求項11記載の滑水・滑油性膜の製造方法。
- 繊維状の高分子が三次元方向に相互に絡み合った網目構造の骨格を形成し、その空隙として連続細孔構造を有する多孔質高分子膜と、
前記多孔質高分子膜の孔内部に含浸された滑剤液と
を有する滑水・滑油性膜であって、
前記高分子と、該高分子を溶解しない細孔形成剤とを、該高分子及び該細孔形成剤ともに溶解可能な揮発性有機溶媒中で混合撹拌する工程と、
前記工程により得られた混合物を任意の物品の表面上に塗布し、前記揮発性溶媒を気化乾燥させ、塗布膜を形成する工程と、
前記工程により得られた塗布膜を、前記高分子を溶解せず前記細孔形成剤を溶解可能な有機溶媒と接触させ、前記細孔形成剤を除去し、前記多孔質高分子膜を形成する工程と、
前記工程により得られた多孔質高分子膜の孔内部に前記滑剤液を含浸させる工程と
を備える製造方法によって製造されることを特徴とする滑水・滑油性膜。 - 前記多孔質高分子膜の平均細孔径が500〜1000nmであることを特徴とする請求項13記載の滑水・滑油性膜。
- 前記多孔質高分子膜の平均繊維径が100〜400nmであることを特徴とする請求項13又は14に記載の滑水・滑油性膜。
- 前記多孔質高分子膜の二乗平均平方根粗さが0.3〜0.6μmであることを特徴とする請求項13から15のいずれかに記載の滑水・滑油性膜。
- 前記滑剤液が前記多孔質高分子膜に対して親和性であることを特徴とする請求項13から16のいずれかに記載の滑水・滑油性膜。
- 前記多孔質高分子膜と前記滑剤液との屈折率差が0.3以下であることを特徴とする請求項13から17のいずれかに記載の滑水・滑油性膜。
- 波長400〜700nmの光の平均透過率が80%以上であることを特徴とする請求項13から18のいずれかに記載の滑水・滑油性膜。
- 請求項13から19のいずれかに記載の滑水・滑油性膜よりなり、任意の物品に貼付可能な自立した膜であることを特徴とする防汚フィルム。
- 請求項13から19のいずれかに記載の滑水・滑油性膜により被覆された表面を有することを特徴とする物品。
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