JP6443332B2 - 固形製剤用のコーティング剤並びにこれから形成された被膜及び被覆固形製剤 - Google Patents
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Description
本発明は、固形製剤用のコーティング剤並びにこれから形成された被膜及び被覆固形製剤に関する。
近年、疾患、加齢、唾液分泌量の低下等が原因で嚥下機能が低下している患者が服用しやすい医薬品の剤型として、口腔内で迅速に崩壊する口腔内崩壊性錠剤の開発が進められている。
口腔内崩壊性錠剤の被膜としては、一定以上の硬度を有する口腔内崩壊性錠剤に対して、水溶性高分子を含むコーティング剤(被覆剤)を用いて被膜を施す方法(特許文献1)、ポリビニルアルコール誘導体と特定の水溶性物質からなるコーティング剤を用いて被膜を施す方法(特許文献2)及び特定の糖質と水不溶性無機化合物又は水不溶性脂肪酸を含む被膜(特許文献3)が報告されている。
一方、医薬品の多くは、酸素や水蒸気に不安定であり、無包装の状態で放置するとその約4割に何らかの変化が生じ、医薬品の品質上、致命的な問題となることが知られている。そのため、市販医薬品、特に固形製剤のほとんどは、PTP(press through pack)シート等の包装材で包装され、酸素や水蒸気から守られている。近年では、水蒸気バリア性(防湿性)と酸素バリア性に優れたポリ塩化ビニリデンを積層したPTPシートが開発され、実用化されている。
固形製剤の酸素や水蒸気に対する安定性を高める手法としては、固形製剤を糖衣する手法や高分子物質でフィルムコーティングする手法が実用化されている。
前者の糖衣は、ショ糖を主成分とした被膜であり、ガスバリア性が高く、外観が美しいことが知られている。このような糖衣としては、モンモリロナイト等の無機高分子物質を添加した糖衣剤(特許文献4)及びメントールを含む咀嚼錠のシュガー又はシュガーレスコーティングによる糖衣錠(特許文献5)が報告されている。
後者のフィルムコーティングする手法では、酸素バリア性を発揮する高分子物質としてポリビニルアルコールやカルボキシメチルセルロースナトリウムが知られ、水蒸気バリア性を発揮する高分子物質としてアミノアルキルメタクリレートコポリマーE(EudragitEPO(登録商標);デグサ社)が知られている。
最近では、ガスバリア性能がより高められた被膜として、高水素結合性樹脂と膨潤性粘土を特定の構造体で均一に分散させた被膜(特許文献6)及びポリエチレングリコールと膨潤性粘土からなるコーティング剤から形成された被膜(特許文献7)についても報告されている。
しかしながら、固形製剤における速崩壊性と高い錠剤硬度は相反する特性であるため、口腔内崩壊性錠剤では錠剤硬度不足や高い摩損性が示され、自動分包機にかける際に錠剤の欠け、割れを生じ、調剤現場での取り扱い面で課題が指摘されている。さらに、自動分包機内では、錠剤が非包装形態で保存されるため、光、温度、湿度等の保存環境の影響を受けやすく、これら外的環境に弱い薬物は適応できないのが現状であった。これを解決するため、例えば、特許文献1及び2に記載の被膜では、速崩壊性を付与することが記載され、特許文献3に記載の被膜では、速崩壊性に加えて遮光性や防湿性が向上するとの記載がある。しかしながら、特許文献1及び2は被膜の亀裂に関する記載はあるものの、防湿性については記載されていない。また、特許文献3では、防湿性に関する記載があるものの、防湿性能を示す実測値については一切開示されておらず、さらに膜の亀裂に関しては、記載されていない。
一方、特許文献6及び7に記載されるコーティング剤を用いてガスバリア性能を有する被膜を形成することにより水分等を遮断することで安定化を図ることも考えられるが、ガスバリア性能を付与するコーティング剤を口腔内崩壊性錠剤に適用した場合には、被膜による崩壊遅延が懸念され、改善は困難であった。さらに、口腔内崩壊性錠剤は、吸湿性の賦形剤や強靭な崩壊剤を添加し、速崩壊性を付与しているため、加湿条件下では口腔内崩壊性錠剤の多くは体積膨張が生じ、口腔内崩壊性錠剤を被覆する場合は、被膜に対して錠剤の膨張に耐え得る強度を付与する必要があった。
このように、速崩壊性とガスバリア性とを同時に実現するコーティング剤は知られておらず、水の浸入過程を考慮すると、両特性を同時に達成することは困難であると考えられていた。
さらに、特許文献4及び5に記載されるように糖衣を用いた被膜の場合は、糖衣パンで液掛け、展延及び乾燥工程を繰り返して被覆するため、製造に長時間を要するばかりか、錠剤自体の大型化や被膜による崩壊遅延が懸念されていた。
そこで本発明は、速崩壊性を確保しながらもガスバリア性を固形製剤に付与するコーティング剤及びこれから形成された被膜を提供することを目的としている。また本発明は、速崩壊性とガスバリア性を保持し、かつ、加湿条件下で被膜に亀裂が生じない被覆固形製剤を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討を重ねた結果、優れた崩壊性を確保しながら、ガスバリア性を有し、加湿条件下で亀裂の生じない被膜を形成することが可能な固形製剤用のコーティング剤を見出した。さらには、該被膜で被覆した口腔内崩壊性被覆錠剤は、速崩壊性、加湿条件下での錠剤物性改善及び水不安定薬物の安定化効果を有することを見出した。
すなわち本発明は、下記の(1)〜(11)の発明に関するものである。
(1) 乳糖と、膨潤性粘土とを含むが、水溶性高分子は含まず、上記膨潤性粘土の重量が、固形分重量の20〜50%である、固形製剤用のコーティング剤。
(2) 上記膨潤性粘土は、ベントナイト又はケイ酸マグネシウムアルミニウムである、(1)記載のコーティング剤。
(3) 白糖、トレハロース、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、マルトース、ラクチトール、フルクトース及びブドウ糖からなる群から選択される糖質を含む、(1)又は(2)記載のコーティング剤。
(4) 上記乳糖の重量が、固形分重量の10〜70%である、(1)〜(3)のいずれか記載のコーティング剤。
(5) 上記乳糖と上記糖質の総重量が、固形分重量の30〜80%である、(3)記載のコーティング剤。
(6) 上記膨潤性粘土の重量:上記乳糖の重量=1:0.5〜1:4であり、かつ、上記膨潤性粘土の重量:上記糖質の重量=1:0.2〜1:4である、(3)〜(5)のいずれか記載のコーティング剤。
(7) (1)〜(6)のいずれか記載のコーティング剤から形成された、被膜。
(8) 口腔内で18秒未満に崩壊する、(7)記載の被膜。
(9) (7)又は(8)記載の被膜が固形製剤の表面に形成されている、被覆固形製剤。
(10) 上記被膜の重量が上記固形製剤の重量の2〜10%である、(9)記載の被覆固形製剤。
(11) 口腔内崩壊性被覆錠剤である、(9)又は(10)のいずれか記載の被覆固形製剤。
(1) 乳糖と、膨潤性粘土とを含むが、水溶性高分子は含まず、上記膨潤性粘土の重量が、固形分重量の20〜50%である、固形製剤用のコーティング剤。
(2) 上記膨潤性粘土は、ベントナイト又はケイ酸マグネシウムアルミニウムである、(1)記載のコーティング剤。
(3) 白糖、トレハロース、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、マルトース、ラクチトール、フルクトース及びブドウ糖からなる群から選択される糖質を含む、(1)又は(2)記載のコーティング剤。
(4) 上記乳糖の重量が、固形分重量の10〜70%である、(1)〜(3)のいずれか記載のコーティング剤。
(5) 上記乳糖と上記糖質の総重量が、固形分重量の30〜80%である、(3)記載のコーティング剤。
(6) 上記膨潤性粘土の重量:上記乳糖の重量=1:0.5〜1:4であり、かつ、上記膨潤性粘土の重量:上記糖質の重量=1:0.2〜1:4である、(3)〜(5)のいずれか記載のコーティング剤。
(7) (1)〜(6)のいずれか記載のコーティング剤から形成された、被膜。
(8) 口腔内で18秒未満に崩壊する、(7)記載の被膜。
(9) (7)又は(8)記載の被膜が固形製剤の表面に形成されている、被覆固形製剤。
(10) 上記被膜の重量が上記固形製剤の重量の2〜10%である、(9)記載の被覆固形製剤。
(11) 口腔内崩壊性被覆錠剤である、(9)又は(10)のいずれか記載の被覆固形製剤。
本発明によれば、速崩壊性を確保しながら、被膜のガスバリア性により酸素、湿度等の外的環境要因による錠剤の硬度低下、摩損度の増加、薬物の物理化学的な変化を抑制したコーティング剤並びにこれから形成された被膜及び被覆固形製剤を提供することができる。さらに、口腔内崩壊性錠剤に被覆した場合には、口腔内での速崩壊性及びガスバリア性を有し、加湿条件下においても被膜に亀裂の生じない口腔内崩壊性錠剤を提供することができる。
以下、本発明を実施するための実施形態について説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、特に明記することがない限り、「%」は「質量%(w/w%)」を表す。
本発明の固形製剤用のコーティング剤は、乳糖と、膨潤性粘土とを含むが、水溶性高分子は含まず、上記膨潤性粘土の重量が、固形分重量の20〜50%であることを特徴としている。
固形製剤とは、固形の製剤のことであり、例えばサプリメント、栄養機能食品、特定保健用食品及び医薬品が挙げられ、より具体的には、錠剤(舌下錠、口腔内崩壊性錠剤を含む)、カプセル剤(ソフトカプセル、マイクロカプセルを含む)、顆粒剤、細粒剤、散剤、丸剤、トローチ剤又はフィルム製剤が挙げられる。
本発明のコーティング剤から形成された被膜は、一般的な水溶性高分子及び胃溶性や腸溶性の高分子等からなる他の被膜を有する固形製剤の表面上に形成してもよく、又は本発明の被膜を有する固形製剤の表面上に一般的な水溶性高分子、胃溶性や腸溶性の高分子等からなる他の被膜を形成してもよい。
本発明のガスバリア性の被膜は、固形製剤を保存する際に、酸素、湿度等の外的環境要因が固形製剤内へ浸入することを被膜が遮断すること、又は被膜が固形製剤内部に発生した臭気又は昇華性物質等を遮断し外部に放出しない、という効果を有する固形製剤表面上の被膜を意味する。
本発明の被膜を固形製剤の表面に形成する操作は、コーティング剤を調製する工程と、固形製剤に被覆する工程からなる。より詳しくは、本発明の被膜を形成するためのコーティング剤を調製し、固形製剤の表面に噴霧又は塗布し、コーティング剤に含まれる溶媒を乾燥除去すればよい。コーティング剤の固形分重量とは、コーティング剤に含まれる溶媒を除去した重量を指す。
コーティング剤を調製する工程は、膨潤性粘土を水若しくはエタノール、メタノール等の溶媒を加えて、膨潤させた分散液に対して、乳糖等の粉末を添加して溶解若しくは分散させるか、又は、別に溶解若しくは分散させておいた乳糖等の液を混合して調製することができる。これらの溶媒は単独又は混合して用いることが可能である。膨潤性粘土を膨潤させた分散液の調製方法としては、例えば、膨潤性粘土を分散媒に懸濁させて、ホモジナイザ等で撹拌した分散液が挙げられるが、その分散液を濾過した場合において、すべての膨潤性粘土が濾紙を通過できる程度に分散した状態であることが好ましい。なお、上記の濾過操作に使用する濾紙としては、例えば、ガラス繊維濾紙GF/D(粒子保持能2.7μm; ワットマン社)が挙げられる。
コーティング剤を用いて被膜を固形製剤の表面に被覆する工程は、一般的に使用される装置が用いられる。固形製剤が顆粒状又は粉末状であれば、例えば、流動層コーティング機又は転動流動層コーティング機の使用が挙げられる。固形製剤が錠剤であれば、例えば、パンコーティング装置等を使用することができる。運転条件は特に制限はないが、摩損性が高い錠剤の場合は、パンの回転数は通常より低速に設定することで、錠剤のエッジ部分にも均一に被膜を形成することができる。形成される被膜の厚さは、製剤の形状や大きさによって異なるが、ガスバリア性及び速崩壊性である観点から、20〜200μm程度であることが好ましい。
水に対して非常に不安定な薬物を含む固形製剤又は強力な崩壊剤の吸湿等により、被覆工程で物理化学的な変化が生じる場合には、溶解速度の速い水溶性物質をエタノール単独又は水の混合液に溶解したコーティング剤を用いて薄い被膜(下掛け層)を形成した後、本発明の被膜を形成することで、被覆工程での吸湿分解を抑制することができる。
本発明の被膜の重量は、製剤の形状や大きさによって異なるが、ガスバリア性及び速崩壊性である観点から、被覆される固形製剤の重量の2〜10%が好ましく、3〜9%が好ましく、4〜6%がさらに好ましい。2%未満では、ガスバリア性が不十分となり、10%超過では崩壊性が不十分となる。
本発明のコーティング剤から形成された被膜は、速崩壊性とガスバリア性とを両立し、且つ連続製造が可能であることから、糖衣の代替として錠剤への被覆に用いることもできる。固形製剤のなかでも、特に速崩壊性とガスバリア性との両立が強く求められる口腔内崩壊性錠剤への被覆が、本発明の被膜の利用価値が高い。
本発明のコーティング剤から形成された被膜をフィルム製剤に用いる場合として、コーティング剤に薬物を含有して薬物を含有する被膜を形成するか又は薬物を含有するフィルム製剤の外表面に被膜を形成することができる。本発明の被膜は、速崩壊性とガスバリア性とを両立することから、吸湿による形状変化又は粘着性の発現を防止することができる。
口腔内崩壊性錠剤の口腔内崩壊時間は、健康な成人男性及び女性の口腔内で、水を服用せず、錠剤を噛まずに唾液により錠剤が完全に崩壊するまでの時間を測定し、3名以上の測定者の平均値とすることで客観的な値が得られる。ここで、錠剤が完全に崩壊するとは、口腔内で異物感を感じなくなった時点を意味する。口腔内崩壊性錠剤は、Patricia Van Arnum, “Advancing ODT Technology,” Pharmaceutical Technology, Vol.3,No.10 pp.66−76,2007(ファルマシューティカル・テクノロジー「アドバンシング・オーディーティー・テクノロジー」アルナム著、3巻10号66〜76頁、発行日2007年10月2日。)に記載されているように、一般に口腔内で水無しで60秒以内に崩壊するように設計される。そのため、本発明のコーティング剤を用いて被覆した口腔内崩壊性被覆錠剤の口腔内崩壊時間は、60秒未満であればよく、50秒未満であることが好ましく、40秒未満であることがさらに好ましい。
被膜の口腔内崩壊時間は、まず口腔内崩壊性被覆錠剤の口腔内崩壊時間を測定し、別に口腔内崩壊性被覆錠剤の被膜を切削した内核部分の口腔内崩壊時間を測定し、口腔内崩壊性被覆錠剤の崩壊時間から内核部分の崩壊時間を差し引いた時間で求めることができる。沖本著、じほう出版、月刊薬事 第50巻11号47〜55頁(発行日2008年10月1日)に記載されるように、市販品の口腔内崩壊性錠剤の口腔内崩壊時間は10秒から42秒程度であることから、口腔内崩壊性被覆錠剤の口腔内崩壊時間を60秒未満とするためには、被膜の口腔内崩壊時間は18秒未満であればよく、15秒未満であることが好ましく、12秒未満であることがさらに好ましい。なお、本発明の被膜を被覆した口腔内崩壊性被覆錠剤は、水なしで服用することを限定したものではなく、水とともに服用してもよい。
本発明のコーティング剤を用いて口腔内崩壊性錠剤を被覆する場合、内核である口腔内崩壊性錠剤は、口腔内での崩壊時間が1〜42秒程度であれば、製法、組成に関して特に制限はされない。例えば、直接打錠法、間接打錠法及び鋳型成形法等の製剤分野における慣用の方法により製造されるものを用いることができる。このような製法として、例えば湿潤した粒子を打錠して多孔性錠剤を得る製法や、糖類の結晶化等の物理化学的性質を利用する製法、凍結乾燥技術を用いた製法、クロスポビドン等の崩壊剤を利用した製法又は外部滑沢剤法を用いた製法等が挙げられる。特に、クロスポビドン等の崩壊剤を利用した口腔内崩壊性錠剤は、加湿条件下で体積膨張及び錠剤硬度の低下を引き起こしやすいため利用価値が高い。
本発明のコーティング剤から形成された被膜は、固形製剤が加湿条件下での吸湿により膨張した場合においても、被膜に亀裂が生じにくい。被膜のガスバリア性により固形製剤の吸湿による膨張を抑制するとともに、被膜が適度な強度を持つためである。被膜の亀裂の有無は、被覆した固形製剤を40℃、75%RH(Relative Humidity)の雰囲気下に1日間放置し、被膜の外観を観察することで評価することができる。
本発明のコーティング剤から形成された被膜は、市販の防湿性能を有する被膜と同等以上の防湿性能を有する。そのような被膜の水蒸気透過度は、5×10−4 g・mm/cm2・24hr・atm以下であり、3×10−4 g・mm/cm2・24hr・atm以下であることがさらに好ましい。
本発明に用いられる乳糖は、無水物であっても良いし、水和物であってもよいが、水和物が好ましい。乳糖を用いることで、被覆工程での製造性が高く、速崩壊性を有し、ガスバリア性を発揮することができる。乳糖の重量が、コーティング剤の固形分重量の10〜70%が好ましく、30〜70%であることが好ましく、40〜70%であることがさらに好ましい。
本発明のコーティング剤には、さらに、白糖、トレハロース、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、マルトース、ラクチトール、フルクトース及びブドウ糖からなる群から選択される糖質を含むことができる。乳糖及び糖質の総重量が固形分重量の10〜80%が好ましく、30〜80%であることがさらに好ましく、50〜80%であることがさらに好ましい。特に、トレハロースを含むことは、被膜の強度が向上するため好ましい。
本発明に用いられる膨潤性粘土とは、膨潤性を有する粘土のことを指し、具体的には、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、ベントナイト及びケイ酸マグネシウムアルミニウム等のスメクタイトが挙げられ、なかでもベントナイト又はケイ酸マグネシウムアルミニウムが好ましい。これらは、一般に市販されているものを用いればよく、ベントナイト又はケイ酸マグネシウムアルミニウムの具体的な商品として例えば、クニピア(登録商標)F(クニミネ工業株式会社)、VEEGUM(登録商標)シリーズ(グラニュー、F、HVグラニュー、HSグラニュー、Kグラニュー; バンダービルト社)、ポーラゲル(NF、T、HV; 株式会社ボルクレイジャパン社)、ヘクタブライト及びヘクタライト等が挙げられる。なお、これらの具体例のうち1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
膨潤性粘土は、被膜において、均一に分散していることが好ましい。「均一に分散」とは、膨潤性粘土が1層の帯状構造体として分散している状態が最も好ましいが、通常医薬品等製造に用いられる製造機器において、1層にまで剥離することは難しい。実際には、膨潤性粘土は帯状構造体が10〜100層積み重なった帯状積層構造体として分散している状態が好ましく、帯状積層構造体の積層数は、より少ない方が好ましい。つまり被膜中に膨潤性粘土が均一に分散することにより、ガスの迷路効果により高いガスバリア性が得られる。
膨潤性粘土の重量は、コーティング剤の固形分重量の20〜50%であればよく、20〜45%であることが好ましく、20〜40%であることがさらに好ましい。膨潤性粘土の重量が、コーティング剤の固形分重量の20%未満になると膨潤性粘土による成膜性が失われ、加湿条件下で被膜に亀裂が発生し、ガスバリア性が低下する。また、膨潤性粘土の重量が、コーティング剤の固形分重量の50%超過では崩壊時間が遅延する。
本発明のコーティング剤において、膨潤性粘土の重量:乳糖の重量=1:0.5〜1:4が好ましく、さらに好ましくは膨潤性粘土の重量:乳糖の重量=1:0.5〜1:4であり、かつ、膨潤性粘土の重量:糖質の重量=1:0.2〜1:4であれば、ガスバリア性と速崩壊性の観点から好ましく、膨潤性粘土の重量:乳糖の重量=1:1〜1:3であり、かつ、膨潤性粘土の重量:糖質の重量=1:0.2〜1:3がより好ましく、膨潤性粘土の重量:乳糖の重量=1:1.5〜1:2.5であり、かつ、膨潤性粘土の重量:糖質の重量=1:0.2〜1:1がさらにより好ましい。
本発明のコーティング剤及びこれから形成された被膜は、水溶性高分子を含有しないことを特徴とするもので、従来のコーティング剤及びこれから形成された被膜に一般的に含まれていた水溶性高分子を含有することなく、速崩壊性を確保しながら、ガスバリア性の被膜を形成し、加湿条件下で被膜に亀裂が生じない目的とする被膜が得られる。本発明において、含有しないとは、全く含まないか、含んでも僅かであって、被膜としての役割を果たさない程度の量であり、本質的には含まれているとは認められない量を意味するものである。なお、本発明の被膜に含有しない水溶性高分子として、ゼラチン及びアラビアガム等の天然高分子類、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体並びにポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール及びポリエチレングリコール(平均分子量950〜25000)等の合成高分子等が挙げられる。
本発明のコーティング剤及びこれから形成された被膜には、上述の成分のほか、必要に応じて薬学的に許容される添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で加えることが可能である。当該添加剤として例えば、矯味剤、香料、着色剤、滑沢剤及び遮光剤等が挙げられる。例えば矯味剤として、アスパルテーム、スクラロース、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、ステビア、ソーマチン及びクエン酸等が挙げられる。例えば香料として、メントール、ペパーミント、レモン、レモンライム、オレンジ、ハッカ油及び各種フレーバー等が挙げられる。例えば着色剤として、タール系色素、ウコン抽出液、カラメル、カロチン液、β―カロテン、銅クロロフィル及びリボフラビン等を挙げることができる。例えば滑沢剤として、グリセリン、流動パラフィン、シリコーン、各種界面活性剤及びワックス類等が挙げられる。例えば遮光剤として、酸化チタン、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄及びタルク等が挙げられる。これら添加剤は例示されたものであり、何ら限定するものではない。また、本発明の被膜の外表面に、当該添加剤を添加することも可能である。
さらに固形製剤が錠剤又はカプセルの場合、被膜の外表面に識別性の高い文字等を、インクを用いてグラビアオフセット印刷、インクジェット印刷及びUVレーザー印刷等により印字することができる。
本発明における固形製剤に薬物を含有する場合、薬物は特に限定する必要はなく、薬理活性を有する薬物であれば制限されない。特に水分、酸素に対して物理化学的に不安定な薬物に対しては、本発明のコーティング剤及びこれから形成された被膜の利用価値が高い。
以下、本発明の優れた効果を明らかにするために、実施例を用いて説明するが、本発明はこれにより制限されるものではない。
(口腔内崩壊時間の測定)
健康な成人男性及び女性からなる3名の測定者により口腔内崩壊時間を測定した。口腔内崩壊性被覆錠剤の口腔内崩壊時間から、核錠の口腔内崩壊時間を差し引いた時間を被膜の口腔内崩壊時間として算出した。
健康な成人男性及び女性からなる3名の測定者により口腔内崩壊時間を測定した。口腔内崩壊性被覆錠剤の口腔内崩壊時間から、核錠の口腔内崩壊時間を差し引いた時間を被膜の口腔内崩壊時間として算出した。
(加湿条件下の被膜の亀裂)
40℃、75%RHに1日間保存後、錠剤を目視で観察し被膜の亀裂の有無を評価した。
40℃、75%RHに1日間保存後、錠剤を目視で観察し被膜の亀裂の有無を評価した。
(単膜を用いた水蒸気透過度の測定)
コーティング剤を剥離フィルム上に噴霧、乾燥を繰り返して単膜を形成した。水蒸気透過度は、JIS K8123(1994)を一部改変して測定した。具体的には、ピンホールのない均一な厚さの部分を選択して直径が3.5cmとなるように円形に切り取り、任意の5箇所で単膜の厚みを測定した。次に、3gの塩化カルシウム(850〜2000μmの粒度)をアルミニウムカップ(直径30mm)に入れ、アルミニウムカップの上に円形に切り取った単膜と単膜固定用のリングを順に乗せ、リングの上におもりを乗せてリングを固定し、その状態で溶融したパラフィンワックスをアルミニウムカップの縁に流し込んだ。パラフィンワックスが固化した後、おもりを取り除き、アルミニウムカップ全体の質量を量り、開始時質量とした。その後、アルミニウムカップを40℃、75%RHの恒温槽に入れ、24時間毎に取り出して質量を測定し、以下の式1を用いて水蒸気透過係数を算出した。以下に記載した水蒸気透過度の測定試験においては、r=1.5cm、t=24時間、C=1atmである。
水蒸気透過度P(g・mm/cm2・24hr・atm)=(W×A)/(B×t×C) ・・・式1
W: 24時間で増加した質量(g)
A: 5箇所のフィルムの厚みの平均値(mm)
B: 透過面積πr2(cm2)
t: 経過時間(時間)
C: 気圧(atm)
コーティング剤を剥離フィルム上に噴霧、乾燥を繰り返して単膜を形成した。水蒸気透過度は、JIS K8123(1994)を一部改変して測定した。具体的には、ピンホールのない均一な厚さの部分を選択して直径が3.5cmとなるように円形に切り取り、任意の5箇所で単膜の厚みを測定した。次に、3gの塩化カルシウム(850〜2000μmの粒度)をアルミニウムカップ(直径30mm)に入れ、アルミニウムカップの上に円形に切り取った単膜と単膜固定用のリングを順に乗せ、リングの上におもりを乗せてリングを固定し、その状態で溶融したパラフィンワックスをアルミニウムカップの縁に流し込んだ。パラフィンワックスが固化した後、おもりを取り除き、アルミニウムカップ全体の質量を量り、開始時質量とした。その後、アルミニウムカップを40℃、75%RHの恒温槽に入れ、24時間毎に取り出して質量を測定し、以下の式1を用いて水蒸気透過係数を算出した。以下に記載した水蒸気透過度の測定試験においては、r=1.5cm、t=24時間、C=1atmである。
水蒸気透過度P(g・mm/cm2・24hr・atm)=(W×A)/(B×t×C) ・・・式1
W: 24時間で増加した質量(g)
A: 5箇所のフィルムの厚みの平均値(mm)
B: 透過面積πr2(cm2)
t: 経過時間(時間)
C: 気圧(atm)
市販の防湿性能を有する被膜としてOPADRY(登録商標)AMB及びEUDRAGIT(登録商標)EPOの水蒸気透過度を測定した結果、それぞれ5.2×10−4、2.6×10−4g・mm/cm2・24hr・atmであった。そこで被膜の防湿性能を以下の2段階で判定した。
〇:水蒸気透過度が3×10−4 g・mm/cm2・24hr・atm以下、すなわち市販の防湿性能を有する被膜と同等以上の防湿性能を有する被膜。
×:水蒸気透過度が3×10−4 g・mm/cm2・24hr・atm超過、すなわち市販の防湿性能を有する被膜より劣る防湿性能を有する被膜。
〇:水蒸気透過度が3×10−4 g・mm/cm2・24hr・atm以下、すなわち市販の防湿性能を有する被膜と同等以上の防湿性能を有する被膜。
×:水蒸気透過度が3×10−4 g・mm/cm2・24hr・atm超過、すなわち市販の防湿性能を有する被膜より劣る防湿性能を有する被膜。
(酸素透過係数の測定方法)
本発明の固形製剤用のコーティング剤により形成した被膜の酸素透過係数は、JIS K7126−1(2006)ガスクロマトグラフ法によるガス透過試験方法に基づき、酸素透過係数測定装置(GTR−30XAD2G及び2700T.F; GTRテック社)を使用して、23±2℃の温度で90%相対湿度(90%RH)の条件で測定した。
本発明の固形製剤用のコーティング剤により形成した被膜の酸素透過係数は、JIS K7126−1(2006)ガスクロマトグラフ法によるガス透過試験方法に基づき、酸素透過係数測定装置(GTR−30XAD2G及び2700T.F; GTRテック社)を使用して、23±2℃の温度で90%相対湿度(90%RH)の条件で測定した。
(参考例1) 口腔内崩壊性錠剤(核錠)の製造
マンニトール(ペアリトール(登録商標); ロケットジャパン社)122.6225重量部(以下「部」と略記する。以下も特に断らない場合には同様とする。)、ナルフラフィン塩酸塩を0.0025部、チオ硫酸ナトリウム水和物0.225部、クロスポビドン(Kollidon(登録商標) CL; BASF社)6.5部を流動層造粒機(FLO−5; フロイント産業)に投入して造粒顆粒を製造した。次に、コーミル(197S; パウレック社)を使用して処理し整粒顆粒を得た。整粒顆粒129.35部に対して、ステアリン酸マグネシウム(大平化学産業)0.65部を混合して、打錠用顆粒を得た。打錠用顆粒を、打錠機(Correct19; 菊水製作所)を用いて130mgの7mmφSR錠剤とした。本錠剤の口腔内崩壊時間は9秒であった。
マンニトール(ペアリトール(登録商標); ロケットジャパン社)122.6225重量部(以下「部」と略記する。以下も特に断らない場合には同様とする。)、ナルフラフィン塩酸塩を0.0025部、チオ硫酸ナトリウム水和物0.225部、クロスポビドン(Kollidon(登録商標) CL; BASF社)6.5部を流動層造粒機(FLO−5; フロイント産業)に投入して造粒顆粒を製造した。次に、コーミル(197S; パウレック社)を使用して処理し整粒顆粒を得た。整粒顆粒129.35部に対して、ステアリン酸マグネシウム(大平化学産業)0.65部を混合して、打錠用顆粒を得た。打錠用顆粒を、打錠機(Correct19; 菊水製作所)を用いて130mgの7mmφSR錠剤とした。本錠剤の口腔内崩壊時間は9秒であった。
(参考例2) 吸湿性口腔内崩壊性錠剤(核錠)の製造
マンニトール(ペアリトール(登録商標); ロケットジャパン社)26.3部、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L; 日本曹達社)1.5部、N−[(5R,6R,14S)−17−(シクロプロピルメチル)−4,5−エポキシ−3,14−ジヒドロキシモルヒナン−6−イル]フタルイミド0.2部を流動層造粒機に投入して造粒顆粒を製造した。次に、コーミルを使用して処理し整粒顆粒を得た。整粒顆粒28部に対して、粉末ソルビトール(NEOSORB(登録商標); ロケットジャパン社)94.2部、クロスポビドン6.5部を混合した後、ステアリン酸マグネシウム1.3部を混合して、打錠用顆粒を得た。打錠用顆粒を、打錠機を用いて130mgの7mmφWR錠剤とした。本錠剤の口腔内崩壊時間は41秒であった。
マンニトール(ペアリトール(登録商標); ロケットジャパン社)26.3部、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L; 日本曹達社)1.5部、N−[(5R,6R,14S)−17−(シクロプロピルメチル)−4,5−エポキシ−3,14−ジヒドロキシモルヒナン−6−イル]フタルイミド0.2部を流動層造粒機に投入して造粒顆粒を製造した。次に、コーミルを使用して処理し整粒顆粒を得た。整粒顆粒28部に対して、粉末ソルビトール(NEOSORB(登録商標); ロケットジャパン社)94.2部、クロスポビドン6.5部を混合した後、ステアリン酸マグネシウム1.3部を混合して、打錠用顆粒を得た。打錠用顆粒を、打錠機を用いて130mgの7mmφWR錠剤とした。本錠剤の口腔内崩壊時間は41秒であった。
(実施例1)
ベントナイト(クニピア(登録商標)F; クニミネ工業)30部を蒸留水に加え、ホモジナイザ(ポリトロン Model KR)で撹拌し、ガラス繊維濾紙GF/D(ワットマン社)を用いて吸引濾過して、3%ベントナイト分散液を得た。乳糖(乳糖水和物Pharmtose200M、DMV)60部、トレハロース(トレハロース100; 株式会社林原)10部を3%ベントナイト分散液(ベントナイトとして30部)に加えて、さらに蒸留水を加えて撹拌し、固形分6重量%のコーティング剤を調製した。参考例1の口腔内崩壊性錠剤200gをフィルムコーティング機(DRC−200; パウレック社)に投入し、コーティング剤を噴霧し130mgの錠剤に対して3.9mg、7.8mg、11.7mgの被膜を有するそれぞれ133.9mg(被覆率3重量%)、137.8mg(被覆率6重量%)、141.7mg(被覆率9重量%)の口腔内崩壊性被覆錠剤とした。
ベントナイト(クニピア(登録商標)F; クニミネ工業)30部を蒸留水に加え、ホモジナイザ(ポリトロン Model KR)で撹拌し、ガラス繊維濾紙GF/D(ワットマン社)を用いて吸引濾過して、3%ベントナイト分散液を得た。乳糖(乳糖水和物Pharmtose200M、DMV)60部、トレハロース(トレハロース100; 株式会社林原)10部を3%ベントナイト分散液(ベントナイトとして30部)に加えて、さらに蒸留水を加えて撹拌し、固形分6重量%のコーティング剤を調製した。参考例1の口腔内崩壊性錠剤200gをフィルムコーティング機(DRC−200; パウレック社)に投入し、コーティング剤を噴霧し130mgの錠剤に対して3.9mg、7.8mg、11.7mgの被膜を有するそれぞれ133.9mg(被覆率3重量%)、137.8mg(被覆率6重量%)、141.7mg(被覆率9重量%)の口腔内崩壊性被覆錠剤とした。
(実施例2)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト20部、乳糖10部及びトレハロース70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト20部、乳糖10部及びトレハロース70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(実施例3)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びトレハロース10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びトレハロース10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(実施例4)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト50部、乳糖40部及びトレハロース10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト50部、乳糖40部及びトレハロース10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(比較例1)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト10部、乳糖80部及びトレハロース10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト10部、乳糖80部及びトレハロース10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆った(被覆率6重量%)。
(比較例2)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト60部、乳糖30部及びトレハロース10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト60部、乳糖30部及びトレハロース10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
表1は、比較例1及び2並びに実施例1〜4で得られた口腔内崩壊性被覆錠剤について、その性能及び被膜組成を示したものである。
(比較例3)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びポリビニルアルコール(4−88; メルク社)10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びポリビニルアルコール(4−88; メルク社)10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(比較例4)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖50部、トレハロース10部、ポリビニルアルコール10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率4重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖50部、トレハロース10部、ポリビニルアルコール10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率4重量%)。
(比較例5)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びポリビニルアルコール10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びポリビニルアルコール10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(比較例6)
特許文献7記載のコーティング剤を用いて参考例1の口腔内崩壊性錠剤を被覆した。ベントナイト64部を蒸留水に加え、ホモジナイザで撹拌し、ガラス繊維濾紙GF/D(ワットマン社)を用いて吸引濾過して、3%ベントナイト分散液を得た。ポリエチレングリコール(マクロゴール6000; 日油株式会社)27部、Span20(和光純薬工業)9部を3%ベントナイト分散液(ベントナイトとして64部)に加えて、ホモジナイザで撹拌し、ガラス繊維濾紙GF/D(ワットマン社)を用いて吸引濾過した。さらに適量の蒸留水を加えて撹拌し、固形分重量4%のコーティング剤を調製した。実施例1と同様の操作で被覆を行い、130mgの錠剤に対して9.1mgの被膜を有する139.1mgの口腔内崩壊性被覆錠剤とした(被覆率7重量%)。
特許文献7記載のコーティング剤を用いて参考例1の口腔内崩壊性錠剤を被覆した。ベントナイト64部を蒸留水に加え、ホモジナイザで撹拌し、ガラス繊維濾紙GF/D(ワットマン社)を用いて吸引濾過して、3%ベントナイト分散液を得た。ポリエチレングリコール(マクロゴール6000; 日油株式会社)27部、Span20(和光純薬工業)9部を3%ベントナイト分散液(ベントナイトとして64部)に加えて、ホモジナイザで撹拌し、ガラス繊維濾紙GF/D(ワットマン社)を用いて吸引濾過した。さらに適量の蒸留水を加えて撹拌し、固形分重量4%のコーティング剤を調製した。実施例1と同様の操作で被覆を行い、130mgの錠剤に対して9.1mgの被膜を有する139.1mgの口腔内崩壊性被覆錠剤とした(被覆率7重量%)。
(比較例7)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC−RW; 信越化学社)10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC−RW; 信越化学社)10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(比較例8)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びコポリビドン(Kollidon(登録商標)VA64; BASF社)10部からなる固形分3重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びコポリビドン(Kollidon(登録商標)VA64; BASF社)10部からなる固形分3重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(比較例9)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L; 信越化学社)10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L; 信越化学社)10部からなる固形分4重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(比較例10)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na; 五徳薬品)10部からなる固形分3重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト40部、乳糖50部及びカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na; 五徳薬品)10部からなる固形分3重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
表2は、比較例3〜10で得られた口腔内崩壊性被覆錠剤について、その性能及び被膜組成を示したものである。
(比較例11)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及びマルチトール(MALTISORBP(登録商標)200; ロケットジャパン社)70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率3重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及びマルチトール(MALTISORBP(登録商標)200; ロケットジャパン社)70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率3重量%)。
(比較例12)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及びマンニトール(ペアリトール(登録商標)50C; ロケットジャパン社)70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆5重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及びマンニトール(ペアリトール(登録商標)50C; ロケットジャパン社)70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆5重量%)。
(比較例13)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及びエリスリトール(日研化成)70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及びエリスリトール(日研化成)70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(比較例14)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及び白糖(フロストシュガーFS−2; 日新製糖社)70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率5重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及び白糖(フロストシュガーFS−2; 日新製糖社)70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率5重量%)。
(実施例5)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及び乳糖70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行い、130mgの錠剤に対して3.9mg、7.8mgの被膜を有するそれぞれ133.9mg(被覆率3重量%)、137.8mg(被覆率6重量%)の口腔内崩壊性被覆錠剤とした。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部及び乳糖70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行い、130mgの錠剤に対して3.9mg、7.8mgの被膜を有するそれぞれ133.9mg(被覆率3重量%)、137.8mg(被覆率6重量%)の口腔内崩壊性被覆錠剤とした。
(実施例6)
実施例1のコーティング剤の組成を、VEEGUM(登録商標) F(バンダービルト社)30部及び乳糖70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、VEEGUM(登録商標) F(バンダービルト社)30部及び乳糖70部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
表3は、比較例11〜14並びに実施例5及び6で得られた口腔内崩壊性被覆錠剤について、その性能及び被膜組成を示したものである。
(実施例7)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びマルチトール10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びマルチトール10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(実施例8)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びラクチトール(ラクチトールMC; ダニスコジャパン社)10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びラクチトール(ラクチトールMC; ダニスコジャパン社)10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(実施例9)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びマルトース(精製マルトース; 株式会社林原)10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びマルトース(精製マルトース; 株式会社林原)10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(実施例10)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びフルクトース(KRYSTAR(登録商標)300; ダニスコジャパン社)10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びフルクトース(KRYSTAR(登録商標)300; ダニスコジャパン社)10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(実施例11)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びブドウ糖(日本局方ブドウ糖NG−TDA; サンエイ糖化株式会社)10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及びブドウ糖(日本局方ブドウ糖NG−TDA; サンエイ糖化株式会社)10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(実施例12)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及び白糖10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖60部及び白糖10部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
(実施例13)
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖55部、トレハロース10部及びシリコーン(SH200C FLUID100CS ; 東レダウコーニング社)5部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
実施例1のコーティング剤の組成を、ベントナイト30部、乳糖55部、トレハロース10部及びシリコーン(SH200C FLUID100CS ; 東レダウコーニング社)5部からなる固形分6重量%水分散液に変更したこと以外は同様の操作で被覆を行った(被覆率6重量%)。
表4は、実施例7〜13で得られた口腔内崩壊性被覆錠剤について、その性能及び被膜組成を示したものである。
(実施例14)
ポリエチレングリコール(マクロゴール6000; 日油株式会社)90部及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC E; 信越化学社)10部に少量の蒸留水を加えて溶解し、析出しないようにエタノールを加えてコーティング剤Aを得た。ベントナイト30部を蒸留水に加え、ホモジナイザで撹拌し、ガラス繊維濾紙GF/D(ワットマン社)を用いて吸引濾過した3%ベントナイト分散液を得た。乳糖60部、トレハロース10部を3%ベントナイト分散液(ベントナイトとして30部)に加えて、撹拌し、固形分6重量%のコーティング剤Bを調製した。参考例2の吸湿性口腔内崩壊性錠剤200gをフィルムコーティング機(DRC−200; パウレック社)に投入し、コーティング剤Aを噴霧し130mgの錠剤に対して1.3mgの被膜を有する131.3mg(被覆率1重量%)の下掛け口腔内崩壊性被覆錠剤を得た。さらに、コーティング剤Bを噴霧し、131.3mgの錠剤に対して7.86mgの被膜を有する139.16mg(被覆率6重量%)の口腔内崩壊性被覆錠剤を得た。下掛け口腔内崩壊性被覆錠剤の口腔内崩壊時間は42秒であり、口腔内崩壊性被覆錠剤の口腔内崩壊時間は52秒、被膜の崩壊時間は10秒であった。
ポリエチレングリコール(マクロゴール6000; 日油株式会社)90部及びヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC E; 信越化学社)10部に少量の蒸留水を加えて溶解し、析出しないようにエタノールを加えてコーティング剤Aを得た。ベントナイト30部を蒸留水に加え、ホモジナイザで撹拌し、ガラス繊維濾紙GF/D(ワットマン社)を用いて吸引濾過した3%ベントナイト分散液を得た。乳糖60部、トレハロース10部を3%ベントナイト分散液(ベントナイトとして30部)に加えて、撹拌し、固形分6重量%のコーティング剤Bを調製した。参考例2の吸湿性口腔内崩壊性錠剤200gをフィルムコーティング機(DRC−200; パウレック社)に投入し、コーティング剤Aを噴霧し130mgの錠剤に対して1.3mgの被膜を有する131.3mg(被覆率1重量%)の下掛け口腔内崩壊性被覆錠剤を得た。さらに、コーティング剤Bを噴霧し、131.3mgの錠剤に対して7.86mgの被膜を有する139.16mg(被覆率6重量%)の口腔内崩壊性被覆錠剤を得た。下掛け口腔内崩壊性被覆錠剤の口腔内崩壊時間は42秒であり、口腔内崩壊性被覆錠剤の口腔内崩壊時間は52秒、被膜の崩壊時間は10秒であった。
(錠剤を用いた被膜の防湿性能評価)
参考例2で得られた口腔内崩壊性錠剤(核錠)と、実施例14の口腔内崩壊性被覆錠剤を25℃、70%RH環境下で保存し、総重量に対する増加率から被膜の防湿性能を評価した。
参考例2で得られた口腔内崩壊性錠剤(核錠)と、実施例14の口腔内崩壊性被覆錠剤を25℃、70%RH環境下で保存し、総重量に対する増加率から被膜の防湿性能を評価した。
保存期間0hrにおける参考例2及び実施例14の総重量を100%とした時の、保存期間の経過に伴う参考例2及び実施例14の重量増加率の変化を図1に示す。
(実施例15)
25gのバルプロ酸ナトリウム錠(デパケン錠(登録商標)100mg; 協和発酵キリン社)及び225gのプラセボ錠(嵩増し用)をコーティングパンに投入し、実施例1のコーティング剤でバルプロ酸ナトリウム錠を被覆した(被覆率5重量%)。
25gのバルプロ酸ナトリウム錠(デパケン錠(登録商標)100mg; 協和発酵キリン社)及び225gのプラセボ錠(嵩増し用)をコーティングパンに投入し、実施例1のコーティング剤でバルプロ酸ナトリウム錠を被覆した(被覆率5重量%)。
未被覆のバルプロ酸ナトリウム錠と、実施例15で得られた被覆バルプロ酸ナトリウム錠の溶出プロファイルについて調べた。溶出試験は、第十五改訂日本薬局方溶出試験法第二法に従って行い、蒸留水を試験液とし、試験液900mLに錠剤を投入し、経時的に溶出液を採取して下記HPLC条件で定量した。その結果得られた、経時的な溶出率の変化を図2に示す。
≪HPLC条件≫
移動相 : 50mMリン酸二水素ナトリウム/アセトニトリル=5/5(v/v)
カラム : Devolosil ODS−5(4.6×150mm)
検出波長: 210nm
移動相 : 50mMリン酸二水素ナトリウム/アセトニトリル=5/5(v/v)
カラム : Devolosil ODS−5(4.6×150mm)
検出波長: 210nm
図2に示されるように、実施例15で得られた被覆バルプロ酸ナトリウム錠は、バルプロ酸ナトリウム錠と同等の溶出プロファイルであることが明らかとなった。
未被覆のバルプロ酸ナトリウム錠と、実施例15で得られた被覆バルプロ酸ナトリウム錠を25℃、相対湿度60%の条件下で保存し、外観の変化を観察した。その結果、バルプロ酸ナトリウム錠(実施例15の核錠)では1日経過後には吸湿により潮解していたのに対して、実施例15は6週間経過後も外観に変化は認められなかった。
(比較例15)
特許文献2記載のコーティング剤を用いて参考例1の口腔内崩壊性錠剤を被覆した。蒸留水にPVA30部及び乳糖40部を蒸留水に溶解し、さらに酸化チタン(HA−R; フロイント産業)27部、三二酸化鉄(癸巳化成社)3部を加え、ホモジナイザで撹拌し、さらに蒸留水を加えて撹拌し、固形分10%のコーティング剤を調製した。参考例1により製造した口腔内崩壊性錠剤200gをフィルムコーティング機に投入し、コーティング剤を噴霧し130mgの錠剤に対して3.9mgの被膜を有する133.9mgの口腔内崩壊性被覆錠剤とした(被覆率3重量%)。
特許文献2記載のコーティング剤を用いて参考例1の口腔内崩壊性錠剤を被覆した。蒸留水にPVA30部及び乳糖40部を蒸留水に溶解し、さらに酸化チタン(HA−R; フロイント産業)27部、三二酸化鉄(癸巳化成社)3部を加え、ホモジナイザで撹拌し、さらに蒸留水を加えて撹拌し、固形分10%のコーティング剤を調製した。参考例1により製造した口腔内崩壊性錠剤200gをフィルムコーティング機に投入し、コーティング剤を噴霧し130mgの錠剤に対して3.9mgの被膜を有する133.9mgの口腔内崩壊性被覆錠剤とした(被覆率3重量%)。
(比較例16)
膨潤性粘土を、非膨潤性無機化合物であるタルクに変更したコーティング剤を用いて参考例1の口腔内崩壊性錠剤を被覆した。乳糖70部、タルク(ビクトリライトSK−C; 勝光山鉱業所)30部を蒸留水に加え、ホモジナイザで撹拌し、目開き150μmの篩を用いて濾過して、固形分重量4.5%のコーティング剤を調製した。実施例1と同様の操作で被覆を行い、130mgの錠剤に対して4.4mgの被膜を有する134.4mgの口腔内崩壊性被覆錠剤とした(被覆率3重量%)。
膨潤性粘土を、非膨潤性無機化合物であるタルクに変更したコーティング剤を用いて参考例1の口腔内崩壊性錠剤を被覆した。乳糖70部、タルク(ビクトリライトSK−C; 勝光山鉱業所)30部を蒸留水に加え、ホモジナイザで撹拌し、目開き150μmの篩を用いて濾過して、固形分重量4.5%のコーティング剤を調製した。実施例1と同様の操作で被覆を行い、130mgの錠剤に対して4.4mgの被膜を有する134.4mgの口腔内崩壊性被覆錠剤とした(被覆率3重量%)。
(比較例17)
特許文献3記載のコーティング剤を用いて参考例1の口腔内崩壊性錠剤を被覆した。トレハロール50部、タルク50部を蒸留水に加え、ホモジナイザで撹拌し、目開き150μmの篩を用いて濾過して、固形分重量5%のコーティング剤を調製した。実施例1と同様の操作で被覆を行い、130mgの錠剤に対して4.4mgの被膜を有する134.4mgの口腔内崩壊性被覆錠剤とした(被覆率3重量%)。
特許文献3記載のコーティング剤を用いて参考例1の口腔内崩壊性錠剤を被覆した。トレハロール50部、タルク50部を蒸留水に加え、ホモジナイザで撹拌し、目開き150μmの篩を用いて濾過して、固形分重量5%のコーティング剤を調製した。実施例1と同様の操作で被覆を行い、130mgの錠剤に対して4.4mgの被膜を有する134.4mgの口腔内崩壊性被覆錠剤とした(被覆率3重量%)。
表5は、比較例16及び17で得られた口腔内崩壊性被覆錠剤について、その性能及び被膜組成を示したものである。
(錠剤硬度測定)
参考例1で得られた口腔内崩壊性錠剤(核錠)と、実施例1(被覆率6%)及び比較例15(被覆率3%)の口腔内崩壊性被覆錠剤における、製造直後の錠剤硬度及び40℃、75%RH条件下で5日間保存した後の錠剤硬度を硬度計(ポータブルチェッカーPC―30; 岡田精工)を用いて測定した(表6)。
参考例1で得られた口腔内崩壊性錠剤(核錠)と、実施例1(被覆率6%)及び比較例15(被覆率3%)の口腔内崩壊性被覆錠剤における、製造直後の錠剤硬度及び40℃、75%RH条件下で5日間保存した後の錠剤硬度を硬度計(ポータブルチェッカーPC―30; 岡田精工)を用いて測定した(表6)。
(摩損度測定)
参考例1で得られた口腔内崩壊性錠剤(核錠)と、実施例1(被覆率6%)の口腔内崩壊性被覆錠剤における、製造直後の摩損度及び40℃、75%RH条件下で5日間保存した後の摩損度を第15改正日本薬局方通則第F−131頁記載の摩損度試験法に従い測定した(表7)。
参考例1で得られた口腔内崩壊性錠剤(核錠)と、実施例1(被覆率6%)の口腔内崩壊性被覆錠剤における、製造直後の摩損度及び40℃、75%RH条件下で5日間保存した後の摩損度を第15改正日本薬局方通則第F−131頁記載の摩損度試験法に従い測定した(表7)。
(酸素透過係数の測定)
実施例1、比較例15及び17のコーティング剤から形成された被膜の酸素透過係数を表8に示す。
実施例1、比較例15及び17のコーティング剤から形成された被膜の酸素透過係数を表8に示す。
その結果、実施例1は、比較例15及び17と比較して、酸素に対しても優れたガスバリア性能を有することが明らかとなった。
(実施例16)
オロパタジンフィルム製剤(オロパタジン塩酸塩フィルム2.5mg「マルホ」; 救急薬品工業)上に、実施例1のコーティング剤を噴霧、乾燥を繰り返し、表裏面にそれぞれ被膜(厚み24μm)を形成した。
オロパタジンフィルム製剤(オロパタジン塩酸塩フィルム2.5mg「マルホ」; 救急薬品工業)上に、実施例1のコーティング剤を噴霧、乾燥を繰り返し、表裏面にそれぞれ被膜(厚み24μm)を形成した。
(実施例17)
ロラタジンフィルム製剤(ロラタジンODフィルム「KN」; 小林加工社)上に、実施例1のコーティング剤を噴霧、乾燥を繰り返し、表裏面にそれぞれ被膜(厚み24μm)を形成した。本被覆フィルム製剤の崩壊時間は22秒であり、被膜部分の崩壊時間は5秒であった。
ロラタジンフィルム製剤(ロラタジンODフィルム「KN」; 小林加工社)上に、実施例1のコーティング剤を噴霧、乾燥を繰り返し、表裏面にそれぞれ被膜(厚み24μm)を形成した。本被覆フィルム製剤の崩壊時間は22秒であり、被膜部分の崩壊時間は5秒であった。
(フィルム製剤を用いた被膜の防湿性能評価)
未被覆のオロパタジンフィルム製剤(A)、ロラタジンフィルム製剤(C)、実施例16(B)及び実施例17(D)を40℃、相対湿度75%の条件下で保存し、外観の変化を観察した。保存前の外観写真と、1日間保存した後の外観写真を比較したものを図3に示す。
未被覆のオロパタジンフィルム製剤(A)、ロラタジンフィルム製剤(C)、実施例16(B)及び実施例17(D)を40℃、相対湿度75%の条件下で保存し、外観の変化を観察した。保存前の外観写真と、1日間保存した後の外観写真を比較したものを図3に示す。
その結果、A及びCでは、吸湿によりフィルム製剤の形状変化、粘着性が観察されたのに対して、B及びDは外観に変化は認められず、取り扱いも容易であった。
表1〜5に示されるように、実施例1〜13に記載の乳糖と、膨潤性粘土とを含むが、水溶性高分子を含まず、膨潤性粘土の重量が、固形分重量の20〜50%である、固形製剤用のコーティング剤から形成された被膜は、比較例1〜14、比較例16及び17の処方に比べ優れた速崩壊性を有するとともに、40℃、75%RH条件の加湿条件下で保存した場合も被膜に亀裂を生じないことが明らかとなった。また、表6に示されるように、吸湿による口腔内崩壊性錠剤の錠剤硬度の低下を顕著に抑制することが明らかとなった。さらに、表7で示されるように摩損性を顕著に改善することが明らかとなった。さらに、図1に示されるように、顕著なガスバリア性を有し、水分に不安定な固形製剤を取り扱う際に十分な安定性を確保できることが明らかとなった。また、図3に示されるようにフィルム製剤の吸湿による粘着性発現、形状変化を抑制し、簡便な取り扱いを確保できることが明らかとなった。さらには、表8で示されるように、本発明のコーティング剤から形成された被膜は、顕著な酸素バリア性を有していることから、水分のみならず酸素に不安定な固形製剤に対しても有用であることが示唆された。
本発明の固形製剤用のコーティング剤並びにこれから形成された被膜及び被覆固形製剤は、水分に不安定な固形製剤の取扱い性を向上させることができ、これまで一包化包装不可であった口腔内崩壊性錠剤に対しても、一包化包装が可能となり、特に医薬製剤において、患者の服薬コンプライアンスを改善し、治療効果を向上させることができる。
Claims (11)
- 乳糖と、膨潤性粘土とを含むが、水溶性高分子は含まず、
前記膨潤性粘土の重量が、固形分重量の20〜50%である、固形製剤用のコーティング剤。 - 前記膨潤性粘土は、ベントナイト又はケイ酸マグネシウムアルミニウムである、請求項1記載のコーティング剤。
- 白糖、トレハロース、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、マルトース、ラクチトール、フルクトース及びブドウ糖からなる群から選択される糖質を含む、請求項1又は2記載のコーティング剤。
- 前記乳糖の重量が、固形分重量の10〜70%である、請求項1〜3のいずれか一項記載のコーティング剤。
- 前記乳糖と前記糖質の総重量が、固形分重量の30〜80%である、請求項3記載のコーティング剤。
- 前記膨潤性粘土の重量:前記乳糖の重量=1:0.5〜1:4であり、かつ、前記膨潤性粘土の重量:前記糖質の重量=1:0.2〜1:4である、請求項3〜5のいずれか一項記載のコーティング剤。
- 請求項1〜6のいずれか一項記載のコーティング剤から形成された、被膜。
- 口腔内で18秒未満に崩壊する、請求項7記載の被膜。
- 請求項7又は8記載の被膜が固形製剤の表面に形成されている、被覆固形製剤。
- 前記被膜の重量が前記固形製剤の重量の2〜10%である、請求項9記載の被覆固形製剤。
- 口腔内崩壊性被覆錠剤である、請求項9又は10記載の被覆固形製剤。
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