JP6443169B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、アクティブフィルタを制御する技術に関し、特に並列形アクティブフィルタに関する。
従来、電力変換器の代表的な主回路構成としては、商用交流を直流電圧に一旦変換する整流回路、平滑回路と、得られた直流電圧を交流電圧に変換する電圧形インバータとを備えた構成が一般に用いられている。
平滑回路では、LCフィルタを用いて商用周波数による電圧脈動を平滑化する。そしてLCフィルタには大型のコンデンサや大型のリアクトルが必要となる。このような大型のコンデンサや大型のリアクトルは、電力変換器の全体としての体積の増加やコストの増加増を招いている。
このため、LCフィルタを小型化し、電力変換器に流れる電流のうち、電圧形インバータで実行されるスイッチングのキャリヤの周波数成分のみを、抑制する主回路構成が提案されている。具体的にはLCフィルタの構成要素であるコンデンサの静電容量を小さくし、電解コンデンサの採用を避ける。かかるLCフィルタを用いた電力変換器は、例えば特許文献4で紹介される。以下、このようなLCフィルタを用いた電力変換器を便宜上、電解コンデンサレス電力変換器と称することにする。
電解コンデンサレス電力変換器では、LCフィルタにコンデンサが設けられてはいるものの、それはエネルギー蓄積要素としての機能をほとんど果たさない。このゆえに、整流回路によって直流電力が得られるものの、それは商用交流の周波数の2倍(商用交流が単相の場合)もしくは6倍(商用交流が三相の場合)で脈動し、高調波成分を有する。
また、電解コンデンサレス電力変換器が出力する交流電圧で交流負荷を駆動すると、当該交流負荷に依存した次数の高調波成分で、瞬時有効電力に脈動が発生する。例えば交流負荷としてモータを採用した場合、当該モータのスロット数をその相数で除した値と、その極対数との公倍数で定まる次数の高調波成分(モータ回転周波数を基本周波数とする:以下、「モータ高調波」と称す)で、瞬時有効電力に上記脈動が発生する。
例えば上記公倍数の最小値は、6スロットで3極対の構成を有する三相モータでは2と3の最小公倍数6を採る。
特許文献1には、LCフィルタの共振を抑制しつつ、モータ高調波の成分のうち、6倍高調波に着目してこれが電源系統に流入するのを抑制するインバータが提案されている。
特許文献2,3には、電力変換器が発生する高調波電流を補償する装置として、アクティブフィルタが紹介されている。そして電源電流に流れる高調波電流が、電源周期に基づいた周期性を持つことに着目して、電流制御が行われている。
なお、後述する実施の形態において言及される技術を紹介する先行技術文献として、非特許文献1を挙げる。
特開2013−085444号公報 特開2014−121145号公報 特開2014−207798号公報 特開2002−51589号公報
舟橋、山田、「零位相差追従コントローラの一般化」、計測自動制御学会論文集、vol.28,No.1,59〜66頁、1992年
特許文献1に示される技術では、6次高調波に着目しているものの、高調波が大きい集中巻モータでは特に、高次に亘ってモータ高調波を抑制する必要がある。電源高調波規格で規定されている高次高調波の次数は40次程度である。40次の高調波の周波数は2.4kHz(=60Hz×40)である。他方、空調機が備える冷媒コンプレッサに採用されるモータを駆動する電圧形インバータのスイッチング周波数は、一般的には5kHz程度である。よって当該スイッチング周波数を除去するために備えられるLCフィルタは、上記40次の高調波を低減する効果が小さい。また、高調波を抑制する動作に起因して電圧利用率(電圧形インバータにおける出力電圧の入力電圧に対する比)が低下する。
また特許文献2,3に示される技術では、電解コンデンサレス電力変換器が小容量のコンデンサしか用いないので、集中巻モータを駆動する場合には、モータの回転によるトルク変動に伴い直流電圧が脈動する。よって当該脈動に起因する高調波電流が電源系統に流入する。この高調波電流は、電源周期と一致しないので、特許文献2,3で示されたアクティブフィルタの電流制御では、かかる高調波電流は補償されない。
そこで本願ではアクティブフィルタを用いることにより、モータの回転により発生する高調波電流を抑制する技術の提供を目的とする。
この発明にかかる制御装置(7)はアクティブフィルタ(6)を制御する。前記アクティブフィルタは、電力変換器(2)に対し、補償電流(Ic;id,iq)を駆動信号(G)に従ったスイッチング動作によって供給する。前記電力変換器は、交流電源(1)から入力した交流の電源電流(Is)と前記補償電流との和たる負荷電流(Io)に電力変換を行ってモータ(8)へ電力を供給する。
前記制御装置(7)は、駆動信号生成部(74)と、有効電圧指令生成部(75A,75B,75C)とを備える。前記駆動信号生成部は、前記アクティブフィルタの出力電圧(Vr)の指令値たる電圧指令(Vid,Viq)に基づいて前記駆動信号を生成する。前記有効電圧指令生成部は、前記補償電流のうち瞬時有効電力に寄与する成分たる有効補償電流(id)と前記有効補償電流の指令値たる有効補償電流指令(id*)とを含む組に対し、前記モータの回転周期(Tm)及び前記モータの回転位相(θm)並びに前記交流電源の電源周期(Ts)及び前記交流電源の電源位相(θs)とに基づいた電流制御を施して、前記出力電圧のうち前記瞬時有効電力に寄与する成分の指令値たる有効電圧指令(Vid)を求める。
望ましくは前記制御装置は、無効電圧指令生成部(76A,76C)を更に備える。前記無効電圧指令生成部は、前記補償電流のうち瞬時無効電力に寄与する成分たる無効補償電流(iq)と前記無効補償電流の指令値たる無効補償電流指令(iq*)とを含む組に対し、前記電源周期(Ts)及び前記電源位相(θs)に基づいた電流制御を施して、前記出力電圧の前記瞬時無効電力に寄与する成分の指令値たる無効電圧指令(Viq)を求める。
この発明にかかる制御装置によって制御されるアクティブフィルタの動作により、モータの回転により発生する高調波電流が抑制される。
第1の実施の形態にかかる制御装置7の構成及びその周辺の構成を例示するブロック図である。 図1の構成と比較するための構成を示すブロック図である。 比較例について電源電流、負荷電流、補償電流、有効補償電流、無効補償電流の波形を示すグラフである。 第1の実施の形態について電源電流、負荷電流、補償電流、有効補償電流、無効補償電流の波形を示すグラフである。 比較例について電源電流における高調波次数と高調波電流との関係を示すグラフである。 第1の実施の形態について電源電流における高調波次数と高調波電流との関係を示すグラフである。 第2の実施の形態の構成を部分的に示すブロック図である。 並列形アクティブフィルタと設置点との間の構成の等価回路を示す図である。 補償電流指令から補償電流までの周波数特性を示すボード線図である。 第2の実施の形態について電源電流、負荷電流、補償電流、有効補償電流、無効補償電流の波形を示すグラフである。 第2の実施の形態について電源電流における高調波次数と高調波電流との関係を示すグラフである。 第3の実施の形態の構成を部分的に示すブロック図である。 第3の実施の形態について電源電流、負荷電流、補償電流、有効補償電流、無効補償電流の波形を示すグラフである。 第3の実施の形態について電源電流における高調波次数と高調波電流との関係を示すグラフである。 dq変換器を示すブロック図である。
第1の実施の形態.
図1は第1の実施の形態にかかる制御装置7の構成及びその周辺の構成を例示するブロック図である。
制御装置7は並列形アクティブフィルタ6を制御する。並列形アクティブフィルタ6は、電力変換器2に対し、補償電流Icを供給する。このような供給は、並列形アクティブフィルタ6が駆動信号Gに従って行うスイッチング動作によって実現される。
電力変換器2は、交流電源1からは交流の電源電流Isを、並列形アクティブフィルタ6からは補償電流Icを、それぞれ入力する。電力変換器2は、負荷電流Ioに電力変換を行って、負荷たるモータ8へと電力を供給する。
本実施の形態での例示では、電力変換器2は、整流回路21と、電圧形インバータ23と、ローパスフィルタとして機能するLCフィルタ22とを含む。電圧形インバータ23はモータ8を制御する。電力変換器2が電解コンデンサレス電力変換器であれば、LCフィルタ22を構成するコンデンサの静電容量は小さく、電圧形インバータ23に入力する直流電圧は電源周波数の2倍(交流電源1が単相交流電源の場合)もしくは6倍(交流電源1が三相交流電源の場合)で大きく脈動する。以下、交流電源1が三相の場合を想定して説明する。
なお、ここでは補償電流Icについて並列形アクティブフィルタ6から交流電源1へ向かう方向を正に採っている。換言すれば、電力変換器2に入力する負荷電流Ioは、電源電流Isと補償電流Icとの和である。もちろん、補償電流Icの向きを当該実施の形態の説明と逆向きに採っても、それは補償電流Icの極性の符号(正負)が変わるに過ぎない。
電源電流Isと補償電流Icとが合流する接続点は、並列形アクティブフィルタ6を設置する設置点として把握される。以下の便宜のため、設置点における電圧を設置点電圧Voとして予め導入する。
但し設置点と並列形アクティブフィルタ6の間には、実施には連系リアクトル4が設けられる。ここでは連系リアクトル4は一相分のみを図示しているが、実際には三相分設けられる。
補償電流Icのリプルを除去する観点から、例えば連系リアクトル4と設置点との間に、ローパスフィルタ9が更に設けられることが望ましい。ここではローパスフィルタ9は一相分のみを図示しているが、実際には三相分設けられる。
制御装置7は駆動信号生成部74を備える。駆動信号生成部74は、有効電圧指令Vid、無効電圧指令Viqに基づいて駆動信号Gを生成する。有効電圧指令Vidは、並列形アクティブフィルタ6の出力電圧Vrの、瞬時有効電力成分に対応する指令値である。無効電圧指令Viqは、出力電圧Vrの、瞬時無効電力成分に対応する指令値である。
制御装置7は有効電圧指令生成部75Aを備える。有効電圧指令生成部75Aは、有効補償電流idと、有効補償電流指令id*とを含む組を入力する。有効補償電流idは、補償電流Icのうち瞬時有効電力に寄与する成分である。有効補償電流指令id*は、有効補償電流idの指令値である。
有効電圧指令生成部75Aは、有効補償電流idと、有効補償電流指令id*とを含む組に対し、モータ8の回転周期Tm及びモータの回転位相θm並びに交流電源1の電源周期Ts及び交流電源1の電源位相θsに基づいた電流制御を施す。当該電流制御により、有効電圧指令Vidが求められる。
回転周期Tm及び回転位相θmは公知の技術で、例えばモータ8に流れる電流から求められるので、ここではこれらを求めるための技術の説明を省略する。
制御装置7は無効電圧指令生成部76Aを備える。無効電圧指令生成部76Aは、無効補償電流iqと、無効補償電流指令iq*とを含む組を入力する。無効補償電流iqは、補償電流Icのうち瞬時無効電力に寄与する成分である。無効補償電流指令iq*は、無効補償電流iqの指令値である。
無効電圧指令生成部76Aは、無効補償電流iqと、無効補償電流指令iq*とを含む組に対し、電源周期Ts及び電源位相θsに基づいた電流制御を施す。当該電流制御により、無効電圧指令Viqが求められる。
並列形アクティブフィルタ6は例えばインバータ61とコンデンサ62とを備える。インバータ61は補償電流Icを入出力することにより、コンデンサ62を直流電圧Vdcに充放電する。
例えばインバータ61は電圧形インバータであり、3つの電流経路(不図示)がコンデンサ62に対して並列に接続され、各々の電流経路において二つのスイッチング素子(不図示)が設けられる。
制御装置7は変圧器701、位相検出器702、dq変換器703、711、ハイパスフィルタ704,705、減算器707、比例積分制御器708、加算器709を備えている。これらの動作は特許文献3で詳述されているので、以下では簡単な説明を行う。
変圧器701は交流電源1の三相電圧Vsの一相分を検出し、これを位相検出器702に与える。位相検出器702は電源位相θsを検出し、これをdq変換器703,711に伝える。
dq変換器703は検出された負荷電流Ioを三相/二相変換する。d軸及びq軸は電源位相θsと同期して回転する回転座標系である。諸量のd軸成分は瞬時有効電力に、q軸成分は瞬時無効電力に、それぞれ寄与する成分である。
dq変換器703における三相/二相変換には、負荷電流Ioの二相分、例えば負荷電流ir,itを用いる。
dq変換器711は検出された補償電流Icを三相/二相変換して有効補償電流id、無効補償電流iqを得る。
ハイパスフィルタ705は、負荷電流Ioのうち瞬時無効電力に寄与する成分の、基本波成分である直流成分を除去して、無効補償電流指令iq*を出力する。
ハイパスフィルタ704は、負荷電流Ioのうち瞬時有効電力に寄与する成分の、基本波成分である直流成分を除去し、加算器709に出力する。
減算器707は直流電圧Vdcとその指令値Vdc*との偏差を求める。比例積分制御器708は当該偏差に比例積分制御を行って修正値を求める。当該修正値は加算器709によってハイパスフィルタ704の出力と加算される。これにより、有効補償電流指令id*が、加算器709から得られる。
無効電圧指令生成部76Aは、減算器713と繰り返し制御器715とを備える。
減算器713は、無効補償電流指令iq*から無効補償電流iqを減じた偏差である無効偏差Δiqを求める。
繰り返し制御器715は、無効偏差Δiqに対して繰り返し制御を行う。具体的には繰り返し制御器715は、電源周期Tsに亘って無効偏差Δiqを累加した結果に所定ゲインを乗じて、無効電圧指令Viqを求める。この際の累加において電源位相θsが利用される。
有効電圧指令生成部75Aは、減算器712と、繰り返し制御器714,716と、加算器718とを備える。
減算器712は、有効補償電流指令id*から有効補償電流idを減じた偏差である有効偏差Δidを求める。
繰り返し制御器716は、有効偏差Δidに対して繰り返し制御を行う。具体的には繰り返し制御器716は、繰り返し制御器715と類似して、電源周期Tsに亘って有効偏差Δidを累加した結果に所定ゲインを乗じて、有効電圧指令Vidについての第1成分vd1を求める。
繰り返し制御器714は、有効偏差Δidに対して繰り返し制御を行う。具体的には繰り返し制御器714は、回転周期Tmに亘って有効偏差Δidを累加した結果に所定ゲインを乗じて、有効電圧指令Vidについての第2成分vd2を求める。この際の累加において回転位相θmが利用される。
繰り返し制御器714,715,716で行われる繰り返し制御それ自体は公知であるので、その動作及び構成の詳細な説明を省略する。
上述の有効偏差Δidの累加や無効偏差Δiqの累加の代わりに、例えば特許文献3の図2や図3で示されるように、有効偏差Δidに対してPI制御(比例積分制御)あるいはPID制御(比例積分微分制御)を行った値の累加や、無効偏差Δiqに対してPI制御あるいはPID制御を行った値の累加を行ってもよい(但しこのような累加に採用される周期、位相は繰り返し制御器714,715,716において採用される周期、位相である)。
あるいは特許文献3の図4で示されるように、有効偏差Δidの累加に対して、有効偏差Δidに対してPI制御を行った値を更に加算したり、無効偏差Δiqの累加に対して、無効偏差Δiqに対してPI制御を行った値を更に加算してもよい。
あるいは繰り返し制御器714において、有効偏差Δidの累加の代わりに、有効補償電流指令id*の累加を、回転位相θmに基づいて回転周期Tmに亘って行ってもよい。この場合、繰り返し制御器714の出力から有効補償電流idを減じて得られる値(これは有効偏差Δidと類似して、有効補償電流idとその指令値との偏差たる有効偏差とみることができる)に対し、PI制御あるいはPID制御を行って第1成分vd1を得る。
あるいは繰り返し制御器716において、有効偏差Δidの累加の代わりに、有効補償電流指令id*の累加を、電源位相θsに基づいて電源周期Tsに亘って行ってもよい。この場合、繰り返し制御器716の出力から有効補償電流idを減じて得られる値(これも有効偏差Δidと類似して、有効補償電流idとその指令値との偏差たる有効偏差とみることができる)に対し、PI制御あるいはPID制御を行って第2成分vd2を得る。
上述の様にして新たな有効偏差を得るための減算器が、有効電圧指令生成部75Aに追加的に設けられてもよい。
あるいは繰り返し制御器715において、無効偏差Δiqの累加の代わりに、無効補償電流指令iq*の累加を電源位相θsに基づいて電源周期Tsに亘って行ってもよい。この場合、繰り返し制御器716の出力から無効補償電流iqを減じて得られる値(これは無効偏差Δiqと類似して、無効補償電流iqとその指令値との偏差たる無効偏差とみることができる)に対し、PI制御あるいはPID制御を行って無効電圧指令Viqを得る。かかる無効偏差は、無効偏差Δiqを得る代わりに、減算器713によって得ることができる。
加算器718は第1成分vd1と第2成分vd2とを加算して、有効電圧指令Vidを出力する。
繰り返し制御器715,716は、それらによる繰り返し制御によって電源周期Tsに基づく高調波電流を補償することに寄与する、電流制御器として機能する。
繰り返し制御器714は、その繰り返し制御によって回転周期Tmに基づく高調波電流を補償することに寄与する、電流制御器として機能する。
特許文献2,3等で公知のように、負荷電流Ioの高調波成分を抽出し、当該高調波成分が補償電流Icで補償される。そして本実施の形態では、補償電流Icについて上述の様に制御されることにより、電源周期Tsに基づく高調波電流のみならず、回転周期Tmに基づく高調波電流も補償される。よって本実施の形態では、電源電流Isから高調波電流が除去される効果が高い。
第1成分vd1と第2成分vd2とで、補償する高調波電流の帯域が異なるので、繰り返し制御器714に入力する有効偏差Δidとしては、有効偏差Δidのうち、その回転周期Tmに基づくモータ高調波の成分を抽出した偏差Δimであることが望ましい。
ハイパスフィルタ717は、有効偏差Δidを入力して偏差Δimを出力する。具体的にはハイパスフィルタ717は、有効偏差Δidに対して、電源周期Tsの逆数の所定数A倍である周波数の成分を低減し、回転周期Tmの逆数である回転周波数の所定数N倍である周波数の成分を抽出する抽出処理を行う抽出器として機能する。所定数Aは例えば、交流電源1が単相交流電源である場合には2であり、交流電源1が三相交流電源である場合には6である。所定数Nはモータ8のスロット数をその相数で除した値(即ち相数に対するスロット数の比)と、その極対数との最小公倍数以上に選定される。例えばハイパスフィルタ717のカットオフ周波数は500Hz(>50Hz×6)程度に選定される。他方、回転周波数に起因するモータ高調波は例えば1400Hz程度であり、有効偏差Δidのうちモータ高調波の成分を抽出した偏差Δimはハイパスフィルタ717を通過する。
LCフィルタ22を構成するコンデンサの静電容量が大きく、電力変換器2がいわゆるコンデンサインプット型整流回路を有している場合には、回転周期Tmに起因するモータ高調波は発生しにくい。よって本実施の形態で示される制御装置7は、必ずしも限定される訳ではないものの、電解コンデンサレス電力変換器に適した構成を有しているといえる。
電解コンデンサレス電力変換器を採用することにより、コンデンサインプット型整流回路を有している電力変換器2と比較して、LCフィルタ22を構成するコンデンサの静電容量を例えば1/50に、LCフィルタ22を構成するリアクトルのインダクタンスを1/3に、それぞれ小型化できる。これにより、電力変換器2それ自体が小型化できる。
しかも並列形アクティブフィルタ6を採用する場合、電力変換器2が電解コンデンサレス電力変換器であれば、瞬時有効電力に寄与する高調波電流成分を抑制する制御ができる。よって並列形アクティブフィルタ6が補償する電力容量の低減のみならず、コンデンサ62の静電容量も低減することができる。これは、電力変換器2、並列形アクティブフィルタ6を含めた装置全体について大幅な小型化を招来し、ひいては大幅なコストダウンをも企図できる。
図2は図1の構成と比較するための構成を示すブロック図であり、制御装置7の一部のみを抽出している。即ち、図2は比較例として、有効補償電流idと有効補償電流指令id*とを含む組から有効電圧指令Vidを求める有効電圧指令生成部75Zと、無効補償電流iqと無効補償電流指令iq*とを含む組から無効電圧指令Viqを求める無効電圧指令生成部76Zとを示している。
有効電圧指令生成部75Zは有効電圧指令生成部75Aからハイパスフィルタ717、繰り返し制御器714、加算器718を除いた構成として把握できる。よって比較例における有効電圧指令Vidは、ハイパスフィルタ717の効果を無視すると、本実施の形態にかかる制御装置7で得られる第1成分vd1に相当する。無効電圧指令生成部76Zは、無効電圧指令生成部76Aと同一の構成であり、よって比較例において生成される無効電圧指令Viqは、本実施の形態にかかる制御装置7で得られる無効電圧指令Viqと同一である。
図3及び図4は、いずれも電源電流Is、負荷電流Io、補償電流Ic、有効補償電流id、無効補償電流iqの波形を示すグラフである。図3は比較例について、即ち図1に示された制御装置7において有効電圧指令生成部75A、無効電圧指令生成部76Aをそれぞれ有効電圧指令生成部75Z、無効電圧指令生成部76Zで置換した場合に得られる諸量を示す。図4は本実施の形態にかかる制御装置7を採用した場合の諸量を示す。
図4に示された無効補償電流iqの波形は、図3に示されたそれと大きな差異は認められない。しかし図4に示された有効補償電流idの波形は、図3に示されたそれに対して、(電源電流Isの波形からから把握される)電源周期の1/6の周期の変動に重畳しているモータ高調波が低減されていることが分かる。またこれを反映して、図4に示された電源電流Isの波形は、図3に示されたそれよりも正弦波に近い。
図5及び図6はいずれも、電源電流Isにおける高調波次数と高調波電流との関係を示すグラフである。いずれの図においても規格JISC61000−3−2で規定されている高調波電流の限度値(但し有効入力電力が600Wを超える空気調和機に適用されるもの)も併記した。また、これらの図では電源周波数として50Hzを、モータ高調波の周波数として1405Hzを、それぞれ採用した。
図5において各次数の右側の棒グラフは、図2に示された構成を採用した場合における高調波電流を示す。図5において各次数の左側の棒グラフは、図2に示された構成において繰り返し制御器714が繰り返し制御器715と類似して、電源周期Tsに亘って有効偏差Δidを累加した結果に所定ゲインを乗じて、有効電圧指令Vidを求めた場合における高調波電流を示す。
図6において各次数の右側の棒グラフは、本実施の形態にかかる制御装置を用いた場合の高調波電流を示す。図6において各次数の左側の棒グラフは、図2に示された構成を採用した場合における高調波電流を示し、図5において各次数の右側の棒グラフで示されたものと同一である。
図5、図6共に、電源周波数の6n倍の変動を反映し、5,7次、11,13次、17,19次において高調波電流が大きく現れている。またモータ高調波の周波数が電源周波数のほぼ28倍であることを反映し、27次、29次において高調波電流が大きく現れている。
図5から理解されるように、比較例の構成において、繰り返し制御器714が電源周期Tsに基づいても回転周期Tmに基づいても、モータ高調波に起因する27次、29次の高調波は上記限度値を超えている。
これは有効補償電流idに電源周波数の6n倍成分と、モータ高調波が含まれると、回転周期Tmあるいは電源周期Tsのいずれか一方に基づいた繰り返し制御器を行っても、高調波電流補償が不十分とあることを表している。
これに対して図6から理解されるように、本実施の形態にかかる制御装置7を用いた場合には、いずれの次数においても高調波電流が限度値を下回っていることがわかる。
このようにして本実施の形態によれば、アクティブフィルタを用いることにより、モータの回転による発生する高調波電流を抑制できることがわかる。
第2の実施の形態.
図7は第2の実施の形態の構成を部分的に示すブロック図であり、制御装置7の一部のみを抽出している。第2の実施の形態における制御装置7は、第1の実施の形態における制御装置7の有効電圧指令生成部75Aを、有効電圧指令生成部75Bに置換して得られる構成を有している。
有効電圧指令生成部75Bも有効電圧指令生成部75Aと同様に、有効補償電流idと、有効補償電流指令id*とを含む組に対し、回転周期Tm及び回転位相θm並びに電源周期Ts及び電源位相θsに基づいた電流制御を施す。当該電流制御により、有効電圧指令Vidが求められる。
有効電圧指令生成部75Bは減算器712及び繰り返し制御器716を備える。減算器712及び繰り返し制御器716の入力及び出力並びに実行される処理は、第1の実施の形態におけるそれぞれの入力及び出力並びに実行される処理と同一である。よって第2の実施の形態において求められる第1成分vd1も、第1の実施の形態において求められる第1成分vd1と同一である。
有効電圧指令生成部75Bは有効補償電流指令id*から第2成分vd2を生成するフィードフォワード制御部72bを備える。フィードフォワード制御部72bは、進み補償器721と関数処理器722とを備える。
進み補償器721は、回転周期Tmに基づいて、所定の遅延時間Taで、有効補償電流指令id*を進相させて進相成分im2*を求める。遅延時間Taの設定については後述する。
第1の実施の形態における繰り返し制御器714への入力と同様に、進み補償器721には有効補償電流指令id*それ自体では無く、その回転周期Tmに基づく高調波電流の成分を抽出した抽出値im1*が入力することが望ましい。このような成分を抽出する抽出処理を行うため、有効電圧指令生成部75Bはハイパスフィルタ717を備える。ハイパスフィルタ717の動作それ自体は第1の実施の形態と同じであるので、ここでの説明は省略する。
関数処理器722は、進相成分im2*に対して伝達関数G(s)に従った処理を行って、第2成分vd2を求める。伝達関数G(s)については、遅延時間Taの設定と共に、後述する。
有効電圧指令生成部75Bは加算器718を備える。加算器718は第1の実施の形態と同様に動作する。即ち第1成分vd1と第2成分vd2とを加算して、有効電圧指令Vidを出力する。
以上のことから、フィードフォワード制御部72bは、伝達関数(G(s))を有するフィードフォワード制御を、有効補償電流指令id*(望ましくは抽出値im1*)に対して行って第2成分vd2を求める機能を果たす、と把握できる。
フィードフォワード制御部72bの動作についてより詳細に説明する。図8は、並列形アクティブフィルタ6と設置点との間の構成の等価回路を示す。並列形アクティブフィルタ6の出力電圧Vrと、設置点電圧Voとを導入した。また制御帯域となる100〜3000Hzでは抵抗分の影響がないので無視している。
出力電圧Vrに対する補償電流Icの伝達関数は下式(1)で表される。
更に、設置点電圧Voが電源電圧を反映し、外乱のない正弦波電圧であると考えることができる。この場合、設置点電圧Voは高調波成分を有しないので、式(1)のうち、P2(s)・Vo(s)の項は無視できて、下式(2)が得られる。
ここで伝達関数G(s)は、補償電流Icから出力電圧Vrを得るための伝達関数であることは明白である。つまり伝達関数G(s)は、補償電流Icの指令値たる補償電流指令Ic*を導入して式(3)を満足する。
いま、有効補償電流idについての指令値たる有効補償電流指令id*に対する処理を行うのであるから、式(3)に示されるように、関数処理器722によって有効電圧指令Vidのうちの第2成分を求めることは妥当な演算である。
関数処理器722において発生する遅延時間を考慮すると、関数処理器722の処理対象となるデータを、進み補償器721によって遅延時間Taだけ進める必要がある。
フィードフォワード制御部72bにおける動作として、非特許文献1で紹介される零位相差追従制御法(Zero Phase Error Tracking Control method : ZPETC)が採用される場合を例に採って説明する。
式(1)の右辺で示されるシステムを離散化した離散時間システムにおいて、零点の一つが不安定零点として、零位相差追従制御法で設計したフィードフォワード制御器を想定すると、その伝達関数Gz[z]は下式(4)で表される(算出過程は非特許文献1等で公知であるので省略する)。
このように想定されたフィードフォワード制御器に対し、2サンプル先の補償電流指令Ic*[k+2]を与えると、補償電流指令Ic*[k]から実際の補償電流Ic[k]までの伝達関数は、下式(5)で表される。
図9は、式(5)に基づいて、補償電流指令Ic*[k]から補償電流Ic[k]までの周波数特性を示すボード線図である。図9で示されるように、上述の離散時間システムにおいて零点の一つのみを不安定零点とした場合には、2サンプル先の補償電流指令Ic*[k+2]を用いて補償電流指令Ic*[k]を求めることにより、補償電流指令Ic*[k]と補償電流指令Ic*[k]との位相差が零となる。つまり、補償電流指令Ic*[k]の補償電流指令Ic*[k]への位相における追従誤差が零となる。
よってフィードフォワード制御部72bにおいて、遅延時間Taを2/fc(fc:有効補償電流指令id*をサンプリングしてフィードフォワード制御を行うサンプリング周波数)に設定することにより、フィードフォワード制御部72bで位相における追従後差を零にすることができる。
この際、ハイパスフィルタ717の遅延時間Tcをも考慮すると、Ta=2/fc+Tcとなる。
図10は、本実施の形態にかかる制御装置7を採用した場合の、電源電流Is、負荷電流Io、補償電流Ic、有効補償電流id、無効補償電流iqの波形を示すグラフである。図11は、本実施の形態について、電源電流Isにおける高調波次数と高調波電流との関係を示すグラフであり、図5、図6と同様に規格JISC61000−3−2で規定されている高調波電流の限度値も併記した。また、図11では図5、図6と同様に、電源周波数として50Hzを、モータ高調波の周波数として1405Hzを、それぞれ採用した。
図11において各次数の右側の棒グラフは、本実施の形態にかかる制御装置7を用いた場合の高調波電流を示す。図11において各次数の左側の棒グラフは、図2に示された構成を採用した場合における高調波電流を示し、図5において各次数の右側の棒グラフで示されたものと同一である。
図11から理解されるように、本実施の形態にかかる制御装置7を用いた場合には、いずれの次数においても高調波電流が限度値を下回っていることがわかる。
このようにして本実施の形態によれば、アクティブフィルタを用いることにより、電源周波数に起因した高調波電流だけでなく、モータの回転による発生する高調波電流を抑制できることがわかる。
また、本実施の形態によれば、フィードフォワード制御を採用することで、繰り返し制御を用いるよりも、高速かつ安定した高調波電流の抑制が実現される観点で好適である。具体的には、電源周期Tsとは異なり、回転周期Tmは変動する。本実施の形態では回転周期Tmが変動する周期や幅が大きくても、高調波電流の抑制が高速に実行され、以て安定した高調波電流の抑制が実現される。
なお、上述の離散時間システムにおいて零点の二つのみを不安定零点とした場合には、3サンプル先の補償電流指令Ic*[k+3]を用いて補償電流指令Ic*[k]を求めることにより、補償電流指令Ic*[k]と補償電流指令Ic*[k]との位相差が零となる。この場合には、本実施の形態においてTa=3/fc+Tcとすることが望ましい。
進み補償器721の構成や動作については、例えば特許文献2で公知であるので、説明は簡単に留める。例えば進み補償器721は、回転周期Tmの整数倍の期間、例えばM・Tm(Mは正整数)に亘って有効偏差Δidを記憶する。そして進み補償器721は、回転位相θmを得た時点から、遅延時間(M・Tm−Ta)だけ遡った時点の有効偏差Δidを出力する。回転周期Tmを一定と見なせば、進み補償器721が出力する有効偏差Δidは、遅延時間Taだけ回転位相θmに対して進相となる。
なるほど、上述の様に回転周期Tmは変動するものの、その進み補償器721に対する影響は、進み補償器721自身の機能を含めたフィードフォワード制御によって排除されることになる。
第3の実施の形態.
図12は第3の実施の形態の構成を部分的に示すブロック図であり、制御装置7の一部のみを抽出している。第3の実施の形態における制御装置7は、第1の実施の形態における制御装置7の有効電圧指令生成部75A及び無効電圧指令生成部76Aを、それぞれ有効電圧指令生成部75C及び無効電圧指令生成部76Cに置換して得られる構成を有している。
有効電圧指令生成部75Cも有効電圧指令生成部75Aと同様に、有効補償電流idと、有効補償電流指令id*とを含む組に対し、回転周期Tm及び回転位相θm並びに電源周期Ts及び電源位相θsに基づいた電流制御を施す。当該電流制御により、有効電圧指令Vidが求められる。
無効電圧指令生成部76Cも無効電圧指令生成部76Aと同様に、無効補償電流iqと、無効補償電流指令iq*とを含む組に対し、電源周期Ts及び電源位相θsに基づいた電流制御を施す。当該電流制御により、無効電圧指令Viqが求められる。
有効電圧指令生成部75Cは、有効電圧指令生成部75Bの繰り返し制御器716及びフィードフォワード制御部72bを、それぞれPI制御器714b及びフィードフォワード制御部72cに、それぞれ置換して得られる構成を有している。
つまり、減算器712から得られた有効偏差Δidに対して、PI制御器714bがPI制御を行って、第1成分vd1が得られる。
フィードフォワード制御部72cは、ハイパスフィルタ717と、進み補償器721,724と、加算器723と、関数処理器722とを含む。
ハイパスフィルタ717は第2の実施の形態で説明された動作、つまり有効補償電流指令id*から回転周期Tmに基づく高調波電流の成分を抽出した抽出値im1*の出力を行う。
進み補償器721は第2の実施の形態で説明された動作、つまり回転周期Tmに基づいて、抽出値im1*を遅延時間Taで進相させ、進相成分im2*を求める。遅延時間Taはハイパスフィルタ717の遅延時間Tcを考慮して、第2の実施の形態で説明されたように、例えばTa=2/fc+Tcに設定される。
進み補償器724は、所定の遅延時間Tbで、電源周期Tsに基づいて有効補償電流指令id*を遅延時間Tbで進相させ、進相成分id2*を求める。遅延時間Tbは第2の実施の形態で説明されたようにして、例えばTb=2/fcに設定される。
加算器723は進相成分im2*,id2*を加算して両者の和i2*を得る。
関数処理器722は和i2*に対して、第2の実施の形態で説明された伝達関数G(s)に従った処理を行い、第2成分vd2を生成する。
第1の実施の形態と同様に、第1成分vd1と第2成分vd2とは加算器718とは加算器718で加算され、その和として有効電圧指令vidが得られる。
無効電圧指令生成部76Cは、減算器713、加算器719、フィードフォワード制御部73、PI制御器715bを備える。
減算器713は、第1の実施の形態と同様にして無効偏差Δiqを求める。
PI制御器715bは、無効偏差Δiqに対してPI制御を行って、無効電圧指令Viqについての第1成分vq1を出力する。
フィードフォワード制御部73は、第2の実施の形態で説明された伝達関数G(s)を有するフィードフォワード制御を無効補償電流指令iq*に対して行って、無効電圧指令Viqについての第2成分vq2を求める。
加算器719は、第1成分vq1と第2成分vq2との和として、無効電圧指令Viqを出力する。
フィードフォワード制御部73は、進み補償器731と関数処理器732とを含む。
進み補償器731は、電源周期Tsに基づいて、遅延時間Tbで無効補償電流指令iq*を進相させて進相成分im3*を求める。関数処理器732は、進相成分im3*を伝達関数G(s)に従って処理して無効補償電流についての第2成分vq2を求める。
遅延時間Ta,Tbを上述の様に設定し、伝達関数G(s)を第2の実施の形態と同様に設定することにより、第2の実施の形態と同様にして、第2成分vd2,vq2は零位相差追従制御に従って求められる。関数処理器722,732によってそれぞれ有効補償電流指令id*、無効補償電流指令iq*から第2成分vd2,vq2を求めることは、式(3)に鑑みて妥当な演算である。
進み補償器724,731は、第2の実施の形態で説明された進み補償器721の構成と類似した構成で実現できる。
例えば進み補償器724は、電源周期Tsの整数倍の期間、例えばJ・Tm(Jは正整数)に亘って抽出値im1*を記憶する。そして進み補償器724は、電源位相θsを得た時点から、遅延時間(J・Ts−Tb)だけ遡った時点の抽出値im1*を出力する。電源周期Tsは一定と見なせば、進み補償器724が出力する抽出値im1*は、遅延時間Tbだけ電源位相θsに対して進相となる。
例えば進み補償器731は、電源周期Tsの整数倍の期間、例えばL・Tm(Lは正整数)に亘って無効補償電流指令iq*を記憶する。そして進み補償器731は、電源位相θsを得た時点から、遅延時間(L・Ts−Tb)だけ遡った時点の無効補償電流指令iq*を出力する。電源周期Tsは一定と見なせば、進み補償器731が出力する無効補償電流指令iq*は、遅延時間Tbだけ電源位相θsに対して進相となる。
図13は、本実施の形態にかかる制御装置7を採用した場合の、電源電流Is、負荷電流Io、補償電流Ic、有効補償電流id、無効補償電流iqの波形を示すグラフである。図14は、本実施の形態について電源電流Isにおける高調波次数と高調波電流との関係を示すグラフであり、図5、図6と同様に規格JISC61000−3−2で規定されている高調波電流の限度値も併記した。また、図14では図5、図6と同様に、電源周波数として50Hzを、モータ高調波の周波数として1405Hzを、それぞれ採用した。
図14において各次数の右側の棒グラフは、本実施の形態にかかる制御装置7を用いた場合の高調波電流を示す。図14において各次数の左側の棒グラフは、図2に示された構成を採用した場合における高調波電流を示し、図5において各次数の右側の棒グラフで示されたものと同一である。
図14から理解されるように、本実施の形態にかかる制御装置7を用いた場合には、いずれの次数においても高調波電流が限度値を下回っていることがわかる。
このようにして本実施の形態によれば、繰り返し制御器を用いなくても、PI制御器を用いて、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
第4の実施の形態.
上記実施の形態においてハイパスフィルタ717が担っていた、回転周波数の成分を抽出する抽出処理は、他の構成によって実現することができる。
図15は、第1の実施の形態において採用されたハイパスフィルタ717に代替する、dq変換器717bを示すブロック図である。dq変換器717bは回転位相θmのN倍の位相N・θmに基づく座標変換を行い、入力された有効偏差Δidのうち位相N・θmと同相の成分を偏差Δim*として出力する。このようにしてdq変換器717bは、モータ高調波の成分を抽出する抽出処理を行う抽出器として機能する。
第2の実施の形態、第3の実施の形態においてもハイパスフィルタ717をdq変換器717bに置換して、有効補償電流指令id*から抽出値im1*を得ることができる。
第5の実施の形態.
図9に示されたように、零位相差追従制御法では、振幅に誤差が生じる。但し、モータ高調波を補償する場合には、補償する対象となる周波数成分を1つと見なせる。よって、第2の実施の形態において、式(4)におけるゲインKを、モータ高調波の周波数に応じて可変することが望ましい。これにより、第2成分vd2は有効補償電流指令id*に対し、位相だけでなく振幅においても追従性が向上する。
第3の実施の形態においても同様にして、第2成分vd2の有効補償電流指令id*に対する追従性、第2成分vq2の無効補償電流指令iq*に対する追従性は、位相だけでなく振幅においても向上する。
変形.
第1の実施の形態では有効電圧指令生成部75Aと無効電圧指令生成部76Aとが対となって、第2の実施の形態では有効電圧指令生成部75Bと無効電圧指令生成部76Aとが対となって、第3の実施の形態では有効電圧指令生成部75Cと無効電圧指令生成部76Cとが対となって、それぞれ制御装置7に採用されている。
他方、瞬時有効電力と瞬時無効電力とは位相が直行するので、有効電圧指令vidと、無効電圧指令viqとは独立して求めることができる。
よって制御装置7は、無効電圧指令生成部76Cを、有効電圧指令生成部75A,75Bのいずれか一方と組み合わせて採用することができる。同様に、制御装置7は、有効電圧指令生成部75Cを、無効電圧指令生成部76Aと組み合わせて採用することができる。
1 交流電源
2 電力変換器
6 並列形アクティブフィルタ
7 制御装置
8 モータ
72b,72c,73 フィードフォワード制御部
74 駆動信号生成部
75A,75B,75C 有効電圧指令生成部
76A,76C 無効電圧指令生成部
712,713 減算器
714,715,716 繰り返し制御器
714b,715b PI制御器
717 ハイパスフィルタ
717b dq変換器
718,719,723 加算器
721,724,731 補償器
722,732 関数処理器

Claims (14)

  1. 交流電源(1)から入力した交流の電源電流(Is)と補償電流(Ic;id,iq)との和たる負荷電流(Io)に電力変換を行ってモータ(8)へ電力を供給する電力変換器(2)に対し、前記補償電流を駆動信号(G)に従ったスイッチング動作によって供給するアクティブフィルタ(6)を制御する制御装置(7)であって、
    前記アクティブフィルタの出力電圧(Vr)の指令値たる電圧指令(Vid,Viq)に基づいて前記駆動信号を生成する駆動信号生成部(74)と、
    前記補償電流のうち瞬時有効電力に寄与する成分たる有効補償電流(id)と前記有効補償電流の指令値たる有効補償電流指令(id*)とを含む組に対し、前記モータの回転周期(Tm)及び前記モータの回転位相(θm)並びに前記交流電源の電源周期(Ts)及び前記交流電源の電源位相(θs)とに基づいた電流制御を施して、前記出力電圧のうち前記瞬時有効電力に寄与する成分の指令値たる有効電圧指令(Vid)を求める有効電圧指令生成部(75A,75B,75C)と
    を備える制御装置。
  2. 請求項1記載の制御装置であって、
    前記補償電流のうち瞬時無効電力に寄与する成分たる無効補償電流(iq)と前記無効補償電流の指令値たる無効補償電流指令(iq*)とを含む組に対し、前記電源周期(Ts)及び前記電源位相(θs)に基づいた電流制御を施して、前記出力電圧の前記瞬時無効電力に寄与する成分の指令値たる無効電圧指令(Viq)を求める無効電圧指令生成部(76A,76C)
    を更に備える制御装置。
  3. 請求項1または請求項2記載の制御装置であって、
    前記有効電圧指令生成部(75A)は、
    前記有効補償電流指令(id*)に基づく値(Δid)を前記電源周期(Ts)に亘って累加した結果に所定ゲインを乗じて第1成分(vd1)を求める第1繰り返し制御器(716)と、
    前記値を前記回転周期(Tm)に亘って累加した結果に所定ゲインを乗じて第2成分(vd2)を求める第2繰り返し制御器(714)と、
    前記第1成分と前記第2成分とを加算して前記有効電圧指令(Vid)を出力する加算器(718)と
    を有する制御装置。
  4. 請求項3記載の制御装置であって、
    前記値(Δid)に対して、前記電源周期(Ts)の逆数の第1の所定数(A)倍である周波数の成分を低減し、前記回転周期(Tm)の逆数の第2の所定数(N)倍である周波数の成分を抽出する抽出処理を行い、前記抽出処理が施された前記値(Δim)を前記第2繰り返し制御器(714)に与える抽出器(717,717b)
    を更に備え、
    前記第1の所定数は、前記交流電源(1)が単相交流電源であれば2であり、前記交流電源が三相交流電源であれば6であり、
    前記第2の所定数は、前記モータ(8)の極対数と、前記モータの相数に対するスロット数の比との最小公倍数以上に設定される、制御装置。
  5. 請求項1又は請求項2記載の制御装置であって、
    前記有効電圧指令生成部(75B)は、
    前記有効補償電流指令(id*)に基づく値(Δid)を前記電源周期(Ts)に亘って累加した結果に所定ゲインを乗じて第1成分(vd1)を求める第1繰り返し制御器(716)と、
    前記出力電圧(Vr)の前記補償電流(Ic)に対する伝達関数(G(s))を有するフィードフォワード制御を前記有効補償電流指令に対して行って第2成分(vd2)を求めるフィードフォワード制御部(72b)と、
    前記第1成分と前記第2成分とを加算して前記有効電圧指令(Vid)を出力する加算器(718)と
    を有する制御装置。
  6. 請求項5記載の制御装置であって、
    前記フィードフォワード制御部(72b)は、
    前記回転周期(Tm)に基づいて、前記フィードフォワード制御で位相の追従誤差を零とする遅延時間(Ta)で、前記有効補償電流指令(id*,im1*)を進相させて進相成分(im2*)を求める進み補償器(721)と、
    前記進相成分を前記伝達関数に従って処理して前記第2成分(vd2)を求める関数処理器(722)と
    を含む制御装置。
  7. 請求項6記載の制御装置であって、
    前記フィードフォワード制御部(72b)は、
    前記有効補償電流指令(id*)に対して、前記電源周期(Ts)の逆数の第1の所定数(A)倍である周波数の成分を低減し、前記回転周期(Tm)の逆数の第2の所定数(N)倍である周波数の成分を抽出する抽出処理を行い、前記抽出処理が施された前記有効補償電流指令(im1*)を前記進み補償器(721)に与える抽出器(717,717b)
    を更に含み、
    前記第1の所定数は、前記交流電源(1)が単相交流電源であれば2であり、前記交流電源が三相交流電源であれば6であり、
    前記第2の所定数は、前記モータ(8)の極対数と、前記モータの相数に対するスロット数の比との最小公倍数以上に設定される、制御装置。
  8. 請求項1又は請求項2記載の制御装置であって、
    前記有効電圧指令生成部(75C)は、
    前記有効補償電流指令(id*)から前記有効補償電流(id)を減じた偏差である有効偏差(Δid)を求める減算器(712)と、
    前記有効偏差に対して比例積分制御を行って第1成分(vq1)を出力するPI制御器(714b)と、
    前記出力電圧(Vr)の前記補償電流(Ic)に対する伝達関数(G(s))を有するフィードフォワード制御を前記有効補償電流指令に対して行って第2成分(vd2)を求めるフィードフォワード制御部(72c)と、
    前記第1成分と前記第2成分との和として前記有効電圧指令(Vid)を出力する加算器(718)と
    を有する、制御装置。
  9. 請求項8記載の制御装置であって、
    前記フィードフォワード制御部(72c)は、
    前記電源周期(Ts)に基づいて、前記フィードフォワード制御で位相の追従誤差を零とする第1の遅延時間(Tb)で、前記有効補償電流指令を進相させて第1の進相成分(id2*)を求める第1の進み補償器(724)と、
    前記有効補償電流指令(id*)に対して、前記電源周期(Ts)の逆数の第1の所定数(A)倍である周波数の成分を低減し、前記回転周期(Tm)の逆数の第2の所定数(N)倍である周波数の成分を抽出する抽出処理を行い、前記抽出処理が施された前記有効補償電流指令(im1*)を出力する抽出器(717,717b)と、
    前記回転周期(Tm)に基づいて、前記フィードフォワード制御で位相の追従誤差を零とする第2の遅延時間(Ta)で、前記抽出処理が施された前記有効補償電流指令を進相させて第2の進相成分(im2*)を求める第2の進み補償器(721)と、
    前記第1の進相成分と前記第2の進相成分との和(i2*)を前記伝達関数(G(s))に従って処理して前記第2成分(vd2)を求める関数処理器(722)と
    を含み、
    前記第1の所定数は、前記交流電源(1)が単相交流電源であれば2であり、前記交流電源が三相交流電源であれば6であり、
    前記第2の所定数は、前記モータ(8)の極対数と、前記モータの相数に対するスロット数の比との最小公倍数以上に設定される、制御装置。
  10. 請求項3〜4のいずれか一つに記載の制御装置であって、
    前記補償電流のうち瞬時無効電力に寄与する成分たる無効補償電流(iq)の指令値たる無効補償電流指令(iq*)に基づく値(Δiq)を前記電源周期(Ts)に亘って累加した結果に所定ゲインを乗じて、前記出力電圧(Vr)のうち前記瞬時無効電力に寄与する成分の指令値たる無効電圧指令(Viq)を求める第3繰り返し制御器(715)と
    を有する無効電圧指令生成部(76A)
    を更に備える制御装置。
  11. 請求項5〜9のいずれか一つに記載の制御装置であって、
    前記補償電流のうち瞬時無効電力に寄与する成分たる無効補償電流(iq)の指令値たる無効補償電流指令(iq*)に基づく値(Δiq)を前記電源周期(Ts)に亘って累加した結果に所定ゲインを乗じて、前記出力電圧(Vr)のうち前記瞬時無効電力に寄与する成分の指令値たる無効電圧指令(Viq)を求める第3繰り返し制御器(715)と
    を有する無効電圧指令生成部(76A)
    を更に備える制御装置。
  12. 請求項3〜9のいずれか一つに記載の制御装置であって、
    前記補償電流のうち瞬時無効電力に寄与する成分たる無効補償電流(iq)を、前記無効補償電流の指令値たる無効補償電流指令(iq*)から減じた偏差である無効偏差(Δiq)を求める減算器(713)と、
    前記出力電圧(Vr)のうち前記瞬時無効電力に寄与する成分の指令値たる無効電圧指令(Viq)を、前記無効電圧指令の第1成分(vq1)と前記無効電圧指令の第2成分(vq2)との和として出力する加算器(719)と
    前記無効偏差に対して比例積分制御を行って、前記無効電圧指令の前記第1成分を出力する第2のPI制御器(715b)と、
    前記出力電圧(Vr)の前記補償電流(Ic)に対する伝達関数(G(s))を有するフィードフォワード制御を前記無効補償電流指令に対して行って前記無効電圧指令の前記第2成分を求めるフィードフォワード制御部(73)と、
    を有する、制御装置。
  13. 請求項12記載の制御装置であって、
    前記フィードフォワード制御部(73)は、
    前記電源周期(Ts)に基づいて、前記フィードフォワード制御で位相の追従誤差を零とする遅延時間(Tb)で、前記無効補償電流指令(iq*)を進相させて進相成分(im3*)を求める進み補償器(731)と、
    前記進相成分を前記伝達関数に従って処理して前記無効電圧指令の前記第2成分(vq2)を求める関数処理器(732)と
    を含む制御装置。
  14. 請求項5〜9、11〜13のいずれか一つに記載の制御装置であって、
    前記伝達関数(G(s))のゲイン(K)は前記回転周期(Tm)の逆数の所定数(N)倍に応じて異なり、
    前記所定数は、前記モータ(8)の極対数と、前記モータの相数に対するスロット数の比との最小公倍数以上に設定される、制御装置。
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