JP5622437B2 - 中性点クランプ式電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、鉄道車両などに用いられる中性点クランプ式電力変換装置に関する。
鉄道車両では、3レベル出力のNPC変換器が主変換装置(単相コンバータ+3相インバータ)に用いられる場合がある。このシステムは、通常の2レベル出力変換器に比べ、高調波が小さい特徴がある。レールに流れる電流の高周波帯域は、列車の信号として用いられるため、高調波が小さい同システムが適している。
しかしながら、同システム固有の現象であるインバータ出力周波数の3倍の高周波が発生する。この高周波の周波数スペクトル成分がインバータ出力周波数の変動と共に動き、ATCなどで用いられる信号帯(500Hz〜2kHz付近の非同期成分)を横切り、問題となる場合がある(このような500Hz〜2kHz信号帯があるかどうか、その許容レベルがどうか、による)。この要因は、PCインバータから中性点へ流れる電流により、中性点の電位がインバータ出力周波数の3倍で脈動し、この成分が単相NPCコンバータから帰線(レール)へ流れるからである。
特に、鉄道車両の場合、前記ATC等の信号周波数帯の帰線電流許容値は、基本波電流(50Hz/60Hz)の10000分の1程度のオーダーと微弱なレベルであり、厳密な抑制が要求される。
この問題に対して、登録3585733では、インバータとコンバータの中性点を切り離して、インバータによる影響がコンバータ出力に現われないようにしている。しかしながら、コンバータ・インバータの個々にコンデンサが分割されるため、直流安定化のための総容量が増加するなど課題がある。
一方、中性点電位の変動を抑制する制御法として、登録3182322では、インバータの3相出力電圧に対して、一定のバイアス電圧を重畳する方式がある。しかしながら、このバイアス電圧の大きさに制限を受けて、出力電圧が大きい領域では利用できない課題がある。
バイアス電圧量を中性点電位のアンバランス量に応じて制御する方式もあるが、フィードバック制御になるため、インバータ出力周波数が高くなり、中性点電位の脈動周波数が高くなる領域では、十分な効果が得られない。
また、フィードフォワード方式として、特開平8−317663には、3相NPCインバータが理論上、中性点電位変動を生じない演算方式が提案されているが、演算式が複雑であり、実用化は難しかった。
本発明は、三相NPC変換器の中性点電流および中性点電位の脈動を、高い周波数成分まで簡単な制御アルゴリズムにて精度よく抑制する方式を実現することを目的とする。
本発明の一実施例に係る中性点クランプ式電力変換装置は、3つの電位を有した直流電源に接続され三相負荷を駆動する、3レベルを出力可能な中性点クランプ式(NPC)の三相インバータと、三相電圧指令を演算する手段12と、前記三相電圧指令および前記三相負荷に流れる負荷電流に応じて、前記三相インバータの中性点電位の変動を抑制するように零相バイアス電圧補償量を演算する中性点電位変動抑制手段23と、当該零相バイアス電圧補償量を前記三相電圧指令に加算して補正する手段14とを具備し、前記中性点電位変動抑制手段23は、前記三相電圧指令の絶対値と前記負荷電流とに応じて前記三相インバータの中性点に流れる中性点電流を演算する中性点電流推定手段と、前記三相電圧指令の符号と前記負荷電流とに応じて所定単位の零相バイアス電圧補償を施すことによって変化する前記中性点電流の変化量を推定する中性点電流変化量推定手段と、前記中性点電流推定手段により演算される前記中性点電流と前記中性点電流変化量推定手段により推定される前記中性点電流変化量とに応じて零相バイアス電圧補償量を演算する手段とを具備する
三相NPC変換器の中性点電流および中性点電位の脈動を、高い周波数成分まで簡単な制御アルゴリズムにて精度よく抑制する方式を実現する。
本発明の一実施例に係る中性点クランプ式電力変換装置の構成を示す図。 本発明の一実施例に係る零相バイアス補償量演算部の詳細構成を示す図。 式(3)を説明するための図。 本発明の第2実施例に係る零相バイアス補償量演算部の詳細構成を示す図。 本発明の第3実施例に係る零相バイアス補償量演算部の詳細構成を示す図。 本補償がない場合のモータ電流,補償前の三相変調率指令,補償後の三相変調率指令,零相バイアス補償量,インバータから直流リンク部の中性点に流れる中性点電流Inpを示す波形図。 本補償を施した場合のモータ電流,補償前の三相変調率指令,補償後の三相変調率指令,零相バイアス補償量,インバータから直流リンク部の中性点に流れる中性点電流Inpを示す波形図。 本補償を施した場合のモータ電流,補償前の三相変調率指令,補償後の三相変調率指令,零相バイアス補償量,インバータから直流リンク部の中性点に流れる中性点電流Inpを示す波形図。
以下、本発明に係る中性点クランプ式電力変換装置の実施例について、図面を参照して説明する。
(第1実施例)
第1実施例を図1に示す。本実施例は鉄道の交流電気車駆動システムを対象に記載している。単相交流架線電力をパンタグラフ1、主変圧器2を介して受電し、単相NPC(中性点クランプ式)PWMコンバータ3により、交流から直流に変換する。コンバータ3とインバータ6を結ぶ配線及びフィルタコンデンサ4−1、4−2の直列回路は直流リンク部を構成する。この直流リンク部は、このフィルタコンデンサ4−1、4−2により3レベルを有している。直流リンク部には、三相NPC−PWMインバータ6が接続され、三相NPC−PWMインバータ6は主電動機(誘導電動機)7を駆動する。
上記の主回路に対する制御部は、ベクトル制御に基づいて主回路を制御する。ここでは主電動機7の回転子の磁束軸をD軸とし、D軸に直交する軸をQ軸とするDQ軸回転座標系を導入している。記載してはいないが、D軸電流指令Id*,Q軸電流指令Iq*は、ノッチ指令に対応するトルク指令や速度に応じて決定されるものである。DQ軸電流指令Id*,Iq*に応じて、すべり周波数演算部17にて、すべり周波数wsを次式のように算出する。
Ws=R2/L2*Iq*/Id* …(1)
ここでR2は主電動機7の2次抵抗値、L2は主電動機7の自己インダクタンスである。主電動機7には回転速度検出器8を有しており、検出された回転速度Wrと、すべり周波数Wsを加算器18で加算することにより、インバータ出力周波数W1を決定する。W1は、積分器19にて積分されて、静止座標系の基準軸(例えばU相)からD軸までの位相差θdqとなる。
主電動機7の電流は、電流検出器9により検出されて、座標変換器20にて三相DQ変換されてD軸電流Id,Q軸電流Iqとなる。電流制御部10には、D軸電流偏差(=Id*−Id)とQ軸電流偏差(=Iq*−Iq)が入力されて、PI制御器などにより、それぞれの電流がそれぞれの電流指令に追従するようにインバータ出力のDQ軸電圧指令(Vd*,Vq*)が決定される。座標変換部11では、DQ三相変換により、三相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*が演算される。
直流リンク部のコンデンサ4−1の電圧は正側直流電圧VdcPと呼び、コンデンサ4−2の電圧は負側直流電圧VdcNと呼ぶ。それぞれ直流電圧検出器5により検出され、加算器22によって加算されて直流リンク部全体の直流電圧Vdcが算出される。
三相変調率指令演算部12では、三相電圧指令Vu*,Vv*,Vw*と直流電圧Vdcから、三相変調率指令Au*,Av*,Aw*を次式のように計算する。
Au*=Vu*/(Vdc/2)
Av*=Vv*/(Vdc/2) …(2)
Aw*=Vw*/(Vdc/2)
ここで、NPC変換器は、前述のように3レベルを有しており、その中性点が変動する。これを抑制するのが中性点電位抑制制御部23である。中性点電位抑制制御部23は、座標変換部16、零相バイアス補償量演算部13、加算器14から構成される。座標変換器16では、DQ軸電流指令Id*,Iq*を入力し、三相電流指令Iu*,Iv*,Iw*を演算する。零相バイアス補償量演算部13では、三相変調率指令Au*,Av*,Aw*と三相電流指令Iu*,Iv*,Iw*に基づき、零相バイアス補償量NPcmpALを演算する。零相バイアス補償量NPcmpALは、加算器14にて三相変調率指令Au*,Av*,Aw*と加算され、補正後三相変調率指令Au**,Av**,Aw**が出力される。
補正後三相変調率指令Au**,Av**,Aw**は、ゲート指令生成部15にて、キャリア発生部21で生成されたNPC変換器用のキャリアCAR1,CAR2と比較されて、インバータ6の各スイッチング素子へのゲート指令が生成される。
ここで、本実施例の特徴部分である零相バイアス補償量演算部13の詳細構成を図2に示す。基本的な構成は、中性点電流基準InpRefを中性点電流変化量InpRef2で除して、零相バイアス補償量NPcmpALを算出するものである。
中性点電流基準InpRefは、三相変調率指令Au*,Av*,Aw*によりインバータがスイッチング動作し、三相電流指令Iu*,Iv*,Iw*に一致したモータ電流Iu,Iv,Iwが流れた場合に、中性点に流れる電流を予測するものである。中性点電位Vnpは、中性点(コンデンサ4−1と4−2の接続点)からインバータの中性点電流InINVが図中矢印のように流れ出すと、コンデンサ4−2は放電され、コンデンサ4−1は充電されるので下がる。逆に中性点に中性点電流InINVが流れ込むと、コンデンサ4−2は充電され、コンデンサ4−1は放電されるので中性点電位Vnpは上がる。本発明の1実施例は、この中性点電流をできるだけ0に抑えることを目的としている。
一方、中性点電流変化量InpRef2は、零相バイアス補償量NPcmpALを1(=100%)として、加算器14にて三相変調率を補償した場合に、中性点電流InINVがどれほど変化するかを予測した値、すなわち中性点電流の零相バイアス補償量に対する感度である。よって、中性点電流の予測値である中性点電流基準InpRefを除算器27にて中性点電流変化量InpRef2で除することにより、零相バイアス補償量NPcmpALを求めることができる。更に実用的には、除算器27の出力に、零相バイアス補償量の値を制限するリミッタ28、演算により生じる不要な高周波成分を除去するフィルタ29、当該零相バイアス補償による中性点電位抑制制御の有効・無効を制御するための切り替えスイッチ30を有している。
中性点電流基準InpRefおよび中性点電流変化量InpRef2の演算の詳細を以下に説明する。
中性点電流基準InpRefは、各相の中性点電流予測値を加算器26で加算することにより算出する。例えば、U相の中性点電流予測値は後述するように、U相の変調率指令Au*の絶対値を1から減じ、U相電流指令Iu*と乗じることにより、算出することができる。
中性点電流変化量InpRef2も、各相の中性点電流変化量を加算器31で加算することにより算出する。例えば、U相の中性点電流変化量の場合、基本的にはU相変調率指令Au*の符号を符号器32(入力が正なら1、負なら−1を出力する)により演算し、該演算値とU相電流指令Iu*を乗じることにより、U相の中性点電流変化量を求めることができる。また、より厳密に中性点電流を抑制するための補償として、高精度補償部40(後述される)を備えている。
以上により中性点電流が抑制できる作用を示す。本実施例の構成は次のような考えに基づいている。
零相バイアス電圧補償を施さない場合、U相の中性点電流は次式に計算できる。
U相中性点電流=(1−|Au*|)×Iu … (3)
図3は式(3)を説明するための図であり、ゲート生成部15で処理される波形を示している。ここではU相についてのみ説明するが、V相、W相についても同様である。変調率Au*は正弦波であるが、ここでは時間方向に拡大した波形を示しているので、ほぼ直線となっている。変調率Au*が正の値であるとき、変調率Au*は図3のように三角波キャリアCAR1を横切る。
中性点電流が流れるのは、図1におけるインバータ6のゲートgu1、gu2、gu3、gu4がオフ、オン、オン、オフのときに限られる。すなわち、変調率Au*がキャリアCAR1の内側(図3では下)に位置するとき、中性点電流が流れる。三角形a、b、gで示すと、Au*が期間d、f間にあるとき、中性点電流が流れる。これは、変調率Au*が負の値をとり、キャリアCAR2を横切る時も同様に、変調率Au*がキャリアCAR2の内側(図3では上)に位置するとき、中性点電流が流れる。
ここでキャリアCAR1の斜辺a、bを含む直角三角形a,b,cを考える。この場合、中性点電流はd,e間で流れる。変調率Au*は0〜1の値であって、’1’のとき点aを通過する。三角形a,b,cと三角形a,d,eは合同であるから、変調率Au*は、線分の長さの比ae/acに等しい。従って、底辺bcの長さを1とすると、線分deの長さは、1−Au*である。つまり、中性点電流が流れる時間的割合は、1−Au*である。変調率Au*が負の場合も考慮すると、中性点電流は式(3)のように(1−|Au*|)の時間的割合で流れる。
中性点電流に流れる中性点電流の総和、すなわち、中性点電流基準InpRefは、(3)式をUVW相の各相について計算し加算することで算出することができる。一方、零相バイアス電圧補償量NPcmpALを加算した場合、U相中性点電流は次式により計算できる。
「U相中性点電流」=(1−|Au*+NPcmpAL|)×Iu
… (4)
(3)式と(4)式を比較して、Au*とAu*+NPcmpAL の符号が同じならば、零相バイアス電圧補償量NPcmpAL による中性点電流の変化量は、次式になる。
「零相バイアス電圧補償量によるU相中性点電流変化量」=
−Sign(Au*)×NPcmpAL×Iu …(5)
この(5)式は、零相バイアス電圧補償量がNPcmpALである場合であり、それが100%であるとして正規化すれば、(6)式になる。
「中性点電流変化量」=−Sign(Au*)×Iu … (6)
これをUVW相について計算し加算すれば、中性点電流変化量InpRef2を求めることができる。
よって、中性点電流を零にするためのことは、零相バイアス電圧補償量NPcmpALは、次のように考えればよい。
「零相バイアス電圧補償量NPcmpAL」=
「(3)式の総和(UVW相)」/「(6)式の総和(UVW相)」 … (7)
一方、前述のように“Au*とAu*+NPcmpAL”の符号が同一であれば、という仮定をしている。必ずしもこの仮定は成立しない。より厳密な補償のためには、次のように考える。
上記の仮定が成立しない可能性があるのは、|NPcmpAL|に対して|Au*|の方が小さくなる場合である。この場合、(4)式のAu*+NPcmpALの符号を参照すればよい。この方式を第2実施例として図4に示す。
まず、U相変調率指令Au*の絶対値と補償後のU相変調率指令Au**の絶対値を絶対値演算器35、36にて演算する。コンパレータ37にて2つを比較し、U相変調率指令Au*が補償後のU相変調率指令Au**より大きい場合には、切り替え器33にて、前記のようにU相変調率指令Au*の符号とU相電流指令Iu*を乗じてU相中性点電流変化量とする。一方、コンパレータ37にてU相変調率指令Au*が補償後のU相変調率指令Au**より小さい場合には、符号器38にて前回演算に利用した零相バイアス補償量NPcmpALの符号とU相電流指令Iu*を乗じて、U相中性点電流変化量とする。尚、Zインバース(Z−1)41は、前回演算に利用した値を記憶して出力する記憶部である。
また、|Au*|が小さいことを考えると、Au*+NPcmpALではなく、NPcmpALの符号のみを参照することもできる。図2の第1実施例では、このNPcmpALの符号を参照した例を示した。
更に、前述のように|NPcmpAL|と|Au*|の大きさで場合分けをするのではなく、Au*+NPcmpALの符号だけを用いて演算する方法も可能である。これを第3実施例として図5に示す。第1実施例、第2実施例と比べ、場合分けもなく最も簡素な構成で実現できる。
図6には、インバータ出力周波数30Hz,各相電流振幅300A, 変調率70%,力率0.9の場合のモータ電流(Iu,Iv,Iw),補償前の三相変調率指令(Au*,Av*,Aw*),補償後の三相変調率指令(Au**,Av*,Aw**),零相バイアス補償量NPcmpAL,インバータから直流リンク部の中性点に流れる中性点電流Inpを示す。
図6Aは、本補償がない場合であり、インバータ出力周波数の3倍で脈動する中性点電流Inpが流れることが分かる。これによって、直流リンク部の中性点電圧Vnpが脈動する。
図6Bは、図1および図2に示した本実施例での結果である。中性点電流は厳密には零ではないが、大域的にはほぼ零に抑えられていること分かる。これにより、図示してはいないが、直流リンク部の中性点電圧Vnpの脈動を抑制することができる。簡素な制御アルゴリズムに関わらず、大きな効果が得られることが分かる。
図6Cは、高精度補償部40がない場合の結果である。図6Bに比べて、スパイク状の電流が流れていることが分かる。高精度補償部40による効果が確認できるとともに、高精度補償部40が無い場合でも、中性点電流および中性点電圧Vnpの抑制において大きな効果が得られることが分かる。
また、図2におけるリミッタ28は、零相バイアス補償量を制限するのに有効である。零相バイアス補償量の演算は、中性点電流基準InpRefを中性点電流変化量InpRef2で除して求めているが、その演算入力値である三相電圧指令や電流指令、あるいは、電流指令の代わりに用いる電流は、ノイズやリプルを含むものであり、相互に除して求める零相バイアス電圧補償量も大きく変動することがある。これを有意な範囲な制限することで、過電流や制御破綻を回避することができる。
また、図2におけるフィルタ29も、前述と同様なリプルや脈動が含まれる零相バイアス電圧補償量を必要な帯域に制限することで、過電流や制御破綻を回避することができる。
前述のとおり、インバータ出力周波数の3倍の周波数成分のみを補償すればよく、それより高い成分は除去することが望ましい。交流電気車などでは、インバータは1パルスモードまで出力電圧を高く利用する。このような1パルスモードでは中性点電流は原理上流れない。よって、フィルタの遮断周波数は、インバータの出力周波数の最高周波数ではなく、1パルスモードになる出力周波数の3倍より高く設定することが有効である。
以上により、中性点電流の脈動成分を抑制することで、中性点電圧の変動を抑制することができる。
交流電気車システムでは、架線に流れる電流が軌道回路などの信号系を妨害する(誘導障害)ことを避けることが必要である。例えば、自動列車制御装置(ATC)で利用される信号には、帰線電流(レールに流れる電流)の500Hz〜2000Hz帯を利用するものがある。この許容信号レベルは非常に微弱なものである。一般にPWMコンバータは、電源に同期した奇数次あるいは偶数次に大きな高調波成分を有しており、その間の非同期成分は低いレベルしか生じない。しかしながら、PWMコンバータがNPC変換器であり、その中性点電圧が脈動する場合、中性点電圧の脈動周波数とその大きさに応じて非同期成分が生じることになる。その脈動周波数はインバータ出力周波数の3倍の周波数であり、コンバータ側がそれを検知して補償する「フィードバック補償」では、周波数が高いこと、また、許容レベルが微弱であることから有効ではない。一方、本構成により、中性点電圧の脈動源であるインバータ側にて、フィードフォワード的に補償することにより、中性点電圧自体の脈動を抑制することにより、前記のようなコンバータ交流側電流に含まれる非同期成分を低減することができる。特に、公知例にあるフィードフォワード演算は複雑であり、マイコンへの処理負荷(演算時間、コード量)がかかり、実現性が乏しい。本実施例による演算は厳密解ではない部分がある一方、アルゴリズムは簡単であり、実装上の問題がない。
なお、本実施例では、各電流指令と実電流が一致するように電流制御10を有しており、DQ軸電流指令Id*,Iq*に実電流Id,Iqは一致する。すなわち、三相電流指令Iu*,Iv*,Iw*と実三相電流Iu,Iv,Iwは一致すると考えてよい。よって、中性点電流基準InpRefや中性点電流変化量InpRef2の演算には電流指令Iu*,Iv*,Iw*を用いたが、実電流Iu,Iv,Iwであっても同様な作用効果を得ることができる。また、本実施例では、三相変調率指令Au*,Av*,Aw*に対する中性点電位補償方法を示したが、(2)式で示したように、三相変調率指令と三相電圧指令は直流電圧倍の関係があり、等価と考えることができる。よって、三相電圧指令に対して、同様な中性点電位補償方法を構築することが可能である。
1…パンタグラフ、2…主変圧器、3…単相NPCコンバータ、4…フィルタコンデンサ、5…直流電圧検出器、6…NPC三相インバータ、7…電動機、8…回転速度検出器、23…中性点電位抑制制御部。

Claims (9)

  1. 3つの電位を有した直流電源に接続され三相負荷を駆動する、3レベルを出力可能な中性点クランプ式(NPC)の三相インバータと、
    三相電圧指令を演算する手段と、
    前記三相電圧指令および前記三相負荷に流れる負荷電流に応じて、前記三相インバータの中性点電位の変動を抑制するように零相バイアス電圧補償量を演算する中性点電位変動抑制手段と、
    当該零相バイアス電圧補償量を前記三相電圧指令に加算して補正する手段と
    を具備し
    前記中性点電位変動抑制手段は、
    前記三相電圧指令の絶対値と前記負荷電流に応じて前記三相インバータの中性点に流れる中性点電流を演算する中性点電流推定手段と、
    前記三相電圧指令の符号と前記負荷電流に応じて所定単位の零相バイアス電圧補償を施すことによって変化する前記中性点電流の変化量を推定する中性点電流変化量推定手段と、
    前記中性点電流推定手段により演算される前記中性点電流と前記中性点電流変化量推定手段により推定される前記中性点電流変化量に応じて零相バイアス電圧補償量を演算する手段と
    を具備することを特徴とする中性点クランプ式電力変換装置。
  2. 前記中性点電流変化量推定手段は、三相電圧指令の符号と負荷電流に加え、零相バイアス電圧補償量の符号または加算補正後の三相電圧指令の符号に応じて、中性点に流れる中性点電流の変化量を推定することを特徴とする請求項1記載の中性点クランプ式電力変換装置。
  3. 3つの電位を有した直流電源に接続され三相負荷を駆動する、3レベルを出力可能な中性点クランプ式(NPC)の三相インバータと、
    三相電圧指令を演算する手段と、
    前記三相電圧指令および前記三相負荷に流れる負荷電流に応じて、前記三相インバータの中性点電位の変動を抑制するように零相バイアス電圧補償量を演算する中性点電位変動抑制手段と、
    当該零相バイアス電圧補償量を前記三相電圧指令に加算して補正する手段と
    を具備し、
    前記中性点電位変動抑制手段は、前記三相電圧指令の絶対値および加算補正された三相電圧指令の符号と前記負荷電流に応じて、零相バイアス電圧補償量を演算する手段を有したことを特徴とする中性点クランプ式電力変換装置。
  4. 3つの電位を有した直流電源に接続され三相負荷を駆動する、3レベルを出力可能な中性点クランプ式(NPC)の三相インバータと
    三相電圧指令を演算する手段と、
    前記三相電圧指令および前記三相負荷に流れる負荷電流に応じて、前記三相インバータの中性点電位の変動を抑制するように零相バイアス電圧補償量を演算する中性点電位変動抑制手段と、
    当該零相バイアス電圧補償量を前記三相電圧指令に加算して補正する手段と
    を具備し、
    前記中性点電位変動抑制手段は、
    前記三相電圧指令の絶対値と前記負荷電流に応じて前記三相インバータの中性点に流れる中性点電流を演算する中性点電流推定手段と、
    前記加算補正された三相電圧指令の符号と前記負荷電流に応じて所定単位の零相バイアス電圧補償を施すことによって変化する中性点電流の変化量を推定する中性点電流変化量推定手段と、
    前記中性点電流推定手段により演算された中性点電流と前記中性点電流変化量推定手段により推定された中性点電流変化量に応じて、零相バイアス電圧補償量を演算する手段と、
    を具備することを特徴とする中性点クランプ式電力変換装置。
  5. 前記零相バイアス電圧補償量を演算する中性点電位変動抑制手段は、零相バイアス電圧補償量の上限と下限を制限するリミット手段を具備することを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項記載の中性点クランプ式電力変換装置。
  6. 前記零相バイアス電圧補償量を演算する中性点電位変動抑制手段は、零相バイアス電圧補償量のフィルタを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項記載の中性点クランプ式電力変換装置。
  7. 前記フィルタの遮断周波数は、インバータ出力周波数の3倍の周波数より高く設定されることを特徴とする請求項記載の中性点クランプ式電力変換装置。
  8. 前記フィルタの遮断周波数は、インバータが出力電圧最大となる周波数の3倍の周波数より高く設定されることを特徴とする請求項記載の中性点クランプ式電力変換装置。
  9. 前記中性点クランプ式電力変換装置は、交流電気車の主変換装置のインバータに適用されるものであって、当該中性点クランプ式電力変換装置の三相負荷は電動機であって、前記インバータの直流リンク部には、中性点クランプ式のPWMコンバータが接続され、当該PWMコンバータの交流側は、パンタグラフおよび主変圧器を介して単相交流架線に接続されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項8のうちいずれか1項記載の中性点クランプ式電力変換装置。
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