JP6442895B2 - スタッドレスタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたスタッドレスタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、スタッドレスタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたスタッドレスタイヤに関するものであり、詳しくは、従来技術よりも氷上性能およびウェット性能を高め得るスタッドレスタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたスタッドレスタイヤに関するものである。
スタッドレスコンパウンドは低温下での柔軟性を確保するために、コンパウンドのガラス転移温度(Tg)が低く設計されており、湿潤状態の路面における制動性(ウェット性能)と相関性の高いtanδ(0℃)が低くならざるを得ない。
これを補うため、スタッドレスコンパウンドにおいてもシリカを使用することが知られている。しかし、スタッドレスコンパウンドで主に使用される天然ゴムはシランカップリング剤とシリカとの反応性を阻害してしまう傾向があり、また天然ゴム自体にもシリカと相互作用できる官能基を有していないことから、シリカの分散性が上がらず、シリカ配合によるウェット性能への効果を充分に発揮しきれていないという問題があった。
一方、氷上性能(氷状路面上の摩擦力)向上のためには、トレッドゴムの表面粗さを上げることが有効であり、その手法として、熱膨張性マイクロカプセル(中空ポリマー)を使用することや、ジエン系ゴムと相溶しない反応性官能基を有する架橋性オリゴマーまたはポリマーと、平均粒子径が1〜200μmの三次元架橋した微粒子とを含有する技術が知られているが(例えば特許文献1参照)、この技術はウェット性能の向上に寄与するものではなく、むしろコンパウンド強度が低下することで、ウェット性能が低下してしまうおそれがあった。
特開2014−62168号公報
したがって本発明の目的は、従来技術よりも氷上性能およびウェット性能を高め得るスタッドレスタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたスタッドレスタイヤを提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴムに対し、シリカ、特定のグリセリンモノ脂肪酸エステルおよび熱膨張性マイクロカプセルの特定量を配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は以下の通りである。
1.(A)ジエン系ゴム100質量部に対し、(B)シリカを10質量部以上、(C)炭素数8〜24の脂肪酸を由来とするグリセリンモノ脂肪酸エステルを前記(B)シリカの質量に対し1〜20質量%および(D)熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜20質量部、前記(A)ジエン系ゴムと相溶しない(F)架橋性オリゴマーまたはポリマー0.3〜30質量部および(G)平均粒子径が0.5〜50μmの三次元架橋した微粒子0.1〜12質量部を配合してなることを特徴とするスタッドレスタイヤ用ゴム組成物。
2.前記(A)ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに(E)液体可塑剤を40質量部以下配合してなることを特徴とする前記1に記載のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物。
前記1または2に記載のゴム組成物をトレッドに使用したスタッドレスタイヤ。
本発明によれば、ジエン系ゴムに対し、ケジエン系ゴムに対し、シリカ、特定のグリセリンモノ脂肪酸エステルおよび熱膨張性マイクロカプセルの特定量を配合したので、従来技術よりも氷上性能およびウェット性能を高め得るスタッドレスタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたスタッドレスタイヤを提供することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
((A)ジエン系ゴム)
本発明で使用される(A)ジエン系ゴムは、通常のゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴムを用いることができ、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
これらのジエン系ゴムの中でも、本発明の効果の点からジエン系ゴムはNR、BRが好ましい。
((B)シリカ)
本発明で使用する(B)シリカはとくに制限されず、通常タイヤ用ゴム組成物に配合されるシリカ、例えば湿式法シリカ、乾式法シリカあるいは表面処理シリカ等を使用することができる。
なお、本発明の効果が向上するという観点から、シリカのBET比表面積は、30〜300m/g以上であることが好ましく、50〜200m/gであるのがさらに好ましい。
なお、BET比表面積は、ISO5794/1に準拠して求めた値である。
((C)グリセリンモノ脂肪酸エステル)
本発明で使用される(C)グリセリンモノ脂肪酸エステルは、炭素数8〜24の脂肪酸を由来とするモノグリセリドである。
脂肪酸としては、具体的には、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等の直鎖脂肪酸類が挙げられる。
グリセリンモノ脂肪酸エステルは、1種類を使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の効果が向上するという観点から、前記脂肪酸は、ステアリン酸、オレイン酸が好ましい。
本発明で使用される(C)グリセリンモノ脂肪酸エステルは、グリセリン由来の2つの−OH基がシリカ表面のシラノール基に吸着、アルキル鎖によってシリカを疎水化・分散性を高める作用を有する。また、下記で説明する(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーおよび(G)三次元架橋した微粒子に対して、グリセリン由来の-OH基が(F)、(G)側に、アルキル鎖がゴムマトリクス側に存在し、界面にエステルの相を形成することで(F),(G)のドメインを形成する作用を有する。これらの作用により、氷上性能およびウェット性能を同時に高めることができる。
((D)熱膨張性マイクロカプセル)
本発明で使用される(D)熱膨張性マイクロカプセルは、例えば熱により気化して気体を発生する液体を熱可塑性樹脂に内包した熱膨張性熱可塑性樹脂粒子であり、この粒子をその膨張開始温度以上の温度、例えば140〜190℃、好ましくは150〜180℃の温度で加熱して膨張させることによってその熱可塑性樹脂からなる外殻中に気体を封入した気体封入熱可塑性樹脂粒子となる。この熱膨張性マイクロカプセルの粒径は、特に限定するものではないが膨張前で5〜300μmであるのが好ましく、更に好ましくは粒径10〜200μmのものである。このような熱膨張性マイクロカプセルは、例えば、スウェーデンのEXPANCEL社より商品名「エクスパンセル091DU−80」又は「エクスパンセル092DU−120」等として、あるいは松本油脂製薬(株)より商品名「マツモトマイクロスフェアF85」又は「マツモトマイクロスフェアF100」等として入手可能である。
前記の気体封入熱可塑性樹脂粒子の外殻成分を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば(メタ)アクリロニトリルの重合体、(メタ)アクリロニトリル含有量の高いその共重合体が好適に用いられる。前記共重合体の他のモノマー(コモノマー)としては、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、スチレン系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマー、酢酸ビニル、ブタジエン、ビニルピリジン、クロロプレン等のモンマーが用いられる。なお、前記熱可塑性樹脂は、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、トリアクリルホルマール、トリアリルイソシアヌレート等の架橋剤で架橋可能にされていてもよい。架橋形態については、未架橋が好ましいが、熱可塑性樹脂としての性質を損わない程度に部分的に架橋していてもかまわない。
前記熱膨張性マイクロカプセル中に含まれる熱により気化して気体を発生する液体としては、例えばn−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ブタン、イソブタン、ヘキサン、石油エーテルのような炭化水素類、塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロルエチレンのような塩素化炭化水素などをあげることができる。
(ゴム組成物の配合割合)
本発明のゴム組成物は、(A)ジエン系ゴム100質量部に対し、(B)シリカを10質量部以上、(C)炭素数8〜24の脂肪酸を由来とするグリセリンモノ脂肪酸エステルを前記(B)シリカの質量に対し1〜20質量%および(D)熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜20質量部配合してなることを特徴とする。
(B)シリカの配合量が10質量部未満であると、ウェット性能を向上させることができない。
(C)グリセリンモノ脂肪酸エステルの配合量がシリカの質量に対し1質量%未満であると、配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に20質量%を超えると氷上性能およびウェット性能が共に悪化する。
(D)熱膨張性マイクロカプセルの配合量が0.1質量部未満であると、配合量が少な過ぎて本発明の効果を奏することができない。逆に20質量部を超えると氷上性能が悪化する。
(B)シリカのさらに好ましい配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、20〜100質量部である。
(C)グリセリンモノ脂肪酸エステルのさらに好ましい配合量は、(B)シリカに対し2〜10質量%である。
(D)熱膨張性マイクロカプセルのさらに好ましい配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対し、1〜10質量部である。
ここで本発明では、ウェット性能をさらに高めることを目的として、前記(A)ジエン系ゴム100質量部に対し、(E)液体可塑剤を40質量部以下配合するのが好ましい。(E)液体可塑剤としては、常温(23℃)で液体の可塑剤が好ましく、カルボン酸エステル可塑剤、リン酸エステル可塑剤、スルホン酸エステル可塑剤、オイル等が挙げられる。
カルボン酸エステル可塑剤としては、公知のフタル酸エステル、イソフタル酸エステル、テトラヒドロフタル酸エステル、アジピン酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、トリメリット酸エステル、リノール酸エステル、オレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、リシノール酸エステル等がある。
リン酸エステル可塑剤としては、公知のトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−(2−エチルヘキシル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、イソデシルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリトリルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、ジフェニルモノ−o−キセニルホスフェート等がある。
スルホン酸エステル可塑剤としては、公知のベンゼンスルホンブチルアミド、トルエンスルホンアミド、N−エチル−トルエンスルホンアミド、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド等がある。
オイルとしては、公知のパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等の鉱物油系オイルが挙げられる。
なお、(E)液体可塑剤を(A)ジエン系ゴム100質量部に対し40質量部を超えて配合すると、ウェット性能が低下するため、好ましくない。
(E)液体可塑剤の配合量は、(A)ジエン系ゴム100質量部に対し、20〜39質量部であるのがさらに好ましい。
ここで本発明では、氷上性能をさらに向上させるために、前記(A)ジエン系ゴム100質量部に対し、前記(A)ジエン系ゴムと相溶しない(F)架橋性オリゴマーまたはポリマー0.3〜30質量部および(G)平均粒子径が0.5〜50μmの三次元架橋した微粒子0.1〜12質量部を配合してなることが好ましい。これらの(F)および(G)成分は、特許文献1(特開2014−62168号公報)に開示され公知であるが、以下、説明する。
(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーは、前記(A)ジエン系ゴムと相溶しないものを用いる。
「(A)ジエン系ゴムと相溶しない」とは、上記(A)ジエン系ゴムに包含される全てのゴム成分に対して相溶しないという意味ではなく、上記ジエン系ゴム(A)および上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーに用いる各々の具体的な成分が互いに非相溶であることをいう。
(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーとしては、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ポリカーボネート系、脂肪族系、飽和炭化水素系、アクリル系、植物由来系もしくはシロキサン系の重合体または共重合体等が挙げられる。
これらのうち、スタッドレスタイヤの氷上性能および耐摩耗性がより良好となる観点から、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーとしては、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、アクリル系もしくはシロキサン系の重合体または共重合体であるのが好ましい。
ここで、上記ポリエーテル系の重合体または共重合体としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリプロピレントリオール、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド共重合体、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMEG)、ソルビトール系ポリオール等が挙げられる。
また、上記ポリカーボネート系の重合体または共重合体としては、例えば、ポリオール化合物(例えば、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール等)とジアルキルカーボネートとのエステル交換反応により得られるもの等が挙げられる。
また、上記アクリル系の重合体または共重合体としては、例えば、アクリルポリオール;アクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリレートの単独ポリマー;これらアクリレートを2種以上組み合わせたアクリレート共重合体;等が挙げられる。
また、上記シロキサン系の重合体または共重合体は、オルガノポリシロキサンを主鎖とする化合物であれば特に限定されず、その具体例としては、ポリジメチルシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等が挙げられる。
本発明においては、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーは、分子間で架橋することにより、スタッドレスタイヤの氷上性能がより良好となる理由から、水酸基、シラン官能基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1つ以上の反応性官能基を有しているのが好ましい。
ここで、上記シラン官能基は、いわゆる架橋性シリル基とも呼ばれ、その具体例としては、加水分解性シリル基;シラノール基;シラノール基をアセトキシ基誘導体、エノキシ基誘導体、オキシム基誘導体、アミン誘導体などで置換した官能基;等が挙げられる。
これらの官能基のうち、ゴムの加工時に上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーが適度に架橋され、スタッドレスタイヤの氷上性能が更に良好となり、耐摩耗性もより良好となる理由から、シラン官能基、イソシアネート基、酸無水物基またはエポキシ基を有しているのが好ましく、中でもシラン官能基(特に加水分解性シリル基、シラノール基)および/またはイソシアネート基を有しているのがより好ましい。
ここで、上記加水分解性シリル基としては、具体的には、例えば、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基等が挙げられる。
これらのうち、加水分解性と貯蔵安定性のバランスが良好となる理由から、アルコキシシリル基であるのが好ましく、具体的には、メトキシシリル基、エトキシシリル基であるのが好ましい。
また、上記イソシアネート基は、ポリオール化合物(例えば、ポリカーボネート系ポリオールなど)の水酸基とポリイソシアネート化合物のイソシアネート基とを反応させた際に残存するイソシアネート基のことである。
なお、上記ポリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されず、その具体例としては、TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)などの脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)などの脂環式ポリイソシアネート;これらのカルボジイミド変性ポリイソシアネート;これらのイソシアヌレート変性ポリイソシアネート;等が挙げられる。
なお、本発明においては、反応性官能基として水酸基を有する(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーを用いる場合、上記(A)ジエン系ゴムに配合する前に、予めイソシアネート化合物等により(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーの一部あるいは全部を架橋させておくか、イソシアネート化合物等の架橋剤を予めゴムに配合しておくことが好ましい。
本発明においては、上記反応性官能基は、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーの少なくとも主鎖の末端に有しているのが好ましく、主鎖が直鎖状である場合は1.5個以上有しているのが好ましく、2個以上有しているのがより好ましい。一方、主鎖が分岐している場合は3個以上有しているのが好ましい。
また、本発明においては、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーの重量平均分子量または数平均分子量は、上記(A)ジエン系ゴムへの分散性やゴム組成物の混練加工性が良好となり、更に後述する(G)微粒子を上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマー中で調製する際の粒径や形状の調整が容易となる理由から、300〜30000であるのが好ましく、500〜25000であるのがより好ましい。
ここで、重量平均分子量および数平均分子量は、いずれもゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
更に、本発明においては、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーの含有量は、上記(A)ジエン系ゴム100質量部に対して0.3〜30質量部であり、0.5〜25質量部であるのが好ましく、1〜15質量部であるのが好ましい。
本発明で使用される(G)微粒子は、熱可塑性エラストマー(g1)を用いて形成される平均粒子径が0.5〜50μmの三次元架橋した微粒子である。
上記(G)微粒子の平均粒子径は、スタッドレスタイヤの表面が適度に粗くなり、氷上性能がより良好となる理由から、平均粒子径は1〜50μmであるのが好ましく、5〜40μmであるのがより好ましい。
ここで、平均粒子径とは、レーザー顕微鏡を用いて測定した円相当径の平均値をいい、例えば、レーザー回折散乱式粒子径分布測定装置LA−300(堀場製作所社製)、レーザー顕微鏡VK−8710(キーエンス社製)などで測定することができる。
本発明においては、上記(G)微粒子の含有量は、上記(A)ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜12質量部であり、0.3〜10質量部であるのが好ましく、0.5〜10質量部であるのがより好ましい。
また、上記(G)微粒子の含有量は、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーおよび上記(G)微粒子の合計質量に対して1〜50質量%であり、3〜30質量%であるのが好ましく、5〜20質量%であるのがより好ましい。
上記(G)微粒子を所定量含有することにより、本発明のタイヤ用ゴム組成物をタイヤトレッドに用いたスタッドレスタイヤの氷上性能および耐摩耗性がいずれも良好となる。
これは、上記(G)微粒子の弾性により局所的にかかる歪みが分散され、応力も緩和されるため、氷上性能および耐摩耗性が向上したと考えられる。
また、本発明においては、上記(G)微粒子は、スタッドレスタイヤの氷上性能および耐摩耗性がより良好となる理由から、予め上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマー中において、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーとは相溶しない熱可塑性エラストマー(g1)を微粒子化させたものが好ましい。これは、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーが上記(G)微粒子の溶媒として機能するとともに、これらの混合物をゴム組成物に配合する際に、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーおよび上記(G)微粒子のゴム組成物における分散性および分散性が向上する効果が期待できるためと考えられる。
ここで、「(上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーと)相溶しない」とは、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーに包含される全ての成分に対して相溶しないという意味ではなく、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーおよび上記熱可塑性エラストマー(g1)に用いる各々の具体的な成分が互いに非相溶であることをいう。
上記熱可塑性エラストマー(g1)としては、例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ここで、オレフィン系エラストマーとしては、具体的には、例えば、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、エチレン−ブテンゴム(EBM)等が挙げられる。
また、スチレン系エラストマーとしては、具体的には、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS、SBSの水素添加物)、スチレンエチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEEPS)等が挙げられる。
ポリ塩化ビニル系エラストマーとしては、具体的には、例えば、高重合度ポリ塩化ビニルに可塑剤を添加したもの、ポリ塩化ビニルを変性したもの、これらと他の樹脂とのブレンド物等が挙げられる。
ポリウレタン系エラストマーとしては、具体的には、例えば、短鎖グリコールジイソシアナートをハードセグメントとし、長鎖ポリオールをソフトセグメントとするもの;ウレタンおよびウレア結合に富んだハードセグメントとポリエーテルを主とするソフトセグメントとからなるもの;等が挙げられる。
ポリエステル系エラストマーとしては、具体的には、例えば、ポリブチレンテレフタレートをハードセグメントとし、長鎖のポリオールやポリエステルをソフトセグメントとするもの;等が挙げられる。
ポリアミド系エラストマーとしては、具体的には、例えば、ナイロンをハードセグメントとし、ポリテトラメチレングリコールをソフトセグメントとするもの;等が挙げられる。
このような熱可塑性エラストマーの市販品としては、例えば、ポリアミド系エラストマー(TPAE−12、数平均分子量:30000、ティーアンドケイ東華社製)、ポリアミドエラストマー(ダイアミドPAE、デグサ・ヒュルス社製)、ポリアミドポリエーテルエラストマー(UBESTA(登録商標) XTA、宇部興産社製)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(グリラックスA、大日本インキ化学社製)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(ハイトレル(登録商標)、東レ・デュポン社製)、ポリエーテルブロックアミド共重合体(PEBAX(登録商標)、アトフィナ・ジャパン社製)、ポリアミドエラストマー(NOVAMID(登録商標)、三菱エンジニアリングプラスチック社製)等が挙げられる。
本発明においては、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマー中において上記熱可塑性エラストマー(g1)のみを三次元架橋させることができる理由から、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーが有する上述した反応性官能基と異なる反応性官能基であって、水酸基、メルカプト基、シラン官能基、イソシアネート基、(メタ)アクリロイル基、アリル基、カルボキシ基、酸無水物基およびエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1つ以上の反応性官能基を有しているのが好ましい。
ここで、上記シラン官能基は、いわゆる架橋性シリル基とも呼ばれ、その具体例としては、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーが有するシラン官能基と同様、例えば、加水分解性シリル基;シラノール基;シラノール基をアセトキシ基誘導体、エノキシ基誘導体、オキシム基誘導体、アミン誘導体などで置換した官能基;等が挙げられる。
なお、上記熱可塑性エラストマー(g1)を三次元架橋させた後においては、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーは、上記熱可塑性エラストマー(g1)と同一の反応性官能基(例えば、カルボキシ基、加水分解性シリル基など)を有していてもよく、既に有している官能性官能基を上記熱可塑性エラストマー(g1)と同一の反応性官能基に変成してもよい。
これらの官能基のうち、上記熱可塑性エラストマー(g1)の三次元架橋が容易に進行する理由から、シラン官能基(特に加水分解性シリル基)または水酸基を有しているのがより好ましい。
このような反応性官能基を有する熱可塑性エラストマー(g1)の市販品としては、例えば、シリル化(加水分解性シリル基末端)アモルファスポリ−α−オレフィン重合体(ベストプラスト206、数平均分子量:10600、エボニックデグサ社製)等が挙げられる。
本発明においては、上記反応性官能基は、上記熱可塑性エラストマー(g1)の少なくとも主鎖の末端に有しているのが好ましく、主鎖が直鎖状である場合は1.5個以上有しているのが好ましく、2個以上有しているのがより好ましい。一方、主鎖が分岐している場合は3個以上有しているのが好ましい。
また、本発明においては、上記熱可塑性エラストマー(g1)の重量平均分子量または数平均分子量は特に限定されないが、(G)微粒子の粒子径と架橋密度が適度になり、スタッドレスタイヤの氷上性能がより良好になる理由から、1000〜100000であるのが好ましく、3000〜60000であるのがより好ましい。
ここで、重量平均分子量または数平均分子量は、いずれもゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレン換算により測定するものとする。
上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマー中で上記熱可塑性エラストマー(g1)を微粒子化させて(G)微粒子を調製する方法は、例えば、上記熱可塑性エラストマー(g1)が有する上記反応性官能基を利用して三次元架橋する方法等が挙げられる。
反応性官能基を利用して三次元架橋する方法としては、具体的には、上記反応性官能基を有する上記熱可塑性エラストマー(g1)と、水、触媒および上記反応性官能基と反応する官能基を有する化合物からなる群から選択される少なくとも1種の成分(g2)と、を反応させて三次元架橋させる方法等が挙げられる。
ここで、上記成分(g2)の水は、上記熱可塑性エラストマー(g1)が加水分解性シリル基、イソシアネート基、酸無水物基を反応性官能基として有している場合に好適に用いることができる。
また、上記成分(g2)の触媒としては、例えば、シラノール基の縮合触媒(シラノール縮合触媒)等が挙げられる。
上記シラノール縮合触媒としては、具体的には、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオレート、ジブチル錫ジアセテート、テトラブチルチタネート、オクタン酸第一錫等が挙げられる。
また、上記成分(g2)の上記反応性官能基と反応する官能基を有する化合物としては、例えば、ポリイソシアネート化合物、シラノール化合物等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物は、上記熱可塑性エラストマー(g1)が水酸基を反応性官能基として有している場合に好適に用いることができる。
上記ポリイソシアネート化合物としては、具体的には、例えば、TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアナートメチル(NBDI)などの脂肪族ポリイソシアネート;トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物などのイソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネート;等が挙げられる。
上記シラノール化合物は、上記熱可塑性エラストマー(g1)がシラン官能基を反応性官能基として有している場合に好適に用いることができる。
上記シラノール化合物としては、具体的には、例えば、tert−ブチルジメチルシラノール、ジフェニルメチルシラノール、シラノール基を有するポリジメチルシロキサン、シラノール基を有する環状ポリシロキサン等が挙げられる。
本発明においては、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマー中で上記熱可塑性エラストマー(g1)を三次元架橋させて(G)微粒子を調製する際に、必要に応じて、溶媒を用いてもよい。
上記溶媒の使用態様としては、上記熱可塑性エラストマー(g1)に良溶媒となり、かつ、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーの貧溶媒となる可塑剤、希釈剤、溶剤を用いる態様、および/または、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマーの良溶媒となり、かつ、上記熱可塑性エラストマー(g1)に貧溶媒となる可塑剤、希釈剤、溶剤を用いる態様が挙げられる。
このような溶媒としては、具体的には、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブタン、n−ヘプタン、2−メチルヘキサン、3−メチルヘキサン、2,2−ジメチルペンタン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタン、3,3−ジメチルペンタン、3−エチルペンタン、2,2,3−トリメチルブタン、n−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂環式炭化水素;キシレン、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;α−ピネン、β−ピネン、リモネンなどのテルペン系有機溶剤等が挙げられる。
また、本発明においては、上記(F)架橋性オリゴマーまたはポリマー中で上記熱可塑性エラストマー(g1)を三次元架橋させて(G)微粒子を調製する際に、界面活性剤、乳化剤、分散剤、シランカップリング剤等の添加剤を用いて調製するのが好ましい。
(その他成分)
本発明におけるゴム組成物には、前記した成分に加えて、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤;酸化亜鉛、カーボンブラック、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウムのような各種充填剤;シランカップリング剤;老化防止剤;可塑剤などのゴム組成物に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
また本発明のゴム組成物は従来の空気入りタイヤの製造方法に従って空気入りタイヤを製造するのに適しており、トレッド、とくにキャップトレッドに適用し、スタッドレスタイヤとするのがよい。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1〜5および比較例1〜11
サンプルの調製
表1に示す配合(質量部)において、加硫促進剤と硫黄を除く成分を1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練した後、加硫促進剤および硫黄を加えてさらに混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で160℃、20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を得、以下に示す試験法で加硫ゴム試験片の物性を測定した。
氷上性能:上記加硫ゴム試験片を偏平円柱状の台ゴムにはりつけ、インサイドドラム型氷上摩擦試験機にて氷上摩擦係数を測定した。測定温度は−1.5℃、荷重5.5kg/cm3、ドラム回転速度は25km/hである。結果は、比較例1の値を100として指数表示し、この数字が大きいほどゴムと氷の摩擦力が良好であり、氷上性能に優れることを示す。
ウェット性能:JIS K6394に準拠して、岩本製作所社製の粘弾性スペクトロメーターを用いて、伸長変形歪率=10±2%、振動数=20Hz、温度0℃の条件下でtanδ(0℃)を測定し、この値をもってウェット性能を評価した。結果は、比較例1の値を100として指数で示した。この値が大きいほど、ウェット性能が良好であることを示す。
結果を表1に併せて示す。
Figure 0006442895
*1:NR(RSS#3)
*2:BR(日本ゼオン(株)製Nipol BR1220)
*3:カーボンブラック(キャボットジャパン(株)製ショウブラックN339)
*4:シリカ(エボニックデグッサジャパン(株)製ULTRASIL VN−3、窒素吸着比表面積(NSA)=175m/g)
*5:酸化亜鉛(正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種)
*6:ステアリン酸(日油(株)製ビーズステアリン酸YR)
*7:老化防止剤6C(FLEXSYS製SANTOFLEX 6PPD)
*8:老化防止剤RD(大内新興化学工業(株)製ノクラック224)
*9:シランカップリング剤(エボニックデグッサジャパン(株)製Si69)
*10:グリセリンモノ脂肪酸エステル−1(シグマアルドリッチ製モノステアリン酸グリセロール)
*11:グリセリンモノ脂肪酸エステル−2(シグマアルドリッチ製モノオレイン酸グリセロール)
*12:グリセリン(シグマアルドリッチ製)
*13:微粒子含有架橋性ポリマー(特開2014−62168号公報の段落0074に記載の方法に従い調製した微粒子含有架橋性ポリマー。該ポリマーは、イソシアネート基末端水酸基末端ポリオキシプロピレングリコール中に、シロキサン結合により三次元架橋した平均粒子径25μmのポリオレフィン系エラストマーが11質量%の割合で分散している)
*14:アロマオイル(昭和シェル石油(株)製エクストラクト4号S)
*15:熱膨張性マイクロカプセル(松本油脂製薬(株)製マツモトマイクロスフェアF100)
*16:硫黄(鶴見化学工業(株)製金華印油入微粉硫黄)
*17:加硫促進剤−1(Flexsys社製Perkacit DPG)
*18:加硫促進剤−2(大内新興化学工業(株)製ノクセラーCZ−G)
上記の表1の結果から明らかなように、実施例1〜5で得られたゴム組成物は、ジエン系ゴムに対し、シリカ、特定のグリセリンモノ脂肪酸エステルおよび熱膨張性マイクロカプセルの特定量を配合したので、従来の代表的な比較例1に対し、氷上性能およびウェット性能が共に向上していることが分かる。とくに実施例5は、微粒子含有架橋性ポリマーを配合したので、氷上性能がさらに向上している。なお、実施例1〜4は参考例である。
これに対し、比較例2は、熱膨張性マイクロカプセルを配合していないので、氷上性能が悪化した。
比較例3および9は、グリセリンモノ脂肪酸エステルに替えてグリセリンを配合した例であるので、氷上性能およびウェット性能を同時に向上させることができなかった。
比較例4〜8は、シリカ、グリセリンモノ脂肪酸エステル、熱膨張性マイクロカプセルのいずれかあるいは全部を配合していないので、氷上性能およびウェット性能を共に向上させることができなかった。
比較例10は、グリセリンモノ脂肪酸エステルの配合量が本発明で規定する下限未満であるので、氷上性能およびウェット性能を同時に向上させることができなかった。
比較例11は、グリセリンモノ脂肪酸エステルの配合量が本発明で規定する上限を超えているので、氷上性能およびウェット性能を同時に向上させることができなかった。

Claims (3)

  1. (A)ジエン系ゴム100質量部に対し、(B)シリカを10質量部以上、(C)炭素数8〜24の脂肪酸を由来とするグリセリンモノ脂肪酸エステルを前記(B)シリカの質量に対し1〜20質量%および(D)熱膨張性マイクロカプセルを0.1〜20質量部、前記(A)ジエン系ゴムと相溶しない(F)架橋性オリゴマーまたはポリマー0.3〜30質量部および(G)平均粒子径が0.5〜50μmの三次元架橋した微粒子0.1〜12質量部を配合してなることを特徴とするスタッドレスタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記(A)ジエン系ゴム100質量部に対し、さらに(E)液体可塑剤を40質量部以下配合してなることを特徴とする請求項1に記載のスタッドレスタイヤ用ゴム組成物。
  3. 請求項1または2に記載のゴム組成物をトレッドに使用したスタッドレスタイヤ。
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