JP6442217B2 - ブラダーの取付機構 - Google Patents

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Description

本発明は、ブラダーの取付機構に関する。詳細には、本発明は、タイヤの加硫装置に備えられるブラダーの取付機構に関する。
タイヤの製造には、加硫装置が使用される。加硫装置は、モールド、ブラダー及びモールドにブラダーを取り付けるための取付部を備えている。タイヤの加硫工程では、ローカバーがモールドに投入される。投入の時、ブラダーは収縮している。ガスの充填により、ブラダーは膨張する。この膨張により、ローカバーは変形する。ローカバーは、モールドのキャビティ面とブラダーとに挟まれて、加圧される。同時にローカバーは、加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが形成される。
ブラダーは略円筒状を呈し、その下端は開口されている。この開口部の周縁には、被クランプ部が形成されている。被クランプ部は取付部によって把持されている。上記のとおり、加硫工程においては、ブラダーにはガスが充填される。ブラダーの被クランプ部には力が作用する。被クランプ部が取付部から外れないように、取付部は被クランプ部を把持する必要がある。また、膨張したプラダーからガスが漏洩しないように、被クランプ部を把持した取付部には、高い気密性が求められる。さらに、ブラダーは製造するタイヤの種類やサイズによって交換される。この交換が効率良く行われるように、被クランプ部は、容易に取り付け及び取り外しができることが求められる。
特開2014−94503公報に、ブラダーの取付機構が開示されている。この取付機構は、スタンディングポスト方式(BOM方式とも称される)の加硫装置に適用されている。図9に、この取付機構が示されている。この取付機構では、ブラダーの被クランプ部2の先端は、ブラダーの開口部の内方に向けて屈曲した鍔部4を有する。この鍔部4の外側の角に面取り部6が形成されている。この被クランプ部2は、内部クランプリング8と外部クランプリング10とで把持される。外部クランプリング10の底面上には、シールリング12が備えられている。このシールリング12は、鍔部4の面取り部6に対応する円錐状の内周面を有している。この取付機構では、鍔部4に面取り部6が形成されているため、被クランプ部2の取り付けの際に、鍔部4と外部クランプリング10との干渉が抑えられている。この被クランプ部2の取り付けは容易である。さらに、この面取り部6に対応する円錐状の内周面を有するシールリング12を備えているため、ブラダー内部のガスの漏洩が抑えられている。この取付機構では、高い気密性が実現されている。
特開2014−94503公報
ローリングインブラダー方式(RB方式)の加硫装置では、外部クランプリング(下リング)の上下位置を調整するために、下リングの下側において、スペーサの取り付け及び取り外しがされるタイプがある。このタイプでは、下リングの底面には、スペーサ取付用のボルト孔が存在する。RB方式の加硫装置では、下リングの底面の中央には収納缶が通される開口が存在する。このため、上記ボルト孔は、下リングの底面上の外側端近辺に存在する。シールリングを下リングの底面上に配置した場合、このボルト孔は、シールリングに覆われる。スペーサの取り付け及び取り外しのたびに、シールリングの取り外し及び取り付けが必要となる。この作業には手間がかかる。この作業の際に、シールリングが変形することが起こりうる。このため、下リングの底面にボルト孔を備えるRB方式の加硫装置に対しては、シールリングの適用が困難であった。
本発明の目的は、RB方式の加硫装置においても適用可能であり、ブラダー内部のガスの漏洩が抑制され、且つ、ブラダーの取り付け及び取り外しが容易なブラダーの取付機構を提供することである。
本発明に係るブラダーの取付機構は、ブラダーの開口部の周縁に形成され、この開口部の半径方向内側に向けて屈曲し、その先端にその外面側の下方に面取り部を備えた鍔部を有する被クランプ部を把持する、ブラダーの取付機構である。この取付機構は、ブラダーの内部に配置される上リングと、上記上リングの下面から下に延び、上記上リングの外径より小さな外径を有する収納缶と、円筒状の側部と内部に開口を有する底を有しブラダーの外部に配置される下リングと、上記下リングの上記底の上面上に位置し上記面取り部の形状に対応する形状を有するシールリングとを備えている。上記収納缶は上記下リングの開口に通され、上記上リングは下リングの側部の内部に嵌め込まれている。上記上リング、上記下リング、上記シールリング及び上記収納缶で囲まれた空間に、上記被クランプ部が把持されている。上記下リングの底は、その上面から下面に貫通するボルト用の孔を備えている。上記シールリングが配置された上記下リングを上から見たとき、上記ボルト用の孔が見えるように、上記シールリングは上記ボルト用の孔の位置において切断されている。
好ましくは、この取付機構は、上記下リングの下方に位置するベースリングと、上記下リングとベースリングとの間に位置するスペーサとをさらに備えている。上記下リングと、上記スペーサと、上記ベースリングとは、上記ボルト用の孔から挿入されたボルトで接続されている
好ましくは、上記シールリングは上記下リングの底に固着されている。
好ましくは、上記シールリングは上記下リングの底に取付ネジで固定され、この取付ネジとシールリングとが溶接されている。
本発明のブラダーの取付機構では、下リングの底面に設けられたボルト孔の上では、シールリングは切断されている。シールリングを取り付けたまま、このボルト孔を使用してスペーサの取り付け及び取り外しができる。本取付機構によれば、RB方式の加硫装置においても、シールリングの適用が可能となる。RB方式の加硫装置においても、ブラダー内部のガスの漏洩が抑制され、且つ、加硫装置へのブラダーの取り付け、取り外しが容易な取付機構が実現できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るブラダーの取付機構を備えた加硫装置の一部が示された断面図である。 図2は、図1の一部が拡大された断面図である。 図3は、図1の下リングの平面図である。 図4は、図1のシールリングの平面図である。 図5は、図3のV−V線に沿った断面図である。 図6は、図3のVI−VI線に沿った断面図である。 図7は、図1の加硫装置におけるブラダーの取付手順の一部が概略的に示された断面図である。 図8は、図1の加硫装置におけるブラダーの取付手順の一部が概略的に示された断面図である。 図9は、従来のブラダーの取付機構の一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、タイヤ用の加硫装置20の一部が示されている。この図では加硫装置20のうち、ブラダー22の一部、上リング24、下リング26、収納缶28、シールリング30、ベースリング32、スペーサ34、及びシリンダー36が示されている。モールド等は省略されている。上リング24、下リング26、収納缶28及びシールリング30が、ブラダー22を把持している。ここでは、上リング24、下リング26、収納缶28及びシールリング30は、取付部と称される。ベースリング32及びスペーサ34は、上リング24の位置を調整している。ベースリング32及びスペーサ34は、位置調整部と称される。図1の加硫装置20では、取付部と位置調整部とが、ブラダー22の取付機構を実現している。図において矢印Xはこの装置の上方向であり、その反対がこの装置の下方向である。
図示されないが、ブラダー22は略円筒状を呈している。図に示されるとおり、ブラダー22のその下端は開口されている。この開口部の周縁には、被クランプ部38が形成されている。被クランプ部38は取付部によって把持されている。
図2は、被クランプ部38の周辺の拡大図である。被クランプ部38は、その先端が開口部の半径方向内側へ屈曲している。被クランプ部38は、L字状を呈している。この屈曲により、被クランプ部38には、鍔部40と首部42とが形成されている。鍔部40は、被クランプ部38の先端に位置する。鍔部40は、略矩形の断面形状を呈している。半径方向において、鍔部40の外面側の下方には、面取り部44が形成されている。この面取り部44は、被クランプ部38の全周にわたって形成されている。このため、面取り部44には、円錐状の斜面46が形成されている。首部42は、細長い矩形の断面形状を呈している。なお、図2では被クランプ部38の屈曲している角度は、ほぼ90°である。屈曲する角度は90°でなくてもよい。内方に向けて屈曲していればよい。鍔部40の断面形状は略矩形でなくてもよい。
上リング24はブラダー22の内部に位置する。上リング24は収納缶28の上側に位置する。上リング24の外周面には、被クランプ部38の首部42が接している。
収納缶28は、底48を有する円筒状である。収納缶28は、上リング24の下面から下に延びている。収納缶28の底48は、下リング26及びスペーサ34を突き抜けて、ベースリング32の下側にまで延びている。平面視において、上リング24の中心と収納缶28の中心とは一致している。収納缶28の外径は上リング24の外径よりも小さい。このため、上リング24の下面52と収納缶28の側面54とにより、段差50が形成されている。
下リング26は、ブラダー22の外側に位置する。図3は下リング26の平面図である。この図にはシールリング30も示されている。図2及び3に示されるように、下リング26は、円筒状の側部56と底58とを有している。底58の中央には開口61が設けられている。底58の開口61の内径は、収納缶28の外径より大きい。収納缶28は上側から底58の開口61に通されている。側部56の内径は上リング24の外径よりも大きい。側部56の内径は、側部56の内周面と上リング24の外周面との間に、被クランプ部38の首部42を挟むことでできる程度に、上リング24の外径よりも大きい。上リング24は被クランプ部38ともに、上側から側部56の内部に嵌め込まれている。底58の開口61の内径は上リング24の外径よりも小さい。上リング24は、底58の開口61を通り抜けることはできない。下リング26の底58にはその上面から下面まで貫通するボルト孔60が設けられている。後述するとおり、このボルト孔60は下リング26とベースリング32及びスペーサ34とを接続するためのものである。
シールリング30は、下リング26の底58の上面上に位置する。図2に示されるとおり、シールリング30は、略三角形状の断面を有している。シールリング30は、下リング26の底58と接する底面64、下リング26の側部56と接する外周面62、及び底面64と外周面62をつなぐ円錐状の内周面66を備えている。この円錐状の内周面66は、ブラダー22の鍔部40の面取り部44の斜面46に対応している。シールリング30の形状は、面取り部44の形状(鍔部40において、面取りで削られた部分の形状)に対応している。
図4はシールリング30の平面図である。シールリング30の内周面66には複数の取付孔68が位置している。この取付孔68は、シールリング30の内周面66から底面64まで貫通している。シールリング30が下リング26の底58に配置されたとき、下リング26の底58において、この取付孔68に対応する位置にも取付孔が設けられている。シールリング30の取付孔68と下リング26の取付孔に取付ネジが通される。さらに、この取付ネジとシールリング30とが溶接される。これにより、シールリング30は下リング26に堅個に固定される。シールリング30は、一般構造圧延鋼(SS41等)等の金属から形成されうる。シールリング30は、金属には限定されず、加硫温度(190℃)において形状、物性等に影響を及ぼさない範囲で樹脂等から形成されてもよい。
図3及び図4に示されるように、このシールリング30は切断されている。図3に示されるように、下リング26のボルト孔60の位置でシールリング30は切断されている。上側からシールリング30が配置された下リング26を見たとき、ボルト孔60が見えるように、シールリング30は切断されている。この図では、シールリング30は二箇所で切断されている。シールリング30が切断される場所は二箇所に限られない。シールリング30が切断される場所の数は、ボルト孔60の存在する数に依存する。
図2に示されるとおり、ブラダー22の被クランプ部38は、上リング24、下リング26、シールリング30、及び収納缶28で囲まれた空間に把持されている。被クランプ部38の首部42は、上リング24の外周面70と、下リング26の側部56の内周面72とに挟まれている。被クランプ部38の首部42は、上リング24の外周面70と、下リング26の側部56の内周面72とから押圧されている。鍔部40の内面側の上方の角は、上リング24の下面52と収納缶28の側面54とによって形成された段差50に嵌め込まれている。鍔部40の外側面は下リング26の側部56の内周面72から押圧されている。鍔部40の下面は下リング26の底58の上面から押圧されている。鍔部40の面取り部44の斜面46は、シールリング30の内周面66から押圧されている。これにより、被クランプ部38は取付部に堅個に把持されるとともに、このブラダー22は高い気密性を保っている。
図2ではシールリング30の断面は、三角形である。シールリング30の断面は三角形に限られない。シールリング30の形状は、面取り部44の形状に対応していればよい。シールリング30の形状は、下リング26と鍔部40の面取り部44との間にできた空間を埋める形状であればよい。シールリング30の内周面66が、鍔部40の面取り部44の斜面46を押圧すればよい。これにより、ブラダー22が取付部に取付られたときガスがブラダー22から漏洩されることが防止される。このシールリング30は、良好な気密性の実現に寄与する。さらにこのシールリング30は、取付部が被クランプ部38を把持する力の向上に寄与する。
図1に示されるとおり、ベースリング32は、下リング26の下方に位置している。ベースリング32の外径は下リング26の外径と同じである。ベースリング32の内径は、収納缶28の外径よりも大きい。収納缶28は、ベースリング32の内側を通り抜けることができる。
スペーサ34は、下リング26とベースリング32との間に位置する。スペーサ34の外径は下リング26の外径と同じである。スペーサ34の内径は、収納缶28の外径よりも大きい。収納缶28は、スペーサ34の内側を通り抜けることができる。スペーサ34は、下リング26の位置を調整する。下リング26とベースリング32との間を広げるときは、スペーサ34の数を増やす。下リング26とベースリング32との間を狭めるときは、スペーサ34の数を減らす。図では、3個のスペーサ34が配置されている。
図5は、図3のV−V線に沿った断面図である。この図では下リング26、シールリング30、スペーサ34及びベースリング32の一部が示されている。図で示されるとおり、スペーサ34及びベースリング32には、ボルト孔74が設けられている。これらは、下リング26の底58に設けられたボルト孔60に対応する位置に設けられている。前述のとおり、ボルト孔60の上でシールリング30は切断されている。ボルト孔60の上には、シールリング30は存在しない。上側からボルト孔60にボルト76を挿入することができる。ボルト76は下リング26の底58及びスペーサ34を貫通して、ベースリング32にまで至っている。ボルト76を回すことで、ボルト76がベースリング32のボルト孔74に入り込む。ボルト76によって、下リング26、スペーサ34及びベースリング32が接続される。スペーサ34の数を増やすとき又は減らすときは、このボルト76を逆に回して、ボルト76をボルト孔60から抜く。これにより、下リング26、スペーサ34は、ベースリング32から取り外すことが可能となる。シールリング30を取り外すことなく、スペーサ34の取り付け及び取り外しが可能である。
図6は、図3のVI−VI線に沿った断面図である。この位置では、ボルト孔60は存在していない。この位置にはシールリング30が存在している。前述のとおり、シールリング30は、取付孔68に取付ネジ78を挿入することで、下リング26の底58と固着されている。
シリンダー36は円筒状である。シリンダー36の内径は、下リング26、スペーサ34及びベースリング32の外径とほぼ同じである。下リング26、スペーサ34及びベースリング32は、シリンダー36に上側から嵌め込まれている。
以下では、ブラダー22の取付手順が示される。まず、必要に応じて下リング26の位置の調整が行われる。これは、下リング26とベースリング32の間に位置するスペーサ34の取り付け又は取り外しにより行われる。前述のとおり、これは、シールリング30を取り外すことなく行われる。下リング26、適切な数のスペーサ34及びベースリング32が、ボルト76により接続される。
次に、図7に示されるように、上リング24及び収納缶28のまわりに、ブラダー22の被クランプ部38が取り付けられる。被クランプ部38の首部42の内周面が上リング24の外周面70と接触される。被クランプ部38の鍔部40が、上リング24の下面52と収納缶28の側面54とにより形成された段差50に、嵌め込まれる。
次に、上記のブラダー22が取り付けられた上リング24及び収納缶28が、下リング26に取り付けられる。図7には、ブラダー22が取り付けられた上リング24及び収納缶28が、下リング26に取り付けられる途中の様子が示されている。収納缶28が下リング26の底58の開口61に通される。収納缶28はスペーサ34及びベースリング32にも通される。上リング24と被クランプ部38とが、ともに下リング26の側部56に嵌め込まれる。これにより、被クランプ部38が取付部に把持される。
上記のとおり、リング24の外周面70と下リング26の側部56の内周面72との間に被クランプ部38が挟まれる。被クランプ部38を強固に把持するために、上リング24の外周面70と下リング26の側部56の内周面72との間隔は、通常狭くされている。面取り部44を備えていない鍔部の場合、上リング24と被クランプ部38とが下リング26の側部56に嵌め込まれるときに、鍔部が上リング24の側部56と干渉することが起こりうる。これにより、上リング24と被クランプ部38とを下リング26の側部56に嵌め込むことが困難となりうる。場合によっては、被クランプ部38がめくり上がり、破損することもあり得る。鍔部40に設けられた面取り部44は、鍔部40と下リング26の側部56との干渉を大幅に低減する。この面取り部44により、容易に上リング24と被クランプ部38とを下リング26の側部56に嵌め込むことができる。この面取り部44により、ブラダー22の取り付け時に被クランプ部38が破損することが防止されている。
最後に、被クランプ部38を把持した取付部及び位置調整部全体がシリンダー36に嵌め込まれる。図8には、取付部及び位置調整部全体がシリンダー36に嵌め込まれる途中の様子が示されている。これら全体が嵌め込まれると、図1で示された状態となる。これでブラダー22の取り付けが終了する。
以下本発明の作用効果が説明される。
RB方式の加硫装置のタイプによっては、下リングの上下位置を調整するために、下リングの下側において、スペーサの取り付け及び取り外しがされる。このタイプでは、下リングの底には、スペーサ取付用のボルト孔が存在する。シールリングを下リングの底の上に配置した場合、このボルト孔は、シールリングに覆われることが起こる。このため、スペーサの取り付け及び取り外しのたびに、シールリングの取り外し及び取り付けが必要となる。この作業には手間がかかる。この作業の際に、シールリングが変形することが起こりうる。これまでの取付機構では、このタイプの加硫装置に、シールリングを適用することは困難であった。
本発明のブラダー22の取付機構では、下リング26の底58に設けられたボルト孔60の上では、シールリング30は切断されている。シールリング30を取り付けたまま、このボルト孔60を使用してスペーサ34の取り付け及び取り外しができる。本取付機構によれば、下リング26の底58にボルト孔60を備えるRB方式の加硫装置において、シールリング30の適用が可能となる。
シールリング30が適用できることにより、RB方式の加硫装置においても、高い気密性を維持したまま、被クランプ部38の鍔部40に面取り部44を設けることが可能となる。上述のとおり、この面取り部44は、ブラダー22を取付部に取り付ける際に、下リング26と鍔部40との干渉を大幅に低減する。この取付機構によれば、ブラダー22の取り付けは容易である。この取付機構によれば、ブラダー22の取り付け時に被クランプ部38が破損することが防止されている。
このシールリング30は、面取り部44を備える鍔部40と下リング26との間の隙間を埋める。これは、ブラダー22が取付部に取付られたときガスがブラダー22から漏洩することを防止する。本発明に係るブラダー22の取付機構では、良好な気密性が実現されている。
以上説明されたとおり、本取付機構によれば、下リングの底にボルト孔を備えるRB方式の加硫装置においても、ブラダー内部のガスの漏洩が抑制され、且つ、加硫装置へのブラダーの取り付けが容易な取付機構が実現できる。
ブラダー22が取付部に取付られたとき、シールリング30は、下リング26及び被クランプ部38に押圧される。シールリング30が下リング26の底58に固着されていなくても、シールリング30は動くことはない。シールリング30が下リング26の底58に固着されていなくても、シールリング30は、その機能を果たす。しかし、ブラダー22が取付部から取り外されたとき、このシールリング30は動きうる。このシールリング30が収納缶28に中に落下することが起こりうる。これは、ブラダー22の取り付け及び取り外しの作業効率を落としうる。良好な作業効率を実現するとの観点から、図3及び図6で示されるとおり、シールリング30は下リング26の底58に固着されているのが好ましい。
シールリング30を下リング26と固着させる方法としては、シールリング30が下リング26の底58に取付ネジ78で固定され、さらにこの取付ネジ78とシールリング30とが溶接されているのが好ましい。これにより、下リング26とシールリング30との素材が異なっていても、シールリング30を下リング26に堅個に固着させることができる。
実際に、図1に示された取付機構をRB型の加硫装置に採用した。これにより、RB型の加硫装置にシールリングを適用することができた。ブラダーの被クランプ部には、面取り部が設けられた。一年間、この加硫装置にてタイヤの製造を行った。その結果、シールリングが適用できず、被クランプ部が面取り部を有さないこれまでのRB型の加硫装置を使用した場合と比べて、ブラダー内部のガスの漏洩が抑制されつつ、一回のブラダーの付け替えに必要な時間が、平均で10分短縮された。
ブラダー22は、タイヤのサイズの変更や加硫装置20の保守等で取り外すことが行われる。前述のとおり、加硫工程において、ブラダー22は膨張させられる。長期間に渡り繰り返し使用されたブラダー22は、ブラダー22が延びる方向に変形することが起こりうる。一旦取り外して保管されていたブラダー22を再び装着して使用した場合、このブラダー22の変形に起因して、ブラダー22が膨張したときに、ブラダー22の表面に皺が残ることが起こる。これはタイヤの表面状の皺の原因となる。これは、ブラダークリース(BL/CR)と称される。
ブラダークリースを防止するには、ブラダーの再使用で製造するタイヤ(新タイヤと称する)のサイズを、取り外し前に製造に使用したタイヤ(前タイヤと称する)のサイズと同等以上とすることが好ましい。具体的には、ローカバーの内面に沿って計測した周長(CL)、ローカバーの内面に沿って計測した軸方向長さ(AL)、タイヤのリム径(R)について、以下の式をいずれも満たすことが好ましい。
新タイヤの周長CL≧前タイヤの周長CL
新タイヤの長さAL≧前タイヤの長さAL
新タイヤのリム径R≧前タイヤのリム径R
前述のとおり、本取付機構により、ブラダーの取り付けが容易となり、この際のブラダーの破損が防止されている。また、一度使用して保管されていたブラダーについて、上記の制約を満たすように、新たに製造するタイヤを選択することで、一つブラダーについて、ブラダークリースを発生させずに製造できるタイヤの本数が多くできる。実際に上記の制約を採用し、本取付機構を適用したRB型の加硫装置でタイヤの製造を行った。その結果、ブラダーの平均ライフが11.4%向上した。
以上説明されたブラダーの取付機構は、種々のタイヤの製造に適用されうる。
2、38・・・被クランプ部
4・・・鍔部
6、44・・・面取り部
8・・・上部クランプリング
10・・・下部クランプリング
12、30・・・シールリング
20・・・加硫装置
22・・・ブラダー
24・・・上リング
26・・・下リング
28・・・収納缶
32・・・ベースリング
34・・・スペーサ
36・・・シリンダー
40・・・鍔部
42・・・首部
46・・・斜面
48・・・収納缶の底
50・・・段差
52・・・下面
54・・・側面
56・・・側部
58・・・底
60、74・・・ボルト孔
62、70・・・外周面
64・・・底面
66、72・・・内周面
68・・・取付孔
76・・・ボルト
78・・・取付ネジ

Claims (4)

  1. ブラダーの開口部の周縁に形成され、この開口部の半径方向内側に向けて屈曲し、その先端にその外面側の下方に面取り部を備えた鍔部を有する被クランプ部を把持する、ブラダーの取付機構であって、
    ブラダーの内部に配置される上リングと、
    上記上リングの下面から下に延び、上記上リングの外径より小さな外径を有する収納缶と、
    円筒状の側部と内部に開口を有する底とを有しブラダーの外部に配置される下リングと、
    上記下リングの上記底の上面上に位置し上記面取り部の形状に対応する形状を有するシールリングとを備えており、
    上記収納缶が上記下リングの開口に通され、上記上リングが下リングの側部の内部に嵌め込まれており、
    上記上リング、上記下リング、上記シールリング及び上記収納缶で囲まれた空間に、上記被クランプ部が把持されており、
    上記下リングの底が、この下リングの底の上面から下面に貫通するボルト用の孔を備えており、
    上記シールリングが配置された上記下リングを上から見たとき、上記ボルト用の孔が見えるように、上記シールリングが上記ボルト用の孔の位置において切断されているブラダーの取付機構。
  2. 上記下リングの下方に位置するベースリングと、
    上記下リングと上記ベースリングとの間に位置するスペーサとをさらに備えており、
    上記下リングと、上記スペーサと、上記ベースリングとが、上記ボルト用の孔から挿入されたボルトで接続されている請求項1に記載のブラダーの取付機構。
  3. 上記シールリングが上記下リングの底に固着されている請求項1又は2に記載のブラダーの取付機構。
  4. 上記シールリングが上記下リングの底に取付ネジで固定され、この取付ネジとシールリングとが溶接されている請求項3に記載のブラダーの取付機構。

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