JP6440950B2 - 二軸延伸ポリアミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
二軸延伸ポリアミドフィルムおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6440950B2 JP6440950B2 JP2014046393A JP2014046393A JP6440950B2 JP 6440950 B2 JP6440950 B2 JP 6440950B2 JP 2014046393 A JP2014046393 A JP 2014046393A JP 2014046393 A JP2014046393 A JP 2014046393A JP 6440950 B2 JP6440950 B2 JP 6440950B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- biaxially stretched
- shrinkage
- polyamide film
- stretched polyamide
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Description
ところで、シュリンクフィルムとしては、優れた強度特性とともに、シュリンク加工に適した収縮特性を有することが必要とされる。
特許文献1のようなテンター延伸のフィルムでは、特にMD方向での収縮が大きく、ラベルとしての収縮変形特性が不十分であった。特許文献2のようなチューブラー延伸のフィルムでは、MD/TDの収縮バランスは向上したが、TD方向の収縮が不足しラベルとして使用するには不適であり、また強度も不足した。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1)ポリアミド樹脂の単層から構成され、100℃の沸騰水中で5分間処理した後に測定される収縮率が、製膜時の縦方向(MD方向)が4%以下、横方向(TD方向)が10〜30%であることを特徴とする二軸延伸ポリアミドフィルム。
(2)横方向(TD方向)の収縮率(Y)と縦方向(MD方向)の収縮率(X)の比率
Y/Xが3以上である(1)の二軸延伸ポリアミドフィルム。
(3)温度50〜210℃で、縦方向(MD方向)および横方向(TD方向)における延伸倍率がともに2.5〜4.0倍で同時二軸延伸を行い、さらに前記同時二軸延伸後の熱固定処理で、縦方向(MD方向)の弛緩率が5〜30%の弛緩処理を行う(1)または(2)の二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
(4)さらに、横方向(TD方向)の弛緩処理を伴う(3)の二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
(5)(1)または(2)の二軸延伸ポリアミドフィルムを用いたシュリンクラベル。
このような二軸延伸ポリアミドフィルムは、ラベル加工・包装加工等におけるシュリンク加工性に優れているため、種々のシュリンクフィルムとして好適に使用ができる。
定される収縮率が、製膜時の縦方向(以下、MD方向という)が4%以下、横方向(以下
、TD方向という)が10〜30%であることが必要である。好ましくは、MD方向が3%以下、TD方向が15〜30%である。MD方向の収縮率が5%を超えると、シュリンク加工の際に収縮の異方性が得られず、MD方向の寸法の安定性が不十分となる。また、TD方向の収縮率が3%未満であると、ラベルとして用いた際に収縮不足が生じ、収縮率が30%を超えるとシワが入ったりする。
本発明における二軸延伸ポリアミドフィルムは、後述のMD方向の弛緩処理以外は公知の二軸延伸フィルムの製造方法を用いて製造することができる。通常、二軸延伸ポリアミドフィルムは、チューブラー方式により環状に押出し空気吹込みにより同時二軸延伸する方法、テンター方式によりTダイよりシート状に押し出されたキャストシートを同時二軸延伸、または逐次二軸延伸によって延伸する方法が挙げられる。
特に本発明の二軸延伸ポリアミドフィルムにおいては、得られるフィルムにおいて、MD方向の収縮率を低減することが重要であるため、MD収縮率の制御が容易な延伸方法、または延伸条件を適用することが求められていた。
(1)収縮率
実施例もしくは比較例にて得られた二軸延伸ポリアミドフィルムにつき、23℃×50%RHの雰囲気下で、その表層部を除去して、ロールの内部より全幅の試料をサンプリングし、2時間試料を調湿した。次に、前記試料よりMD方向、TD方向について巾10mm、長さ150mmの短冊状に切り出し、その長さ方向に沿って約100mmの間隔をおいて一対の標点をつけ試験片とした。前記試験片の標点間距離を測定し、L0(mm)とした。その試験片をボイル処理(100℃の沸騰水で5分間)し、処理後再度23℃×50%RHの雰囲気下で2時間以上調湿した後、標点間距離L(mm)を測定し、ボイル処理前後の試験片長さより下記式により収縮率を求めた。なお、ネックの発生したフィルムについては測定しなかった。
収縮率(%)={(L0−L)/L0}×100
実施例もしくは比較例にて得られた二軸延伸ポリアミドフィルムにつき、MD方向、TD方向について巾10mm、長さ150mmの短冊状の試験片を切り出した。23℃×50%RHの雰囲気下で、前記試験片を用いて、標点間距離100m、引張速度500mm/minで引張試験を実施し、引張破断強度、引張破断伸度を測定した。
実施例もしくは比較例にて得られた二軸延伸ポリアミドフィルムから、縦120×横300mmの試験片を切り出した。ここで、試験片の縦方向がMD方向、横方向がTD方向となるようにした。市販の絞り缶(フリスキー社製フリスキー;155g×3缶、缶の直径85×高さ115mm)に対し、缶の高さ方向と試験片の縦方向が一致するようにして、軽く巻き付け、端部を接着し筒状に加工した。その後、ユニバーサルシュリンカー(協和電機社製K2000型)を用い、所定熱風温度下(第1ゾーン温度170℃、第2ゾーン温度170℃)、通過時間15秒で処理し、絞り缶に対し試験片を収縮させ巻き付けた。巻き付け後の外観を下記基準で評価した。
O:収縮が良好でタルミ、シワが発生しなかった。
△:収縮が不十分でタルミが発生した。
×:収縮シワが発生した
ポリアミド6樹脂(ユニチカ社製A1030BRF)100質量部に対して、平均粒径2.5μmの凝集シリカを0.08質量%となるように添加し、250℃の温度で溶融して、滞留時間5分でTダイ出口より押出し、急冷固化して未延伸シートを得た。
延伸倍率、MD方向の弛緩率およびTD方向の弛緩率、熱固定温度を表1のように変更
した以外は、実施例1と同様にして、二軸延伸ポリアミドフィルムの製造を行った。得ら
れた二軸延伸ポリアミドフィルムについて、熱水収縮率、引張特性、収縮仕上り性の評価
を行った。その結果を表1に示す。
TD方向の弛緩率を35%とする以外は、実施例1と同様にして、二軸延伸ポリアミド
フィルムの製膜、延伸を試みた。しかし、延伸機内でタルミが発生し、二軸延伸ポリアミ
ドフィルムを得ることができなかった。
MD方向の弛緩率を35%とする以外は、実施例1と同様にして、二軸延伸ポリアミド
フィルムの製膜、延伸を試みた。しかし、ネックの入った二軸延伸ポリアミドフィルムし
か得ることができなかった。
リニアモーター式テンターにより製造された二軸延伸ポリアミドフィルムに代えて、イ
ンフレーション方式で延伸されたポリアミドフィルム(興人社製ボニールRX、厚み25
μm)を用い、熱水収縮率、引張特性、収縮仕上り性の評価を行った。その結果を表1に
示す。
パンタグラフ式の同時二軸延伸機を用い、MD方向の弛緩率およびTD方向の弛緩率を
表1のように変更した以外は、実施例1と同様にして、二軸延伸ポリアミドフィルムの製
造を行った。得られた二軸延伸ポリアミドフィルムについて、熱水収縮率、引張特性、収
縮仕上り性の評価を行った。その結果を表1に示す。
なお、MD方向の弛緩率を5%と設定したかったが、用いた延伸機の機械的な制約によ
り、MD方向に弛緩できなかった。
異方性が得られず、収縮仕上がり性が劣った。
の異方性は得られず、収縮仕上がり性が劣った。
るため、MD方向の収縮が大きくなり収縮異方性が得られず、収縮仕上がり性が劣った。
Claims (5)
- ポリアミド樹脂の単層から構成され、100℃の沸騰水中で5分間処理した後に測定される収縮率が、製膜時の縦方向(MD方向)が4%以下、横方向(TD方向)が10〜30%であることを特徴とする二軸延伸ポリアミドフィルム。
- 横方向(TD方向)の収縮率(Y)と縦方向(MD方向)の収縮率(X)の比率Y/Xが3以上である請求項1記載の二軸延伸ポリアミドフィルム。
- 温度50〜210℃で、縦方向(MD方向)および横方向(TD方向)における延伸倍率がともに2.5〜4.0倍で同時二軸延伸を行い、さらに前記同時二軸延伸後の熱固定処理で、縦方向(MD方向)の弛緩率が5〜30%の弛緩処理を行う請求項1または2記載の二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
- さらに、横方向(TD方向)の弛緩処理を伴う請求項3記載の二軸延伸ポリアミドフィルムの製造方法。
- 請求項1または2記載の二軸延伸ポリアミドフィルムを用いたシュリンクラベル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014046393A JP6440950B2 (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 二軸延伸ポリアミドフィルムおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014046393A JP6440950B2 (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 二軸延伸ポリアミドフィルムおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015168218A JP2015168218A (ja) | 2015-09-28 |
JP6440950B2 true JP6440950B2 (ja) | 2018-12-19 |
Family
ID=54201386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014046393A Active JP6440950B2 (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 二軸延伸ポリアミドフィルムおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6440950B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11147254A (ja) * | 1997-11-18 | 1999-06-02 | Unitika Ltd | ポリアミドフィルムの製造方法 |
JP2001293779A (ja) * | 2000-04-12 | 2001-10-23 | Gunze Ltd | 乾熱収縮特性に優れる熱収縮性フィルム及びその使用 |
US20120003458A1 (en) * | 2008-03-26 | 2012-01-05 | Unitika Ltd. | Biaxially stretched polyamide resin film having gas barrier properties and process for producing the biaxially stretched polyamide resin film |
JP5485632B2 (ja) * | 2009-09-30 | 2014-05-07 | ユニチカ株式会社 | 同時二軸延伸ポリアミド系多層フィルム。 |
-
2014
- 2014-03-10 JP JP2014046393A patent/JP6440950B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015168218A (ja) | 2015-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5956115B2 (ja) | 二軸延伸ポリブチレンテレフタレート系フィルムを含むレトルト用包材 | |
JP5226941B2 (ja) | 冷間成形用二軸延伸ナイロンフィルム、ラミネート包材及び冷間成形用二軸延伸ナイロンフィルムの製造方法 | |
JP5226942B2 (ja) | 冷間成形用二軸延伸ナイロンフィルム、ラミネート包材及び冷間成形用二軸延伸ナイロンフィルムの製造方法 | |
JP6032780B2 (ja) | 二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルム | |
JP2014024253A (ja) | 熱収縮性ポリエステル系フィルムおよび包装体 | |
KR20180031681A (ko) | 열 수축성 폴리에스테르계 필름 및 그의 제조 방법, 포장체 | |
JPWO2014199787A1 (ja) | 熱収縮性ポリエステル系フィルムおよび包装体 | |
WO2013011909A1 (ja) | 冷間成形用二軸延伸ナイロンフィルム、ラミネートフィルム、および成形体 | |
JP5825800B2 (ja) | 二軸延伸ポリブチレンテレフタレート系フィルムを含む熱成形用積層シート | |
WO2013089081A1 (ja) | 二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ナイロンフィルムの製造方法およびラミネート包材 | |
JP6625047B2 (ja) | 二軸延伸ポリアミドフィルムおよびその製造方法 | |
JP2015107585A (ja) | 多層フィルム、多層フィルム包材、絞り成型品、および電池 | |
JP5344901B2 (ja) | 延伸ポリアミドフィルム及びその製造方法 | |
WO2014103785A1 (ja) | 二軸延伸ナイロンフィルム、ラミネートフィルム、ラミネート包材および二軸延伸ナイロンフィルムの製造方法 | |
JP6440950B2 (ja) | 二軸延伸ポリアミドフィルムおよびその製造方法 | |
JP2014054797A (ja) | 二軸延伸ナイロンフィルム、ラミネートフィルム、ラミネート包材、および二軸延伸ナイロンフィルムの製造方法 | |
JP5993635B2 (ja) | 熱収縮性ポリエステル系フィルムおよびその製造方法 | |
KR100971495B1 (ko) | 열수축성 폴리에스테르계 필름 및 이의 제조 방법 | |
JP2015051527A (ja) | 二軸延伸ナイロンフィルム、ラミネートフィルム、ラミネート包材、電池および二軸延伸ナイロンフィルムの製造方法 | |
JP4902158B2 (ja) | 延伸ナイロンフィルム、及びその製造方法 | |
JP7194925B2 (ja) | 二軸延伸ポリブチレンテレフタレートフィルムを含む真空成形用又は真空圧空成形用包材 | |
JP2017077623A (ja) | 二軸延伸ポリアミドフィルムおよびその製造方法 | |
JPH0729376B2 (ja) | 低温収縮ポリエステルフィルム | |
JP2015107582A (ja) | 多層フィルム、多層フィルム包材、絞り成型品、および、医薬用包装材 | |
JP7409457B2 (ja) | ポリプロピレン系熱収縮性フィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170227 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20171020 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20171031 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20171212 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180612 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180717 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181106 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181121 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6440950 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |