以下、実施形態に係る接点装置について図面を参照して説明する。本実施形態は、自動二輪車の操舵ハンドルに取り付けられてブレーキ操作レバーを用いたブレーキ操作を検知する検知スイッチに接点装置が適用された形態である。ただし、以下に説明する構成は本発明の一例にすぎない。本発明は、以下の実施形態に限定されず、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
本実施形態の接点装置1は、図1〜図3に示すように、固定接点2と、可動接点3と、固定接点端子4と、可動接点端子5と、ケース100とを備える。本実施形態の接点装置1は、切替部11と、操作子9と、キャップ部材10とを更に備えている。なお、以下の説明では図1〜図3のX方向を左右方向(矢印Xが向いている方向を左)、Y方向を前後方向(矢印Yが向いている方向を前)、Z方向を上下方向(矢印Zが向いている方向を上)として説明する。ただし、この方向は説明の便宜上定義した方向であり、接点装置1の使用時の方向を限定する趣旨ではない。
固定接点端子4は、例えば銅合金などの板金に抜き加工および曲げ加工を施すことによって形成されており、固定接点2に電気的に接続されている。固定接点端子4の一端には、雌側端子が接続される平型の端子部41が設けられている。固定接点端子4の他端には、固定接点2が下面に固着された接点部42が設けられている。固定接点端子4において、端子部41と接点部42との間の中間部43はU形に折り曲げられ、上側に凸となっている。なお、本実施形態では固定接点端子4の接点部42に固定接点2が固着されているが、固定接点2を固定接点端子4と一体として、固定接点端子4の一部で固定接点2を構成してもよい。
可動接点端子5は、例えば銅合金などの板金に抜き加工および曲げ加工を施すことによって形成されており、可動接点3に電気的に接続される。可動接点端子5の一端には、雌側端子が接続される平型の端子部51が設けられている。可動接点端子5の他端はJ形に折り曲げられており、この曲げ部52には貫通孔53(図2参照)が設けられている。曲げ部52の先端には上向きに突出する突出片54が設けられており、突出片54と曲げ部52とがなす角の付近には貫通孔55(図2参照)が設けられている。
切替部11は、操作子9の操作に応じて、固定接点2と可動接点3とのオン・オフを切り替える。切替部11は、可動接触子6と、リンク金具7と、板バネ8とで構成されている。リンク金具7と板バネ8とは可動接点端子5に支持されている。
可動接触子6は、例えば銅合金などの板金に抜き加工および曲げ加工を施すことによって形成されており、枠状に加工された部材の対向する2辺をそれぞれ上向きに折り曲げたような形状に形成されている。可動接触子6は接点片61と係止片62と一対の連結片63とを備える。接点片61は上側から見た形状が矩形状であり、接点片61の上面には可動接点3が固着されている。係止片62は上側から見た形状が矩形状であり、リンク金具7の一端が引っ掛けられる。一対の連結片63のうちの一方は、接点片61および係止片62の前側の端部同士を連結し、一対の連結片63のうちの他方は、接点片61および係止片62の後側の端部同士を連結する。接点片61には、係止片62と対向する端部から斜め下向きに突出する一対の突起64が、前後方向において間隔を空けた状態で設けられている。なお、本実施形態では可動接触子6の接点片61に可動接点3が固着されているが、可動接点3を可動接触子6と一体として、可動接触子6の一部で可動接点3を構成してもよい。
リンク金具7は、例えば銅合金などの板金に抜き加工および曲げ加工を施すことによって形成されている。リンク金具7は、上側から見た形状がT形であって一端側が上向きに曲げられた主片71と、主片71の一端側を直角に折り曲げて形成された当接片72とを備えている。主片71の他端側には、可動接点端子5の貫通孔53に挿入される突起73が設けられている。
板バネ8は、例えば銅合金などの金属材料で形成された帯状の板材をU形に折り曲げて形成されている。板バネ8の一端には、接点片61に設けられた一対の突起64の間に挿入される突起81が設けられている。板バネ8の他端には、可動接点端子5の貫通孔55に挿入される突起82が設けられている。
ケース100は、それぞれ合成樹脂の成型品であるボディ200とカバー300とを備えている。ケース100は、固定接点2が設けられた固定接点端子4と、可動接点端子5と、可動接点3とを収納する。本実施形態のケース100は、可動接点3が設けられた可動接触子6と、リンク金具7と、板バネ8と、操作子9とをさらに収納する(図1、図2、図4Aおよび図4B参照)。
ボディ200は、枠状の周壁210と、周壁210の一端側(後側)を閉塞する底壁220とを有し、周壁210の他端側には開口230が設けられている。
周壁210のうち左側の壁部分には、固定接点端子4の端子部41が前側から挿入されるスリット状の孔211(第1貫通部)と、可動接点端子5の端子部51が前側から挿入されるスリット状の孔212(第1貫通部)とが設けられている。
ボディ200の内側には仕切壁241,242が設けられている(図1〜図3、図5、図6参照)。仕切壁241は、ボディ200の内側において、孔211の周りに、周壁210および底壁220と接するように設けられている。仕切壁242は、ボディ200の内側において、孔212の周りに、周壁210および底壁220と接するように設けられている。仕切壁242には、可動接点端子5を通すためのスリット状の孔243が設けられている。
周壁210のうち左側の壁部分の外側には突起261,262が設けられている(図1〜図3参照)。突起261は、周壁210の左側の壁部分の外側において、孔211が設けられた部位の周りに、周壁210の後端から前端にかけて設けられている。この突起261は、孔211とつながる第2空間271を有している。突起262は、周壁210の左側の壁部分の外側において、孔212が設けられた部位の周りに、周壁210の後端から前端にかけて設けられている。この突起262は、孔212とつながる第2空間272を有している。突起261には固定接点端子4の端子部41を通すためのスリット状の孔263が設けられ、突起262には可動接点端子5の端子部51を通すためのスリット状の孔264が設けられている。また、突起261の先端には上側および下側にそれぞれ突出する鍔265(図4参照)が設けられており、雌側端子に被せられたスリーブが鍔265に嵌まることで、端子部41を保護している。同様に、突起262の先端にも上側および下側にそれぞれ突出する鍔266(図4参照)が設けられており、雌側端子に被せられたスリーブが鍔265に嵌まることで、端子部51を保護している。
周壁210のうち上側の壁部分には、操作子9が挿入される貫通孔213が設けられている。周壁210の外側面には、貫通孔213の周りに上側に突出する円環状の突起214が設けられている。また周壁210の外側面には、突起214が設けられた部位の左右両側から、上側に向かって突出する保護壁215がそれぞれ設けられている。
また、ボディ200の右上には、ボディ200の他の部位に比べて厚みが薄い取付片201が設けられている。取付片201にはネジを通すための孔202が設けられている。
カバー300は、ボディ200の開口230を塞ぐように、周壁210の内側に嵌め込まれることによって、ボディ200に取り付けられる。カバー300には、仕切壁241に対応する部位に凹部301が設けられ、仕切壁242に対応する部位に凹部302が設けられており、凹部301,302がカバー300を貫通する第2貫通部となる。カバー300の後面には、凹部301の縁部分から後方に突出する仕切壁307が設けられ、凹部302の縁部分から後方に突出する仕切壁308が設けられている。仕切壁307の後端部分は仕切壁241の前端部分と接触し、周壁210と底壁220と仕切壁241,307とで囲まれる空間251が、ケース100内部の他の空間から分離されている。仕切壁308の後端部分は仕切壁242の前端部分と接触し、周壁210と底壁220と仕切壁242,308とで囲まれる空間252が、ケース100内部の他の空間から分離されている。ここにおいて、周壁210と底壁220と仕切壁241,307とで囲まれる空間251と、周壁210と底壁220と仕切壁242,308とで囲まれる空間252とは、それぞれ、シール材が注入される第1空間となる。なお、仕切壁307には、固定接点端子4を通すためのスリット状の孔305が設けられている。仕切壁308には、可動接点端子5を通すためのスリット状の孔306が、仕切壁242に設けられた孔243とつながる位置に設けられている。
カバー300の前面の周縁部分には、幅の細い段部303が周縁部分のほぼ全体にわたって設けられている。カバー300において、段部303で囲まれる部位の前面よりも、段部303の前面の方が後方に位置しており、カバー300がボディ200に取り付けられた状態では、段部303がシール材400の充填される溝310の底面を形成する(図5参照)。また、カバー300の前面には、被固定部に設けられた孔に挿入される円柱状の突起304が設けられている。
このケース100は、被固定部に設けられた孔に突起304を挿入し、取付片201の孔202に通されたネジを被固定部に設けられたネジ孔にねじ込むことによって、被固定部に固定される。
操作子9は、図2および図3に示すように、前側から見た形状がL形の柱状部91と、柱状部91の上面から上向きに突出する円柱状の操作突起92とを有している。操作突起92の上端には半球状の操作部93が設けられている。操作突起92の円周面には、操作部93のやや下側に、円周方向に沿って延びる溝94が全周に亘って形成されている。
キャップ部材10は、例えばゴムなどの弾性材料で形成されている。キャップ部材10は、図1〜図4に示すように、下面が開口した円錐台形状に形成されており、操作子9の操作突起92に被せて使用される。キャップ部材10の上面には、操作突起92の上端部(操作部93)を通すための孔101が設けられている。
この接点装置1の組立方法について簡単に説明する。
まず、ボディ200の周壁210の上面に設けられた突起214に、キャップ部材10の下端の円周部分が内側から接するようにして、キャップ部材10を周壁210の上側に配置する。そして、キャップ部材10の下端の円周部分を、例えば超音波スウェージング加工法によりボディ200の突起214に固着して、キャップ部材10の下端と周壁210との接触部分をシールする。
次に、ボディ200の貫通孔213に、ボディ200の内側から操作子9の操作突起92を挿入し、操作突起92の先端をボディ200の外側に突出させて、操作突起92をキャップ部材10の孔101に貫通させる。このとき、キャップ部材10の孔101の周縁部分が、操作突起92の下側に設けられた溝94に嵌まって操作子9と密着するので、キャップ部材10と操作子9との接触部分がシールされる。また、操作子9は、操作突起92が貫通孔213に挿入された状態で、ボディ200に対して上下方向に移動自在に取り付けられる。
切替部11は、可動接点端子5に可動接触子6とリンク金具7と板バネ8とを保持させることによって仮組されている。リンク金具7の突起73が可動接点端子5の貫通孔53に挿入された状態で、リンク金具7の当接片72と可動接点端子5の突出片54とが可動接触子6の枠内に挿入され、当接片72が係止片62の上面に引っ掛けられた状態とする。この状態で、板バネ8の突起81を、可動接触子6の枠内に挿入して、突起81を接点片61に接触させ、板バネ8の突起82を可動接点端子5の貫通孔55に挿入する。このとき、板バネ8のバネ力によって、可動接触子6とリンク金具7と板バネ8とが可動接点端子5に保持された状態となり、可動接点3は可動接触子6とリンク金具7とを介して可動接点端子5に電気的に接続されている。このようにして仮組みされた切替部11はボディ200の内部に挿入される。切替部11がボディ200の内部に挿入された状態では、端子部51が孔212,243,264に挿入される。また、端子部51の側縁の突起57が、底壁220に設けられた突起224の穴225に挿入される。また、突出片54が、底壁220に設けられた突起221の溝222に挿入される。これにより、可動接点端子5がボディ200に保持された状態となる。
次に、固定接点端子4がボディ200の内部に挿入される。端子部41が孔211,263に挿入され、接点部42の先端の下面が周壁210の内面に設けられた突起216と接触し、接点部42の上面が周壁210の内面に設けられた突起217と接触することによって(図3参照)、固定接点端子4がボディ200に保持される。
その後、ボディ200の開口230を塞ぐようにしてカバー300がボディ200に取り付けられる。そして、カバー300の凹部301,302を通して空間251,252にシール材を充填し、さらに段部303と、段部303の周縁部と、ボディ200の周壁210とでできる溝310にシール材を充填し、充填したシール材を硬化させる。これにより、段部303と段部303の周縁部とボディ200の周壁210とでできる溝310と、空間251,252とがシール材400で満たされた状態となり(図4A参照)、ボディ200とカバー300とが結合される。また、端子部41,51がシール材400で固定されることによって、固定接点端子4および可動接点端子5がケース100に対して強固に固定される。また、孔211,305と端子部41との隙間と、孔212,243,306と端子部51との隙間と、段部303と周壁210との隙間とがシール材400によってそれぞれ塞がれる。したがって、ケース100の内部がシール材400によってシールされた状態となり、防水性が向上する。
本実施形態の接点装置1では、シール材400を注入するためのノズルを前側からケース100に近づけて、空間251,252にシール材400を注入し、段部303に沿ってノズルを移動させることで、シール材400の注入作業が行える。したがって、固定接点端子4および可動接点端子5が周壁210の貫通部から外部に露出する場合でも、固定接点端子4および可動接点端子5と貫通部との間の隙間にシール材400を注入する作業をケース100の前側から行うことができる。よって、ボディ200とカバー300との隙間にシール材を充填する作業と、固定接点端子4および可動接点端子5と貫通部との間の隙間にシール材400を注入する作業をケース100の前側から行うことができ、シール作業の作業性が向上する。
次に、この接点装置1の動作を説明する。ブレーキ操作レバーが操作されていない状態では、ブレーキ操作レバーによって操作子9の操作部93が下向きに押された状態となる。ブレーキ操作レバーによって操作部93が下向きに押されると、柱状部91の下端部がリンク金具7の当接片72を下向きに押し、リンク金具7と可動接点端子5との接触部位を支点にしてリンク金具7が前側から見て反時計回りに回転する。リンク金具7が反時計回りに回転すると、当接片72によって係止片62が下向きに押され、可動接触子6が、可動接点3と固定接点2との接触部位を支点にして前側から見て反時計回りに回転する。そして、可動接触子6が、可動接点3および固定接点2の接触部位と板バネ8および可動接点端子5の接触部位とを結ぶ線分よりも下側に移動してくると、板バネ8によって可動接触子6がスナップ動作して右斜め下側に押されることになる。これにより、可動接点3が固定接点2から離れて、接点装置1がオフ状態となる(図7参照)。すなわち、ブレーキ操作レバーが操作されていない状態では、接点装置1はオフ状態となっている。なお、操作子9が押されて柱状部91が下側に移動した場合、柱状部91が、底壁220に設けられた突起221の上端面223に当たることで、柱状部91がそれ以上下側に移動できないように、操作子9の下側への移動範囲が制限されている。
ブレーキ操作レバーが操作されると、ブレーキ操作レバーによって操作子9の操作部93が押されていない状態となる。操作子9の操作部93が押されなくなると、板バネ8のバネ力によって可動接触子6が右側に移動しようとする。可動接触子6の係止片62はリンク金具7と当たっているので、可動接触子6が右側に移動しようとすると、可動接触子6からの力を受け、リンク金具7と可動接点端子5との接触部位を支点にしてリンク金具7が前側から見て時計回りに回転させられる。リンク金具7の回転に応じて、可動接触子6が、可動接点3および固定接点2の接触部位と板バネ8および可動接点端子5の接触部位とを結ぶ線分を超えて上側に移動すると、板バネ8によって可動接触子6がスナップ動作して右斜め上側に押されることになる。これにより、可動接点3が固定接点2と接触して、接点装置1がオン状態となる(図8および図9参照)。すなわち、ブレーキ操作レバーが操作されている状態では、接点装置1はオン状態となっている。
その後、ブレーキ操作レバーから手を離すと、ブレーキ操作レバーが操作前の位置に戻り、ブレーキ操作レバーによって操作子9の操作部93が下向きに押された状態となる。ブレーキ操作レバーによって操作子9の操作部93が下向きに押されると、板バネ8によって可動接触子6が右斜め下側に押され、可動接点3が固定接点2から離れて、接点装置1がオフ状態となる(図7参照)。
以上説明したように、本実施形態の接点装置1では、固定接点端子4および可動接点端子5のうちの少なくとも何れか一方は、周壁210に形成された第1貫通部(孔211,212)を通してケース100の外側に一部を露出させている。そして、ケース100には、シール材400が満たされる第1空間(空間251,252)をボディ200の内側面(周壁210および底壁220)とともに形成する第1仕切壁(仕切壁241,242,307,308)が設けられている。この第1空間は、第1貫通部と、カバー300を貫通する第2貫通部(凹部301,302)とに、それぞれ、つながっている。よって、カバー300の第2貫通部を通して第1空間にシール材400を満たすことによって、第1空間につながる第1貫通部にシール材400を注入することができる。したがって、固定接点端子4および可動接点端子5がそれぞれ通されている第1貫通部の隙間をシール材400で塞ぐためにシール材400を注入する作業をカバー300側から行うことができる。シール材400を注入する作業を、第1貫通部が設けられた周壁210側から行わなくてすむから、シール作業の作業性が向上する。
なお、本実施形態では、固定接点端子4および可動接点端子5がそれぞれ1つであっったが、複数設けられてもよい。また、2つの端子(固定接点端子4および可動接点端子5)が、周壁210に形成された第1貫通部を通してケース100の外側に一部を露出させているが、周壁210から露出する端子の数は1つでもよいし、3つ以上でもよい。なお、固定接点端子4および可動接点端子5のうち周壁210からケース100の外側に露出されない端子は、ボディ200の底壁220やカバー300から外部に露出していればよい。また周壁210には、固定接点端子4が通される第1貫通部と、可動接点端子5が通される第1貫通部とが別々の面に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、周壁210の端部から形成されたスリット状の孔で第1貫通部が構成されているが、周壁210の一部を貫通する閉じた孔で第1貫通部が構成されてもよい。また、本実施形態では、カバー300を貫通する第2貫通部が凹部301,302で構成されているが、カバー300を貫通する閉じた孔で第2貫通部が構成されてもよい。
また、ケース100には、第1空間に繋がる溝310(本実施形態では段部303と段部303の周縁部と周壁210とで構成)が、ボディ200における開口230の周縁部分とカバー300との境界に沿って、開口230の周縁部分の全体に亘って設けられている。したがって、第1空間に注入されたシール材400が溝310にも注入されるから、第1空間と溝310とにシール材400を注入する作業を一緒に行うことができ、シール作業の作業性がさらに向上する。
また本実施形態では、固定接点端子4に第1仕切壁(仕切壁241)が入り込む凹部44が設けられ、可動接点端子5に第1仕切壁(仕切壁242)が入り込む凹部56が設けられている。したがって、凹部に第1仕切壁が入り込む分だけ、接点装置1の幅寸法(図2における前後方向(Y方向)の寸法)を小さくできる。なお、本実施形態では固定接点端子4および可動接点端子5の両方に第1仕切壁が入り込む凹部が設けられているが、固定接点端子4および可動接点端子5の何れか一方に第1仕切壁が入り込む凹部が設けられていてもよい。
また本実施形態では、固定接点端子4に設けられた凹部44に操作子9の柱状部91が挿入されている。固定接点端子4に凹部44が設けられていない場合、柱状部91との干渉を避けるために、ケース100の幅方向(前後方向)の寸法が大きくなるが、本実施形態のように柱状部91が挿入される凹部44を固定接点端子4に設けることで、ケース100の幅方向(前後方向)の寸法を小さくできる。
ところで、本実施形態では、固定接点端子4に設けられた凹部44は、固定接点端子4の厚み方向(上下方向)から見て可動接触子6と重なる範囲D1内に設けられている(図10参照)。すなわち、凹部44が設けられた固定接点端子4の部位は、固定接点端子4の厚み方向(上下方向)から見て可動接触子6と重なっているから、接点装置1の幅寸法(前後方向の寸法)を小さくできる。
また本実施形態のケース100には、第1貫通部(孔211,212)を通して第1空間(空間251,252)につながる第2空間(空間271,272)を、ケース100の外側面とともに形成する第2仕切壁(突起261,262)が設けられている。したがって、第1空間に注入されたシール材が第1貫通部からケース100の外側に流れ出た場合でも、ケース100の外側に流れ出たシール材は第2空間に留まる。よって、第2空間の外側にある端子部41,51にシール材が付着しにくくなり、端子部41,51と雌側端子との電気的接続の信頼性が向上する。
また本実施形態の接点装置1は、操作子9の操作に応じて切替部11が固定接点2と可動接点3とのオン・オフを切り替えており、操作子9は、ボディ200の周壁210に設けられた貫通孔213を通してケース100の外側に一部を露出させている。これにより、操作子9が操作されることによって、接点装置1のオン・オフを切り替えることができる。
なお、上記の実施形態は、接点装置を検知スイッチの接点部分に適用した形態であるが、接点装置は電磁継電器の接点部分に適用されてもよいし、人の操作に応じてオン・オフが切り替わる操作スイッチの接点部分に適用されてもよい。また、上記の実施形態では、ボディ200の周壁210から固定接点端子4および可動接点端子5が外側に突出しているが、端子の数は1つでも、3つ以上でもよい。