JP6131883B2 - シールドコネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、シールドコネクタに関する。
従来、シールドシェルを備えたコネクタとして、例えば下記特許文献1に記載のものが知られている。このコネクタは、導電性のシールドシェルと、このシールドシェルを内側に装着した絶縁性のアウタハウジングと、アウタハウジングの後方に組み付けられる導電ハウジングとを備えている。
導電ハウジングは、前側の環状壁、環状壁の後方に膨出して一体に続く膨出壁、環状壁の上下に突出した4箇所の小鍔部などを備えて構成されている。この環状壁の前側には周溝が形成され、この周溝にシェルパッキンが嵌入されるようになっている。また、小鍔部には、ボルトが螺合するねじ孔が形成されている。
一方、シールドシェルは、長円形の水平な筒部、筒部の後端に位置する垂直な鍔部などを備えて構成されている。鍔部は、外向きの孔あきの小鍔部を有し、小筒部の外周にハウジングパッキンが装着されるようになっている。アウタハウジングは、シールドシェルの筒部が収容される主体部、主体部の後端に位置する垂直な鍔部などを備えて構成されている。鍔部は、孔あきの小鍔部を有している。
アウタハウジングの小鍔部とシールドシェルの小鍔部とを重ねた後、各小鍔部の孔にボルトを挿通させ、導電ハウジングの小鍔部のねじ孔に螺合することで、アウタハウジングおよびシールドシェルが導電ハウジングに固定される。この結果、シールドシェルとアウタハウジングとの間がハウジングパッキンによってシールされ、シールドシェルと導電ハウジングとの間がシェルパッキンによってシールされる。
特開2011−222345号公報
しかしながら、上記のコネクタでは、アウタハウジングの小鍔部とシールドシェルの小鍔部との重合部が、浸水経路の入口となる。そして、当該重合部から内部に進入した水は、外部に排出されないまま、内部に水が溜まった状態になる。同様に、シールドシェルの小鍔部と導電ハウジングの小鍔部との間においても水が溜まった状態になる。このため、シェルパッキンおよびハウジングパッキンによるシール性能に悪影響を及ぼすおそれがある。
本発明のシールドコネクタは、樹脂成形部に電線が前後方向に貫通した状態で保持され、電線が前方に引き出された前側嵌合部が設けられているとともに、電線が後方に引き出された後側嵌合部が設けられてなる電線保持部材と、前側嵌合部が嵌合可能なフード部を有するハウジングと、後側嵌合部が嵌合可能な筒状部を有するシールドシェルと、前側嵌合部とフード部の間に挟持されてハウジング内を止水する前側ゴムリングと、後側嵌合部と筒状部の間に挟持されてシールドシェル内を止水する後側ゴムリングとを備え、電線保持部材における前側嵌合部と後側嵌合部との間に、固定ナットを保持するナット保持孔が貫通して形成され、シールドシェルに、ナット保持孔と連通する排水孔が貫通して形成されている構成としたところに特徴を有する。
上記の構成では、前側ゴムリングによってハウジング内が止水され、後側ゴムリングによってシールドシェル内が止水される。一方、電線保持部材における前側嵌合部と後側嵌合部との間は止水領域外となっているため、固定ボルトと固定ナットの締結部分からナット保持孔に水が浸入するおそれがある。この問題に対して、上記の構成によると、ナット保持孔が貫通して形成され、このナット保持孔に連通する排水孔がシールドシェルに形成されているため、ナット保持孔に浸入した水は、排水孔から外部に排出されることになる。したがって、前側ゴムリングおよび後側ゴムリングによるシール性能を確保することができる。
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
ナット保持孔は、電線保持部材に形成された台座部に開口して形成されており、フード部における前側ゴムリングとのシール面より開口部側には、台座部が嵌まり込む凹部が切り欠き形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、台座部が凹部に嵌まり込むことで電線保持部材の前側嵌合部をハウジングのフード部に対して正規に嵌合させることができる。また、仮にフード部に凹部が設けられていないとした場合、前側嵌合部をフード部に嵌合させる際に、前側ゴムリングが全周に亘ってフード部に接触することになるため、嵌合抵抗が大きいものになる。そこで、上記の構成によると、前側嵌合部をフード部に嵌合させる際に、凹部の位置で前側ゴムリングとフード部との接触面積を減らすことができるため、嵌合抵抗を小さくすることができる。
ハウジングに嵌合ナットが保持され、シールドシェルの後方から嵌合ナットに嵌合ボルトが螺合することで、ハウジングとシールドシェルの嵌合を行う構成としてもよい。
このような構成によると、嵌合ボルトを嵌合ナットに螺合させる倍力機構を用いることでハウジングとシールドシェルの嵌合を容易に行うことができる。
ハウジングは、端子を収容する端子収容部と、フード部を有する電線挿通部とを備えて構成され、端子収容部は、電線挿通部に対して遊動可能状態で取り付けられている構成としてもよい。
このような構成によると、例えば端子に接続される相手側接続部材の位置精度が悪い場合であっても、端子収容部が相手側接続部材の位置に合わせて可動することで、端子と相手側接続部材を接続することができる。
電線は、複数の金属素線からなる芯線と、この芯線を覆う絶縁被覆とからなる被覆電線であって、電線保持部材から前方に引き出された部分では絶縁被覆が除去されて芯線がほぼ露出されている構成としてもよい。
このような構成によると、芯線を露出させることで可撓性を持たせることができるから、ヒートサイクル試験によって端子と相手側接続部材が微摺動摩耗することを防止できる。
本発明によれば、シール性能を十分なものにすることができる。
シールドコネクタの構成部品を示した分解斜視図 シールドコネクタの斜視図 シールドコネクタの平面図 シールドコネクタの底面図 シールドコネクタの正面図 シールドコネクタの背面図 シールドコネクタの側面図 図3におけるA−A線断面図
<実施形態>
本発明の実施形態を図1ないし図8の図面を参照しながら説明する。本実施形態のシールドコネクタ10の構成部品について図1を参照しながら説明すると、シールドコネクタ10は、前側から順に、第1リテーナ20、インターロックコネクタ30、端子収容部40、サイドリテーナ50、電線挿通部60、筒状をなす嵌合ナット70、第2リテーナ80、モールドコネクタ(本発明でいう「電線保持部材」の一例)90、筒状をなす固定ナット100、固定ボルト110、シールドシェル120、かしめリング130、嵌合ボルト140などを備えて構成されている。なお、第1リテーナ20、端子収容部40、サイドリテーナ50、電線挿通部60を互いに組み付けたものは、本発明でいう「ハウジング」の一例である。
シールドコネクタ10は、機器の筐体に形成された取付孔(図示せず)に嵌合可能とされている。電線挿通部60には、機器の取付孔に嵌合する機器側嵌合部61が形成されている。この機器側嵌合部61の外周面には、機器側ゴムリング170が嵌着されている。シールドコネクタ10を機器の筐体に取り付けると、電線挿通部60の機器側嵌合部61が取付孔に嵌合し、機器側ゴムリング170が機器側嵌合部61の外周面と取付孔の内周面との間に挟持されることで、機器の筐体内が止水される。
第1リテーナ20は合成樹脂製であって、横長の長円形状をなしている。第1リテーナ20はキャップ状をなし、電線挿通部60の機器側嵌合部61に前方から嵌着されるようになっている。機器側嵌合部61の外周面に嵌着された機器側ゴムリング170は、第1リテーナ20によって前方へ抜け止めされた状態に保持される。
機器側嵌合部61は前方に開口する形態をなし、機器側嵌合部61の前端開口62には、端子収容部40の後端部41が嵌合可能とされている。端子収容部40の外周面にはフランジ42が周設されている。このフランジ42の前側部分には、モールドコネクタ90の構成部品である端子95を内部に保持する端子保持部43が形成されている。
端子保持部43の上面には、サイドリテーナ50が装着されるリテーナ装着口44が開設されている。このリテーナ装着口44にサイドリテーナ50を装着すると、端子95がサイドリテーナ50によって端子保持部43内に抜け止めされた状態に保持される。
第1リテーナ20には、端子収容部40の端子保持部43を挿通させる端子保持部用挿通孔21が貫通して形成されている。また、第1リテーナ20における端子保持部用挿通孔21の隣には、インターロックコネクタ30を挿通させるインターロックコネクタ用挿通孔22が貫通して形成されている。
インターロックコネクタ30をインターロックコネクタ用挿通孔22に装着し、フランジ42を電線挿通部60の前端開口62に嵌合させ、第1リテーナ20を電線挿通部60の機器側嵌合部61の外周面に嵌着させると、図2に示すように、端子保持部43が第1リテーナ20の端子保持部用挿通孔21から前方に突出した状態となり、端子保持部43が端子保持部用挿通孔21の開口の範囲内で可動するようになっている。インターロックコネクタ30についてもインターロックコネクタ用挿通孔22から前方に突出した状態となり、インターロックコネクタ30がインターロックコネクタ用挿通孔22の開口の範囲内で可動するようになっている。このため、端子保持部43およびインターロックコネクタ30に接続される相手側接続部材の位置が正規の位置からずれていても、ずれを吸収しつつ相手側接続部材の位置に移動することができ、端子保持部43およびインターロックコネクタ30を相手側接続部材に接続することができる。
モールドコネクタ90は、複数の電線Wをモールド樹脂によってインサート成形することで各電線Wを保持するコネクタであって、各電線Wが樹脂成形部91を前後方向に貫通する形態で配されている。樹脂成形部91の前端部には、前側嵌合部92が形成され、この前側嵌合部92から複数の電線Wが前方に引き出されている。一方、樹脂成形部91の後端部には、後側嵌合部93が形成され、この後側嵌合部93から複数の電線Wが後方に引き出されている。前側嵌合部92の外周面には前側ゴムリング150が嵌着され、後側嵌合部93の外周面には後側ゴムリング160が嵌着されている。
前側嵌合部92から前方に引き出された電線Wの前端部には、端子95が抵抗溶接等によって接続されている。端子95と前側嵌合部92の間には、所定の長さの電線Wが配設されている。この電線Wは、複数の金属素線からなる芯線W1と、この芯線を覆う絶縁被覆とからなる被覆電線であって、前側嵌合部92から前方に引き出された部分では大部分の絶縁被覆が除去されて芯線W1がほぼ露出されている。この芯線W1は可撓性を有し、端子95も端子保持部43に所定のがたつきをもって保持されているため、ヒートサイクル試験によって端子95と相手側接続部材の端子とが微摺動摩耗することを抑制できる。
第2リテーナ80は合成樹脂製であって、第1リテーナ20と同様に、横長の長円形状をなしている。第2リテーナ80はキャップ状をなし、モールドコネクタ90の前側嵌合部92に前方から嵌着されるようになっている。これにより、前側ゴムリング150は、第2リテーナ80によって前方へ抜け止めされた状態に保持される。また、第2リテーナ80には、電線Wを挿通させる電線用挿通孔81が貫通して形成されている。第2リテーナ80を前側嵌合部92に装着すると、電線Wが電線用挿通孔81を前後方向に貫通した状態で配設される。
モールドコネクタ90の樹脂成形部91の外周上部には、台座部94が形成されている。この台座部94は、前側嵌合部92と後側嵌合部93の間に配されている。台座部94には、固定ナット100を保持するナット保持孔96が開設されている。このナット保持孔96は、樹脂成形部91を上下方向に貫通する形態で設けられている。
固定ナット100の上端には、略方形をなすフランジ101が周設されている。一方、ナット保持孔96の上端開口部には、略方形をなしてフランジ101が装着されるフランジ装着凹部97が凹設されている。固定ナット100をナット保持孔96に圧入していくと、フランジ101がフランジ装着凹部97に嵌まり込み、固定ナット100が回り止めされた状態でナット保持孔96に抜け止め保持される。
電線挿通部60における機器側嵌合部61の後方には、モールドコネクタ90の前側嵌合部92が嵌合可能なフード部63が形成されている。前側嵌合部92がフード部63に嵌合すると、前側ゴムリング150が前側嵌合部92の外周面とフード部63の内周面との間に挟持されることで、電線挿通部60内が止水される。
フード部63には、前側嵌合部92との嵌合に伴って台座部94が嵌まり込む凹部64が切り欠き形成されている。この凹部64は、フード部63における前側ゴムリング150とのシール面より後側(開口部側)に配されている。したがって、前側嵌合部92をフード部63に嵌合させていき、前側ゴムリング150が凹部64を通過する時点では、前側ゴムリング150がフード部63に対して全周に亘って接触せず、前側嵌合部92とフード部63の嵌合抵抗を低減させることができる。
シールドシェル120はアルミダイキャスト製であって、電線挿通部60の機器側嵌合部61を前方から収容する第1筒状部121、モールドコネクタ90の後側嵌合部93が内部に嵌合可能な第2筒状部122などを備えて構成されている。第1筒状部121の開口部124は、電線挿通部60の外周形状に沿うように拡幅されている。この開口部124における拡幅された部分の後壁に後方から嵌合ボルト140が装着される。開口部124の内部には、電線挿通部60における機器側ゴムリング170の後方部分が収容され、この電線挿通部60に保持された嵌合ナット70に嵌合ボルト140が螺合可能とされている。
嵌合ボルト140を嵌合ナット70に螺合し電線挿通部60がシールドシェル120に組み付けられると、図2に示すように、機器側嵌合部61が第1筒状部121の開口部124から前方に突出した状態となる。この結果、機器側嵌合部61の外周面に嵌着された機器側ゴムリング170についても第1筒状部121の開口部124の前方に位置し、機器側嵌合部61を機器の筐体の取付孔に嵌合させることができる。
図1に示すように、第2筒状部122は、第1筒状部121のうち開口部124を有する前方部分121Fよりも小径をなしている。詳細に説明すると、第1筒状部121は、開口部124を有する前方部分121Fと、後述するボルト装着孔126を有する後方部分121Rとからなる。この後方部分121Rは前方部分121Fよりも幅方向に縮径されており、後方部分121Rとほぼ同径をなして第2筒状部122が後方に連設されている。また、第2筒状部122の後方には、かしめリング130が圧着される第3筒状部123が設けられている。
第1筒状部121の内部と第2筒状部122の内部と第3筒状部123の内部とは、互いに連通しており、複数の電線Wが各筒状部121、122、123を前後方向に貫通した状態で配設され、第3筒状部123から後方に引き出される。この第3筒状部123の外周面には、編組線H(図3に二点鎖線で図示)が装着され、この編組線Hの上からかしめリング130が装着される。したがって、第3筒状部123から後方に引き出された複数の電線Wは、編組線Hに一括して覆われた状態で後方に引き出される。さらに、編組線Hは、第2筒状部122の外周面に結束バンドB1によって保持されたゴムブーツB2によって覆われて保護されている。なお、開口部124の周縁には、一対の取付部125が側方に張り出し形成され、これらの取付部125を機器の筐体に対してボルト止めすることで、シールドコネクタ10が機器の取付孔に嵌合した状態で固定される。
図1に示すように、第1筒状部121の外周上部には、固定ボルト110が装着されるボルト装着孔126が貫通して形成されている。図8に示すように、第1筒状部121の外周下部におけるボルト装着孔126と対向する位置には、排水孔127が貫通して形成されている。ボルト装着孔126と排水孔127は同軸配置で同径とされている。また、モールドコネクタ90をシールドシェル120に組み付けると、ボルト装着孔126と排水孔127の間にナット保持孔96が配されるようになっており、ナット保持孔96によってボルト装着孔126と排水孔127が連通することになる。すなわち、ボルト装着孔126から固定ナット100内に浸入した水は、ナット保持孔96、排水孔127を通って外部に排出され、ナット保持孔96内に溜まることがないため、前側ゴムリング150および後側ゴムリング160によるシール性能を十分に担保することができる。
本実施形態は以上のような構成であって、続いてその作用を説明する。まず、モールドコネクタ90の製造方法を説明する。各電線Wを成形型にセットし、樹脂を溶融して成形型内に流し込むことで樹脂成形部91を成形する。この結果、各電線Wは樹脂成形部91にインサート成形され、この樹脂成形部91と各電線Wが一体に成形される。これにより、各電線Wが樹脂成形部91に保持される。次に、樹脂成形部91のナット保持孔96に固定ナット100を圧入し、この固定ナット100を樹脂成形部91に固定する。次に、前側嵌合部92の外周面に前側ゴムリング150を嵌着し、後側嵌合部93の外周面に後側ゴムリング160を嵌着する。
次に、第2リテーナ80を前側嵌合部92に嵌着する。これにより、電線Wは電線用挿通孔81を前後方向に貫通した状態で配設され、前側ゴムリング150が前方に抜けることが抑制される。次に、第2リテーナ80から前方に引き出された電線Wの絶縁被覆を所定の長さに亘って皮剥ぎすることで、第2リテーナ80からの引き出し直後から前端に亘って芯線W1を露出させ、芯線W1の前端部を端子95に抵抗溶接により接続する。残りの電線Wについても同様に端子95に対してそれぞれ抵抗溶接により接続する。このようにして、モールドコネクタ90が製造される。
引き続き、シールドコネクタ10の組み立て方法について説明する。まず、各電線Wについては、モールドコネクタ90を製造する前にシールドシェル120、かしめリング130、編組線H、ゴムブーツB2等に先通ししておき、モールドコネクタ90を製造した後、前側嵌合部92を電線挿通部60のフード部63に嵌合させる。これにより、前側ゴムリング150は前側嵌合部92の外周面とフード部63の内周面との間に挟持される。次に、編組線Hを第3筒状部123の外周面に沿って配し、かしめリング130を編組線Hに圧着することで、編組線Hとシールドシェル120が導通可能に接続される。さらに、編組線HにゴムブーツB2を被せるとともに、このゴムブーツB2を結束バンドB1によりシールドシェル120の第2筒状部122の外周面に固定する。
次に、端子収容部40を電線挿通部60の機器側嵌合部61の前端開口62に対して前方から組み付け、各端子95を端子保持部43内に収容する。次に、サイドリテーナ50をリテーナ装着口44に装着して各端子95を端子保持部43内に保持する。ここで、端子収容部40を機器側嵌合部61の前端開口62に組み付ける前もしくは後に、インターロックコネクタ30をフランジ42に組み付けておき、フランジ42を機器側嵌合部61の前端開口62内に収容した後、第1リテーナ20を機器側嵌合部61の外周面に前方から嵌着させる。これにより、機器側嵌合部61の外周面に嵌着された機器側ゴムリング170が前方に抜けることが抑制される。また、端子収容部40とインターロックコネクタ30が第1リテーナ20の各挿通孔21、22の開口の範囲内で遊動可能に組み付けられる。
この後、モールドコネクタ90の後側嵌合部93をシールドシェル120の第1筒状部121の開口部124に挿入して第2筒状部122に浅く嵌合させる。そして、嵌合ボルト140を嵌合ナット70に螺合させることで後側嵌合部93を第2筒状部122に対して嵌合させていく。このようにすれば、後側ゴムリング160が第2筒状部122の内周面に全周に亘って接触することで大きな嵌合抵抗が発生するとしても、嵌合ボルト140と嵌合ナット70からなる倍力機構によって嵌合を円滑に行うことができる。
この後、ボルト装着孔126に固定ボルト110を挿入して固定ナット100に螺合させる。すると、モールドコネクタ90がシールドシェル120に固定される。このようにすると、電線Wから伝わる振動が樹脂成形部91で阻止されることになる。また、電線Wが強く引っ張られたとしても、樹脂成形部91がシールドシェル120に固定され、このシールドシェル120が機器の筐体に固定されているため、各端子95と相手側接続部材の接続部分に影響を及ぼすおそれがない。また、端子95と前側嵌合部92の間に芯線W1が長く露出してなるロングストリップ部が形成されているため、芯線W1に可撓性を持たせることができ、ヒートサイクル試験の際に端子95と相手側接続部材の端子との間で微摺動摩耗が発生することを回避できる。
以上のように本実施形態では、前側ゴムリング150によってハウジング(電線挿通部60および端子保持部43)内が止水され、後側ゴムリング160によってシールドシェル120内が止水される。一方、モールドコネクタ90における前側嵌合部92と後側嵌合部93との間は止水領域外となっているため、固定ボルト110と固定ナット100の締結部分からナット保持孔96に水が浸入するおそれがある。この問題に対して、上記の構成によると、ナット保持孔96が貫通して形成され、このナット保持孔96に連通する排水孔127がシールドシェル120に形成されているため、ナット保持孔96に浸入した水は、排水孔127から外部に排出されることになる。したがって、前側ゴムリング150および後側ゴムリング160によるシール性能を確保することができる。
ナット保持孔96は、モールドコネクタ90に形成された台座部94に開口して形成されており、フード部63における前側ゴムリング150とのシール面より開口部側には、台座部94が嵌まり込む凹部64が切り欠き形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、台座部94が凹部64に嵌まり込むことでモールドコネクタ90の前側嵌合部92をハウジング(電線挿通部60)のフード部63に対して正規に嵌合させることができる。また、仮にフード部に凹部が設けられていないとした場合、前側嵌合部92をフード部63に嵌合させる際に、前側ゴムリング150が全周に亘ってフード部63に接触することになるため、嵌合抵抗が大きいものとなる。そこで、上記の構成によると、前側嵌合部92をフード部63に嵌合させる際に、凹部64の位置で前側ゴムリング150とフード部63との接触面積を減らすことができるため、嵌合抵抗を小さくすることができる。
ハウジング(電線挿通部60)に嵌合ナット70が保持され、シールドシェル120の後方から嵌合ナット70に嵌合ボルト140が螺合することで、ハウジング(電線挿通部60)とシールドシェル120の嵌合を行う構成としてもよい。
このような構成によると、嵌合ボルト140を嵌合ナット70に螺合させる倍力機構を用いることでハウジング(電線挿通部60)とシールドシェル120の嵌合を容易に行うことができる。
ハウジングは、端子95を収容する端子収容部40と、フード部63を有する電線挿通部60とを備えて構成され、端子収容部40は、電線挿通部60に対して遊動可能状態で取り付けられている構成としてもよい。
このような構成によると、例えば端子95に接続される相手側接続部材の位置精度が悪い場合であっても、端子収容部40が相手側接続部材の位置に合わせて可動することで、端子95と相手側接続部材を接続することができる。
電線Wは、複数の金属素線からなる芯線W1と、この芯線W1を覆う絶縁被覆とからなる被覆電線であって、モールドコネクタ90から前方に引き出された部分では絶縁被覆が除去されて芯線W1がほぼ露出されている構成としてもよい。
このような構成によると、芯線W1を露出させることで可撓性を持たせることができるから、ヒートサイクル試験によって端子95と相手側接続部材が微摺動摩耗することを防止できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では電線保持部材としてモールドコネクタ90を例示しているものの、本発明によると、金属ブラケット等を用いて電線Wを樹脂部に固定するようにしてもよい。もしくは、樹脂部を一対の半割体で構成し、これらの半割体によって電線Wを挟み込むように固定してもよい。
(2)上記実施形態ではフード部63に凹部64を形成しているものの、凹部の位置までフード部を短くしてもよい。
(3)上記実施形態では嵌合ボルト140と嵌合ナット70からなる倍力機構を用いて後側嵌合部93と第2筒状部122を嵌合しているものの、本発明によると、回動式レバーやスライドレバーを倍力機構として用いてもよい。
(4)上記実施形態では端子収容部40が電線挿通部60に遊動可能状態で取り付けられているものの、本発明によると、端子収容部と電線挿通部を一体として構成してもよい。
(5)上記実施形態では芯線W1が長く露出してなるロングストリップ部を用いて微摺動摩耗を防止しているものの、ロングストリップ部の代わりに編組線を用いてもよい。
10…シールドコネクタ
20…第1リテーナ(ハウジング)
40…端子収容部(ハウジング)
50…サイドリテーナ(ハウジング)
60…電線挿通部(ハウジング)
61…機器側嵌合部
63…フード部
64…凹部
70…嵌合ナット
90…モールドコネクタ(電線保持部材)
91…樹脂成形部
92…前側嵌合部
93…後側嵌合部
94…台座部
95…端子
96…ナット保持孔
100…固定ナット
110…固定ボルト
120…シールドシェル
122…第2筒状部(筒状部)
127…排水孔
140…嵌合ボルト
150…前側ゴムリング
160…後側ゴムリング
170…機器側ゴムリング
W…電線
W1…芯線

Claims (5)

  1. 樹脂成形部に電線が前後方向に貫通した状態で保持され、前記電線が前方に引き出された前側嵌合部が設けられているとともに、前記電線が後方に引き出された後側嵌合部が設けられてなる電線保持部材と、
    前記前側嵌合部が嵌合可能なフード部を有するハウジングと、
    前記後側嵌合部が嵌合可能な筒状部を有するシールドシェルと、
    前記前側嵌合部と前記フード部の間に挟持されて前記ハウジング内を止水する前側ゴムリングと、
    前記後側嵌合部と前記筒状部の間に挟持されて前記シールドシェル内を止水する後側ゴムリングとを備え、
    前記電線保持部材における前記前側嵌合部と前記後側嵌合部との間に、固定ナットを保持するナット保持孔が貫通して形成され、前記シールドシェルに、前記ナット保持孔と連通する排水孔が貫通して形成されているシールドコネクタ。
  2. 前記ナット保持孔は、前記電線保持部材に形成された台座部に開口して形成されており、前記フード部における前記前側ゴムリングとのシール面より開口部側には、前記台座部が嵌まり込む凹部が切り欠き形成されている請求項1に記載のシールドコネクタ。
  3. 前記ハウジングに嵌合ナットが保持され、前記シールドシェルの後方から前記嵌合ナットに嵌合ボルトが螺合することで、前記ハウジングと前記シールドシェルの嵌合を行う請求項1または請求項2に記載のシールドコネクタ。
  4. 前記ハウジングは、前記端子を収容する端子収容部と、前記フード部を有する電線挿通部とを備えて構成され、前記端子収容部は、前記電線挿通部に対して遊動可能状態で取り付けられている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシールドコネクタ。
  5. 前記電線は、複数の金属素線からなる芯線と、この芯線を覆う絶縁被覆とからなる被覆電線であって、前記電線保持部材から前方に引き出された部分では前記絶縁被覆が除去されて前記芯線がほぼ露出されている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシールドコネクタ。
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