JP6439918B2 - 3次元細胞構造体の製造方法 - Google Patents
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Description
(1)コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材。
(2)前記第1及び第2の解離性ハイドロゲルが、異なる解離条件下で解離するものである、(1)に記載のファイバ状基材。
(3)前記第1及び第2の解離性ハイドロゲルが、金属イオンの存在下でゲル化するハイドロゲル、酵素溶解性ハイドロゲル、温度応答性ハイドロゲル、pH応答性ハイドロゲル、光応答性ハイドロゲル及び磁場応答性ハイドロゲルからなる群より選択される、(2)に記載のファイバ状基材。
(4)(1)〜(3)のいずれか一項に記載のファイバ状基材と、前記基材の表面に被覆された細胞層とを備える、3次元細胞構造体。
(5)前記細胞層が、積層された複数種類の細胞層を備える、(4)に記載の3次元細胞構造体。
(6)ファイバ状基材と、前記基材の表面に被覆された細胞層と、を備え、前記基材の内部が中空である、3次元細胞構造体。
(7)前記細胞層が、積層された複数種類の細胞層を備える、(6)に記載の3次元細胞構造体。
(8)コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程を備える、3次元細胞構造体の製造方法。
(9)前記第1の解離性ハイドロゲルを除去し、前記基材の内部を中空にする工程を更に備える、(8)に記載の製造方法。
(10)前記第2の解離性ハイドロゲルを除去する工程を更に備える、(9)に記載の製造方法。
(11)前記細胞を被覆する工程が、前記基材上にファイバ状の細胞塊を巻きつけることにより行われる、(8)〜(10)のいずれかに記載の製造方法。
(12)コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程と、前記第1の解離性ハイドロゲルを除去し、前記基材の内部を中空にする工程と、前記基材の内部に培地を供給する工程と、を備える、3次元細胞構造体の培養方法。
1実施形態において、本発明は、ファイバ状基材と、前記基材の表面に被覆された細胞層と、を備え、前記基材が、コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材である、3次元細胞構造体を提供する。
1実施形態において、本発明は、コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程を備える、3次元細胞構造体の製造方法を提供する。
まず、ファイバ状の細胞塊(以下、「細胞ファイバ」という場合がある。)の作製方法について説明する。細胞ファイバの作製方法は特に限定されないが、例えば、図1に示すような二重の同軸マイクロ流体装置(coaxial microfluidic device)100を用いることにより簡便に作製することができる。2つの流体を同軸となるようにコア部及びシェル部に分けて射出することができるマイクロ流体装置100は、例えば、Wonje Jeong, et al., Hydrodynamic microfabrication via "on the fly" photopolymerization of microscale fibers and tubes, Lab Chip, 2004, 4, 576-580 のFig.1にも具体的に説明されている。
続いて、コアシェル型のファイバ状基材の作製方法について説明する。コアシェル型のファイバ状基材の作製方法は特に限定されないが、例えば、上述したマイクロ流体装置100を用いることにより簡便に作製することができる。
本実施形態の3次元細胞構造体の製造方法は、ファイバ状基材400のコア部を構成する解離性ハイドロゲルを除去する工程を更に備えることにより、ファイバ状基材400の内部が中空である3次元細胞構造体を製造することができる。
本実施形態の3次元細胞構造体の製造方法は、ファイバ状基材400のシェル部420を構成する解離性ハイドロゲルを除去する工程を更に備えることにより、3次元細胞構造体からファイバ状基材400を除去した3次元細胞構造体を製造することができる。
1実施形態において、本発明は、コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程と、前記第1の解離性ハイドロゲルを除去し、前記基材の内部を中空にする工程と、前記基材の内部に培地を供給する工程と、を備える、3次元細胞構造体の培養方法を提供する。
(細胞ファイバの作製)
図1に模式的に示す製造過程にしたがって、細胞ファイバを作製した。細胞としては、マウス繊維芽細胞3T3、ラット骨格筋細胞L6及びウシ血管内皮細胞HHを用いた。マイクロ流体装置100の導入口110から、細胞密度1×108個/mLの各細胞を含むコラーゲン溶液(濃度2mg/mL)を流速25μL/分で導入し、導入口120から、1.5w/v%アルギン酸ナトリウムを流速75μL/分で導入し、導入口130から100mM塩化カルシウムを含む3%スクロース溶液を流速3600μL/分で導入して射出することにより、コア部直径約100μm、外径約200μmの細胞ファイバを得た。
(コアシェル型のファイバ状基材の作製)
図2に模式的に示す製造過程にしたがって、コア部が温度応答性ハイドロゲルであり、シェル部がアルギン酸ゲルである、コアシェル型のファイバ状基材を作製した。マイクロ流体装置100の導入口110から、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)をポリエチレングリコールで架橋した温度応答性ハイドロゲル(市販名:メビオールゲル、濃度10w/v%)を流速100μL/分で導入し、導入口120から、1.5w/v%アルギン酸ナトリウムを流速200μL/分で導入し、導入口130から100mM塩化カルシウムを含む3%スクロース溶液を流速1000μL/分で導入して射出することにより、コア部直径約250μm、外径約450μmのコアシェル型のファイバ状基材を得た。
(3次元細胞構造体の作製1)
培養液中で、実験例2で作製したファイバ状基材に、実験例1で作製した3T3細胞の細胞ファイバを、ピンセットを用いて巻きつけて被覆し、3次元細胞構造体を作製した。図3(a)、図3(b)は、細胞ファイバを巻きつけた直後の3次元細胞構造体の顕微鏡写真である。1日で細胞密度1×108個/cm3の厚い組織を形成することができた。続いて、得られた3次元細胞構造体を培養液中で培養した。図3(c)は、細胞ファイバを巻きつけた後2日間培養後の3次元細胞構造体の顕微鏡写真である。図3(c)では、細胞同士が強固に結合し、一体的な組織が形成されていることが示された。
(3次元細胞構造体の作製2)
実験例1で作製した3T3細胞の細胞ファイバの一部を、セルトラッカーオレンジ(インビトロジェン社)を用いて、オレンジ色の蛍光色素で染色した。また、実験例1で作製した細胞ファイバの残りの一部を、セルトラッカーグリーン(インビトロジェン社)を用いて、緑色の蛍光色素で染色した。続いて、実験例2で作製したファイバ状基材2本それぞれに、上記のオレンジ色に染色した細胞ファイバを巻きつけて被覆し、3次元細胞構造体を作製した(第1の細胞層による被覆)。続いて、これらの3次元細胞構造体2本を束ねて、上記の緑色に染色した細胞ファイバを巻きつけて被覆し、3次元細胞構造体を作製した(第2の細胞層による被覆)。図4(a)は、上記の第2の細胞を被覆する過程を示す写真である。
(コアシェル型のファイバ状基材のコア部の解離)
実験例2で作製したファイバ状基材のコア部を選択的に解離させ、ファイバ基材の内部に中空部分を形成した。
Claims (2)
- コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程と、
前記第1の解離性ハイドロゲルを除去し、前記基材の内部を中空にする工程と、
前記第2の解離性ハイドロゲルを除去する工程と、を備える、3次元細胞構造体の製造方法。 - 前記細胞を被覆する工程が、前記基材上にファイバ状の細胞塊を巻きつけることにより行われる、請求項1に記載の製造方法。
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