JP6439918B2 - 3次元細胞構造体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、3次元細胞構造体及びその製造方法並びに3次元細胞構造体の培養方法に関する。
細胞培養に汎用されているプラスチック製の細胞培養ディッシュでは、培養細胞がディッシュ表面に張り付くように2次元的に伸展しながら増殖した培養物が得られる。このような培養物は個々の細胞の機能解明や増殖過程の解明などの研究目的には合致しているものの、生体内で細胞が3次元構造体である組織を形成して増殖・維持されている環境とはかけ離れていることから、より生体内環境に近い状態で細胞培養を可能にする技術が求められている。
また、近年、iPS細胞等の幹細胞から所望の組織を形成する方法の開発が進められており、幹細胞から分化させた細胞を用いて所望の3次元組織を構築するためにも3次元細胞構造体を作製する培養技術は有用である。
このような背景のもと、例えば特許文献1には、3次元ネットワークを形成する毛細血管様組織の形成方法、及び当該毛細血管様組織を備えたスフェロイドからなる血管・スフェロイド融合体が記載されている。
また、特許文献2には、スキャフォルドを用いず、成体の心臓を構成する心筋組織以外の部分に由来する筋芽細胞からなる心臓疾患に適用するためのシート状3次元構造体が記載されている。
特開2009−213716号公報 特開2010−29680号公報
しかしながら、従来の方法では、作製した組織の厚みが増すにつれて培養液を組織の隅々にまで供給することが困難になり、組織の中央部で細胞が壊死してしまう場合があった。
そこで、本発明は、培養液を組織の隅々にまで供給することが可能な3次元細胞構造体を提供することを目的とする。本発明はまた、上記の3次元細胞構造体の製造方法及び培養方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
(1)コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材。
(2)前記第1及び第2の解離性ハイドロゲルが、異なる解離条件下で解離するものである、(1)に記載のファイバ状基材
(3)前記第1及び第2の解離性ハイドロゲルが、金属イオンの存在下でゲル化するハイドロゲル、酵素溶解性ハイドロゲル、温度応答性ハイドロゲル、pH応答性ハイドロゲル、光応答性ハイドロゲル及び磁場応答性ハイドロゲルからなる群より選択される、(2)に記載のファイバ状基材
(4)(1)〜(3)のいずれか一項に記載のファイバ状基材と、前記基材の表面に被覆された細胞層とを備える、3次元細胞構造体。
)前記細胞層が、積層された複数種類の細胞層を備える、()に記載の3次元細胞構造体。
)ファイバ状基材と、前記基材の表面に被覆された細胞層と、を備え、前記基材の内部が中空である、3次元細胞構造体。
)前記細胞層が、積層された複数種類の細胞層を備える、()に記載の3次元細胞構造体。
)コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程を備える、3次元細胞構造体の製造方法。
)前記第1の解離性ハイドロゲルを除去し、前記基材の内部を中空にする工程を更に備える、()に記載の製造方法。
10)前記第2の解離性ハイドロゲルを除去する工程を更に備える、()に記載の製造方法。
11)前記細胞を被覆する工程が、前記基材上にファイバ状の細胞塊を巻きつけることにより行われる、()〜(10)のいずれかに記載の製造方法。
12)コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程と、前記第1の解離性ハイドロゲルを除去し、前記基材の内部を中空にする工程と、前記基材の内部に培地を供給する工程と、を備える、3次元細胞構造体の培養方法。
本発明によれば、培養液を組織の隅々にまで供給することが可能な3次元細胞構造体を提供することができる。また、上記の3次元細胞構造体の製造方法及び培養方法を提供することができる。
細胞ファイバ300の製造過程の1実施形態を説明する模式図である。 コアシェル型のファイバ状基材400の製造過程の1実施形態を説明する模式図である。 (a)、(b)は、細胞ファイバを巻きつけた直後の3次元細胞構造体の顕微鏡写真である。(c)は、細胞ファイバを巻きつけた後2日間培養後の3次元細胞構造体の顕微鏡写真である。 (a)は、第1の細胞を被覆した3次元細胞構造体に、更に第2の細胞を被覆する過程を示す写真である。(b)は、3次元細胞構造体のクリオスタット切片を観察した結果を示す蛍光顕微鏡写真である。 (a)は、ファイバ状基材のコア部がゾル化する前の状態を示す写真である。図5(b)は、ファイバ状基材のコア部分に青色のインクが流れる状態を示す写真である。
[3次元細胞構造体]
1実施形態において、本発明は、ファイバ状基材と、前記基材の表面に被覆された細胞層と、を備え、前記基材が、コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材である、3次元細胞構造体を提供する。
血管が存在しない状態で維持することができる3次元細胞構造体の細胞層の厚さは、最大で200μm程度であるといわれている。そこで、3次元細胞構造体の細胞層が厚くなるほど、3次元細胞構造体の形成後早い段階で培養液の供給を開始して、細胞に栄養分や酸素等を供給する必要がある。培養液の供給方法として、例えば、基材の表面に細胞層を被覆した後に、基材を除去することにより形成された中空部分を通じて培養液を供給することが考えられる。しかしながら、基材がコアシェル型の基材でない場合には、基材の表面に被覆された細胞を一定時間以上培養し、細胞同士が密着して結合するまで、基材を除去することができない。さもないと、3次元細胞構造体の3次元構造が壊れてしまう。
これに対し、本実施形態の3次元細胞構造体によれば、第1の解離性ハイドロゲルを除去することにより、ファイバ状基材の内部を中空にすることができる。そして、この中空部分に培養液を送液することにより、培養液を組織の隅々にまで供給することができる。また、中空部分への培養液の供給は、細胞同士が密着して結合するのを待たずに開始しても、ファイバ状基材のシェル部分が機械的強度を維持することができるため、3次元細胞構造体の3次元構造が破壊されることがない。
このため、本実施形態の3次元細胞構造体によれば、3次元細胞構造体の形成後早い段階で培養液の供給を開始することができる。そこで、組織の中央部で細胞を壊死させることなく、細胞層の厚みの大きな3次元細胞構造体を提供することができる。つまり、本実施形態の3次元細胞構造体により、容易に高細胞密度の組織を得ることができる。
細胞層の厚みの大きな3次元細胞構造体を形成する方法として、予め内部が中空であるファイバ状基材の表面上に細胞層を被覆することも考えられる。しかしながら、発明者らは、このようなファイバ状基材は、十分な機械的強度を有しておらず、細胞層を被覆する段階で基材がつぶれたり、基材が壊れてしまう傾向にあることを見出した。
また、中空糸膜を基材に使用して、その表面に細胞層を被覆することも考えられる。中空糸膜は十分な機械的強度を有しているが、3次元細胞構造体を形成した後に、中空糸膜を除去することができない。このため、3次元細胞構造体の適用が制限されてしまう場合がある。
これに対し、本実施形態の3次元細胞構造体は、細胞層を被覆するのに十分な強度を有しており、かつ、必要に応じてファイバ状基材の内部を中空にし、培養液を供給することができる。更に、必要に応じて、一度中空にしたファイバ状基材の内部に再び解離性ハイドロゲルを導入して硬化させることにより、再度細胞を被覆する等の処理を行うことが可能である。
例えば、一度作製した複数の3次元細胞構造体同士を束ねることにより、より大きく複雑な3次元細胞構造体を作製することができる。これにより、理論的には、培養液からの細胞の距離を200μm以内に維持したまま、大きさの制限なく、大きな3次元細胞構造体を作製することができる。
また、巻き付ける細胞ファイバの中にあらかじめ血管内皮細胞を入れておくことによって、培養しながら細胞層の内部に毛細血管網を作製することができる。そして、このようにして作製した毛細血管網を通じて培養液を供給することができる。したがって、巻き付けた細胞層内部に毛細血管網の構築がなされた後、新たな細胞層を巻き付けることによって、理論的には、培養液からの距離を200μm以内に維持したまま、大きさの制限なく、大きな3次元細胞構造体を作製することができる。この場合、細胞層の厚さは、例えば400μm以上であってもよく、例えば1mm以上であってもよく、例えば2mm以上であってもよい。
また、3次元細胞構造体の表面に、最初に被覆した細胞と異なる種類の細胞層を被覆することにより、積層された複数種類の細胞層を備える3次元細胞構造体を得ることもできる。
本実施形態の3次元細胞構造体において、第1及び第2の解離性ハイドロゲルは、異なる解離条件下で解離するものであることが好ましい。このような解離性ハイドロゲルとしては、金属イオンの存在下でゲル化するハイドロゲル、酵素溶解性ハイドロゲル、温度応答性ハイドロゲル、pH応答性ハイドロゲル、光応答性ハイドロゲル及び磁場応答性ハイドロゲル等が挙げられる。
金属イオンの存在下でゲル化するハイドロゲルは、金属イオンを除去することにより解離させることができる。金属イオンとしては、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、ストロンチウムイオン、バリウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。また、酵素溶解性ハイドロゲルは、酵素を作用させることによりゲルを構成している分子を分解して溶解することができる。また、温度応答性ハイドロゲルは、相転移温度を超えて温度を変化させることにより、ゾル化及びゲル化の状態を変化させることができる。また、pH応答性ハイドロゲルは、pHを変化させることにより解離させることができる。また、光応答性ハイドロゲルは、例えばある波長の光を照射することにより解離させることができる。また、磁場応答性ハイドロゲルは、例えば磁場を変化させることにより解離させることができる。
第1及び第2の解離性ハイドロゲルがこのようなものであると、それぞれのハイドロゲルを選択的に解離させ、除去することができる。金属イオンの存在下でゲル化するハイドロゲルとしては、二価ないしは三価の金属イオンの存在下でゲル化するアルギン酸ゲル、カルシウムイオンやカリウムイオンの存在下でゲル化するカラギーナンゲル、ナトリウムイオンの存在下でゲル化するアクリル酸系合成ゲル等が挙げられる。酵素溶解性ハイドロゲルとしては、アルギン酸ゲル、キトサンゲル、セルロース系ゲル、コラーゲンゲル、フィブリンゲル等が挙げられる。温度応答性ハイドロゲルとしては、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)をポリエチレングリコールで架橋した温度応答性ハイドロゲル(市販名:メビオールゲル)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ乳酸とポリエチレングリコールの共重合体、ポリエチレングリコールとポリプロピレンオキシドのトリブロック共重合体(市販名:プルロニック、ポロキサマー)等が挙げられる。pH応答性ハイドロゲルとしては、アルギン酸ゲル、キトサンゲル、カルボキシメチルセルロースゲル、アクリル酸系合成ゲル等が挙げられる。光応答性ハイドロゲルとしては、骨格にアゾベンゼンとシクロデキストリンを組み合わせた合成ゲル、フマル酸アミドをスペーサーとした超分子からなるゲル、ニトロベンジル基を介して架橋されたないしは結合されているゲル等が挙げられる。磁場応答性ハイドロゲルとしては、磁性粒子を含有させた架橋ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)からなるゲル等が挙げられる。
1実施形態において、本発明は、ファイバ状基材と、前記基材の表面に被覆された細胞層と、を備え、前記基材の内部が中空である、3次元細胞構造体を提供する。
本実施形態の3次元細胞構造体は、上記の3次元細胞構造体において、第1の解離性ハイドロゲルを除去することにより、ファイバ状基材の内部を中空にしたものに相当する。本実施形態の3次元細胞構造体によれば、ファイバ状基材の内部の中空部分に培養液を送液することにより、培養液を組織の隅々にまで供給することができる。
また、内部が中空の状態の3次元細胞構造体は、機械的強度が不足しており、更に細胞を被覆することが困難な場合がある。このような場合には、一度中空にしたファイバ状基材の内部に再び解離性ハイドロゲルを導入して硬化させるとよい。これにより、ファイバ状基材の機械的強度が高まり、再度細胞を被覆する等の処理を行うことが可能になる。ここで、最初に被覆した細胞と異なる種類の細胞層を被覆することにより、積層された複数種類の細胞層を備える3次元細胞構造体を得ることもできる。
[3次元細胞構造体の製造方法]
1実施形態において、本発明は、コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程を備える、3次元細胞構造体の製造方法を提供する。
本実施形態の3次元細胞構造体の製造方法において、細胞を被覆する工程は、コアシェル型のファイバ状基材にファイバ状の細胞塊を巻きつけることにより行ってもよい。この方法によれば、短時間に高細胞密度の組織を容易に作製することができる。また、複数の種類の細胞を被覆することにより、複雑な機能及び構造を有する3次元細胞構造体を作製することもできる。
(細胞ファイバの作製)
まず、ファイバ状の細胞塊(以下、「細胞ファイバ」という場合がある。)の作製方法について説明する。細胞ファイバの作製方法は特に限定されないが、例えば、図1に示すような二重の同軸マイクロ流体装置(coaxial microfluidic device)100を用いることにより簡便に作製することができる。2つの流体を同軸となるようにコア部及びシェル部に分けて射出することができるマイクロ流体装置100は、例えば、Wonje Jeong, et al., Hydrodynamic microfabrication via "on the fly" photopolymerization of microscale fibers and tubes, Lab Chip, 2004, 4, 576-580 のFig.1にも具体的に説明されている。
図1は、細胞ファイバ300の製造過程の1実施形態を説明する模式図である。一例として、コア部の材料にコラーゲン溶液を用い、シェル部の材料に架橋前のアルギン酸ナトリウム溶液を用いた場合について説明する。
まず、マイクロ流体装置100の導入口110から、細胞115を含むコラーゲン溶液を導入して射出する。また、マイクロ流体装置100の導入口120から、架橋前のアルギン酸ナトリウム溶液を導入して射出する。また、マイクロ流体装置100の導入口130から、塩化カルシウム溶液を導入して射出する。すると、シェル部のアルギン酸ナトリウム溶液がゲル化し、シェル部220がアルギン酸ゲルである細胞ファイバ200を製造することができる。また、細胞ファイバ200を37℃程度で数分から1時間程度加熱することにより、コア部210の細胞115を含むコラーゲン溶液をゲル化させることができる。
導入口110及び120における溶液の射出速度は特に限定されないが、マイクロ流体装置100の口径が50μm〜2mm程度である場合には、10〜500μL/分程度であってもよい。導入口110及び120における溶液の射出速度を調節することにより、コア部の直径及びシェル部の被覆厚みを適宜調節できる。導入口130における溶液の射出速度は特に限定されないが、例えば1〜10mL/分程度であってもよい。
細胞ファイバ200の外径は特に限定されず、例えば10μm〜2mm、例えば200μm〜2mm、例えば50μm〜1mm程度であってもよい。細胞ファイバ200の長さは特に限定されず、数mm〜数m程度であってもよい。細胞ファイバ200の断面形状としては、円形、楕円系、四角形や五角形等の多角形等が挙げられる。
細胞ファイバ200を培養液中で培養することにより、細胞を増殖させることができる。細胞ファイバ200は、培養液を適切に交換することにより、数か月培養することもできる。
コア部210には、細胞115の維持、増殖又は機能発現等に適した各種の成長因子、例えば上皮成長因子(EGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、トランスフォーミング成長因子(TGF)、インスリン様成長因子(IGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、神経成長因子(NGF)等を含有させてもよい。成長因子を含有させる場合には、成長因子の種類に応じて適宜の濃度を選択することができる。
細胞ファイバ200のシェル部220を形成する第2の解離性ハイドロゲルを選択的に解離させることにより、シェル部220を除去し、ファイバ状の細胞塊(細胞ファイバ300)を得ることができる。
シェル部220がアルギン酸ゲルである場合には、EDTA等のキレート剤を適宜の濃度で作用させてカルシウムイオンを除去させることにより、シェル部のみを解離させることができる。アルギン酸ゲルを解離させる方法としては、キレート剤の他にも、クエン酸等の弱酸、アルギン酸リアーゼ等の酵素等を作用させる方法が挙げられる。
アルギン酸リアーゼを使用する場合の濃度としては、例えば0.01〜1mg/mL、例えば0.1mg/mL程度が挙げられる。例えば、細胞ファイバ300をアルギン酸リアーゼ溶液に浸漬し、シェーカーで揺動させながら、37℃で10分から数時間程度処理することによりシェル部のみを解離することができる。
このようにして得られた細胞ファイバ300は、ピンセット等を用いて容易に操作することができる。細胞ファイバ300を、コアシェル型のファイバ状基材に巻きつけることにより、細胞を被覆することができる。
(コアシェル型のファイバ状基材)
続いて、コアシェル型のファイバ状基材の作製方法について説明する。コアシェル型のファイバ状基材の作製方法は特に限定されないが、例えば、上述したマイクロ流体装置100を用いることにより簡便に作製することができる。
図2は、コアシェル型のファイバ状基材400の製造過程の1実施形態を説明する模式図である。一例として、コア部の溶液に、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)をポリエチレングリコールで架橋した温度応答性ハイドロゲル(市販名:メビオールゲル)を用い、シェル部の溶液として架橋前のアルギン酸ナトリウム溶液を用いた場合について説明する。
メビオールゲルは、22〜25℃に相転移温度を有し、低温側でゾル(液体)状態、高温側でゲル状態になる温度応答性ハイドロゲルである。相転移は可逆的であり速やかに進行する。
まず、マイクロ流体装置100の導入口110から、メビオールゲルを導入して射出する。また、マイクロ流体装置100の導入口120から、架橋前のアルギン酸ナトリウム溶液を導入して射出する。また、マイクロ流体装置100の導入口130から、塩化カルシウム溶液を導入して射出する。導入口110、120及び130における溶液の射出速度は上述したものと同様である。この結果、シェル部のアルギン酸ナトリウム溶液がゲル化し、シェル部420がアルギン酸ゲルであるファイバ状基材400を製造することができる。
また、ファイバ状基材400を、例えば37℃に設定したインキュベーター等の相転移温度以上の温度環境下に置くとことにより、コア部410のメビオールゲルを速やかにゲル化させることができる。コア部410がゲル化した状態において、ファイバ状基材400は十分な機械的強度を示す。このため、細胞ファイバ300を巻きつける方法等により、ファイバ状基材400上に細胞を被覆することができる。
ファイバ状基材400の外径は、特に限定されず、例えば10μm〜2mm、例えば200μm〜2mm、例えば50μm〜1mm程度であってもよい。ファイバ状基材400の長さは特に限定されず、数mm〜数m程度であってもよい。ファイバ状基材400の断面形状としては、円形、楕円系、四角形や五角形等の多角形等が挙げられる。
(3次元細胞構造体のファイバ状基材のコア部の除去)
本実施形態の3次元細胞構造体の製造方法は、ファイバ状基材400のコア部を構成する解離性ハイドロゲルを除去する工程を更に備えることにより、ファイバ状基材400の内部が中空である3次元細胞構造体を製造することができる。
例えば、コア部410が上記のメビオールゲルである場合、3次元細胞構造体を、相転移温度以下の定温環境下に数秒間置くことにより、コア部410をゾル化させることができる。コア部410をゾル化させた後、ファイバ状基材400の一端から培養液等を送液することにより、コア部410を押し流して培養液等に置換することができる。
本明細書において、ファイバ状基材の内部が中空であるとは、ファイバ状基材のコア部がゲル化していない状態であることを意味する。この状態において、例えば、ファイバ状基材の内部に空気を導入すれば、ファイバ状基材のコア部分を空洞にすることができる。また、培養液等の流体を導入すれば、ファイバ状基材のコア部分を当該流体に置換することができる。
(3次元細胞構造体のファイバ状基材のシェル部の除去)
本実施形態の3次元細胞構造体の製造方法は、ファイバ状基材400のシェル部420を構成する解離性ハイドロゲルを除去する工程を更に備えることにより、3次元細胞構造体からファイバ状基材400を除去した3次元細胞構造体を製造することができる。
本実施形態の製造方法により、例えば、所望の3次元細胞構造体を製造した後、ファイバ状基材を完全に除去して細胞のみから形成された組織を得ることができる。このような組織は、例えば生体に移植する場合等に有用であると考えられる。
[3次元細胞構造体の培養方法]
1実施形態において、本発明は、コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程と、前記第1の解離性ハイドロゲルを除去し、前記基材の内部を中空にする工程と、前記基材の内部に培地を供給する工程と、を備える、3次元細胞構造体の培養方法を提供する。
本実施形態の培養方法によれば、ファイバ状基材上に細胞を被覆して3次元細胞構造体を形成した後、細胞同士が密着して結合するのを待つことなく、中空部分への培養液の供給を開始することができる。細胞同士が密着して結合していなくても、ファイバ状基材のシェル部分が機械的強度を維持することができるため、3次元細胞構造体の3次元構造を破壊することなく、培養液の供給を行うことができる。
この結果、組織の中央部で細胞を壊死させることなく、細胞層の厚みの大きな3次元細胞構造体を提供することができる。つまり、本実施形態の培養方法により、容易に高細胞密度の組織を得ることができる。
培養液の供給方法としては、例えば、ファイバ状基材の末端にシリコン製のチューブを接続し、ペリスタリックポンプ等を用いてチューブ内部の培養液を循環させる方法等が挙げられる。ファイバ状基材の末端にシリコン製のチューブを接続する方法としては、例えば、ファイバ状基材の末端に、光架橋性ゼラチン等の生体接着剤を用いて、サーフロー(テルモ社製留置針)の一端を接着し、他端をシリコン製のチューブに接続する方法等が挙げられる。
以下、実験例により本発明を説明するが、本発明は以下の実験例に限定されるものではない。
[実験例1]
(細胞ファイバの作製)
図1に模式的に示す製造過程にしたがって、細胞ファイバを作製した。細胞としては、マウス繊維芽細胞3T3、ラット骨格筋細胞L6及びウシ血管内皮細胞HHを用いた。マイクロ流体装置100の導入口110から、細胞密度1×10個/mLの各細胞を含むコラーゲン溶液(濃度2mg/mL)を流速25μL/分で導入し、導入口120から、1.5w/v%アルギン酸ナトリウムを流速75μL/分で導入し、導入口130から100mM塩化カルシウムを含む3%スクロース溶液を流速3600μL/分で導入して射出することにより、コア部直径約100μm、外径約200μmの細胞ファイバを得た。
得られた各細胞ファイバを1日間培養液中で培養した後、50mMのEDTAを含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中に浸漬し、37℃で10秒間処理することにより、シェル部分のアルギン酸ゲルを除去した細胞ファイバを作製した。この細胞ファイバは、ファイバ状の形状を維持しており、培養液中にてピンセットで取り扱うのに十分な機械的強度を有していた。
[実験例2]
(コアシェル型のファイバ状基材の作製)
図2に模式的に示す製造過程にしたがって、コア部が温度応答性ハイドロゲルであり、シェル部がアルギン酸ゲルである、コアシェル型のファイバ状基材を作製した。マイクロ流体装置100の導入口110から、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)をポリエチレングリコールで架橋した温度応答性ハイドロゲル(市販名:メビオールゲル、濃度10w/v%)を流速100μL/分で導入し、導入口120から、1.5w/v%アルギン酸ナトリウムを流速200μL/分で導入し、導入口130から100mM塩化カルシウムを含む3%スクロース溶液を流速1000μL/分で導入して射出することにより、コア部直径約250μm、外径約450μmのコアシェル型のファイバ状基材を得た。
[実験例3]
(3次元細胞構造体の作製1)
培養液中で、実験例2で作製したファイバ状基材に、実験例1で作製した3T3細胞の細胞ファイバを、ピンセットを用いて巻きつけて被覆し、3次元細胞構造体を作製した。図3(a)、図3(b)は、細胞ファイバを巻きつけた直後の3次元細胞構造体の顕微鏡写真である。1日で細胞密度1×10個/cmの厚い組織を形成することができた。続いて、得られた3次元細胞構造体を培養液中で培養した。図3(c)は、細胞ファイバを巻きつけた後2日間培養後の3次元細胞構造体の顕微鏡写真である。図3(c)では、細胞同士が強固に結合し、一体的な組織が形成されていることが示された。
[実験例4]
(3次元細胞構造体の作製2)
実験例1で作製した3T3細胞の細胞ファイバの一部を、セルトラッカーオレンジ(インビトロジェン社)を用いて、オレンジ色の蛍光色素で染色した。また、実験例1で作製した細胞ファイバの残りの一部を、セルトラッカーグリーン(インビトロジェン社)を用いて、緑色の蛍光色素で染色した。続いて、実験例2で作製したファイバ状基材2本それぞれに、上記のオレンジ色に染色した細胞ファイバを巻きつけて被覆し、3次元細胞構造体を作製した(第1の細胞層による被覆)。続いて、これらの3次元細胞構造体2本を束ねて、上記の緑色に染色した細胞ファイバを巻きつけて被覆し、3次元細胞構造体を作製した(第2の細胞層による被覆)。図4(a)は、上記の第2の細胞を被覆する過程を示す写真である。
続いて、この3次元細胞構造体を2日間培養後、固定してクリオスタット切片を作製し、蛍光顕微鏡で観察した。図4(b)は、3次元細胞構造体のクリオスタット切片を観察した結果を示す蛍光顕微鏡写真である。その結果、上記第1の細胞層及び上記第2の細胞層は、階層的な構造を維持していることが示された。本実験例の方法により、細胞密度が高く、複雑な階層構造を有する3次元細胞構造体を迅速に作製できることが示された。
[実験例5]
(コアシェル型のファイバ状基材のコア部の解離)
実験例2で作製したファイバ状基材のコア部を選択的に解離させ、ファイバ基材の内部に中空部分を形成した。
図5(a)は、ファイバ状基材のコア部がゾル化する前の状態を示す写真である。続いて、ファイバ状基材を4℃の環境下に30秒間放置した。これにより、ファイバ状基材のコア部のメビオールゲルがゾル化した。ファイバ状基材にシリコン製のチューブを接続し、青色のインクを送液した結果、ファイバ状基材のコア部分に青色のインクが流れる様子が観察された。図5(b)は、ファイバ状基材のコア部分に青色のインクが流れる状態を示す写真である。この結果から、ファイバ状基材のコア部を選択的に解離させ、除去できることが示された。
本発明によれば、培養液を組織の隅々にまで供給することが可能な3次元細胞構造体を提供することができる。また、上記の3次元細胞構造体の製造方法及び培養方法を提供することができる。
100…マイクロ流体装置、110,120,130…導入口、115…細胞、210,410…コア部、220,420…シェル部、200,300…細胞ファイバ、400…ファイバ状基材。

Claims (2)

  1. コア部を形成する第1の解離性ハイドロゲルと、シェル部を形成する第2の解離性ハイドロゲルと、を有するコアシェル型のファイバ状基材上に細胞を被覆する工程と、
    前記第1の解離性ハイドロゲルを除去し、前記基材の内部を中空にする工程と、
    前記第2の解離性ハイドロゲルを除去する工程と、を備える、3次元細胞構造体の製造方法。
  2. 前記細胞を被覆する工程が、前記基材上にファイバ状の細胞塊を巻きつけることにより行われる、請求項に記載の製造方法。
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