JP7132566B2 - チキソトロピー性を有するゲルを用いる多層3次元細胞培養足場システム - Google Patents

チキソトロピー性を有するゲルを用いる多層3次元細胞培養足場システム Download PDF

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Description

本発明は、チキソトロピー性を有するゲルを用いる多層3次元細胞培養足場システム、該多層3次元細胞培養足場システムの製造方法、該多層3次元細胞培養足場システムを使用する3次元細胞培養方法、及び、該多層3次元細胞培養足場システムで製造される生物学的材料、並びに、多層3次元細胞培養足場システムを備える3次元細胞培養システムに関する。
骨格筋などの配向した組織や血管などの長大で多層の組織を作製するためには、長大な培養場で前駆細胞の位置や配列を3次元的に精緻に制御する必要がある。このため、マイクロ流体デバイスによりファイバー状の培養場を作製し、担持した前駆細胞を分化・成熟化させて組織の作製が行われてきた。これまでに、二価の金属イオンでゲル化するアルギン酸や温度変化でゲル化するコラーゲンが基材として用いられてきた(非特許文献1)。しかし、ゲル化する速度が遅いとの理由から細胞の流出、又は、細胞親和性が不十分との理由から細胞同士の凝集による細胞死の惹起などの問題があり、安定的かつ効率的に組織を作製することが困難であった。
H. Onoeら、Nature Materials 2013, 12, 584-590
本発明は、骨格筋などの配向した組織や脈管系組織などの長大で多層の組織を作製可能な3次元細胞培養足場を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討し、細胞を安定的に3次元培養する足場材料として、チキソトロピー性や生体適合性ならびに極めて高いアスペクト比の形状を有するセルロースナノファイバー(CNF)のゲルを用いることにより、配向した組織又は管腔状の組織を形成する前駆細胞を含む各種の細胞を培養可能な多層3次元細胞培養足場システムを完成させた。
具体的には、本発明は、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層と、該コア層の外周部にシース(鞘)層とを有する、多層3次元細胞培養足場システムを提供する。
本発明の多層3次元細胞培養足場システムにおいて、前記コア層の直径が1mm以下であり、長さが1cm以上である場合がある。
本発明の多層3次元細胞培養足場システムにおいて、前記コア層が、セルロースナノファイバーを含む場合がある。
本発明の多層3次元細胞培養足場システムは、前記シース層が、アルギン酸ナトリウムゲルを含む場合がある。
また、本発明は、前記多層3次元細胞培養足場システムのコア層で細胞を培養することにより製造される生物学的材料を提供する。
本発明の生物学的材料において、前記細胞が、筋細胞、心筋細胞、神経細胞、グリア細胞、上皮細胞、膵島細胞、線維芽細胞、内皮細胞、周皮細胞を含む体細胞および間質細胞ならびにこれらの前駆細胞と、体性幹細胞、間葉系幹細胞、ES細胞及びiPS細胞を含む幹細胞とである場合がある。
本発明の生物学的材料において、前記生物学的材料が、分化細胞、組織及び/又は器官を含む生物学的材料である場合がある。
本発明の生物学的材料において、前記生物学的材料が筋組織であり、培養される細胞が筋芽細胞を含む場合がある。
本発明の生物学的材料において、前記分化細胞、組織及び/又は器官が、筋細胞、心筋細胞、神経細胞、グリア細胞、上皮細胞、膵島細胞、線維芽細胞、内皮細胞、周皮細胞を含む体細胞および間質細胞ならびにこれらの前駆細胞又は間葉系細胞と、体性幹細胞、間葉系幹細胞、ES細胞及びiPS細胞を含む幹細胞とからなる群から選択される1種又は2種以上を含む生物学的材料である場合がある。
本発明の生物学的材料において、前記生物学的材料が脈管系組織であり、前記培養が共培養であり、共培養される細胞が内皮細胞と間葉系幹細胞とを含む場合がある。
さらに、本発明は、
(1)それぞれ独立した1以上のマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出することにより、コア層を囲むゲル化したシース層を積層する工程と、
(2)細胞を培養する工程と、
を含む、3次元細胞培養方法を提供する。
本発明の3次元細胞培養方法において、前記コア層が、セルロースナノファイバーを含む3次元細胞培養方法である場合がある。
本発明の3次元細胞培養方法において、前記シース層が、アルギン酸ナトリウムゲルを含む3次元細胞培養方法である場合がある。
本発明の3次元細胞培養方法において、前記細胞を分化誘導培地で培養する工程を更に含む3次元細胞培養方法である場合がある。
本発明の3次元細胞培養方法において、培養される細胞が筋芽細胞を含み、分化誘導される組織が筋組織である場合がある。
本発明の3次元細胞培養方法において、前記細胞が、筋細胞、心筋細胞、神経細胞、グリア細胞、上皮細胞、膵島細胞、線維芽細胞、内皮細胞、周皮細胞を含む体細胞および間質細胞ならびにこれらの前駆細胞と、体性幹細胞、間葉系幹細胞、ES細胞及びiPS細胞を含む幹細胞とからなる群から選択される1種又は2種以上を含む3次元細胞培養方法である場合がある。
本発明の3次元細胞培養方法において、前記培養が共培養であり、共培養される細胞が内皮細胞と間葉系幹細胞とを含み、分化誘導される組織が脈管系組織である場合がある。
さらに、本発明は、1以上のマイクロ流路から、それぞれ独立したマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出することにより、コア層を囲むゲル化したシース層を積層する工程を含む、多層3次元細胞培養足場システムの製造方法を提供する。
前記多層3次元細胞培養足場システムの製造方法において、さらに、コア層と、該コア層を囲むゲル化したシース層とを有する多層3次元細胞培養足場システムを伸長しながら回収する工程を含む場合がある。
前記多層3次元細胞培養足場システムの製造方法において、前記コア層の直径が1mm以下であり、長さが1cm以上である場合がある。
さらに、本発明は、
(1)それぞれ独立した1以上のマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出し、コア層を囲むゲル化したシース層を積層して、多層3次元細胞培養足場システムを製造するマイクロ流体デバイスと、
(2)細胞を培養するインキュベーターと、
を含む、3次元細胞培養システムを提供する。
本発明により、骨格筋などの配向した組織や脈管系組織などの長大で多層の組織を作製可能な3次元細胞培養足場を提供することができる。
図1は、多層3次元細胞培養足場システムの製造工程を示す模式図。上図は、3層のマイクロ流路を形成するマイクロ流体デバイスの上面図を、下図は、該マイクロ流体デバイス及び多層3次元細胞培養足場システムの断面図を表す。 図2は、製造中の多層3次元細胞培養足場システムの写真と、その拡大図。 図3は、多層3次元細胞培養足場システムの伸長回収の影響を観察した顕微鏡写真の図。 図4は、分化培地で培養した細胞の蛍光染色の顕微鏡像。 図5は、セルロースナノファイバーの代わりにアテロコラーゲンを使用した多層3次元細胞培養足場システムの経時変化を観察した顕微鏡写真の図。 図6は、セルロースナノファイバーやアテロコラーゲンを使用しなかった多層3次元細胞培養足場システムの経時変化を観察した顕微鏡写真の図。 図7は、4種類のCNFの特性の違いによる細胞培養への影響を観察した顕微鏡写真図。 図8は、ウシ大動脈内皮細胞(BAEC)と、ヒト間葉系幹細胞(hMSC)とを共培養した細胞の蛍光染色の顕微鏡写真図。
1.3次元細胞培養足場システム
本発明の実施形態の1つは、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層と、該コア層の外周部にシース層とを有する、多層3次元細胞培養足場システムである。
本発明では、細胞を安定的に3次元培養する材料として、チキソトロピー性や生体適合性ならびに極めて高いアスペクト比の形状を有するセルロースナノファイバーのゲルを用いる。さらにマイクロ流体デバイスを用いてこのセルロースナノファイバー(CNF)ゲルを長大なファイバー状の培養足場に加工する。
本発明の多層3次元細胞培養足場システムは、前記コア層が、チキソトロピー性を有するセルロースナノファイバーを含むことにより製造できる。チキソトロピー性により、セルロースナノファイバーゲルはマイクロ流体デバイス内での送液時の加圧で流動するが、出口から射出されて圧力が解消した後は即座にゲル化し、培養足場として機能できる。
前記マイクロ流体デバイスとしては、例えば、図1に示されるマイクロ流体デバイスを、公知の方法で製造し、使用することができる(Dong Hyun Yoonら、MEMS 2015, Estoril, PORTUGAL, 539-542)。該マイクロ流体デバイスは、独立した1以上のマイクロ流路を備え、本発明の例においては、それぞれ独立したマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出することができる。該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出することにより、吐出後速やかにシース層をゲル化できる。
本発明の多層3次元細胞培養足場システムは、前記シース層が、アルギン酸ナトリウムゲルを含む材料を使用できる。アルギン酸ナトリウムゲルは、カルシウム等のイオンと接触することにより硬化し、前記コア層の外周にシース層を形成し、コア層に含まれる細胞の外液への細胞流出を抑制することができる。
本発明の多層3次元細胞培養足場システムは、下記に詳細に記載する製造方法で製造することにより、前記コア層の直径が1mm以下であり、長さが1cm以上で製造できる。すなわち、本多層3次元細胞培養足場システムは、例えば、配向性の筋肉組織等を形成する細胞の培養、より具体的には、筋芽細胞から筋管組織への分化誘導に使用できる。さらに、長期間培養することにより筋線維へ成熟化することができる。
下記の実施例で記載されるように、本発明で作製したファイバー培養場は長さ数十cmに及ぶことが可能であり、骨格筋組織の前駆細胞である筋芽細胞をこの材料中で培養すると、長大なゲルファイバーの長軸方向に配向したcmスケールの連続した筋管組織を形成できる。さらに、作製した筋管組織のさらなる成熟化や積層化により、骨格筋組織の作製が期待できる。
また、本発明の多層3次元細胞培養足場システムは、前記筋管組織に分化する筋芽細胞以外でも、血管内皮細胞や神経細胞等の長大な組織を形成する細胞、又は、それらによって構成される組織を形成するために、これらの細胞の前駆細胞を培養し、分化誘導する培養足場システムとして、好適である。
また、例えば、血管組織等を形成する細胞の培養、より具体的には、血管内皮細胞と間葉系幹細胞から脈管系組織を形成するシステムに使用できる。より詳細には、管腔状の血管組織を形成する前駆細胞である血管内皮細胞等を含む細胞を培養可能な培養足場システムとしても機能し、本発明で作製したファイバー培養場中で血管内皮細胞と間葉系幹細胞を共培養すると、長大なゲルファイバーの長軸方向に配向したcmスケールの連続した脈管系組織を形成できる。
また、本発明の多層3次元細胞培養足場システムは、前記の長大な組織を形成する細胞以外にも、心筋細胞、神経細胞、グリア細胞、上皮細胞、膵島細胞、線維芽細胞、周皮細胞を含む体細胞および間質細胞ならびにこれらの前駆細胞と、体性幹細胞、間葉系幹細胞、ES細胞及びiPS細胞を含む幹細胞等の細胞の培養及び分化誘導に使用できる。
2.前記多層3次元細胞足場システムを用いて製造される生物学的材料
本発明のもう1つの実施形態は、前記多層3次元細胞培養足場システムを用いて製造される生物学的材料である。該生物学的材料は、前記多層3次元細胞培養足場システムのコア層で細胞を培養することにより製造できる。
前記生物学的材料において、前記細胞の例として、筋細胞、心筋細胞、神経細胞、グリア細胞、上皮細胞、膵島細胞、線維芽細胞、内皮細胞、周皮細胞を含む体細胞および間質細胞ならびにこれらの前駆細胞と、体性幹細胞、間葉系幹細胞、ES細胞及びiPS細胞を含む幹細胞から選択できる。
前記生物学的材料の製造方法の例としては、1以上のマイクロ流路から、それぞれ独立したマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に前記細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出することにより、コア層を囲むゲル化したシース層を積層する工程、さらに、前記細胞を培養する工程により、本発明の生物学的材料を取得できる。
前記生物学的材料は、分化細胞、組織及び/又は器官を含む生物学的材料であってもよい。
本発明の生物学的材料において、前記生物学的材料が筋組織であり、培養される細胞が筋芽細胞を含むことができる。
本発明の生物学的材料において、前記分化細胞、組織及び/又は器官を形成する細胞の例としては、筋細胞、心筋細胞、神経細胞、グリア細胞、上皮細胞、膵島細胞、線維芽細胞、内皮細胞、周皮細胞を含む体細胞および間質細胞ならびにこれらの前駆細胞と、体性幹細胞、間葉系幹細胞、ES細胞及びiPS細胞を含む幹細胞とからなる群から選択される1種又は2種以上を含むことができる。
本発明の生物学的材料のより具体的な例として、前記培養が共培養であり、前記共培養で培養される細胞が、内皮細胞と間葉系幹細胞とを含み、前記生物学的材料としては脈管系組織材料を挙げることができる。
3.3次元細胞培養方法
本発明のもう1つの実施形態は、前記多層3次元細胞培養システムを用いる3次元細胞培養方法である。
本3次元細胞培養方法の例としては、
(1)それぞれ独立した1以上のマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出することにより、コア層を囲むゲル化したシース層を積層する工程と、
(2)細胞を培養する工程と、
を含むことができる。
前記コア層の例としては、セルロースナノファイバーを含み、前記シース層の例としては、アルギン酸ナトリウムゲルを含む材料が挙げられる。
本3次元細胞培養方法は、前記細胞を分化誘導培地で培養する工程を更に含むことにより、分化誘導が進んだ細胞や組織等の生物学的材料を製造し、取得することができる。
前記細胞の例としては、筋細胞、心筋細胞、神経細胞、グリア細胞、上皮細胞、膵島細胞、線維芽細胞、内皮細胞、周皮細胞を含む体細胞および間質細胞ならびにこれらの前駆細胞と、体性幹細胞、間葉系幹細胞、ES細胞及びiPS細胞を含む幹細胞とからなる群から選択される1種又は2種以上が含まれる。
本発明の3次元細胞培養方法のより具体的な例として、培養される細胞が、筋芽細胞を含み、筋組織材料に分化誘導された生物学的材料として挙げることができる。また、前記培養が共培養であり、前記共培養で培養される細胞が、内皮細胞と間葉系幹細胞とを含み、脈管系組織材料に分化誘導された生物学的材料として挙げることができる。
4.多層3次元細胞培養足場システムの製造方法
本発明のもう1つの実施形態は、多層3次元細胞培養足場システムの製造方法である。
前記多層3次元細胞培養足場システムの製造方法の例としては、
1以上のマイクロ流路から、それぞれ独立したマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出することにより、コア層を囲むゲル化したシース層を積層する工程を含む。
前記多層3次元細胞培養足場システムの製造方法は、さらに、コア層と、該コア層を囲むゲル化したシース層とを有する多層3次元細胞培養足場システムを伸長しながら回収する工程を含むことができる。
前記多層3次元細胞培養足場システムの製造方法は、前記コア層の直径が1mm以下であり、長さが1cm以上である前記多層3次元細胞培養足場システムを製造し、提供することができる。
5.3次元細胞培養システム
本発明のもう1つの実施形態は、3次元細胞培養システムである。
本発明の3次元細胞培養システムの例としては、
(1)それぞれ独立した1以上のマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出し、コア層を囲むゲル化したシース層を積層して、多層3次元細胞培養足場システムを製造するマイクロ流体デバイスと、
(2)細胞を培養するインキュベーターと、
を含むことができる。
本明細書において言及される全ての文献はその全体が引用により本明細書に取り込まれる。ここに記述される実施例は本発明の実施形態を例示するものであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
材料及び方法
コア層液
特開2012-087256号公報に記載の方法に従って作製したセルロースナノファイバー(CNF)(レオクリスタC-2SP)を第一工業製薬株式会社から入手した。前記セルロースナノファイバーは、セルロース繊維成分および水成分を含有する粘性水系組成物であって、セルロース繊維成分の含有量が、粘性水系組成物全体の0.01~5.0wt%の範囲である粘性水系組成物である。前記セルロース繊維の数平均繊維径が2~150nmであって、そのセルロースが、セルロースI型結晶構造を有すると共に、セルロース分子中の各グルコースユニットのC6位の水酸基が選択的に酸化変性されてアルデヒド基、ケトン基およびカルボキシル基のいずれかとなったものであり、上記アルデヒド基およびケトン基の一部ないし全部は還元されており、カルボキシル基の含量が0.6~2.0mmol/g、セミカルバジド法による測定でのアルデヒド基とケトン基の合計含量が0.3mmol/g以下であり、フェーリング試薬によるアルデヒド基の検出が認められない、セルロース繊維である。該セルロース繊維は、例えば、セルロースに対して、(1)酸化反応工程、(2)還元工程、(3)精製工程、(4)分散工程(微細化処理工程)等を行うことにより製造し、取得することができる。
前記CNFをHEPES緩衝生理食塩水(HBS)に分散し、CNF分散液を調製した。0.25wt%CNF分散液をポア径0.22μmのフィルター(SLGP033NB、Merck KGaA、ドイツ)で処理してマウス筋芽細胞(C2C12)を懸濁し、細胞とCNFの分散液(1.5×107 cells/mL)を調製した。
シース層溶液
アルギン酸ナトリウム(194-13321、和光純薬工業株式会社、大阪)を超純水に溶解し、1.0wt%アルギン酸ナトリウム溶液を調製した。
ゲル化剤溶液(貯留液)
塩化カルシウムを超純水に溶解し、200mM塩化カルシウム溶液を調製した。
多層3次元細胞培養足場システム
多層3次元細胞培養足場システムの製造工程を模式的に示す図1に従って、簡潔には、それぞれ独立したマイクロ流路を介して、コア層液と、シース層溶液と、ゲル化剤溶液とを同時に貯留液(200mM塩化カルシウム溶液)中に吐出することにより、コア層にシース層を積層した多層3次元細胞培養足場システムを製造した。コア層液、シース層溶液及びゲル化剤溶液を30~50:70:70(μL/min)の流量比で吐出した。
結果
多層3次元細胞培養足場システムは、ピンセットで取り扱うのに十分な強度を有していた。また、ピンセットで引張りながら多層3次元細胞培養足場システムを回収することによって、直径約200μm、長さ数十cm以上の多層3次元細胞培養足場システムを製造することができた。図2は、製造中の多層3次元細胞培養足場システムの写真と、その拡大図である。拡大図では、細胞を含むコア層(直径;約100μm)と、アルギン酸ゲルのシース層(厚さ;約50μm)とが観察できた。
多層3次元細胞培養足場システムでの筋管の形成
材料及び方法
原則として、実施例1と同様に、多層3次元細胞培養足場システムを製造した。
細胞培養
ピンセットで引張りながら回収した多層3次元細胞培養足場システムを、DMEM(10%ウシ胎仔血清、1%ペニシリン-ストレプトマイシン)中に入れ、37°C、5%CO2及び飽和水蒸気雰囲気下でインキュベーションした。細胞は、培養5日目から培養21日目まで分化培地(2%ウマ血清、1%ペニシリン-ストレプトマイシンを含有するDMEM)で培養した。なお、比較のために、引張りながらポリスチレン(PS)製の支持台(外径約3cmで、中央に直径約2cmの穴を開けた、厚さ約0.5mmの環状PSシート)に巻き付けて回収した多層3次元細胞培養足場システムと、引張ることなく、(シリコンチューブを先端に取り付けた20mLディスポーザブルシリンジで)吸い取りながら回収した多層3次元細胞培養足場システムとを用いた。
細胞蛍光染色
培養7日目に、C2C12細胞を定法に従って蛍光染色した。核はヘキスト33342(H3570、サーモフィッシャーサイエンティフィック、米国)で、アクチンはアレクサフルオロ568ファロイジン(A12380、サーモフィッシャーサイエンティフィック)で、ミオシン重鎖はアンチMYH(SC-20641、コスモ・バイオ、東京)とGoat Anti-Rabbit IgG H&L アレクサフルオロ488(ab150077、アブカム、英国)で染色した。染色した細胞を共焦点レーザー顕微鏡で観察した。
結果
図3は多層3次元細胞培養足場システムの伸長回収の影響を観察した顕微鏡写真である。引張ることなく回収した多層3次元細胞培養足場システムでは、培養を継続するに従い細胞が形成する構造体の長さが短くなっていったが、引張りながら回収した多層3次元細胞培養足場システムでは、2cm以上の連続した構造体を安定して形成することができた。
図4は、分化培地で培養した細胞の免疫染色図である。青色は核、赤色はアクチン、緑色はミオシン重鎖を示す。培養5日目から培養21日目まで分化培地を使用することにより、細胞は長軸方向に配向し、細胞の融合と、長大な筋管の形成を観察することができた。
[比較例1]
CNFのコア層とアテロコラーゲンのコア層との比較
材料及び方法
0.25wt%CNF分散液の代わりに2mg/mLアテロコラーゲン(DEM-02、高研、東京)を含有するDMEMを用いた以外は、原則として、実施例2と同様に、多層3次元細胞培養足場システムを製造し、細胞を培養した。
結果
図5は、CNFの代わりにアテロコラーゲンを使用した多層3次元細胞培養足場システムの経時変化を観察した顕微鏡写真の図である。アテロコラーゲンを用いた多層3次元細胞培養足場システムでは、細胞の流出及び培養3日目に細胞の凝集が観察された。これは、アテロコラーゲンがゲル化していないため、又は、ゲル化に時間が掛かるため、又はゲル化する前に流出してしまったため、であると示唆された。なお、アテロコラーゲンの代わりにCNFを使用した多層3次元細胞培養足場システム(本発明)では、細胞の流出及び凝集が観察されなかった(実施例2を参照せよ。)。
[比較例2]
CNFのコア層とHBSのみのコア層との比較
材料及び方法
0.25wt%CNF分散液の代わりにCNFを含まないHBSを用いた以外は、原則として、実施例2と同様に、多層3次元細胞培養足場システムを製造し、細胞を培養した。
結果
図6は、CNFやアテロコラーゲンを使用しなかった多層3次元細胞培養足場システムの経時変化を観察した顕微鏡写真の図である。HBSのみで調製した細胞懸濁液を用いた多層3次元細胞培養足場システムでは、細胞の流出及び培養3日目に細胞の凝集が観察された。これは、細胞が担持できていないためであると示唆された。なお、CNFを使用した多層3次元細胞培養足場システム(本発明)では、細胞の流出及び凝集が観察されなかった(実施例2を参照せよ。)。
CNFの特性の違いによる細胞培養への影響評価
材料及び方法
原則として、実施例1と同様に、多層3次元細胞培養足場システムを製造した。本実施例では、CNFの特性の違いによる細胞培養への影響を評価するために、下記の4種類のCNFを用いた。
A.レオクリスタRC-2SP
繊維径:約3~4nm(標準)、繊維長:約1380nm(標準)

B.レオクリスタRC-2SP(低置換度品*
繊維径:約3~4nm(標準)、繊維長:約1380nm(標準)

C.レオクリスタRC-2SP(低置換度品*
繊維径:約3nm~1μm(太)、繊維長:約1380nm(標準)

D.レオクリスタRC-2SP
繊維径:約3~4nm(標準)、繊維長:約100nm(短)

*:低置換度品とは、TEMPO(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル)触媒酸化の度合い(酸化度)が低い製品である。
結果
図7は、4種類のCNFの特性の違いによる細胞培養への影響を観察した顕微鏡写真である。CNF(B)及び(C)を用いた場合には、繊維径及び繊維長の両方が標準であるCNF(A)を用いた場合と同様に、細胞は伸長し、細胞融合した細胞構造体も観察することができた。このことから、CNFの繊維径や酸化度は細胞培養に影響を与えないことが分かった。繊維長が短いCNF(D)を用いた場合には、細胞が凝集した。このことから、繊維長は細胞の増殖や伸長に重要であることが明らかとなった。また、細胞は多層3次元細胞培養足場システム内に構築されたCNFネットワークを介して伸展したと示唆された。
内皮細胞及び間葉系肝細胞の共培養による管腔構造を有する構造体の形成
材料及び方法
原則として、実施例1と同様に、多層3次元細胞培養足場システムを製造した。本実施例では、フィルター処理の代わりに、細胞を懸濁する前に、CNFを15~20分間超音波処理した。その後、ウシ大動脈内皮細胞(BAEC)と、ヒト間葉系幹細胞(hMSC)とを細胞密度が2.0×107 cells/mL(hMSC:BAEC=7:3)となるように、細胞とCNFの分散液を調製した。また、コア層液と、シース層溶液と、ゲル化剤溶液とを同時に貯留液(150mM塩化カルシウム溶液)中に吐出し、BAEC及びhMSCを含む多層3次元細胞培養足場システムを製造した。コア層液、シース層溶液及びゲル化剤溶液を70:70:70(μL/min)の流量比で吐出した。
BAEC及びhMSCを含む多層3次元細胞培養足場システムを、DMEM(10%ウシ胎仔血清、1%ペニシリン-ストレプトマイシン)中に入れ、37°C、5%CO2及び飽和水蒸気雰囲気下で20日間インキュベーションした。その後、実施例1と同様に、核はヘキスト33342(H3570、サーモフィッシャーサイエンティフィック、米国)で、アクチンはアレクサフルオロ568ファロイジン(A12380、サーモフィッシャーサイエンティフィック)を用いて細胞蛍光染色を行い、染色した細胞を共焦点レーザー顕微鏡で観察した。
結果
図8は、BAECと、hMSCとを共培養した細胞の蛍光染色の顕微鏡像である。本発明の多層3次元細胞培養足場システムにおいて、管腔構造を有する構造体を形成することができた。
総括
骨格筋などの配向した組織や血管などの長大で多層の組織を作製するためには、長大な培養場で前駆細胞の位置や配列を3次元的に精緻に制御する方法が有効である。
本発明の多層3次元細胞培養足場システムは、ゲル化速度が速く、細胞親和性が有り、数十cm以上の長さを有した。また、本発明の多層3次元細胞培養足場システムでは、細胞をとぎれることなく、均一に充填することができ、充填した細胞が流出及び凝集することなく、増殖及び分化することができ、長大な培養足場の長軸方向に配向した連続した筋管組織や、管腔構造を有する構造体を形成した。
したがって、本発明の多層3次元細胞培養足場システムは、骨格筋などの配向した組織や血管などの長大で多層の組織を安定的かつ効率的に製造できる。また、製造した筋管組織等のさらなる成熟化や積層化により、より複雑な組織や器官の製造が可能である。
本発明は、細胞を安定的に3次元培養可能な足場材料を提供し、配向した組織や管腔状の組織を形成する細胞も培養することができる。また、本発明の3次元細胞培養足場システムで製造される前記生物学的材料は、組織工学や再生医療の分野で利用できる。
特に、本発明は、配向性が必要な骨格筋組織を形成する前駆細胞である筋芽細胞等を含む細胞を培養可能な培養足場システムとして機能する。本発明で作製したファイバー培養場は長さ数十cmに及び、骨格筋組織の前駆細胞である筋芽細胞をこの材料中で培養すると、長大なゲルファイバーの長軸方向に配向したcmスケールの連続した筋管組織を形成できる。作製した筋管組織のさらなる成熟化や積層化により、骨格筋組織の作製が期待できる。本発明の3次元細胞培養足場は、配向性の組織や管腔状の組織を形成する細胞の細胞培養足場としても利用できる。

Claims (6)

  1. チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層と、該コア層の外周部にシース層とを有前記コア層がセルロースナノファイバーを含む、多層3次元細胞培養足場システム。
  2. 前記シース層が、アルギン酸ナトリウムゲルを含む、請求項に記載の多層3次元細胞培養足場システム。
  3. (1)それぞれ独立した1以上のマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出することにより、コア層を囲むゲル化したシース層を積層する工程と、
    (2)細胞を培養する工程と、
    を含前記コア層がセルロースナノファイバーを含む、3次元細胞培養方法。
  4. 1以上のマイクロ流路から、それぞれ独立したマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出することにより、コア層を囲むゲル化したシース層を積層する工程を含前記コア層がセルロースナノファイバーを含む、多層3次元細胞培養足場システムの製造方法。
  5. さらに、コア層と、該コア層を囲むゲル化したシース層とを有する多層3次元細胞培養足場システムを伸長しながら回収する工程を含む、請求項に記載の多層3次元細胞培養足場システムの製造方法。
  6. (1)それぞれ独立した1以上のマイクロ流路を介して、チキソトロピー性を有するゲルから形成されるコア層の材料を含む液に細胞を懸濁した懸濁液と、該コア層の外周部に形成されるシース層の材料を含む溶液と、該シース層の外周部にゲル化剤溶液とを同時に貯留液中に吐出し、コア層を囲むゲル化したシース層を積層して、多層3次元細胞培養足場システムを製造するマイクロ流体デバイスと、
    (2)細胞を培養するインキュベーターと、
    を含前記コア層がセルロースナノファイバーを含む、3次元細胞培養システム。

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