JP6439715B6 - 圧電駆動装置 - Google Patents

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本発明は、積層型圧電素子を振動させ、シャフトに係合してあるレンズ枠などの移動体を軸方向に移動させるための圧電駆動装置に関する。
積層型圧電素子を用いてレンズ枠を軸方向に駆動するための圧電駆動装置としては、たとえば特許文献1に示すものが知られている。この特許文献1に示す圧電駆動装置では、圧電素子の非伸縮部分に接続端子を取り付け、接続端子に配線部材を接続して圧電素子への電力供給を行っている。
この特許文献1に示す発明では、圧電素子の非伸縮部分を錘部として機能させている。しかしながら、圧電素子の非伸縮部分を錘部として機能させるためには、圧電素子の小型化と共に、非伸縮部分を相対的に大きくせざるを得ず、圧電素子の小型化の要請に反してしまう。
そこで、圧電素子とは別に、圧電素子よりも比重が大きな錘部材を連結する必要がある。その場合に、従来では、圧電素子の接続端子に配線部材を接続する作業と、圧電素子と錘部材とを連結する作業とが必要であり、圧電素子の小型化と共に、それらの作業の自動化が望まれていた。
特開2007−274777号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、圧電素子の小型化が可能であると共に、圧電素子と錘部材との連結および配線が容易で、しかも、機械的強度に優れ、圧電素子の変位のロスが少ない圧電駆動装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る圧電駆動装置は、
圧電体層を挟んで積層された内部電極と、前記内部電極に対して電気的に接続される一対の第1外部電極および第2外部電極と、を有する積層型圧電素子と、
前記積層型圧電素子の前記積層方向における一方の第1端面に取り付けられる錘部材と、
前記積層型圧電素子の前記積層方向における他方の第2端面に取り付けられるシャフトと、を有し、
前記積層型圧電素子を駆動することにより、 前記シャフトに対して軸方向に移動自在に係合された移動部材を軸方向に沿って移動させる圧電駆動装置であって、
前記第1外部電極が、前記第1端面に形成してある第1外部接続部を有し、
前記第2外部電極が、前記第2端面に形成してある第2外部接続部を有し、
前記第1端面に向き合う前記錘部材の対向面には、錘側金属面が形成してあり、前記錘側金属面が、前記第1外部接続部に金属結合してあり、
前記第2端面に向き合う前記シャフトの対向面には、シャフト側金属面が形成してあり、前記シャフト側金属面が、前記第2外部接続部に金属結合してあることを特徴とする。
本発明に係る圧電駆動装置では、積層型圧電素子には、リード線や金属端子などがハンダなどを介して接続されることは無い。本発明の積層型圧電素子への電力供給は、錘部材の錘側金属面と積層型圧電素子の第1外部接続部との金属結合、およびシャフトのシャフト側金属面と積層型圧電素子の第2外部接続部との金属結合により行われる。これらの金属結合が行われる部分は、積層型圧電素子を駆動させるための逆極性の電圧が印加される部分であると同時に、積層型圧電素子と錘部材との連結と、積層型圧電素子とシャフトとの連結とを兼ねている。
そのため、積層型圧電素子と錘部材との強固な連結と、積層型圧電素子とシャフトとの強固な連結と、積層型圧電素子への電気的接続のための配線とを同時に確保することができる。したがって、積層型圧電素子を小型化しても、積層型圧電素子と錘部材との連結が容易になると共に、積層型圧電素子とシャフトとの連結が容易になり、さらに積層型圧電素子への電力供給のための配線が容易になる。また、これらの自動作業も容易になる。
さらに、積層型圧電素子には、リード線や金属端子などの配線部材が、錘およびシャフトとは別に連結されないため、配線部材に突発的な力が作用することもなく、配線部材との接続部で断線することもない。また、シャフトの少なくとも一部(全部でも良い)と、錘部材の少なくとも一部(全部でも良い)が配線を兼ねているので、部品点数の削減にも寄与する。
さらにまた、金属結合により積層型圧電素子と錘部材とが連結されると共に、金属結合により積層型圧電素子とシャフトとが連結されるため、これらの接合強度が向上する。また、積層型圧電素子とシャフト、または積層型圧電素子と錘部材とを接着剤で連結する場合に比較して、接着剤部分での変位吸収が無く、積層型圧電素子の変位力は、直接に錘およびシャフトに伝わり、駆動力が向上する(変位のロスが少ない)。
好ましくは、前記錘部材は、金属で構成してある。錘部材を金属で構成することで、錘部材の密度が高くなり、圧電駆動装置の小型化に寄与する。また、錘部材を金属で構成することにより、錘部材の外表面が、錘側金属面自体を構成することになり、錘部材とは別に金属面を形成する必要がない。なお、錘部材を金属以外で構成する場合には、積層型圧電素子と金属結合するための錘側金属面を、たとえば金属膜などの回路パターンなどで形成すればよい。
好ましくは、前記シャフトには、シャフト押さえが接触しており、前記シャフトおよび前記シャフト押さえを通して、前記シャフト側金属面に電力が供給可能になっている。たとえばレンズ駆動装置などにおいては、シャフト押さえは、必要な部品であり、部品点数を増大させることなく、シャフト側金属面を介して積層型圧電素子に電力を供給することができる。
前記シャフトが金属である場合には、シャフト側金属面は、シャフト自体の外表面を利用して容易に形成することができる。その場合には、シャフト自体が、電気導通路となる。シャフトが金属以外の導電性部材である場合にも同様である。ただし、金属面を形成するためには、シャフトの所定位置に、金属膜などで回路パターンを形成すれば良い。その点は、シャフトが絶縁体である場合も同様である。
図1は本発明の一実施形態に係るレンズ駆動装置の概略断面図である。 図2は図1に示すレンズ駆動装置の分解斜視図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る圧電駆動装置10は、たとえばカメラなどに取り付けられるレンズ12を保持するレンズ枠(移動体)14を、シャフト16の軸方向(Z軸方向)に沿って移動させるレンズ駆動装置である。レンズ枠14は、シャフト16の軸方向の所定位置に摩擦で係合させて軸方向移動自在に取り付けてある。
積層型圧電素子20がZ軸方向に伸縮振動することでシャフト16が振動し、その振動により、シャフト16に対してレンズ枠14をZ軸方向の一方または他方に移動させることになる。いずれの方向にどの程度に移動させるかは、積層型圧電素子20に印加される電圧波形の形や印加時間などにより決定される。
圧電駆動装置10は、シャフト16と、積層型圧電素子20と、錘部材30とを有する。シャフト16は、一般的には円柱形状を有し、たとえばカーボン強化プラスチック、ステンレス等の鋼材、アルミニウムなどの非鉄金属などで構成される。シャフト16は、レンズ枠14に形成してある貫通孔14aに挿通して係合してあり、レンズ枠14をZ軸方向に移動自在に保持している。
積層型圧電素子20は、略角柱状(本実施形態では四角柱)の外観形状を有する素子本体21と第1外部電極26と第2外部電極27とを有する。素子本体21の内部には、圧電体層22を挟んで第1および第2内部電極24,25が交互に積層してある。第1内部電極24と第2内部電極25bとが交互に積層してある圧電体層26の部分が、Z軸方向に伸縮変形する活性部となり、これらの積層部のZ軸方向の両端に形成される圧電層のみの部分が、非活性部となる。なお、素子本体21の外観形状は、角柱状に限定されず、円柱状、楕円柱状その他の形状であってもよい。
素子本体21の外面に形成してある第1外部電極26は、第1外部接続部26aと第1側面電極部26bとから成り、これらは一体に形成してある。また、第1外部電極26とは絶縁されて素子本体21の外面に形成してある第2外部電極27は、第2外部接続部27aと第2側面電極部27bとから成り、これらは一体に形成してある。
第1側面電極部26bは、素子本体21のX軸方向に対向する一対の側面のうちの一方に形成してあり、素子本体21の第1内部電極24のみに接続してあり、第2内部電極25には接続しない。第1側面電極26bは、素子本体21の側面において、Z軸方向の下端まで延びており、素子本体21のZ軸方向の下端面(第1端面)に形成してある第1外部接続部26aに連続して接続してある。
第2側面電極部27bは、素子本体21のX軸方向に対向する一対の側面のうちの他方に形成してあり、素子本体21の第2内部電極25のみに接続してあり、第1内部電極24には接続しない。第2側面電極27bは、素子本体21の側面において、Z軸方向の上端まで延びており、素子本体21のZ軸方向の上端面(第2端面)に形成してある第2外部接続部27aに連続して接続してある。第1外部接続部26aと第2外部接続部27aとは、積層型圧電素子20のZ軸方向の両端に相互に対向して形成してある。
図2に示すように、本実施形態では、素子本体21のY軸方向に対向する一対の側面には、外部電極26,27が形成されないが、外部電極26,27相互の絶縁が確保されれば、これらの側面にも連続して形成されても良い。なお、図面において、X軸、Y軸およびZ軸は、相互に垂直であり、Z軸は、内部電極24,25の積層方向と一致し、シャフト16の軸方向にも一致する。
図2に示す素子本体21の側面のうち、外部電極26,27が形成されていない側面(Y軸方向に対向する側面)には、マイグレーションを防止するための樹脂層が形成されていても良い。樹脂層は、側面電極部26bおよび/または27bをも覆うようにしても良い。
第1内部電極24および第2内部電極25を構成する導電材としては、たとえば、Ag、Pd、Au、Pt等の貴金属およびこれらの合金(Ag−Pdなど)、あるいはCu、Ni等の卑金属およびこれらの合金などが挙げられるが、特に限定されない。
第1外部電極26および第2外部電極27を構成する導電材料も特に限定されず、内部電極を構成する導電材と同様の材料を用いることができる。なお、第1外部電極26および第2外部電極27は、たとえば導電ペーストの焼付けなどにより素子本体21の外面に形成され、その表面には、上記各種金属のメッキ層やスパッタ層が形成してあってもよい。外部電極26,27の厚みは、特に限定されないが、好ましくは0.5〜50μmである。
また、圧電体層22の材質は、圧電効果あるいは逆圧電効果を示す材料であれば、特に制限されず、たとえば、PbZrx Ti1−x O3 、BaTiO3 などが挙げられる。また、特性向上等のための成分が含有されていてもよく、その含有量は、所望の特性に応じて適宜決定すればよい。
図2に示すように、圧電駆動装置10では、素子本体21のZ軸方向の下端面に対して対向するように、錘部材30のZ軸方向の上面が配置してある。錘部材30は、全体として直方体形状であるが、その形状は、特に限定されない。
錘部材30は、シャフト16に変位を与えるための慣性体として好適に機能するように、タングステン等の比較的比重の大きい金属材料等を含むことが好ましいが特に限定されず、たとえば鉄、鋼材、貴金属、アルミニウムなどの導体で構成してもよい。錘本体32が金属で構成される場合には、錘本体32の外表面は、金属面となる。
特に、積層型圧電素子20のZ軸方向の下面に対応する錘部材30の対向面には、第1外部接続部26aが金属結合される錘側金属面36が形成される。また、錘部材30のZ軸方向の下面も金属面となり、フレーム40の表面42に形成してあるフレーム側回路パターン46に金属結合される。
なお、錘部材30はプラスチック、セラミックなどの絶縁材料で構成してもよい。その場合には、積層型圧電素子20のZ軸方向の下面に対応する錘部材30の対向面には、第1外部接続部26aが金属結合される錘側金属面36を形成する必要があると共に、錘部材30のZ軸方向の下面も金属面とし、それらの間を電気的に接続する必要がある。そこで、絶縁性の錘部材30の表面に、金属膜などで構成される回路パターンを形成すれば良い。
また、錘部材30が金属で構成される場合には、金属面となる錘側金属面36および錘取付面38以外の外表面は、絶縁膜で覆っていても良い。
本実施形態において、金属結合させるための方法としては、特に限定されないが、超音波接合、固相拡散接合、摩擦接合などの固相接合技術、レーザー、パルスヒートなどによる溶着接合などが用いられる。
フレーム40は、たとえば図1に示すレンズ保持枠14を囲むケースが取り付けられる固定部材であっても良い。フレーム40の表面には、フレーム側回路パターン46と、それに一体化して接続してあるリードパターン46aとが形成してある。図1に示すように、フレーム側回路パターン46のリードパターン46aには、駆動回路50が接続される。リードパターン46aは、図1に示す駆動回路50に接続してある。これらのパターン46,46aは、絶縁材料で構成してあるフレーム42の表面に、金属ペーストの焼付け法、メッキ法、またはスパッタ法などにより形成することができる。
本実施形態では、図1に示すように、積層型圧電素子20とシャフト16との接合は、シャフト16のZ軸方向の下面に形成してあるシャフト側金属面18と、積層型圧電素子20のZ軸方向の上面に形成してある第2外部接続部27aとの金属結合により行われる。金属結合は、上述した方法により行われる。それぞれの部位の金属結合は、別々に行っても良いが、同時に行っても良い。なお、シャフト16が金属で構成される場合には、シャフト側金属面18は、シャフト16のZ軸方向の下面自体であり、金属以外で構成される場合には、シャフト16のZ軸方向の下面に金属面18が形成されるように金属膜を形成する。
レンズ枠14のZ軸方向移動を邪魔しない位置で、シャフト16のZ軸方向の途中には、シャフト押さえ47がシャフト16に接触している。シャフト押さえ47は、たとえばシャフト16の支持やシャフト16の位置決めなどの機能を有し、レンズ駆動装置には、一般的に取り付けられている。本実施形態では、シャフト押さえ47自体を導電性部材で構成するか、シャフト47自体は絶縁性部材で構成し、シャフト16との接触部に、導電性経路が形成されるように回路パターン、あるいは導電性部材を具備させる。
シャフト押さえ47を、導電性部材で構成してある場合には、シャフト押さえ47に、たとえば配線47aを接続する。配線47aは、駆動回路50に接続してある。配線47aの少なくとも一部は、リード線で構成しても良いが、たとえばフレーム40の表面に形成してある回路パターンで構成してあることが好ましい。シャフト押さえ47が絶縁部材で構成してある場合には、配線47aは、シャフト押さえ47の表面に形成してある回路パターンに接続される。シャフト押さえ47の表面に形成してある回路パターンは、シャフト16の表面に電気的に接続される。
シャフト16が導電性部材で構成してあれば、駆動回路50からの一方の電圧は、配線47aを介して、シャフト押さえ47自体またはその回路パターンに伝わり、そこから、シャフト16および金属面18を通して、第2外部電極27に伝わる。シャフト16が絶縁部材で構成してある場合では、シャフト16の表面に形成してある回路パターンと、金属面18を通して、第2外部電極27に伝わる。駆動回路50からの他方の電圧は、リードパターン46a、フレーム側回路パターン46および錘部材30を通して、第1外部電極26に伝わる。
駆動回路50は、積層型圧電素子20に駆動電圧を印加するための回路である。駆動回路50は、フレーム40に取り付けられても良く、フレーム40とは別に設けられても良い。フレーム40にパターン46,46a、あるいはその他の回路パターンを形成するための方法は、特に限定されず、たとえば一般的な回路基板に回路パターンを形成するための方法などが用いられる。
駆動回路50が出力する電圧波形は特に限定されないが、駆動回路50は、たとえばノコギリ波形の電圧波形を出力することにより、積層型圧電素子20の変形量およびこれに伴うシャフト16の変位量を越える移動量を、移動部材としてのレンズ枠14に発生させることができる。
本実施形態に係る圧電駆動装置10では、積層型圧電素子20には、リード線や金属端子などがハンダなどを介して接続されることは無い。積層型圧電素子20への電力供給は、錘側金属面36と第1外部接続部26との金属結合、およびシャフト側金属面18と第2外部接続部27との金属結合により行われる。これらの金属結合が行われる部分は、積層型圧電素子20を駆動させるための逆極性の電圧が印加される部分であると同時に、積層型圧電素子20と錘部材30との連結と、積層型圧電素子20とシャフト16との連結とを兼ねている。
そのため、積層型圧電素子20と錘部材30との強固な連結と、積層型圧電素子20とシャフト16との強固な連結と、積層型圧電素子20への電気的接続のための配線とを同時に確保することができる。したがって、積層型圧電素子20を小型化しても、積層型圧電素子20と錘部材30との連結が容易になると共に、積層型圧電素子20とシャフト16との連結も容易になり、積層型圧電素子20への電力供給のための配線が容易になる。また、これらの自動作業も容易になる。
さらに、積層型圧電素子20には、リード線や金属端子などの配線部材が錘部材とは別に連結されないため、配線部材に突発的な力が作用することもなく、配線部材との接続部で断線することもない。また、シャフト16の少なくとも一部(全部でも良い)と、錘部材30の少なくとも一部(全部でも良い)が配線を兼ねているので、部品点数の削減にも寄与する。
さらにまた、金属結合により積層型圧電素子20と錘部材30とが連結されると共に、金属結合により積層型圧電素子20とシャフト16との連結が成されるため、これらの接合強度が向上する。また、これらを接着剤で連結する場合に比較して、接着剤部分での変位吸収が無く、積層型圧電素子20の変位力は、直接に錘部材30およびシャフト16に伝わり、駆動力が向上する(変位のロスが少ない)。
また、本実施形態では、錘部材30を金属で構成することで、錘部材30の密度が高くなり、圧電駆動装置10の小型化に寄与する。また、錘部材30を金属で構成することにより、錘部材30の外表面が、錘側金属面自体を構成することになり、錘部材30とは別に金属面を形成する必要がない。なお、錘部材30を金属以外で構成する場合には、積層型圧電素子と金属結合するための錘側金属面を、たとえば金属膜などの回路パターンなどで形成すればよい。
また、シャフト16には、シャフト押さえ47が接触しており、シャフト16およびシャフト押さえ47を通して、シャフト側金属面に電力が供給可能になっている。たとえばレンズ駆動装置などにおいては、シャフト押さえは、必要な部品であり、部品点数を増大させることなく、シャフト側金属面18を介して積層型圧電素子20に電力を供給することができる。
さらに本実施形態では、シャフト16が金属である場合には、シャフト側金属面18は、シャフト16自体の外表面を利用して容易に形成することができる。その場合には、シャフト16自体が、電気導通路となる。シャフト16が金属以外の導電性部材である場合にも同様である。ただし、金属面18を形成するためには、シャフト16の所定位置に、金属膜などで回路パターンを形成すれば良い。その点は、シャフト16が絶縁体である場合も同様である。
また本実施形態では、錘部材30をフレーム40に連結すると同時に、フレーム40に形成してある回路パターン46と錘部材30との電気的接続を行うことができる。これらの接続も金属結合により行うことができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、金属結合するための方法として、超音波接合を用いたが、その他の方法を用いても良い。金属結合させるためのその他の方法としては、たとえば拡散接合、摩擦接合、レーザー、パルスヒートなどが例示される。
また、上述した実施形態では、圧電駆動装置10として、レンズ12を保持するレンズ枠14をシャフトに沿って移動させる駆動装置を例示したが、移動体としては、レンズ枠以外の部材であっても良い。移動体としては、たとえばスライダーと呼ばれる板バネなどが例示される。
さらに、本実施形態では、積層型圧電素子20と錘部材30とが金属結合されていると共に、積層型圧電素子20とシャフト16とが金属結合されていれば良く、その他の部分は、金属結合以外でも良い。たとえば、錘部材30とフレーム40とは、金属結合以外の方法、たとえばハンダ接合あるいは接着(導電性接着剤含む)により接合してあっても良い。
10… 圧電駆動装置
12… レンズ
14… レンズ枠
14a… 貫通孔
16… シャフト
18… シャフト側金属面
20… 積層型圧電素子
21… 素子本体
22… 圧電層
24… 第1内部電極
25… 第2内部電極
26… 第1外部電極
26a… 第1外部接続部
26b… 第1側面電極部
27… 第2外部電極
27a… 第2外部接続部
27b… 第2側面電極部
30… 錘部材
36… 錘側金属面
38… 錘取付面
40… フレーム
42… 表面
46… フレーム側回路パターン
46a… リードパターン
47… シャフト押さえ
50… 駆動回路

Claims (3)

  1. 圧電体層を挟んで積層された内部電極と、前記内部電極に対して電気的に接続される一対の第1外部電極および第2外部電極と、を有する積層型圧電素子と、
    前記積層型圧電素子の前記積層方向における一方の第1端面に取り付けられる錘部材と、
    前記積層型圧電素子の前記積層方向における他方の第2端面に取り付けられるシャフトと、を有し、
    前記積層型圧電素子を駆動することにより、 前記シャフトに対して軸方向に移動自在に係合された移動部材を軸方向に沿って移動させる圧電駆動装置であって、
    前記第1外部電極が、前記第1端面に形成してある第1外部接続部を有し、
    前記第2外部電極が、前記第2端面に形成してある第2外部接続部を有し、
    前記第1端面に向き合う前記錘部材の対向面には、錘側金属面が形成してあり、前記錘側金属面が、前記第1外部接続部に金属結合されることにより、前記積層型圧電素子と前記錘部材との連結、および、前記積層型圧電素子の前記第1外部電極への電気的接続のための配線がなされ、
    前記第2端面に向き合う前記シャフトの対向面には、シャフト側金属面が形成してあり、前記シャフト側金属面が、前記第2外部接続部に金属結合されることにより、前記積層型圧電素子と前記シャフトとの連結、および、前記積層型圧電素子の前記第2外部電極への電気的接続のための配線がなされることを特徴とする圧電駆動装置。
  2. 前記錘部材は、金属で構成してある請求項1に記載の圧電駆動装置。
  3. 前記シャフトには、シャフト押さえが接触しており、前記シャフトおよび前記シャフト押さえを通して、前記シャフトの金属面に電力が供給可能になっている請求項1または2に記載の圧電駆動装置。
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