JP2015008300A - レンズ駆動装置 - Google Patents

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【課題】好適な抗折強度を有しており、駆動装置の一部として好適に用いられるレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】圧電体層26を挟んで積層された内部電極27a,27bと、積層方向に沿って延在する側面に形成された一対の外部電極28a,28bと、を有する積層型圧電素子20と、外部電極に対して、電気的かつ物理的に接続された配線部32と、積層型圧電素子20の積層方向における端面42aと錘部材42の取付面とを連結する第1の樹脂部52と、積層型圧電素子の積層方向における他方の端面44aとシャフト44の取付面とを連結する第2の樹脂部54と、シャフト44に対して移動自在に係合された移動部材56と、を有し、樹脂部52,54は、少なくともどちらか一方の端面及び取付面から、配線部32まで連続しており、配線部32の少なくとも一部を覆っている。
【選択図】図1

Description

本発明は、被駆動部材を駆動する駆動装置の一部として好適に用いられる圧電素子ユニットに関する。
圧電素子は、圧電効果および逆圧電効果を利用し、機械的な変位と電気的な変位とを相互に変換する素子である。このような圧電素子は、例えば、圧電セラミックスを成形・焼成して素子本体を得た後、これに電極を形成し、さらに分極処理を施すことによって製造される。
圧電素子により得られる機械的変位は比較的微小であるため、圧電素子は、たとえば精密かつ正確な制御が要求される駆動装置として好適に利用される。より具体的には、レンズ駆動用、HDDのヘッド駆動用、インクジェットプリンタのヘッド駆動用、燃料噴射弁駆動用等の用途が挙げられる。
例えば、圧電素子を用いた駆動装置としては、圧電素子の両端部に、それぞれ駆動ロッドと支持台を接着した構造を有するものが開示されている(特許文献1等参照)。
特開2002−119074号
しかしながら、圧電材料を積層した積層型圧電素子は、比較的脆い性質を有しており、駆動時等の負荷により折れてしまう場合があるという問題を有している。特に、リード線を積層型圧電素子の外部電極にはんだ付けする場合、はんだ付け部分の周辺に脆弱な部分が生じ、はんだ付け部分付近で積層型圧電素子が折れてしまうという問題が発生している。
本発明は、好適な抗折強度を有しており、駆動装置の一部として好適に用いられる圧電素子ユニットを提供することを目的とする。
このような課題を解決するために、本発明に係る圧電素子ユニットは、圧電体層を挟んで積層された内部電極と、積層方向に沿って延在する側面に形成されており前記内部電極に対して電気的に接続される一対の外部電極と、を有する積層型圧電素子と、
前記外部電極に対して、はんだが固化したはんだ部を介して接続された配線部と、
前記積層型圧電素子の前記積層方向における一方の端面と当該一方の端面に接続される接続部材の取付面とを連結する樹脂部と、を有し、
前記樹脂部は、前記一方の端面及び前記取付面から、前記はんだ部まで連続しており、前記はんだ部を覆っていることを特徴とする。
本発明に係る圧電素子ユニットは、樹脂部がはんだ部を覆っているため、はんだ部周辺に発生した脆弱部分を樹脂部が補強することにより、はんだ部周辺で積層型圧電素子が折れることを効果的に防止することができる。また、樹脂部は、積層型圧電素子と接続部材とを連結する機能を兼ねているため、本発明に係る圧電素子ユニットはシンプルな構造を有しており、製造が容易である。また、樹脂部は、はんだ部と積層型圧電素子との接合を補強する作用を奏するため、圧電素子ユニットは優れた信頼性を有する。
また、例えば、前記樹脂部は、前記はんだ部の表面であって前記外部電極から隆起したはんだ隆起表面の全体を覆っていても良い。
樹脂部がはんだ隆起表面全体を覆うことにより、このような圧電素子ユニットは、はんだ部周辺で積層型圧電素子が折れる現象をより効果的に防止することができる。また、はんだ部が樹脂部の内部に埋め込まれた状態となるため、はんだ部が、樹脂部と積層型圧電素子との接合を強化するアンカーとして作用し、圧電素子ユニットは、高い接合信頼性を有する。
また、例えば、前記樹脂部は、前記はんだ部から露出した前記配線部の少なくとも一部を、覆っていても良い。
はんだ部から露出した配線部の一部を、樹脂部が覆うことにより、このような圧電素子ユニットは、はんだ部と配線部との接合を補強する作用を奏するため、圧電素子ユニットは優れた信頼性を有する。また、はんだ部に近接する配線部を樹脂部が覆うことにより、配線部が接続部材等に接触してショートする問題を、効果的に防止することができる。
また、例えば、前記樹脂部は、前記外部電極が形成された前記側面のうち、前記積層方向に垂直な方向の両端部に位置する樹脂部端部と、前記両端部の間に位置する樹脂部中央部を有しても良く、前記樹脂部中央部の前記積層方向に沿う長さは、前記樹脂部端部の前記積層方向に沿う長さより長くても良い。
樹脂部中央部を樹脂部端部より長くすることにより、はんだ部を確実に被覆しつつ、樹脂部によって積層型圧電素子の変位を阻害してしまう問題を、抑制することが可能である。
また、例えば、前記樹脂部は、熱硬化性接着剤が硬化して形成された熱硬化性接着剤硬化部であっても良い。
樹脂部が熱硬化性接着剤硬化部である圧電素子ユニットは、積層型圧電素子と接続部材とを熱硬化性接着剤で接着する工程を経ることにより、特に他の工程を追加することなく、抗折強度や接着信頼性を高めることが可能であり、生産性に優れている。また、このような圧電素子ユニットは、携帯型電子機器のように、熱的な負荷が繰り返し加えられることが想定される電子機器に内蔵される駆動装置として、特に好適に用いることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る圧電素子ユニットを利用したレンズ駆動装置を示す概念図である。 図2は、図1に示す圧電素子ユニットにおける積層型圧電素子と錘との接合部分を拡大した斜視図である。 図3は、図2に示す圧電素子ユニットを、III−IIIで示す断面線に沿って切断した部分拡大断面図である。 図4は、図1に示す圧電素子ユニットに含まれる積層型圧電素子を表す斜視図である。 図5は、図1に示す圧電素子ユニットの製造工程の一例を表す概念図である。 図6は、参考例及び実施例に係る圧電素子ユニットに関する抗折強度の測定方法を表す概念図である。 図7は、参考例及び実施例に係る圧電素子ユニットに関する抗折強度の測定結果を表すグラフである。 図8は、本発明の第2実施形態に係る圧電素子ユニットを示す概念図である。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
第1実施形態
図1は、本発明の一実施形態に係る圧電素子ユニット10を利用したレンズ駆動装置60を示す概念図である。圧電素子ユニット10は、積層型圧電素子20、錘42、シャフト44及びこれらを連結する第1及び第2樹脂部52,54を有する。また、圧電素子ユニット10は、図2又は図3に示すように、積層型圧電素子20と駆動回路58とを電気的に接続する配線部32や、配線部32を第1及び第2外部電極28a,28bに固定するはんだ部30等を、さらに有する。
図1に示すように、レンズ駆動装置60は、圧電素子ユニット10の他に、シャフト44に対して移動自在に係合された移動部材56と、積層型圧電素子20に電圧を印加する駆動回路58とを有している。移動部材56はレンズを保持しており、移動部材56及びこれに保持されるレンズは、シャフト44に沿って、シャフト44に対して相対移動することができる。
積層型圧電素子20は、駆動回路58によって電圧を印加されて変形する。これに伴い、積層型圧電素子20に接続されたシャフト44は、矢印34で示す方向に往復運動する。駆動回路58が出力する電圧波形は特に限定されないが、駆動回路58は、たとえばノコギリ波形の電圧波形を出力することにより、圧電素子ユニット10の変形量及びこれに伴うシャフト44の変位量を越える移動量を、移動部材56に発生させることができる。
なお、本実施形態では、圧電素子ユニット10をレンズ駆動装置60に適用した態様を例に挙げて説明を行うが、圧電素子ユニット10を適用する装置としてはこれに限定されず、圧電素子ユニット10は、その他の駆動装置等にも適用することができる。
図1及び図4に示すように、圧電素子ユニット10に含まれる積層型圧電素子20は、略角柱状(本実施形態では四角柱)の外観形状を有しており、圧電体層26と、第1及び第2内部電極27a,27bと、第1及び第2外部電極28a,28bとを有する。なお、積層型圧電素子20の外観形状は、角柱状に限定されず、円柱状、楕円柱状その他の形状であってもかまわない。
積層型圧電素子20の内部において、第1内部電極27aと、第2内部電極27bは、圧電体層26を挟んで交互に積層されている。第1外部電極28aと第2外部電極28bは、積層型圧電素子20の面のうち、積層方向に沿って延在する側面に形成されている。図2に示すように、第1外部電極28aは、積層方向に沿って延在する第1側面25aに形成されており、第2外部電極28bは、第1側面25aとは反対方向を向く第2側面(不図示)に形成されている。
図1に示すように、第1内部電極27aは、第1外部電極28aに電気的に接続されており、第2内部電極27bは、第2外部電極28bに電気的に接続されている。また、図2に示すように、積層型圧電素子20の側面のうち、第1及び第2外部電極28a,28bが形成されていない第3側面25c及び第4側面(不図示)には、マイグレーションを防止するための樹脂層が形成されていても良い。
第1内部電極27a及び第2内部電極27bを構成する導電材としては、たとえば、Ag、Pd、Au、Pt等の貴金属およびこれらの合金(Ag−Pdなど)、あるいはCu、Ni等の卑金属およびこれらの合金などが挙げられるが、特に限定されない。第1外部電極28a及び第2外部電極28bを構成する導電材料も特に限定されず、内部電極を構成する導電材と同様の材料を用いることができる。なお、第1外部電極28a及び第2外部電極28bの最外表面には、上記各種金属のメッキ層やスパッタ層が形成してあってもよい。
また、圧電体層26の材質は、圧電効果あるいは逆圧電効果を示す材料であれば、特に制限されず、たとえば、PbZrTi1−x、BaTiOなどが挙げられる。また、特性向上等のための成分が含有されていてもよく、その含有量は、所望の特性に応じて適宜決定すればよい。
図1に示すように、圧電素子ユニット10では、積層型圧電素子20の積層方向における一方の端面である第1端面22に対して対向するように、錘42の第1取付面42aが配置されている。第1端面22と第1取付面42aとは、第1樹脂部52によって連結されており、積層型圧電素子20と錘42は、第1樹脂部52によって相互に固定されている。
図2は、圧電素子ユニット10における第1樹脂部52の周辺を拡大して表示した斜視図である。第1外部電極28aには、はんだが固化したはんだ部30を介して、配線部32が接続されている。なお、第1外部電極28aとは反対側の側面に形成されている第2外部電極28bにも、第1外部電極28aと同様に、はんだ部30を介して配線部32が接続されている。
配線部32の先端を第1外部電極28aに固定しているはんだ部30は、第1外部電極28aが形成されている第1側面25aのうち、どの位置に配置されていても良い。例えば、第1実施形態に係る圧電素子ユニット10において、はんだ部30は、積層方向の中央より錘42に近接する側に設けられている。また、はんだ部30は、第1外部電極28aと確実に接合するために、第1外部電極28aが形成されている第1側面25aのうち、積層方向に垂直な方向の中央部付近に設けられている。
図3は、図2に示す圧電ユニットを、III−IIIで示す断面線に沿って切断した部分拡大断面図である。はんだ部30は、配線部32の先端部付近及び第1外部電極28aの表面に接触しており、配線部32の先端部と第1外部電極28aとを、電気的かつ物理的に接続している。なお、はんだ部30によって被覆されている配線部32の先端部付近は、線皮(被覆)が除去されて芯線が露出している。
はんだ部30の少なくとも一部は、第1樹脂部52によって覆われている。すなわち、第1樹脂部52は、錘42の第1取付面42a及び積層型圧電素子20の第1端面22から、第1外部電極28aに接続するはんだ部30まで連続しており、はんだ部30を被覆している。また、図3に示すように、第1樹脂部52は、はんだ部30のうち、第1外部電極28aから隆起したはんだ隆起表面30aの全体を被覆することが好ましい。
図2に示すように、第1樹脂部52は、第1外部電極28aが形成された第1側面25aのうち、積層方向に垂直な方向の両端部に位置する樹脂部端部52aと、樹脂部端部52aの間に位置する樹脂部中央部52bを有している。このように、樹脂部中央部52bの積層方向に沿う長さを、樹脂部端部52aの積層方向に沿う長さより長くすることにより、第1樹脂部52は、はんだ部30を確実に被覆しつつ、第1樹脂部52が積層型圧電素子20の変位を阻害してしまう問題を、抑制することが可能である。
また、図1に示すように、積層型圧電素子20の積層方向における他方の端面である第2端面24には、第2樹脂部54を介してシャフト44が接続されている。シャフト44の第2取付面44aは、積層型圧電素子20の第2端面24に対向するように配置されており、第2樹脂部54は、第2端面24と第2取付面44aとを連結する。
圧電素子ユニット10において、積層型圧電素子20に取り付けられる各部材の材質は特に限定されないが、例えばシャフト44は、移動部材56を好適に支持できるように、SUS等の金属材料等によって構成することができる。また、錘42は、シャフト44に変位を与えるための慣性体として好適に機能するように、タングステン等の比較的比重の大きい金属材料等を含むことが好ましいが、錘42の材質は特に限定されない。
配線部32としては、銅等の導電材料によって構成される芯線と、芯線を被覆する被覆膜を有するリード線等を用いることができるが、特に限定されない。また、配線部32の芯線は、単線であっても良く、撚り線であっても良い。はんだ部30も、電気用等に用いられるはんだの材質であれば、特に限定されない。
以下に、図4及び図5を用いて、圧電素子ユニット10の製造方法の一例を説明する。
圧電素子ユニット10の製造方法では、まず、図4に示すような積層型圧電素子20を準備する。積層型圧電素子20の製造工程では、まず、焼成後に第1内部電極27aおよび第2内部電極27bとなる所定パターンの内部電極ペースト膜が形成されたグリーンシートと、内部電極ペースト膜を持たないグリーンシートとを、用意する。
グリーンシートは、例えば以下のような方法で作製される。まず、圧電体層26を構成する材料の原料を含む仮焼粉末にバインダを加えてスラリー化する。次に、スラリーをドクターブレード法またはスクリーン印刷法等の手段によってシート化し、その後に乾燥させて、内部電極ペースト膜を持たないグリーンシートを得る。さらに、上述した導電材を含む内部電極ペーストを、印刷法等の手段により、グリーンシートの上に塗布することで、所定パターンの内部電極ペースト膜が形成されたグリーンシートが得られる。なお、圧電体層26を構成する材料の原料には、不可避的不純物が含まれていてもよい。
各グリーンシートを準備した後、準備したグリーンシートを重ね合わせ、圧力を加えて圧着し、乾燥工程等の必要な工程を経た後、切断し、積層体を得る。
次に、得られた積層体を所定条件で焼成して焼結体を得た後、ダイシングソー等を用いて該焼結体を短冊状に切断する。さらに、焼結体における第1側面25a及び第2側面に相当する部分に第1外部電極28aおよび第2外部電極28bを形成し、この電極に直流電圧を印加して圧電体層26の分極処理を行う。その後、分極処理後の短冊状焼結体を個々の素子本体に切断し、図4に示すような積層型圧電素子20を得る。なお、得られた積層型圧電素子20にバレル研磨を行って、角部および稜線部をR面加工しておくことや、第3側面25c及び第4側面に、樹脂層を形成することも好ましい。
次に、図5(a)に示すように、積層型圧電素子20に対して、配線部32を接続する。その際、まず、配線部32の先端部の被覆を除去して芯線を露出させ、次に第1及び第2外部電極28a,28bの所定位置及び芯線に対して予備はんだを行い、最後に配線部32と外部電極28a,28bの予備はんだを接触させた状態で溶融させることにより、はんだ部30を形成することができる。
さらに、はんだ部30を備える積層型圧電素子20の第1端面22(図5(a)参照)を、図5(b)に示すように熱硬化性接着剤55が塗布された錘42の第1取付面42aに押し付けた後に加熱し、図2に示すような第1樹脂部52を形成する。この場合、錘42の第1取付面42aに塗布される熱硬化性接着剤55(図5(b)参照)の量は、単に第1端面22と第1取付面42aとを固定するために必要とされる量ではなく、硬化後に形成される第1樹脂部52がはんだ部30を被覆できるように調整される。
また、積層型圧電素子20の第2端面24には、熱硬化性接着剤を用いてシャフト44の第2取付面44aを固定し、第1端面22と同様に、第2端面24と第2取付面44aを連結する第2樹脂層を形成する。なお、上述の説明では、積層型圧電素子20と、これに接続される接続部材としての錘42及びシャフト44を接続する接着剤として、熱硬化性接着剤を用いたが、圧電素子ユニットの製造に用いる接着剤はこれに限定されない。
本実施形態に係る圧電素子ユニット10は、図2に示すように、第1樹脂部52がはんだ部30を覆っているため、はんだ部30の周辺に発生した積層型圧電素子20の脆弱部分を、第1樹脂部52が補強することができ、良好な耐久性を奏する。また、第1樹脂部52は、積層型圧電素子20と錘42とを連結する機能を有しており、このような第1樹脂部52は、図5(b)に示すように、第1取付面42aに対して多めに接着剤を塗布することにより、容易に形成することが可能である。
また、第1樹脂部52は第1外部電極28aから隆起したはんだ隆起表面30aを覆っているため、積層型圧電素子20と錘42とを引き離す力が働いた場合には、はんだ部30が、第1樹脂部52と積層型圧電素子20との接続を維持するためのアンカーとして作用する。したがって、圧電素子ユニット10は、積層型圧電素子20と錘42との接合に関する信頼性が高く、良好な耐久性を奏する。さらに、第1樹脂部52は、はんだ部30を覆っているため、はんだ部30と第1外部電極28aとの接合界面や、はんだ部30と配線部32との接合界面を保護及び補強する作用を奏する。したがって、圧電素子ユニット10は、配線部32と第1及び第2外部電極28a,28bとの接合に関しても、信頼性が高い。
また、図2等に示すように、第1樹脂部52は、はんだ部30から露出した配線部32の少なくとも一部を被覆していても良い。配線部32の先端部付近は、はんだ付けのために芯線を覆う被覆が除去されており、また、残された被覆も、はんだ付けの際の熱により損傷を受けている場合がある。しかし、第1樹脂部52がはんだ部30に近接する配線部32の一部を被覆することにより、配線部32の芯線が直接錘42等に接触するのを確実に防止し、短絡等の問題を確実に防止することができる。
実施例
以下に、本発明をさらに詳細な実施例を挙げて説明するが、本発明は下記の実施例に限定されない。
図6(a)は、参考例に係る圧電素子ユニット100を表す概念図であり、図6(b)は、実施例に係る圧電素子ユニット10を表す概念図である。実施例に係る圧電素子ユニット10は、図1〜図5を用いて説明したように、熱効果性接着剤が硬化して形成された第1樹脂部52が、配線部32を外部電極28aに固定するはんだ部30全体を覆っている。実施例に係る圧電素子ユニット10に用いた積層型圧電素子20の寸法は、1.0mm×1.0mm×1.5mmである。
参考例に係る圧電素子ユニット100は、錘42と積層型圧電素子20とを接続する第1樹脂部101が、はんだ部30を覆っていない点で、実施例に係る圧電素子ユニット10と異なるが、その他の構成は、圧電素子ユニット10と同様である。なお、参考例に係る圧電素子ユニット100の第1樹脂部101は、第1樹脂部101を形成するために用いる熱硬化性接着剤の使用量を、実施例に係る圧電素子ユニット10に比べて減少させることにより、形成した。
図6(a)及び図6(b)に示すように、圧電素子ユニット10及び圧電素子ユニット100の錘42を固定した状態で、積層型圧電素子20の第2端面24付近に、積層型圧電素子20の積層方向とは垂直方向の力f1を加え、積層型圧電素子20が破断した時の力f1(強度)を測定した。実施例に係る圧電素子ユニット10と参考例に係る圧電素子ユニット100の各13サンプルを用いて行った測定結果を、図7に示す。
図7の横軸は、サンプルの強度(積層型圧電素子20が破断した時の力f1)を表しており、縦軸は度数を表している。実施例に係る圧電素子ユニット10の強度の分布は、参考例に係る圧電素子ユニット100の強度の分布に対して、図の右側に移動しており、実施例に係る圧電素子ユニット10がより高い強度を有していることが分かる。
また、参考例に係る圧電素子ユニット100(図6(a))では、はんだ部30の境界部分である位置P1,P2近傍で積層型圧電素子20が破断したのに対して、実施例に係る圧電素子ユニット10(図6(b))では、第1樹脂部52の境界部分である位置P3近傍で積層型圧電素子20が破断した。参考例に係る圧電素子ユニット100では、はんだ部30が形成されたことにより、はんだ部30と積層型圧電素子20との接触部分付近で応力が生じ、この応力がはんだ部30の境界部分である位置P1,P2近傍に脆弱部分を形成し、これが破断に関係したと考えられる。
これに対して、実施例に係る圧電素子ユニット10では、第1樹脂部52が、はんだ部30近傍を補強することにより、はんだ部30の境界部分近傍での破断を防止できたものと考えられる。また、図7に見られるような抗折強度の上昇は、積層型圧電素子20の破断位置が、はんだ部30の境界部分から離れた位置P3に移動したことと、関連があると考えられる。
図1に示すようなレンズ駆動装置60に圧電素子ユニット10を採用する場合、圧電素子ユニット10には、移動部材56を支える強度及び耐久性が求められる。そのため、比較的脆い圧電材料を含む積層型圧電素子20の破断を防止し、抗折強度を上昇させた実施例に係る圧電素子ユニット10は、レンズ駆動装置60の駆動装置として、特に好適に用いることができる。
その他の実施形態
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、外部電極28a,28bの表面に形成されるはんだ部30の配置や、はんだ部30を被覆する第1樹脂部52の形状は、圧電素子ユニット10を適用する装置に応じて変更することができる。
図8は、本発明の第2実施形態に係る圧電素子ユニット70を表す概略図である。圧電素子ユニット70は、錘42と積層型圧電素子20とを接続する第1樹脂部72ではなく、シャフト44と積層型圧電素子20とを接続する第2樹脂部74が、はんだ部80を覆っている点で相違するが、その他の構成は第1実施形態に係る圧電素子ユニット10と同様である。
圧電素子ユニット70では、配線部82と第1外部電極28aとを電気的かつ物理的に接続するはんだ部80が、積層型圧電素子20における積層方向の中央より、シャフト44に近接する側に設けられている。また、第2樹脂部74は、積層型圧電素子20の第2端面24及びシャフト44の第2取付面44aから、はんだ部80まで連続しており、はんだ部80を覆っている。このような第2樹脂部74も、第1実施形態に係る圧電素子ユニット10における第1樹脂部52と同様に、はんだ部80周辺に発生した脆弱部分を補強することにより、はんだ部80周辺で積層型圧電素子20が折れることを効果的に防止できる。また、第2実施形態に係る圧電素子ユニット70は、第1実施形態に係る圧電素子ユニット10と同様の効果を奏する。
10,70…圧電素子ユニット
20…積層型圧電素子
22…第1端面
24…第2端面
25a…第1側面
25c…第3側面
26…圧電体層
27a…第1内部電極
27b…第2内部電極
28a…第1外部電極
28b…第2外部電極
30,80…はんだ部
32,82…配線部
34…矢印
42…錘
42a…第1取付面
44…シャフト
44a…第2取付面
52,72…第1樹脂部
52a…樹脂部端部
52b…樹脂部中央部
54,74…第2樹脂部
55…熱硬化性接着剤
56…移動部材
58…駆動回路
60…レンズ駆動装置

Claims (3)

  1. 圧電体層を挟んで積層された内部電極と、積層方向に沿って延在する側面に形成されており前記内部電極に対して電気的に接続される一対の外部電極と、を有する積層型圧電素子と、
    前記外部電極に対して、電気的かつ物理的に接続された配線部と、
    前記積層型圧電素子の前記積層方向における一方の端面と当該一方の端面に対向するように配置される錘部材の取付面とを連結する第1の樹脂部と、
    前記積層型圧電素子の前記積層方向における他方の端面と当該他方の端面に対向するように配置されるシャフトの取付面とを連結する第2の樹脂部と、
    前記シャフトに対して移動自在に係合された移動部材と、を有し、
    前記樹脂部は、少なくともどちらか一方の端面及び前記取付面から、前記配線部まで連続しており、前記配線部の少なくとも一部を覆っていることを特徴とするレンズ駆動装置。
  2. 前記樹脂部は、前記外部電極が形成された前記側面のうち、前記積層方向に垂直な方向の両端部に位置する樹脂部端部と、前記両端部の間に位置する樹脂部中央部を有しており、前記樹脂部中央部の前記積層方向に沿う長さは、前記樹脂部端部の前記積層方向に沿う長さより長いことを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
  3. 前記樹脂部は、熱硬化性接着剤が硬化して形成された熱硬化性接着剤硬化部であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ駆動装置。
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