JP6439102B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたもので、出荷時の検査を効率良く行うことのできる遊技機を提供することを目的とする。
遊技に供する遊技盤を収納可能な前面枠と遊技盤の前面側を覆う透明板保持枠からなる枠体と、遊技の進行を管理する遊技制御手段と、遊技の進行に合わせて可動体の態様を変化させることが可能な演出装置と、変動表示ゲームを表示可能な表示装置と、前記演出装置及び前記表示装置を制御する演出制御手段とを備えた遊技機において、
前記演出装置として、前記遊技盤に設けられた盤用役物と、前記枠体に設けられた枠用役物とを有し、
前記演出制御手段は、
前記遊技制御手段から送信された電源投入コマンドを受信したことに対応して、前記盤用役物又は前記枠用役物の初期化動作を行うことが可能であり、
前記盤用役物又は前記枠用役物の初期化動作の実行中に前記遊技制御手段から送信された前記盤用役物又は前記枠用役物の動作を伴う変動態様に関する情報を受信した場合には、
前記表示装置では、該受信した変動態様に関する情報に対応する前記変動表示ゲームの表示を開始する一方、
前記盤用役物又は前記枠用役物では、該受信した変動態様に関する情報に対応する前記盤用役物又は前記枠用役物の動作を開始せずに、前記実行中の初期化動作を継続して行うようにし、
電源が投入された際に、前記遊技制御手段から送信される電源投入コマンドを受信しなかった場合には、所定期間を経過したことを条件に前記盤用役物又は前記枠用役物の初期化動作を行うようにしたことを特徴とする。
本実施形態の遊技機10は、外枠(支持体)11及び前面枠(本体枠)12を備え、該前面枠12は外枠11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備え遊技盤30の周辺部を囲繞する枠体としてのガラス枠(透明板保持枠)15が取り付けられている。
さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成され、周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくなるように形成されている。
遊技領域32のセンターケース40の左側方には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(第1大入賞口、下大入賞口)38が配設されている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)59は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部60は、例えば、特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。すなわち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが(優先して)実行されるようになっている。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
なお、初期化スイッチは遊技機の裏面に設けられた電源装置400に設けられている。従って、本実施形態の遊技機は、遊技制御手段としての遊技用マイコン111での遊技制御の際にデータを記憶可能な記憶領域(RAM111C)を備えるとともに、該記憶領域を初期化するために操作する初期化スイッチを遊技機の裏面に備えることとなる。初期化スイッチは、遊技制御装置100に設けるようにしてもよい。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
近接I/F121aと近接I/F121bの二つを設けているのは、近接I/F121aの入力端子数が限られているためである。近接I/F121bは不足する入力端子数に応じて近接I/F121aよりも小型のものを用いることでコストを削減するようにしている。なお、近接I/F121aとして必要な入力端子数を備えるものを用い、近接I/F121bを設けないようにしても良い。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、演出制御装置300には、他の遊技機10との間で無線通信をするための無線通信回路350、自遊技機の台番号を設定するための台番号設定スイッチ352などが設けられている。
遊技用マイコン111は、CPUコア111A、割込制御回路としての割込みコントローラ118、前記制御信号生成部430(図3参照)により生成されたリセット信号RSTが割込み信号として入力されるリセット割込み制御回路119および遊技の制御に使用される乱数を生成する乱数生成回路210、乱数生成回路210で生成された乱数をラッチする複数のレジスタからなる乱数ラッチレジスタ群220、乱数生成回路210や乱数ラッチレジスタ群220を制御する乱数制御回路240、外部から供給されるシステムクロックMCLKや乱数更新用の外部クロックEXCLKに基づいて、遊技用マイクロコンピュータ111内の各ブロックに供給する動作クロックやタイマ割込み用のクロック、カウンタ更新用のクロックなどを生成するクロックジェネレータ230を備える。
この実施例の遊技機においては、反転回路112を介して始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの検出信号DET0,DET1が、割込み要求信号として割込みコントローラ118に入力されている。DET2は始動口が3個設けられる遊技機に対応して用意された予備の割込み要求信号入力である。割込みコントローラ118に検出信号DET0,DET1(DET2)が入力されると、乱数生成回路210で生成されたいずれかの乱数が、乱数ラッチレジスタ群220内の対応するラッチレジスタにラッチされる。
乱数ラッチレジスタ群220は、上記各乱数生成回路211〜214に対応してそれぞれ3個のラッチレジスタ0〜2からなるレジスタセット221〜224を備える。
また、乱数のラッチ(取り込み)を許可または禁止する設定は、CPUの起動に設定されるハードウェアパラメータにより設定するようにしてもよい。
乱数制御回路240が演算ワークエリア211Bから乱数値を読出し、所定の演算(例えば+1、M系列演算)を行なって、結果を演算ワークエリア211Bへ戻すことで乱数値の更新が行なわれる。演算ワークエリア211Bの代わりにカウンタ回路を設けても良い。
これにより、乱数制御回路240は、次に割込みコントローラ118に検出信号が入力されたことに応じて、対応する乱数回路で生成された乱数をラッチレジスタにラッチさせる。そして、ラッチレジスタへ乱数をラッチさせると、対応するステータスレジスタ211Dのラッチデータフラグをラッチ済み状態にセットする。一方、CPUコア111Aは、ステータスレジスタ211Dの値を読み込んで、ラッチデータフラグが有効状態(“1”)になっている場合に、乱数ラッチレジスタ群220内の対応するラッチレジスタの乱数の読み込みが可能であると判断して、当該レジスタに保持されている乱数を読み込む動作を行なうことができる。
なお、ステータスレジスタ211Dには、演算ワークエリアにおいて乱数を更新することができたか否かを示す更新エラーフラグや乱数生成回路(演算ワークエリア)から乱数ラッチレジスタへ乱数をラッチすることができたか否かを示すラッチエラーフラグ等を設けるようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、16ビット固定長ラッチレジスタ222は、該レジスタの上位ビットを読み出すと該レジスタおよびこれに対応する16ビット固定長乱数回路212内のステータスレジスタがクリアされるようになっている。
また、各乱数生成回路のうち、16ビット固定長乱数回路212のみは外部クロックEXCLKまたはシステムクロックMCLKのいずれによっても動作可能に構成され、残りの乱数回路211、213,214はシステムクロックMCLKによってのみ動作可能に構成されている。16ビット固定長乱数回路212が外部クロックEXCLKまたはシステムクロックMCLKのいずれによって動作するかは、ユーザプログラム中のハードウェアパラメータによって指定されるように構成されている。
CTC回路233は、分周回路232からのクロック信号φ2に基づいて、CPUコア111Aに対して所定周期(例えば、2ミリ秒)のタイマ割込み信号(CTC)を発生する。なお、CTC回路233は、発生する信号CTCの周期を自由に設定できるように構成されている。
遊技用マイコン111による制御処理は、主に図6及び図7に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図8に示すタイマ割込み処理とからなる。
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図6に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)を行う。
次に、打球発射装置に対する発射禁止の信号を出力する処理(ステップS4)、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込む処理(ステップS5)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS6)を行う。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、演出制御装置300との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から電源装置400内の初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、高確率でない場合(ステップS22;No)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、高確率である場合(ステップS22;Yes)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(最大値設定レジスタ211A)への最大値の設定がCPU111Aによって行われ、ユーザプログラムにより最大値の最上位バイトが設定されたことに応じて乱数の生成が開始されるようになっている。
なお、打球発射装置の発射を許可する設定は、出力処理で設定するようにしてもよい。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;No)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
次に、タイマ割込み処理について説明する。図8に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図8のタイマ割込み処理が開始される。
そして、ラッチ回路エラーの発生中であるか否かの判定(ステップS108)、遊技停止の不正が発生中であるか否かの判定(ステップS109)を行ない、エラー発生中(ステップS108;Yes)または不正発生中(ステップS109;Yes)の場合は、ステップS110〜S113をスキップしてステップS114へ移行する。
また、エラー発生中でなく(ステップS108;No)かつ不正発生中でもない(ステップS109;No)の場合は、次のステップへ進んで特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS110)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS111)を実行する。
図9は、タイマ割込み処理(図8参照)におけるエラー/不正監視処理(ステップS107)を示す。
このエラー/不正監視処理では、まず、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の一方の下カウントスイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル1(例えばカウントスイッチからの検出信号が入力されるポートの番号や該信号のポート内でのビット位置等を示すデータが格納されている)を準備する(ステップS301)。次に、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正入賞監視処理(ステップS302)を実行する。
次に、エラーを監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するためのエラースキャンカウンタを更新する(ステップS309)。その後、エラースキャンカウンタの値に応じて、スイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1、払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号、オーバーフロースイッチ信号及び払出異常ステータス信号の何れかに基づくエラーの監視を対象として設定するための遊技機エラー監視テーブル1を準備する(ステップS310)。そして、エラーが発生しているかを判定するエラーチェック処理(ステップS311)を行う。
図10は、上述のエラー/不正監視処理における不正入賞監視処理(ステップS302,S304,S306,S308)の手順を示す。この不正入賞監視処理は、第1特別変動入賞装置38の二つの下カウントスイッチ38aの各々、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39a及び普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対して行なわれる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38、39)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行なわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
判定個数を5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しないようにするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。
一方、上記ステップS321で不正監視期間ない(No)と判定した場合や、ステップS322で対象の入賞口スイッチに入力がない(No)と判定した場合、ステップS324で不正入賞数が判定個数を超えていない(No)と判定した場合は、ステップS329へ移行して、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップS333;Yes)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS334)、ステップS335へ移行する。
以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが、またエラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが、演出制御装置300に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
図11は、図8のタイマ割込み処理における入賞口スイッチ監視処理(ステップS110)の手順を示す。
この入賞口スイッチ監視処理においては、まず、監視する入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを設定し(ステップS351)、該入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得する(ステップS352)。そして、対象の入賞口スイッチは有効中であるか否か判定し(ステップS353)、有効の場合には対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるかを判定する(ステップS354)。
ここで、全スイッチの監視が終了していない(ステップS357;No)と判定した場合は、対象の入賞口スイッチは有効中である否かを判定する処理(ステップS353)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した(ステップS357;Yes)と判定した場合は、入賞口スイッチ監視処理を終了する。以上の処理により、入賞に応じた賞球払出しのための設定がなされることとなる。
次に、図8のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS111)の詳細について説明する。
特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下カウントスイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上カウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。
図13に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA116における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A116)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図14に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA201)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA201;No)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA201;Yes)は、乱数生成回路210(図5)内のステータスレジスタ211D等を参照して、対象の始動口スイッチに対応された乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるか否かを判定する(ステップA202)。
従って、遊技制御手段としての遊技用マイコン111は、遊技媒体検出手段としての始動口スイッチ36aまたは37aによる遊技媒体の検出に基づいて所定の始動条件が成立し、かつ、乱数値保持情報記憶手段としてのステータスレジスタ211D等(図5)に記憶されている乱数値保持情報が、乱数値保持手段としてのラッチレジスタ231〜234に乱数値が保持されていること示す場合に、乱数値保持手段から乱数値の取得を行う乱数値取得手段を備えることとなる。
この実施例では、ラッチレジスタに記憶されている乱数値を始動記憶として記憶しない場合にも、ラッチレジスタから乱数値の取得を行うことでラッチレジスタに記憶されている乱数値をクリアするようにしているが、ラッチレジスタに記憶されている乱数値を始動記憶として記憶しない場合には、ラッチレジスタから乱数値の取得は行わずにステータスレジスタのラッチデータフラグをクリアすることでラッチレジスタに記憶されている乱数値をクリアするようにしてもよい。
また、本実施形態の遊技機は、遊技制御手段としての遊技用マイコン111による遊技制御の際にデータを記憶可能な記憶領域(RAM111C)を備えるとともに、前記記憶領域を初期化するために操作する初期化スイッチを遊技機の裏面に備え、初期化スイッチが操作されたことに対応して乱数取得不能化制御を解除することとなる。
続いて、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出し(ステップA215)、大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA216)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA217)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA218)。さらに、変動パターン乱数1から3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA219)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA220)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;No)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA210)、コマンド設定処理(ステップA211)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石不正監視処理(ステップS113)の詳細について説明する。磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図15に示すように、磁石不正監視処理では、まず、磁気センサスイッチ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるかを判定する(ステップS601)。磁石センサがオンである場合(ステップS601;Yes)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新して当該タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップS603)。
次に、上述のタイマ割込み処理における電波不正監視処理(ステップS114)の詳細について説明する。電波不正監視処理では、電波センサ62からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図16に示すように、電波不正監視処理では、まず、電波センサ62から出力されて近接I/F121aを経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、電波センサ62がオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるかを判定する(ステップS701)。電波センサがオンである場合(ステップS701;Yes)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知のコマンドを準備する(ステップS702)。
一方、電波センサがオンでない場合(ステップS701;No)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、既に電波不正の発生中であるか否かを判定する(ステップS704)。そして、電波不正の発生中でなければ当該電波不正監視処理から抜ける。また、電波不正の発生中である場合(ステップS704;Yes)はステップS705の処理へ移行して、初期化スイッチがオンされたか否か判定する。なお、初期化スイッチがオンか否かの判定は、初期化スイッチ信号の立上がりまたは立下がりを検出したか否かで行う。
磁石不正監視処理の場合と同様、ダミーリードを行なうことで、電波不正中にラッチレジスタ231〜234にラッチされた乱数がCPUによって取得されるのを防止することができる。
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS115)の詳細について説明する。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS104)、エラー/不正監視処理(ステップS107)、磁石不正監視処理(ステップS113)及び電波不正監視処理(ステップS114)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
一方、上記ステップS808で、セキュリティ信号制御タイマの値が0である(Yes)と判定した場合であって、上記何れのエラーも発生していない場合(ステップS809からS816;No)は、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS817)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS818)、外部情報編集処理を終了する。
図18には、上記実施形態の変形例におけるタイマ割込み処理の手順が示されている。上記実施形態においては、ラッチ回路エラーフラグは初期化スイッチがオンされた際に自動的にクリアされるRAM領域に設けられているのに対し、この変形例は、初期化スイッチがオンされた際に自動的にクリアされない領域にラッチ回路エラーフラグが設けられている場合に適用して好適なものである。図8に示されているタイマ割込み処理のフローチャートとの差異は、図18のフローチャートではステップS115の電波不正監視処理の次に、ラッチ回路エラー解除監視処理(ステップS119)が追加されている点にある。それ以外は、上記実施形態と同様であるので、重複した説明は省略する。
図19は、ラッチ回路エラー解除監視処理の具体的な手順の一例を示す。
図19に示すように、ラッチ回路エラー解除監視処理においては、先ず図14の特図始動口スイッチ共通処理のステップA221でセットされるラッチ回路エラーフラグを参照して、ラッチ回路エラー発生中か否か判定する(ステップS821)。そして、ラッチ回路エラー発生中でない(ステップS821;No)と判定した場合はラッチ回路エラー解除監視処理から抜ける。
その後、エラーフラグに対応する乱数生成回路210の乱数ラッチレジスタのダミーリード(ステップS825)を行なってから、ラッチ回路エラーフラグを全てクリアしてラッチ回路エラー解除監視処理を終了する。
遊技媒体を検出する遊技媒体検出手段(始動口スイッチ36a,37a)と、前記遊技媒体検出手段による遊技媒体の検出に伴い、所定の始動条件が成立したことに対応して遊技を実行し、前記遊技が特別な結果になった場合に遊技者に特典を付与する遊技制御を行う遊技制御手段(遊技用マイコン111)とを備えた遊技機において、
前記遊技制御手段は、
所定の周期のクロック信号に基づいて乱数値を生成する乱数生成手段(乱数生成回路210)と、
前記遊技媒体検出手段による遊技媒体の検出に基づいて所定の乱数取得条件となったことに対応して前記乱数生成手段が生成した乱数値を取り込んで保持する乱数値保持手段(乱数ラッチレジスタ群220)と、
前記乱数値保持手段に乱数値が保持されているか否かを示す乱数値保持情報を記憶する乱数値保持情報記憶手段(ステータスレジスタ211D)と、
前記乱数値保持手段に取り込まれた乱数値が遊技制御手段によって取得されるまで、前記乱数値保持手段が保持している乱数値の変更を禁止する乱数値変更禁止手段(乱数制御回路240)と、
前記遊技媒体検出手段による遊技媒体の検出に基づいて所定の始動条件が成立し、かつ、前記乱数値保持情報記憶手段に記憶されている乱数値保持情報が、前記乱数値保持手段に乱数値が保持されていること示す場合に、前記乱数値保持手段から乱数値の取得を行う前記乱数値取得手段(CPU111A)と、を備え、
当該遊技機における異常を検出した場合に、所定の解除条件を満たすまで前記乱数値取得手段による乱数値の取得を不能にする乱数取得不能化制御を行い、
前記乱数取得不能化制御中に前記所定の解除条件を満たし、前記乱数値の取得の不能化状態が解除された場合には、前記乱数値保持手段に記憶されている乱数値の取得を行うようにした発明が含まれることが分かる。
上記のような発明によれば、遊技機における異常を検出した場合に、所定の解除条件を満たすまで乱数値取得手段による乱数値の取得を不能にする乱数取得不能化制御を行うため、誤ったタイミングでラッチした乱数値を遊技での抽選に使用してしまうことを防止することができる。
かかる発明によれば、初期化スイッチが操作されたことに対応して乱数取得不能化制御を解除するため、遊技店の係員は異常が発生した遊技機の初期化スイッチを操作することで、乱数が記憶されている記憶領域を初期化させることができ、これによって不正にラッチさせた乱数値を遊技での抽選に使用してしまうのを防止することができる。
ここで、「乱数値保持情報記憶手段」とは例えばステータスレジスタを、また「乱数値保持情報」とはステータスレジスタに設けられている乱数ラッチ状態を示すフラグを意味する。
上記のような発明によれば、乱数値保持情報が、乱数値保持手段に乱数値が保持されていること示していない場合には、当該遊技機の電源が再投入されるまで遊技制御手段による遊技制御を不能にするため、乱数生成手段が異常を起こしたり不正に動作されたりしたような場合に、ラッチされた乱数値を遊技での抽選に使用してしまうのを防止することができる。
〔メイン処理〕
メイン処理においては、図20に示すように、まず、割込みを禁止し(ステップB1)、CPUの初期設定を行い(ステップB2)、VDP312の初期設定を行って(ステップB3)、割込みを許可する(ステップB4)。
次いで、他の遊技機の演出制御装置300と間の通信(サブ間通信)を行うための無線通信回路350を初期化する無線モジュール初期化処理(ステップB5)を行い、表示用データの生成を許可して(ステップB6)、乱数シードを設定する(ステップB7)。
を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアする(ステップB11)。
次いで、演出ボタン(演出操作部700)の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB12)を行う。演出操作部700からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では、演出操作部700からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB13)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップB14、図24参照)、サブ間での通信のやり取りや、サブ間通信でコマンドを受信した場合の内容設定などを行うサブ間演出設定処理(ステップB15)を行う。
次いで、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップB18)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。
次いで、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB20)、盤装飾装置46と枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB21)、盤演出装置44と枠演出装置4のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップB22)を行い、WDTをクリアする処理(ステップB10)に戻る。
次に、前述のメイン処理における可動体制御処理(ステップB22)の詳細について説明する。
図21に示すように、可動体制御処理では、まず、枠演出装置としての左右一対のムービングライト16の切替フラグの設定があるか否か判定する(ステップB111)。ステップB111で、切替フラグの設定がある(Yes)と判定した場合には、枠左モータ制御番号に対応する設定値を制御領域に設定し(ステップB112)、続いて枠右モータ制御番号に対応する設定値を制御領域に設定する(ステップB113)。
ステップB113の実行後、ムービングライト16の切替フラグをクリア(ステップB114)して、ステップB115へ移行する。また、ステップB111で切替フラグの設定がない(No)と判定した場合には、ステップB112〜B114をスキップしてステップB115へ移行する。
図22には、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311によって、例えば2msごとのように周期的に実行する可動体制御タイマ割込み処理の手順の一例が示されている。
図22に示すように、可動体制御タイマ割込み処理では、まず、割込みを禁止状態に設定し(ステップB121)、枠演出装置としての左右一対のムービングライト16のうち左ムービングライトのモータを制御するための出力データを生成する枠左モータ制御処理(ステップB122)を実行する。続いて、右ムービングライトのモータを制御するための出力データを生成する枠右モータ制御処理(ステップB123)を実行する。
次に、ロゴ役物44aのモータを制御するための出力データを生成するロゴ役物モータ制御処理(ステップB124)、枝役物44bのモータを制御するための出力データを生成する枝役物モータ制御処理(ステップB125)を実行する。
ステップB127に続いて、ロゴ役物モータの出力データと枝役物モータの出力データとを合成し(ステップB128)、合成したデータを対応するポートへ出力する(ステップB129)。その後、割込みを許可する状態に設定して可動体制御タイマ割込み処理を終了する(ステップB130)。
上記のような処理を行なうことで、各可動体が所定のタイミングで所定の位置から所定の方向へ所定の距離だけ移動されることとなる。
図23には、図22の可動体制御タイマ割込み処理における枠左モータ制御処理(ステップB122)の手順の一例が示されている。この処理で移動されるのは、遊技機前面の左上のムービングライト16である。
図23に示すように、枠左モータ制御処理では、まず、枠左モータ制御タイマが「0」でなければ、−1更新する(ステップB221)。そして、該制御タイマが「0」になったか否か判定する(ステップB222)。「制御タイマ」は、各制御区間の時間値を示すものである。
ここで、「制御コード」はモータをどのように制御するかを示す情報であり、「停止」、「励磁停止」、「速度1CW」、「速度1CCW」、「速度2CW」、「速度2CCW」などがある。「速度1CW」以降は、遊技機の機種仕様で異なる。なお、「CW」は時計回り方向を意味し、「CCW」は反時計回り方向を意味する。
ステップB232では、ステップB230でセーブした枠左モータ制御コードをロードし、該制御コードが停止コードであるか否か判定する(ステップB233)。そして、制御コードが停止コードである(ステップB233;Yes)と判定した場合は、ステップB234へ進んでオフ出力データを設定してから、ステップB242へジャンプして、設定された出力データを枠左モータ出力データ領域にセーブして枠左モータ制御処理を終了する。
図22の可動体制御タイマ割込み処理におけるステップB123の枠右モータ制御処理、ステップB124のロゴ役物モータ制御処理、ステップB125の枝役物モータ制御処理の手順は、図23に示す枠左モータ制御処理の手順とほぼ同様であるので、詳しい説明は省略する。
次に、前述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップB14)の詳細について説明する。
図24に示すように、受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードする(ステップB141)。
次いで、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップB142)。このステップB142で、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップB142;No)には、当該受信コマンドチェック処理を終了する。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップB144)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップB145)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップB146)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。
そして、ステップB146で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップB146;No)には、ステップB144の処理に戻る。一方、ステップB146で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了した(Yes)と判定した場合には、コマンド領域の内容をロードして(ステップB147)、受信コマンド解析処理(ステップB148、図25参照)を行う。
このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
次に、前述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップB148)の詳細について説明する。
図25に示すように、受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離する(ステップB151)。
次いで、コマンド上位バイトMODEは正常範囲であるか否かを判定する(ステップB152)。ステップB152で、MODEは正常範囲である(Yes)と判定した場合には、下位バイトACTは正常範囲であるか否かを判定する(ステップB153)。ステップB153で、ACTは正常範囲である(Yes)と判定した場合には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップB154)。
ステップB154で、MODEに対するACTは正しい組合せである(Yes)と判定した場合には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB155)。ステップB155で、MODEは変動系コマンドの範囲である(Yes)と判定した場合には、変動系コマンド処理(ステップB156)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
ステップB157で、MODEは大当り系コマンドの範囲でない(No)と判定した場合には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB159)。ステップB159で、MODEは図柄系コマンドの範囲である(Yes)と判定した場合には、図柄系コマンド処理(ステップB160)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
ステップB161で、MODEは単発系コマンドの範囲でない(No)と判定した場合には、MODEは先読み系コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップB163)。ステップB163で、MODEは先読み系コマンドの範囲である(Yes)と判定した場合は、先読み系コマンド処理(ステップB164)を行って、当該受信コマンド解析処理を終了する。
ステップB163で、MODEは先読み系コマンドの範囲でない(No)と判定した場合には、ステップB164をスキップして当該受信コマンド解析処理を終了する。
次に、前述の受信コマンド解析処理における単発系コマンド処理(ステップB162)の詳細について説明する。
図26に示すように、単発系コマンド処理では、まず、コマンド上位バイトMODEは「客待ちデモ」コマンドであるか否かを判定する(ステップB171)。ステップB171で、MODEは「客待ちデモ」コマンドである(Yes)と判定した場合には、客待ちデモ設定処理(ステップB172)を行って、当該単発系コマンド処理を終了する。
ステップB173で、MODEは「特図1保留」コマンドでない(No)と判定した場合には、MODEは「特図2保留」コマンドであるか否かを判定する(ステップB175)。そして、ステップB175で、MODEは「特図2保留」コマンドである(Yes)と判定した場合には、特図2保留情報設定処理(ステップB176)を行って、当該単発系コマンド処理を終了する。
ステップB177で、MODEは「演出モード切替準備」コマンドでない(No)と判定した場合には、MODEは「停電復旧」コマンドであるか否かを判定する(ステップB179)。そして、ステップB179で、MODEは「停電復旧」コマンドである(Yes)と判定した場合には、停電復旧設定処理(ステップB180)を行って、当該単発系コマンド処理を終了する。
ステップB181で、MODEは「電源投入」コマンドでない(No)と判定した場合には、MODEは「確率情報」コマンドであるか否かを判定する(ステップB183)。そして、ステップB183で、MODEは「確率情報」コマンドである(Yes)と判定した場合には、確率情報設定処理(ステップB184)を行って、当該単発系コマンド処理を終了する。
次に、上記単発系コマンド処理における電源投入設定処理(ステップB182)の詳細について説明する。電源投入時にメイン処理(図20)によって初期化動作が行なわれるが、この電源投入設定処理は、コマンドに基づいて演出装置や表示装置、装飾装置に関する初期化動作を設定できるようにするものである。
図27に示すように、電源投入設定処理は、先ず、演出装置(16,44)に関して初期値に戻す必要のある領域に初期値を設定する(ステップB191)。具体的には、図20のメイン処理のステップB10の処理と同様に、可動体の切替フラグと初期化動作のための制御番号の初期値を設定する処理を行なう。続いて、RAMクリア時の表示装置41の画面の表示設定(ステップB192)、RAMクリア時のスピーカ19からの音声の出力設定(ステップB193)、RAMクリア時の装飾装置18,46による装飾の出力設定(ステップB194)を行なう。
そして、ムービングライトはRAMクリア時動作中でない(ステップB195;No)と判定した場合には、ムービングライトのRAMクリア時動作の出力設定(ステップB196)を行ない、ステップB197へ進む。ステップB195でムービングライトはRAMクリア時動作中である(Yes)と判定した場合には、ステップB196をスキップしてステップB197へ移行する。RAMクリア時動作は初期化動作と実質的に同じでよい。
ステップB199では、盤演出装置としての枝役物44bは既にRAMクリア時動作中であるか否か判定する。そして、枝役物はRAMクリア時動作中でない(ステップB199;No)と判定した場合には、枝役物のRAMクリア時動作の出力設定(ステップB200)を行ない、電源投入設定処理を終了する。一方、ステップB199で、枝役物はRAMクリア時動作中である(Yes)と判定した場合には、ステップB198をスキップして電源投入設定処理を終了する。
図28は、電源が投入されたものの遊技制御装置300からの電源投入コマンドを演出制御装置300が受信していない場合における演出装置の動作タイミングを示している。
本実施形態では、電源投入コマンドを受信していなくても図20のメイン処理による初期設定によって、電源投入タイミングt0から所定時間(例えば3秒)経過すると、盤演出装置としてのロゴ役物44aや枝役物44bおよび枠演出装置としてのムービングライト16が動作を開始される(タイミングt2)。そして、一定時間後に盤演出装置としてのロゴ役物44aと枝役物44bの動作が停止される(タイミングt3)。一方、枠演出装置としてのムービングライト16は、ロゴ役物44aと枝役物44bの動作が停止しても動作を続け、タイミングt4で動作を停止するようになっている。
なお、ロゴ役物44aと枝役物44bは、それぞれ駆動の仕方が異なるが、往復回数等を調整することで動作終了タイミングを一致させている。また、図28において、t5は通常の演出制御が開始されるタイミングである。演出制御装置300が電源投入コマンドを受信すると、初期化スイッチ信号によるRAMクリア動作中(例えば30秒間)は演出制御装置300によってスピーカが駆動されエラー報知音を出力する制御が行われるが、図28では電源投入コマンドを受信していないため、スピーカ19はもちろん装飾装置18,46のLEDや表示装置41も駆動されないようになっている。
図29では、タイミングt1で電源投入コマンドを受信しているため、受信タイミングt1から、RAMクリア報知期間(例えば30秒間)の間、スピーカ19や装飾装置18,46のLEDや表示装置41の駆動が行なわれる。ただし、演出制御装置は、電源投入コマンドを受信するとメイン処理(図20)のステップB10の初期値設定と同じ処理を行なう(図27のステップB291参照)。そのため、盤演出装置としてのロゴ役物44aと枝役物44bと枠演出装置としてのムービングライト16は、図28と同じタイミングで動作されることとなる。
また、表示装置41においては、電源投入されたことを示す表示が所定期間(例えば30秒間)行われる。そして、所定期間中にコマンドを受信した場合にはコマンドに対応する表示が行われる。一方、電源投入表示の開始から所定期間(30秒間)コマンドを受信しない場合には客待ち表示が開始される(タイミングt5)。なお、電源投入されたことを示す表示は行わずに、デフォルト図柄を表示するようにしてもよい。
図30の停電復旧時の動作タイミングは、図29とほぼ同じ動作タイミングである。図29との差異は、図30の停電復旧時にはRAMクリアが行なわれないため、スピーカが駆動されない点である。
もちろん、始動入賞があったら、音・ランプは変動の動作を開始する。役物に関しては、動作中に変動開始した場合はキャンセルされる。ただし、役物が動作するのは、スペシャルリーチ中など、時間がある程度経過してからの可能性が高いので、役物が動くタイミングで上記初期化動作が終了しているなら演出動作を行ってもよいし、役物毎に判断するようにしてもよい。なお、動作が被る場合は確実に演出動作の方がキャンセルされる。また、序盤の3秒ウェイトも初期化動作中に含まれる。
また、表示装置41においては、停電復旧されたことを示す表示が所定期間(例えば30秒間)行われ、所定期間中にコマンドを受信した場合にはコマンドに対応する表示が行われる。一方、電源投入表示の開始から所定期間(30秒間)コマンドを受信しない場合には客待ち表示が開始される(タイミングt5)。
図31の停電復旧時の動作タイミングは、図28とほぼ同じ動作タイミングである。図28との差異は、停電復旧と同時に装飾装置のLEDが高速で点滅される点である。
演出残り時間の方が役物の初期化動作時間よりも短い場合は、復帰後の状態に役物初期化動作が食い込む。そこが役物を動かす時であった場合は、初期化動作継続が優先される。
図32の電源投入時の動作タイミングでは、RAMクリア報知の30秒の間に変動パターンコマンドを受信した場合、変動パターンコマンドを受信したタイミングt6で、表示装置41が変動表示を開始する。一方、その変動パターンが役物を動作させるものであっても、RAMクリア報知の期間である30秒経過するまでは初期化動作の方を優先させ、変動に係る役物動作は行わない(動き始める前の3秒間、又は初期化動作終了後にコマンドを受信した場合も含む)。30秒経過した後は、変動に対応する役物動作を行ってもよいし、当該変動中は全ての役物動作をキャンセルするようにしてもよい。音、装飾は30秒経過時点から、その変動に対応する動作を行う。
また、表示装置41においては、電源投入時から電源投入されたことを示す表示が所定期間(30秒間)行われ、所定期間(30秒間)を経過する前のタイミングt6で変動パターンコマンドを受信した場合にはコマンドに対応する表示が行われる。なお、電源投入されたことを示す表示は行わずに、デフォルト図柄を表示するようにしてもよい。
遊技に供する遊技盤(30)を収納可能な前面枠と遊技盤の前面側を覆う透明板保持枠(15)からなる枠体と、遊技の進行を管理する遊技制御手段(100)と、遊技の進行に合わせて可動体の態様を変化させることが可能な演出装置(16,44)と、該演出装置を制御する演出制御手段(300)とを備えた遊技機において、
前記演出装置として、前記遊技盤側に設けられた盤用役物(44)と、前記枠体側に設けられた枠用役物(16)とを有し、
前記演出制御手段(300)は、所定の条件が成立した場合に、前記盤用役物および前記枠用役物を初期化動作させ、前記盤用役物または前記枠用役物の一方の動作終了タイミングが、他方の役物の動作終了タイミングよりも遅くなるように制御するようにした発明が含まれることが分かる。
上記のような発明によれば、盤用役物または枠用役物の動作を目視検査した後に、他方役物動作の目視検査を続けて行うことができるため、出荷時の役物動作検査を効率よく行うことができる。また、動き出す役物を順に目視していけばよいため、検査せずに見落としてしまうことを防止することができる。
ここで、「電源投入コマンド」には、電源が投入されたことを知らせるコマンドの他、停電が発生し復旧した際に停電復旧したことを知らせるコマンドが含まれる。
上記のような発明によれば、電源投入コマンドを受信していなくても役物の初期化動作の確認を行うことができるため、遊技制御手段から役物を動作させるコマンドを送信する必要がなく、検査を効率よく行うことができる。
遊技に供する遊技盤(30)を収納可能な前面枠と遊技盤の前面側を覆う透明板保持枠
(15)からなる枠体と、遊技の進行を管理する遊技制御手段(100)と、遊技の進行に合わせて可動体の態様を変化させることが可能な演出装置(16,44)と、前記遊技盤および/または前記枠体に設けられ発光することで装飾を行なう装飾装置(18,46)と、前記遊技制御手段からの指令を受けて前記演出装置および装飾装置を制御可能な演出制御手段(300)とを備えた遊技機において、
前記遊技制御手段(100)は、電源が投入されると前記演出制御手段(300)に対する所定の指令を送信可能に構成され、
前記演出制御手段(300)は、電源が投入された際には、
前記遊技制御手段(100)から送信される前記所定の指令を受信したことに応じて該所定の指令に対応して前記装飾装置(18,46)を発光制御する一方で、
前記遊技制御手段から送信される前記所定の指令を受信したか否かに関係なく、前記所定の指令を受信し得る期間を含む所定期間を経過したことを条件に、前記演出装置(16,44)の初期化動作を行うようにした発明が含まれることが分かる。
また、「電源が投入された」には、システムの電源投入の他、停電復旧時の電源投入が含まれる。また、「所定の指令」には、電源投入または停電復旧したことを知らせるコマンドの他、初期化スイッチがオンされたことを知らせるコマンドが含まれる。「初期化動作」は、最終的に予め決められた初期位置で停止するものであれば、途中の動作はどのようなものであってもよい。
上記のような発明によれば、電源投入後の所定期間中は、演出装置(役物)の初期化動作をせずに装飾装置の発光が行なわれるため、装飾装置の動作を目視検査することができ、その後、演出装置(役物)の動作の目視検査を続けて行うことができるため、出荷時の装飾装置および演出装置の動作確認を効率よく行うことができる。
遊技に供する遊技盤(30)を収納可能な前面枠と遊技盤の前面側を覆う透明板保持枠(15)からなる枠体と、遊技の進行を管理する遊技制御手段(100)と、遊技の進行に合わせて可動体の態様を変化させることが可能な演出装置(16,44)と、変動表示ゲームを表示可能な表示装置(41)と、前記遊技制御手段からの指令を受けて前記演出装置および表示装置を制御可能な演出制御手段(300)とを備えた遊技機において、
前記演出制御手段(300)は、所定の条件が成立した場合に、前記演出装置(16,44)を初期化動作させ、該初期化動作中に前記遊技制御手段(100)から送信された前記演出装置の動作を伴う変動態様に関する情報を受信した場合には、前記表示装置(41)において前記受信した情報に対応する表示制御を開始する一方、前記初期化動作が終了するまで、前記受信した情報に対応する前記演出装置の制御を開始させずに前記初期化動作を継続して行うようにした発明が含まれることが分かる。
上記のような発明によれば、演出装置の初期化動作中に変動態様に関する情報を受信した場合には、表示装置において表示制御を開始する一方、演出装置の初期化動作を継続して行うので、演出装置の初期化動作と表示装置における変動表示の目視検査を並行して行うことができるため、出荷時の役物動作検査を効率よく行うことができる。
前記演出制御手段(300)は、所定の条件が成立した場合に、前記盤用役物および前記枠用役物を初期化動作させ、前記盤用役物または前記枠用役物の一方の動作終了タイミングが、他方の役物の動作終了タイミングよりも遅くなるように制御するようにした発明が含まれる。
上記のような発明によれば、盤用役物または枠用役物の動作を目視検査した後に、他方役物動作の目視検査を続けて行うことができるため、出荷時の役物動作検査を効率よく行うことができる。また、動き出す役物を順に目視していけばよいため、検査せずに見落としてしまうことを防止することができる。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
12 前面枠(枠体)
15 透明板保持枠(枠体)
16 ムービングライト(枠演出装置、演出装置、可動役物)
30 遊技盤
36a,37a 始動口スイッチ(遊技媒体検出手段と)
41 表示装置
44 盤演出装置(演出装置、可動役物)
100 遊技制御装置(遊技制御手段)
111A 遊技用マイクロコンピュータ(遊技制御手段、乱数値取得手段)
111C 内蔵RAM(始動入賞記憶手段)
210 乱数生成回路(乱数生成手段)
211D ステータスレジスタ(乱数値保持情報記憶手段)
220 乱数ラッチレジスタ群(乱数値保持手段)
240 乱数制御回路(乱数値変更禁止手段)
300 演出制御装置(演出制御手段)
Claims (1)
- 遊技に供する遊技盤を収納可能な前面枠と遊技盤の前面側を覆う透明板保持枠からなる枠体と、遊技の進行を管理する遊技制御手段と、遊技の進行に合わせて可動体の態様を変化させることが可能な演出装置と、変動表示ゲームを表示可能な表示装置と、前記演出装置及び前記表示装置を制御する演出制御手段とを備えた遊技機において、
前記演出装置として、前記遊技盤に設けられた盤用役物と、前記枠体に設けられた枠用役物とを有し、
前記演出制御手段は、
前記遊技制御手段から送信された電源投入コマンドを受信したことに対応して、前記盤用役物又は前記枠用役物の初期化動作を行うことが可能であり、
前記盤用役物又は前記枠用役物の初期化動作の実行中に前記遊技制御手段から送信された前記盤用役物又は前記枠用役物の動作を伴う変動態様に関する情報を受信した場合には、
前記表示装置では、該受信した変動態様に関する情報に対応する前記変動表示ゲームの表示を開始する一方、
前記盤用役物又は前記枠用役物では、該受信した変動態様に関する情報に対応する前記盤用役物又は前記枠用役物の動作を開始せずに、前記実行中の初期化動作を継続して行うようにし、
電源が投入された際に、前記遊技制御手段から送信される電源投入コマンドを受信しなかった場合には、所定期間を経過したことを条件に前記盤用役物又は前記枠用役物の初期化動作を行うようにしたことを特徴とする遊技機。
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