JP6438865B2 - 蛍光x線分析装置、蛍光x線分析方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

蛍光x線分析装置、蛍光x線分析方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、検出した蛍光X線に基づいて試料を分析する蛍光X線分析装置、蛍光X線分析方法及びコンピュータプログラムに関する。
蛍光X線分析は、試料に含まれる特定の元素に起因する蛍光X線強度に応じた値を測定し、測定値に基づいて試料を分別することに用いられることがある。測定値は、試料中の特定の元素の含有量若しくは濃度、他の元素との蛍光X線強度の比、又は試料の膜厚等である。例えば、特定の有害元素の濃度と特定の閾値とを比較し、濃度が閾値未満である場合は試料は良品であると判定し、濃度が閾値以上である場合は試料は不良であると判定する。精度良く測定値を得るためには、測定時間を長くして測定値の誤差を小さくする必要がある。しかしながら、測定前には適切な測定時間は不明であり、精度良く測定を行おうとして測定時間を長くし過ぎることがある。そこで、特許文献1には、蛍光X線の測定結果に基づいて測定値の誤差を計算し、誤差を含めた測定値を閾値と比較する技術が開示されている。例えば、誤差を考慮した測定値の最大値が閾値未満である場合、又は測定値の最小値が閾値以上である場合に、測定を終了することができる。
特開平8−43329号公報
蛍光X線分析を用いて試料を分別する場合、試料を分別する精度が悪化するような測定値の範囲がある。例えば、閾値を極端に上回る又は下回る測定値が得られた場合は高い精度で試料を分別することができるものの、閾値に近い測定値が得られた場合は、測定値の誤差のために試料を分別する精度が悪化する。分別の精度が悪化する範囲内の測定値が得られた場合、蛍光X線分析だけで試料を分別することは危険であり、他の分析方法を併用することが望ましい。しかしながら、従来の測定値と閾値とを比較する方法では、分別の精度が悪化する測定値の範囲があることを考慮した試料の分別が困難である。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、試料分別の精度が悪化する値の範囲がある場合でも測定値に基づいた試料の分別を可能にする蛍光X線分析装置、蛍光X線分析方法及びコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明に係る蛍光X線分析装置は、蛍光X線を測定する測定部と、該測定部での測定結果に基づいて、特定の元素に起因する蛍光X線強度に応じた測定値を計算する計算部とを備え、前記測定部による測定及び前記計算部による計算を繰り返す蛍光X線分析装置において、第1閾値及び該第1閾値を超過した第2閾値を記憶する記憶部と、前記計算部が前記測定値を計算した後、前記測定値の所定の信頼水準の信頼区間を計算する信頼区間計算部と、前記第1閾値未満の値が含まれる第1範囲、前記第1閾値から前記第2閾値までの値が含まれる第2範囲及び前記第2閾値を超過する値が含まれる第3範囲の内、いずれか一つの範囲に前記信頼区間が含まれているか否かを判定する判定部と、該判定部により複数回連続して同一の範囲に前記信頼区間が含まれていると判定された場合に、前記測定値の含まれる範囲を確定する確定部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る蛍光X線分析装置は、前記記憶部は、複数の元素の夫々について前記第1閾値及び前記第2閾値を記憶しており、前記計算部は、各元素について前記測定値を計算し、前記判定部は、各元素について記憶されている前記第1閾値及び前記第2閾値に基づいて処理を行うことを特徴とする。
本発明に係る蛍光X線分析装置は、一の元素について、前記第1範囲、前記第2範囲及び前記第3範囲の内の一つ又は二つの特定の範囲に前記信頼区間が含まれていると前記判定部により複数回連続して判定された場合に、前記計算部での処理を終了させる終了部を更に備えることを特徴とする。
本発明に係る蛍光X線分析方法は、試料から発生した蛍光X線を繰り返し測定し、蛍光X線の測定結果に基づいて、特定の元素に起因する蛍光X線強度に応じた測定値を繰り返し計算し、前記測定値が計算された後、前記測定値の所定の信頼水準の信頼区間を計算し、特定の第1閾値未満の値が含まれる第1範囲、前記第1閾値から前記第1閾値を超過する特定の第2閾値までの値が含まれる第2範囲及び前記第2閾値を超過する値が含まれる第3範囲の内、いずれか一つの範囲に前記信頼区間が含まれているか否かを判定し、複数回連続して同一の範囲に前記信頼区間が含まれていると判定された場合に、前記測定値の含まれる範囲を確定することを特徴とする。
本発明に係るコンピュータプログラムは、蛍光X線の測定結果をコンピュータに分析させるコンピュータプログラムにおいて、前記測定結果に基づいて、特定の元素に起因する蛍光X線強度に応じた測定値を繰り返し計算し、前記測定値が計算された後、前記測定値の所定の信頼水準の信頼区間を計算し、特定の第1閾値未満の値が含まれる第1範囲、前記第1閾値から前記第1閾値を超過する特定の第2閾値までの値が含まれる第2範囲及び前記第2閾値を超過する値が含まれる第3範囲の内、いずれか一つの範囲に前記信頼区間が含まれているか否かを判定し、複数回連続して同一の範囲に前記信頼区間が含まれていると判定された場合に、前記測定値の含まれる範囲を確定する処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明においては、蛍光X線分析装置は、試料中の特定の元素に起因する蛍光X線強度に応じた測定値の閾値を二つ定めてあり、蛍光X線の測定結果から得られた測定値を二つの閾値と比較する。蛍光X線分析装置は、第1閾値未満の第1範囲と、第1閾値から第2閾値までの第2範囲と、第2閾値を超過する第3範囲とのいずれかに測定値が含まれるかを判定する。例えば、測定値が明らかに小さい範囲を第1範囲とし、測定値が明らかに大きい範囲を第3範囲とすると、測定値が大きすぎず小さ過ぎず、試料の分別の精度が低くなる範囲は、第2範囲に含まれる。測定値が第2範囲に含まれることを判定することにより、測定値が分別の精度が低くなる範囲にあることを明らかにすることができる。
また、本発明においては、蛍光X線分析装置は、複数の元素の夫々について第1閾値及び第2閾値を定めており、各元素について測定値の計算及び判定を実行する。夫々に許容量の異なる複数の元素の測定値に応じて、試料の分別が可能である。
また、本発明においては、蛍光X線分析装置は、第1範囲、第2範囲及び第3範囲の内の一つ又は二つの特定の範囲に一の元素の測定値が含まれる場合に、処理を終了する。特定の範囲が、有害元素の濃度が高すぎる範囲等、一の元素の測定値に応じて試料が不良と判定されるような範囲である場合、他の元素の測定値がどのような値であっても、試料は不良であると判定される。一の元素の測定値が特定の範囲に含まれる場合に蛍光X線分析装置の処理を終了することにより、不要な処理が省略され、試料の分別に必要な時間が短縮される。
本発明にあっては、試料中の特定の元素に係る測定値が試料の分別の精度が低くなる範囲にあることを明らかにし、この場合に蛍光X線分析以外の分析方法を併用することを可能にする。従って、蛍光X線分析による測定値に試料の分別の精度が悪化する値の範囲がある場合でも、蛍光X線分析による測定値に基づいて試料の分別が可能になる等、本発明は優れた効果を奏する。
蛍光X線分析装置の構成を示すブロック図である。 情報処理部の構成を示すブロック図である。 実施形態1に係る閾値を示す概念図である。 制御装置の内部のハードウェア構成例を示すブロック図である。 蛍光X線装置が実行する処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態2に係る閾値を示す概念図である。 実施形態3に係る閾値を示す概念図である。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
<実施形態1>
図1は、蛍光X線分析装置の構成を示すブロック図である。蛍光X線分析装置は、X線を試料6へ照射する照射部4と、試料6が保持される試料保持部5と、蛍光X線を検出する検出器3とを備えている。検出器3には、信号を処理する信号処理部2が接続されている。信号処理部2及び照射部4は、蛍光X線分析装置全体を制御し、蛍光X線の測定結果を分析する制御装置1に接続されている。制御装置1は、信号処理部2及び照射部4の動作を制御する。
照射部4は試料6へX線を照射し、試料6では蛍光X線が発生する。検出器3は試料6から発生した蛍光X線を検出する。図中には、照射部4から試料6へ照射されるX線を破線矢印で示し、蛍光X線を実線矢印で示している。検出器3は、検出した蛍光X線のエネルギーに比例した信号を信号処理部2へ出力する。信号処理部2は、検出器3が出力した各値の信号をカウントし、蛍光X線のエネルギーとカウント数との関係、即ち蛍光X線のスペクトルを生成する処理を行う。信号処理部2は、生成した蛍光X線のスペクトルのデータを制御装置1へ出力する。照射部4、検出部3及び信号処理部2は、本発明における測定部に対応する。なお、図1には試料6が板状の固体である例を示しているが、試料6はどのような形態であってもよい。例えば、試料6は粉末又は液体であってもよい。試料6が粉末又は液体である場合は、試料保持部5は、試料6を収納した試料セルを保持する構成となっている。
制御装置1は、情報処理を行う情報処理部11、データを記憶する記憶部12、及び情報を表示する表示部13を有している。図2は、情報処理部11の構成を示すブロック図である。蛍光X線分析装置は、試料6に含まれている有害元素の濃度を定量し、有害元素の濃度が高い場合に試料6が不良であると判定する処理を行う。記憶部12は、試料6が不良であると判定するための判定基準となる閾値を記憶している。図3は、実施形態1に係る閾値を示す概念図である。図中の縦軸は元素の濃度を示す。本実施形態では、第1閾値と、第1閾値を超過する第2閾値とが定められている。濃度の値の範囲は、第1閾値未満の範囲と、第1閾値以上第2閾値以下の範囲と、第2閾値を超過する範囲とに分けられる。第1閾値未満の範囲は、有害元素の濃度の許容範囲であり、許容範囲内の濃度の有害元素が試料6に含有されることは許容される。第2閾値を超過する範囲は、有害元素の濃度が高すぎるために試料6が不良と判定される不良範囲である。第1閾値から第2閾値までの範囲は、許容範囲と不良範囲との境界に相当する境界範囲である。蛍光X線分析装置での濃度の定量にはある程度の不確かさがあるので、濃度が境界範囲に含まれる場合は、濃度の値に基づいて良品の試料と不良の試料とを分別する精度が低くなる。このため、境界範囲内の濃度が得られた場合は、他の分析方法を利用してより高精度に試料を分別することが望ましい。
本実施形態での許容範囲は本発明における第1範囲に対応し、境界範囲は第2範囲に対応し、不良範囲は第3範囲に対応する。第1閾値及び第2閾値は、複数の元素の夫々について記憶部12に記憶されており、不良範囲、境界範囲及び許容範囲の区別も記憶部12に記憶されている。なお、境界範囲は、第1閾値を超過し第2閾値未満の範囲であってもよく、第1閾値を超過し第2閾値以下の範囲であってもよく、第1閾値以上第2閾値未満の範囲であってもよい。また、記憶部12には、元素別及び試料6の母材別に第1閾値及び第2閾値が記録されていてもよい。第1閾値及び第2閾値は、複数の元素について同一の値であってもよい。
記憶部12は、測定された蛍光X線のスペクトルのデータを記憶する。情報処理部11は、記憶部12が記憶しているデータが表す蛍光X線のスペクトルに基づいて、試料6中の各元素の濃度を計算する計算部111を有し、計算部111での計算結果から、所定の信頼水準での濃度の信頼区間を計算する信頼区間計算部112を有している。情報処理部11は、記憶部12が記憶している第1閾値及び第2閾値に基づき、信頼区間計算部112で計算した濃度の信頼区間が許容範囲、境界範囲及び不良範囲の内のいずれか一つの範囲に含まれるか否かを判定する判定部113を有している。濃度の信頼区間が一つの範囲に含まれないと判定部113が判定した場合は、計算部111が濃度の計算を繰り返す。情報処理部11は、濃度の信頼区間が一つの範囲に含まれると判定部113が判定した場合に2回連続して濃度の信頼区間が同一の範囲に含まれていると判定部113が判定したか否かを判定する回数判定部114を有している。なお、連続して濃度の信頼区間が同一の範囲に含まれているべき回数は3回以上であってもよい。連続して濃度の信頼区間が同一の範囲に含まれているべき回数は、記憶部12が記憶している。回数判定部114は、記憶部12が記憶している回数に基づいて判定を行う。2回連続して濃度の信頼区間が同一の範囲に含まれていると判定部113が判定したということは無いと回数判定部114が判定した場合は、計算部111が濃度の計算を繰り返す。
また、情報処理部11は、2回連続して濃度の信頼区間が同一の範囲に含まれていると判定部113が判定したと回数判定部114が判定した場合に元素の濃度が含まれる範囲を2回連続して濃度の信頼区間が含まれている範囲に確定する確定部115を有している。情報処理部11は、確定部115が確定した範囲が不良範囲であるか否かを判定する不良判定部116を有し、確定部115が確定した範囲が不良範囲であると不良判定部116が判定した場合に計算部111の処理を終了させる終了部118を有している。不良判定部116は、記憶部12が記憶している不良範囲に基づいて判定を行う。情報処理部11は、確定部115が確定した範囲が不良範囲ではないと不良判定部116が判定した場合に計算部111の処理を終了させるか否かを判定する終了判定部117を有している。終了判定部117は、濃度が含まれる範囲を確定部115が確定していない元素がある場合に、計算部111の処理を終了させないと判定し、計算部111は濃度の計算を繰り返す。終了判定部117は、濃度が含まれる範囲を確定部115が確定していない元素が無い場合に、計算部111の処理を終了させると判定し、終了部118は計算部111の処理を終了させる。また、記憶部12は、測定時間の最大値を記憶している。終了判定部117は、測定時間が記憶部12の記憶している最大値を超過した場合に、計算部111の処理を終了させると判定し、終了部118は計算部111の処理を終了させる。終了部118は計算部111の処理を終了させた後、情報処理部11は、分析結果を表示部13へ出力し、表示部13は分析結果を表示する。
図4は、制御装置1の内部のハードウェア構成例を示すブロック図である。制御装置1は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータを用いて構成されている。制御装置1は、演算を行うCPU(Central Processing Unit )14と、演算に伴って発生する一時的なデータを記憶するRAM(Random Access Memory)15と、光ディスク等の記録媒体100から情報を読み取るドライブ部16と、ハードディスク等の不揮発性の記憶部12とを備えている。また制御装置1は、使用者の操作を受け付けるキーボード又はマウス等の操作部17と、液晶ディスプレイ等の表示部13と、インタフェース部18とを備えている。インタフェース部18には、照射部4及び信号処理部2が接続されている。CPU14は、記録媒体100に記録されたコンピュータプログラム121をドライブ部16に読み取らせ、読み取ったコンピュータプログラム121を記憶部12に記憶させる。コンピュータプログラム121は必要に応じて記憶部12からRAM15へロードされ、CPU14は、ロードされたコンピュータプログラム121に従って、X線分析装置に必要な処理を実行する。なお、コンピュータプログラム121は、制御装置1の外部からダウンロードされてもよい。制御装置1は、信号処理部2から出力された蛍光X線のスペクトルのデータをインタフェース部18で受け付け、記憶部12に記憶する。また、制御装置1は、インタフェース部18に接続された照射部4の動作を制御する。
コンピュータプログラム121に従ってCPU14が必要な処理を実行することにより、情報処理部11が実現される。記憶部12は、第1閾値及び第2閾値を記録した閾値データ122を記憶している。第1閾値及び第2閾値は、複数の元素の夫々について閾値データ122に記録されており、不良範囲、境界範囲及び許容範囲の区別も閾値データ122に記録されている。例えば、第1閾値は700ppmであり、第2閾値は1300ppmである。また、閾値データ122には、元素別及び試料6の母材別に第1閾値及び第2閾値が記録されていてもよい。閾値データ122は、予め記憶部12に記憶されていてもよく、使用者が操作部17を操作することによって第1閾値及び第2閾値が入力され、入力された第1閾値及び第2閾値を記録した閾値データ122を記憶部12が記憶してもよい。
図5は、蛍光X線装置が実行する処理の手順を示すフローチャートである。CPU14は、コンピュータプログラム121を記憶部12からRAM15へロードし、ロードしたコンピュータプログラム121に従って以下の処理を実行する。蛍光X線分析装置は、使用者が操作部17を操作することによって測定開始の指示を受け付け、蛍光X線の測定を開始する(S1)。蛍光X線の測定では、制御装置1は、照射部4にX線を試料6へ照射させ、検出部3は蛍光X線を検出し、信号処理部2は蛍光X線のスペクトルを作成し、制御装置1は蛍光X線のスペクトルのデータを記憶部12に記憶する。蛍光X線分析装置は、蛍光X線の測定を繰り返す。また、制御装置1は、測定開始から経過した蛍光X線の測定時間を計測する。制御装置1は、コンピュータプログラム121に従ってCPU14で測定時間を計測してもよく、測定時間を計測するためのハードウェアを備えていてもよい。
CPU14は、予め指定されている複数の元素の中から、一の元素を選択する(S2)。複数の元素は、濃度を測定すべく指定されており、いずれも試料6に含まれていないことが望ましい有害元素である。複数の元素を指定する情報は、コンピュータプログラム121に含まれていてもよく、予め記憶部12に記憶されていてもよく、操作部17を使用者が操作することによって入力されてもよい。
CPU14は、次に、蛍光X線のスペクトルに基づいて、選択された元素の試料中の濃度を計算する(S3)。S3で計算する濃度は、本発明における測定値に対応する。例えば、CPU14は、スペクトルのデータを記憶部12から読み出し、選択された元素に起因するピークをスペクトル中で特定し、元素に起因する蛍光X線の強度を読み取り、読み取った強度に基づいて元素の濃度を計算する。元素に起因するピークを同定するためのデータは、予め記憶部12に記憶されている。元素の濃度をW、元素に起因する蛍光X線の強度をIとして、元素の濃度Wを計算するための計算式の一例は下記の(1)式である。
W=a・I+b …(1)
(1)式は、元素の濃度Wを計算するための検量線の式であり、(1)式中のa及びbは検量線の定数である。検量線の定数a及びbは、コンピュータプログラム121に含まれていてもよく、予め記憶部12に記憶されていてもよい。例えば、S3では、CPU14は、(1)式に従って元素の濃度Wを計算する。
CPU14は、次に、計算した元素の濃度の標準偏差を計算する(S4)。蛍光X線の強度をカウント数Nで表すと、蛍光X線の強度を測定した値の真の値に対する理論的な標準偏差σ0 は、σ0 =(N)1/2 で表される。蛍光X線の強度Iを1秒間当たりのカウント数とし、蛍光X線の測定時間をtとすると、標準偏差σ0 は、σ0 =(I/t)1/2 で表される。ここで、Iの単位はcps(counts per second )であり、tの単位は秒である。元素の濃度の標準偏差は、理論的に、蛍光X線の強度のa倍となる。従って、元素の濃度の標準偏差をσとすると、元素の濃度の標準偏差σを計算するための計算式の一例は下記の(2)式である。
σ=a・σ0 =a・(I/t)1/2 …(2)
S4では、CPU14は、(2)式に従って標準偏差σを計算する。なお、CPU14はその他の方法でσを計算してもよい。例えば、繰り返し測定された蛍光X線の測定結果に基づいて複数回計算した元素の濃度の値から、標準偏差σを計算してもよい。
CPU14は、次に、所定の信頼水準での濃度の信頼区間を計算する(S5)。例えば、S3で計算した元素の濃度をWとし、S4で計算した標準偏差σを用いて、信頼水準99%の信頼区間を、W−3σ以上W+3σ以下とする。また、例えば、複数回計算した元素の濃度の平均値をWmとして、信頼水準99%の信頼区間を、Wm−3σ以上Wm+3σ以下とする。S5では、CPU14は、濃度の信頼区間内の最小値及び最大値を計算する。なお、その他の計算式で信頼区間を計算してもよい。また、信頼水準を95%とする等、信頼水準を99%以外の値とし、信頼水準に応じた計算式により信頼区間を計算してもよい。
CPU14は、次に、濃度の信頼区間が許容範囲、境界範囲及び不良範囲の内のいずれか一つの範囲に含まれるか否かを判定する(S6)。S6では、CPU14は、信頼区間の全てがいずれかの範囲に含まれるか否かを判定する。具体的には、CPU14は、信頼区間内の最小値及び最大値の両方が同一の範囲内に含まれる場合に、信頼区間が一つの範囲に含まれると判定し、最小値の含まれる範囲と最大値の含まれる範囲とが異なる場合には、信頼区間が一つの範囲に含まれていないと判定する。
濃度の信頼区間が一つの範囲に含まれる場合(S6:YES)、CPU14は、直近の2回のS6での判定において、2回連続して濃度の信頼区間が同一の範囲に含まれているか否かを判定する(S7)。2回連続して濃度の信頼区間が同一の範囲に含まれている場合(S7:YES)、CPU14は、元素の濃度が含まれる範囲を、2回連続して濃度の信頼区間が含まれている範囲に確定する(S8)。CPU14は、確定した範囲を示す情報を元素に関連付けてRAM15又は記憶部12に記憶する。なお、S7では、連続して濃度の信頼区間が同一の範囲に含まれている回数を3回以上としてもよい。CPU14は、次に、確定した範囲が不良範囲であるか否かを判定する(S9)。確定した範囲が不良範囲ではない場合は(S9:NO)、CPU14は、指定されている複数の元素の中に未だ濃度が未測定である元素があるか否かを判定する(S10)。濃度が未測定の元素がある場合は(S10:YES)、CPU14は、処理をS2へ戻す。この様にして、複数の元素が順次選択され、濃度が測定される。
S6で濃度の信頼区間が一つの範囲に含まれない場合(S6:NO)、又はS7で2回連続して濃度の信頼区間が同一の範囲に含まれていない場合は(S7:NO)、CPU14は、測定開始から経過した測定時間が所定の最大値を超過したか否かを判定する(S11)。測定時間の最大値は、100秒〜500秒等、元素によって異なっている。測定時間の最大値は予め記憶部12に元素別に記憶されており、制御装置1は測定時間を計測している。測定時間が最大値以下である場合は(S11:NO)、CPU14は、処理をS3へ戻す。この様にして、濃度の信頼区間が2回連続して同一の範囲に含まれるようになるまで、濃度の計算が繰り返される。
S9で、確定した範囲が不良範囲である場合(S9:YES)、S10で、濃度が未測定の元素が無い場合(S10:NO)、又はS11で測定時間が最大値を超過している場合は(S11:YES)、CPU14は、蛍光X線の測定及び元素の分析を終了する(S12)。S12では、CPU14は、インタフェース部18を介して照射部4及び信号処理部2へ制御信号を出力し、照射部4及び信号処理部2の動作を終了させる。この様にして、いずれかの元素の濃度が不良範囲に含まれている場合は、試料6は不良であるので、測定及び分析が終了される。また、測定時間が長すぎる場合も測定が終了される。CPU14は、試料6の分析結果を記憶部12に記憶し、分析結果を表示部13に表示させることによって出力する(S13)。分析結果には、複数の元素の夫々の濃度が許容範囲又は境界範囲に含まれていることが表される。又は、分析結果には、測定時間が最大値を超過したために測定が終了したことが表される。又は、分析結果には、濃度が不良範囲に含まれている元素があり、このために試料6は不良と判定されることが表される。CPU14は、以上で処理を終了する。なお、蛍光X線分析装置は、単一の元素について処理を実行することも可能である。また、蛍光X線分析装置は、分析結果を示すデータを外部へ出力してもよい。また、蛍光X線分析装置は、S3〜S11の処理の一部又は全部を、複数の元素について並行して実行してもよい。
以上詳述した如く、本実施形態においては、蛍光X線分析装置は、元素の濃度の閾値を二つ定めてあり、蛍光X線の測定結果から得られた元素の濃度を二つの閾値と比較する。このため、濃度が明らかに低く元素の含有が許容される許容範囲と、濃度が明らかに高く試料6が不良と判定される不良範囲との間の境界範囲に元素の濃度が含まれることを判定することができる。元素の濃度が境界範囲に含まれる場合は、蛍光X線分析を利用して試料6を分別する精度が低下するので、元素の濃度が境界範囲に含まれることを判定することにより、試料6を分別する精度が低い状態であることを明らかにすることができる。試料6を分別する精度が低い状態であることが明らかになれば、蛍光X線分析以外の分析方法を併用して、蛍光X線分析だけで試料6を分別する危険を回避することができる。一方、元素の濃度が許容範囲又は不良範囲に含まれる場合は、精度良く試料6を分別することができる。従って、本実施形態により、蛍光X線分析による測定値に試料分別の精度が悪化する値の範囲がある場合でも元素の濃度に基づいた試料の分別が可能になる。
また、本実施形態においては、蛍光X線分析装置は、元素の濃度の誤差を考慮して濃度の信頼区間を計算し、濃度の信頼区間が複数回連続して同一の範囲に含まれた場合に、元素の濃度が含まれる範囲を確定する。これにより、蛍光X線の測定結果に基づいた濃度の不確かさを考慮に入れることができ、必要以上に長く測定を繰り返すことを防止することができる。また、本実施形態においては、蛍光X線分析装置は、複数の元素の夫々について第1閾値及び第2閾値を定めており、各元素について濃度の計算及び判定を実行する。夫々に許容量の異なる複数の元素の量に応じて、試料6の分別が可能である。
また、本実施形態においては、蛍光X線分析装置は、第2閾値を超過する範囲を、元素の濃度が高すぎるために試料6が不良と判定される不良範囲と規定し、一の元素の濃度が不良範囲に含まれる場合に、蛍光X線の測定及び元素の分析を終了する。一の有害元素の濃度が第2閾値を超過する場合等、一の元素の濃度が不良範囲に含まれる場合は、他の元素の濃度がどのような濃度であっても、試料6は不良である。このため、一旦一の元素の濃度が不良範囲に含まれることが判定された場合は、試料6の分別のために他の元素を分析する必要が無くなる。本実施形態では、一の元素の濃度が不良範囲に含まれることが判定された場合に蛍光X線の測定及び元素の分析を終了することによって、不要な測定を省き、試料6の分別に必要な時間を短縮させることができる。
なお、本実施形態では、コンピュータプログラム121に従って処理を実行するCPU14によって情報処理部11を実現する形態を示したが、蛍光X線分析装置は、情報処理部11の一部又は全部がハードウェアで実現された形態であってもよい。即ち、計算部111、信頼区間計算部112、判定部113、回数判定部114、確定部115、不良判定部116、終了判定部117及び終了部118の一部又は全部は、ハードウェアで構成されていてもよい。
<実施形態2>
本実施形態においては、試料中の濃度が特定の範囲内に含まれている必要のある元素を蛍光X線分析装置で分析する形態を示す。蛍光X線分析装置の構成は、実施形態1と同様である。
図6は、実施形態2に係る閾値を示す概念図である。図中の縦軸は元素の濃度を示す。第1閾値と、第1閾値を超過する第2閾値とが定められており、第1閾値未満の範囲と第2閾値を超過する範囲とは不良範囲であり、第1閾値以上第2閾値以下の範囲は許容範囲となっている。図6に示した閾値は、例えば、合金中の特定の元素を分析するための閾値である。ステンレス鋼中のクロムの濃度等、合金中の特定の元素の濃度は、低すぎても高すぎても不適切であり、下限及び上限のある特定の範囲に含まれていることが必要である。このため、第1閾値以上第2閾値以下の範囲は、元素の濃度の許容範囲であり、第1閾値未満の範囲と第2閾値を超過する範囲とは、試料6が不良と判定される不良範囲である。
本実施形態での許容範囲は本発明における第2範囲に対応し、不良範囲は第1範囲及び第3範囲に対応する。第1閾値及び第2閾値は、複数の元素の夫々について閾値データ122に記録されており、不良範囲及び許容範囲の区別も閾値データ122に記録されている。なお、許容範囲は、第1閾値を超過し第2閾値未満の範囲であってもよく、第1閾値を超過し第2閾値以下の範囲であってもよく、第1閾値以上第2閾値未満の範囲であってもよい。
本実施形態に係る蛍光X線分析装置は、実施形態1と同様に、図5のフローチャートに示されたS1〜S13の処理を実行する。即ち、蛍光X線分析装置は、複数の元素の夫々について、濃度を計算し、濃度の信頼区間を計算し、信頼区間が許容範囲及び二つの不良範囲の内の何れかの範囲に2回連続して含まれる場合に、元素の濃度の含まれる範囲を確定する。分析結果には、複数の元素の夫々の濃度が許容範囲に含まれていることが表される。又は、分析結果には、測定時間が最大値を超過したために測定が終了したことが表される。又は、分析結果には、濃度が不良範囲に含まれている元素があり、このために試料6は不良と判定されることが表される。
以上詳述した如く、本実施形態においては、蛍光X線分析装置は、第1閾値及び第2閾値によって三つに分けられる濃度の値の範囲の内、第1閾値未満の範囲と第2閾値を超過する範囲とを不良範囲とし、第1閾値から第2閾値までの範囲を許容範囲とする。このため、元素の濃度が低すぎるか又は高すぎる試料6を不良に分別することができ、元素の濃度が低すぎず高すぎず許容される値になっている試料6を良品に分別することができる。例えば、合金等、濃度が特定の範囲内に含まれている必要のある元素を含有する材料について、蛍光X線分析装置を用いて品質管理を行うことができる。
なお、蛍光X線分析装置は、実施形態1及び2を組み合わせた形態であってもよい。例えば、記憶部12が記憶する閾値データ122は、ある元素については図3に示すように不良範囲、境界範囲及び許容範囲の区別を規定しており、別の元素については図6に示すように不良範囲及び許容範囲の区別を規定している。蛍光X線分析装置は、S1〜S13の処理を実行することにより、ある元素については実施形態1と同様の処理を行い、別の元素については実施形態2と同様の処理を行う。この形態では、一つの試料6に関して、濃度が特定の範囲内に含まれている必要のある元素と有害元素とを蛍光X線分析装置で分析することができる。
<実施形態3>
図7は、実施形態3に係る閾値を示す概念図である。図中の縦軸は元素の濃度を示す。一つ閾値が定められており、閾値未満の範囲は許容領域であり、閾値以上の範囲は、試料が不良と判定される不良範囲である。蛍光X線分析装置の構成は、実施形態1と同様である。本実施形態に係る蛍光X線分析装置は、実施形態1と同様に、図5のフローチャートに示されたS1〜S13の処理を実行する。即ち、蛍光X線分析装置は、複数の元素の夫々について、濃度を計算し、濃度の信頼区間を計算し、信頼区間が許容範囲及び不良範囲の何れか一方の範囲に2回連続して含まれる場合に、元素の濃度の含まれる範囲を確定する。元素の濃度が不良範囲に含まれると確定された場合は、蛍光X線の測定及び元素の分析が終了される。分析結果には、複数の元素の夫々の濃度が許容範囲に含まれていることが表される。又は、分析結果には、測定時間が最大値を超過したために測定が終了したことが表される。又は、分析結果には、濃度が不良範囲に含まれている元素があり、このために試料6は不良と判定されることが表される。
本実施形態に係る蛍光X線分析装置は、各元素について単一の閾値を定めている場合においても、一の元素の濃度が不良範囲に含まれる場合に、他の元素の分析を行わずに、蛍光X線の測定及び元素の分析を終了する。このため、本実施形態においても、蛍光X線分析装置による不要な測定を省き、試料6の分別に必要な時間を短縮させることができる。
なお、以上の実施形態1〜3においては、特定の元素に起因する蛍光X線強度に応じた測定値として濃度を用いる形態を示したが、蛍光X線分析装置は、測定値として濃度以外の値を計算する形態であってもよい。測定値は、元素の試料6中の含有量、又は試料6の膜厚であってもよい。また、測定値は、特定の元素と他の元素との蛍光X線強度の比(例えば、カリウムに起因する蛍光X線の強度と塩素に起因する蛍光X線の強度との比)であってもよい。また、実施形態1〜3においては、蛍光X線分析装置の内部に収納した試料6に対して蛍光X線分析を行う形態を示したが、蛍光X線分析装置は、試料保持部5を備えておらず、外部にある試料に対してX線を照射して蛍光X線分析を行う形態であってもよい。また、実施形態1〜3においては、主に、制御装置1がコンピュータプログラム121を用いて必要な処理を実行する形態を示したが、蛍光X線分析装置は、制御装置1が実行する処理の一部又は全部がコンピュータプログラム121を利用しないハードウェアで実行される形態であってもよい。また、実施形態1〜3においては、蛍光X線分析装置の各部の制御及び分析を制御装置1で一括して行う形態を示したが、蛍光X線分析装置は、制御と分析とを別々のコンピュータで実行する形態であってもよい。
1 制御装置
11 情報処理部
111 計算部
112 信頼区間計算部
113 判定部
115 確定部
118 終了部
12 記憶部
121 コンピュータプログラム
122 閾値データ
13 表示部
14 CPU
15 RAM
100 記録媒体
2 信号処理部
3 検出部
4 照射部
5 試料保持部
6 試料

Claims (5)

  1. 蛍光X線を測定する測定部と、該測定部での測定結果に基づいて、特定の元素に起因する蛍光X線強度に応じた測定値を計算する計算部とを備え、前記測定部による測定及び前記計算部による計算を繰り返す蛍光X線分析装置において、
    第1閾値及び該第1閾値を超過した第2閾値を記憶する記憶部と、
    前記計算部が前記測定値を計算した後、前記測定値の所定の信頼水準の信頼区間を計算する信頼区間計算部と、
    前記第1閾値未満の値が含まれる第1範囲、前記第1閾値から前記第2閾値までの値が含まれる第2範囲及び前記第2閾値を超過する値が含まれる第3範囲の内、いずれか一つの範囲に前記信頼区間が含まれているか否かを判定する判定部と、
    該判定部により複数回連続して同一の範囲に前記信頼区間が含まれていると判定された場合に、前記測定値の含まれる範囲を確定する確定部と
    を備えることを特徴とする蛍光X線分析装置。
  2. 前記記憶部は、複数の元素の夫々について前記第1閾値及び前記第2閾値を記憶しており、
    前記計算部は、各元素について前記測定値を計算し、
    前記判定部は、各元素について記憶されている前記第1閾値及び前記第2閾値に基づいて処理を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の蛍光X線分析装置。
  3. 一の元素について、前記第1範囲、前記第2範囲及び前記第3範囲の内の一つ又は二つの特定の範囲に前記信頼区間が含まれていると前記判定部により複数回連続して判定された場合に、前記計算部での処理を終了させる終了部を更に備えること
    を特徴とする請求項2に記載の蛍光X線分析装置。
  4. 試料から発生した蛍光X線を繰り返し測定し、
    蛍光X線の測定結果に基づいて、特定の元素に起因する蛍光X線強度に応じた測定値を繰り返し計算し、
    前記測定値が計算された後、前記測定値の所定の信頼水準の信頼区間を計算し、
    特定の第1閾値未満の値が含まれる第1範囲、前記第1閾値から前記第1閾値を超過する特定の第2閾値までの値が含まれる第2範囲及び前記第2閾値を超過する値が含まれる第3範囲の内、いずれか一つの範囲に前記信頼区間が含まれているか否かを判定し、
    複数回連続して同一の範囲に前記信頼区間が含まれていると判定された場合に、前記測定値の含まれる範囲を確定すること
    を特徴とする蛍光X線分析方法。
  5. 蛍光X線の測定結果をコンピュータに分析させるコンピュータプログラムにおいて、
    前記測定結果に基づいて、特定の元素に起因する蛍光X線強度に応じた測定値を繰り返し計算し、
    前記測定値が計算された後、前記測定値の所定の信頼水準の信頼区間を計算し、
    特定の第1閾値未満の値が含まれる第1範囲、前記第1閾値から前記第1閾値を超過する特定の第2閾値までの値が含まれる第2範囲及び前記第2閾値を超過する値が含まれる第3範囲の内、いずれか一つの範囲に前記信頼区間が含まれているか否かを判定し、
    複数回連続して同一の範囲に前記信頼区間が含まれていると判定された場合に、前記測定値の含まれる範囲を確定する
    処理をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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