以下、実施の形態に係る照明装置について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各実施の形態は、本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の各実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の各実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態1)
[照明装置の概要]
まず、本発明の実施の形態1に係る照明装置100の概要について、図1〜図3を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係る照明器具10の外観を示す斜視図である。
図2は、実施の形態1に係る照明器具10を、器具本体50と照明装置100とに分離した状態で示す斜視図である。
図3は、実施の形態1に係る発光部150の断面図である。具体的には、図3では、図2におけるA−A断面に加えて、発光素子22の拡大斜視図が図示されている。
なお、図1〜図3において、発光部150からの光が下方に放出される姿勢で照明器具10または発光部150が図示されている。また、説明の便宜上、上下方向とZ軸方向とが一致し、照明器具10(照明装置100)の長手方向とX軸方向とが一致するように照明器具10が図示されている。しかし、照明器具10の使用時の姿勢は、これらの図に限定されない。例えば、照明器具10(照明装置100)の長手方向が水平方向に対して傾いた姿勢で照明器具10が壁または支柱等に固定されてもよい。このことは、後述する実施の形態2に係る照明器具11でも同じである。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る照明器具10は、器具本体50と、器具本体50に取り付けられた照明装置100とを備える。照明器具10は、例えば、屋内の天井面に配置され、下方の空間を照らすための照明として使用される。
器具本体50は、照明器具10の本体であり、例えば蛍光ランプが取り付けられていた器具本体から、長手方向の両端部に配置されていたソケットを取り外したものである。
本実施の形態では、器具本体50は、G13口金に対応した2つのソケットを有する一般的な蛍光ランプ用の器具本体からこれらソケットを取り外すことで得られている。そのため、器具本体50は、元々は、ソケットが内方から外方に向けて突出する状態で取り付けられていた2つの開口を有している。
より詳細には、図2に示すように、器具本体50の配置面51には、第一開口55と第二開口56とが設けられている。
照明装置100は、器具本体50の配置面51側に取り付けられる照明装置である。照明装置100は、配置面51に沿った方向に長尺状の発光部150を有する。発光部150は、1以上の固体発光素子を有する。なお、発光部150は、第一開口55と第二開口56とを結ぶ方向に長尺状である、と表現することもできる。
発光部150は、長尺状の管状部材151と、管状部材151に収容された発光モジュール20とを備える。管状部材151は、発光モジュール20を収容する長尺状の筐体の少なくとも一部を構成する部材であり、本実施の形態では、ガラス管が管状部材151として採用されている。
なお、図1等において、管状部材151の内部の発光モジュール20を図示するために、管状部材151を透明な部材として図示しているが、管状部材151は透明である必要はない。例えば、管状部材151において、白色顔料等を透明なガラス管の内面または外面に塗布することによって乳白色の光拡散膜が形成されていてもよい。
また、シリカまたは炭酸カルシウム等の光拡散材を含有する樹脂によって管状部材151が形成されていてもよい。管状部材151の素材として採用される樹脂としては、アクリル(PMMA)及びポリカーボネート(PC)が例示される。
このように、発光部150を、筐体と、筐体に収容されたLEDモジュールとによって実現することで、例えば、LEDモジュールの発光色と、筐体の特性(筐体の素材、色、または、光拡散機能もしくは波長変換機能の有無など)との組み合わせによって多彩な照明光を得ることができる。
発光モジュール20は、長尺状の基板21と、基板21に実装された複数の発光素子22とを有する。本実施の形態では、発光モジュール20は、固体発光素子の一例である表面実装(SMD:Surface Mount Device)型LED素子を、発光素子22として有している。つまり、本実施の形態に係る照明装置100は、直管形LEDランプの一種である。
基板21は、熱伝導性が高い素材で構成することが好ましく、例えば、アルミナ等のセラミックからなるセラミック基板、または、絶縁被覆された金属板からなるメタルベース基板等が、基板21として採用される。
なお、基板21の種類はセラミック基板及びメタルベース基板に限定されず、樹脂基板を含む各種の基板の中から任意に選択可能である。また、基板21は、物理的に1枚の基板でなくてもよく、例えば、複数枚の基板が、発光部150の長手方向(X軸方向)に並べて配置されることで形成されてもよい。
発光モジュール20は、例えば、基板21の裏面(発光素子22が実装されている面とは反対側の面)の数箇所に塗布された接着剤(図示せず)によって、管状部材151の内面に固定される。なお、発光モジュール20の固定方法に特に限定はなく、例えば、管状部材151の内面に当接する環状の部品を1以上用いて、発光モジュール20を管状部材151に固定してもよい。
また、例えば、基板21の裏面に配置されたヒートシンクを介して、発光モジュール20を管状部材151に固定してもよい。
発光素子22は、本実施の形態では、上述のようにSMD型LED素子であり、図3に示すように、容器22aと、容器22a内に実装されたLEDチップ22bと、LEDチップ22bからの光の波長を変換する波長変換材を含む封止部材22cとを有する。
本実施の形態では、LEDチップ22bとして、例えば青色光を発する青色LEDチップが採用される。青色LEDチップとしては、例えばInGaN系の材料によって構成された、中心波長が440nm〜470nmの窒化ガリウム系の半導体発光素子が採用される。この場合、白色光を得るために、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系の黄色蛍光体粒子が波長変換材として採用される。
このように、発光部150は複数のLEDを光源として有しており、発光部150の長手方向の両端部には、照明装置100を器具本体50に取り付けるための取付部が固定されている。
具体的には、図1及び図2に示すように、照明装置100は、発光部150の長手方向の両端部の一方の端部に固定された第一取付部110と、他方の端部に固定された第二取付部120とを備える。
第一取付部110及び第二取付部120は、発光部150の、長手方向(X軸方向)と交差する方向の側方に固定されている。本実施の形態では、第一取付部110及び第二取付部120は、発光部150の、照明装置100が器具本体50に取り付けられた場合における配置面51の側(Z軸正側)に固定されている。
つまり、照明装置100が器具本体50に取り付けられた場合、第一取付部110及び第二取付部120は、発光部150と器具本体50との間に位置する。
これにより、例えば、発光部150を、第一開口55と第二開口56とを結ぶ直線に平行な姿勢であって、かつ、器具本体50の配置面51から所定の距離だけ浮かせた状態で配置することができる。つまり、蛍光ランプ用であった器具本体50に適した位置及び姿勢で、直管形LEDランプである照明装置100が、器具本体50に取り付けられる。
また、第一取付部110は、器具本体50の配置面51に設けられた第一開口55に取り付けられる。第二取付部120は、器具本体50の配置面51に設けられた第二開口56に取り付けられる。
本実施の形態では、第一取付部110は第一開口55に掛止することで、第一開口55に取り付けられ、第二取付部120は、第二開口56に掛止することで、第二開口56に取り付けられる。なお、本明細書において、「掛止」とは、引っ掛けて固定されることを意味する。
具体的には、第一取付部110は第一開口55に掛止するための爪部115を有しており、第二取付部120は第二開口56に掛止するための爪部125を有している。つまり、ネジ等の固定用の別部品を用いることなく、照明装置100を器具本体50に取り付けることが可能である。
また、本実施の形態では、第一取付部110は、第一開口55を介して供給される電力を受け取る受電部を有している。本実施の形態では、受電部は、第一開口55から引き出された電線60と電気的に接続されることで、第一開口55を介して供給される電力を受け取る。第一取付部110及び第二取付部120の詳細については、図4〜図6を用いて後述する。
なお、本実施の形態において、器具本体50は、上述のように、蛍光ランプを点灯させるための箱体であり、内部には、例えばインバータ式の安定器が備えられている。この場合、例えば商用電源をこの安定器に供給する一対の電線を安定器から外すことで、当該一対の電線を、照明装置100に電力を供給する一対の電線60として用いることができる。なお、この場合、インバータ式の安定器は、器具本体50から取り外してもよく、器具本体50の内部に残したままであってもよい。
このように、本実施の形態に係る照明装置100は、器具本体50が備える、2つのソケットの取り外しにより露出した2つの開口(55、56)を利用して、器具本体50との機械的及び電気的な接続を行うことができる。
以下、照明装置100が備える取付部(110、120)及びその周辺の構造の説明を中心に、照明装置100の特徴について図4〜図7を参照して説明する。
[取付部及びその周辺の構造]
図4は、実施の形態1に係る第一取付部110及び第二取付部120の外観を示す斜視図である。
図5は、実施の形態1に係る照明装置100の器具本体50への取付構造を示す図である。なお、図5では、当該取付構造を明確に図示するために器具本体50は断面図で表されており、照明装置100は側面図で表されている。
図6は、実施の形態1に係る第一取付部110の分解斜視図である。なお、図6では、発光部150の図示は省略している。
第一取付部110及び第二取付部120は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)等の絶縁性樹脂で形成されており、後述する駆動回路またはセンサ等の電子機器を収容することができる内部空間を有している。
第一取付部110は、弾性変形することで第一開口55に挿入される爪部115を有し、爪部115が第一開口55に掛止することで、第一開口55に取り付けられる。本実施の形態では、図4〜図6に示すように、第一取付部110は、発光部150とは反対側の面に2つの爪部115を有する。
また、本実施の形態では、第二取付部120も同様に、2つの爪部125を有し、2つの爪部125のそれぞれは、弾性変形することで第二開口56に挿入され、第二開口56に掛止する。これにより、第二取付部120が第二開口56に取り付けられる。
このように、第一取付部110及び第二取付部120が、対応する開口(55または56)に取り付けられることで、図5に示すように、照明装置100が、器具本体50に取り付けられる。
具体的には、爪部115及び爪部125の位置を第一開口55及び第二開口56の位置に合わせ、その状態で照明装置100を器具本体50に押し当てるように移動させる。このような作業で、容易に照明装置100を器具本体50に取り付けることができる。
また、この取り付け作業の前に、第一開口55から引き出された一対の電線60のそれぞれが、第一取付部110に設けられた電線孔111a(図4、図6参照)に挿入され、第一取付部110が有する受電部205に接続される。これにより、第一取付部110が有する受電部205は、第一開口55を介して供給される電力を受け取ることができる。
すなわち、本実施の形態では、蛍光ランプ用のソケットを配置するために元々存在していた開口(55、56)を利用して、照明装置100の器具本体50への取り付けと、照明装置100への電力供給のための配線とが行われている。そのため、器具本体50に、照明装置100の固定または配線のための孔あけ等の加工を施す必要がない。
また、第一取付部110はさらに、受電部205と電気的に接続され、発光部150に発光のための電力を供給する駆動回路200を有する。つまり、照明装置100の器具本体50への固定に用いられる第一取付部110が、駆動回路200の保持または保護のための部材として機能する。このことは、例えば、照明装置100の部品点数の削減に寄与する。
本実施の形態では、駆動回路200に実装された速結端子によって、受電部205が実現されている。つまり、電線60(より詳細には電線60の端部の絶縁被覆がない部分)は、速結端子である受電部205に挿入されることで、受電部205と機械的及び電気的に接続される。そのため、電線60と駆動回路200との接続を容易に行うことができる。
駆動回路200は、一対の受電部205から交流電力を受け取って直流電力に変換し、変換後の直流電力を、図示しない一対のリードを介して、発光部150が有する発光モジュール20に供給する。駆動回路200は、回路基板と、当該回路基板に実装された複数の電子部品(図示せず)とを有している。なお、第一取付部110に収容された駆動回路200は、第一駆動回路の一例である。
図7は、実施の形態1に係る照明装置100における配線例を示すブロック図である。
図7に示すように、第一取付部110に収容された駆動回路200には、例えば商用電源から供給される交流電力が供給され、駆動回路200は、発光モジュール20に、発光のための直流電力を供給する。
このように、本実施の形態では、直管形LEDランプである照明装置100に対する給電方式として片側給電方式が採用されている。また、一対の受電部205の構造及び位置等は、受電部205間の電気的な絶縁を考慮して適宜決定することができる。そのため、照明装置100への給電のための構造についての電気的な安全性は確保される。
また、本実施の形態の第一取付部110は、駆動回路200の第一取付部110への配置を容易にする構造を有している。
具体的には、第一取付部110は、組み合わされることで駆動回路200を収容する空間を形成する、第一収容部111及び第二収容部112を有する。このように、分割された2つの箱体(第一収容部111及び第二収容部112)によって、第一取付部110を構成することで、例えば、駆動回路200の第一取付部110の内部への収容のしやすさが確保される。
また、第一収容部111と第二収容部112とは、突起116aと、突起116aが嵌め合わされる嵌合部116bとによって結合される。
具体的には、図6に示すように、第二収容部112に4つの嵌合部116bが設けられ、第一収容部111に4つの突起116aが設けられている。なお、図6では、第一収容部111の手前側(Y軸負側)の面の2つの突起116aが図示されているが、第一収容部111の奥側(Y軸負側)の面にも2つの突起116aが設けられている。
本実施の形態では、これら複数組の突起116a及び嵌合部116bの、弾性変形を伴う嵌め合いにより、第一取付部110が組み立てられる。
また、駆動回路200の、第一取付部110への固定の手法に特に限定はないが、例えば、第一収容部111及び第二収容部112の少なくとも一方に設けられたネジ穴(図示せず)を利用して駆動回路200がネジ止めされる。
第一取付部110の、発光部150側の面には、発光部150の端部に固定される固定部113が配置されている。
なお、第二収容部112には、駆動回路200と発光部150とを接続するリード線を貫通させる孔(図示せず)が設けられている。
ここで、本実施の形態では、上述のように、照明装置100に対する給電方式として片側給電が採用されており、第二取付部120は駆動回路等の部品を収容していない。しかし、第二取付部120は、第一取付部110と共通する構造を有している。
すなわち、第二取付部120は、第一収容部121と第二収容部122とが組み合わされることで構成されており、一対の爪部125が備えられた面には電線孔121aが形成されている。また、第二取付部120の発光部150側の面には、発光部150の端部に固定される固定部123が設けられている。
このように、第一取付部110及び第二取付部120の構造は共通化されているため、同一構造の取付部を複数作製することで、複数組の第一取付部110と第二取付部120とを得ることができる。このことは、照明装置100の生産効率及び生産コスト等の観点から有利である。
なお、本実施の形態において、第二取付部120の電線孔121aは配線等に使用されないため、例えば樹脂製のシートにより塞がれてもよい。
ここで、例えば図4に示すように、固定部113及び固定部123のそれぞれの一部は、管状部材151の長手方向の端部開口を覆うように配置されており、照明装置100において、発光モジュール20を収容する筐体の一部を構成している。
また、固定部113及び固定部123それぞれの、管状部材151の端部を覆っている部分(保持部分)のX軸方向の長さは比較的に短い。例えば、管状部材151のX軸方向の全長が約1.2mである場合、固定部113及び固定部123それぞれにおける保持部分のX軸方向の長さは5mm程度である。
そのため、発光モジュール20を収容する筐体は、実質的に、長手方向の一方の端部から他方の端部までの間の全域において、発光モジュール20からの光を外部に放出する透光性を有している、ということができる。
すなわち、本実施の形態では、器具本体50と照明装置100とを機械的及び電気的に接続する取付部(110、120)が、発光部150の、長手方向と交差する方向の側方に固定されている。より詳細には、発光部150と器具本体50の配置面51との間に、取付部(110、120)が配置されている。
簡単にいうと、第一取付部110および第二取付部120のそれぞれは、発光部150に対して、発光部150の長手方向の側方に並べられていない。そのため、照明装置100は、長手方向のほぼ全域から、下方(Z軸負の方向)に向けて照明光を放出することができる。
従って、例えば複数の照明装置100をX軸方向に隣接して並べた場合、複数の照明装置100群によって、シームレスな照明光を擬似的に作り出すことができる。
また、固定部113及び固定部123のそれぞれを、例えば光透過性の高いアクリル等の樹脂で形成することで、照明装置100の長手方向の全域から照明光を放出することも可能である。
なお、管状部材151の両端の、照明光の照射方向(取付部(110、120)とは反対側)を、固定部113及び固定部123が覆わないことで、照明装置100の長手方向の全域から照明光を放出することも可能である。この態様については、変形例2として後述する。
以上説明したように、本実施の形態に係る照明装置100は、器具本体50の配置面51側に取り付けられる照明装置100であって、配置面51に沿った方向に長尺状の発光部150と、発光部150の長手方向の両端部に固定された第一取付部110及び第二取付部120とを備える。発光部150は、1以上の固体発光素子(発光素子22)を有する。
第一取付部110は、配置面51に設けられた第一開口55に取り付けられ、第二取付部120は、配置面51に設けられた第二開口56に取り付けられる。また、第一取付部110及び第二取付部120は、発光部150の、長手方向と交差する方向の側方に固定されており、第一取付部110は、第一開口55を介して供給される電力を受け取る受電部205を有する。
このように、本実施の形態に係る照明装置100は、例えば蛍光ランプ用の器具本体50の2つのソケットを取り外すことで露出する2つの開口を利用して、器具本体50に取り付けることができる。照明装置100はさらに、2つの開口の少なくとも一方(本実施の形態では、第一開口55)を介して、発光のための電力の供給を受けることができる。
従って、例えば既存の照明器具が備える蛍光ランプを、直管形LEDランプである照明装置100に容易に置き換えることができる。
ここで、蛍光ランプ用の器具本体が備えるソケットをそのまま残し、かつ、別の固定用部品等を用いて、直管形LEDランプと器具本体とを機械的および電気的に接続することも考えられる。しかしながら、この場合、器具本体に、配線用または直管形LEDランプの固定用の孔あけ等の加工が必要となり、このことは直管形LEDランプの取り付け作業の煩雑化を招き得る。
この点について、本実施の形態に係る照明装置100によれば、器具本体50から2つのソケットを取り外すことで露出する2つの開口を利用して、器具本体50との電気的および機械的な接続を行うことができる。そのため、例えば、器具本体50に対する孔あけ加工等の作業を行う必要はない。
なお、実施の形態1に係る照明装置100の構造は、図1〜図7によって示される構造に限定されない。そこで、照明装置100についての各種の変形例を、実施の形態1との差分を中心に、図8〜図15を用いて説明する。
(実施の形態1の変形例1)
図8は、実施の形態1の変形例1に係る照明装置100aにおける配線例を示すブロック図である。
図8に示す照明装置100aは、2つの発光モジュール20と、2つの駆動回路200とを備える点に特徴を有する。
具体的には、照明装置100aは、発光部150aと、第一取付部110及び第二取付部120とを備える。第一取付部110及び第二取付部120のそれぞれには、発光部150aに発光のための電力を供給する駆動回路200が収容されている。第二取付部120に収容されている駆動回路200は、第二駆動回路の一例である。
発光部150aは、それぞれが1以上の発光素子22を有する2つの発光モジュール20を備える。2つの発光モジュール20の一方は第一取付部110に収容された駆動回路200からの電力によって発光し、他方の発光モジュール20は、第二取付部120に収容された駆動回路200からの電力によって発光する。
本変形例に係る第二取付部120は、第二開口56(図2参照)を介して供給される電力を受け取る受電部205(図6参照)を有している。より詳細には、第二取付部120に収容された駆動回路200に実装された速結端子によって受電部205が実現されている。また、一対の電線60aが第二開口56から引き出され、一対の受電部205に差し込まれ、これにより、駆動回路200と一対の電線60aとが機械的及び電気的に接続される。
なお、本変形例では、図8に示すように、2つの駆動回路200は、一対の電線60及び一対の60aによって並列に接続されているが、2つの駆動回路200が直列に接続されていてもよい。
また、例えばガラス管である管状部材151において、2つの発光モジュール20は、各々の長手方向が平行となるように、長手方向と交差する方向に並べられ、かつ、各々の基板21が互いに平行とならない姿勢で、管状部材151の内部に配置される。
図9は、実施の形態1の変形例1に係る2つの発光モジュール20の配置例を示す図である。
照明装置100aが備える筐体である管状部材151に、2つの発光モジュール20を配置する場合、例えば図9の(a)に示すように、2つの発光モジュール20の発光素子22側の面が内側に向くように、2つの発光モジュール20を傾けて配置してもよい。
この場合、2つの発光モジュール20のそれぞれは、例えば、基板21の裏面の数箇所に塗布された接着剤(図示せず)によって管状部材151の内面に固定される。なお、当該固定の手法に特に限定はなく、管状部材151の内面に当接する環状の部品を1以上用いて、2つの発光モジュール20を、図9の(a)に示す姿勢で固定してもよい。
また、例えば図9の(b)に示すように、2つの発光モジュール20の発光素子22側の面が外側に向くように、2つの発光モジュール20を傾けて配置してもよい。
この場合、例えば、アルミニウム等の金属または樹脂等により形成された固定部材152を用いて、2つの発光モジュール20を、図9の(a)に示す姿勢で固定してもよい。
固定部材152が、アルミニウム等の、熱伝導性の高い素材で形成された場合、固定部材152が、2つの発光モジュール20の放熱を促すヒートシンクとして機能する。
なお、固定部材152は、2つの発光モジュール20の長手方向(X軸方向)の全域と接続されていなくてもよい。例えば、2つの発光モジュール20の長手方向において、複数の固定部材152が離散的に配置されていてもよい。
このように、本変形例に係る照明装置100aは、発光モジュール20を傾けて配置することで、複数の発光モジュール20を管状部材151の内部に収容することができる。その結果、照明装置100aが放出する光の光束を増加させることができる。また、第一取付部110及び第二取付部120のそれぞれに駆動回路200を収容することで、2つの発光モジュール20に対する電力供給を効率よくまたは安定的に行うことができる。
(実施の形態1の変形例2)
図10は、実施の形態1の変形例2に係る照明装置100bの特徴的な部分を示す斜視図である。
図10に示す照明装置100bは、発光部150bの長手方向の端縁まで管状部材151aが露出している点に特徴を有する。
具体的には、照明装置100bが備える発光部150bは、発光モジュール20と、発光モジュール20を収容する管状部材151aとを有する。
管状部材151aは、例えば、PMMAまたはPC等の透光性を有する樹脂で形成されている。なお、管状部材151aは透明であってもよく、また、透明でなくてもよい。例えば、管状部材151aの素材である樹脂が、シリカまたは炭酸カルシウム等の光拡散材を含有することで、管状部材151aが光拡散機能を有してもよい。
管状部材151aは、図10に示すように、発光部150bの端部に固定される固定部113aの形状に合わせ成形されており、管状部材151aの長手方向の端縁が、固定部113aの端部外周を覆うように配置されている。つまり、管状部材151aの長手方向の端縁が露出した状態である。なお、管状部材151aの、図10に示す端縁とは反対側(X軸正側)の端縁も同様に露出している。
つまり、導光機能を有する管状部材151aが、照明装置100bの端まで延びており、これにより、照明装置100bは、長手方向の全域から光を放出することができる。また、照明装置100bを複数並べた場合、シームレスな照明光を作り出すことも可能である。
図11は、図10に示す照明装置100bを複数備える照明システム105の概要を示す図である。
図11に示す照明システム105は、照明装置100bを複数(図11では3つ)備え、これら3つの照明装置100bは、X軸方向に沿って連続して並べられている。
このように、長手方向の全域から光を放出することができる照明装置100bを、長手方向に繋げるように配置することで、照明システム105の全長Rにおいて、暗部のないシームレスな照明光を放出することができる。
なお、これら3つの照明装置100bが取り付けられる器具本体としては、3本の蛍光ランプが長手方向に並べて取り付けられていた器具本体が例示される。つまり、当該器具本体から、3組のソケットを取り外すことで露出する3組の開口を利用して、3つの照明装置100bを当該器具本体に取り付けることができる。
また、管状部材151aの素材は樹脂に限定されず、例えばガラスであってもよい。この場合、管状部材151aの露出する端縁に、例えば光透過性の高い樹脂を塗布して硬化させることで当該端縁を保護してもよい。
(実施の形態1の変形例3)
図12Aは、実施の形態1の変形例3に係る照明装置100cの構成概要を示す下面図である。
図12Bは、実施の形態1の変形例3に係る照明装置100cにおける配線例を示すブロック図である。
図12A及び図12Bに示す照明装置100cは、第一取付部110が、駆動回路200に加え、センサ250を有する点に特徴を有する。
センサ250は、照明装置100cの周囲の状態を検知する機能を有しており、センサ250による検知結果に応じて、発光部150に流れる電流が制御される。なお、本変形例に係るセンサ250は、交流電力によって動作するための回路を備えており、駆動回路200とセンサ250とは直列に接続されている。
本変形例におけるセンサ250は、例えば、照明装置100cの電源がオンである状態(発光部150が点灯している状態)において人間を検知しなくなった場合、駆動回路200に流れる電流値を所定の値まで下げる。なお、当該所定の値は、センサ250が動作可能な電流値である。
駆動回路200は、供給される電流値が所定の値まで下げられた場合、発光部150への発光のための電力供給を停止する。その結果、発光部150が消灯する。
その後、センサ250が人間の存在を検知した場合、センサ250は通常の通電状態に戻り、その結果、駆動回路200に流れる電流値が通常の値に戻される。これにより、駆動回路200から発光部150に、発光に必要な電力が供給される。
なお、照明装置100cの周囲の状態を検知する機能を有するセンサ250としては、人感センサ以外に、照明装置100cの周囲の照度を検知する照度センサが例示される。この場合、センサ250が検知する照度が所定の値を越えた場合、駆動回路200に流れる電流値を所定の値まで下げることで、点灯していた発光部150を消灯させてもよい。また、センサ250が検知する照度が所定の値以下になった場合、駆動回路200に流れる電流値を通常の値に戻すことで、消灯していた発光部150を点灯させてもよい。
また、照明装置100cは、センサ250に代えて、照明装置100cの動作を制御するための信号を受信する受信機260を有してもよい。この場合、受信機260が受信した信号に応じて、発光部150に流れる電流が制御されてもよい。
受信機260は、例えば、照明装置100cの電源のオン及びオフを制御するためのリモコンから、赤外線によって送信される信号を受け取る受光部を有してもよい。
この場合、受信機260は、例えば、照明装置100cの電源がオンである状態において、電源オフを示す信号をリモコンから受け取った場合、駆動回路200に流れる電流値を所定の値まで下げる。なお、当該所定の値は、受信機260が動作可能な電流値である。
駆動回路200は、供給される電流値が所定の値まで下げられた場合、発光部150への発光のための電力供給を停止する。その結果、発光部150が消灯する。
その後、受信機260が、電源オンを示す信号をリモコンから受け取った場合、受信機260は通常の通電状態に戻り、その結果、駆動回路200に流れる電流値が通常の値に戻される。これにより、駆動回路200から発光部150に、発光に必要な電力が供給される。
なお、上記の、センサ250(または受信機260)及び駆動回路200の電気的な接続関係及び動作は一例であり、例えば、センサ250(または受信機260)は、自身の動作に必要な電力の供給を、駆動回路200から受けてもよい。
この場合、センサ250は、検知結果に対応する信号を、信号線(図示せず)を介して駆動回路200に送信し、駆動回路200は、センサ250からの信号に応じて、発光部150への電力の供給及びその停止を制御してもよい。また、受信機260は、リモコンから受け取った信号に対応する信号を、信号線(図示せず)を介して駆動回路200に送信し、駆動回路200は、受信機260からの信号に応じて、発光部150への電力の供給及びその停止を制御してもよい。つまり、電流制御そのものは駆動回路200が行い、その電流制御のトリガとなる制御信号を、センサ250または受信機260が駆動回路200に与えてもよい。
また、本変形例では、発光部150の点灯及び消灯の一方から他方への切り替えの動作について説明したが、センサ250による検知結果または受信機260が受信した信号に基づいて、発光部150の調光制御または調色制御が行われてもよい。
本変形例に係る照明装置100cには、センサ250または受信機260が備えられており、これにより、照明装置100cの周囲の状態、または、外部から送信される信号に基づいて、発光部150の動作制御を行うことが可能である。また、センサ250または受信機260は、駆動回路200を収容する第一取付部110に配置されるため、例えば、電力線または信号線の配線を単純化することができる。
(実施の形態1の変形例4)
図13Aは、実施の形態1の変形例4に係る照明装置100dの構成概要を示す下面図である。
図13Bは、実施の形態1の変形例4に係る照明装置100dにおける配線例を示すブロック図である。
図13A及び図13Bに示す照明装置100dは、第二取付部120がセンサ250を有する点に特徴を有する。センサ250は、上記変形例3で説明したように、照明装置100cの周囲の状態を検知する機能を有しており、例えば、人感センサまたは照度センサ等によって実現される。
第二取付部120に備えられたセンサ250は、図12Bに示すように、駆動回路200とセンサ250とは直列に接続されており、検知結果に応じて、発光部150に流れる電流が制御される。
具体的な動作は、上記変形例3で説明した動作と同じである。すなわち、センサ250が人感センサである場合、センサ250は、人間の存在を検知しない状態となることで、駆動回路200に流れる電流値を所定の値まで下げる。これにより、発光部150は消灯する。また、センサ250は、人間の存在を検知した場合、駆動回路200に流れる電流値を通常の値まで戻す。これにより、発光部150は点灯する。
また、センサ250が照度センサである場合も同様に、センサ250の検知結果に従って発光部150に流れる電流が制御され、これにより、発光部150の状態は、点灯及び消灯の一方から他方に切り替えられる。
また、照明装置100dは、センサ250に代えて、照明装置100dの動作を制御するための信号を受信する受信機260を有してもよい。この点についても、上記変形例3と同じであり、受信機260は、例えば、リモコンから赤外線によって送信される送信される信号を受け取る受光部を有する。
この場合、受信機260が受信する信号に従って発光部150に流れる電流が制御され、これにより、発光部150の状態は、点灯及び消灯の一方から他方に切り替えられる。
また、センサ250または受信機260は、自身の動作に必要な電力の供給を駆動回路200から受けてもよい点、電流制御そのものは駆動回路200が行ってもよい点、及び、発光部150の調光制御等が行われてもよい点についても、上記変形例3と同じである。
本変形例に係る照明装置100dには、センサ250または受信機260が備えられており、これにより、照明装置100dの周囲の状態、または、外部から送信される信号に基づいて、発光部150の動作制御を行うことが可能である。また、センサ250または受信機260は、駆動回路200が収容されていない第二取付部120に配置される。そのため、例えば、第一取付部110と共通化された構造を有する第二取付部120の内部空間を有効に利用して、センサ250または受信機260を配置することができる。
(実施の形態1の変形例5)
図14Aは、実施の形態1の変形例5に係る照明装置100eの特徴的な部分を示す斜視図である。
なお、図14Aにおいて、器具本体50は、第一開口55を含む端部のみを切断して図示し、当該端部よりも手前側(X軸正側)の部分の図示は省略している。また、第一取付部110の本体(駆動回路200を収容する箱体の部分)は、第一収容部111と第二収容部112との組み合わせ(図6参照)によって構成されているが、図14Aでは簡易的に図示されている。
図14Bは、実施の形態1の変形例5に係る爪部117と器具本体50との構造的な関係を示す断面図である。
図14A及び図14Bに示す照明装置100eは、第一取付部110が有する爪部117の形状及び構造に特徴を有する。
爪部117は、発光部150(照明装置100e)の長手方向(X軸方向)に交差する方向の幅を変化させることで、器具本体50の第一開口55に挿入され、かつ、第一開口55に掛止することができる。
具体的には、爪部117は、Y軸方向に弾性変形する変形部117aをY軸方向の両端に有する。また、変形部117aは、図14Bに示すように、第一取付部110の本体に近づくほど、爪部117におけるY軸方向の中心に近づくように傾いた傾斜面を有している。
爪部117が有する一対の変形部117aが第一開口55に挿入され、復元力によって開こうとする場合、これら変形部117aの傾斜面が、第一開口55の周縁に当接することで、復元力が、第一取付部110の本体を、配置面51に押し当てる力として作用する。これにより、例えば、第一取付部110の、器具本体50に対するガタツキが抑制される。
また、爪部117は、図14Aに示すように、一対の電線60と接続される一対の受電部117bを有している。
受電部117bは、実施の形態1に係る受電部205と同じく、例えば速結端子によって実現されており、受電部117bと駆動回路200とは例えばリード線によって電気的に接続されている。
つまり、一対の電線60が、一対の受電部117bに差し込まれることで、駆動回路200と一対の電線60とが電気的に接続される。
具体的には、例えば照明装置100eを器具本体50に取り付ける前に、第一開口55から引き出された一対の電線60が、一対の受電部117bに差し込まれる。その後、照明装置100eが器具本体50に取り付けられる。
また、例えば、一対の電線60に接続された一対のピンを、器具本体50の内部の所定の位置に固定しておき、爪部117を、第一開口55に挿入することで、当該一対のピンを一対の受電部117bに差し込むことも可能である。
なお、図14A及び図14Bでは、第二取付部120は図示されていないが、第二取付部120も、第一取付部110と同様に爪部117を有してもよい。
このように、本変形例に係る照明装置100eは、第一開口55から器具本体50の内部に挿入される爪部117に、電線60と接続される受電部117bを有している。そのため、例えば、駆動回路200に、受電部117bとしての速結端子を実装する必要がなく、これにより、駆動回路200を比較的に小型にすることが可能である。
なお、爪部117が受電部117bを有することは必須ではなく、爪部117にZ軸方向に貫通する貫通孔を設け、この貫通孔に挿入された電線60が、例えば駆動回路200に実装された受電部205(図6参照)に接続されてもよい。
(実施の形態1の変形例6)
図15は、実施の形態1の変形例6に係る第一取付部110及び第二取付部120aの外観を示す斜視図である。
図15に示す照明装置100fは、第二取付部120aが、実施の形態1に係る第二取付部120(図4参照)と比較すると単純な構造である点に特徴を有する。
本変形例に係る第二取付部120aは、発光部150の端部に固定される固定部123と、第二開口56(図2参照)に掛止する掛止片部125aを有する。掛止片部125aは、第二開口56の周縁に引っ掛かるように突出した部分を有している。
照明装置100fを、器具本体50に取り付ける場合、第二取付部120aの掛止片部125aを第二開口56に掛止させ、その後、第一取付部110の一対の爪部115を弾性変形させながら、第一開口55に掛止する。
このように、照明装置100fを器具本体50に取り付けるための両端の構造の一方を、弾性を利用した構造とし、他方を、開口に引っ掛けるだけの単純な構造としてもよい。
また、照明装置100fにおいて、第二取付部120aの側に駆動回路200等の部品を配置する必要がない場合、第二取付部120aは、少なくとも固定部123と掛止片部125aとを有していればよい。
このように、第二取付部120aを単純な構造とすることで、例えば、第二取付部120aの作製に用いられる樹脂の量を比較的に少なくすることができ、このことは、照明装置100fの生産コスト等の観点から有利である。
(実施の形態2)
上記実施の形態1に係る照明装置100では、例えばガラス管である管状部材151に発光モジュール20が収容されているが、発光モジュール20を収容する筐体は様々な態様を採用し得る。
そこで、実施の形態2として、基台とカバー部材とを有する筐体に発光モジュール20が収容された照明装置101について、実施の形態1に係る照明装置100との差分を中心に説明する。
図16は、実施の形態2に係る照明器具11の外観を示す斜視図である。
図17は、実施の形態2に照明器具11を、器具本体50と照明装置101とに分離した状態で示す斜視図である。なお、図17では、発光部160の内部構造を図示するために、カバー部材162を基台163から分離して図示している。
図18は、実施の形態2に係る発光部160及び第一取付部130の断面図である。具体的には、図18では、図16におけるB−B断面が図示されている。
図16及び図17に示すように、本実施の形態に係る照明器具11は、器具本体50と、器具本体50に取り付けられた照明装置101とを備える。照明器具11は、例えば、屋内の天井面に配置され、下方の空間を照らすための照明として使用される。
器具本体50は、上記実施の形態1で説明したように、例えばG13口金に対応した2つのソケットを有する一般的な蛍光ランプ用の器具本体からこれらソケットを取り外すことで得られている。具体的には、器具本体50の配置面51には、ソケットが内方から外方に向けて突出する状態で取り付けられていた第一開口55と第二開口56とが存在する。
照明装置101は、器具本体50の配置面51側に取り付けられる照明装置である。照明装置101は、配置面51に沿った方向に長尺状の発光部160を有し、発光部160は、1以上の発光素子22を有する。なお、発光部160は、第一開口55と第二開口56とを結ぶ方向に長尺状である、と表現することもできる。
発光部160は、長尺状の外装体161と、外装体161に収容された発光モジュール20とを備える。外装体161は、発光モジュール20を収容する長尺状の筐体の少なくとも一部を構成する部材である。本実施の形態では、外装体161は、金属製かつ長尺状の基台163と、基台163に配置された発光モジュール20を覆うように設けられた、透光性を有するカバー部材162とを含む。
基台163は、アルミニウム等の金属を素材とする部材であり、図18に示すように、発光モジュール20の基板21の裏面と面接触した状態で、発光モジュール20を支持する。そのため、基台163は、発光モジュール20で発生した熱を効率よく放出するためのヒートシンクとして機能する。
カバー部材162は、PMMAまたはPC等の透光性を有する樹脂で形成されており、例えば、シリカまたは炭酸カルシウム等の光拡散材を含有することで、光拡散機能を有している。
なお、カバー部材162は、光拡散機能を有しなくてもよい。また、カバー部材162の素材としては、樹脂に限られず、例えばガラスが採用されてもよい。
発光モジュール20は、上記実施の形態1で説明したように、長尺状の基板21と、基板21に実装された複数の発光素子22とを有する。本実施の形態では、発光モジュール20は、発光素子22として、固体発光素子の一例であるSMD型LED素子を有している。つまり、本実施の形態に係る照明装置101は、直管形LEDランプの一種である。
このように複数のLEDを光源として有する発光部160の長手方向の両端部には、照明装置101を器具本体50に取り付けるための取付部が固定されている。
具体的には、照明装置101は、発光部160の長手方向の両端部の一方の端部に固定された第一取付部130と、他方の端部に固定された第二取付部140とを備える。
第一取付部130及び第二取付部140は、発光部160の、長手方向(X軸方向)と交差する方向の側方に固定されている。本実施の形態では、第一取付部130及び第二取付部140は、発光部160の、照明装置101が器具本体50に取り付けられた場合における配置面51の側(Z軸正側)に固定されている。
つまり、照明装置101が器具本体50に取り付けられた場合、第一取付部130及び第二取付部140は、発光部160と器具本体50との間に位置する。
また、第一取付部130は、器具本体50の配置面51に設けられた第一開口55に取り付けられ、第二取付部140は、器具本体50の配置面51に設けられた第二開口56に取り付けられる。
第一取付部130及び第二取付部140は、実施の形態1に係る第一取付部110及び第二取付部120と共通する構造を有している。
具体的には、第一取付部130は第一開口55に掛止するための爪部135を有しており、第二取付部140は第二開口56に掛止するための爪部145を有している。爪部135は、弾性変形することで第一開口55に挿入され、かつ、第一開口55に掛止する。爪部145は、弾性変形することで第二開口56に挿入され、かつ、第二開口56に掛止する。つまり、照明装置101は、ネジ等の固定用の別部品を用いることなく器具本体50に取り付けることが可能である。
また、本実施の形態では、第一取付部130は、第一開口55を介して供給される電力を受け取る受電部205(例えば、図6参照)を有している。第一取付部130はさらに、受電部205と電気的に接続され、発光部160に発光のための電力を供給する駆動回路200を有している。
本実施の形態に係る受電部205は、実施の形態1と同じく、駆動回路200に実装された速結端子により実現されおり、受電部205は、第一開口55から引き出された電線60と電気的に接続されることで、第一開口55を介して供給される電力を受け取る。これにより、駆動回路200に電力が供給され、駆動回路200は、発光部160に発光のための電力を供給することができる。
なお、第一取付部130に収容された駆動回路200には、上記実施の形態1と同じく、例えば商用電源から供給される交流電力が供給され、駆動回路200は、発光モジュール20に、変換後の直流電力を供給する。また、本実施の形態では、直管形LEDランプである照明装置101に対する給電方式として片側給電方式が採用されている(例えば、図7参照)。
第一取付部130は、図18に示すように、組み合わされることで駆動回路200を収容する空間を形成する、第一収容部131及び第二収容部132を有する。なお、本実施の形態では、第二取付部140も同様に2つの箱体(第一収容部及び第二収容部)が組み合わされることで構成されている。
第一取付部130の、発光部160側の面には、発光部160の端部に固定される固定部133が配置されており、第二取付部140の、発光部160側の面には、発光部160の端部に固定される固定部143が配置されている。
以上説明したように、本実施の形態に係る照明装置101は、器具本体50の配置面51側に取り付けられる照明装置101であって、配置面51に沿った方向に長尺状の発光部160と、発光部160の長手方向の両端部に固定される第一取付部130及び第二取付部140を備える。発光部160は、1以上の固体発光素子(発光素子22)を有する。
第一取付部130は、配置面51に設けられた第一開口55に取り付けられ、第二取付部140は、配置面51に設けられた第二開口56に取り付けられる。また、第一取付部130及び第二取付部140は、発光部160の、長手方向と交差する方向の側方に固定されており、第一取付部130は、第一開口55を介して供給される電力を受け取る受電部205を有する。
このように、本実施の形態に係る照明装置101は、上記実施の形態1に係る照明装置100と共通する構造上の特徴を有している。これにより、例えば既存の照明器具が備える蛍光ランプを、直管形LEDランプである照明装置101に容易に置き換えることができる。
なお、実施の形態2に係る照明装置101の構造は、図16〜図18によって示される構造に限定されない。そこで、照明装置101についての変形例を、図19及び図20を用いて説明する。
(実施の形態2の変形例)
図19は、実施の形態2の変形例に係る第一取付部130aの分解斜視図である。
図20は、実施の形態2の変形例に係る第一取付部130aの内部構造を示す図である。なお、図20では、第一取付部130aの一部を切り欠くことで、第一取付部130aの内部が図示されている。
なお、図19及び図20では、第一取付部130aの内部に収容される駆動回路200、及び、第一取付部130aが固定される発光部160の図示は省略されている。
図19及び図20に示す第一取付部130aは、上記実施の形態2に係る第一取付部130に代えて照明装置101に備えられる部材である。
図19及び図20に示すように、第一取付部130aは、第一収容部131と第二収容部132とを有する。第一収容部131及び第二収容部132が組み合わされることで駆動回路200を収容する空間が形成される。
第一収容部131には、電線孔131aが設けられており、電線孔131aに挿入された一対の電線60(図17参照)が駆動回路200と接続される。また、第二収容部132には、駆動回路200と発光部160とを接続するリード線を貫通させる貫通孔132aが設けられている。
第一収容部131と第二収容部132とは、突起136aと、突起136aが嵌め合わされる嵌合部136bとによって結合される。
具体的には、図19に示すように、第二収容部132に4つの嵌合部136bが設けられ、第一収容部131に4つの突起136aが設けられている。なお、図19では、第一収容部131の手前側(Y軸負側)の面の2つの突起136aが図示されているが、第一収容部131の奥側(Y軸負側)の面にも2つの突起136aが設けられている。
本実施の形態では、これら複数組の突起136a及び嵌合部136bの、弾性変形を伴う嵌め合いにより、第一取付部130aが組み立てられる。
また、本変形例に係る第一取付部130aはさらに、特徴的な構成要素として、組み合わされた状態の第一収容部131及び第二収容部132を第一開口55(図17参照)に取り付ける取付部材138を有している。
取付部材138は、第二収容部132を支持する支持部138b、及び、支持部138bに支持された第二収容部132と配置面51(図17参照)との間に第一収容部131が挟まれた状態で第一開口55に掛止する爪部138aを含む。
本実施の形態では、例えば長尺状の金属板に対して折り曲げ等の加工を施すことで、図18及び図19に示すような、両端に爪部138aを有する取付部材138が作製されている。なお、取付部材138の素材は金属に限定されず、例えば樹脂が取付部材138の素材として採用されてもよい。
取付部材138は、具体的には、図20に示すように、それぞれが爪部138aを有する2本の脚が、第二収容部132に形成された取付孔132bを貫通し、支持部138bが第二収容部132に当接することで、第二収容部132を支持する。また、2つの爪部138aのそれぞれは、第一収容部131に形成された爪孔131bから外方に露出する。
外方に露出した2つの2つの爪部138aの間の距離は、取付部材138が弾性変形することで狭められ、この状態で、2つの爪部138aが第一開口55に挿入される。その後、取付部材138の復元力により爪部138aの間の距離が広げられ、その結果、2つの爪部138aのそれぞれは第一開口55に掛止する。
このように、取付部材138は、支持部138bに支持された第二収容部132と、配置面51との間に第一収容部131が挟まれた状態で、第一収容部131及び第二収容部132を第一開口55に取り付けることができる。
つまり、取付部材138は、第二収容部132を器具本体50に対して直接的に取り付けることができる。
ここで、実施の形態2に係る発光部160は、発光モジュール20を収容する外装体161を有し、外装体161は、金属製かつ長尺状の基台163を含んでいる。そのため、発光部160の重量が比較的大きくなることも考えられる。
本変形例に係る第一取付部130aは、取付部材138によって、発光部160が固定される第二収容部132を、器具本体50に対して直接的に取り付けることができる。つまり、発光部160の重量によって、第一収容部131と第二収容部132との結合部分(突起136a及び嵌合部136b)に掛けられる負荷を低減させることができる。これにより、例えば発光部160の重量が比較的大きい場合であっても、照明装置101は、器具本体50に対して安定的に取り付けられる。
なお、本変形例では、第一取付部130aが取付部材138を有する場合について説明したが、第二取付部140が取付部材138を有してもよい。つまり、発光部160の両端の取付部の少なくとも一方に本変形例に係る取付部材138が備えられることで、照明装置101の器具本体50に対する安定性が向上される。
(実施の形態の補足)
以上、本発明に係る照明装置について、実施の形態1及び2に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態1及び2並びにこれらの変形例に限定されるものではない。
例えば、第一取付部110等の取付部の位置は、発光部150(160)と配置面51との間に限定されない。例えば、発光部150(160)のY軸方向(例えば図1参照)の側方に取付部が固定されていてもよい。
また、例えば、器具本体50の2つの開口(55、56)に取り付けられる2つの取付部のY軸方向の両側のそれぞれに発光部150(160)が配置されてもよい。つまり、照明装置100(101)は、複数の発光部150(160)を備えてもよい。
また、例えば、発光部150(160)に発光のための電力を供給する駆動回路200は、第一取付部110等の取付部とは別体の回路ケースに収容されてもよい。
また、例えば、発光モジュール20が有する発光素子22は、SMD型LED素子であるとしたが、これに限らない。例えば、ベアチップが基板上に直接実装されたCOB(Chip On Board)型の発光モジュールが、発光部150(160)に備えられてもよい。
この場合、例えば、複数のLEDチップを一括または個別に封止する封止部材であって、上述の黄色蛍光体等の波長変換材を含む封止部材を配置することで、複数のLEDチップからの光の波長を所定の波長に変換させてもよい。
また、発光モジュール20が発光素子22として採用とする固体発光素子はLEDに限定されず、半導体レーザ、有機EL(Electro Luminescence)、または無機EL等の固体発光素子が発光素子22として採用されてもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
例えば、実施の形態1の変形例1〜6それぞれの特徴的な構造を、実施の形態2に係る照明装置101が採用してもよい。また、例えば、実施の形態2の変形例に係る第一取付部130aの特徴的な構造を、実施の形態1に係る第一取付部110及び第二取付部120が採用してもよい。