JP6435569B2 - 強誘電体セラミックス - Google Patents

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Description

本発明は、強誘電体セラミックスに関する。
従来のPb(Zr,Ti)O3(以下、「PZT」という。)ペロブスカイト型強誘電体セラミックスの製造方法について説明する。
4インチSiウエハ上に膜厚300nmのSiO2膜を形成し、このSiO2膜上に膜厚5nmのTiOX膜を形成する。次に、このTiOX膜上に例えば(111)に配向した膜厚150nmのPt膜を形成し、このPt膜上にスピンコーターによってPZTゾルゲル溶液を回転塗布する。この際のスピン条件は、1500rpmの回転速度で30秒間回転させ、4000rpmの回転速度で10秒間回転させる条件である。
次に、この塗布されたPZTゾルゲル溶液を250℃のホットプレート上で30秒間加熱保持して乾燥させ、水分を除去した後、さらに500℃の高温に保持したホットプレート上で60秒間加熱保持して仮焼成を行う。これを複数回繰り返すことで膜厚150nmのPZTアモルファス膜を生成する。
次いで、このPZTアモルファス膜に加圧式ランプアニール装置(RTA: rapidly thermal anneal)を用いて700℃のアニール処理を行ってPZT結晶化を行う。このようにして結晶化されたPZT膜はペロブスカイト構造からなる(例えば特許文献1参照)。
WO2006/087777
本発明の一態様は、良好な圧電特性を有する圧電体膜を得ることを課題とする。
以下に、本発明の種々の態様について説明する。
[1]第1の積層膜と、
前記第1積層膜上に形成された圧電体膜と、
を具備し、
前記第1積層膜は、第1のZrO膜とXO膜が順次N回繰り返して形成され、前記N回繰り返して形成された膜上に第2のZrO膜が形成されたものであり、
前記Xは、Ca、MgまたはHfであり、
前記Yは1または2であり、
前記Nは1以上の整数であることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[2]上記[1]において、
前記第1積層膜のX/(Zr+X)の比率が33%未満であることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[3]上記[1]または[2]において、
前記第1積層膜と圧電体膜との間には、体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜と当該酸化物膜上に形成されたPt膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[4]上記[1]乃至[3]のいずれか一項において、
前記第1積層膜と前記圧電体膜との間には、SrTiO膜とSrRuO膜を積層した第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
なお、第2積層膜は、SrTiO膜上にSrRuO膜が形成された積層膜と、SrRuO膜上にSrTiO膜が形成された積層膜の両方を含む意味である。
[5]第1のZrO膜とY膜と第2のZrO膜を順に積層した第3積層膜と、
前記第3積層膜上に形成された、SrTiO膜とSrRuO膜を積層した第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜と、
前記第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜上に形成された圧電体膜と、
を具備することを特徴とする強誘電体セラミックス。
[6]上記[5]おいて、
前記第3の積層膜と前記第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜との間には、体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜と当該酸化物膜上に形成されたPt膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[7]上記[3]または[6]において、
前記酸化物膜と前記Pt膜との間に体心立方格子構造を有する金属結晶膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[8]上記[3]、[6]及び[7]のいずれか一項において、
前記体心立方格子構造を有する金属結晶は、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ルビジウム(Rb)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ユウロピウム(Eu)の群から選択された一の金属結晶であることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[9]上記[1]乃至[4]のいずれか一項において、
前記Si基板と前記第1積層膜との間、もしくは前記第1積層膜と前記圧電体膜との間に、第1のZrO膜とY膜を積層した第3積層膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[10]上記[4]または[5]において、
前記第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜と前記圧電体膜との間にチタン酸鉛膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[11]上記[1]乃至[4]、[9]のいずれか一項において、
前記第1積層膜と前記圧電体膜との間に形成された電極膜を有することを特徴とする強誘電体セラミックス。
[12]上記[11]において、
前記電極膜は、前記第2のZrO膜と接することを特徴とする強誘電体セラミックス。
[13]上記[5]において、
前記第3の積層膜と前記第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜との間に形成された電極膜を有することを特徴とする強誘電体セラミックス。
[14]上記[11]乃至[13]のいずれか一項において、
前記電極膜は酸化物または金属からなることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[15]上記[11]乃至[13]のいずれか一項において、
前記電極膜はPt膜またはIr膜であることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[16]上記[1]乃至[4]、[9]、[11]及び[12]のいずれか一項において、
前記第1積層膜はXSZの結晶を有し、前記XSZの結晶の(200)成分のXRD回折結果における2θXSZ(200)が下記式1を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
33.5°<2θXSZ(200)<35.5° ・・・式1
[17]上記[1]乃至[4]、[9]、[11]及び[12]のいずれか一項において、
前記第1積層膜はXSZの結晶を有し、前記XSZの結晶の(200)成分のXRD回折結果における2θXSZ(200)が下記式1'を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
33.82°<2θXSZ(200)<34.75° ・・・式1'
[18]上記[1]乃至[4]、[9]、[11]、[12]、[16]及び[17]のいずれか一項において、
前記第1積層膜はXSZの結晶を有し、前記XSZの結晶のXRD回折結果におけるdXSZ値が下記式2を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
2.52<dXSZ<2.68 ・・・式2
なお、本明細書において「dXSZ値」とは、以下のブラッグの式におけるd値のことであり、それぞれのXRD回折で現れたピーク位置より求めたそれぞれの面間隔のことである。
尚、ブラッグの式は、X線回折を結晶中の原子が作る面(原子網面)がX線を反射し、平行な別の2つの面に反射されたX線が干渉によって強め合う現象として導かれた条件のことであり、2つの面の間隔をd、X線と平面のなす角をθ、任意の整数n、X線の波長λとすると、
2dsinθ=nλ
と表される。これをブラッグの式(条件)という。
[19]上記[1]乃至[4]、[9]、[11]、[12]、[16]及び[17]のいずれか一項において、
前記第1積層膜はXSZの結晶を有し、前記XSZの結晶のXRD回折結果におけるdXSZ値が下記式2'を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
2.5815<dXSZ<2.6503 ・・・式2'
[20]上記[1]乃至[4]、[9]、[11]、[12]、[16]乃至[19]のいずれか一項において、
前記第1積層膜はXSZの結晶を有し、前記XSZの結晶の格子定数nは下記式3を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
5.05オングストローム<n<5.35オングストローム ・・・式3
[21]上記[1]乃至[4]、[9]、[11]、[12]、[16]乃至[19]のいずれか一項において、
前記第1積層膜はXSZの結晶を有し、前記XSZの結晶の格子定数nは下記式3'を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
5.1630オングストローム<n<5.3006オングストローム ・・・式3'
[22]上記[3]において、
前記第1積層膜はSi基板上に形成されており、前記Si基板、前記第1積層膜、前記体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜及び前記Pt膜それぞれは(100)に配向していることを特徴とする強誘電体セラミックス。
[23]上記[6]において、
前記第3積層膜はSi基板上に形成されており、前記Si基板、前記第3積層膜、前記体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜及び前記Pt膜それぞれは(100)に配向していることを特徴とする強誘電体セラミックス。
本発明の一態様を適用することで、良好な圧電特性を有する圧電体膜を得ることができる。
本発明の一態様に係る強誘電体セラミックスの製造方法を説明する模式的な断面図である。 図1に示す第1積層膜が有するXSZ(X:CaまたはMgまたはHf)膜の(200)のピークを示すXRDチャートである。 HSZ(ハフニアスタビライズドジルコニア)の(200)及び(400)のピークを示すXRDチャートである。 Pt/HSZのXRDチャートである。 本発明の一態様に係る強誘電体セラミックスの製造方法を説明する模式的な断面図である。 本発明の一態様に係る強誘電体セラミックスの製造方法を説明する模式的な断面図である。 本発明の一態様に係る強誘電体セラミックスの製造方法を説明する模式的な断面図である。
以下では、本発明の実施形態及び実施例について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施形態の記載内容及び実施例に限定して解釈されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一態様に係る強誘電体セラミックスの製造方法を説明する模式的な断面図である。
図1に示すように、(100)の結晶面を有するSi基板11上に、膜厚が例えば3nmのZr膜121を成膜する。この際の成膜条件は表1に示すとおりである。なお、Si基板11の表面には自然酸化膜が形成されていてもよい。
次に、Zr膜121上に第1積層膜12を形成する。第1積層膜12は、第1のZrO膜122とXO膜123が順次N回繰り返して形成され、前記N回繰り返して形成された膜上に第2のZrO膜124が形成されたものであり、XはCa、MgまたはHfであり、Yは1または2であり、Nは1以上の整数である。第1積層膜12のX/(Zr+X)の比率が33%未満であるとよい。
以下に第1積層膜12の成膜方法の一例について詳細に説明する。
第1のZrO膜122は、その膜厚が例えば3〜15nmであり、反応性蒸着法により形成される。この際の成膜条件は表1に示すとおりである。
次いで、第1のZrO膜122上に膜厚が例えば3〜15nmのXO膜123を反応性蒸着法またはスピンコート法により形成する。
次いで、XO膜123上に、上記の第1のZrO膜122とXO膜123の成膜をN回繰り返す(N:1以上の整数)。次いで、XO膜123上に膜厚が例えば3〜15nmの第2のZrO膜124を反応性蒸着法により形成する。この際の成膜条件は第1のZrO膜122の成膜条件と同様である。このようにして第1のZrO膜122とXO膜123が積層され、かつXO膜123をZrO膜が上下で挟む上下対称のサンドイッチ構造とした第1積層膜12が形成される。第1積層膜12は、第1のZrO膜122とXO膜123と第2のZrO膜124が熱拡散によってXSZ膜となってもよい。
なお、本明細書において「XSZ膜」とは、例えばジルコニア(ZrO)にCa、Mg、Hfなどを4〜15%程度添加したものをいい、またXとZrが酸素によって酸化されたXOとZrOの混合物からなる安定した状態にある膜をいうが、ZrO膜とXO膜を積層した積層膜が熱拡散によってXOとZrOの混合物となった膜も含まれる。XSZは、酸化物無添加ジルコニアに比べて強度及び靭性などの機械的特性に優れる。これは破壊の原因となる亀裂の伝播を正方晶から単斜晶への相変態によって阻害し、亀裂先端の応力集中を緩和するからである。この特異なメカニズムを「応力誘起相変態強化機構」といい、最大で正方晶の約40%が単斜晶に変態する。
また、第1積層膜12はSi基板11の(100)の結晶面と同様に(100)に配向する。この第1積層膜12は、その膜厚が100nm以下(好ましくは10nm〜50nm)であるとよく、単結晶性が極めて高い膜である。
その後、第2のZrO膜124上にc軸方向に配向した圧電体膜の一例であるPZT膜15を形成する。なお、本明細書において「PZT膜」は、Pb(Zr,Ti)O3に不純物を含有するものも含み、その不純物を含有させてもPZT膜の圧電体の機能を消滅させないものであれば種々のものを含有させてもよいものとする。
なお、本実施形態による強誘電体セラミックスは図1に示す膜構造を有しているが、以下のように変更して実施してもよい。
例えば、Si基板11と第1積層膜12との間、もしくは第1積層膜12とPZT膜15との間に、第1のZrO膜とY膜を積層した第3積層膜またはイットリアスタビライズドジルコニア(YSZ)膜を形成してもよい。
図2は、図1に示す第1積層膜が有するXSZ(X:CaまたはMgまたはHf)膜の(200)のピークを示すXRD(X-Ray Diffraction)チャートである。
図2に示すように、Hf添加の場合、ZrOにYを添加したYSZとほぼ一致する結果が得られた。
添加酸化物の主成分金属イオン半径は、Caが99pm、Mgが65pm、Hfが81pmであるので、イオン半径の大小と格子定数のシフト量が一致している。しかし、YSZに近いのはHSZ(ハフニアドープ)である。
図2によれば、第1積層膜はXSZの結晶を有し、このXSZの結晶の(200)成分のXRD回折結果における2θXSZ(200)が下記式1(好ましくは下記式1')を満たすとよいことがわかる。
33.5°<2θXSZ(200)<35.5° ・・・式1
33.82°<2θXSZ(200)<34.75° ・・・式1'
また、第1積層膜はXSZの結晶を有し、このXSZの結晶のXRD回折結果におけるdXSZ値が下記式2(好ましくは下記式2')を満たすとよい。これにより、c軸方向に配向した結晶の量または割合を増加させることができる。なお、下記式2、式2'の数値は実験によって求めた値である。
2.52<dXSZ<2.68 ・・・式2
2.5815<dXSZ<2.6503 ・・・式2'
また、第1積層膜はXSZの結晶を有し、このXSZの結晶の格子定数nは下記式3(好ましくは下記式3')を満たすとよい。これにより、c軸方向に配向した結晶の量または割合を増加させることができる。なお、下記式3、式3'の数値は実験によって求めた値である。
5.05オングストローム<n<5.35オングストローム ・・・式3
5.1630オングストローム<n<5.3006オングストローム ・・・式3'
図3は、HSZ(ハフニアスタビライズドジルコニア)の(200)及び(400)のピークを示すXRDチャートの一例である。
図4は、Pt/HSZのXRDチャートである。
本実施形態によれば、上述した第1積層膜12上に圧電体膜としてのPZT膜15を形成することにより、良好な圧電特性を有する圧電体膜を得ることができる。
(第2の実施形態)
図5及び図6は、本発明の一態様に係る強誘電体セラミックスの製造方法を説明する模式的な断面図である。図5及び図6に示すPt膜13、SrTiO膜14及びc軸方向に配向した圧電体膜の一例としてのPZT膜15それぞれは結晶毎に模式的に示したものである。
図5に示すように、(100)の結晶面を有するSi基板11上に第1積層膜12を形成する。第1積層膜12は、第1の実施形態と同様に、第1のZrO膜とXO膜が順次N回繰り返して形成され、前記N回繰り返して形成された膜上に第2のZrO膜が形成されたものであり、XはCa、MgまたはHfであり、Yは1または2であり、Nは1以上の整数である。第1積層膜12のX/(Zr+X)の比率が33%未満であるとよい。なお、Si基板11の(100)の結晶面上には、SiO膜やTiO膜などの酸化膜が形成されていてもよい。また、Si基板11と第1積層膜12の間にZr膜を形成してもよい。
また、本実施形態では、Si基板11上に第1積層膜12を形成しているが、第1積層膜12に限定されるものではなく、第1積層膜以外の(100)の配向膜をSi基板11上に形成してもよい。ここでいう(100)の配向膜とは、Si基板11の(100)の結晶面と同様に(100)に配向する膜をいう。
また、本実施形態では、Si基板11上に第1積層膜12を形成しているが、この第1積層膜12に代えてXSZ(X:CaまたはMgまたはHf)膜をSi基板11上に形成してもよい。その場合、Zr単結晶の蒸着材料を用いた電子ビームによる蒸着法によってSi基板11の(100)の結晶面上にZr膜を成膜し、その後、Zr単結晶及びX(CaまたはMgまたはHf)の蒸着材料を用いた電子ビームによる蒸着法によってZr単結晶及びXを蒸発させることにより、Zr単結晶及びXが蒸発した材料が700℃以上に加熱されたSi基板11上で酸素と反応して酸化物となってXSZ膜がZr膜上に成膜される。このXSZ膜はSi基板11の(100)の結晶面と同様に(100)に配向する。このXSZ膜は、単結晶性が極めて高い膜である。また、XSZ膜の膜厚は2nm〜100nm(好ましくは10nm〜50nm)であるとよい。
また、本実施形態では、Si基板11上に第1積層膜12を形成しているが、第1積層膜12に代えて、Si基板11上に第1のZrO膜とY膜と第2のZrO膜を順に積層した第3積層膜を形成するように変形して実施してもよい。その場合、第3積層膜の成膜方法は、上述した第1積層膜12の成膜方法において、「X(CaまたはMgまたはHf)」を「Y」に読み替えた方法を用いればよい。
また、上述した変形実施では、Si基板11上に第3積層膜を形成しているが、この第3積層膜に代えてYSZ膜をSi基板11上に形成してもよい。その場合、Zr単結晶の蒸着材料を用いた電子ビームによる蒸着法によってSi基板11の(100)の結晶面上にZr膜を成膜し、その後、Zr単結晶及びYの蒸着材料を用いた電子ビームによる蒸着法によってZr単結晶及びYを蒸発させることにより、Zr単結晶及びYが蒸発した材料が700℃以上に加熱されたSi基板11上で酸素と反応して酸化物となってYSZ膜がZr膜上に成膜される。このYSZ膜はSi基板11の(100)の結晶面と同様に(100)に配向する。このYSZ膜は、単結晶性が極めて高い膜である。また、YSZ膜の膜厚は2nm〜100nm(好ましくは10nm〜50nm)であるとよい。
なお、本明細書において「YSZ膜」とは、YとZrが酸素によって酸化されたYとZrOの混合物からなる安定した状態にある膜をいうが、ZrO膜とY膜を積層した積層膜が熱拡散によってYとZrOの混合物となった膜も含まれる。広義にはZrOに数%のYOを混合したもの(Zrの酸化数を安定化するため)で良く知られているのはZrOが8%添加されたもの、或いはZrに数%のYを添加した合金を酸化したもので、これも良く知られているのはZrに8%Yを添加した合金を酸化したものである。
また、Siの格子定数の一例は0.543nmである。
上記のように第1積層膜12を成膜した後に、第1積層膜12上にエピタキシャル成長によるPt膜13を形成する。Pt膜13は、第1積層膜12と同様に(100)に配向している。Pt膜13は電極膜として機能するとよい。なお、Pt膜13は、Pt以外の電極膜であってもよい。この電極膜は、例えば酸化物または金属からなる電極膜でもよいし、Pt膜またはIr膜でもよい。
また、Ptの格子定数の一例は0.3923nmである。
次に、Pt膜13上にスパッタリングによりSrTiO膜14を形成する。この際のスパッタ成膜条件は以下のとおりである。
成膜圧力 :4Pa
成膜基板温度:常温
成膜時のガス:Ar
Ar流量 :30sccm
RF出力 :300W(13.56MHz電源)
成膜時間 :6分(膜厚50nm)
ターゲット :SrTiO焼結体
この後、SrTiO膜14を加圧酸素雰囲気でRTA(Rapid Thermal Anneal)により結晶化する。この際のRTAの条件は以下のとおりである。
アニール温度:600℃
導入ガス :酸素ガス
圧力 :9kg/cm2
昇温レート :100℃/sec
アニール時間:5分
SrTiO膜14は、ストロンチウムとチタンの複合酸化物で、ペロブスカイト構造をとる化合物である。
SrTiOの格子定数の一例は0.3905nmである。なお、SrTiOの結晶はサイコロ(立方体)のような形状を有している。
なお、本実施形態では、Pt膜13上にSrTiO膜14を形成するが、SrTiO膜14に代えてSrRuO膜をPt膜13上にスパッタリングにより形成してもよい。SrRuO膜は、ストロンチウムとルテニウムの複合酸化物で、ペロブスカイト構造をとる化合物である。
また、本実施形態では、Pt膜13上にSrTiO膜14を形成するが、SrTiO膜14に代えて、SrTiO膜とSrRuO膜を積層した第2積層膜をPt膜13上に形成してもよい。
この後、SrTiO膜14上に鉛が不足したPZTアモルファス膜またはストイキオメトリの組成のPZTアモルファス膜を形成し、このPZTアモルファス膜を加圧酸素雰囲気で熱処理することにより、PZTアモルファス膜を結晶化したPZT膜15をSrTiO膜14上に形成する。なお、鉛が不足したPZTアモルファス膜中の鉛量は、PZTアモルファス膜がストイキオメトリの組成である場合の鉛量を100原子%としたのに対して80原子%以上95原子%以下であるとよい。
以下にPZT膜15の形成方法の一例について詳細に説明する。
PZT膜形成用ゾルゲル溶液としては、ブタノールを溶媒とする鉛が70%〜90%不足した量添加された、濃度10重量%濃度のE1溶液を用いた。
このゾルゲル溶液に、ジメチルアミノエタノールというアミノ基を有するアルカリ性アルコールを、体積比で、E1ゾルゲル溶液:ジメチルアミノエタノール=7:3の割合で添加したところ、pH=12と強アルカリ性を示した。
上記、本溶液を用いて、PZTアモルファス膜のスピンコート形成を行った。スピンコーターはミカサ株式会社製MS-A200を用いて行った。先ず800rpmで5秒、1500rpmで10秒回転させた後、徐々に10秒で3000rpmまで回転を上昇させた後、150℃のホットプレート(アズワン株式会社製セラミックホットプレートAHS-300)上に5min、大気中で放置した後、300℃のホットプレート(同AHS-300)上で10min、同じく大気中で放置した後、室温まで冷却した。これを5回繰り返すことで、所望の膜厚200nmのPZTアモルファス膜をSrTiO膜14上に形成した。これを複数枚作製した。
次いで、上記のPZTアモルファス膜を、加圧酸素雰囲気で熱処理することにより、PZTアモルファス膜を結晶化したPZT膜15をSrTiO膜14上に形成する。なお、PZTの格子定数の一例は0.401nmである。
PZT膜15は、c軸方向16aに配向した結晶15aとa軸方向16bに配向した結晶15bを有している。c軸の軸長はa軸の軸長より6%程度長い。
上記のようにPZT膜15を形成した後に、PZT膜15に対向する位置にプラズマを形成することにより、PZT膜15にポーリング処理を行う。これにより、図6に示すように、PZT膜15中のc軸方向16aに配向した(001)の結晶15aの量を増加させることができる。
PZT膜15中のc軸方向16aに配向した(001)の結晶15aの量をCとし、PZT膜15中のa軸方向16bに配向した(100)の結晶15bの量をAとした場合に下記式4を満たすとよい。
C/(A+C)≧0.1(好ましくは、C/(A+C)≧0.20、より好ましくは、C/(A+C)≧0.25、更に好ましくは、C/(A+C)≧0.33) ・・・式4
なお、本明細書において、「c軸方向に配向した」とは、基板表面(配向面)に垂直方向(配向方向)にc軸が存在することを意味し、「a軸方向に配向した」とは、基板表面(配向面)に垂直方向(配向方向)にa軸が存在することを意味する。ここでいう「垂直方向(配向方向)」とは、基板表面(配向面)に完全な垂直方向だけでなく、基板表面に完全な垂直方向より20°以内ずれた方向を含む意味である。
本実施形態によれば、PZTのa軸の軸長に近い格子定数を持つSrTiO膜14をPZT膜15とPt膜13の間に配置するため、PZT膜15中のc軸方向16aに配向した結晶15aの量または割合を増加させることができる。その結果、PZT膜15においてSi基板11表面に対して垂直方向に電界をかけ、Si基板11表面に対して平行方向に動かすような圧電素子(以下、「d31を取り出す圧電素子」という。)としてPZT膜15を用いた場合の圧電特性を向上させることができる。
また、第1積層膜12、Pt膜13及びPZT膜15それぞれの膜厚が数十nm〜数μmであるのに対し、Si基板11の厚さが500μm程度と厚いこと、Pt及びPZTそれぞれの格子定数に比べてSiの格子定数が大きいことから、Pt膜13の基板表面と平行方向のPtの結晶の軸長を広げるような影響をSi基板11が与えてしまうことが考えられる。このような影響によってPZT膜15中のa軸方向16bに配向した(100)の結晶15bの量または割合が増加することが考えられる。その理由は、c軸の軸長がa軸の軸長より6%程度長いため、c軸方向16aに配向した(001)の結晶15aとなるのに比べてa軸方向16bに配向した(100)の結晶15bになる方がエネルギー的に安定した状態だからである。
これに対して、PZTのa軸の軸長に近い格子定数を持つSrTiO膜14によって上記のPtの結晶の軸長を広げるような影響と相反する影響(即ち上記のPtの結晶の軸長を広げる影響を吸収すること)を与えることができ、その結果、PZT膜15中のc軸方向16aに配向した結晶15aの量または割合を増加させることができる。その理由は、SrTiOは全ての軸長が等しい立方晶系の結晶であり、配向方向がずれたとしても上記の相反する影響を与えることができるからである。
また、本実施形態によれば、PZT膜15を形成する際に鉛が不足したPZTアモルファス膜またはストイキオメトリの組成のPZTアモルファス膜を用いるため、PZT膜15中のc軸方向16aに配向した結晶15aの量または割合を増加させることができる。その理由は、過剰鉛を添加したPZTアモルファス膜を用いた場合、その過剰鉛によって結晶化の際にPZT膜中にPbOが形成され、そのPbO上にa軸方向に配向した結晶が形成されやすいのに対し、鉛が不足したPZTアモルファス膜を用いることで、結晶化の際にPbOの形成を抑制し、それによってa軸方向に配向した結晶の量または割合を低下させることができるからである。例えば、PZTアモルファス膜がストイキオメトリの組成である場合の鉛量を100原子%としたのに対して鉛量が80原子%のPZTアモルファス膜を用いた場合、C/(A+C)=0.236程度となることが確認されている。
なお、本実施形態は、以下のように変形して実施してもよい。
<変形例>
図5に示すSrTiO膜14とPZT膜15との間にPTO膜を形成する点が第2の実施形態と異なり、その他の点は第2の実施形態と同様である。PTO膜とは、チタン酸鉛膜であり、チタン酸鉛は例えばa軸の軸長が0.3904nm、c軸の軸長が0.4043nmである。
本変形例においても第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本変形例では、SrTiO膜14とPZT膜15との間に形成されるPTO膜がPZTのa軸、c軸の軸長に近い軸長を持つため、PZT膜15中のc軸方向16aに配向した結晶15aの量または割合を増加させることができる。その結果、d31を取り出す圧電素子としてPZT膜15を用いた場合の圧電特性を向上させることができる。
また、本実施形態による強誘電体セラミックスは図5に示す膜構造を有しているが、図5に示す全ての膜が必須であるわけではなく、以下のように変更して実施してもよい。
例えば、図5に示す膜構造からPt膜13を除いた膜構造に変更してもよい。その場合は、第1積層膜12またはXSZ膜を電極膜として機能させるとよい。
(第3の実施形態)
図7は、本発明の一態様に係る強誘電体セラミックスの製造方法を説明する模式的な断面図であり、図5及び図6と同一部分には同一符号を付す。
(100)の結晶面を有するSi基板11上にSiO膜21を形成し、SiO膜21上に第1積層膜12を形成する。第1積層膜12は、第1のZrO膜122とXO膜123が順次N回繰り返して形成され、前記N回繰り返して形成された膜上に第2のZrO膜124が形成されたものであり、XはCa、MgまたはHfであり、Yは1または2であり、Nは1以上の整数であり、第1の実施形態と同様の方法で形成される。
次に、第2のZrO膜124上に、体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜の一例としてアナターゼ型のTiO膜25をスパッタリングにより低温で形成する。この際、TiO焼結体からなるスパッタリングターゲットを用い、Arガス及び13.56MHz電源のRF出力を用いる。
なお、体心立方格子構造を有する金属結晶は、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ルビジウム(Rb)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ユウロピウム(Eu)の群から選択された一の金属結晶であるとよい。
次に、TiO膜25上にTi膜26をスパッタリングにより形成する。この際、Ti焼結体からなるスパッタリングターゲットを用い、Arガス及び13.56MHz電源のRF出力を用いる。
次に、Ti膜26上に第2の実施形態と同様のエピタキシャル成長によるPt膜13を形成する。次いで、Pt膜13上に、第2の実施形態と同様のSrTiO膜、PZT膜を順に形成してもよいし、Pt膜13上に、第2の実施形態と同様のPZT膜を形成してもよい。
第2のZrO膜124上にTiO膜25を接して形成する理由は、低温で成膜したアナターゼ型のTiO膜のヤング率が205GPaで、ZrOのヤング率が200GPaであるため、両者の硬さがほぼ一致しており、且つ、TiとZrは相性の良い金属同士であるため、接合状態が良好となるからである。
また、TiO膜25上にTi膜26を接して形成する理由は、金属とその金属と同一金属の酸化物とは密着性が良好であるからである。
また、Ti膜26上にPt膜13を接して形成する理由は、TiとPtは良好な合金を作り、且つ密着性が良好であり、且つTi膜26は体心立方格子構造であるため、その上のPt膜13が(100)配向し易い効果を持つからである。
本実施形態においても第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、Pt膜13とTiO膜25との間にTi膜26を形成しているが、TiO膜25とPt膜13は密着性が良いため、Ti膜26を形成せずに、TiO膜25上にPt膜13を形成する構成としてもよい。つまり、体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜上にPt膜13を形成する構成としてよい。また、体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜上に体心立方格子構造を有する金属結晶膜を形成し、その金属結晶膜上にPt膜13を形成する構成としてよい。
なお、上述した第1乃至第3の実施形態及び変形例を適宜組合せて実施してもよい。
11 Si基板
12 第1積層膜
13 Pt膜
14 SrTiO
15 PZT膜
15a c軸方向に配向した(001)の結晶
15b a軸方向に配向した(100)の結晶
16a c軸方向
16b a軸方向
21 SiO
25 TiO
26 Ti膜
121 Zr膜
122 第1のZrO
123 XO膜(X:CaまたはMgまたはHf、Y:1または2)
124 第2のZrO

Claims (23)

  1. 第1の積層膜と、
    前記第1積層膜上に形成された圧電体膜と、
    を具備し、
    前記第1積層膜は、第1のZrO膜とXO膜が順次N回繰り返して形成され、前記N回繰り返して形成された膜上に第2のZrO膜が形成されたものであり、
    前記Xは、Ca、MgまたはHfであり、
    前記Yは1または2であり、
    前記Nは1以上の整数であることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  2. 請求項1において、
    前記第1積層膜のX/(Zr+X)の比率が33%未満であることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  3. 請求項1または2において、
    前記第1積層膜と圧電体膜との間には、体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜と当該酸化物膜上に形成されたPt膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    前記第1積層膜と前記圧電体膜との間には、SrTiO膜とSrRuO膜を積層した第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  5. 第1のZrO膜とY膜と第2のZrO膜を順に積層した第3積層膜と、
    前記第3積層膜上に形成された、SrTiO膜とSrRuO膜を積層した第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜と、
    前記第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜上に形成された圧電体膜と、
    を具備することを特徴とする強誘電体セラミックス。
  6. 請求項5において、
    前記第3の積層膜と前記第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜との間には、体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜と当該酸化物膜上に形成されたPt膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  7. 請求項3または6において、
    前記酸化物膜と前記Pt膜との間に体心立方格子構造を有する金属結晶膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  8. 請求項3、6及び7のいずれか一項において、
    前記体心立方格子構造を有する金属結晶は、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ルビジウム(Rb)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ユウロピウム(Eu)の群から選択された一の金属結晶であることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  9. 請求項1乃至4のいずれか一項において、
    前記第1積層膜の下、もしくは前記第1積層膜と前記圧電体膜との間に、第1のZrO膜とY膜を積層した第3積層膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  10. 請求項4または5において、
    前記第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜と前記圧電体膜との間にチタン酸鉛膜が形成されていることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  11. 請求項1乃至4、9のいずれか一項において、
    前記第1積層膜と前記圧電体膜との間に形成された電極膜を有することを特徴とする強誘電体セラミックス。
  12. 請求項11おいて、
    前記電極膜は、前記第2のZrO膜と接することを特徴とする強誘電体セラミックス。
  13. 請求項5において、
    前記第3の積層膜と前記第2積層膜またはSrTiO膜またはSrRuO膜との間に形成された電極膜を有することを特徴とする強誘電体セラミックス。
  14. 請求項11乃至13のいずれか一項において、
    前記電極膜は酸化物または金属からなることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  15. 請求項11乃至13のいずれか一項において、
    前記電極膜はPt膜またはIr膜であることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  16. XSZ膜と、
    前記XSZ膜上に形成された圧電体膜と、
    を具備し、
    前記Xは、Ca、MgまたはHfであり、
    記XSZの結晶の(200)成分のXRD回折結果における2θXSZ(200)が下記式1を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
    33.5°<2θXSZ(200)<35.5° ・・・式1
  17. XSZ膜と、
    前記XSZ膜上に形成された圧電体膜と、
    を具備し、
    前記Xは、Ca、MgまたはHfであり、
    記XSZの結晶の(200)成分のXRD回折結果における2θXSZ(200)が下記式1'を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
    33.82°<2θXSZ(200)<34.75° ・・・式1'
  18. 請求項16または17において、
    記XSZの結晶のXRD回折結果におけるdXSZ値が下記式2を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
    2.52<dXSZ<2.68 ・・・式2
  19. 請求項16または17において、
    記XSZの結晶のXRD回折結果におけるdXSZ値が下記式2'を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
    2.5815<dXSZ<2.6503 ・・・式2'
  20. 請求項16乃至19のいずれか一項において、
    記XSZの結晶の格子定数nは下記式3を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
    5.05オングストローム<n<5.35オングストローム ・・・式3
  21. 請求項16乃至19のいずれか一項において、
    記XSZの結晶の格子定数nは下記式3'を満たすことを特徴とする強誘電体セラミックス。
    5.1630オングストローム<n<5.3006オングストローム ・・・式3'
  22. 請求項3において、
    前記第1積層膜はSi基板上に形成されており、前記Si基板、前記第1積層膜、前記体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜及び前記Pt膜それぞれは(100)に配向していることを特徴とする強誘電体セラミックス。
  23. 請求項6において、
    前記第3積層膜はSi基板上に形成されており、前記Si基板、前記第3積層膜、前記体心立方格子構造を有する金属結晶の酸化物膜及び前記Pt膜それぞれは(100)に配向していることを特徴とする強誘電体セラミックス。
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