以下、本発明の一形態に係るゲームシステムについて説明する。図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の概要を示す図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、センターサーバ2及び複数のゲーム機GMを含んでいる。ゲーム機GMは、ネットワーク3を介してセンターサーバ2に接続されている。一例として、ゲーム機GMは、業務用(商業用)のゲーム機として構成されている。業務用のゲーム機は、有料或いは無料で所定範囲のゲームをプレイさせるゲーム機である。一例として、ゲーム機GMは、有料でカードゲームを提供する。具体的には、ゲーム機GMは、例えば、所定の対価の消費と引き換えに、その対価に応じた範囲でカードゲームを提供する。ゲーム機GMは、店舗4等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。
センターサーバ2は、一台の物理的装置によって構成される例に限らない。例えば、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なセンターサーバ2が構成されてもよい。また、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。さらに、ゲーム機GMがセンターサーバ2として機能してもよい。
また、センターサーバ2には、ネットワーク3を介して、ユーザ端末5が接続される。ユーザ端末5は、センターサーバ2から配信されるソフトウェアを実行することにより、各種の機能を発揮するネットワーク端末装置の一種である。図1の例では、ユーザ端末5の一例として、携帯電話(スマートフォンを含む)が利用されている。また、ユーザ端末5として、例えば、その他にもパーソナルコンピュータ、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のネットワーク端末装置が利用されてよい。
ネットワーク3は、一例として、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するように構成される。典型的には、WANとしてのインターネットと、LANとしてのイントラネットと、を組み合わせてネットワーク3が構成される。図1の例では、センターサーバ2及びゲーム機GMはルータ3aを介して、ユーザ端末5はアクセスポイント3bを介して、それぞれネットワーク3に接続されている。
なお、ネットワーク3は、TCP/IPプロトコルを利用する形態に限定されない。ネットワーク3として、通信用の有線回線、或いは無線回線(赤外線通信、近距離無線通信等を含む)等を利用する各種の形態が利用されてよい。或いは、ユーザ端末5とゲーム機GM等との通信は、例えば、通信用の回線(有線及び無線を含む)を利用せずに、二次元コード等、各種情報を含むように所定の規格に準拠して生成されるコード(例えば、二次元コード)を利用して実現されてよい。したがって、ネットワーク(或いは通信回線)の用語は、このようなコードを利用する通信方法等、回線を利用せずに情報の送受信をする形態を含んでいる。
センターサーバ2は、ゲーム機GM又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスとして、例えば、ゲーム機GMからユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスが提供されてよい。また、認証したユーザのプレイデータをゲーム機GMから受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機GMに提供するサービスが提供されてもよい。さらに、ゲーム機用サービスには、ネットワーク3を介してゲーム機GMのプログラム或いはデータを配信し、更新するサービス、ネットワーク3を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス等が含まれていてもよい。
また、センターサーバ2は、ネットワーク3を介してユーザ端末5のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスには、例えば、ゲーム機GMが提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービスが含まれる。また、Webサービスには、各ユーザ端末5に各種データ或いはソフトウェアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービスも含まれる。さらに、Webサービスには、その他にもユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスが含まれる。
次に、カードゲームを実現するためのゲームシステム1の制御系の要部について説明する。図2は、ゲームシステム1の制御系の要部の構成を示す図である。図2に示すように、センターサーバ2は、制御ユニット10と、記憶ユニット11と、を備えている。制御ユニット10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット10には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が接続され得るが、それらの図示は省略した。
記憶ユニット11は、制御ユニット10に接続されている。記憶ユニット11は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気テープ等の大容量記憶媒体により構成されている。記憶ユニット11には、サーバ用データ14及びサーバ用プログラム15が記憶されている。サーバ用プログラム15は、センターサーバ2がゲーム機GM及びユーザ端末5に各種のサービスを提供するために必要なコンピュータプログラムである。制御ユニット10がサーバ用プログラム15を読み取って実行することにより、制御ユニット10の内部には、ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17が設けられる。
ゲーム機サービス管理部16は、上述のゲーム機用サービスを提供するための処理を実行する。一方、Webサービス管理部17は、上述のWebサービスを提供するために必要な処理を実行する。ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
サーバ用データ14は、サーバ用プログラム15の実行に伴って参照され得るデータである。例えば、サーバ用データ14は、上述のプレイデータ、或いはID管理データを含んでいる。プレイデータは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。そして、プレイデータは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。ID管理データは、ユーザID等の各種IDを管理するためのデータである。
一方、ゲーム機GMには、コンピュータとしての制御ユニット30と、記憶ユニット31と、コードリーダ32と、プリンタPRと、が設けられている。記憶ユニット31、コードリーダ32、及びプリンタPRは、いずれも制御ユニット30に接続されている。制御ユニット30は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット30には、例えば、その他にもカードリーダ或いはコイン認証装置等の所定の対価を徴収するための周知の装置が設けられる。そして、例えば、所定の対価としてIDカード等に記録された価値或いはコイン等が使用される場合には、それらを通じて所定の対価が徴収される。同様に、制御ユニット30には、その他にも公知のゲーム機と同様に、コントロールパネル、モニタ、スピーカ等の各種の入力装置或いは出力装置が接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
コードリーダ32は、各種のコードを読み取るための周知の装置である。コードリーダ32は、例えば、ゲーム用カード8の読み取りに使用される。より具体的には、ゲーム用カード8には二次元コードが印刷されている。二次元コードは、各種の情報を含むように所定の規格に準拠して生成されるコードの一種である。そして、コードリーダ32は、各種のコードの一つとして、ゲーム用カード8の二次元コードを読み取って、その読み取り結果に応じた信号を制御ユニット30に出力する。つまり、コードリーダ32は、一例として、この二次元コードを介して、ゲーム用カード8に記録された各種の情報の取得に使用される。
プリンタPRは、画像や記号(二次元コード含む)、文字等を所定の記録媒体に印刷するための周知の印刷装置である。プリンタPRは、制御ユニット30からの出力信号に基づいて被記録媒体に、画像や記号、文字等を印刷することにより、ゲーム用カード8を生成する。また、プリンタPRは、複数の印刷方式を実行可能に構成されている。一例として、プリンタPRは、互いに異なる印刷方式を実行する通常プリンタPR1及び特別プリンタPR2を含んでいる。
具体的には、通常プリンタPR1は、通常印刷方式によりゲーム用カード8を生成する。一方、特別プリンタPR2は、特別印刷方式によりゲーム用カード8を生成する。特別印刷方式及び通常印刷方式は、例えば、印刷結果に互いに異なる効果を生じさせることにより相違している。結果として、ゲーム用カード8には、通常プリンタPR1が生成に使用された場合と特別プリンタPR2が生成に使用された場合とでは、異なる効果が生じる。
例えば、特別印刷方式は、通常印刷方式にない特別工程を含んでいる。換言すれば、特別印刷方式は、一例として、特別工程を含むことにより通常印刷方式と相違している。特別工程は、通常印刷方式では得られない特別な効果を生じさせるための工程である。また、特別な効果として、例えば、光る効果(グロス効果)が採用される。つまり、一例として、特別印刷方式は、印刷結果に光る効果を生じさせる、いわゆるグロス調の印刷を実行する特別工程を含む印刷方式である。そして、特別印刷方式と通常印刷方式との間には、一例として、特別工程を含むことにより印刷結果に異なる効果が生じる。結果として、特別プリンタPR2により生成されるゲーム用カード8は、例えば、光沢感(光る効果)が通常プリンタPR1により生成されるゲーム用カード8と相違する。
一方、記憶ユニット31は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気記録媒体や光記録媒体、フラッシュSSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶ユニット31には、ゲームプログラム34及びゲームデータ35が記憶されている。ゲームプログラム34は、ゲーム機GMがカードゲームを提供するために必要なコンピュータプログラムである。ゲームプログラム34の実行に伴って、制御ユニット30の内部には、ゲーム提供部37が設けられる。ゲーム提供部37は、カードゲームを提供するために必要な各種処理を実行する。ゲーム提供部37は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット30の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
ゲームデータ35は、ゲームプログラム34の実行に伴って参照され得るデータである。ゲームデータ35は、例えば、画像データ、ID管理データ、及びイメージデータを含んでいる。ID管理データは、一例として、必要な部分が含まれるように、少なくとも一部がセンターサーバ2から提供される。画像データは、ゲーム(ゲーム用カード8の生成を含む)に必要な各種画像を表示するためのデータである。イメージデータは、プリンタPRがゲーム用カード8を生成(印刷)するために必要なデータである。なお、ゲームデータ35は、その他にも楽曲等、各種の音声を再生するための効果音データ、上述のプレイデータ等を含み得るが、それらの図示は省略した。
次に、ゲーム用カード8について説明する。図3は、ゲーム用カード8の一例を説明するための説明図である。図3に示すように、ゲーム用カード8は、例えば、要素印刷物及びゲーム要素カードとしてのキャラクタカードKCを含んでいる。例えば、キャラクタカードKCには、要素情報としてのキャラクタ情報が記録される。キャラクタ情報は、カードゲーム中にゲーム要素としてのキャラクタを再現するための情報である。つまり、キャラクタカードKCは、キャラクタ情報を介して、キャラクタの記録及びそのキャラクタをカードゲーム内に再現するためのカードである。そして、キャラクタは、カードゲーム内において、ゲームをプレイするためのプレイ媒体として使用される。
キャラクタ情報は、例えば、パラメータの情報、及びユーザIDの情報を含んでいる。パラメータは、カードゲーム内で使用されるキャラクタを定義する情報である。一方、ユーザIDは、上述の通り、各ユーザを識別するための情報である。したがって、ユーザIDは、各ユーザの特定に使用される。
また、キャラクタ情報は、その他にも各種の情報を含んでいてよい。例えば、このような各種の情報として、キャラクタ情報は、後述のキャラクタカードKCの種類を判別するための種類情報を含んでいてもよい。また、例えば、各キャラクタカードKC(或いはそこに記録される情報)が個別に管理される場合には、キャラクタ情報は、各カードを識別するためのカードIDの情報を含んでいてもよい。そして、カードIDは、例えば、各キャラクタカードKCの特定に使用されてよい。一例として、このようなキャラクタカードKCがゲーム用カード8に含まれる。
なお、ゲーム用カード8は、例えば、その他にも各ユーザを特定するためのカード(IDカードとして機能)、或いはゲーム内に用意される各種アイテム(ゲームの進行に役立つもの)を記録するためのカード等、各種の用途のカードを含み得る。しかし、それらの図示は省略した。
次に、図4〜図6を参照して、キャラクタカードKCの詳細を説明する。キャラクタカードKCは、上述のように、キャラクタをゲーム内に再現するために使用される。また、キャラクタは、後述のように、プレイを通じて成長する。つまり、キャラクタを定義すべきパラメータの内容は、プレイ状況に応じて変化する。そして、一例として、その変化後のパラメータの内容に対応するキャラクタカードKCが生成される。一方、例えば、パラメータを配置すべき位置や範囲等は変化せず、一定である。つまり、キャラクタカードKCは、固定的要素及び変動的要素の両方を含んでいる。したがって、キャラクタカードKCは、一例として、固定部分を定義する基本フォーマットとその基本フォーマットの可変領域に配置されるパラメータの情報との合成により生成される。具体的には、キャラクタカードKCは、基本フォーマットとパラメータの情報とが合成された合成画像が被印刷媒体に印刷されることにより生成される。
図4は、キャラクタカードKCの詳細の一例を説明するための説明図である。図4に示すように、一例として、キャラクタカードKCは、通常要素印刷物としての通常キャラクタカードKC1及び特別要素印刷物としての特別キャラクタカードKC2を含んでいる。
通常キャラクタカードKC1は、通常印刷方式により生成されたキャラクタカードKCである。一例として、通常キャラクタカードKC1には、合成画像CIが印刷される。合成画像CIは、名称情報領域NA、基礎情報領域BA、画像領域IA、及び特徴情報領域FAを可変領域として含んでいる。したがって、これらの領域NA、BA、IA、FAには、カードゲーム内のキャラクタを定義するパラメータとして機能する各項目の情報が表示される。つまり、パラメータは複数の項目を含み、合成画像CIは各項目に対応する情報を含んでいる。一方、これらの領域NA、BA、CA、IA、FAを互いに区切る境界線は、固定部分として基本フォーマットFIにより定義される。基本フォーマットFIは、例えば、画像データにより実現される。そして、合成画像CIは、パラメータの情報と基本フォーマットFIとの合成により形成される。
名称情報領域NAには、例えば、キャラクタの名称(プレイヤによって任意に設定されてよい)を示す名称項目(“サノサス”)、カードを所有するプレイヤの名前を示す名前項目(“さのさす”)、及びプレイヤの熟練度を示す熟練ランク項目(“オシャレバトラー”)が表示される。基礎情報領域BA(実際には破線は表示されない)には、例えば、キャラクタのレベル(“LV5”)、体力(“H255”)、コマンド消費力(“M123”)、攻撃力(“(剣マーク)32”)、魔力(“魔75”)等の基礎項目の情報が表示される。
画像領域IAには、キャラクタの画像項目として、キャラクタ画像MGが表示される。キャラクタ画像MGは、キャラクタカードKCによってゲーム中に再現されるキャラクタの画像に対応している。ゲーム内には、プレイ媒体のキャラクタとしてキャラクタ画像MG若しくは合成画像CI(後述の二次元コードの表示は含まれていなくてもよい)自体が表示される。したがって、ゲーム内では、キャラクタ画像MG或いは合成画像CIがキャラクタとして機能する。また、画像領域IAには、例えば、キャラクタがゲーム中で使用可能な必殺技(一例として後述のコマンドよりも対戦相手に与える影響が大きい)を示す必殺技項目(“EX 稲妻”)も表示される。
特徴情報領域FAには、例えば、装備項目及びコマンド項目が表示される。装備項目は、現在装備等している(身に付けている)アイテムを示す情報である。装備項目は、キャラクタ画像MGにも影響を与える。具体的には、画像領域IAには、キャラクタ画像MGとして、装備項目の各アイテムに対応するアイテムを装備しているキャラクタの画像が表示される。したがって、同じキャラクタであっても装備中のアイテムに応じて、キャラクタ画像MGは変化する。つまり、キャラクタ画像MGは、キャラクタの基礎画像CBとアイテム画像Iとの組合せにより構成される。
一方、コマンド項目は、カードゲームを進行させるためのコマンド(例えば、攻撃方法等のゲーム進行行為)を示す情報である。コマンドは、キャラクタがゲーム内で実行可能な選択肢として機能する。具体的には、コマンドは、所定の条件(例えば、抽選結果等)に応じてゲーム内で選択的に使用される。そして、各キャラクタは、選択されたコマンドに対応する行為をゲーム内で実行する。カードゲーム内にはゲームを進行させるために直接的に使用される複数種類のコマンドが用意され、それらのコマンドのうちキャラクタの使用可能なコマンドがコマンド項目として特徴情報領域FAに表示される。各コマンドは、例えば、各アイテムに関連付けられ、装備中のアイテムに応じてコマンド項目に表示されるコマンドが変化してもよい。
さらに、合成画像CIは、コード情報領域CAを含んでいる。コード情報領域CAには、キャラクタ情報を含むように所定の規格に準拠して生成される二次元コードCGが表示される。つまり、キャラクタカードKCは、二次元コードCGを介してキャラクタ情報を更に記録している。結果として、二次元コードCGも名称情報領域NA、基礎情報領域BA、画像領域IA、及び特徴情報領域FAに表示される各項目の情報、つまりパラメータの情報(パラメータの情報を特定するための情報を含む)を含んでいる。
なお、例えば、二次元コードCGには、キャラクタ画像MG等のパラメータは、キャラクタ画像MG等のパラメータ自体が含まれていなくてよい。パラメータが特定され得る限り、例えば、キャラクタ画像MGを示す画像ID等のパラメータを示す間接的情報が記録されていてよい。さらに、二次元コードCGは、合成画像CIに表示されない情報を含んでいてもよい。つまり、キャラクタ情報の全てが合成画像CIに表示されていなくてもよい。同様に、例えば、合成画像CIが二次元コードCGに含まれない情報を含んでいてもよい。このように、合成画像CIに表示される情報と二次元コードCGに含まれる情報とは一致していなくてもよい。
一方、特別キャラクタカードKC2は、特別印刷方式により生成されたキャラクタカードKCである。また、特別キャラクタカードKC2にも、上述と同様の合成画像CIが印刷される。つまり、同じキャラクタの場合、特別キャラクタカードKC2には、通常キャラクタカードKC1と同じ合成画像CIが印刷される。
一方で、特別キャラクタカードKC2は、特別印刷方式により生成されるので、グロス効果(光沢感)が与えられる。具体的には、特別キャラクタカードKC2には、一例として、更に光沢画像SSが印刷される。光沢画像SSは、光を反射し、キラキラ光る効果(グロス効果)を与える画像である。つまり、特別キャラクタカードKC2には、合成画像CIに加え、光沢画像SSが印刷される。そして、特別キャラクタカードKC2は、光沢画像SSを含むことにより通常キャラクタカードKC1と相違する。
また、光沢画像SSは、特別キャラクタカードKC2の全体に亘り印刷される。したがって、特別キャラクタカードKC2には、全体的にキラキラ光る効果が生じる。そして、その効果が通常キャラクタカードKC1と異なっている。したがって、仮に同じキャラクタを示す同じパラメータの情報が印刷された場合でも、特別キャラクタカードKC2と通常キャラクタカードKC1との間には、一例として異なる光沢効果が生じる。特別キャラクタカードKC2は、一例として、このようないわゆるキラカードと呼ばれるキャラクタカードKCとして機能する。
図5は、印刷方式の相違の一例を説明するために、通常キャラクタカードKC1及び特別キャラクタカードKC2を横から見た場合を模式的に示す図である。図5に示すように、通常キャラクタカードKC1は、一例として、情報印刷層としての合成画像層L1を含んでいる。具体的には、通常印刷方式は、一例として、合成画像層L1を形成するための通常工程を含んでいる。そして、通常キャラクタカードKC1には、通常印刷方式の通常工程により、台紙(被印刷媒体)BMの上に合成画像層L1が形成される。
一方、特別キャラクタカードKC2は、一例として、合成画像層L1に加えて、更に特別層としてのグロス層L2を含んでいる。グロス層L2は、特別工程により形成される。つまり、特別印刷方式は、一例として、通常工程に加え、グロス層L2を形成するための特別工程を含んでいる。そして、特別キャラクタカードKC2には、特別印刷方式の特別工程により合成画像層L1の更に上にグロス層L2が形成される。結果として、特別印刷方式は、一例として、グロス層L2を合成画像層L1の上に更に形成することにより通常印刷方式と相違している。そして、特別キャラクタカードKC2と通常キャラクタカードKC1との間には、グロス層L2の有無という相違が生じる。
図6は、合成画像層L1及びグロス層L2の一例を説明するための説明図である。図6に示すように、一例として、合成画像層L1には、合成画像CIが形成される。つまり、合成画像層L1は、合成画像CIを表示するための印刷層である。また、台紙BMとして、カード状の紙媒体が使用される。そして、台紙BMの上に合成画像層L1が形成されることにより、合成画像CIを表示する通常キャラクタカードKC1が生成される。
一方、グロス層L2には、光沢画像SSが形成される。つまり、グロス層L2は、光沢画像SSを表示するための印刷層である。結果として、合成画像層L1の上に更にグロス層L2が形成されることにより、合成画像CI及び光沢画像SSを表示する特別キャラクタカードKC2が生成される。そして、特別キャラクタカードKC2は、グロス層L2を有することにより通常キャラクタカードKC1には無い光沢感を有する。
次に、ゲーム機GMが提供するカードゲームについて説明する。カードゲームは、ユーザが用意したキャラクタカードKCによって定義されるキャラクタをゲーム中に再現して、それをプレイ媒体として使用するタイプのゲームである。ゲーム内では、例えば、キャラクタカードKCによって再現されたキャラクタの育成が実行される。育成は、例えば、ゲーム内に用意された対戦相手キャラクタとの対戦及び他のユーザのキャラクタとの対戦といったバトルを通じて実行される。
バトルは、複数のキャラクタによって実行される場合もある。このような場合、複数のキャラクタカードKCがキャラクタの再現に使用されてよい。さらに、それらのバトルを通じて各キャラクタが成長する。具体的には、プレイ状況に応じてキャラクタを定義するパラメータの内容が変化する。そして、ゲームのプレイ後には、プレイを通じて成長したキャラクタ(変化後のパラメータによって定義されるキャラクタ)が更にキャラクタカードKCとして生成される。また、キャラクタカードKCは、次回以降のゲームにおいて成長したキャラクタを再度ゲーム内に再現するために使用される。したがって、キャラクタカードKCを通じて継続的にゲーム中のキャラクタが育成される。さらに、キャラクタカードKCは、ゲーム結果(プレイ状況)に基づいて生成されるので、ユニーク性が高い。
また、カードゲームには、各種イベントも用意されている。キャラクタは、イベントによっても成長する。より具体的には、対戦相手キャラクタは、通常対戦相手キャラクタ及び特別対戦相手キャラクタ(ボスキャラクタと呼ぶことがある)を含んでいる。通常対戦相手キャラクタは、出現数が限定されていない対戦相手キャラクタである。一方、ボスキャラクタは、通常対戦相手キャラクタとは異なる対戦相手キャラクタである。より具体的には、ボスキャラクタは、少なくとも一時期において一体のみ等、出現数が限定されている対戦相手キャラクタである。そして、一例として、ボスキャラクタとの対戦がイベントとして利用される。
また、カードゲーム内には、複数のアイテムが用意されている。複数のアイテムは、プレイ状況に応じて適宜キャラクタ或いはユーザ(一例としてユーザID)に付与される。また、複数のアイテムは、例えば、キャラクタが装備するための装備用アイテム及び装備せずに所持して使用する所持アイテムを含んでいる。また、これらのアイテムは、プレイ状況に応じて各キャラクタに付与される。そして、付与されたアイテムを各キャラクタは所有し、自由に装備或いは所持することができる。また、各キャラクタは、一例として、各アイテムを装備等した状態でカード化される。具体的には、上述のようにキャラクタカードKCには、アイテムを装備した状態のキャラクタ画像MGが表示される。一方で、例えば、装備できないアイテム(余った所有アイテム)等は、アイテムを記録するためのカード等に記録されてもよい。一例として、ゲーム機GMは、このようなカードゲームを提供する。
図7を参照して、カードゲームの流れについて説明する。図7は、カードゲームの流れの一例を説明するための説明図である。図7に示すように、カードゲームは、一例として、プレイフェーズ、決定フェーズ、及び印刷フェーズを含んでいる。
プレイフェーズは、キャラクタを使用した実際のプレイ、つまりバトル等を通じたキャラクタの育成が実行されるフェーズである。具体的には、上述のように、キャラクタカードKCによりキャラクタがカードゲーム内に再現される。また、プレイ状況を通じて、そのキャラクタは、成長する。つまり、キャラクタのパラメータがプレイ状況に応じて変化する。図7の例では、キャラクタカードKCとして第1キャラクタカードKCaが使用されている。これにより、ゲーム機GMには、例えば、モニタに表示されるゲーム画面内に第1キャラクタカードKCaに対応するキャラクタの第1キャラクタ画像MG1が表示(再現)される。また、第1キャラクタ画像MG1は、プレイを通じて成長後のキャラクタを示す第2キャラクタ画像MG2に変化している。
一方、決定フェーズは、キャラクタをカード化する際に使用すべき印刷方式を決定するためのフェーズである。また、一例として、決定フェーズでは、決定条件に基づいて印刷方式が決定される。より具体的には、決定フェーズでは、一例として、キャラクタの生成に使用されるべき印刷方式として通常印刷方式或いは特別印刷方式のいずれかが決定条件に基づいて決定される。換言すれば、決定フェーズでは、生成されるキャラクタカードKCの種類、つまり通常キャラクタカードKC1或いは特別キャラクタカードKC2のいずれかが決定条件に基づいて決定される。
図7の例では、決定条件の一例として、ゲームのプレイ状況が利用されている。具体的には、ゲームのプレイ状況の一例として、特別アイテムとしての特定のアイテムITの使用の有無が採用されている。特定のアイテムITは、選択的に使用される複数のアイテムの一つである。つまり、ゲーム内には、印刷方式を決定するための特定のアイテムITが用意されている。そして、決定フェーズでは、一例として、その特定のアイテムITの使用の有無により印刷方式が決定される。より具体的には、特定のアイテムITは、特別印刷方式に関連付けられている。そして、例えば、決定フェーズでは、特定のアイテムITが使用された場合には特別印刷方式に、特定のアイテムITが使用されていない場合には通常印刷方式に、印刷方式が決定される。
印刷フェーズは、プレイフェーズを通じて成長したキャラクタ、つまりパラメータの変化したキャラクタを決定フェーズの決定結果に基づいてカード化するためのフェーズである。具体的には、印刷フェーズでは、決定フェーズの決定結果に基づいて、通常プリンタPR1或いは特別プリンタPR2のいずれかにより成長後のキャラクタがカード化される。
図7の例では、通常印刷方式に決定された場合、つまり特定のアイテムが使用されている場合には、通常プリンタPR1を通じて成長後のキャラクタを示す第2キャラクタカードKCbが生成される。具体的には、第2キャラクタカードKCbとして、通常印刷方式により第2通常キャラクタカードKCb1が生成される。そして、第2通常キャラクタカードKCb1には、例えば、第2キャラクタ画像MG2が表示される。一方、特別印刷方式に決定された場合、つまり特定のアイテムが使用された場合には、特別プリンタPR2を通じて成長後のキャラクタを示す第2キャラクタカードKCbが生成される。具体的には、第2キャラクタカードKCbとして、特別印刷方式により第2特別キャラクタカードKCb2が生成される。そして、第2特別キャラクタカードKCb2には、例えば、第2キャラクタ画像MG2に加え、その上に光沢画像SSも表示される。一例として、このような流れでカードゲームは提供される。また、印刷フェーズにおいて、通常プリンタPR1或いは特別プリンタPR2により実際に実行される通常印刷方式或いは特別印刷方式が本発明の実行印刷方式として機能する。
次に、再現処理及びカード発行処理について説明する。再現処理は、キャラクタカードKCに対応するキャラクタをゲーム内に再現するための処理である。一方、カード発行処理は、キャラクタカードKCを生成(発行)するための処理である。一例として、再現処理は図8のルーチンを通じて、カード発行処理は図9のルーチンを通じて、それぞれゲーム機GMの制御ユニット30によって実現される。より具体的には、図8及び図9のルーチンは、一例として、制御ユニット30のゲーム提供部37を通じて実行される。なお、ゲーム機GMの制御ユニット30及びセンターサーバ2の制御ユニット10は、この処理の他にも各種の周知な処理等を、それぞれ単独で或いは互いに協働して実行する。しかし、それらの詳細な説明は省略する。
図8は、再現処理を実現する再現処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図8のルーチンは、一例として、コードリーダ32によってキャラクタカードKCが読み取られる毎に実行される。図8のルーチンが開始されると、ゲーム提供部37は、まずステップS11にて、キャラクタカードKCに記録されるキャラクタ情報を取得する。具体的には、コードリーダ32から出力される信号に基づいて、キャラクタカードKCの二次元コードCGに含まれるキャラクタ情報を取得する。
次のステップS12において、ゲーム提供部37は、ステップS11で取得したキャラクタ情報に基づいて、キャラクタカードKCに対応するキャラクタをゲーム中に再現するための再現用データを生成する。したがって、再現用データは、ステップS11で取得したキャラクタ情報に含まれるパラメータの情報を含む。同様に、この再現用データは、例えば、キャラクタ画像MGに対応する画像の画像データを含んでいてよい。そして、再現用データは、キャラクタ画像MG等のパラメータの情報を含む合成画像CIを表現するように構成されていてもよい。さらに、キャラクタ情報が種類情報(例えば、通常キャラクタカードKC1或いは特別キャラクタカードKC2等のキャラクタカードKCの種類を判別するための情報)を含む場合、種類に応じた効果がキャラクタの再現時に付加されるように再現用データが生成されてもよい。具体的には、例えば、特別キャラクタカードKC2に対応するキャラクタの再現用データは、通常キャラクタカードKC1に対応するキャラクタには付加されない付加効果を再現時に提供するように生成されてもよい。また、付加効果の一例として、光沢画像SSと同様の光る効果が利用されてもよい。つまり、一例として、再現用データは、特別キャラクタカードKC2の場合には、それに対応するキャラクタがゲーム内においても光沢画像SSと同様に光る効果付きで再現されるように構成されていてもよい。この場合、種類情報が本発明の特別印刷情報として機能する。
次のステップS13において、ゲーム提供部37は、ステップS12で生成した再現用データを所定の記憶領域に出力して、今回のルーチンを終了する。所定の記憶領域として、例えば、制御ユニット30の内部記憶装置或いは記憶ユニット31といったゲームで利用可能な各種データが少なくとも一時的に記憶される領域が利用されてよい。再現用データは、所定の記憶領域に記憶され、ゲームの展開等、状況に応じて適宜に利用される。これにより、キャラクタカードKCにて定義されるキャラクタ(例えば、キャラクタ画像MGを含む)がゲーム中に再現される。
図9は、カード発行処理を実現するためのカード発行処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。図9のルーチンは、一例として、所定の周期で繰り返し実行される。図9のルーチンを開始すると、ゲーム提供部37は、まずステップS21において、発行条件を満たすか否か判別する。発行条件は、例えば、操作条件或いは時期条件を含んでいてよい。そして、発行条件は、一例として、これらのいずれかが満たされた場合にみたされてよい。操作条件は、例えば、カード発行を指示する指示操作が実行された場合に満たされる条件である。一例として、指示操作は、印刷フェーズにおいて実行が促される。また、指示操作は、例えば、複数のキャラクタがゲーム内に存在する場合には、カード化対象を選択する選択操作を含んでよい。一方、時期条件は、例えば、印刷フェーズへの進行に伴って満たされる条件である。この場合においても選択操作を要件として含んでよい。つまり、発行条件は、一例として、印刷フェーズで指示操作が実行された場合或いは印刷フェーズへの進行に伴って満たされてよい。そして、ゲーム提供部37は、ステップS21の判別結果が否定的結果の場合、つまり発行条件を満たさない場合、以降の処理をスキップして、今回のルーチンを終了する。
一方、ステップS21の判別結果が肯定的結果の場合、つまり発行条件を満たす場合、ゲーム提供部37は、ステップS22に進む。ステップS22において、ゲーム提供部37は、カード化対象のプレイ状況を取得する。具体的には、プレイ状況として、例えば、プレイ状況に応じて変化した変化後のパラメータの情報を取得する。また、変化後のパラメータの情報の取得は、例えば、ステップS22において、ゲーム提供部37がプレイ前のパラメータをプレイ状況に応じて変化させることにより取得されてもよい。
続くステップS23において、ゲーム提供部37は、決定条件に基づいて印刷方法を決定する。一例として、決定条件は、ゲームのプレイ状況を要件に含んでいる。より具体的には、プレイ状況の一例として、特定のアイテムITの使用の有無を要件に含んでいる。したがって、ゲーム提供部37は、例えば、特定のアイテムITが使用された場合には特別印刷方式に、特定のアイテムITが使用されていない場合には通常印刷方式に、印刷方式を決定する。一例として、ステップS23において、ゲーム提供部37は、このように決定条件に基づいて印刷方法を決定する。
次のステップS24において、ゲーム提供部37は、ステップS22で取得したプレイ状況に基づいて、カード化対象のキャラクタのキャラクタ情報を生成する。より具体的には、一例として、ゲーム提供部37は、ステップS24において、ステップS22で取得した変化後のパラメータの情報を含む変化後(成長後)のキャラクタ情報を生成する。また、キャラクタ情報が種類情報を含む場合、変化後のキャラクタ情報は、ステップS23の決定結果に基づいて生成されるべきキャラクタカードKCの種類を示す種類情報を更に含んでいてもよい。
続くステップS25において、ゲーム提供部37は、ステップS22で生成した変化後のキャラクタ情報を含む合成画像CIを表現するためのイメージデータを生成する。また、ゲーム提供部37は、イメージデータの生成にステップS23の決定結果を反映する。具体的には、ゲーム提供部37は、一例として、ステップS23で決定された印刷方法に対応するイメージデータを生成する。つまり、ゲーム提供部37は、例えば、ステップS23の決定結果が通常印刷方式の場合、通常印刷方式を実現するためのイメージデータ、つまり通常プリンタPR1に通常印刷方式を実行させるためのイメージデータを生成する。一方、ステップS23の決定結果が特別印刷方式の場合、特別印刷方式を実現するためのイメージデータ、つまり特別プリンタPR2に特別印刷方式を実行させるためのイメージデータ(例えば、合成画像層L1を形成するための部分及びグロス層L2を形成するための部分を含む)を生成する。
次のステップS26において、ゲーム提供部37は、ステップS25で生成したイメージデータに基づいて合成画像CIが台紙BMに印刷され、新たにキャラクタカードKC(成長後のキャラクタに対応)が生成されるように、イメージデータをプリンタPRに出力(提供)する。より具体的には、ゲーム提供部37は、例えば、新たなキャラクタカードKCとして通常キャラクタカードKC1或いは特別キャラクタカードKC2が生成されるように、イメージデータを通常プリンタPR1或いは特別プリンタPR2に出力する。換言すれば、ゲーム提供部37は、ステップS26において、一例として、印刷方式に対応するイメージデータを通常プリンタPR1或いは特別プリンタPR2に適切に提供することにより、プリンタPRの印刷方式を決定条件に基づく印刷方式に制御しつつ新しいキャラクタカードKCを生成する。そして、ステップS26の処理を終えると、ゲーム提供部37は、今回のルーチンを終了する。
図9のルーチンにより、決定条件に基づいて異なる印刷方式でプレイ状況を反映した新しいキャラクタカードKCが生成される。より具体的には、一例として、特定のアイテムITが使用されていない場合には通常印刷方式により通常キャラクタカードKC1として、特定のアイテムITが使用されている場合には特別印刷方式により特別キャラクタカードKC2として、それぞれプレイ状況を反映した新しいキャラクタカードKCが生成される。つまり、特定のアイテムITの使用の有無により印刷結果に互いに異なる視覚的効果を与える通常印刷方式或いは特別印刷方式が決定され、それらにより種類の相違する通常キャラクタカードKC1或いは特別キャラクタカードKC2がキャラクタカードKCとして生成される。
以上に説明したように、この形態によれば、キャラクタカードKCの生成に使用される印刷方式が通常印刷方式及び特別印刷方式のうちから決定条件に基づいて決定される。そして、プリンタは、その決定された印刷方式を実行するように制御される。つまり、通常印刷方式及び特別印刷方式が決定条件に応じて使い分けられる。また、決定条件は、特定のアイテムITの使用の有無を介してカードゲームに関連している。したがって、通常印刷方式及び特別印刷方式をゲームに関連して、より具体的には特定のアイテムITの使用の有無により使い分けることができる。
また、通常印刷方式及び特別印刷方式は、同じキャラクタを対象とした場合でも印刷結果に互いに異なる効果が生じる。具体的には、一例として、特別印刷方式の場合、通常印刷方式には無い光る効果(光沢感)をキャラクタカードKCに生じさせることができる。つまり、通常印刷方式及び特別印刷方式により異なる光沢感を有する2種類のキャラクタカードKCを生成することができる。したがって、同一のキャラクタに対応するキャラクタカードKCの種類を増やすことができる。結果として、キャラクタの種類やパラメータのバリエーション等を増やさずにキャラクタカードKCのバリエーションを増加させることができる。また、特別の効果として光る効果が採用されているので、視覚を通じて通常印刷方式及び特別印刷方式による効果の相違を認識させることができる。つまり、視覚を通じて容易に通常キャラクタカードKC1と特別キャラクタカードKC2との間の相違を認識させることができる。そして、光沢感は、目につきやすくユーザの人気が高い。したがって、光沢感を与えることにより特別キャラクタカードKC2の魅力(価値)を向上させることができる。
さらに、決定条件が特定のアイテムITの使用の有無を要件に含む場合には、特定のアイテムITが付与されなければ特別印刷方式を利用できない。したがって、特別印刷方式、換言すれば特別キャラクタカードKC2の生成を特典として利用することができる。結果として、特別キャラクタカードKC2の希少性を向上させることができる。これにより、特別キャラクタカードKC2の価値(魅力)を更に向上させることができる。さらに、例えば、特定のアイテムITの使用時期或いは使用対象、換言すれば特別印刷方式(特典)の使用時期或いは使用対象(譲渡等による他のキャラクタ及び他のユーザ含む)をユーザに委ねることができる。結果として、利便性を向上させることができるとともに、ユーザの選択肢の幅を増やすことができる。
同様に、特別キャラクタカードKC2に対応するキャラクタが付加効果付きでゲーム内に再現される場合には、キャラクタカードKCの種類をゲームにも反映することができる。より具体的には、特別キャラクタカードKC2のキャラクタに付加効果が提供されるので、特別キャラクタカードKC2の価値(魅力)を向上させることができる。これらにより、ゲームの興趣性も向上させることができる。
以上の形態において、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて図9のルーチンを実行することにより本発明の方式決定手段及びプリンタ制御手段として機能する。同様に、以上の形態において、ゲーム機GMの制御ユニット30が、ゲーム提供部37を通じて図8のルーチンを実行することにより本発明の情報取得手段及び要素再現手段として機能する。
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。例えば、上述の形態では、特別印刷方式は、グロス層L2を合成画像層L1の上に形成することにより通常印刷方式と相違している。しかし、特別印刷方式は、このような形態に限定されない。例えば、グロス層L2は、合成画像層L1の下に形成されてもよい。或いは、特別印刷方式は、グロス層L2としても機能するように合成画像層L1を形成してもよい。つまり、印刷方式は、合成画像層L1及びグロス層L2の両方として機能する一つの印刷層を形成してもよい。したがって、特別工程は、このような各種の層を形成するように構成されてよい。
同様に、特別印刷方式は、グロス層L2の形成により前記通常印刷方式と相違する形態にも限定されない。例えば、台紙BMには、予めグロス層L2が形成されていてもよい。つまり、被印刷媒体として、グロス層L2を有する台紙BM(例えば、後述の図10に一例を示す特別台紙BM2)が利用されてもよい。そして、このようなグロス層L2を有す台紙BMが通常印刷方式及び特別印刷方式に共通に使用されてもよい。この場合、例えば、特別印刷方式はグロス層L2の光る効果を残すように台紙BMに合成画像CIを印刷する一方で、通常印刷方式はグロス層L2の光る効果を消すように台紙BMに合成画像CIを印刷してもよい。つまり、グロス層L2の形成とは反対にグロス層L2を消すか否かにより特別印刷方式及び通常印刷方式は互いに相違していてもよい。
グロス層L2を消す印刷は、各種の形態により実現されてよい。例えば、通常印刷方式は、グロス層L2の光る効果を消すような合成画像層L1をグロス層L2の上に形成してもよい。例えば、このような合成画像層L1は、グロス層L2を透過する部分のないようにグロス層L2の全面に印刷層を形成する全面印刷により形成されてよい。一方で、特別印刷方式は、例えば、グロス層L2の光る効果を残すように背後を透過する合成画像層L1をグロス層L2の上に形成してもよい。このような合成画像層L1は、例えば、合成画像CIに対応する部分以外は印刷層を形成しない部分印刷により形成されてもよい。つまり、この場合、通常印刷方式と特別印刷方式とは、互いに異なる合成画像層L1を形成してもよい。結果として、特別印刷方式及び通常印刷方式は、部分印刷或いは全面印刷といった印刷範囲の相違により相違してもよい。
或いは、グロス層L2を消す印刷は、グロス層L2を消す消去層を形成することにより実現されてもよい。つまり、通常印刷方式は、グロス層L2の上に消去層を形成した後に合成画像層L1を消去層の上に更に形成してもよい。また、この場合、特別印刷方式は、通常印刷方式と同様の合成画像層L1を形成してよい。つまり、通常印刷方式は、消去層を形成することにより特別印刷方式と相違していてよい。消去層として、各種の層が形成されてよい。例えば、消去層として、塗りつぶし層が形成されてもよい。例えば、塗りつぶし層として、グロス層L2を消すように全面に白を印刷する白塗り層が利用されてもよい。同様に、印刷結果の効果、或いは台紙BMの種類等により、塗りつぶし層の塗りつぶし用の色として、各種の色が採用されてよい。
また、上述の形態では、特別工程によりグロス層L2が形成され、特別の効果として光る効果が採用されている。しかし、特別の効果は、このような形態に限定されない。例えば、特別の効果として、光る効果とは反対に光沢を抑える、いわゆるマット効果が採用されてもよい。さらに、特別の効果は、これらの視覚的効果にも限定されない。例えば、特別の効果として、特別の匂いを生じさせる等の嗅覚的効果、特別の味を生じさせる等の味覚的効果、特別の感触を生じさせる等の触覚的効果(例えば、特別の凹凸等)、或いは特別の味が生じさせる等の味覚的効果等が採用されてもよい。結果として、通常印刷方式と特別印刷方式との間の異なる効果としても同様の各種の効果が採用されてよい。
同様に、印刷方式も通常印刷方式及び特別印刷方式の2つに限定されない。プリンタPRは、印刷結果に上述の各種の効果の相違を生じ得る各種の複数の印刷方式を実行してよい。この場合、各種の複数の印刷方式は、これらをそれぞれ実行する複数のプリンタによって実現されてもよい。或いは、これらの各種の印刷方式を実行する一台のプリンタによって実現されてもよい。つまり、印刷方式毎にプリンタが設けられていてもよいし、各印刷方式を実行する一台のプリンタが設けられていてもよい。したがって、上述の形態では、通常印刷方式及び特別印刷方式はそれぞれ別々の通常プリンタPR1及び特別プリンタPR2によって実行されているが、このような形態に限定されない。例えば、通常印刷方式或いは特別印刷方式等は、一台のプリンタによって実行されてよい。
また、各印刷方式の相違は、特別工程等の工程の相違に限定されない。例えば、印刷結果に異なる効果を生じさせるための種類の異なる台紙BMが利用されてもよい。そして、同様の工程が実行される一方で、台紙BMの種類の相違により異なる効果、つまり異なる各印刷方法が実現されてもよい。図10は、種類の異なる台紙BMの一例を説明するための説明図である。図10に示すように、例えば、台紙BMとして、通常被印刷媒体としての通常台紙BM1及び特別被印刷媒体としての特別台紙BM2が用意されてもよい。また、例えば、特別台紙BM2には光沢画像SSが予め表示されている一方で、通常台紙BM1にはその表示がなくてもよい。つまり、台紙BMとして、予めグロス層L2が形成されている特別台紙BM2とそれが形成されていない通常台紙BM1が用意されていてもよい。そして、通常プリンタPR1の給紙部には通常台紙BM1が供給され、特別プリンタPR2の給紙部には特別台紙BM2が供給されていてもよい。この場合、通常プリンタPR1と特別プリンタPR2とは同じ工程を実行してよい。つまり、通常プリンタPR1及び特別プリンタPR2として同じ機能のプリンタPRが利用されてよい。この場合、通常台紙BM1を供給する通常プリンタPR1が本発明の通常供給部として、特別台紙BM2を供給する特別プリンタPR2が本発明の特別供給部として、それぞれ機能する。
同様に、複数種類の台紙BM毎にプリンタPRが用意される形態にも限定されない。例えば、複数種類の台紙BMをそれぞれ供給する複数の給紙部を有する一台のプリンタが利用されてもよい。この場合、例えば、図9のルーチンにおいてゲーム提供部37は、決定された印刷方式に応じた供給部が使用されるように一台のプリンタを制御してよい。そして、この一台のプリンタの各供給部が本発明の通常供給部及び特別供給部として機能してよい。この場合、通常台紙BM1を供給する供給部が本発明の通常供給部として、特別台紙BM2を供給する供給部が本発明の特別供給部として、それぞれ機能する。このように、複数の印刷方式は、複数種類の台紙BMの使用により実現されてもよい。また、複数の種類の台紙BMは、複数のプリンタによって供給されてもよいし、一台のプリンタの複数の供給部によって供給されてもよい。
上述の形態では、決定条件は、一例として特定のアイテムITの使用の有無を要件として含むことによりゲームに関連している。そして、特定のアイテムITの使用の有無により特別印刷方式或いは通常印刷方式が決定されている。しかし、決定条件は、このような形態に限定されない。例えば、決定条件は、ゲーム中の得点、進行度合い、特定のイベント遂行の有無、特定のキャラクタ等、各種のプレイ状況を要件として含むことによりゲームに関連してよい。
また、決定条件は、プレイ状況を要件として含む形態にも限定されない。決定条件として、ゲームに関連する限り、各種の条件が採用されてよい。例えば、決定条件は、ゲームをプレイするユーザの属性情報等の個別情報、或いはゲームをプレイするユーザの選択操作等を要件に含むことによりゲームに関連してもよい。個別情報は、例えば、ユーザのプレイ実績(例えば、プレイ回数、プレイ時間、プレイ頻度等)の情報を含んでいてもよい。また、ユーザの属性情報は、例えば、ユーザの誕生日、近所或いは反対に遠い店舗4でのプレイ等の情報を含んでいてよい。つまり、プレイ回数等のプレイ実績或いはユーザの誕生日か否かに基づいて実行すべき印刷方式が決定されてもよい。同様に、ユーザの選択操作は、例えば、単に印刷方式を選択する選択操作、或いは特別印刷方式等の選択のために追加の対価を消費(支払う)か否かの選択等が含まれてよい。つまり、ユーザの印刷方式を選択する選択結果に基づいて印刷方式が決定されてもよいし、対価の徴収の有無或いは対価の大小に基づいて印刷方式が決定されてもよい。
さらに、決定条件は、要素印刷物の種類を要件に含むことによりゲームに関連してもよい。したがって、例えば、特別キャラクタカードKC2に対応するキャラクタ(成長後のキャラクタ)が再度カード化される場合、再度特別キャラクタカードKC2として生成されるように特別印刷方式に印刷方式が決定されてもよい。また、例えば、キャラクタカードKCの種類、つまり特別キャラクタカードKC2か否かは、キャラクタ情報に含まれる種類情報に基づいて判別されてよい。この場合、特別キャラクタカードKC2を以降においても更に特別キャラクタカードKC2として引き継ぐことができる。
また、要素印刷物の種類を要件に含む場合において、決定条件は更に生成回数を要件に含んでいてもよい。また、例えば、その生成回数を示す回数情報が更にキャラクタ情報に含まれていてもよい。そして、例えば、その回数情報に基づいて特別キャラクタカードKC2としての生成回数が所定数を超えた場合には、以降の印刷方式が通常印刷方式に決定されてもよい。この場合、特別キャラクタカードKC2が連鎖的に生成される回数を所定数に制限することができる。これにより、特別キャラクタカードKC2の拡大を抑制することができる。結果として、特別キャラクタカードKC2の価値の低下を抑制することもできる。
上述の形態では、キャラクタ情報の記録に二次元コードCGが利用されている。しかし、キャラクタ情報の記録方法は、このような形態に限定されない。例えば、キャラクタ情報の記録には、バーコード等の他のコードが利用されてもよい。
同様に、上述の形態では、被印刷媒体として、台紙BM、つまりカード状の紙媒体が利用されている。しかし、被印刷媒体は、このような形態に限定されない。複数の印刷方式によりキャラクタ画像MG等のパラメータの情報を印刷可能な限り、各種の媒体が被印刷媒体として採用されてよい。要素印刷物も同様である。また、被印刷媒体に表示されるパラメータの情報も上述の形態に限定されない。キャラクタの特定が可能な限り、例えば、被印刷媒体には、キャラクタ画像MGだけが印刷されてもよい。
上述の各形態では、ゲーム機GMは、カードゲームを提供している。しかし、ゲーム機が提供するゲームは、カードゲームに限定されない。例えば、ゲーム機GMは、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、シミュレーションゲーム、シューティングゲーム等の各種のゲームを提供してよい。
また、上述の形態では、ゲーム要素の一例として、キャラクタが利用されている。しかし、ゲーム要素は、このような形態に限定されない。各種のゲームに関連する各種の要素がゲーム要素として採用されてよい。例えば、ゲーム要素として、その他にもアイテム等のゲーム内で使用される各種の要素が採用されてよい。さらに、ゲーム要素は、キャラクタ等のプレイ媒体にも限定されない。例えば、ゲーム内の匂い、特別の配色、デザイン等の各種の要素がゲーム要素として使用されてよい。
さらに、ゲーム機GMは、業務用のゲーム機に限定されない。ゲーム機GMとして、例えば、家庭用の据置型ゲーム機(ゲームを実行可能な据置型のパーソナルコンピュータを含む)、携帯型のゲーム機(ゲームを実行可能なスマートフォン、タブレットPC、携帯型のパーソナルコンピュータ等の携帯端末を含む)等、適宜の形態が採用されてよい。また、上述の形態では、制御ユニット30及び記憶ユニット31がゲーム機GMに設けられている。しかし、本発明のゲーム機は、このような形態に限定されない。例えば、クラウドコンピューティングを利用してネットワーク上に論理的に制御ユニット30及び記憶ユニット31が設けられてもよい。つまり、ゲーム機GMは、ネットワーク3を通じて制御ユニット30処理結果を表示して提供する端末として構成されていてもよい。さらに、本発明のゲームシステムは、センターサーバ2が省略され、一台のゲーム機によって実現されてもよい。
以下に、上述の内容から得られる本発明の一例を記載する。なお、以下の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明のゲームシステムは、ゲームに関連する各ゲーム要素(MG)を示す要素情報が印刷された要素印刷物(KC)を生成するゲームシステムであって、同一のゲーム要素を示す同じ前記要素情報を印刷した場合でも印刷結果に互いに異なる効果が生じる複数の印刷方式を通じて前記要素情報を被印刷媒体(BM)に印刷することにより前記要素印刷物を生成するプリンタ(PR)と、前記複数の印刷方式のうちから前記プリンタが実行すべき実行印刷方式を前記ゲームに関連する決定条件に基づいて決定する方式決定手段(30)と、前記方式決定手段の決定結果に基づいて、前記プリンタが前記実行印刷方式を通じて前記要素印刷物を生成するように前記プリンタを制御するプリンタ制御手段(30)と、を備えている。
本発明によれば、要素印刷物の生成に使用される印刷方式が複数の印刷方式のうちから決定条件に基づいて決定される。そして、その決定された印刷方式を実行するようにプリンタが制御される。つまり、複数の印刷方式が決定条件に応じて使い分けられる。また、決定条件は、ゲームに関連している。したがって、複数の印刷方式をゲームに関連して使い分けることができる。そして、複数の印刷方式により要素印刷物を生成することができる。また、複数の印刷方式は、同一のゲーム要素を示す同じ要素情報を印刷した場合でも印刷結果に互いに異なる効果生じさせる。つまり、複数の印刷方式により異なる効果を有する複数種類の要素印刷物を生成することができる。したがって、同一のゲーム要素に対応する要素印刷物の種類を増やすことができる。結果として、ゲーム要素の種類等を増やさずに要素印刷物のバリエーションを増加させることができる。これにより、ゲームの興趣性を向上させることもできる。
複数の印刷方式は、各種の印刷方式を含んでいてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記複数の印刷方式は、特別の効果を生じる特別層(L2)を形成する特別印刷方式、及び前記特別層を形成しない通常印刷方式を含み、前記プリンタは、前記要素印刷物として、前記特別印刷方式により特別要素印刷物(KC2)を、前記通常印刷方式により通常要素印刷物(KC1)を、それぞれ生成し、前記特別印刷方式は、前記特別要素印刷物の前記特別の効果により前記通常印刷方式と異なる効果が生じるものでもよい。また、この態様において、前記プリンタは、前記通常印刷方式として前記被印刷媒体に前記要素情報が印刷される情報印刷層(L1)を形成する通常工程を、前記特別印刷方式として前記情報印刷層の形成後に前記情報印刷層の上に前記特別層を更に形成する特別工程を実行してもよい。さらに、この態様において、前記プリンタは、前記通常印刷方式を実行する通常プリンタ(PR1)、及び当該通常プリンタとは別に前記特別印刷方式を実行する特別プリンタ(PR2)を含み、前記プリンタ制御手段は、前記方式決定手段の決定結果に基づいて、前記通常印刷方式が前記実行印刷方式に決定された場合には前記通常プリンタが、前記特別印刷方式が前記実行印刷方式に決定された場合には前記特別プリンタが、それぞれ前記要素印刷物の印刷に使用されるように、前記プリンタを制御してもよい。
同様に、複数の印刷方式は、どのように実現されてもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記被印刷媒体として、通常被印刷媒体(BM1)及び特別被印刷媒体(BM2)の2種類が使用され、前記特別被印刷媒体は、印刷結果に特別の効果を生じさせるように前記通常被印刷媒体と相違し、前記複数の印刷方式は、前記被印刷媒体の種類の相違により印刷結果に互いに異なる効果が生じるように、前記通常被印刷媒体を使用する通常印刷方式、及び前記特別被印刷媒体を使用する特別印刷方式を含み、前記プリンタは、前記特別印刷方式により特別要素印刷物(KC2)を、前記通常印刷方式により通常要素印刷物(KC1)を、それぞれ前記要素印刷物として生成するように、前記特別被印刷媒体を供給する特別供給部及び前記通常被印刷媒体を供給する通常供給部を有し、前記プリンタ制御手段は、前記特別印刷方式として前記特別供給部を、前記通常印刷方式として前記通常供給部を、前記プリンタがそれぞれ使用するように、前記方式決定手段の決定結果に基づいて前記プリンタを制御してもよい。さらに、この態様において、前記特別被印刷媒体は、特別の効果を生じる特別層(L2)を含むことにより前記通常被印刷媒体と相違していてもよい。また、前記プリンタは、前記通常供給部として機能する通常プリンタ(PR1)、及び当該通常プリンタとは別に前記特別供給部として機能する特別プリンタ(PR2)を含んでいてもよい。
特別の効果として、各種の効果が採用されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記特別の効果として、視覚的効果が採用され、前記通常要素印刷物と前記特別要素印刷物との間には、互いに異なる効果として視覚的効果に差が生じてもよい。この場合、視覚を通じて効果の相違を認識させることができる。また、この態様において、前記視覚的効果として、光を反射して光る効果が採用され、前記特別要素印刷物は、前記光る効果が生じることにより前記通常要素印刷物と視覚的効果に差が生じてもよい。
決定条件は、どのようにゲームに関連してもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記決定条件は、前記ゲームのプレイ状況を要件に含むことにより前記ゲームに関連し、前記方式決定手段は、前記ゲームのプレイ状況に応じて前記実行印刷方式を決定してもよい。また、この態様において、前記ゲームには、プレイ状況に応じて付与され、選択的に使用される特別アイテム(IT)が用意され、前記特別アイテムは、前記特別印刷方式に関連付けられ、前記ゲームのプレイ状況として、前記特別アイテムの使用の有無が採用され、前記方式決定手段は、前記特別アイテムが使用された場合には前記特別印刷方式を、前記特別アイテムが使用されていない場合には前記通常印刷方式を、それぞれ前記実行印刷方式に決定してもよい。この場合、特別アイテムが付与されなければ特別印刷方式を利用することができない。したがって、特別印刷方式を特典として利用することができる。また、その特典の利用時期或いは使用対象(例えば、譲渡等による他のキャラクタ及び他のユーザを含む)をユーザに委ねることができる。
本発明のゲームシステムの一態様において、前記要素印刷物を介して前記要素情報を取得する情報取得手段(30)と、前記情報取得手段の取得結果に基づいて、前記要素情報に対応する前記ゲーム要素を前記ゲームに再現する要素再現手段(30)と、を更に備え、前記要素情報は、前記特別要素印刷物である場合に当該特別要素印刷物を示す特別印刷情報を含み、前記要素再現手段は、前記特別印刷情報に基づいて前記要素情報が前記特別要素印刷物に対応する場合には、前記通常要素印刷物に対応する場合と異なる付加効果が提供されるように前記ゲーム要素を前記ゲームに再現してもよい。この場合、要素印刷物の種類をゲームに反映することができる。これにより、要素印刷物の種類に価値を付加することができる。より具体的には、特別要素印刷物に付加効果が提供されるので、特別要素印刷物の価値を向上させることができる。
本発明の要素情報が特別印刷情報を含む態様において、前記決定条件は、前記特別要素印刷物であるか否かを要件に含むことにより前記ゲームに関連し、前記方式決定手段は、前記特別印刷情報に基づいて前記特別要素印刷物に対応する前記ゲーム要素の前記要素印刷物が生成される場合には、前記特別印刷方式を前記実行印刷方式に決定してもよい。この場合、特別要素印刷物に対応するゲーム要素を再度特別要素印刷物として生成することができる。さらに、この態様において、前記要素情報は、前記特別印刷方式により印刷された回数を示す回数情報を更に含み、前記決定条件は、前記回数が所定数を超えているか否かを更に要件に含み、前記方式決定手段は、前記付加効果が提供された前記ゲーム要素の場合でも前記回数情報に基づいて前記回数が前記所定数を超えている場合には、前記通常印刷方式を前記実行印刷方式に決定してもよい。この場合、特別要素印刷物が連鎖的に生成される回数を所定数に制限することができる。これにより、特別要素印刷物の拡大を抑制することができる。結果として、特別要素印刷物の価値の低下を抑制することもできる。
被印刷媒体として、各種の媒体が使用されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記被印刷媒体として、カード状の紙媒体(BM)が利用され、前記要素印刷物として、前記要素情報が印刷されたゲーム要素カードが生成されてもよい。同様に、ゲーム要素として、各種の態様が採用されてよい。例えば、被印刷媒体としてカード状の紙媒体が利用される態様において、前記ゲーム要素として、前記ゲームのプレイに使用されるキャラクタ(MG)が利用され、前記要素情報は、前記キャラクタを示すキャラクタ画像(MG)を含み、前記ゲーム要素カードとして、前記キャラクタ画像が印刷されたキャラクタカード(KC)が生成されてもよい。
本発明の制御方法は、ゲームに関連する各ゲーム要素(MG)を示す要素情報が印刷された要素印刷物(KC)を生成するゲームシステムであって、同一のゲーム要素を示す同じ前記要素情報を印刷した場合でも印刷結果に互いに異なる効果が生じる複数の印刷方式を通じて前記要素情報を被印刷媒体(BM)に印刷することにより前記要素印刷物を生成するプリンタ(PR)を備えたゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(30)に、前記複数の印刷方式のうちから前記プリンタが実行すべき実行印刷方式を前記ゲームに関連する決定条件に基づいて決定する方式決定手順と、前記方式決定手順の決定結果に基づいて、前記プリンタが前記実行印刷方式を通じて前記要素印刷物を生成するように前記プリンタを制御するプリンタ制御手順と、を実行させるものである。
また、本発明のゲームシステム用のコンピュータプログラムは、ゲームに関連する各ゲーム要素(MG)を示す要素情報が印刷された要素印刷物(KC)を生成するゲームシステムであって、同一のゲーム要素を示す同じ前記要素情報を印刷した場合でも印刷結果に互いに異なる効果が生じる複数の印刷方式を通じて前記要素情報を被印刷媒体(BM)に印刷することにより前記要素印刷物を生成するプリンタ(PR)を備えたゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(30)を、前記複数の印刷方式のうちから前記プリンタが実行すべき実行印刷方式を前記ゲームに関連する決定条件に基づいて決定する方式決定手段、及び前記方式決定手段の決定結果に基づいて、前記プリンタが前記実行印刷方式を通じて前記要素印刷物を生成するように前記プリンタを制御するプリンタ制御手段として機能させるように構成されたものである。本発明の制御方法若しくはコンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。