JP6432919B2 - 光学デバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、可視光の光を発光し又は検出する光学デバイスの製造方法、電子デバイス製造装置及び電子デバイス製造装置を制御するためのプログラムに関する。
フォトダイオードや発光ダイオードを用いた光学デバイスが実用化されている。例えば、照明装置の自動点灯制御、液晶ディスプレイのバックライトの明るさの制御、携帯電話のキーパッドのバックライト制御、監視カメラの暗視野切り替え制御等の分野で光検知の手段とし使用されている。また、発光素子と組み合わせて近接センサを構成し、物体の有無や距離の測定にも使用されている。
可視光は波長が380nm〜780nmの光であり、このうち440nm〜700nm程度が、人間が感じるおもな感知波長領域である。しかし、同じ強度を持つ光でも色(波長)によって明るく感じたり暗く感じたりする。この色ごとに人間が強く感じる明るさを相対的に示したものが比視感度特性であり、波長が500nm〜600nmの緑色付近にピークを持っている。表示デバイスのバックライト制御用の照度センサ等では、人間の視感度特性に近い分光特性を持つものが望まれている。可視光の強度を検出する照度センサには、フォトダイオードが用いられる。フォトダイオードは分光特性が人間の視感度特性とは異なる。そこで、フォトダイオードの上面に光学フィルターを設けた。つまり、収納凹部の内部にフォトダイオードを収納し、収納凹部の上端の開口部に接着剤により光学フィルター板を貼り付けて、中空パッケージを構成する。接着剤は一般に熱硬化性の樹脂が用いられるので、その熱処理の際に必然的に中空パッケージ内部の内圧が高くなる。そのために、空気抜きが必要となり、中空パッケージ内部の気密性を保持することが極めて困難となる。
例えば、特許文献1には、固体撮像素子の受光面にフィルターを設置し、固体撮像素子とフィルターを紫外線硬化型樹脂で覆い、その上をガラス蓋で閉じた光学デバイスである半導体装置の製造方法が示されている。この製造方法によれば、固体撮像素子の温度を上昇させないで封止するので、熱履歴に伴う固体撮像素子の特性変動を無くすことができるとともに、透過光の反射損失を低減できることが記載されている。
特許文献2には、ICチップをガラス窓付きの中空パッケージに収納する光学デバイスである半導体装置の製造方法が記載されている。この製造方法によれば、中空パッケージに空気抜き用の孔を設け、その周辺に封止用樹脂を配置する。そして、中空パッケージのパッケージ台と中空パッケージ上蓋との間に接着剤を置いて熱処理して硬化させ、パッケージ台と中空パッケージ上蓋とを接着する。このとき、高温に加熱されたパッケージ内の空気はパッケージに開けた空気抜き用の孔を介して排出されるために、接着部分には圧力が印加されず、中空パッケージ上蓋がパッケージ台から移動する位置ずれを起こすことがない。また、空気抜き用の孔の周辺に配置した封止用樹脂は高温で液化し、ガス抜き用の孔に流れ込んで硬化し孔を封止するので、中空パッケージの気密性がよく、接着部分の封止抜けを防止する中空パッケージが得られることが記載される。
特許文献3には、基板上に実装した半導体チップの周囲に柱状部を設置して半導体チップの周囲を囲み、柱状部の上端面にガラス板を高真空の減圧下で接着して中空パッケージの内部に半導体チップを収納する光学デバイスである半導体装置の製造方法が記載されている。基板には貫通電極を形成し、基板の半導体チップが実装される側とは反対側の表面に外部接続端子を形成し、半導体チップの電極と外部接続端子とを貫通電極を介して電気的に接続する。そして、ガラス板と柱状部の上端面とを減圧下で加熱・接着するので気密中空内の空気の膨張を抑え、接着不良が低減できること、及び上蓋をガラスとしたので接着不良を外観検査により確認することができることが記載されている。
特許文献4には、光半導体装置の製造方法が記載されている。図5は、光半導体装置の外観図である(特許文献4の図1)。光半導体装置は、パッケージ101と封止キャップ102からなる。パッケージ101は上面に開口部を有し、その開口部を封止キャップ102で封止する。パッケージ101と封止キャップ102は熱硬化性樹脂を介して接着される。パッケージ101には熱硬化性樹脂の硬化時にパッケージ内部の空気を外に逃がすための孔103を設けている。半導体基板104には受光素子105と受光素子105で生成される電気信号を増幅・変換する回路素子106とが形成される。
この光半導体装置は次のように製造される。パッケージ101に半導体基板104を実装した後に、パッケージ101に熱硬化性樹脂を介して封止キャップ102を載置する。次に熱を加えて熱硬化性樹脂を硬化させ、パッケージ101と封止キャップ102とを接着する。この熱硬化性樹脂の硬化時に、孔103を介して空気をパッケージ外に追い出すことができるので、熱硬化性樹脂の硬化中に光半導体装置の封止キャップ102が位置ずれを起こすことを防止できることが記載されている。
特開昭56−116649号公報 特開平02−125640号公報 特開2002−118193号公報 特開2006−114661号公報
特許文献1に記載される半導体装置の製造方法では、紫外線硬化型樹脂を用いてフィルターや固体撮像素子を封止する。しかし、最上面に設置したガラス蓋を介して紫外線硬化型樹脂に紫外線を照射するため、紫外線はガラス蓋によりカットされ、紫外線硬化型樹脂を十分に硬化させることができない。また、特許文献2に記載の中空パッケージは、中空パッケージを構成するパッケージ台又はパッケージ蓋のいずれかに空気を抜くための孔を設ける必要があり、製造工数が増加してコスト高となる。
また、加熱処理により孔の近傍に設置した接着剤を流動させて孔を塞ぐ場合に、重力方向に対する孔の傾斜角や、孔と接着剤との位置関係が制限され、パッケージ内のレイアウトの自由度が少ない。また、特許文献3の半導体装置の製造方法では、ガラス板と柱状部とを減圧下で加熱・接着する際に、高真空状態に維持した状態でガラス板を柱状部に載置し、次に加熱・接着する必要があるので、使用する設備が大掛かりとなり、コスト高となる。また、特許文献4の光半導体装置の製造方法では、形成した孔が塞がれないので、パッケージの内部は気密性がない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、気密性の高い光学デバイスを簡単な工程で製造することができる光学デバイスの製造方法、電子デバイス製造装置、及びこれを制御するプログラムを提供することを目的とする。
本発明の光学デバイスの製造方法は、凹部を有するパッケージと透光性基板とが積層する位置に粒子が分散する接着剤を挟んで位置決めする位置決め工程と、前記透光性基板又は前記パッケージを前記接着剤が軟化する温度に加熱する第一加熱工程と、前記透光性基板を前記パッケージに相対的に移動し、前記透光性基板と前記凹部が形成される側のパッケージの上端面とを前記接着剤に接触させる移動工程と、前記接着剤に超音波振動を印加する超音波工程と、前記透光性基板又は前記パッケージを前記接着剤が硬化する温度に上昇させる第二加熱工程と、を備えることとした。
また、前記上端面に前記接着剤を設置する接着剤設置工程を備えることとした。
また、前記粒子は平均粒径が3μm〜10μmであることとした。
また、前記第一加熱工程は、前記透光性基板又は前記パッケージを70℃〜90℃に加熱する工程であることとした。
また、前記移動工程は、前記透光性基板を前記パッケージに相対的に加圧する加圧工程を含むこととした。
また、前記超音波工程は、超音波振動の周波数が40kHz〜60kHzであることとした。
また、前記第二加熱工程は、前記透光性基板又は前記パッケージを130℃〜150℃に上昇させる工程であることとした。
また、前記超音波工程の実施している間に周囲の雰囲気を減圧する減圧工程を有することとした。
本発明の電子デバイス製造装置は、第一の部材を載置する載置手段と、第二の部材を保持する保持手段と、前記載置手段と前記保持手段とを相対的に移動して、前記第一の部材と前記第二の部材とを接着剤を介在させて所定の間隔をとる位置に移動させる移動手段と、前記載置手段又は前記保持手段を加熱して、前記第一の部材又は前記第二の部材を前記接着剤が軟化する温度に加熱するとともに、前記接着剤が硬化する温度に上昇させる加熱手段と、前記載置手段又は前記保持手段を超音波振動させて、前記接着剤に超音波振動を印加する超音波発生手段と、を備えることとした。
また、前記載置手段と前記保持手段とを相対的に加圧して、前記第一の部材を前記第二の部材に加圧する加圧手段を更に備えることとした。
また、前記加熱手段と、前記超音波発生手段と、前記加圧手段とを同時に実行して前記第一の部材と前記第二の部材とを接着することとした。
また、前記超音波発生手段は、前記接着剤が軟化する温度から硬化する温度の間に前記接着剤に超音波振動を印加することとした。
本発明のプログラムは、コンピュータを上記いずれか一項に記載の手段として機能させることとした。
本発明の記録媒体は、上記プログラムが記憶されることとした。
本発明の光学デバイスの製造方法は、凹部を有するパッケージと透光性基板とが積層する位置に粒子が分散する接着剤を挟んで位置決めする位置決め工程と、透光性基板又はパッケージを接着剤が軟化する温度に加熱する第一加熱工程と、透光性基板をパッケージに相対的に移動し、透光性基板と凹部が形成される側のパッケージの上端面とを接着剤に接触させる移動工程と、接着剤に超音波振動を印加する超音波工程と、透光性基板又はパッケージを接着剤が硬化する温度に上昇させる第二加熱工程と、を備えることとした。このように、接着剤が粒子を含むことにより、透光性基板とパッケージの上端面との間に粒子径又は粒子径以上の間隙が形成される。そのため、透光性基板とパッケージとを加熱接着する際に、加熱される接着剤に通気孔を形成することができる。この通気孔は凹部の内部と外部とを連通するので、加熱により膨張した内部空気を外部に排出することができる。これにより、接着の際に凹部内の空気が膨張して透光性基板を浮かせ、位置ずれを起こすことを防止できる。通気孔は接着剤の硬化時に消失するので、凹部の内空間は気密が保持される。
本発明の第一実施形態に係る光学デバイスの説明図である。 本発明の第二実施形態に係る光学デバイスの製造工程の流れ図である。 本発明の第二実施形態に係る光学デバイスの製造工程の説明図である。 本発明の第三実施形態に係る電子デバイス製造装置のブロック図である。 従来公知の光半導体装置の外観図である。
(第一実施形態)
図1は、本発明の第一実施形態に係る光学デバイス1の説明図であり、図1(a)が断面模式図であり、図1(b)が透光性基板5を除去したパッケージ2の平面模式図である。光学デバイス1は、凹部4の底面BPに光学チップ3が実装されるパッケージ2と、凹部4の上部開口を塞ぐ透光性基板5とを備える。そして、透光性基板5とパッケージ2の上端面TPとは粒子7が分散する接着剤6を介して接着される。
より具体的に説明する。パッケージ2の中央部にはすり鉢状の凹部4が形成される。凹部4の底面BPには4つの実装電極8が露出する。各実装電極8は凹部4を構成する側壁を貫通してパッケージ2の外側面に露出し、下方に回り込むようにしてパッケージ2の下端面UPに設置される。凹部4の底面BPの中央部には光学チップ3が設置され、光学チップ3の上面に形成される図示しない4つの電極パッドと4つの実装電極8の間はそれぞれワイヤー9により電気的に接続される。
接着剤6は、図1(b)に示すように、パッケージ2の上端面TPの外周領域に形成される。接着剤6には粒子7が分散する。接着剤6として熱硬化型の樹脂を使用する。粒子7としてシリカボールを使用することができる。粒子7の平均粒径は3μm〜10μmとするのが好ましい。後に説明するように、接着剤6をその硬化温度よりも低い温度に加熱して粘性を下げ、超音波振動を印加することにより、接着剤6の中に直径が1μm〜2μmの通気孔を形成する。従って、あらかじめ接着剤6に粒子7を分散させておくことにより、透光性基板5とパッケージ2とを相対的に加圧しても、透光性基板5と上端面TPとの間に通気孔が形成される間隙を確保することができる。そして、接着剤6に超音波振動を印加することを停止し、接着剤6を硬化温度に加熱すれば通気孔は消失する。そのために、完成した光学デバイス1は凹部4の内空間の気密性を確保することができる。
光学チップ3としてフォトダイオード等からなるフォトセンサーを使用する。また、発光ダイオード等からなる発光素子を使用することができる。パッケージ2として、ガラス材料、セラミックス材料、樹脂材料を使用することができる。ガラス材料やセラミックス材料を使用すれば光学デバイス1の信頼性を向上させることができる。透光性基板5は特定の波長の光を透過する光学フィルター板を使用することができる。透明材料に特定の波長の光を吸収する光吸収材を分散又は混入したものや、表面に光干渉膜を形成したものを使用することができる。透光性基板5は緑色付近に透過率のピークのある視感度特性に近い分光特性をもつものとすることができる。なお、光学チップ3は底面BPにワイヤー9を使用して実装電極8に接続されるが、光学チップ3の電極が光学的活性領域とは反対側の表面に形成される場合には、光学チップ3を底面BPに表面実装することができる。また、実装電極8は底面BPのパッケージ2を貫通するように形成してもよい。
以上の通り、本発明の光学デバイス1は、気密性が高く、信頼性が高い。更に、従来例のように、ガス抜き用の孔を形成し、その後封止する工程を必要とせず、また、大掛かりな設備を使用する必要がないので、低コストで形成することができる。
(第二実施形態)
図2及び図3は本発明の第二実施形態に係る光学デバイスの製造方法を説明するための図であり、図2が製造工程の流れ図であり、図3が製造工程の説明図である。まず、透光性基板形成工程S1において、透光性基板5を用意する。例えば人間の視感度特性と同じ分光特性を有するフィルターを用いることができる。また、パッケージ形成工程S2において、図3(a)に示すように、凹部4を形成し、その凹部4の底面BPに光学チップ3を実装したパッケージ2を準備する。
パッケージ2はセラミックス材料、ガラス材料、樹脂材料、金属材料、シリコン及びこれらを積層した積層材料を使用することができる。本実施形態においては樹脂材料を繊維で強化した繊維強化型樹脂材料を使用している。樹脂材料は遮光性を有し、凹部4の開口部以外から入射する光を遮蔽する。パッケージ2には凹部4の底面BPから側壁を貫通してパッケージ2の外側面に露出し、下端面UPに回り込むリードフレームからなる実装電極8が形成される。実装電極8は、リードフレームを底面BPの板厚方向に貫通するように形成してもよいし、板厚方向に貫通する電極ピンを埋め込み、底面BP及び下端面UPに電極パターンを形成してこの電極ピンに電気的に接続するように形成してもよい。光学チップ3はフォトダイオードのベアチップを用い、光学活性領域の面に形成される図示しない電極パッドと実装電極8とがワイヤー9により電気的に接続される。
次に、接着剤設置工程S3において、図3(b)に示すように、凹部4が形成される側のパッケージ2の上端面TPの外周に沿って粒子7が分散する接着剤6を塗布又は貼り付ける。接着剤6は熱硬化型であり、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂又はシリコン樹脂のいずれかを使用することができる。接着剤6は、例えば温度70℃〜90℃の範囲では粘度が低下し、130℃〜150℃において硬化する。粒子7は平均粒径が3μm〜10μm、好ましくは5μm〜8μmのシリカボールを用いる。また、シリカボールの他に無機材料、金属材料、セラミックスからなる粒子を使用することができる。接着剤6は、印刷、コーター又はディスペンサを用いて、パッケージ2の上端面TPに厚さ約10μm〜30μm、幅約50μm〜500μmに塗布する。或いは、フィルム状の接着剤6を上端面TPに貼り付けてもよい。
次に、位置決め工程S4において、図3(c)に示すように、透光性基板5とパッケージ2とが重なる位置に位置決めする。具体的には、パッケージ2を載置手段11に載置し、透光性基板5を保持手段12に保持し、図示しない移動手段により保持手段12を移動して位置決めする。載置手段11及び保持手段12は吸着ノズル(例えば真空チャック)を備え、パッケージ2及び透光性基板5を固定又は保持する。
次に、第一加熱工程S5において、透光性基板5又はパッケージ2を接着剤6が軟化する温度に加熱する。具体的には、載置手段11又は保持手段12に内蔵される図示しない加熱手段により透光性基板5又はパッケージ2を接着剤6が軟化する温度に加熱する。接着剤6が軟化する温度として、例えば70℃〜90℃に加熱する。次に、移動工程S6において、図3(d)に示すように、透光性基板5をパッケージ2に相対的に移動し、透光性基板5を接着剤6に接触させる。つまり、透光性基板5と凹部4が形成される側のパッケージ2の上端面TPとを接着剤6に接触させる。具体的には、図示しない移動手段により載置手段11と保持手段12を相対的に移動し、透光性基板5と上端面TPとを接着剤6を介在させて所定の間隔をとる位置に移動させる。
このとき、透光性基板5をパッケージ2に相対的に加圧する加圧工程を含めることができる。具体的には保持手段12を載置手段11に図示しない加圧手段により加圧する。加圧する場合は透光性基板5に対して20g重/mm〜30g重/mmの荷重を印加する。加圧した場合でも、接着剤6に分散する粒子7によりパッケージ2の上端面TPと透光性基板5との間には隙間が形成される。
次に、超音波工程S7において、接着剤6に超音波振動を印加する。具体的には、載置手段11又は保持手段12に接続される図示しない超音波発生手段により載置手段11又は保持手段12に超音波振動を伝搬し、更にパッケージ2又は透光性基板5を介して接着剤6に超音波振動を印加する。超音波の周波数を40kHz〜60kHz、振幅を3μm〜10μmとする。これにより、透光性基板5又はパッケージ2は縦振幅1μm〜5μm、横振幅1μm〜10μmで振動し、接着剤6には凹部4の内部と外部を連通する直径が1μm〜2μmの通気孔が発現する。
次に、第二加熱工程S8において、透光性基板5又はパッケージ2を接着剤6が硬化する温度に上昇させる。具体的には、載置手段11又は保持手段12を加熱して、パッケージ2又は透光性基板5を接着剤6が硬化する温度、例えば130℃〜150℃まで上昇させる。第二加熱工程の間に接着剤6には超音波振動が印加され凹部4の内部と外部が連通する通気孔が形成される。そのため、凹部4の内部の空気が膨張しても、通気孔から外部に排出され、内部の空気の膨張によって透光性基板5が押し上げられ、パッケージ2と透光性基板5の間に位置ずれを起こすことが防止される。なお、第二加熱工程S8において、接着剤6が硬化する温度に直線的に上昇させないで、硬化する温度の手前の温度、例えば110℃〜120℃に維持して膨張した空気を通気孔から外部に排出してもよい。このとき、超音波発生手段により接着剤6に超音波を印加するとともに、加圧手段により透光性基板5をパッケージ2に加圧してもよい。
そして、接着剤6が硬化する温度130℃〜150℃に達する前に超音波発生手段を停止して通気孔を閉止する。あるいは、接着剤6が硬化する温度130℃〜150℃に達した後に超音波発生手段を停止して通気孔を閉止してもよい。要は、凹部4の内部と外部とが連通する通気孔を閉止した状態で接着剤6を硬化させる、ということである。なお、超音波工程S7を実施している間に周囲の雰囲気を減圧する減圧工程により、パッケージ2内部を減圧することができる。
次に、硬化工程S9において、接着剤6が硬化する温度、例えば130℃〜150℃に維持し、接着剤6を完全に硬化させる。載置手段11又は保持手段12に設置される加熱手段によりパッケージ2又は透光性基板5を硬化温度に維持して接着剤6を硬化させることができる。また、接着後の透光性基板5とパッケージ2を載置手段11から取り外し、加熱炉に投入して硬化温度で完全硬化させてもよい。多数個取りの場合には、パッケージ2を冷却後、分離工程S10において、ダイシング装置により分離切断して個々に光学デバイス1を得る。これにより、気密性の高い光学デバイス1を製造することができる。
以上説明してきたように、加熱時に凹部4内部の膨張した空気を外部に簡単に放出することができるので、凹部4内の空気が膨張して透光性基板5が浮き、位置ずれを引き起こすことがない。また、パッケージ2や透光性基板5に空気抜き用の連絡孔を設ける工程、更にパッケージ2と透光性基板5が接着後にその連絡孔を封止する工程も必要としない。また、接着剤6をパターニングして空気抜き用の連絡孔を設ける必要もないので、製造コストを下げることができる。
(第三実施形態)
図4は本発明の第三実施形態に係る電子デバイス製造装置10のブロック図である。本電子デバイス製造装置10は、第一の部材21と第二の部材22を接着剤6により接着し密閉される中空領域を有する電子デバイスを製造する装置である。
図4に示されるように、電子デバイス製造装置10は、第一の部材21を載置する載置手段11と、第二の部材22を保持する保持手段12と、載置手段11と保持手段12とを相対的に移動させる移動手段13とを備える。電子デバイス製造装置10は、更に、載置手段11及び保持手段12を加熱する加熱手段14a、14bと、保持手段12を超音波振動させる超音波発生手段15と、第二の部材22を第一の部材21に相対的に加圧する加圧手段16とを備える。
制御部17は上記各手段を制御するコンピュータを含み、電子デバイス製造装置10の内部に設置されるものであってもよいし、外部に設置され通信回線を通じて上記各手段を制御するものであってもよい。また、上記コンピュータは、プログラムによって電子デバイス製造装置10が備える各手段として機能する。なお、加熱手段は、載置手段11又は保持手段12のいずれか一方に設置して一方を加熱してもよい。また、加圧手段16を省いた構成としてもよい。また、移動手段13や超音波発生手段15を載置手段11に設置してもよいし、載置手段11と保持手段12の両方に設置してもよい。
以下、第一の部材21としてパッケージ2、第二の部材22として透光性基板5を用いる例について説明する。電子デバイス製造装置10は、図2に示す工程において位置決め工程S4から第二加熱工程S8まで実施することができる。制御部17は、内部に記憶されるプログラム又は外部から読み込んだプログラムに従って位置決め工程S4〜第二加熱工程S8の一連の動作を実行する。
制御部17は、載置手段11を制御してパッケージ2を固定し、保持手段12を制御して透光性基板5を保持する。より詳しくは、載置手段11及び保持手段12は吸着ノズルを備え、制御部17は、載置手段11の吸着ノズルを駆動してパッケージ2を載置手段11の上に固定する。制御部17は、移動手段13を駆動して保持手段12を透光性基板5が設置される基板設置部に移動し、保持手段12の吸着ノズルを駆動して透光性基板5を保持手段12の上に保持する。制御部17は、移動手段13を駆動して、パッケージ2と透光性基板5が重なる位置に位置決めする。制御部17は、更に、移動手段13を駆動して、パッケージ2の上端面TPと透光性基板5の下側の面とが所定の間隔となる位置に保持手段12を移動する。例えば、上記第二実施形態の場合のように、透光性基板5をパッケージ2に相対的に移動し、パッケージ2の上端面TPに塗布される接着剤6に透光性基板5が接触する位置に移動させる。
制御部17は、加熱手段14a及び14bを駆動して載置手段11又は保持手段12を所定の温度に加熱する。例えば、パッケージ2又は透光性基板5を接着剤6が軟化する温度、例えば70℃〜90℃に加熱する。制御部17は、超音波発生手段15を駆動して載置手段11又は保持手段12を超音波振動させる。本実施形態では、保持手段12に超音波発生手段15を接続し、透光性基板5を介して接着剤6に超音波振動を印加する。制御部17は、超音波発生手段15の周波数を例えば40kHz〜60kHzに制御し、透光性基板5を縦振幅1μm〜5μm、横振幅1μm〜10μmで振動させて、接着剤6に凹部4の内部と外部を連通する通気孔を形成する。
制御部17は、加熱手段14a及び14bを駆動して載置手段11又は保持手段12を所定の温度に上昇させる。例えば、透光性基板5又はパッケージ2を接着剤6が硬化する温度、例えば130℃〜150℃に上昇させる。制御部17は、温度を上昇させている間に超音波発生手段15を駆動して接着剤6に通気孔を発現させ、接着剤6が硬化する温度130℃〜150℃に達する前に、超音波発生手段15の駆動を停止して通気孔を閉止する。あるいは、制御部17は、接着剤6が硬化する温度130℃〜150℃に達した後に、超音波発生手段15の駆動を停止して通気孔を閉止する。その後、制御部17は、加熱手段14a及び14bを制御して載置手段11又は保持手段12を接着剤6が硬化する温度に維持することができる。
なお、制御部17は、保持手段12又は載置手段11に加圧手段16を設置し、載置手段11と保持手段12を相対的に加圧してパッケージ2と透光性基板5の間隔を維持することができる。例えば、第二実施形態のように、接着剤6に粒子7を分散させ、透光性基板5とパッケージ2を相対的に加圧して、透光性基板5の下側の面とパッケージ2の上端面TPとの間に間隙を形成し、その間の接着剤6に超音波振動を印加して接着剤6に通気孔を発現させることができる。
以上のとおり、本発明による電子デバイス製造装置10によれば、第一の部材21と第二の部材22とを内部に中空領域を形成して接着剤6を介して接着する際に、接着剤6を加熱して超音波振動を印加することにより、接着剤6の内部に通気孔を発現させ、この通気孔を介して内部の膨張した空気を外部に排出することができる。そのため、第一の部材21と第二の部材22の間の位置ずれを防止し、低コストで電子デバイスを製造することができる。
1 光学デバイス
2 パッケージ
3 光学チップ
4 凹部
5 透光性基板
6 接着剤
7 粒子
8 実装電極
9 ワイヤー
10 電子デバイス製造装置
11 載置手段
12 保持手段
13 移動手段
14a、14b 加熱手段
15 超音波発生手段
16 加圧手段
17 制御部
21 第一の部材
22 第二の部材
TP 上端面、BP 底面、UP 下端面

Claims (8)

  1. 凹部を有するパッケージと透光性基板とが積層する位置に粒子が分散する接着剤を挟んで位置決めする位置決め工程と、
    前記透光性基板又は前記パッケージを前記接着剤が軟化する温度に加熱する第一加熱工程と、
    前記透光性基板を前記パッケージに相対的に移動し、前記透光性基板と前記凹部が形成される側の前記パッケージの上端面とを前記接着剤に接触させる移動工程と、
    前記接着剤に超音波振動を印加する超音波工程と、
    前記透光性基板又は前記パッケージを前記接着剤が硬化する温度に上昇させる第二加熱工程と、を備える光学デバイスの製造方法。
  2. 前記上端面に前記接着剤を設置する接着剤設置工程を備える請求項1に記載の光学デバイスの製造方法。
  3. 前記粒子は平均粒径が3μm〜10μmである請求項1又は2に記載の光学デバイスの製造方法。
  4. 前記第一加熱工程は、前記透光性基板又は前記パッケージを70℃〜90℃に加熱する工程である請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学デバイスの製造方法。
  5. 前記移動工程は、前記透光性基板を前記パッケージに相対的に加圧する加圧工程を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学デバイスの製造方法。
  6. 前記超音波工程は、超音波振動の周波数が40kHz〜60kHzである請求項1〜5のいずれか一項に記載の光学デバイスの製造方法。
  7. 前記第二加熱工程は、前記透光性基板又は前記パッケージを130℃〜150℃に上昇させる工程である請求項1〜6のいずれか一項に記載の光学デバイスの製造方法。
  8. 前記超音波工程の実施している間に周囲の雰囲気を減圧する減圧工程を有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学デバイスの製造方法。
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