JP6432830B2 - 電動車両の駆動用バッテリパック - Google Patents

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Description

本発明は、電動車両の駆動用バッテリパックに関するものであり、特に、駆動用バッテリパックの内部に熱交換器が設置された電動車両の駆動用バッテリパックに関するものである。
特許文献1には、バッテリモジュール及び該バッテリモジュールを冷却する熱交換器が設置されたトレイと、トレイに対向して取り付けられたカバーと、を備えた電動車両の駆動用バッテリパックが開示されている。かかる駆動用バッテリパックは、熱交換器に接続された冷媒配管がトレイを貫通し、駆動用バッテリパックの外部から熱交換器に冷媒を供給する一方、熱交換器から駆動用バッテリパックの外部に冷媒を排出するように構成されている。
特開2013−86641号公報
しかしながら、シャシフレーム等のバッテリパック周囲の車体部材によりトレイに冷媒配管を通すことができない場合がある。かかる場合には、冷媒配管を駆動用バッテリパックの外部の配管と中継する冷媒配管接続部をカバーに設けることになるが、トレイにカバーを被せた状態で冷媒配管接続部をカバーに取り付けることは難しい。
上記実情を鑑みて、本発明は、トレイにカバーを被せた後に簡単に冷媒配管接続部をカバーに取り付けることができる電動車両の駆動用バッテリを提供することを課題とする。
本発明は、電動車両の駆動用バッテリパックにおいて、バッテリモジュール及び該バッテリモジュールを冷却する熱交換器が設置されたトレイと、前記熱交換器に接続された冷媒配管の端部に設けられ、該冷媒配管を前記駆動用バッテリパックの外部の配管と中継する冷媒配管接続部と、前記トレイに対向して取り付けられ、前記冷媒配管接続部が嵌合する嵌合穴を有するカバーと、前記冷媒配管接続部を前記カバーに固定する締結部材と、前記トレイに前記カバーを被せた状態で、前記冷媒配管接続部を前記嵌合穴に嵌る方向に変位可能とする変位手段と、を備え、前記冷媒配管接続部は、前記トレイに前記カバーを被せた状態で、前記カバーの外部から前記締結部材により前記カバーの内面に固定されることを特徴とする。
本発明によれば、冷媒配管接続部は、トレイにカバーを被せた状態で、カバーの外部から締結部材によりカバーの内面に固定されるので、トレイにカバーを被せた後に簡単に冷媒配管接続部をカバーに取り付けることができる。
本発明の一態様では、前記変位手段は、前記冷媒配管接続部を前記トレイに対して起立位置と傾倒位置との間を変位可能とする支持手段であり、前記嵌合穴は、前記カバーの側面に設けられ、前記冷媒配管接続部は、前記トレイに前記カバーを被せない状態では傾倒位置に配置され、前記トレイに前記カバーが被せられた状態で前記締結部材による締結に伴い起立位置に向けて変位され、前記嵌合穴に嵌る。
このようにすれば、冷媒配管接続部は、トレイにカバーを被せない状態では傾倒位置に配置され、トレイにカバーが被せられた状態で締結部材による締結に伴い起立位置に向けて変位され、嵌合穴に嵌るので、トレイにカバーを取り付ける場合に冷媒配管接続部がカバーを回避することができる。
本発明の一態様では、前記熱交換器は、弾性部材を介して前記トレイに弾性支持される支持部を有し、前記支持手段は、弾性支持された前記支持部により構成され、前記熱交換器は、前記冷媒配管接続部とともに前記トレイに対して傾倒位置と起立位置との間を変位可能とされる。
このようにすれば、熱交換器は、冷媒配管接続部とともにトレイに対して傾倒位置と起立位置との間を変位可能とされるので、冷媒配管接続部の傾倒による冷媒配管の折れ曲がりが抑制され、冷媒配管の損傷を抑制することができる。
本発明の一態様では、前記トレイに対して固定され、前記トレイに設置されたバッテリモジュールの周りを循環する空気流を生成するファンと、前記ファンと前記熱交換器とを接続し、前記熱交換器が傾倒した場合に変形するダクトと、を備える。
このようにすれば、熱交換器が傾倒した場合にダクトが変形するので、ダクトが割れたり、ファンや熱交換器から外れたりするのを防止することができる。
本発明の一態様では、前記冷媒配管の外周で前記熱交換器と前記冷媒配管接続部とを接続する板金部材を備える。
このようにすれば、冷媒配管が板金部材で保護されるので、冷媒配管の損傷を抑制することができる。
本発明の一態様では、前記変位手段は、前記冷媒配管接続部を前記トレイに対し鉛直方向に変位可能とする鉛直方向変位手段であり、前記嵌合穴は、前記カバーの上面に設けられ、前記冷媒配管接続部は、前記トレイに前記カバーを被せた状態で前記締結部材による締結に伴い前記トレイから離れる方向に変位する。
このようにすれば、冷媒配管接続部は、トレイにカバーを被せた状態で締結部材による締結に伴いトレイから離れる方向に変位するので、トレイにカバーを被せた後に簡単に冷媒配管接続部をカバーに取り付けることができる。
本発明の一態様では、前記鉛直方向変位手段は、変形可能又は延伸可能に形成された前記冷媒配管により構成される。
このようにすれば、冷媒配管が変形又は延伸するので、トレイにカバーを被せた状態で締結部材による締結に伴いトレイから離れる方向に変位することができる。
本発明の一態様では、前記冷媒配管接続部には、常温高圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁を内蔵する。
このようにすれば、冷媒配管接続部と別に膨張弁を設ける必要がなくなる。
以上説明したように、本発明によれば、トレイにカバーを被せた後に簡単に冷媒配管接続部をカバーに取り付けることができる。
本発明の実施形態1に係る電動車両の駆動用バッテリパックを示す断面模式図である。 弾性支持された樹脂ケースを示す分解模式図である。 図2に示した弾性支持構造を示す断面模式図である。 トレイにカバーを取り付ける前の状態を示す断面模式図である。 トレイにカバーを取り付けた状態を示す断面模式図である。 カバーに設けられた嵌合穴に嵌められる直前の冷媒配管接続部を示す断面模式図である。 嵌合穴に嵌められた冷媒配管接続部の取付状態を示す拡大模式図である。 本発明の実施形態2に係る電動車両の駆動用バッテリパックを示す断面模式図である。 トレイにカバーを取り付ける前の状態を示す断面模式図である。 トレイにカバーを取り付けた状態を示す断面模式図である。 嵌合穴に嵌められた冷媒配管接続部の取付状態を示す断面模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る電動車両の駆動用バッテリパックに好適な実施形態を詳細に説明する。ここでは、電動車両の外部に設置される駆動用バッテリパックを例に説明するが、本実施形態によりこの発明が限定されるものではなく、本実施形態で説明する構成の全てが本発明の解決手段として必須とされるものではない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る電動車両の駆動用バッテリパック1を示す断面模式図である。また、図2は、弾性支持された樹脂ケース61を示す分解模式図であり、図3は、図2に示した弾性支持構造を示す断面模式図である。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る駆動用バッテリパック1は、トレイ2、冷媒配管接続部3、カバー4、変位手段9及び締結部材10を備えている。
トレイ2は、バッテリモジュール5と熱交換器6と図示しないその他の部品を収容するためのものであり、上面が開口された箱状に形成されている。トレイ2の底壁は、平面視矩形形状に形成され、その周りに外周壁21が形成されている。外周壁21は底面から開口に向けて漸次拡開され、その外周面は傾斜面を成している。
また、トレイ2は、開口の周りに被接合部22が設けられている。被接合部22は、カバー4が接合される部分であり、開口の全周に渡り設けられている。被接合部22は、開口から外側に張り出され、その上面に水平な被接合面22aが形成されている。
バッテリモジュール5は、電気エネルギーを蓄えるためのものであり、トレイ2の内部に、前後方向、左右方向及び高さ方向に整列されて設置されている。本実施形態に係るバッテリモジュール5は、L字状のアングルで構成されたラック51に整列されて設置されている。
熱交換器6は、バッテリモジュール5を冷却するためのものであり、本実施形態に係る熱交換器6は、前後方向(紙面左右方向)に薄い直方体のエバポレータ60により構成されている。熱交換器6は、それよりも大きな直方体の樹脂ケース61に収容され、トレイ2に弾性支持されている。
樹脂ケース61には、内部に熱交換器6の収容空間と冷却空間とが形成され、その側面に入口61aが設けられ、その上面に出口61bが設けられている。そして、熱交換器6は、その下面と上面とがスポンジやゴム等の弾性部材69により、樹脂ケース61に弾性支持され、入口61aから流入した空気は、熱交換器6で冷却され、冷却空間を通り、出口61bから流出する。
また、図2に示すように、樹脂ケース61は、その両側に支持部62が突出形成されている。図3に示すように、支持部62は、トレイ2に固定されるブラケット63、スペーサ64及び弾性体65とともに樹脂ケース61を弾性支持するためのものであり、ブラケット63にボルト66及びナット67で締結されたスペーサ64及びワッシャ68を介して取り付けられた弾性体65(例えば、ゴム)に弾性支持されている。
また、図1に示すように、熱交換器6には一対の冷媒配管31,32が接続されている。一対の冷媒配管31,32は、熱交換器6に冷媒を供給するとともに、熱交換器6で熱交換された冷媒を排出するためのものであり、例えば、銅パイプ等の耐食性及び熱伝導性に優れた材料で作成されている。
また、図1に示すように、樹脂ケース61の上方となる位置には、ファン7が固定されている。ファン7は、トレイ2に設置されたバッテリモジュール5の周りを循環する空気流を生成するためのものであり、ラック51に対して固定されている。本実施形態では、トレイ2に設置されたラック51に固定されている。
また、樹脂ケース61とファン7との間にはダクト71が設けられている。ダクト71は、樹脂ケース61からファン7に空気を供給するためのものであり、樹脂ケース61が傾倒した場合に変形するように、蛇腹部(図示せず)等を有している。これにより、樹脂ケース61の出口61bから流出した空気はダクト71を通りファン7に供給される。
冷媒配管接続部3は、熱交換器6に接続された一対の冷媒配管31,32の端部に設けられ、冷媒配管31,32を駆動用バッテリパック1の外部の配管33,34と中継するものである。本発明の実施形態に係る冷媒配管接続部3は、常温高圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁35を内蔵している。これにより、駆動用バッテリパック1の外部の配管33を通り膨張弁35に供給された常温高圧の液冷媒は、低温低圧の液冷媒となって熱交換器6に供給される。
また、樹脂ケース61と冷媒配管接続部3との間には板金部材(図示せず)が設けられている。板金部材は、冷媒配管31,32の外周で熱交換器6と冷媒配管接続部3とを接続するためのものであり、板金部材は冷媒配管31,32を保護し、樹脂ケース61と冷媒配管接続部3とを一体化する。これにより、熱交換器6と冷媒配管接続部3は一体となって変位可能となる。
カバー4は、トレイ2と略同じ大きさの箱状に形成されている。カバー4は、下面が開口しており、その上壁(上面)は、トレイ2と同様、平面視矩形状に形成され、その周りに外周壁41が形成されている。外周壁41は、上面から開口に向けて漸次拡開され、その外周面は傾斜面を成している。
また、カバー4は、開口の周りに接合部42が設けられている。接合部42は、トレイ2に接合する部分であり、開口の全周に渡り設けられている。接合部42は、開口から外側に張り出され、その下面に水平な接合面42aが形成されている。
また、カバー4は、その側面(外周壁41)に冷媒配管接続部3が嵌合される嵌合穴45を有している。
また、本実施形態に係る駆動用バッテリパック1は、トレイ2とカバー4との間にガスケット8が設置されている。ガスケット8は、トレイ2とカバー4との間に生じる隙間を埋めるためのものであり、具体的には、トレイ2の被接合部22の上面に形成された被接合面22aとカバー4の接合部42の下面に形成された接合面42aとの間に設置される。ガスケット8は、ゴム等の弾性体で構成され、トレイ2とカバー4とがナット(図示せず)とボルト(図示せず)とで締結されることにより、ガスケット8が圧縮変形され、トレイ2とカバー4との間に生じる隙間が埋められてシールされる。
変位手段9は、トレイ2にカバー4を被せた状態で、冷媒配管接続部3を嵌合穴45に嵌る方向に変位可能とするものであり、本実施形態1に係る変位手段9は、冷媒配管接続部3をトレイ2に対して起立位置と傾倒位置との間を変位可能とする支持手段90で構成される。支持手段90は、樹脂ケース61の支持部62と、該支持部62を弾性支持する弾性体65とにより構成され、樹脂ケース61に収容された熱交換器6は、弾性体65を介してトレイ2に弾性支持される。これにより、熱交換器6は、冷媒配管接続部3とともにトレイ2に対して傾倒位置と起立位置との間で変位可能に支持される。
また、樹脂ケース61とラック51との間にはバネやゴム等の弾性体(図示せず)が架設されている。これにより、冷媒配管接続部3は、樹脂ケース61に収容された熱交換器6とともに傾倒位置に配置される。したがって、冷媒配管接続部3は、トレイ2にカバー4を被せない状態では傾倒位置に配置される。
締結部材10は、冷媒配管接続部3をカバー4に固定するためのものであり、冷媒配管接続部3に設けられたメネジ穴37(図7参照)と、カバー4の側面(外周壁)に設けられた取付穴43を挿通し、メネジ穴37に螺合するボルト36とにより構成される。
そして、冷媒配管接続部3は、トレイ2にカバー4が被せられた状態で締結部材10による締結に伴い、傾倒位置から起立位置に向けて変位され、嵌合穴45に嵌る。尚、冷媒配管接続部3とカバー4との間にはパッキン38が配置され、締結部材10が冷媒配管接続部3をカバー4に締結した場合に、パッキン38が押し潰されて、冷媒配管接続部3とカバー4との間がシールされる。
図4は、トレイ2にカバー4を取り付ける前の状態を示す断面模式図であり、図5は、トレイ2にカバー4を取り付けた状態を示す断面模式図である。また、図6は、カバー4に設けられた嵌合穴45に嵌められる直前の冷媒配管接続部3を示す断面模式図であり、図7は、嵌合穴45に嵌められた冷媒配管接続部3の取付状態を示す拡大模式図である。
図4に示すように、樹脂ケース61とラック51との間に図示せぬ弾性体が架設され、トレイ2にカバー4を被せない状態において、冷媒配管接続部3は、熱交換器6が収容された樹脂ケース61とともに傾倒配置される。
これにより、カバー4が冷媒配管接続部3に干渉することなく、トレイ2にカバー4を上から被せることができる(図5参照)。
図5に示すように、トレイ2にカバー4を上から被せた状態では、カバー4の嵌合穴45に冷媒配管接続部3が対向する。この状態で、カバー4に設けられた取付穴43と冷媒配管接続部3に設けられたメネジ穴37(図7参照)とが対向する。これにより、長いボルト等を用いれば、図6に示すように、冷媒配管接続部3がカバー4の嵌合穴45に引き寄せることができ、冷媒配管接続部3をカバー4の嵌合穴45に嵌めることができる。
図6に示すように、冷媒配管接続部3をカバー4の嵌合穴45に嵌めた状態で、取付穴43に挿通したボルト36を冷媒配管接続部3に設けられたメネジ穴(図示せず)に螺合させれば、図7に示すように、パッキン38が押し潰され、冷媒配管接続部3がカバー4の嵌合穴45に取り付けられる(図1参照)。
以上説明したように、本実施形態1に係る電動車両の駆動用バッテリパック1は、トレイ2にカバー4が上から被せた状態で、カバー4の外部から締結部材10によりカバー4の内面に冷媒配管接続部3が固定されるので、トレイ2にカバー4を上から被せた後に簡単に冷媒配管接続部3をカバー4に取り付けることができる。
また、冷媒配管接続部3は、トレイ2にカバー4を被せない状態では傾倒位置に配置され、トレイ2にカバー4が被せられた状態で締結部材による締結に伴い起立位置に向けて変位され、カバー4の側面に設けられた嵌合穴45に嵌るので、トレイ2にカバー4を取り付ける場合に冷媒配管接続部3がカバー4を回避することができる。
また、熱交換器6は、冷媒配管接続部3とともにトレイ2に対し傾倒位置と起立位置との間を変位可能とされるので、冷媒配管接続部3の傾倒による冷媒配管31,32の折れ曲がりが抑制され、冷媒配管31,32の損傷を抑制することができる。
また、熱交換器6は、熱交換器6を収容する樹脂ケース61とともに傾倒するので、熱交換器6は樹脂ケース61によって保護される。これにより、熱交換器6の傾倒による熱交換器6の損傷を抑制することができる。
また、樹脂ケース61は、トレイ2に弾性支持されるので、樹脂ケース61が振動するのを抑制することができる。
また、冷媒配管接続部3に膨張弁35を設けるので、冷媒配管接続部3と別に膨張弁を設ける必要がなくなる。
また、熱交換器6が傾倒した場合にダクト71が変形するので、ダクト71が割れたり、ファンや熱交換器6から外れたりするのを防止することができる。
また、冷媒配管31,32が板金部材で保護されるので、冷媒配管31,32の損傷を抑制することができる。
[実施の形態2]
図8は、本発明の実施形態2に係る電動車両の駆動用バッテリパック101を示す断面模式図である。尚、上述した本発明の実施形態1に係る電動車両の駆動用バッテリパック1と対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、本発明の実施形態2に係る電動車両の駆動用バッテリパック101は、カバー4の上面に嵌合穴45が設けられたものである。
図8に示すように、本発明の実施形態2に係る電動車両の駆動用バッテリパック101は、カバー4の上面に設けられた嵌合穴45と対向する位置に冷媒配管接続部3が配置されている。本発明の実施形態1に係る電動車両の駆動用バッテリパック1と同様、冷媒配管接続部3と熱交換器6とは、冷媒配管31,32により接続されている。
変位手段9は、トレイ2にカバー4を被せた状態で、冷媒配管接続部3を嵌合穴45に嵌る方向に変位可能とするものであり、本実施形態2に係る変位手段9は、変形可能又は延伸可能に形成された冷媒配管31,32により構成される。
本実施形態2に係る冷媒配管31,32は、冷媒配管接続部3が変位する分だけたるませて配管したものでもよい。また、変形可能又は延伸可能となるように蛇腹状に形成された蛇腹部を有するものでもよいし、螺旋状に形成された螺旋部を有するものでもよい。また、芯となる部分が鞘となる部分から引出可能となる芯鞘構造を有するものとしてもよい。
また、本実施形態2に係る冷媒配管31,32は、変形可能又は延伸可能に形成されるので、熱交換器6が収容された樹脂ケース61は弾性支持されなくてもよいが、冷媒配管接続部3がカバー4に設けられた嵌合穴に嵌り易くなるので、樹脂ケース61が弾性支持されることが好ましい。
図9は、トレイにカバーを取り付ける前の状態を示す断面模式図であり、図10は、カバーに設けられた嵌合穴に嵌められた冷媒配管接続部を示す断面模式図である。図11は、嵌合穴に嵌められた冷媒配管接続部の取付状態を示す断面模式図である。
図9に示すように、本発明の実施形態2に係る駆動用バッテリパック101では、カバー4が冷媒配管接続部に干渉することなく、トレイ2にカバー4を上から被せることができる。
図10に示すように、トレイ2にカバー4を上から被せた状態では、カバー4の嵌合穴45に冷媒配管接続部3が嵌る。この状態で、カバー4に設けられた取付穴43と冷媒配管接続部3に設けられたメネジ穴37(図11参照)とが重なる。
この状態で、取付穴43を挿通したボルト36を冷媒配管接続部に設けられたメネジ穴37に螺合させれば、図11に示すように、パッキン38が押し潰され、冷媒配管接続部3がカバー4の嵌合穴45に取り付けられる(図8参照)。
以上説明したように、本実施形態2に係る電動車両の駆動用バッテリパック101によれば、冷媒配管接続部3は、トレイ2にカバー4を上から被せた状態で、カバー4の外部の外部から締結部材によりカバー4の内面に固定されるので、トレイ2にカバー4を被せた後に簡単に冷媒配管接続部3をカバー4に取り付けることができる。
また、冷媒配管31,32が変形又は延伸するので、トレイ2にカバー4を被せた状態で締結部材による締結に伴いトレイ2から離れる方向に変位することができる。
以上説明したように、本発明によれば、トレイにカバーを被せた後に簡単に冷媒配管接続部を引き出してカバーに取り付けることができるので、カバーに冷媒配管を通す電動車両の駆動用バッテリパックに好適である。
1,101 駆動用バッテリパック
2 トレイ
21 外周壁
22 被接合部
22a 被接合面
3 冷媒配管接続部
31,32 冷媒配管
33,34 配管
35 膨張弁
36 ボルト
37 メネジ穴
38 パッキン
4 カバー
41 外周壁
42 接合部
42a 接合面
43 取付穴
45 嵌合穴
5 バッテリモジュール
51 ラック
6 熱交換器
60 エバポレータ
61 樹脂ケース
61a 入口
61b 出口
62 支持部
63 ブラケット
64 スペーサ
65 弾性体
66 ボルト
67 ナット
68 ワッシャ
69 弾性部材
7 ファン
71 ダクト
8 ガスケット
9 変位手段
10 締結部材

Claims (8)

  1. 電動車両の駆動用バッテリパックにおいて、
    バッテリモジュール及び該バッテリモジュールを冷却する熱交換器が設置されたトレイと、
    前記熱交換器に接続された冷媒配管の端部に設けられ、該冷媒配管を前記駆動用バッテリパックの外部の配管と中継する冷媒配管接続部と、
    前記トレイに対向して取り付けられ、前記冷媒配管接続部が嵌合する嵌合穴を有するカバーと、
    前記冷媒配管接続部を前記カバーに固定する締結部材と、
    前記トレイに前記カバーを被せた状態で、前記冷媒配管接続部を前記嵌合穴に嵌る方向に変位可能とする変位手段と、
    を備え、
    前記冷媒配管接続部は、前記トレイに前記カバーを被せた状態で、前記カバーの外部から前記締結部材により前記カバーの内面に固定されることを特徴とする電動車両の駆動用バッテリパック。
  2. 前記変位手段は、前記冷媒配管接続部を前記トレイに対して起立位置と傾倒位置との間を変位可能とする支持手段であり、
    前記嵌合穴は、前記カバーの側面に設けられ、
    前記冷媒配管接続部は、前記トレイに前記カバーを被せない状態では傾倒位置に配置され、前記トレイに前記カバーが被せられた状態で前記締結部材による締結に伴い起立位置に向けて変位され、前記嵌合穴に嵌ることを特徴とする請求項1に記載の電動車両の駆動用バッテリパック。
  3. 前記熱交換器は、弾性部材を介して前記トレイに弾性支持される支持部を有し、
    前記支持手段は、弾性支持された前記支持部により構成され、
    前記熱交換器は、前記冷媒配管接続部とともに前記トレイに対して傾倒位置と起立位置との間を変位可能とされることを特徴とする請求項2に記載の電動車両の駆動用バッテリパック。
  4. 前記トレイに対して固定され、前記トレイに設置されたバッテリモジュールの周りを循環する空気流を生成するファンと、
    前記ファンと前記熱交換器とを接続し、前記熱交換器が傾倒した場合に変形するダクトと、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の電動車両の駆動用バッテリパック。
  5. 前記冷媒配管の外周で前記熱交換器と前記冷媒配管接続部とを接続する板金部材を備えることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の電動車両の駆動用バッテリパック。
  6. 前記変位手段は、前記冷媒配管接続部を前記トレイに対し鉛直方向に変位可能とする鉛直方向変位手段であり、
    前記嵌合穴は、前記カバーの上面に設けられ、
    前記冷媒配管接続部は、前記トレイに前記カバーを被せた状態で前記締結部材による締結に伴い前記トレイから離れる方向に変位することを特徴とする請求項1に記載の電動車両の駆動用バッテリパック。
  7. 前記鉛直方向変位手段は、変形可能又は延伸可能に形成された前記冷媒配管により構成されることを特徴とする請求項6に記載の電動車両の駆動用バッテリパック。
  8. 前記冷媒配管接続部には、常温高圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁を内蔵することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電動車両の駆動用バッテリパック。
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