JP6432771B2 - 掘削残土処理システム及びシールド掘削機 - Google Patents
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Description
このようなヒ素を含む掘削残土の処理方法の一つとして、例えば掘削残土に薬剤を添加することでヒ素を溶出させないようにする処理方法が挙げられる。
また、特許文献2には、有機ハロゲン化合物とハロゲン元素のうち一種以上と重金属で汚染された土壌において鉄粉及びアルミニウム塩を添加し、次いでアルカリ性域に調節し、生成したアルミニウム水酸化物にハロゲン元素と重金属を同伴させ、次いで中性セメント剤を添加する処理方法が開示されている。
上記掘削残土処理システムによれば、掘削残土が掘削残土処理機構に導入された際に、
掘削残土が確実に破砕されて細粒状になる。このような掘削残土に、掘削残土中に存在す
る処理対象物質の掘削残土からの溶出を抑制する薬剤が添加されることで、薬剤が掘削残
土の内部まで均等に浸透する。なお、「細粒状」とは含水率によって乾燥した状態から液
体に近い泥状まで変化するすべての状態を示す。
また、上記掘削残土処理システムによれば、掘削残土が導入部を介して破砕部に導入されると共に破砕され、細粒化される。その後、薬剤添加部から細粒状の掘削残土に薬剤が添加される。薬剤が添加された掘削残土は、導出部から掘削残土処理システムの外部に向けて導出される。このような円滑な処理により、薬剤が掘削残土の内部まで均等に浸透する。
さらに、上記シールド掘削残土処理システムによれば、薬剤が予め添加された掘削残土が破砕部で破砕されて細粒状になり、その際に掘削残土と薬剤とが混練され、薬剤が掘削残土の内部まで均等に浸透する。
上記シールド掘削機によれば、シールド掘削機において発生した掘削残土が掘削残土処理システムに導入されることで、薬剤が掘削残土の内部まで均等に浸透し、掘削残土が円滑に処理される。
上記シールド掘削機によれば、掘削機構で発生した掘削残土が第一排土部により掘削残土処理システムに排土され、掘削残土処理システムに導入されると共に処理される。処理後の掘削残土は第二排土部によりシールド掘削機の外方に排土される。このような円滑な処理により、薬剤が掘削残土の内部まで均等に浸透する。
図1に示すように、シールド掘削機20は少なくとも本実施形態の掘削残土処理システム1を備えて構成されている。また、シールド掘削機20は掘削機構50と、第一排土部52と、第二排土部54と、を備えて構成されている。なお、図1においては破砕部22の詳細な構成の図示は省略する。
以下、掘削残土が排土される方向(図1に示す矢印D1方向)に沿って配置されている順に、シールド掘削機20の各構成要素について説明する。
従って、掘削機構50の作泥土室7に堆積した掘削残土はスクリューコンベア60に導入され、スクリューコンベア60,62,64により矢印D1方向に搬送された後、掘削残土処理システム1の導入部21に排土される。
なお、第一排土部52の構成は掘削残土を掘削残土処理システム1に向けて排土可能であれば特に限定されず、例えば金属製或いは樹脂製等の搬送管と該搬送管に付設された掘削残土搬送手段で構成されていてもよい。
掘削残土処理機構30は導入部21と、破砕部22と、薬剤添加部23と、導出部25と、を備えている。
容器35は破砕部22の筐体であり、導入孔37及び導出孔38を備え、破砕・混合撹拌部40及びフィルタ47を同一空間内に備えている。容器35の上部には導入孔37が設けられ、導入孔37を介して導入部21から掘削残土及び薬剤が矢印D2方向で導入可能とされている。容器35の下部には導出孔38が設けられ、容器35の内部で破砕されると共に薬剤と混合及び撹拌された掘削残土が導出口42を介して矢印D3方向で導出可能とされている。容器35は例えば略筒状に形成されている。
刃46の基端部は回転軸45に連結されている。刃46は容器35の内周面に向かって延在している。図2〜図4には棒状に形成された刃46を例示しているが、刃46の形状及び回転軸45に装着される数は特に限定されない。刃46は例えば矩形、鋸型等の板状に形成されていてもよい。また、刃46は回転軸45に対して螺旋を描くように連続的又は断続的に装着されていてもよい。
なお、刃46の数及び配置は特に限定されず、破砕・混合撹拌部40をなす空間を切るようにして撹拌できるように設定されている。
従って、掘削残土処理システム1から導出された掘削残土はスクリューコンベア66に導入され、スクリューコンベア66により矢印D1方向に搬送された後、地上等に排土される。
なお、第二排土部54の構成は掘削残土を地上等の少なくとも掘削残土処理システム1の外方に向けて排土可能であれば特に限定されず、第一排土部52と同様に、例えば金属製或いは樹脂製等の搬送管と該搬送管に付設された掘削残土搬送手段で構成されていてもよい。
上記構成によれば、掘削残土が掘削残土処理機構30に導入された際に、掘削残土が確実に破砕されて細粒状になる。また、掘削残土にPAC等の薬剤が添加されることで、薬剤が掘削残土の内部まで均等に浸透し、掘削残土と薬剤との化学反応が確実に、且つ、効率良く促進される。従って、薬剤による掘削残土中のヒ素の溶出抑制効果を充分に発揮させ、掘削残土中に存在する掘削残土からのヒ素の溶出量を閾値以下に抑えることができる。
上記構成によれば、掘削残土が導入部21を介して破砕部22に導入されると共に破砕され、細粒状になる。また、薬剤添加部23から掘削残土に薬剤が添加され、細粒化された掘削残土と薬剤とが混合及び撹拌される。撹拌された掘削残土は、破砕部22から導出され、さらに導出部25から掘削残土処理システム1の外部に向けて導出される。このような円滑な処理により、薬剤を掘削残土の内部まで均等に浸透させ、掘削残土と薬剤との化学反応を確実に、且つ、より効率良く促進させることができる。
上記構成によれば、薬剤が予め添加された掘削残土が破砕部22で破砕されて細粒状になると共に掘削残土と薬剤とが混練及び撹拌され、薬剤が掘削残土の内部まで均等に浸透する。一方、薬剤添加部23が破砕部22を掘削残土が通過した後の部分に設置されれば、破砕部22で細粒化された掘削残土に薬剤が添加され、薬剤が掘削残土の内部まで均等に浸透する。上記何れの部分に薬剤添加部23を設置しても、掘削残土と薬剤との化学反応を確実に、且つ、より効率良く促進させることができる。
上記構成によれば、シールド掘削機20において発生した掘削残土が掘削残土処理システム1に導入されることで、掘削残土が確実に破砕されて細粒状になり、PAC等の薬剤が掘削残土の内部まで均等に浸透し、掘削残土と薬剤との化学反応が確実に、且つ、効率良く促進される。
上記構成によれば、掘削機構50を用いた土層の掘削により発生した掘削残土が第一排土部52により掘削残土処理システム1に排土され、掘削残土処理システム1に導入されると共に処理される。即ち、掘削残土が確実に破砕されて細粒状になり、その掘削残土にPAC等の薬剤が添加されると共にこれらが混合及び撹拌される。処理後の掘削残土は第二排土部54によりシールド掘削機20の外方に排土される。このような円滑な処理により、薬剤が掘削残土の内部まで均等に浸透させ、掘削残土と薬剤との化学反応を確実に、且つ、より効率良く促進させることができる。
また、上記実施形態では薬剤添加部23の接続管32の一端部32bが掘削残土処理システム1の導入部21に連結されている(図1参照)が、前述のように薬剤は掘削残土の混合及び撹拌前又は混合及び撹拌時に掘削残土に添加可能であればよく、接続管32の一端部32bは何れの位置に連結されていてもよい。例えば、接続管32の一端部32bは第一排土部52を構成するスクリューコンベア60,62,64或いは掘削残土処理システム1の破砕部22の容器35の上部等に連結されていてもよい。このように薬剤添加部23の設置場所の自由度が大きいので、掘削残土処理システム1及びシールド掘削機20の設計の自由度も大きくなる。
上記説明したように、本発明を適用した掘削残土処理システムによれば、掘削残土の内部まで均等に薬剤を浸透させることができるので、掘削残土と薬剤との化学反応が効率良く促進され、薬剤による掘削残土中のヒ素の溶出抑制効果が充分に発揮されることを確認した。
20 シールド掘削機
21 導入部
22 破砕部
23 薬剤添加部
25 導出部
30 掘削残土処理機構
50 掘削機構
52 第一排土部
54 第二排土部
Claims (3)
- 土層を掘削する際に発生した掘削残土を破砕すると共に前記掘削残土に薬剤を添加可能に構成された掘削残土処理機構を備え、
前記掘削残土処理機構は、
前記掘削残土を導入する導入部と、
前記掘削残土に前記薬剤を添加する薬剤添加部と、
前記導入部から導入された前記掘削残土を破砕する破砕部と、
前記掘削残土を導出する導出部と、
を備え、
前記薬剤添加部は、前記破砕部を掘削残土が通過する前の部分に設置されていることを特徴とする掘削残土処理システム。 - 請求項1に記載の掘削残土処理システムを備えていることを特徴とするシールド掘削機。
- 土層を掘削する掘削機構と、
前記掘削機構で発生した掘削残土を前記掘削残土処理システムに向けて排土する第一排土部と、
前記掘削残土処理システムから導出された前記掘削残土を外方に排土する第二排土部と、
を備えていることを特徴とする請求項2に記載のシールド掘削機。
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JP2014238116A JP6432771B2 (ja) | 2014-11-25 | 2014-11-25 | 掘削残土処理システム及びシールド掘削機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014238116A JP6432771B2 (ja) | 2014-11-25 | 2014-11-25 | 掘削残土処理システム及びシールド掘削機 |
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