JP6431867B2 - レーザ加工機 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ加工機に関する。
ファイバレーザ加工機等のレーザ加工機に用いられるレーザ加工ヘッドの構成等について簡単に説明すると、次のようになる。
レーザ加工ヘッドは、筒状の加工ヘッド本体を具備しており、この加工ヘッド本体は、基端側に、伝送ファイバの出射端を保持するファイバ保持部(ファイバホルダ)を有している。また、加工ヘッド本体は、先端側に、レーザ光を照射可能かつアシストガスを噴射可能なノズルを有しており、加工ヘッド本体の内部は、アシストガスの供給源に接続可能になっている。そして、加工ヘッド本体内には、コリメートレンズが設けられており、このコリメートレンズは、伝送ファイバの出射端から出射されたレーザ光を平行光に変換するものである。更に、加工ヘッド本体内におけるコリメートレンズとノズルの間には、集光レンズが設けられており、この集光レンズは、平行光に変換されたレーザ光を集光するものである。
従って、ファイバレーザ発振器を作動させて、伝送ファイバの出射端からレーザ光を出射することにより、そのレーザ光をコリメートレンズによって平行光に変換し、集光レンズによって集光してノズルからワークの被切断部に向かってレーザ光を照射する。また、レーザ光を照射すると同時に、アシストガス供給源から加工ヘッド本体の内部にアシストガスを供給することにより、ノズルからワークの被切断部に向かってアシストガスを噴射する。これにより、レーザ光のエネルギーを利用して、ワークの被切断部を溶融させかつその溶融物を除去しながら、ワークに対して切断加工を行うことができる。前述の動作を連続して繰り返すことにより、複数のワークに対して一連の切断加工を行うことができる。
ここで、切断加工の加工形態は、アシストガスとして窒素等の不活性ガスを用いた無酸化加工(不活性ガス加工)と、アシストガスとして酸素を用いた酸素加工とに分けることができる。無酸化加工は、レーザ光のエネルギーのみによってワークを溶融させて、ワークの切断面の酸化を防止することができ、ステンレス、銅、アルミ、軟鋼等の厚さ例えば3mm以下の薄板からなるワークの高速切断に適している。酸素加工は、レーザ光のエネルギーの他に酸化反応熱によってワークを溶融させることができ、軟鋼の厚さ例えば6mm以上の厚板からなるワークの切断に適している。また、無酸化加工には、汎用の集光レンズが用いられるのに対して、酸素加工の場合は、バーニング(異常燃焼)を防止するために、リング状のレーザ光(リングビーム)を形成可能なアキシコンレンズを組込んだ特殊な集光レンズが用いられる(特許文献1及び特許文献2等参照)。
なお、本発明に関連する先行技術として特許文献1及び特許文献2の他に、特許文献3に示すものがある。
特開2013−75331号公報 WO2010/095744 A1 特開2000−227576号公報
ところで、一連の切断加工の途中に、加工対象であるワークの変更等の理由により加工形態が無酸化加工から酸素加工に又は酸素加工から無酸化加工に変更することがある。このような場合には、切断加工を一旦中断して、汎用の集光レンズから特殊な集光レンズに変更する等、レーザ加工機の段取り替えが必要になる。そのため、一連の切断加工の作業が煩雑化して、作業能率が低下すると共に、切断加工の中断時間が長くなって、切断加工の生産性を十分に高めることができないという問題がある。
そこで、本発明は、前述の問題を解決することができる、新規な構成のレーザ加工機を提供することを目的とする
本発明の発明者は、前述の課題を解決するために、試行錯誤を繰り返した結果、加工ヘッド本体内における伝送ファイバの出射端とコリメートレンズの間に設けられたアパーチャによって、レーザ光の外層部分を適正なカット率の下で遮断することにより、アキシコンレンズを組込んだ特殊な集光レンズを用いなくても、軟鋼の厚さ例えば6mm以上の厚板からなるワークに対してバーニングを防止しながら酸素加工による切断を行うと共に、ステンレス、銅、アルミ、軟鋼等の厚さ例えば3mm以下の薄板からなるワークに対して無酸化加工による高速切断を行うことができるという、新規な知見を得ることができ、本発明を完成するに至った。これは、加工点としてのワークの被切断部におけるレーザ光のパワー強度を十分に確保した上で、レーザ光の外層部分、換言すれば、レーザ光におけるワークの溶融(切断)に寄与しない低エネルギーの部分がワークの被切断部に照射されることを抑制したことによるものと考えられる。ここで、アパーチャによる適正なカット率とは、2〜10%のことをいう。
本発明の第1の特徴は、軟鋼の厚さ6mm以上のワークに対してバーニングを防止しながら酸素加工による切断を行うと共に、ステンレス等の厚さ3mm以下のワークに対して無酸化加工による高速切断を行うレーザ加工機において、レーザ発振器から発振されたレーザ光を伝送するための伝送ファイバの出射端に接続されたレーザ加工ヘッドを具備し、 前記レーザ加工ヘッドは、前記伝送ファイバの出射端を保持するファイバ保持部(ファイバホルダ)を有し、先端側にレーザ光を照射可能かつアシストガスを噴射可能なノズルを有し、内部がアシストガスの供給源に接続可能な筒状の加工ヘッド本体と、前記加工ヘッド本体内に設けられ、前記伝送ファイバの出射端から出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメートレンズと、前記加工ヘッド本体内における前記コリメートレンズと前記ノズルの間に設けられ、平行光に変換されたレーザ光を集光する集光レンズと、前記加工ヘッド本体内における前記ファイバ保持部と前記コリメートレンズとの間に設けられ、レーザ光を透過させるための円形の開口部を有し、前記伝送ファイバの出射端から出射されたレーザ光の外層部分(外周側に位置する部分)を遮断(カット)するアパーチャと、を具備し、前記アパーチャの内周面は、前記アパーチャの内径がレーザ光の進行方向に向かって徐々に大きくなるテーパ形状を呈しており、前記アパーチャの内周面のテーパ角は、前記アパーチャの前記開口部を透過するレーザ光の広がり角よりも大きい角度に設定され、前記アパーチャの内径は、前記アパーチャによるレーザ光のカット率が2〜10%になるように設定されていることを要旨とする。
ここで、本願の明細書及び特許請求の範囲において、「保持する」とは、直接的に保持することの他に、別部材を介して間接的に保持することを含む意であって、「設けられ」とは、直接的に設けられたことの他に、別部材を介して間接的に設けられたことを含む意である。また、「アパーチャの内径」とは、アパーチャの内径が光軸方向に沿って変化する場合には、最小内径のことをいう。更に、「アパーチャによるレーザ光のカット率」とは、伝送ファイバの出射端から出射されたレーザ光のパワー強度に対する、アパーチャによって遮断(カット)されたレーザ光のパワー強度の割合のことをいう。
本発明の第1の特徴によると、前記レーザ発振器を作動させて、前記伝送ファイバの出射端からレーザ光を出射することにより、そのレーザ光の外層部分を前記アパーチャによって遮断し、その後、そのレーザ光を前記コリメートレンズによって平行光に変換し、前記集光レンズによって集光して前記ノズルからワークの被切断部に向かってレーザ光を照射する。また、レーザ光を照射すると同時に、前記アシストガス供給源から前記加工ヘッド本体の内部にアシストガスを供給することにより、前記ノズルからワークの被切断部に向かってアシストガスを噴射する。これにより、レーザ光のエネルギーを利用して、ワークの被切断部を溶融させかつその溶融物を除去しながら、ワークに対して切断加工を行うことができる。前述の動作を連続して繰り返すことにより、複数のワークに対して一連の切断加工を行うことができる。
前述の新規な知見を適用すると、特殊な集光レンズを用いなくても、軟鋼の厚さ例えば6mm以上の厚板からなるワークに対してバーニングを防止しながら酸素加工による切断を行うと共に、ステンレス等の厚さ例えば3mm以下の薄板からなるワークに対して無酸化加工による高速切断を行うことができる。これにより、一連の切断加工の途中に、前記レーザ加工機の段取り替えを行うことなく、切断加工の加工形態を無酸化加工から酸素加工に又は酸素加工から無酸化加工に変更することができる。
本発明によれば、一連の切断加工の途中に、前記レーザ加工機の段取り替えを行うことなく、切断加工の加工形態を無酸化加工から酸素加工に又は酸素加工から無酸化加工に変更することができるため、切断加工の作業の煩雑化を抑えて、作業能率の向上を図ると共に、切断加工の中断時間を極力無くして、切断加工の生産性を十分に高めることができる。
図1は、本発明の実施形態に係るレーザ加工ヘッドの断面図であって、加工テーブルの一部も併せて図示してある。 図2は、図1における矢視部IIの拡大図である。 図3は、本発明の実施形態に係るファイバレーザ加工機の斜視図である。 図4(a)(b)は、アクリル板にレーザ光を照射することによって形成したバーンパターンを示す写真図であって、図4(a)は、レーザ加工ヘッドにアパーチャを装着しない場合であって、図4(b)は、レーザ加工ヘッドにアパーチャを装着した場合である。 図5(a)(b)は、軟鋼の厚さ例えば6mm以上の厚板からなるワークの酸素加工による切断によって取り出した切断片を示す写真図であって、図5(a)は、レーザ加工ヘッドにアパーチャを装着しない場合であって、図5(b)は、レーザ加工ヘッドにアパーチャを装着した場合である。 図6は、アパーチャを装着した場合(発明例1、2)とアパーチャを装着しない場合(比較例1、2)について行ったレーザ光の反射試験の結果を示す図である。
本発明の実施形態について図1から図3を参照して説明する。
図3に示すように、本発明の実施形態に係るファイバレーザ加工機1は、ファイバレーザ発振器3から発振された1μm帯の波長のレーザ光LBを利用して、ワークWに対して切断加工を行う装置である。ここで、ファイバレーザ発振器3の構成は、例えば、特開2012−24778号公報に示すように公知の構成からなるものである。
ファイバレーザ加工機1は、ファイバレーザ発振器3を具備する他に、ワークWを支持する加工テーブル(支持フレーム)5を具備しており、この加工テーブル5は、X軸方向(前後方向)へ延びており、ワークWを点接触で支持する多数の支持部(図示省略)、及び多数の支持部に対してワークWを固定するクランプ部材(図示省略)等を備えている。また、加工テーブル5には、門型のX軸可動フレーム7がX軸方向へ延びたX軸ガイドレール(図示省略)を介してX軸方向へ移動可能に設けられており、このX軸可動フレーム7は、X軸サーボモータ(図示省略)の駆動によりX軸方向へ移動するようになっている。更に、X軸可動フレーム7の水平部7aには、Y軸キャリッジ9がY軸方向へ延びたY軸ガイドレール(図示省略)を介してY軸方向へ移動可能に設けられており、このY軸キャリッジ9は、Y軸サーボモータ(図示省略)の駆動によりY軸方向へ移動するようになっている。
Y軸キャリッジ9には、レーザ加工ヘッド11がZ軸方向(上下方向)へ延びたZ軸ガイドレール(図示省略)を介してZ軸方向へ移動可能に設けられている。また、レーザ加工ヘッド11は、Z軸サーボモータ(図示省略)の駆動によりZ軸方向へ移動すると共に、X軸サーボモータの駆動によりX軸可動フレーム7と一体的にX軸方向へ移動しかつY軸サーボモータの駆動によりY軸キャリッジ9と一体的にY軸方向へ移動するようになっている。更に、レーザ加工ヘッド11には、ファイバレーザ発振器3から発振されたレーザ光LBを伝送するための伝送ファイバ(プロセスファイバ)13の出射端13eが接続されている。そして、レーザ加工ヘッド11の具体的な構成は、次のようになる。
図1及び図2に示すように、レーザ加工ヘッド11は、筒状(中空状)の加工ヘッド本体15を具備しており、この加工ヘッド本体15は、筒状の上部加工ヘッド本体17と、この上部加工ヘッド本体17の下側に着脱可能に設けられた筒状の下部加工ヘッド本体19と、この上部加工ヘッド本体17の上側に着脱可能に設けられた環状のジャケット21とを備えている。また、ジャケット21の上側には、伝送ファイバ13の出射端13eをコネクタ23を介して保持するファイバ保持部としてのファイバホルダ25が着脱可能に設けられており、換言すれば、加工ヘッド本体15は、基端側(上端側)に、ファイバホルダ25を有している。
下部加工ヘッド本体19の下端には、レーザ光LBを照射可能かつアシストガスを噴射可能なノズル27が設けられており、換言すれば、加工ヘッド本体15は、先端側(下端側)に、ノズル27を有している。また、下部加工ヘッド本体19の内部は、ガス供給管29等を介してアシストガス供給源としてのガスボンベ31に接続されている。なお、ガスボンベ31は、切断加工の加工形態に応じて適宜に交換可能になっている。
上部加工ヘッド本体17内には、筒状の上部レンズホルダ33が着脱可能に設けられている。また、上部レンズホルダ33内には、コリメートレンズ35が着脱可能に保持されており、換言すれば、加工ヘッド本体15内には、コリメートレンズ35が上部レンズホルダ33を介して着脱可能に設けられており、コリメートレンズ35は、伝送ファイバ13の出射端13eから出射されたレーザ光LBを平行光に変換するものである。ここで、コリメートレンズ35の光軸方向(Z軸方向)の位置は、コリメートレンズ35の焦点位置が伝送ファイバ13の出射端13eの位置に一致するように設定されている。
下部加工ヘッド本体19内には、筒状の下部レンズホルダ37が着脱可能に設けられている。また、下部レンズホルダ37内には、集光レンズ39が着脱可能に保持されており、換言すれば、加工ヘッド本体15内におけるコリメートレンズ35とノズル27との間には、集光レンズ39が下部レンズホルダ37を介して着脱可能に設けられており、集光レンズ39は、平行光に変換されたレーザ光LBを集光するものである。
ジャケット21の内側、換言すれば、加工ヘッド本体15内におけるファイバホルダ25とコリメートレンズ35の間には、アパーチャ41が着脱可能に設けられており、アパーチャ41は、伝送ファイバ13の出射端13eから出射されたレーザ光LBの外層部分(外周側に位置する部分)LBoを遮断(カット)するものである。また、アパーチャ41は、熱伝導性の高い材料からなり、レーザ光LBを透過させるための円形の開口部41aを有している。なお、熱伝導性の高い材料とは、例えば、アルミ、アルミ合金、銅、又は銅合金等のことをいう。
アパーチャ41の内周面41iは、アパーチャ41の内径がレーザ光LBの進行方向(コリメートレンズ35側)に向かって徐々に大きくなるテーパ形状を呈している。また、アパーチャ41の内周面41iのテーパ角θ1は、アパーチャ41の開口部41aを透過するレーザ光(アパーチャ41から出射されるレーザ光)LBの広がり角θ2よりも大きい角度に設定されている。そして、アパーチャ41の内周面41iの最小内径Dは、アパーチャ41によるレーザ光LBのカット率(遮断率)が2〜10%、好ましくは、3〜8%になるように設定されている。アパーチャ41によるレーザ光LBのカット率が2%以上になるようにしたのは、2%未満であると、レーザ光LBの外層部分LBo、換言すれば、レーザ光LBにおける溶融(切断)に寄与しない低エネルギーの部分がワークWの被切断部Waに照射されることを十分に抑制することが困難になり、例えば軟鋼厚板の酸素加工の際にバーニングなどが発生するからである。一方、アパーチャ41によるレーザ光LBのカット率が10%以下になるようにしたのは、10%を超えると、加工点としてのワークWの被切断部Waにおけるレーザ光LBのパワー強度が低下して、例えばステンレス薄板の無酸化加工中の切断速度を高速に維持できず、切断速度をかなり低速にする必要があり生産性が低下するからであり、軟鋼厚板の酸素加工とステンレス薄板の無酸化加工を両立させるカット率(2〜10%)が必要となる。なお、アパーチャ41によるレーザ光LBのカット率が好ましくは3%以上で8%以下になるようにしたのは、無酸化加工でも特に銅、銅合金、アルミ、アルミ合金、又は鏡面仕上げしたステンレス等の高反射材の薄板からなるワークWに対して切断加工を行う場合に、レーザ加工ヘッド11側への反射光LB’を十分に低減し、なお且つ切断速度を低減を抑え生産性を維持するためである。
アパーチャ41におけるファイバホルダ25側の面には、断面略V字状の環状の反射溝41sが形成されており、換言すれば、アパーチャ41における開口部41aのファイバホルダ25側の周縁部分41mの断面は、鋭角形状を呈している。また、アパーチャ41の反射溝41sの内側反射面41siのテーパ角θ3は、外側反射面41soのテーパ角θ4よりも大きい角度に設定されている。なお、ジャケット21の内周面におけるファイバホルダ25側の部位21iは、ジャケット21の内径が伝送ファイバ13の出射端13e側に向かって徐々に小さくなるテーパ形状を呈している。
ジャケット21の内周面とアパーチャ41の外周面との間には、冷却水を循環させるための環状の冷却水通路43が形成されている。また、冷却水通路43は、冷却水供給管45及び冷却水排出管47等を介して冷却水を循環させるチラー(冷却水循環装置)49に接続されている。なお、ジャケット21の内周面とアパーチャ41の外周面との間の適宜位置には、冷却水通路43からの水漏れを防止するための複数のOリング51が設けられている。
続いて、本発明の実施形態の作用及び効果について説明する。
Z軸サーボモータの駆動によりレーザ加工ヘッド11をZ軸方向へ移動させて、レーザ光LBの焦点位置を調節する。そして、ファイバレーザ発振器3を作動させて、伝送ファイバ13の出射端13eからレーザ光LBを出射することにより、そのレーザ光LBの外層部分LBoをアパーチャ41によって遮断し、その後、そのレーザ光LBをコリメートレンズ35によって平行光に変換し、集光レンズ39によって集光してノズル27からワークWの被切断部Waに向かってレーザ光LBを照射する。また、ガスボンベ31から下部加工ヘッド本体19の内部にアシストガスを供給することにより、ノズル27からワークWの被切断部Waに向かってアシストガスを噴射する。更に、ノズル27からレーザ光LBを照射しかつアシストガスを噴射した状態で、X軸サーボモータ及びY軸サーボモータのうち少なくともいずれかのサーボモータの駆動によりレーザ加工ヘッド11をワークWの被切断部Waに沿ってX軸方向及びY軸方向のうちの少なくともいずれかの方向へ移動させる。これにより、高密度に集光したレーザ光LBのエネルギーを利用して、ワークWの被切断部Waを溶融させかつその溶融物を除去しながら、ワークWに対して切断加工を行うことができる。前述の動作を連続して繰り返すことにより、複数のワークWに対して一連の切断加工を行うことができる。
アパーチャ41によるレーザ光LBのカット率が2〜10%になるようにアパーチャ41の最小内径Dが設定されているため、前述の新規な知見を適用すると、特殊な集光レンズを用いなくても、軟鋼の厚さ例えば6mm以上の厚板からなるワークWに対してバーニングを防止しながら酸素加工による切断を行うと共に、ステンレス等の厚さ例えば3mm以下の薄板からなるワークWに対して無酸化加工(窒素加工)による生産性を維持しつつ高速の切断を行うことができる。これにより、一連の切断加工の途中に、ファイバレーザ加工機1の段取り替えを行うことなく、切断加工の加工形態を無酸化加工から酸素加工に又は酸素加工から無酸化加工に変更することができる。
アパーチャ41によるレーザ光LBのカット率が好ましく3%以上になるようにアパーチャ41の最小内径Dが設定されているため、特にワークWが高反射材の薄板からなりかつ切断加工の加工形態が無酸化加工である場合においても、レーザ光LBにおける前記低エネルギーの部分がワークWの被切断部Waに照射されることを抑制して、レーザ加工ヘッド11側への反射光LB’を十分に低減することができる。
アパーチャ41の内周面41iのテーパ角θ1がアパーチャ41の開口部41aを透過するレーザ光LBの広がり角θ2よりも大きい角度に設定されているため、レーザ光LBがアパーチャ41の開口部41aを透過する際に、アパーチャ41の内周面41iと干渉することを回避することができる。
アパーチャ41における開口部41aのファイバホルダ25側の周縁部分41mの断面が鋭角形状を呈し、アパーチャ41の反射溝41sの内側反射面41siのテーパ角θ3が外側反射面41soのテーパ角θ4よりも大きい角度に設定され、ジャケット21の内周面におけるファイバホルダ25側の部位21iが前述のようにテーパ形状を呈しているため、アパーチャ41によって遮断したレーザ光LBの外層部分LBoが伝送ファイバ13の出射端13e側へ反射することを回避することができる。
ワークWの切断加工中に、チラー49を作動させて、冷却水通路43に冷却水を循環させることにより、アパーチャ41を水冷して、アパーチャ41の温度上昇を抑えることができる。
従って、本発明の実施形態によれば、一連の切断加工の途中に、ファイバレーザ加工機1の段取り替えを行うことなく、切断加工の加工形態を無酸化加工から酸素加工に又は酸素加工から無酸化加工に変更することができるため、切断加工の作業の煩雑化を抑えて、作業能率の向上を図ると共に、切断加工の中断時間を極力無くして、切断加工の生産性を十分に高めることができる。
また、レーザ光LBがアパーチャ41の開口部41aを透過する際に、アパーチャ41の内周面41iと干渉することを回避できるため、レーザ光LBのビーム品質を安定させて、切断加工の精度の向上を図ることができる。
更に、ワークWが高反射材の薄板からなりかつ切断加工の加工形態が無酸化加工である場合においても、レーザ加工ヘッド11側への反射光LB’を十分に低減できるため、集光レンズ39、コリメートレンズ35、及び伝送ファイバ13の出射端13e等の焼損を十分に防止することができる。特に、アパーチャ41が反射光LB’を遮断すると共に、アパーチャ41によって遮断したレーザ光LBの外層部分LBoが伝送ファイバ13の出射端13e側へ反射することを回避できるため、伝送ファイバ13の出射端13eの焼損をより十分に防止することができる。
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限られるものではなく、例えば、ファイバレーザ加工機1に適用した技術的思想を、レーザ光を伝送ファイバで伝送する形式のYAGレーザ加工機、固体レーザ加工機、及び炭酸レーザ加工機等に適用する等、その他、種々の態様で実施可能である。また、本発明に包含される権利範囲は、前述の実施形態に限定されないものである。
本発明の実施例について図4(a)(b)から図6を参照して説明する。
レーザ加工ヘッドにアパーチャを装着しない状態で、レーザ加工ヘッドのノズルからアクリル板にレーザ光を照射して、アクリル板にバーンパターンを形成すると、図4(a)に示すように、バーンパターンに霧状のレーザ光の外層部分を含まれていることが確認できた。これに対して、レーザ加工ヘッドにアパーチャ(レーザ光のカット率7%)を装着した状態で、レーザ加工ヘッドのノズルからアクリル板にレーザ光を照射して、アクリル板にバーンパターンを形成すると、図4(b)に示すように、バーンパターンから霧状のレーザ光の外層部分がカットされたことが確認できた。
レーザ加工ヘッドにアパーチャを装着しない状態で、軟鋼の厚さ10mmの厚板からなるワークに対して酸素加工による切断を行い、そのワークから切断片を取り出すと、図5(a)に示すように、バーニングが発生することが確認できた。これに対して、レーザ加工ヘッドにアパーチャ(レーザ光のカット率7%)を装着した状態で、軟鋼の厚さ10mmの厚板からなるワークに対して酸素加工による切断を行い、そのワークから切断片を取り出すと、図5(b)に示すように、バーニングを防止できたことが確認できた。
レーザ加工ヘッドにアパーチャを装着しない場合(比較例1、2の場合)、及びレーザ加工ヘッドにアパーチャ(レーザ光のカット率7%)を装着した場合(発明例1、2の場合)において、銅合金からなるワークに対してレーザ光の反射試験を行うと、図6に示すような結果を得ることができた。つまり、発明例1、2の場合の方が比較例1、2の場合に比べて反射光レベルを大幅に低減できることが確認できた。なお、比較例1及び発明例1においては、レーザ光の焦点位置がワークの上面よりも0.5mmだけ高い位置になるように設定し、比較例2及び発明例2においては、レーザ光の焦点位置がワークの上面よりも0.5mmだけ深い位置になるように設定した。
LB レーザ光
LBo 外層部分
LB’ 反射光
W ワーク
Wa 被切断部
1 ファイバレーザ加工機
3 ファイバレーザ発振器
5 加工テーブル
11 レーザ加工ヘッド
13 伝送ファイバ
13e 出射端
15 加工ヘッド本体
17 上部加工ヘッド本体
19 下部加工ヘッド本体
21 ジャケット
23 コネクタ
25 ファイバホルダ
27 ノズル
29 ガス供給管
31 ガスボンベ
33 上部レンズホルダ
35 コリメートレンズ
37 下部レンズホルダ
39 集光レンズ
41 アパーチャ
41a 開口部
41i 内周面
41m 縁部
43 冷却水通路

Claims (4)

  1. 軟鋼の厚さ6mm以上のワークに対してバーニングを防止しながら酸素加工による切断を行うと共に、ステンレス等の厚さ3mm以下のワークに対して無酸化加工による高速切断を行うレーザ加工機において、
    レーザ発振器から発振されたレーザ光を伝送するための伝送ファイバの出射端に接続されたレーザ加工ヘッドを具備し、
    前記レーザ加工ヘッドは、
    前記伝送ファイバの出射端を保持するファイバ保持部を有し、先端側にレーザ光を照射可能かつアシストガスを噴射可能なノズルを有し、内部がアシストガスの供給源に接続可能な筒状の加工ヘッド本体と、
    前記加工ヘッド本体内に設けられ、前記伝送ファイバの出射端から出射されたレーザ光を平行光に変換するコリメートレンズと、
    前記加工ヘッド本体内における前記コリメートレンズと前記ノズルの間に設けられ、平行光に変換されたレーザ光を集光する集光レンズと、
    前記加工ヘッド本体内における前記ファイバ保持部と前記コリメートレンズとの間に設けられ、レーザ光を透過させるための円形の開口部を有し、前記伝送ファイバの出射端から出射されたレーザ光の外層部分を遮断するアパーチャと、を具備し、
    前記アパーチャの内周面は、前記アパーチャの内径がレーザ光の進行方向に向かって徐々に大きくなるテーパ形状を呈しており、前記アパーチャの内周面のテーパ角は、前記アパーチャの前記開口部を透過するレーザ光の広がり角よりも大きい角度に設定され、前記アパーチャの内径は、前記アパーチャによるレーザ光のカット率が2〜10%になるように設定されていることを特徴とするレーザ加工機
  2. 前記アパーチャにおける前記開口部の前記ファイバ保持部側の周縁部分の断面が鋭角形状を呈するように、前記アパーチャにおける前記ファイバ保持部側の面に断面V字状の環状の反射溝が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工機
  3. 前記加工ヘッド本体の内周面と前記アパーチャの外周面との間に冷却水を循環させるための冷却水通路が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ加工機
  4. 前記レーザ発振器は、1μm帯の波長のレーザ光を発振するファイバレーザ発振器であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のレーザ加工機
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