JP2015231629A - レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法 - Google Patents

レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法 Download PDF

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【課題】装置構成のシンプル化を実現しつつ、ポロシティの発生を防ぐことができるレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法を提供する。【解決手段】レーザ光Lを照射するレーザヘッド4を備え、レーザヘッド4には、鋼板Wのレーザ光照射部分に負圧環境を生じさせる負圧環境発生機構10が配置され、負圧環境発生機構10は、レーザヘッド4から照射されるレーザ光Lを横切る方向に不活性ガスGを噴射するノズル11及びノズル11とレーザ光Lを挟んで対峙してノズル11から噴射されてレーザ光Lを横切った不活性ガスGを導入して拡散させるディフューザ12を具備している。【選択図】図2

Description

本発明は、レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法に関するものである。
上記したレーザ光を用いたレーザ溶接では、被溶接物のレーザ光照射部分で生じる高濃度のヒューム(金属蒸気)やスパッタ(金属溶滴)によりレーザ光が遮られて、被溶接物に到達するエネルギー量に変動が生じてしまう可能性がある。その結果、被溶接物に到達するエネルギー量が少ない場合には、被溶接物のレーザ光照射部分に生じるキーホールがその内部にヒュームを残したまま塞がれてポロシティ(気泡)となって残留してしまう。
従来、ポロシティの発生を防止するための手段として、減圧下でレーザ溶接を行うレーザ溶接装置が考案されている(例えば、特許文献1参照)。
このレーザ溶接装置は、減圧容器であるチャンバーを備えており、このチャンバーに、シールドガスが供給されるシールドガス筒と、長焦点の光学系とを組み合わせて構成されている。
特許第5234471号公報
上記したレーザ溶接装置では、減圧容器であるチャンバー内で溶接を行うことで、ポロシティの発生をある程度抑えることができるものの、シールドガス筒及び長焦点光学系をチャンバーに組み合わせる必要がある分だけ装置構成が複雑になってしまうという問題があり、この問題を解決することが従来の課題となっている。
本発明は、上記したような従来の課題を解決するためになされたもので、装置構成のシンプル化を実現したうえで、ポロシティの発生を防止することが可能なレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法を提供することを目的としている。
ここで、レーザ溶接におけるキーホールの大きさは通常口径3mm以下である。本発明者等は、大きくても口径3mm程度の部位さえ減圧すればポロシティの発生を少なく抑え得ることに着目して、局所的に負圧環境を形成するシンプルな装置構成を見出して本発明をするに至った。
すなわち、本発明の第1の態様は、レーザ光を照射するレーザヘッドを備えたレーザ溶接装置であって、前記レーザヘッドには、前記被溶接物のレーザ光照射部分に負圧環境を生じさせる負圧環境発生機構が配置され、前記負圧環境発生機構は、前記レーザヘッドから照射されるレーザ光を横切る方向に窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを噴射するノズル(望ましくはラバールノズル)及び該ノズルと前記レーザ光を挟んで対峙して該ノズルから噴射されて前記レーザ光を横切った不活性ガスを導入して拡散させるディフューザを具備している構成としている。
また、本発明の第2の態様は、前記レーザ光を避けて前記負圧環境発生機構の前記ノズル及び前記ディフューザを連結し且つ該ノズル及び該ディフューザとともに前記被溶接物のレーザ光照射部分を囲む遮蔽体を備えている構成としている。
さらに、本発明の第3の態様は、前記レーザ光を避けて前記被溶接物のレーザ光照射部分を囲み且つ前記レーザ光に沿って移動可能に配置された筒体と、前記筒体に前記被溶接物方向に向かう力を常時付与する弾性体を備え、前記筒体の前記被溶接物側に位置する端部に前記負圧環境発生機構の前記ノズル及び前記ディフューザが固定されている構成としている。
さらにまた、本発明の第4の態様は、前記レーザヘッドから照射されるレーザ光を覆うと共に前記被溶接物を収容する容器を備え、前記容器に前記負圧環境発生機構の前記ノズル及び前記ディフューザが固定されている構成としている。
一方、本発明に係るレーザ溶接方法は、レーザヘッドから被溶接物にレーザ光を照射して溶接を行うに際して、前記レーザヘッドから照射されるレーザ光を挟んでノズル及びディフューザを対峙させ、前記レーザヘッドから照射されるレーザ光を横切る方向に前記ノズルから不活性ガスを噴射すると共に前記レーザ光を横切った前記不活性ガスを前記ディフューザに導入して拡散させることで、前記被溶接物のレーザ光照射部分に負圧環境を生じさせつつ溶接を行う構成としている。
本発明に係るレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法において、「負圧環境」とは、90kPA以下の圧力の雰囲気を指し、ノズルからの不活性ガスの噴射速度は、ノズル及びディフューザ間を90kPA以下の圧力雰囲気にし得る速度である。
そして、本発明に係るレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法に用いられるレーザとしては、YAGレーザやCO2レーザやファイバーレーザやディスクレーザを挙げることができるが、これらのものに限定されない。
本発明に係るレーザ溶接装置では、例えば、被溶接物同士を突き合わせ接合する場合、レーザヘッドから照射されるレーザ光を挟んで対峙させた負圧環境発生機構のノズル及びディフューザのうちのノズルから、レーザ光を横切る方向に不活性ガスを高速で噴射させると共に、レーザ光を横切った不活性ガスをディフューザに導入して拡散させる。
次いで、この状態で溶接を開始して、レーザ光を被溶接物同士の突き合わせ部位に照射しつつ、レーザヘッドとともに負圧環境発生機構を突き合わせ部位に沿って移動させる。
この間、レーザヘッドからのレーザ光の照射による被溶接物の溶融蒸発により、被溶接物にキーホールが形成されてその内部からヒュームが噴出するが、負圧環境発生機構のノズル及びディフューザ間に高速の不活性ガスを流すことで、被溶接物間のレーザ光照射部分は負圧となっているので、キーホールから噴出するヒュームはディフューザに吸引され、この際、ヒュームとともにスパッタが噴出する場合もあるが、これもディフューザに吸引される。
このように、本発明に係るレーザ溶接装置では、レーザ光のエネルギー量の変動をもたらす原因であるヒュームやスパッタがレーザ光を遮ることなく負圧環境発生機構のディフューザに吸引されて除去されるので、装置構成のシンプル化を図りつつ、ポロシティの発生が少なく抑えられることとなり、キーホールから不規則に跳ね上がるスパッタも除去し得るので、レーザヘッドが損傷する懸念も払拭し得ることとなる。
この際、遮蔽体でノズル及びディフューザを連結して、被溶接物のレーザ光照射部分を囲むようにすると、レーザ光照射部分に効率よく負圧環境を形成し得ることとなる。
また、レーザ光を避けて被溶接物のレーザ光照射部分を囲み且つレーザ光に沿って移動可能に配置された筒体の端部を、弾性体からの被溶接物方向の力で被溶接物に軽く接触させるようにすると、被溶接物のレーザ光照射部分が周囲からほぼ隔絶された状態になり、したがって、レーザ光照射部分により一層効率よく負圧環境を形成し得ることとなる。
さらに、レーザヘッドから照射されるレーザ光を覆う容器内に被溶接物を収容してレーザ溶接を行うようにしたうえで、被溶接物のレーザ光照射部分に負圧環境を形成するように成すと、負圧環境が良好且つ確実に維持されることとなる。
本発明に係るレーザ溶接装置では、装置構成のシンプル化を実現しつつ、ポロシティの発生を防ぐことができるという非常に優れた効果がもたらされる。
本発明の一実施形態に係るレーザ溶接装置を概略的に説明する模式図である。 図1のレーザ溶接装置における負圧環境発生機構を示す拡大断面説明図(a)及び図2(a)のA−A線位置に基づく断面説明図(b)である。 本発明の他の実施形態に係るレーザ溶接装置の負圧環境発生機構を示す拡大断面説明図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るレーザ溶接装置の負圧環境発生機構を示す拡大断面説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係るレーザ溶接装置を示しており、この実施形態では、本発明に係るレーザ溶接装置を鋼板(被溶接物)同士の突き合わせ接合に用いた場合を示している。
図1に概略的に示すように、このレーザ溶接装置1は、レーザ発振器2と、このレーザ発振器2から供給されるレーザ光Lを内蔵した光学系3により集光して鋼板W,Wの突き合わせ部位Waに照射するレーザヘッド4と、レーザ発振器2からのレーザ光Lをレーザヘッド4へ導く光ファイバ5と、レーザヘッド4を鋼板W,Wの突き合わせ部位Waに沿って移動させると共に突き合わせ部位Waに接近離間させる駆動部6と、溶接速度,レーザ出力及びスポット径をコントロールする制御部7を備えており、この実施形態では、レーザ光Lの焦点LAが鋼板W,Wの突き合わせ部位Waの表面上に位置するように設定されている。
また、このレーザ溶接装置1は、鋼板W,Wのレーザ光照射部分、すなわち、レーザ光Lの焦点LA付近に負圧環境を生じさせる負圧環境発生機構10を備えている。
この負圧環境発生機構10は、図2(a)にも示すように、レーザヘッド4から照射されるレーザ光Lを横切る方向に窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスGを高速で噴射するノズル(好ましくはラバールノズル)11及びこのノズル11とレーザ光Lを挟んで対峙してノズル11から噴射されてレーザ光Lを横切った不活性ガスGを導入して拡散させるディフューザ12を具備しており、ノズル11及びディフューザ12は、いずれも支柱13によってレーザヘッド4に取り付けられている。
この場合、負圧環境発生機構10は、図2(b)に示すように、レーザ光Lを避けてノズル11及びディフューザ12を連結する遮蔽体14,14を具備しており、この遮蔽体14,14は、ノズル11及びディフューザ12とともにレーザ光Lの焦点LA付近を囲むようになっている。
このレーザ溶接装置1によって鋼板W,Wを突き合わせ接合するに際しては、レーザヘッド4から照射されるレーザ光Lを挟んで対峙させた負圧環境発生機構10のノズル11及びディフューザ12のうちのノズル11から、レーザ光Lを横切る方向に不活性ガスGを高速で噴射させると共に、レーザ光Lを横切った不活性ガスGをディフューザ12に導入して拡散させる。
次いで、この状態で溶接を開始して、レーザ光Lを鋼板W,Wの突き合わせ部位Waに照射しつつ、駆動部6によりレーザヘッド4とともに負圧環境発生機構10を鋼板W,Wの突き合わせ部位Waに沿って移動させる。
この間、レーザヘッド4からのレーザ光Lの照射による鋼板Wの溶融蒸発により、鋼板WにキーホールKが形成されてその内部からヒューム(図2(a)における矢印の束)が噴出するが、負圧環境発生機構10のノズル11及びディフューザ12間に高速の不活性ガスGを流すことで、鋼板W,W間のレーザ光照射部分、すなわち、レーザ光Lの焦点LA付近は負圧となっているので、キーホールKから噴出するヒュームはディフューザ12に吸引され、この際、ヒュームとともにスパッタが噴出する場合もあるが、これもディフューザ12に吸引される。
このように、レーザ溶接装置1では、キーホールKで発生するヒュームやスパッタがレーザ光Lを遮ることなく負圧環境発生機構10のディフューザ12に吸引されて除去されるので、すなわち、レーザ光Lのエネルギー量の変動をもたらす原因であるヒュームやスパッタが除去されるので、装置構成のシンプル化を図ったうで、ポロシティの発生が少なく抑えられることとなる。
また、キーホールKから不規則に跳ね上がるスパッタも上記のように除去し得るので、レーザヘッド4が損傷する懸念も払拭し得ることとなる。
さらに、このレーザ溶接装置1では、遮蔽体14,14でノズル11及びディフューザ12を連結して、レーザ光Lの焦点LA付近を囲むようにしているので、レーザ光Lの焦点LA付近に効率よく負圧環境を形成し得ることとなる。
図3は、本発明の他の実施形態に係るレーザ溶接装置を示しており、この実施形態においても、本発明に係るレーザ溶接装置を鋼板(被溶接物)同士の突き合わせ接合に用いた場合を示している。
図3に部分的に示すように、このレーザ溶接装置1Aは、レーザヘッド4に取り付けられる固定筒体23と、レーザ光Lが通過する固定筒体23の中空部23aにレーザ光Lを避けて嵌合されてレーザ光Lに沿って移動可能とした移動筒体(筒体)24と、移動筒体24の小径端部24aに嵌め込まれた圧縮コイルばね(弾性体)25を備えており、この圧縮コイルばね25は、移動筒体24に鋼板W方向に向かう力を常時付与するようになっている。
この場合、移動筒体24の鋼板W,W側に位置して、レーザ光照射部分、すなわち、レーザ光Lの焦点LA付近を囲む端部に負圧環境発生機構10のノズル11及びディフューザ12を固定している。
なお、図3における符号26はストッパピンであり、固定筒体23の周壁を貫通させたストッパピン26の先端部を移動筒体24の周壁に形成した凹部24bに引っ掛けることで、移動筒体24の固定筒体23からの抜け落ちを規制している。
また、このレーザ溶接装置1Aにおいて、移動筒体24の中空部に不活性ガスGを供給する配管や中空部を真空引きする配管を移動筒体24に接続してもよい。
このレーザ溶接装置1Aによって鋼板W,Wを突き合わせ接合するに際しては、まず、駆動部6によりレーザヘッド4を鋼板W,Wに接近させて、圧縮コイルばね25により鋼板W方向に向かう力が常時付与された移動筒体24の鋼板W側の端部を鋼板Wに軽く接触させる。
次いで、この移動筒体24の鋼板W側の端部に配置した負圧環境発生機構10のノズル11及びディフューザ12のうちのノズル11から、レーザ光Lを横切る方向に不活性ガスGを高速で噴射させると共に、レーザ光Lを横切った不活性ガスGをディフューザ12に導入して拡散させ、先の実施形態と同様にして溶接を開始して、レーザ光Lを鋼板W,Wの突き合わせ部位Waに照射しつつ、レーザヘッド4とともに負圧環境発生機構10を鋼板W,Wの突き合わせ部位Waに沿って移動させる。
この間、レーザヘッド4からのレーザ光Lの照射による鋼板Wの溶融蒸発により、鋼板WにキーホールKが形成されてその内部からヒューム(図3における矢印の束)が噴出するが、負圧環境発生機構10のノズル11及びディフューザ12間に高速の不活性ガスGを流すことで、鋼板W,W間のレーザ光照射部分、すなわち、レーザ光Lの焦点LA付近は負圧となっているので、キーホールKから噴出するヒュームはディフューザ12に吸引され、この際、ヒュームとともにスパッタが噴出する場合もあるが、これもディフューザ12に吸引される。
このように、レーザ溶接装置1Aにおいても、キーホールKで発生するヒュームやスパッタがレーザ光Lを遮ることなく負圧環境発生機構10のディフューザ12に吸引されて除去されるので、すなわち、レーザ光Lのエネルギー量の変動をもたらす原因であるヒュームやスパッタが除去されるので、装置構成のシンプル化を図ったうで、ポロシティの発生が少なく抑えられることとなる。
また、キーホールKから不規則に跳ね上がるスパッタも上記のように除去し得るので、レーザヘッド4が損傷する懸念も払拭し得ることとなる。
さらに、このレーザ溶接装置1Aでは、溶接中において、圧縮コイルばね25からの鋼板W方向の力で移動筒体24の鋼板W側の端部を鋼板Wに軽く接触させるようにしているので、レーザ光Lの焦点LA付近が周囲からほぼ隔絶された状態になり、したがって、レーザ光Lの焦点LA付近により一層効率よく負圧環境を形成し得ることとなる。
図4は、本発明のさらに他の実施形態に係るレーザ溶接装置を示しており、この実施形態では、本発明に係るレーザ溶接装置を鋼軸(被溶接物)同士の突き合わせ接合に用いた場合を示している。
図4に部分的に示すように、このレーザ溶接装置1Bは、レーザヘッド4から照射されるレーザ光Lを覆うと共に鋼軸Wsを収容する容器33と、この容器33内において鋼軸Wsを回転させる駆動部36を備えており、この実施形態では、レーザ光Lの焦点LAが鋼軸Wsの突き合わせ部位の表面上に位置するように設定されていて、負圧環境発生機構10のノズル11及びディフューザ12は、容器33に対して配管15,16を介してそれぞれ固定されている。
なお、図4における符号34は排気用配管である。
また、このレーザ溶接装置1Bにおいて、負圧環境発生機構10のディフューザ12を介して真空引きすることで、レーザ光Lの焦点LA付近の負圧環境を維持するようにしてもよい。
このレーザ溶接装置1Bによって鋼軸Wsを突き合わせ接合するに際しては、レーザヘッド4から照射されるレーザ光Lを挟んで対峙させた負圧環境発生機構10のノズル11及びディフューザ12のうちのノズル11に、矢印で示す不活性ガスを供給してレーザ光Lを横切る方向に高速で噴射させると共に、レーザ光Lを横切った不活性ガスをディフューザ12に導入して拡散させる。
次いで、この状態で溶接を開始して、レーザ光Lを鋼軸Wsの突き合わせ部位に照射しつつ、駆動部36により鋼軸Wsを回転させる。
この間、レーザヘッド4からのレーザ光Lの照射による鋼軸Wsの溶融蒸発により、鋼軸Wsにキーホール(図4では図示せず)が形成されてその内部からヒュームが噴出するが、負圧環境発生機構10のノズル11及びディフューザ12間に高速の不活性ガスを流すことで、鋼軸Wsのレーザ光照射部分、すなわち、レーザ光Lの焦点LA付近は負圧となっているので、キーホールから噴出するヒュームはディフューザ12に吸引され、この際、ヒュームとともにスパッタが噴出する場合もあるが、これもディフューザ12に吸引される。
このように、レーザ溶接装置1Bにおいても、キーホールで発生するヒュームやスパッタがレーザ光Lを遮ることなく負圧環境発生機構10のディフューザ12に吸引されて除去されるので、すなわち、レーザ光Lのエネルギー量の変動をもたらす原因であるヒュームやスパッタが除去されるので、装置構成のシンプル化を図ったうで、ポロシティの発生が少なく抑えられることとなる。
また、キーホールKから不規則に跳ね上がるスパッタも上記のように除去し得るので、レーザヘッド4が損傷する懸念も払拭し得ることとなる。
さらに、このレーザ溶接装置1Bでは、容器33内に鋼軸Wsを収容してレーザ溶接を行うようにしたうえで、レーザ光Lの焦点LA付近に負圧環境を形成するようにしているので、負圧環境が良好且つ確実に維持されることとなる。
本発明に係るレーザ溶接装置及びレーザ溶接方法の構成は、上記した実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
1,1A, 1B レーザ溶接装置
4 レーザヘッド
10 負圧環境発生機構
11 ノズル
12 ディフューザ
14 遮蔽体
24 移動筒体(筒体)
25 圧縮コイルばね(弾性体)
33 容器
G 不活性ガス
L レーザ光
W 鋼材(被溶接物)
Ws 鋼軸(被溶接物)

Claims (5)

  1. レーザ光を照射するレーザヘッドを備えたレーザ溶接装置であって、
    前記レーザヘッドには、前記被溶接物のレーザ光照射部分に負圧環境を生じさせる負圧環境発生機構が配置され、
    前記負圧環境発生機構は、前記レーザヘッドから照射されるレーザ光を横切る方向に不活性ガスを噴射するノズル及び該ノズルと前記レーザ光を挟んで対峙して該ノズルから噴射されて前記レーザ光を横切った不活性ガスを導入して拡散させるディフューザを具備しているレーザ溶接装置。
  2. 前記レーザ光を避けて前記負圧環境発生機構の前記ノズル及び前記ディフューザを連結し且つ該ノズル及び該ディフューザとともに前記被溶接物のレーザ光照射部分を囲む遮蔽体を備えている請求項1に記載のレーザ溶接装置。
  3. 前記レーザ光を避けて前記被溶接物のレーザ光照射部分を囲み且つ前記レーザ光に沿って移動可能に配置された筒体と、前記筒体に前記被溶接物方向に向かう力を常時付与する弾性体を備え、前記筒体の前記被溶接物側に位置する端部に前記負圧環境発生機構の前記ノズル及び前記ディフューザが固定されている請求項1に記載のレーザ溶接装置。
  4. 前記レーザヘッドから照射されるレーザ光を覆うと共に前記被溶接物を収容する容器を備え、前記容器に前記負圧環境発生機構の前記ノズル及び前記ディフューザが固定されている請求項1に記載のレーザ溶接装置。
  5. レーザヘッドから被溶接物にレーザ光を照射して溶接を行うに際して、
    前記レーザヘッドから照射されるレーザ光を挟んでノズル及びディフューザを対峙させ、
    前記レーザヘッドから照射されるレーザ光を横切る方向に前記ノズルから不活性ガスを噴射すると共に前記レーザ光を横切った前記不活性ガスを前記ディフューザに導入して拡散させることで、前記被溶接物のレーザ光照射部分に負圧環境を生じさせつつ溶接を行うレーザ溶接方法。
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