JP6431309B2 - 産業用ロボット - Google Patents

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Description

本発明は、高温環境下で使用される産業用ロボットに関する。
従来、真空中で半導体ウエハ等の搬送対象物を搬送する産業用ロボットが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の産業用ロボットは、ロボット本体の基台に回動可能に取り付けられる第1アームと、第1アームの先端側に回動可能に取り付けられる第2アームと、第2アームの先端側に回動可能に取り付けられるハンドとを備えている。第2アームは、中空状に形成されている。第2アームの基端側の内部には、第1アームの先端側に固定される第3プーリが配置され、第2アームの先端側の内部には、ハンドが固定される第4プーリが配置されている。第3プーリと第4プーリとには、第2ベルトが架け渡されている。
特許文献1に記載の産業用ロボットでは、第2ベルトは、第3プーリに係合するフッ素ゴム製のタイミングベルトと、第4プーリに係合するスチールベルトと、タイミングベルトとスチールベルトとを繋ぐ連結部とから構成されている。連結部は、タイミングベルトの端部とスチールベルトの端部とを固定するスチール製またはアルミニウム製のプレートを備えている。
特開2007−152496号公報
特許文献1に記載の産業用ロボットが高温環境下で使用されると、第2アーム、第3プーリ、第4プーリおよび第2ベルトが熱膨張して、第2ベルトの張力が変動するおそれがある。たとえば、第2ベルトの張力が変動して、第2ベルトの張力が高くなると、第2ベルトが破損するおそれがある。また、たとえば、第2ベルトの張力が変動して、第2ベルトが張り過ぎたり、第2ベルトが緩み過ぎたりすると、第2アームやハンドが精度良く動作しなかったり、第2アームやハンドが動作時に振動したりするおそれがある。
そこで、本発明の課題は、高温環境下で使用されても、アームに保持されたプーリに架け渡されるベルトの張力の変動を抑制することが可能な産業用ロボットを提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明の産業用ロボットは、ハンドと、ハンドが先端側に回動可能に連結されるアームと、ハンドおよびアームの少なくともいずれか一方を駆動するための駆動機構とを備え、駆動機構は、駆動源と、駆動源の動力を伝達するための第1プーリおよび第2プーリと、第1プーリおよび第2プーリに架け渡されるベルトとを備え、アームは、その一端側で第1プーリを保持するとともにその他端側で第2プーリを保持するアーム部を備え、アーム部の線膨張係数は、ベルトの線膨張係数よりも大きくなっており、ベルトの線膨張係数は、第1プーリの線膨張係数および第2プーリの線膨張係数の少なくともいずれか一方よりも大きくなっていることを特徴とする。
本発明の産業用ロボットでは、第1プーリおよび第2プーリを保持するアーム部の線膨張係数は、第1プーリおよび第2プーリに架け渡されるベルトの線膨張係数よりも大きくなっており、また、ベルトの線膨張係数は、第1プーリの線膨張係数および第2プーリの線膨張係数の少なくともいずれか一方よりも大きくなっている。そのため、本発明では、産業用ロボットが高温環境下で使用されたときの、熱に起因するベルトの伸び量に対して、熱に起因する第1プーリと第2プーリとの中心間距離の広がり量の比率は大きくなるが、熱に起因する第1プーリおよび/または第2プーリの径方向外側への広がり量の比率を小さくすることが可能になる。すなわち、本発明では、産業用ロボットが高温環境下で使用されたときの、アーム部、第1プーリおよび第2プーリ等のベルトを保持する部材側の熱膨張量と、ベルトの熱膨張量との差を小さくすることが可能になる。したがって、本発明では、産業用ロボットが高温環境下で使用されても、アーム部に保持された第1プーリおよび第2プーリ(すなわち、アームに保持された第1プーリおよび第2プーリ)に架け渡されるベルトの張力の変動を抑制することが可能になる。
本発明において、たとえば、ベルトは、帯状に形成される第1ベルト部および第2ベルト部と、第1ベルト部と第2ベルト部とを繋ぐ第1連結部材および第2連結部材とによって構成され、第1ベルト部の長さをL1とし、第2ベルト部の長さをL2とし、ベルトの周方向における第1連結部材の長さをL3とし、ベルトの周方向における第2連結部材の長さをL4とし、ベルトの長さをLとすると、
L=L1+L2+L3+L4
の関係が成立し、第1ベルト部の線膨張係数をα1とし、第2ベルト部の線膨張係数をα2とし、第1連結部材の線膨張係数をα3とし、第2連結部材の線膨張係数をα4とすると、ベルトの線膨張係数αは、
α=(α1×L1+α2×L2+α3×L3+α4×L4)/L
によって算出される。
本発明において、たとえば、アーム部は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、第1ベルト部および第2ベルト部は、オーステナイト系ステンレスによって形成され、第1連結部材および第2連結部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、第1プーリおよび第2プーリの少なくともいずれか一方は、マルテンサイト系ステンレスによって形成されている。
本発明において、たとえば、ベルトは、第1ベルト部が第1プーリに接触し、第2ベルト部が第2プーリに接触するように、第1プーリおよび第2プーリに架け渡され、第1プーリの外径は、第2プーリの外径よりも小さくなっており、第1ベルト部の厚さは、第2ベルト部の厚さよりも薄くなっている。この場合には、第1ベルト部の厚さが、第2ベルト部の厚さよりも薄くなっているため、第2プーリよりも外径の小さな第1プーリに第1ベルト部が接触していても、第1ベルト部に作用する曲げ応力を小さくすることが可能になる。したがって、第1プーリの外径が第2プーリの外径より小さくなっていても、第1ベルト部の疲労破壊を防止することが可能になる。
本発明において、第1ベルト部の一部は、第1プーリに固定され、第2ベルト部の一部は、第2プーリに固定されていることが好ましい。このように構成すると、ステンレスで形成される第1プーリと第1ベルト部との間の滑り、および、ステンレスで形成される第2プーリと第2ベルト部との間の滑りを防止することが可能になる。
本発明において、所定温度におけるベルトの長さをL0とし、所定温度における第1プーリと第2プーリとの中心間距離をL5とし、所定温度における第1プーリの外径をDとし、所定温度における第2プーリの外径をdとし、ベルトの線膨張係数をαとし、アーム部の線膨張係数をα5とし、第1プーリの線膨張係数をα6とし、第2プーリの線膨張係数をα7とすると、
α×L0=2×α5×L5+α6×π×D/2+α7×π×d/2
の関係が成立していることが好ましい。すなわち、アーム部の周囲温度が変化したときの、ベルトを保持する部材側のベルトの周方向における熱膨張量とベルトの熱膨張量とが略等しくなっていることが好ましい。このように構成すると、産業用ロボットが高温環境下で使用されたときのベルトの張力の変動を防止することが可能になる。
以上のように、本発明では、産業用ロボットが高温環境下で使用されても、アームに保持されたプーリに架け渡されるベルトの張力の変動を抑制することが可能になる。
(A)は、本発明の実施の形態にかかる産業用ロボットの平面図であり、(B)は、(A)に示す産業用ロボットの側面図である。 図1に示す第2アーム部の内部に配置される動力伝達機構の概略構成を説明するための図である。 図2のE部の構成を説明するための図である。 図2のF部の構成を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(産業用ロボットの概略構成)
図1(A)は、本発明の実施の形態にかかる産業用ロボット1の平面図であり、図1(B)は、図1(A)に示す産業用ロボット1の側面図である。図2は、図1に示すアーム部12の内部に配置される動力伝達機構15の概略構成を説明するための図である。
本形態の産業用ロボット1(以下、「ロボット1」とする。)は、たとえば、ガラス基板や半導体ウエハ等の搬送対象物を搬送するための水平多関節ロボットである。このロボット1は、搬送対象物が搭載されるハンド3と、ハンド3が先端側に回動可能に連結されるアーム4と、アーム4の基端側が回動可能に連結される本体部5とを備えている。ハンド3およびアーム4は、本体部5の上側に配置されている。また、ハンド3、アーム4および本体部5の上端側は、真空領域VRの中(真空中)に配置され、本体部5の上端側を除いた部分は、大気領域ARの中(大気中)に配置されている。すなわち、ロボット1は、ハンド3に搭載された搬送対象物を真空中で搬送する。本形態では、ロボット1が搬送する搬送対象物は高温の搬送対象物であり、ロボット1は高温環境下で使用される。
ハンド3は、アーム4に連結される基部7と、搬送対象物が搭載される2本のフォーク部8とを備えている。アーム4は、互いに相対回動可能に連結される2個のアーム部11、12によって構成されている。アーム部11、12は、中空状に形成されている。また、アーム部11、12は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されている。アーム部11の基端側は、本体部5に回動可能に連結されている。アーム部11の先端側には、アーム部12の基端側が回動可能に連結されている。アーム部12の先端側には、ハンド3が回動可能に連結されている。アーム部12は、アーム部11よりも上側に配置され、ハンド3は、アーム部12よりも上側に配置されている。
また、ロボット1は、ハンド3を駆動するための駆動機構と、アーム部12を駆動するための駆動機構と、アーム部11を駆動するための駆動機構とを備えている。すなわち、ロボット1は、アーム部12に対してハンド3を回動させる駆動機構と、アーム部11に対してアーム部12を回動させる駆動機構と、本体部5に対してアーム部11を回動させる駆動機構とを備えている。アーム部12に対してハンド3を回動させる駆動機構は、たとえば、アーム部11の内部に配置される駆動源としてのモータ(図示省略)と、このモータの動力をハンド3に伝達する動力伝達機構15(図2参照)とを備えている。以下、動力伝達機構15の具体的な構成を説明する。
なお、アーム部11に対してアーム部12を回動させる駆動機構は、たとえば、アーム部11の内部に配置されるモータ(図示省略)と、このモータの動力をアーム部12に伝達する動力伝達機構と(図示省略)を備えている。また、本体部5に対してアーム部11を回動させる駆動機構は、たとえば、本体部5の内部に配置されるモータ(図示省略)と、このモータの動力をアーム部11に伝達する動力伝達機構と(図示省略)を備えている。
(動力伝達機構の構成)
図3は、図2のE部の構成を説明するための図である。図4は、図2のF部の構成を説明するための図である。
動力伝達機構15は、アーム部12に保持される2個のプーリ16、17と、プーリ16、17に架け渡されるベルト18とを備えている。プーリ16は、アーム部12の基端側の内部に配置されている。また、プーリ16は、アーム部12の基端側に回動可能に保持されている。プーリ17は、アーム部12の先端側の内部に配置されている。また、プーリ17は、ハンド3の基部7に固定されるとともにアーム部12の先端側に回動可能に保持されている。ベルト18は、アーム部12の内部に配置されている。本形態のプーリ16は、第1プーリであり、プーリ17は、第2プーリである。
プーリ16、17は、円板状に形成された平プーリである。このプーリ16、17は、マルテンサイト系ステンレスによって形成されている。プーリ16の外径は、プーリ17の外径よりも小さくなっている。本形態では、プーリ16の外径は、プーリ17の外径の半分の大きさとなっている。
ベルト18は、帯状に形成される2個のベルト部21、22と、ベルト部21とベルト部22とを繋ぐ2個の連結部材23、24とによって構成されている。ベルト部21、22は、平ベルトであるとともにスチールベルトである。本形態では、ベルト部21がプーリ16に接触し、ベルト部22がプーリ17に接触するように、ベルト18がプーリ16、17に架け渡されている。本形態のベルト部21は、第1ベルト部であり、ベルト部22は、第2ベルト部である。また、連結部材23は、第1連結部材であり、連結部材24は、第2連結部材である。
ベルト部21、22は、オーステナイ系ステンレスによって形成されている。ベルト部21の厚さは、ベルト部22の厚さよりも薄くなっている。本形態では、ベルト部21の厚さは、ベルト部22の厚さの半分の厚さとなっている。ベルト部21の一部は、固定部材26およびボルト(図示省略)によってプーリ16に固定され、ベルト部22の一部は、固定部材27およびボルト(図示省略)によってプーリ17に固定されている。具体的には、ベルト部21の長さ方向の中心部がプーリ16に固定され、ベルト部22の長さ方向の中心部がプーリ17に固定されている。
連結部材23は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されている。図3に示すように、ベルト18の周方向における連結部材23の一端側には、ベルト部21の一端側がボルト28によって固定され、ベルト18の周方向における連結部材23の他端側には、ベルト部22の一端側がボルト28によって固定されている。
連結部材24は、図4に示すように、ベルト部21の他端側がボルト28によって固定される第1ベルト固定部29と、ベルト部22の他端側がボルト30によって固定される第2ベルト固定部31とから構成されている。第1ベルト固定部29および第2ベルト固定部31は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されている。すなわち、連結部材24は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されている。第1ベルト固定部29と第2ベルト固定部31とは、ベルト18の張力を調整するための調整用ボルト32によってベルト18の張力が調整された後に、固定用ボルト33によって互いに固定されている。
ベルト部21の長さをL1とし、ベルト部22の長さをL2とし、ベルト18の周方向における連結部材23の長さをL3とし(図2参照)、ベルト18の周方向における連結部材24の長さをL4とし(図2参照)、ベルト18の長さをLとすると、
L=L1+L2+L3+L4
の関係が成立している。
本形態では、ベルト部21の線膨張係数をα1とし、ベルト部22の線膨張係数をα2とし、連結部材23の線膨張係数をα3とし、連結部材24の線膨張係数をα4とすると、ベルト18の線膨張係数αは、
α=(α1×L1+α2×L2+α3×L3+α4×L4)/L
によって算出される。なお、本形態では、上述のように、ベルト部21、22は、オーステナイ系ステンレスによって形成されているため、線膨張係数α1と線膨張係数α2とは等しくなっている。また、連結部材23、24は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されているため、線膨張係数α3と線膨張係数α4とは等しくなっている。
また、アーム部12の線膨張係数をα5とし、プーリ16の線膨張係数をα6とし、プーリ17の線膨張係数をα7とすると、本形態では、線膨張係数α5は、線膨張係数αよりも大きくなっている。また、線膨張係数αは、線膨張係数α6、α7よりも大きくなっている。なお、本形態では、上述のように、アーム部12は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されているため、線膨張係数α5は、線膨張係数α3、α4と等しくなっている。また、プーリ16、17は、マルテンサイト系ステンレスによって形成されているため、線膨張係数α6と線膨張係数α7とは等しくなっている。
また、所定温度(たとえば、常温)T0におけるベルト18の長さをL0とし、所定温度T0におけるプーリ16とプーリ17との中心間距離をL5とし(図2参照)、所定温度T0におけるプーリ16の外径をDとし(図2参照)、所定温度T0におけるプーリ17の外径をd(図2参照)とし、プーリ16、17に架け渡されたベルト18の所定温度T0における伸びをΔL0とすると、本形態では、「L0+ΔL0」と、「2×L5+π×D/2+π×d/2」とがほぼ等しくなっている。
また、本形態では、任意の温度Tにおいて、
α×L×(T−T0)=2×α5×L5×(T−T0)+α6×π×D/2×(T−T0)+α7×π×d/2×(T−T0)
の関係が成立している。すなわち、
α×L0=2×α5×L5+α6×π×D/2+α7×π×d/2
の関係が成立している。
なお、アルミニウムの線膨張係数は、23.0×10−6(1/℃)であり、オーステナイト系ステンレスの線膨張係数は、17.3×10−6(1/℃)であり、マルテンサイト系ステンレスの線膨張係数は、10.4×10−6(1/℃)である。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、プーリ16、17を保持するアーム部12の線膨張係数α5は、プーリ16、17に架け渡されるベルト18の線膨張係数αよりも大きくなっている。また、本形態では、ベルト18の線膨張係数αは、プーリ16、17の線膨張係数α6、α7よりも大きくなっている。そのため、本形態では、ロボット1が高温環境下で使用されたときの、熱に起因するベルト18の伸び量に対して、熱に起因するプーリ16とプーリ17との中心間距離L5の広がり量の比率は大きくなるが、熱に起因するプーリ16、17の径方向外側への広がり量の比率は小さくなる。すなわち、本形態では、ロボット1が高温環境下で使用されたときの、ベルト18を保持するアーム部12およびプーリ16、17の熱膨張量と、ベルト18の熱膨張量との差を小さくすることが可能になる。したがって、本形態では、ロボット1が高温環境下で使用されても、ベルト18の張力の変動を抑制することが可能になる。
特に本形態では、「α×L0=2×α5×L5+α6×π×D/2+α7×π×d/2」の関係が成立しており、アーム部12の周囲温度が変化したときの、ベルト18を保持する部材(すなわち、アーム部12およびプーリ16、17)のベルト18の周方向における熱膨張量とベルト18の熱膨張量とが略等しくなっている。そのため、本形態では、ロボット1が高温環境下で使用されたときのベルト18の張力の変動を防止することが可能になる。
本形態では、プーリ17よりも外径の小さなプーリ16に接触するベルト部21の厚さは、ベルト部22の厚さよりも薄くなっている。そのため、本形態では、外径の小さなプーリ16にベルト部21が接触していても、ベルト部21に作用する曲げ応力を小さくすることが可能になる。したがって、本形態では、外径の小さなプーリ16にベルト部21が接触していても、ベルト部21の疲労破壊を防止することが可能になる。
本形態では、ベルト部21の一部は、プーリ16に固定され、ベルト部22の一部は、プーリ17に固定されている。そのため、本形態では、平プーリであるプーリ16、17と平ベルトであるベルト部21、22との間の滑りを防止することが可能になる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
上述した形態では、アーム部12は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、プーリ16、17は、マルテンサイト系ステンレスによって形成され、ベルト部21、22は、オーステナイ系ステンレスによって形成され、連結部材23、24は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されている。この他にもたとえば、アーム部12の線膨張係数α5がベルト18の線膨張係数αよりも大きくなり、かつ、ベルト18の線膨張係数αがプーリ16、17の線膨張係数α6、α7よりも大きくなるのであれば、アーム部12は、アルミニウムおよびアルミニウム合金以外の材料で形成されても良いし、プーリ16、17は、マルテンサイト系ステンレス以外の材料によって形成されても良いし、ベルト部21、22は、オーステナイ系ステンレス以外の材料によって形成されても良いし、連結部材23、24は、アルミニウムおよびアルミニウム合金以外の材料によって形成されても良い。たとえば、プーリ16、17は、セラミックで形成されても良い。また、ベルト部21、22は、ガラス繊維等をフッ素樹脂でコーティングしたフッ素樹脂ベルトであっても良い。
上述した形態では、「α×L0=2×α5×L5+α6×π×D/2+α7×π×d/2」の関係が成立している。この他にもたとえば、アーム部12の線膨張係数α5がベルト18の線膨張係数αよりも大きくなり、かつ、ベルト18の線膨張係数αがプーリ16、17の線膨張係数α6、α7よりも大きくなっているのであれば、「α×L0」と「2×α5×L5+α6×π×D/2+α7×π×d/2」とが等しくなくても良い。
上述した形態では、プーリ16、17の線膨張係数α6、α7は、ベルト18の線膨張係数αよりも小さくなっている。この他にもたとえば、線膨張係数α6または線膨張係数α7が、線膨張係数α以上となっていても良い。たとえば、上述した形態では、プーリ16およびプーリ17は、マルテンサイト系ステンレスによって形成されているが、プーリ16またはプーリ17は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成されても良いし、オーステナイ系ステンレスによって形成されても良い。この場合であっても、ロボット1が高温環境下で使用されたときの、熱に起因するプーリ16またはプーリ17の径方向外側への広がり量が小さくなる。したがって、ロボット1が高温環境下で使用されたときの、ベルト18を保持するアーム部12およびプーリ16、17の熱膨張量と、ベルト18の熱膨張量との差を小さくすることが可能になり、その結果、ロボット1が高温環境下で使用されても、ベルト18の張力の変動を抑制することが可能になる。
なお、上述した形態では、プーリ17の外径がプーリ16の外径よりも大きくなっており、高温環境下でロボット1が使用されたときのプーリ17の熱膨張量は、プーリ16の熱膨張量よりも大きい。したがって、線膨張係数α6または線膨張係数α7を線膨張係数α以上とする場合には、高温環境下でロボット1が使用されたときの、ベルト18を保持するアーム部12およびプーリ16、17の熱膨張量とベルト18の熱膨張量との差をより小さくするために、線膨張係数α7を線膨張係数α以上とするよりも、線膨張係数α6を線膨張係数α以上とすることが好ましい。すなわち、線膨張係数α7は、線膨張係数αよりも小さくなっていることが好ましい。
上述した形態では、ベルト18は、2個のベルト部21、22と2個の連結部材23、24とによって構成されているが、ベルト18は、一体で形成される環状のスチールベルトであっても良い。この場合には、ベルト18は、たとえば、オーステナイト系ステンレスによって形成される。また、ベルト18は、3個以上のベルト部と、3個以上のベルト部を繋ぐ3個以上の連結部材とによって構成されても良い。
上述した形態では、ベルト部21の一部はプーリ16に固定され、ベルト部22の一部はプーリ17に固定されている。この他にもたとえば、ベルト部21の一部はプーリ16に固定されていなくても良いし、ベルト部22の一部はプーリ17に固定されていなくても良い。また、上述した形態では、プーリ16の外径はプーリ17の外径よりも大きくなっているが、プーリ16の外径とプーリ17の外径とが等しくても良い。
上述した形態では、ロボット1は、アーム部12に対してハンド3を回動させる駆動機構と、アーム部11に対してアーム部12を回動させる駆動機構と、本体部5に対してアーム部11を回動させる駆動機構との3つの駆動機構を備えている。この他にもたとえば、ロボット1は、アーム部12に対してハンド3を回動させるとともにアーム部11に対してアーム部12を回動させる駆動機構と、本体部5に対してアーム部11を回動させる駆動機構との2つの駆動機構を備えていても良い。また、ロボット1は、アーム部12に対してハンド3を回動させ、アーム部11に対してアーム部12を回動させるとともに、本体部5に対してアーム部11を回動させる1つの駆動機構を備えていても良い。この場合には、たとえば、本体部5の内部に駆動源としてのモータが配置され、プーリ16、17に相当する2個のプーリがアーム部11に保持されるとともに、ベルト18に相当するベルトがこの2個のプーリに架け渡されても良い。
上述した形態では、ロボット1は、1本のアーム4を備えているが、ロボット1は、2本のアーム4を備えていても良い。また、上述した形態では、アーム4は、2個のアーム部11、12によって構成されているが、アーム4は、1個のアーム部によって構成されても良いし、3個以上のアーム部によって構成されても良い。また、上述した形態では、ロボット1は、真空中で搬送対象物を搬送するロボットであるが、本発明が適用されるロボットは、大気中で搬送対象物を搬送するロボットであっても良い。
1 ロボット(産業用ロボット)
3 ハンド
4 アーム
12 アーム部
15 動力伝達機構(駆動機構の一部)
16 プーリ(第1プーリ)
17 プーリ(第2プーリ)
18 ベルト
21 ベルト部(第1ベルト部)
22 ベルト部(第2ベルト部)
23 連結部材(第1連結部材)
24 連結部材(第2連結部材)

Claims (6)

  1. ハンドと、前記ハンドが先端側に回動可能に連結されるアームと、前記ハンドおよび前記アームの少なくともいずれか一方を駆動するための駆動機構とを備え、
    前記駆動機構は、駆動源と、前記駆動源の動力を伝達するための第1プーリおよび第2プーリと、前記第1プーリおよび前記第2プーリに架け渡されるベルトとを備え、
    前記アームは、その一端側で前記第1プーリを保持するとともにその他端側で前記第2プーリを保持するアーム部を備え、
    前記アーム部の線膨張係数は、前記ベルトの線膨張係数よりも大きくなっており、前記ベルトの線膨張係数は、前記第1プーリの線膨張係数および前記第2プーリの線膨張係数の少なくともいずれか一方よりも大きくなっていることを特徴とする産業用ロボット。
  2. 前記ベルトは、帯状に形成される第1ベルト部および第2ベルト部と、前記第1ベルト部と前記第2ベルト部とを繋ぐ第1連結部材および第2連結部材とによって構成され、
    前記第1ベルト部の長さをL1とし、前記第2ベルト部の長さをL2とし、前記ベルトの周方向における前記第1連結部材の長さをL3とし、前記ベルトの周方向における前記第2連結部材の長さをL4とし、前記ベルトの長さをLとすると、
    L=L1+L2+L3+L4
    の関係が成立し、
    前記第1ベルト部の線膨張係数をα1とし、前記第2ベルト部の線膨張係数をα2とし、前記第1連結部材の線膨張係数をα3とし、前記第2連結部材の線膨張係数をα4とすると、前記ベルトの線膨張係数αは、
    α=(α1×L1+α2×L2+α3×L3+α4×L4)/L
    によって算出されることを特徴とする請求項1記載の産業用ロボット。
  3. 前記アーム部は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、
    前記第1ベルト部および前記第2ベルト部は、オーステナイト系ステンレスによって形成され、
    前記第1連結部材および前記第2連結部材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金によって形成され、
    前記第1プーリおよび前記第2プーリの少なくともいずれか一方は、マルテンサイト系ステンレスによって形成されていることを特徴とする請求項2記載の産業用ロボット。
  4. 前記ベルトは、前記第1ベルト部が前記第1プーリに接触し、前記第2ベルト部が前記第2プーリに接触するように、前記第1プーリおよび前記第2プーリに架け渡され、
    前記第1プーリの外径は、前記第2プーリの外径よりも小さくなっており、
    前記第1ベルト部の厚さは、前記第2ベルト部の厚さよりも薄くなっていることを特徴とする請求項3記載の産業用ロボット。
  5. 前記第1ベルト部の一部は、前記第1プーリに固定され、前記第2ベルト部の一部は、前記第2プーリに固定されていることを特徴とする請求項4記載の産業用ロボット。
  6. 所定温度における前記ベルトの長さをL0とし、前記所定温度における前記第1プーリと前記第2プーリとの中心間距離をL5とし、前記所定温度における前記第1プーリの外径をDとし、前記所定温度における前記第2プーリの外径をdとし、前記ベルトの線膨張係数をαとし、前記アーム部の線膨張係数をα5とし、前記第1プーリの線膨張係数をα6とし、前記第2プーリの線膨張係数をα7とすると、
    α×L0=2×α5×L5+α6×π×D/2+α7×π×d/2
    の関係が成立していることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の産業用ロボット。
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