JP6429719B2 - サーモアクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、サーモアクチュエータに関し、特に、汎用のサーモエレメントを用いたサーモアクチュエータに係る。
自動車や家庭用熱機器において、制御媒体等の温度変化に応じてバルブ等を開閉させるサーモアクチュエータとして、サーモエレメントを用いたものが多用されている。このサーモエレメントは汎用品としても市販されており、周囲温度変化により体積膨張及び体積収縮する熱膨張体(例えばパラフィンワックス)がエレメント本体内に封入され、熱膨張体の体積変化により、エレメント本体から外方へ突出したピストンが進退作動するように構成されている。このサーモエレメントの一般的な構造は、例えば下記の特許文献1に開示されている。
上記のサーモエレメントは、例えば受熱部(感温部)が配置された環境温度(水や空気等の媒体の温度)が所定温度を越えると作動し、ピストンが前進するように構成されているが、任意のタイミングでも作動することが必要とされる場合には、サーモエレメント内に例えば電気的なヒータが内蔵される。例えば下記の特許文献2には、「サーモスタット感温部分への冷却水の感温を鈍くし、より電気的なヒータによる任意のタイミングでのメインバルブ開閉を適切かつ確実に制御することができる内燃機関の冷却装置としてのサーモスタット装置を得ることを目的」とし、「冷却水が流れる複数の流路に連結された装置ハウジング内に臨んで設置固定されたピストンと、前記ピストンに対して進退動作し前記冷却水のメイン流路を開閉するフランジ弁を有するシリンダ容器と、前記シリンダ容器内に設けられ温度変化に伴う体積変化によりシリンダ容器をピストン上で進退動作させる熱膨張体と、前記ピストンのケーシング内に設けられ、通電することにより前記熱膨張体に熱を与える発熱素子とを備えた内燃機関の冷却装置であって、前記シリンダ容器の冷却水に臨む外側部分を覆うように形成された断熱カバーを設けた」装置が提案されている(特許文献2の段落〔0011〕及び〔0012〕に記載)。
また、内燃機関を搭載する自動車において総合的な熱効率の向上のために、内燃機関の排気熱を熱交換器で回収し、冷却媒体を加熱して諸機関の暖機促進や暖房性能向上に供する排気熱回収装置(ヒートコレクタ)が普及しつつある。これらの排気熱回収装置においては、サーモエレメントの交換性を担保するために、サーモエレメントを筐体(ハウジング)に収容し、その筐体内に熱媒体を導入するように構成されたサーモアクチュエータが用いられている。例えば、下記の特許文献3においては、排熱回収装置に供されるサーモアクチュエータ関し、「サーモアクチュエータは、上流側配管の途中に設けられて上流側配管の一部を構成するハウジングを備えており、このハウジングの内部にはサーモワックス等の感温部材を収容したサーモエレメントが内蔵されている」旨記載されている(特許文献3の段落〔0052〕に記載。但し、同段落内で付記された符合は省略)。
特開平11−315720号公報 特開2012−102621号公報 特開2014−95362号公報
前述のように電気的なヒータを内蔵するサーモエレメントにおいては、内蔵するPTCヒータやセラミックヒータに通電することで、熱膨張体を任意のタイミングで強制的に溶解させて作動させるように構成されているが、上記のヒータに通電し発熱させても、熱膨張体以外にも熱が伝達してしまうので、熱膨張体の溶解に時間を要し、特に周囲温度が低い極低温時には、熱の散逸により熱膨張体を溶解できないことも生じ得る。上記の特許文献2には、「シリンダ容器の冷却水に臨む外側部分を覆うように形成された断熱カバーを設け」ることが提案されているが、特許文献2が対象とするサーモスタット装置用として特有のサーモエレメントにおける特殊な構造となっており、汎用のサーモエレメントに適用し得るものではなく、当然ながら、汎用のサーモエレメントを用いたサーモアクチュエータに適用し得るものでもない。
一方、前述の排気熱回収装置においても、任意のタイミングでも作動可能なサーモアクチュエータの搭載が要請されているが、そのようなサーモアクチュエータは特許文献3には開示されておらず言及もされていない。仮に、前述のヒータを内蔵するサーモエレメントを排気熱回収装置に搭載し得たとしても、極低温時における作動を確保することは至難である。
そこで、本発明は、汎用のサーモエレメントを用い、任意のタイミングで確実に作動可能なサーモアクチュエータを提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、熱膨張体を収容する受熱部、及び該受熱部内の熱膨張体の体積変化に応じて進退するピストンを有するサーモエレメントと、少なくとも前記受熱部を囲繞するように支持するハウジングと、該ハウジングに支持され前記ピストンの進退に連動する駆動部材と、前記受熱部を加熱する加熱部材を備えたサーモアクチュエータにおいて、前記ハウジングと前記受熱部との間に介装され、前記ハウジングから前記受熱部への熱伝導を抑える熱抵抗部材と、該熱抵抗部材の前記受熱部に当接する側の面に形成され前記加熱部材を収容する溝部と、該溝部内に充填され前記加熱部材から前記受熱部への熱伝導を促進する熱伝導部材とを備えることとしたものである。
上記の熱抵抗部材と熱伝導部材は、熱伝導性において前者が相対的に低く後者が相対的に高い材料で形成されるもので、上記のサーモエレメントにおける受熱部内の熱膨張体の体積変化が、熱抵抗部材では相対的に遅く、熱伝導部材では相対的に速くなる。例えば、最低の熱伝導性を有する熱抵抗部材が断熱部材であり、実施形態によっては断熱部材で構成される。
上記のサーモアクチュエータにおいて、前記サーモエレメントの前記受熱部が円筒体に形成されると共に、該円筒体の中心軸に平行に前記溝部が形成され、前記加熱部材が、前記溝部内で前記円筒体の中心軸に平行に延在するように配設される長尺の電熱部材で構成されるものとするとよい。
上記のサーモアクチュエータにおいて、更に、前記ハウジングの少なくとも前記受熱部を囲繞する部分の外側に配設され、前記ハウジングとの間に熱媒体流路を形成する第2のハウジングを備えたものとするとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明は、熱膨張体を収容する受熱部、及び受熱部内の熱膨張体の体積変化に応じて進退するピストンを有するサーモエレメントと、少なくとも受熱部を囲繞するように支持するハウジングと、ハウジングに支持されピストンの進退に連動する駆動部材と、受熱部を加熱する加熱部材を備えたサーモアクチュエータにおいて、ハウジングと受熱部との間に介装され、ハウジングから受熱部への熱伝導を抑える熱抵抗部材と、熱抵抗部材の受熱部に当接する側の面に形成され加熱部材を収容する溝部と、この溝部内に充填され加熱部材から受熱部への熱伝導を促進する熱伝導部材とを備えたものであり、ハウジング外部の温度変化の受熱部に対する影響を熱抵抗部材によって適切に抑えることができると共に、加熱部材が加熱されると、熱伝導部材を介して受熱部に速やかな熱伝達が行われるので、任意のタイミングで確実にサーモアクチュエータを作動させることができる。例えば、上記の熱抵抗部材を断熱部材で構成すれば、排気熱回収装置に装着したサーモアクチュエータを、極低温時にも任意のタイミングで一層確実に作動させることができる。
上記のサーモアクチュエータにおいて、サーモエレメントの受熱部が円筒体に形成されると共に、その中心軸に平行に溝部が形成され、加熱部材が、溝部内で円筒体の中心軸に平行に延在するように配設される長尺の電熱部材で構成されたものとすれば、電熱部材に通電されて電熱部材が加熱されると、熱伝導部材を介して受熱部に速やかな熱伝達が行われるので、電熱部材に対する電気制御によって任意のタイミングで迅速且つ確実にサーモアクチュエータを作動させることができる。例えば、熱伝導部材をグリースで構成すれば、溝部内に充填されたグリースに囲繞された状態で電熱部材が保持され、電熱部材が加熱されると周囲のグリースを介して速やかに受熱部への熱伝達が行われるので、極低温時にも任意のタイミングで確実にサーモアクチュエータを作動させることができる。
更に、上記のサーモアクチュエータにおいて、ハウジングの少なくとも受熱部を囲繞する部分の外側に配設され、ハウジングとの間に熱媒体流路を形成する第2のハウジングを備えたものとし、その熱媒体流路を排気熱回収装置に連通接続するように構成すれば、加熱部材による加熱だけでなく、熱媒体流路内に供給される熱媒体の熱によってもサーモアクチュエータを加熱することができるので、排気熱回収装置に好適なサーモアクチュエータを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るサーモアクチュエータの横断面図である。 本発明の一実施形態に係るサーモアクチュエータの縦断面図で、図1のA−A線断面図である。 本発明の他の実施形態に係るサーモアクチュエータの縦断面図である。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1及び図2は本発明の一実施形態に係るサーモアクチュエータを示すもので、熱膨張体(例えばサーモワックス)を収容する受熱部11、及び受熱部11内の熱膨張体の体積変化に応じて進退するピストン12を有するサーモエレメント10と、少なくとも受熱部11を囲繞するように支持するハウジング1と、ハウジング1に支持されピストン12の進退に連動する駆動部材20と、受熱部11を加熱する加熱部材30を備えている。
本実施形態においては、更に、ハウジング1と受熱部11との間に熱抵抗部材40が介装され、ハウジング1から受熱部11への熱伝導を抑えるように構成されている。一方、熱抵抗部材40の受熱部11に当接する側の面には、軸方向に延在する溝部41が形成されており、この溝部41内に加熱部材30が収容されると共に熱伝導部材50が充填され、熱伝導部材50によって、加熱部材30から受熱部11への熱伝導を促進するように構成されている。上記の熱抵抗部材40と熱伝導部材50は、熱伝導性において前者が相対的に低く後者が相対的に高い材料で形成されるもので、サーモエレメント10における受熱部11内の熱膨張体(サーモワックス)の体積変化が、熱抵抗部材40では相対的に遅く、熱伝導部材50では相対的に速くなる。例えば、最低の熱伝導性を有する熱抵抗部材が断熱部材であり、本実施形態の熱抵抗部材40は後述するように断熱部材で構成されている。
本実施形態のハウジング1は、図1に示すように、受熱部11を囲繞するように支持する第1のケース1aと、駆動部材20を支持する第2のケース1bが接合されて成る。第1のケース1aは金属製筒体で、一方の開口部にフランジ部1afが形成され、他方の開口部は縮径されてゴム製の蓋体60が気密保持されている。
本実施形態の熱抵抗部材40は、断熱部材で形成された有底筒体形状の収容部42と、その底部に一体的に形成された支持部43から成り、収容部42内にサーモエレメント10の受熱部11(及び、後述の拡経部13)が収容されると共に、支持部43の先端が蓋体60の中央部に固定されるように構成されている。上記の熱抵抗部材40の材質は、プラスチックやセラミック等、加熱部材30の発熱量や熱抵抗部材40の断熱性能、耐熱性等を勘案して適宜選択すればよい。収容部42の外周面と第1のケース1aの内周面との間には、両部材の熱膨張差を考慮して環状の空隙ASが形成されているが、密着させることとしてもよい。また、収容部42とサーモエレメント10との間にも空隙を形成するように構成してもよいが、溝部41と受熱部11との間は、熱伝導部材50に対するシール性を留保するため、密着させることが望ましい。尚、収容部42と支持部43は別体で形成して接合することとしてもよい。
第2のケース1bも金属製筒体であるが、一方の開口部は径方向外側に延出形成されてカシメ部1bfが形成され、他方の開口部には、環状のシール部材70(及び後述するリテーナ80)を介して駆動部材20が摺動可能に支持されている。第2のケース1bは環状の隔壁板3を介して1のケース1aに接合される。即ち、第1のケース1a及び第2のケース1b内に上記のサーモエレメント10及び駆動部材20等が収容された状態で、カシメ部1bfによって第2のケース1bが1のケース1aのフランジ部1afにカシメ結合される。尚、第1のケース1aと第2のケース1bの両フランジ部同士の締結手段としては、本実施形態のカシメ結合に限らず、適宜選択すればよい。例えば、後述の実施形態のように、螺合手段による締結としてもよいし、所望時に結合を解除し得る締結手段としてもよい。
サーモエレメント10は汎用品で、従前と同様であるので構造の説明は省略するが、受熱部11は円筒体に形成されており、隣接する拡経部13の軸方向端面に環状凹部(図1に破線で示し、符合は省略)が形成されており、この環状凹部の底面に、隔壁板3の中央開口周りに形成された立壁部(符合は省略)の開口端面が当接するように配置され、止め輪14によってサーモエレメント10が隔壁板3に保持されるように構成されている。
本実施形態の加熱部材30は長尺の電熱部材(例えば、棒状のセラミックヒータ)で構成されており、熱抵抗部材40の溝部41内に収容され、受熱部11の中心軸に平行に延在するように配設されている。加熱部材30にはリード線31及び32が接続されており、リード線31は蓋体60を介し、リード線32は支持部43及び蓋体60を介し、ハウジング1外に導出されてコントローラ(図示せず)に電気的に接続される。更に、熱伝導部材50として、点描で示すようにグリースが溝部41内の加熱部材30周りに充填され、キャップ33によって溝部41の軸方向開口端が閉塞される。
図1及び図2から明らかなように、加熱部材30は溝部41内では固定されず、熱伝導部材50のグリース内でフローティング支持されているので、損傷リスクが低減される。また、加熱部材30の軸方向に亘って発生する熱は、その周囲の熱伝導部材50を介してサーモエレメント10の受熱部11に伝達され、グリースを介した面の熱伝達となるので、良好な熱伝達効率を確保することができる。而して、熱伝導部材50によって加熱部材30から受熱部11への熱伝導が促進される。
図1に示すように、駆動部材20は、軸方向中間部に段差が形成された有底筒体形状のロッド部材21で構成され、その開口端部にフランジ部21fが形成されている。そして、ロッド部材21内の段差部に円板22が保持され、この円板22にサーモエレメント10のピストン12の先端が当接するように配設されている。第2のケース1b内の底部には環状のリテーナ80が配置されており、このリテーナ80及びシール部材70を介してロッド部材21が摺動可能に支持されている。
更に、リテーナ80とロッド部材21のフランジ部21fとの間に、圧縮コイルばねで構成されたリターンスプリング90が介装されている。而して、ロッド部材21は、サーモエレメント10の作動時にはリターンスプリング90の付勢力に抗して図1の左方に押圧駆動され、サーモエレメント10の非作動時にはリターンスプリング90の付勢力によって図1の右方に戻され、初期位置に復帰する。
上記の構成になるサーモアクチュエータを任意に作動させるため、電熱部材の加熱部材30に通電すると、加熱部材30が加熱されて高温となるが、その熱は散逸することなく熱伝導部材50を介して受熱部11に速やかに伝達される。即ち、図1及び図2に点描で示すように、熱伝導部材50たるグリースが溝部41内の加熱部材30周りに充填され、溝部41内に充填されたグリースに囲繞された状態で加熱部材30(電熱部材)が保持されているので、加熱部材30が加熱されると周囲のグリースを介して速やかに受熱部11への熱伝達が行われる。
この結果、サーモエレメント10の受熱部11内の熱膨張体(サーモワックス)が所定温度を越えると(サーモワックスが溶解すると)、ピストン12が前進駆動され(図1の左方に移動し)、円板22を介してロッド部材21が押圧され、ロッド部材21はリターンスプリング90の付勢力に抗して図1の左方に押圧駆動される。このとき、ハウジング1外部の温度変化の受熱部11に対する影響は熱抵抗部材40によって適切に抑えることができ、加熱部材30の熱量は散逸することなく受熱部11に伝達されるので、極低温時でも所定の作動を確保することができる。而して、加熱部材30に対する電気制御によって、任意のタイミングで迅速且つ確実にサーモアクチュエータを作動させることができる。また、排気熱回収装置(図示せず)に装着されたサーモアクチュエータに対し、極低温時でも任意のタイミングで確実に作動させることができる。
次に、図3は、本発明の他の実施形態に係るサーモアクチュエータを示すもので、例えば内燃機関の排気熱回収装置(図示せず)に装着される。本実施形態では、図1に示す構成に対し、図3に示すようにハウジング1の少なくとも受熱部11を囲繞する部分の外側に第2のハウジング2が配設され、ハウジング1と第2のハウジング2との間に熱媒体流路HPが形成されており、この熱媒体流路HPは例えば上記排気熱回収装置の冷却媒体流路(図示せず)に連通接続される。即ち、第2のハウジング2には図3に示すように、熱媒体流路HPに連通するパイプ2a及び2bが接合されており、これらのパイプ2a及び2bが排気熱回収装置の冷却媒体流路(図示せず)に連通接続され、内燃機関(図示せず)の冷却媒体が本実施形態のサーモアクチュエータの熱媒体として機能する。尚、図3におけるその他の構成は図1に示す構成と同様であるので、図1と実質的に同じ構成部材には図1と同じ符合を付して説明を省略するが、図3に示す熱抵抗部材40は、図1に示す熱抵抗部材40とは異なる特性(例えば前述の断熱性より低い特性)のものを用いることが望ましい。本実施形態における第1のケース1aと第2のケース1bの両フランジ部同士の締結手段としては、図示しない螺合手段(ボルト・ナット)が用いられるが、前述のように、所望時に結合を解除し得る締結手段としてもよい。
而して、本実施形態においては、加熱部材30による加熱だけでなく、熱媒体流路HP内に供給される熱媒体(内燃機関の冷却媒体)の熱によってもサーモエレメント10を加熱することができる。即ち、本実施形態の熱抵抗部材40として、前述の実施形態における断熱部材ではなく、ハウジング1外部の温度変化の受熱部11に対する影響を徐々に抑える材料で形成した部材を用いれば、熱抵抗部材40を設けない場合に比べ時間を要することになるものの、熱媒体流路HP内に供給される熱媒体(内燃機関の冷却媒体)によってサーモエレメント10を加熱することができる。
この結果、本実施形態のサーモアクチュエータによれば、前述の実施形態と同様、任意のタイミングで確実に作動し得ると共に、ハウジング1外部の温度変化に応じて受熱部11内の熱膨張体(サーモワックス)が所定温度を越えたときにも作動し得るように構成することも可能となる。例えば、前掲の特許文献3に記載のような排熱回収装置において、冷却媒体の温度(例えば水温)が70°Cを越えた時に作動して排気切換バルブ(図示せず)を駆動する通常の制御と、排気熱を回収しない運転モードにおいて強制的に加熱部材30による加熱を行い排気切換バルブを駆動する追加制御とを、単一のサーモアクチュエータによって行い得るように構成することができる。
更に、排気熱回収装置(図示せず)に供されるサーモアクチュエータの通常制御に対し、加熱部材30による加熱を補助として用いることも可能である。例えば、排気熱回収装置(図示せず)に供されるサーモアクチュエータは、冷却媒体の温度(例えば水温)が70°Cを越えた時に直ちに作動し得るものではないので、冷却媒体の温度(例えば水温)が70°Cを越えるまでは加熱部材30を通電加熱し、サーモエレメント10内の熱膨張体(サーモワックス)の溶解を(強制的に)促進し、サーモアクチュエータ作動後は加熱部材30への通電を停止し、通常の受熱制御のみを行うというような、ハイブリッド制御も可能となり、制御自由度が向上する。
以上のように、何れの実施形態においても、ハウジング1外部の温度変化の受熱部11に対する影響を熱抵抗部材によって適切に抑えることができると共に、加熱部材30が加熱されると、熱伝導部材50を介して受熱部11に速やかな熱伝達が行われるので、任意のタイミングで確実にサーモアクチュエータを作動させることができる。特に、極低温時にも任意のタイミングで確実にサーモアクチュエータを作動させることができるので、前述の排気熱回収装置に好適である。
1 ハウジング
2 第2のハウジング
3 隔壁板
10 サーモエレメント
11 受熱部
12 ピストン
13 拡径部
20 駆動部材
21 ロッド部材
30 加熱部材
31、32 リード線
40 熱抵抗部材
41 溝部
42 収容部
43 支持部
50 熱伝導部材
60 蓋体
70 シール部材
80 リテーナ
90 リターンスプリング

Claims (3)

  1. 熱膨張体を収容する受熱部、及び該受熱部内の熱膨張体の体積変化に応じて進退するピストンを有するサーモエレメントと、少なくとも前記受熱部を囲繞するように支持するハウジングと、該ハウジングに支持され前記ピストンの進退に連動する駆動部材と、前記受熱部を加熱する加熱部材を備えたサーモアクチュエータにおいて、前記ハウジングと前記受熱部との間に介装され、前記ハウジングから前記受熱部への熱伝導を抑える熱抵抗部材と、該熱抵抗部材の前記受熱部に当接する側の面に形成され前記加熱部材を収容する溝部と、該溝部内に充填され前記加熱部材から前記受熱部への熱伝導を促進する熱伝導部材とを備えたことを特徴とするサーモアクチュエータ。
  2. 前記サーモエレメントの前記受熱部が円筒体に形成されると共に、該円筒体の中心軸に平行に前記溝部が形成され、前記加熱部材が、前記溝部内で前記円筒体の中心軸に平行に延在するように配設される長尺の電熱部材であることを特徴とする請求項1記載のサーモアクチュエータ。
  3. 前記ハウジングの少なくとも前記受熱部を囲繞する部分の外側に配設され、前記ハウジングとの間に熱媒体流路を形成する第2のハウジングを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のサーモアクチュエータ。
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