JP6668320B2 - サーモアクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、ワックスを温めることが可能な発熱部材を有するサーモアクチュエータに関する。
一部の車両には、排気ガスの熱によって媒体を温める排熱回収装置が搭載されている。媒体の温度が所定の温度に達すると、サーモアクチュエータによって排気ガスの流路を切り替え、熱交換器を避けたバイパス路に排気ガスを流す。バイパス路に排気ガスを流すことにより、排気ガスと媒体との熱交換を終える。媒体の温度が下がると、サーモアクチュエータによって再び排気ガスの流路が切り替えられ、排気ガスの熱によって媒体を温める。
寒冷地において使用される車両は、排気ガスの流路内が凍結することがある。このため、寒冷地において用いられる排熱回収装置に、発熱部材を有するサーモアクチュエータが搭載されることが知られている。サーモアクチュエータは、発熱部材を作動させ、ワックスを温める。ワックスが温められることにより、サーモアクチュエータが作動し、排気ガスは、バイパス路内を流れる。熱交換が行われていない高温の排気ガスによって、凍結した部位を早急に融解させることができる。このようなサーモアクチュエータに関する従来技術として特許文献1に開示される技術がある。
図6を参照する。図6には、特許文献1に開示されたサーモアクチュエータが示されている。特許文献1に示されるような、サーモアクチュエータ120は、筒状のケース121と、このケース121に収納された有底筒状のワックス収納体160と、このワックス収納体160に収納されたワックスが膨張することによって前進するロッド132と、このロッド132を後退する方向に付勢しているリターンばね139と、ワックス収納体160に当接し発熱することによりワックスを温めることが可能な発熱部材180と、ケース121及びワックス収納体160の間に形成されこれらの間における伝熱を抑制する伝熱抑制部171と、ケース121に接続されケース121の内部に媒体を導入可能な媒体導入部142と、この媒体導入部142から導入された媒体が排出されるようケース121に接続された媒体排出部143と、を有している。
発熱部材180を作動させることにより、早急にワックスを温めることができ、結果、任意にロッド132を前進させることができる。
一方、発熱部材180を作動させて所定時間が経過したら、発熱部材180を停止させる。停止後しばらくすると、ケース121内部に導入された媒体の温度によって、ワックス収納体160内のワックスは収縮する。リターンばね139の付勢力によってロッド132が後退する。
サーモアクチュエータ120によれば、ワックス収納体160が伝熱抑制部171によって囲われているため、発熱部材180の熱を媒体に奪われることが抑制される。このため、より早急にロッド132を前進させることができる。
特開2016−205574号公報
サーモアクチュエータは、媒体の温度が上がった場合には、ワックスが膨張しロッドが前進する。このとき、媒体の温度が所定の温度に達した後は、早急にロッドが前進することが望まれる。例えば、サーモアクチュエータが排熱回収装置に採用されている場合には、ロッドを前進させ、排気ガスの流路を切り替える。これにより、熱交換を終える。熱交換を終えるのに時間がかかると、媒体の沸騰を招く虞がある。
しかし、特許文献1によるサーモアクチュエータ120によれば、伝熱抑制部171によって媒体の熱がワックスに伝わりにくいため、媒体の温度が上がった場合であってもロッド132を早急に前進させることが困難である。
本発明は、発熱部材及び伝熱抑制部を有しつつも、媒体の温度が上がった際に早急にロッドを前進させることができる、サーモアクチュエータの提供を課題とする。
請求項1による発明によれば、筒状のケースと、このケースに収納された有底筒状のワックス収納体と、このワックス収納体に収納され温度によって体積が変化するワックスと、このワックスが膨張することによって前進するロッドと、このロッドを後退する方向に付勢しているリターンばねと、前記ワックス収納体に当接し発熱することにより前記ワックスを温めることが可能な発熱部材と、前記ケース及び前記ワックス収納体の間に形成されこれらの間における伝熱を抑制する伝熱抑制部と、前記ケースに接続され前記ケースの内部に媒体を導入可能な媒体導入部と、この媒体導入部から導入された媒体が排出されるよう前記ケースに接続された媒体排出部と、を有するサーモアクチュエータにおいて、
前記伝熱抑制部には、前記媒体の温度が所定の温度未満のときには前記ワックス収納体の外面から離間し、前記媒体の温度が所定の温度以上のときには前記ワックス収納体の外面に当接し前記媒体の熱を伝える伝熱部材が配置されていることを特徴とするサーモアクチュエータが提供される。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、前記ワックス収納体に収納され、前記ワックスと前記ロッドとを隔てていると共に前記ワックスの圧によって潰れるスリーブを有し、
前記伝熱部材は、前記スリーブの外周を囲っている。
請求項3に記載のごとく、好ましくは、前記伝熱部材は、前記媒体の温度によって変形するバイメタルと、このバイメタルの先端に固定され前記ワックス収納体の外面に当接可能な伝熱部材当接部と、を有し、
前記伝熱部材当接部は、前記ワックス収納体の外面に沿った形状を呈する。
請求項4に記載のごとく、好ましくは、前記伝熱部材は、前記媒体導入部の先端に重なる位置まで配置されている。
請求項5に記載のごとく、好ましくは、前記媒体導入部の先端は、前記発熱部材に対してオフセットされている。
請求項6に記載のごとく、好ましくは、前記ワックス収納体の底は、凹状に形成され、
前記発熱部材は、凹状に形成された前記ワックス収納体の底に嵌め込まれている。
請求項1に係る発明では、伝熱抑制部には、媒体の温度が所定の温度未満のときにはワックス収納体の外面から離間し、媒体の温度が所定の温度以上のときにはワックス収納体の外面に当接し媒体の熱を伝える伝熱部材が配置されている。伝熱部材がワックス収納体の外部から離間している場合は、媒体の温度がワックスに伝わることを抑制することができる。一方、伝熱部材がワックス収納体の外部に当接している場合は、媒体の温度がワックスに伝わる。これにより、媒体の温度が低い場合には、媒体の熱がワックスに伝わることを抑制し、媒体の温度が高い場合には、媒体の熱がワックスに伝わるようにすることができる。発熱部材が作動している際に、媒体の熱が伝わることを抑制する一方、媒体の温度が高い場合には、媒体の温度をワックスに伝達させ早急にロッドを作動させる。発熱部材及び伝熱抑制部を有しつつも、媒体の温度が上がった際に早急にロッドを前進させることができる、サーモアクチュエータを提供することができる。
請求項2に係る発明では、伝熱部材は、スリーブの外周を囲っている。スリーブは、ワックスとロッドとを隔てている。このため、伝熱部材によってロッド近傍のワックスを温めることができる。これにより、サーモアクチュエータをより早急に作動させることができる。
請求項3に係る発明では、伝熱部材は、媒体の温度によって変形するバイメタルと、このバイメタルの先端に固定されワックス収納体の外面に当接可能な伝熱部材当接部と、を有している。そして、伝熱部材当接部は、ワックス収納体の外面に沿った形状を呈する。伝熱部材当接部を有することによって、ワックス収納体への接触面積を広くすることができる。媒体の温度が高くなった際に、効率よく媒体の熱をワックスへ伝えることができる。
請求項4に係る発明では、伝熱部材は、媒体導入部の先端に重なる位置まで配置されている。温度が高くなった媒体は、媒体導入部からケースの内部に導入される。媒体導入部の近傍に伝熱部材を配置することにより、より媒体の熱を早急にワックスに伝えることができる。これにより、より早急にロッドを前進させることができる。
請求項5に係る発明では、媒体導入部の先端は、発熱部材に対してオフセットされている。発熱部材は、媒体導入部の先端から離れた位置に配置される。循環する媒体の温度から受ける影響をより小さくすることができる。
請求項6に係る発明では、発熱部材は、凹状に形成されたワックス収納体の底に嵌め込まれている。発熱部材のガタツキを抑制し、より確実に発熱部材をワックス収納体に当接させることができる。このため、発熱部材の熱をより確実にワックスに伝達させることができ、早急にロッドを前進させることができる。
本発明の実施例によるサーモアクチュエータが搭載された排熱回収装置の斜視図である。 図1に示されたサーモアクチュエータの断面図である。 図2の3部拡大図である。 図2に示された伝熱部材の作用について説明する図である。 図2に示されたサーモアクチュエータの作用について説明する図である。 従来の技術の基本構成を説明する図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、説明中、左右とは車両の乗員を基準として左右、前後とは車両の進行方向を基準として前後を指す。また、図中Frは前、Rrは後、Leは乗員から見て左、Riは乗員から見て右、Upは上、Dnは下を示している。
<実施例>
図1を参照する。本発明によるサーモアクチュエータ20は、例えば、排熱回収装置10に搭載される。排熱回収装置10は、エンジンの排気系に設けることができる。
排熱回収装置10は、排気ガスが導入される導入口11と、この導入口11から分岐され排気ガスが通過可能な熱交換路12及び迂回路13と、これらの熱交換路12及び迂回路13の下流側の端部が接続された合流部14と、この合流部14の内部に配置され迂回路13の端部を開閉可能なバルブ15と、このバルブ15に接続されているサーモアクチュエータ20と、を有する。
熱交換路12には、内部に媒体が流され排気ガスと熱交換を行う熱交換器12aが配置されている。
迂回路13は、熱交換路12を迂回している。迂回路13を通過する排気ガスは、熱交換を行わない。
バルブ15は、バルブ軸15aを中心に回転可能に設けられている。サーモアクチュエータ20によってバルブ軸15aが回転され、迂回路13の下流側の端部が開閉される。迂回路13が開放されている場合には、排気ガスは、導入口11から直線的に延びる迂回路13を通過する。迂回路13が閉じられている場合には、排気ガスは、熱交換路12を通過する。排気ガスは、熱交換路12を通過する際に熱交換器12aにおいて媒体と熱交換を行う。
図2を参照する。サーモアクチュエータ20は、筒状のケース21と、このケース21の内部に設けられた有底筒状の隔壁部材50と、この隔壁部材50に収納されワックス23が充填されているワックス収納体60と、このワックス収納体60に嵌め込まれ発熱可能な発熱部材80と、ワックス収納体60の先端に設けられケース21内部を通過する媒体26の熱をワックス23に伝達する伝熱部材90と、ワックス収納体60に収納されワックス23が膨張した際にワックス23によって押し潰されるスリーブ28と、このスリーブ28に被せられ周縁がワックス収納体60にかしめられることによりスリーブ28の抜けを防止している抜け止め部29と、この抜け止め部29を貫通しケース21の軸線CLに沿って進退可能なロッド30と、隔壁部材50に被せられボルト34及びナット35を介して隔壁部材50に締結されたカバー部材36と、このカバー部材36の先端に固定されロッド30に沿って延びる補助部材37と、この補助部材37及びカバー部材36によって形成された空間に収納され進退するロッド30をガイドするガイド部材38と、補助部材37によって一端が受けられロッド30を後退する方向に付勢するリターンばね39と、一端がカバー部材36に嵌め込まれ他端がロッド30に嵌め込まれたブーツ41と、ケース21に接続されケース21の内部に媒体26を導入可能な媒体導入部42と、この媒体導入部42から導入された媒体26が排出されるようケース21に接続された媒体排出部43と、を有する。
ケース21は、筒状を呈し、両端が共に隔壁部材50によって閉じられている。ケース21には、媒体導入部42が差し込まれた媒体導入穴21a、及び、媒体排出部43が差し込まれた媒体排出穴21bが空けられている。
隔壁部材50は、媒体26がワックス収納体60の外周面に直接的に接触することを防止している。隔壁部材50は、円盤状の隔壁底部51と、この隔壁底部51から軸線CLに沿って延びた筒状の隔壁本体52と、この隔壁本体52の先端から径方向に広がっている隔壁フランジ部53と、を有する。
隔壁底部51には、1つの丸穴51aが空けられている。
隔壁本体52の外周面には、ケース21の一端が接合されている。
隔壁フランジ部53には、ケース21の他端が接合されている。
ワックス収納体60は、底である収納体底部61と、この収納体底部61から軸線CLに沿って延びる収納体筒部62と、この収納体筒部62の先端から径方向に広がっている収納体フランジ部63と、この収納体フランジ部63から突出しかしめられたかしめ部64と、を有する。即ち、ワックス収納体60は、収納体底部61及び収納体筒部62によって構成された有底筒状の部位を含む。
収納体底部61は、底面から収納体筒部62に向かって凹状に形成された凹部61aを有している。凹部61aは、軸線CL上に形成されている。
収納体筒部62は、隔壁本体52に対して所定の隙間を介して略平行に設けられている。
収納体筒部62及び隔壁本体52の間に形成された隙間は、密閉されている。この密閉された隙間は、媒体26の熱がワックス23に伝わることを抑制する伝熱抑制部71ということができる。伝熱抑制部71は、ケース21及びワックス収納体60の間に形成されこれらの間における伝熱を抑制する。
収納体フランジ部63は、隔壁フランジ部53に載せられている。収納体フランジ部63は、収納体筒部62に比べて肉厚に形成されている。
ワックス23は、温度が上昇することにより膨張し、温度が下降することにより収縮する。即ち、ワックス23は、ワックス収納体60に収納され温度によって体積が変化する。
発熱部材80は、凹部61aに嵌め込まれたキャップ部81に、ゴム製の弾性支持部82と、この弾性支持部82に支持され通電を行うための一対の通電部83、84と、これらの通電部83、84が接続され通電されることにより発熱するヒータ85と、このヒータ85に密着しヒータ85の熱を効率よくワックス23に伝えるための伝熱補助部材86と、が収納されている。
キャップ部81は、凹部61aに密着している。即ち、発熱部材80は、ワックス収納体に密着している。キャップ部81は、軸線CLに向かって凹状に形成され弾性支持部82に噛み込んだ噛み込み部81aを有する。
弾性支持部82は、弾性変形した状態で隔壁部材50内に収納されている。これにより、弾性支持部82は、隔壁底部51に密着していると共に、キャップ部81を凹部61aに向かって付勢している。つまり、発熱部材80は、ワックス収納体60に向かって付勢されている。
なお、弾性支持部82は、隔壁部材50の外部まで突出した弾性支持部突出部82aを一体的に備えていても良い。その場合、発熱部材80は、径方向の位置を規制することができる。このため、ワックス収納体60は、収納体底部61を廃止することができる。
通電部83、84は、隔壁底部51に形成された丸穴51aから外部に露出している。通電部83、84は、外部に配置された電源に接続される。
図3を参照する。伝熱部材90は、2枚の金属板が重ね合わされてなるバイメタル91と、このバイメタル91の先端に固定され収納体筒部62の外面に当接可能な伝熱部材当接部92と、を有する。伝熱部材90は、2つ設けられている。
バイメタル91は、それぞれ材質の異なる第1の金属板91a、及び、第2の金属板91bが重ね合わされてなる。
伝熱部材当接部92は、収納体筒部62の略半周を囲うように略U字状に形成されている。図2を併せて参照する。収納体筒部62は、略全周を伝熱部材当接部92、92によって囲われている。
図4(a)を参照する。媒体26の熱は、隔壁本体52を介して、バイメタル91に伝わる。媒体26の温度が上がると、バイメタル91の温度も上昇する。このとき、第1の金属板91a及び第2の金属板91bは、温度が上がることにより伸びる、熱伸び量が異なる。
図4(b)を参照する。媒体26が高温になった際に、第1の金属板91aの方が第2の金属板91bよりも伸び量が多いため、所定の温度を超えると第1の金属板91a及び第2の金属板91bは、収納体筒部62に向かって曲がる。
図4(a)を参照する。曲がっている状態から温度が下がると、第1の金属板91a及び第2の金属板91bは、収縮する。収縮することにより、曲がる前の長さになり、第1の金属板91a及び第2の金属板91bは、軸線CLに平行な状態に戻る。
図2を参照する。ロッド30は、後退限を基準としてスリーブ28に収納されたピストン31と、このピストン31の端部に当接しピストン31が前進することにより押し出されて前進するロッド本体32と、このロッド本体32の先端に固定されバルブ軸15a(図1参照)に接続されるフック部33と、を有している。
次に、本発明によるサーモアクチュエータ20の作用を説明する。
図2を参照する。しばらくエンジンを停止していると、媒体26は、大気温と同じ温度となる。また、エンジンの停止中において、発熱部材80は、停止されている。この場合において、ワックス23は、収縮している。ワックス23が収縮している際には、リターンばね39の付勢力によって、ロッド本体32は後退限まで後退させられている。
例えば、イグニッションスイッチをオンにすることにより、発熱部材80が作動する。発熱部材80が作動することにより生じた熱は、ワックス収納体60を介してワックス23に伝わる。これにより、ワックス23は、温められる。高温になることにより、ワックス23は膨張する。
図5(a)を参照する。ワックス23が膨張することにより、スリーブ28は押し潰され、ピストン31が押し出される。ピストン31の力によって、ロッド30は、リターンばね39の付勢力に抗して前進する。
図1を参照する。ロッド30が前進することにより、迂回路13は開放される。排気ガスは、熱交換を行わずに、排熱回収装置10内を通過する。寒冷地において使用される車両は、排気ガスの流路内が凍結することがある。熱交換が行われていない高温の排気ガスによって、凍結した部位を早急に融解させることができる。
図5(a)を参照する。所定時間経過後に発熱部材80を停止させる。発熱部材80からの加熱を終えることにより、ワックス23の熱が徐々に下がる。熱が下がることにより、ワックス23は収縮する。ワックス23が収縮することにより、ロッド30は、リターンばね39の付勢力により後退する。
図1を参照する。ロッド30が後退することにより、迂回路13は、閉じられる。これにより、排気ガスは、熱回収路12を通過する。熱回収路12には、熱交換器12aが設けられている。熱交換器12a内において、媒体は、排気ガスによって温められる。
図5(b)を参照する。媒体26が温められることにより、伝熱部材90が変形し、ワックス収納体60に当接する。これにより、媒体26の熱が容易にワックス23に伝えられる。徐々にワックス23が温められると、ワックス23は膨張する。ワックス23が膨張することにより、スリーブ28は押し潰され、ピストン31が押し出される。ピストン31の力によって、ロッド本体32は、リターンばね39の付勢力に抗して前進する。
以後、車両の走行中において、ロッド30は、媒体26の温度によって前進及び後退を繰り返す。
以上に説明した本発明は、以下の効果を奏する。
図4(a)及び図4(b)を参照する。伝熱抑制部71には、媒体26の温度が所定の温度未満のときにはワックス収納体60の外面から離間し、媒体26の温度が所定の温度以上のときにはワックス収納体60の外面に当接し媒体26の熱を伝える伝熱部材90が配置されている。伝熱部材90がワックス収納体60の外部から離間している場合は、媒体26の温度がワックス23に伝わることを抑制することができる。一方、伝熱部材90がワックス収納体60の外部に当接している場合は、媒体26の温度がワックス23に伝わる。これにより、媒体26の温度が低い場合には、媒体26の熱がワックス23に伝わることを抑制し、媒体26の温度が高い場合には、媒体26の熱がワックス23に伝わるようにすることができる。発熱部材80(図2参照)が作動している際に、媒体26の熱が伝わることを抑制する一方、媒体26の温度が高い場合には、媒体26の温度をワックス23に伝達させ早急にロッド30(図2参照)を作動させる。発熱部材80及び伝熱抑制部71を有しつつも、媒体26の温度が上がった際に早急にロッド30を前進させることができる、サーモアクチュエータ20を提供することができる。
また、形状記憶合金を使用した場合には、通常時(図4(b)の形態)で媒体26の熱がワックス23に伝わる。発熱部材80が作動した際(図4(a)の形態)には、ワックス23の熱が媒体26へ伝わることを抑制することができる。
さらに、スリーブ28は、ワックス収納体60に収納され、ワックス23とピストン31(ロッド30)とを隔てていると共にワックス23の圧によって潰れる。伝熱部材90は、スリーブ28の外周を囲っている。このため、伝熱部材90によってロッド近傍のワックス23を温めることができる。これにより、サーモアクチュエータ20をより早急に作動させることができる。
さらに、伝熱部材90は、媒体26の温度によって変形するバイメタル91と、このバイメタル91の先端に固定されワックス収納体60の外面に当接可能な伝熱部材当接部92と、を有している。そして、伝熱部材当接部92は、ワックス収納体60の外面に沿った形状を呈する。伝熱部材当接部92を有することによって、ワックス収納体60への接触面積を広くすることができる。媒体26の温度が高くなった際に、効率よく媒体26の熱をワックス23へ伝えることができる。
図5(a)を参照する。伝熱部材90は、媒体導入部42の先端に重なる位置まで配置されている(線L1参照)。温度が高くなった媒体26は、媒体導入部42からケース21の内部に導入される。媒体導入部42の近傍に伝熱部材90を配置することにより、より媒体26の熱を早急にワックス23に伝えることができる。これにより、より早急にロッド30を前進させることができる。
さらに、媒体導入部42の先端は、発熱部材80に対してオフセットされている。発熱部材80は、媒体導入部42の先端から離れた位置に配置される。循環する媒体26の温度から受ける影響をより小さくすることができる。
さらに、発熱部材80は、収納体底部61に形成された凹部61aに嵌め込まれている。発熱部材80のガタツキを抑制し、より確実に発熱部材80をワックス収納体60に当接させることができる。このため、発熱部材80の熱をより確実にワックス23に伝達させることができ、早急にロッド30を前進させることができる。
尚、本発明のサーモアクチュエータは、実施の形態では排熱回収装置に適用したが、EGR(Exhaust Gas Recirculation)クーラやコージェネレーションシステム、熱電発電装置への適用も可能である。さらに、これらのように、排気ガスの熱と媒体との間で熱交換を行うもの以外の物にも適用が可能である。
伝熱部材は、バイメタルのみによって構成することや、形状記憶合金を用いることもできる。媒体の温度が所定の温度未満のときにはワックス収納体の外面から離間し、媒体の温度が所定の温度以上のときにはワックス収納体の外面に当接し媒体の熱を伝える、ものであれば、これらのものに限られない。
本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
本発明のサーモアクチュエータは、排熱回収装置に好適である。
20…サーモアクチュエータ
21…ケース
23…ワックス
28…スリーブ
30…ロッド
39…リターンばね
42…媒体導入部
43…媒体排出部
60…ワックス収納体
61…収納体底部
61a…凹部
71…伝熱抑制部
80…発熱部材
90…伝熱部材
91…バイメタル
92…伝熱部材当接部

Claims (6)

  1. 筒状のケースと、このケースに収納された有底筒状のワックス収納体と、このワックス収納体に収納され温度によって体積が変化するワックスと、このワックスが膨張することによって前進するロッドと、このロッドを後退する方向に付勢しているリターンばねと、前記ワックス収納体に当接し発熱することにより前記ワックスを温めることが可能な発熱部材と、前記ケース及び前記ワックス収納体の間に形成されこれらの間における伝熱を抑制する伝熱抑制部と、前記ケースに接続され前記ケースの内部に媒体を導入可能な媒体導入部と、この媒体導入部から導入された媒体が排出されるよう前記ケースに接続された媒体排出部と、を有するサーモアクチュエータにおいて、
    前記伝熱抑制部には、前記媒体の温度が所定の温度未満のときには前記ワックス収納体の外面から離間し、前記媒体の温度が所定の温度以上のときには前記ワックス収納体の外面に当接し前記媒体の熱を伝える伝熱部材が配置されていることを特徴とするサーモアクチュエータ。
  2. 前記ワックス収納体に収納され、前記ワックスと前記ロッドとを隔てていると共に前記ワックスの圧によって潰れるスリーブを有し、
    前記伝熱部材は、前記スリーブの外周を囲っていることを特徴とする請求項1記載のサーモアクチュエータ。
  3. 前記伝熱部材は、前記媒体の温度によって変形するバイメタルと、このバイメタルの先端に固定され前記ワックス収納体の外面に当接可能な伝熱部材当接部と、を有し、
    前記伝熱部材当接部は、前記ワックス収納体の外面に沿った形状を呈することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のサーモアクチュエータ。
  4. 前記伝熱部材は、前記媒体導入部の先端に重なる位置まで配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載のサーモアクチュエータ。
  5. 前記媒体導入部の先端は、前記発熱部材に対してオフセットされていることを特徴とする請求項4記載のサーモアクチュエータ。
  6. 前記ワックス収納体の底は、凹状に形成され、
    前記発熱部材は、凹状に形成された前記ワックス収納体の底に嵌め込まれていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載のサーモアクチュエータ。
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