JP3824882B2 - 保温タンク - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保温タンク、例えば、高温のエンジン冷却水をエンジンに供給することで即効的にエンジンを暖機する暖機装置に使用する保温タンクに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来には、例えば特開平10−309933号公報に開示された保温タンク(これを従来例という)がある。その保温タンクは、エンジン冷却水を貯留可能な断熱構造のタンク本体の口栓部に、通電により発熱可能な電気ヒーターがエンジン冷却水に非接触の状態で組込まれている。電気ヒーターは、口栓部を介して、タンク本体内に流入するエンジン冷却水を加熱する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来例の保温タンクでは、タンク本体内に流入するエンジン冷却水を電気ヒーターで加熱するものであった。
このため、エンジンの停止後、タンク本体内に貯留されたエンジン冷却水の水温は、時間の経過にしたがって徐々に低下するが、そのタンク本体内に貯留されたエンジン冷却水を加熱することができなかった。
【0004】
本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、タンク本体内に貯留されたエンジン冷却水を効果的に加熱することのできる保温タンクを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、特許請求の範囲の欄に記載された構成を要旨とする保温タンクにより解決することができる。
すなわち、請求項1に記載された保温タンクによると、タンク本体内に貯留されているエンジン冷却水に非接触の状態でタンク本体に配置された電気ヒーターが通電により発する熱により伝熱部材が加熱される。そして、その熱が、伝熱部材を介してタンク本体内に貯留されたエンジン冷却水に効率良く伝導される。このため、タンク本体内に貯留されたエンジン冷却水を効果的に加熱することができる。
また、エンジン冷却水の入口通路及び出口通路を形成する通路形成部材を利用して、電気ヒーター及び伝熱部材をタンク本体に容易に組付けることができる。
【0006】
また、請求項2に記載された保温タンクによると、PTCヒーターの発熱量の自己温度制御を利用して、エンジン冷却水を自動的に所定の温度に保つことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態に係る保温タンクを車両用水冷エンジン(エンジンと略す)の暖機装置として利用した場合について述べる。説明の都合上、エンジンの暖機装置の概略を述べた後で、保温タンクを述べる。
【0009】
図5にエンジンのエンジン冷却水の回路図が示されている。
図5に示すように、エンジン1を含むエンジン冷却回路2には、エンジン冷却水を図5において右回り方向(図5中、矢印Y1参照)に循環させるウォータポンプ4、及び、エンジン冷却水を冷却するラジエータ5が組込まれている。
なお、ウォータポンプ4は、例えば、エンジン1の図示しないクランクシャフトによりベルト伝動機構を介して駆動される。また、ラジエータ5は、電動のクーリングファン6によって冷却される。
【0010】
上記エンジン冷却回路2において、エンジン1の熱を奪ったエンジン冷却水は、ウォータポンプ4の駆動によってエンジン冷却回路2を循環する(図5中、矢印Y1参照)。その途中において、エンジン冷却水は、ラジエータ5の冷却作用により冷却される。
【0011】
しかして、前記エンジン冷却回路2には、前記ラジエータ5をバイパスするバイパス回路9が接続されている。
バイパス回路9には、エンジン冷却水をエンジン冷却回路2とは逆方向すなわち図5において右回り方向(図5中、矢印Y2参照)に循環させる電動式のウォータポンプ11、及び、エンジン冷却水を保温する保温タンク20が組込まれている。
なお、電動式のウォータポンプ11は、エンジン制御コンピュータ(ECUという)12によって制御される。ECU12は、車両のドア(図示しない)の開動作を検出するドアスイッチ14のオン(ON)に基づいて、電動式のウォータポンプ11を所定の時間だけ駆動させた後に停止する他、エンジン1の運転状況に基づいて電動式のウォータポンプ11の駆動を制御する。
また、バイパス回路9において、保温タンク20にエンジン冷却水が流れ込む配管を流入管路9aといい、保温タンク20からエンジン冷却水が流れ出す配管を流出管路9bという。
【0012】
次に、保温タンク20について詳述する。図1に保温タンク20の正断面図、図2に図1のII−II線断面図、図3にボデーの底面図、図4に図3のV部の拡大図が示されている。
図1に示すように、保温タンク20の主体をなすタンク本体21は、ほぼ縦形のカプセル形状に形成されている。タンク本体21は、例えばステンレス製の内側のタンク材22及び外側のタンク材23とからなる内外二重構造を有している。
両タンク材22,23の下端部の口部(符号省略)は、溶接等によってシール状態に接合され、タンク本体21の窄んだ口部24を形成している。
両タンク材22,23の相互間には密閉状の隙間25が形成されている。その隙間25は、ほぼ真空状態になっている。これにより、断熱構造のタンク本体21が形成されている。
また、前記タンク本体21内、詳しくは内側のタンク材22内の内部空間がエンジン冷却水を貯留する貯留室26になっている。
【0013】
図1に示すように、前記タンク本体21の口部24には、断熱性の高いすなわち熱伝導性の低い樹脂材料で形成された口栓としてのボデー30が取付けられている。
前記ボデー30は、ベース部31と内側のパイプ部32と外側のパイプ部33と入口パイプ部34と出口パイプ部35(図2参照)とを有する一体成形品で形成されている。
【0014】
前記ベース部31は、ほぼ円板状に形成されている。ベース部31には、図2及び図3に示すように、外方へ放射状に突出する適数個(例えば4個)の取付片31aが形成されている。なお、例えば、取付片31aを車両のエンジンルーム内の固定部材(図示しない)にねじ付けることによって、保温タンク20が車両のエンジンルーム内に設置される。
【0015】
図1に示すように、前記内側のパイプ部32は、ベース部31の中心部上に突出されている。前記内側のパイプ部32は、前記パイプ本体内(図1において上方)に向かってほぼ円柱管状に延びている。
内側のパイプ部32内には、図1において上下方向に貫通する管状通路30aが形成されている。
【0016】
図1に示すように、前記内側のパイプ部32の基端部(図1において下端部)内には、ほぼ円環状のバルブシート37がほぼ同心状に固定されている。
内側のパイプ部32の基端部内には、バルブシート37を開閉する球状弁38、その球状弁38をバルブシート37に押付けるコイルばね等のばね体39が配置されている。
内側のパイプ部32における開口端部内には、ばね体39を支持する蓋板40がほぼ同心状に固定されている。
なお、バルブシート37及びばね体39を主体として、いわゆる逆止弁が構成されている。
【0017】
図1に示すように、前記外側のパイプ部33は、前記内側のパイプ部32より大きい内径をもってほぼ同心状に突出されている。外側のパイプ部33は、ほぼ有底円筒状に形成されている。
外側のパイプ部33と内側のパイプ部32との間にほぼ半環状の環状通路30bが形成されている(図2参照)。
【0018】
図1に示すように、外側のパイプ部33の先端面(図1において上端面)は、弁体28(後述する)を支持する座面33aになっている。
外側のパイプ部33は、前記タンク本体21の口部24内にシール材42を介して密閉状に嵌合されている。
【0019】
図2及び図3に示すように、前記入口パイプ部34は、前記ベース部31より径方向(図2及び図3において右方)へ突出されている。入口パイプ部34は、前記環状通路30bと外部とを連通する入口通路30cを形成している。
【0020】
図2及び図3に示すように、前記出口パイプ部35は、前記ベース部31より径方向(図2において上方)へ突出されている。出口パイプ部35は、前記管状通路30aと外部とを連通する出口通路30dを形成している。
なお、図2に示すように、出口通路30dは、管状通路30aに対し径方向(図2において上下方向)に交差しており、出口パイプ部35に背く方向(図2において下方)に開口されている。
【0021】
前記出口パイプ部35に背く側の出口通路30dの開口部には、水温センサ取付け用金具45がほぼ同心状に固定されている。水温センサ取付け用金具45には、水温センサ16が前記出口通路30dの当該開口部を塞ぐように取付けられる。水温センサ16は、前記ECU12に対し検出信号を出力可能に接続されている。
【0022】
しかして、図1及び図2に示すように、前記内側のパイプ部32と前記外側のパイプ部33との間には、ほぼ中空円筒状の支持孔47が形成されている。支持孔47は、前記入口パイプ部34に対し相反する位置に設けられている。支持孔47は、前記環状通路30bに対し隔壁48により区画されている。なお、支持孔47の下端部は、PTCヒーター55(後述する)を収容する収容空間(符号省略)としてほぼ四角形箱状に開口されている。
【0023】
前記支持孔47には、その下端部における収容空間側からほぼ丸棒状の伝熱部材50が圧入されている。伝熱部材50は、アルミニウム、銅等の良導体によって形成されている。
図1に示すように、伝熱部材50のほぼ上半部は、前記外側のパイプ部33の座面33aよりも所定の突出長さをもって前記貯留室26内へ突出されており、その貯留室26内のエンジン冷却水に対し接触可能になっている。
伝熱部材50には、その伝熱部材50と支持孔47の壁面との間をシールするOリング51が装着されている。
また、伝熱部材50の下端部には、図4に示すように、径方向(図4において上下方向)に延びる受熱部50aが形成されている。受熱部50aは、前記支持孔47の下端部における収容空間内に収容されている。
【0024】
図1に示すように、前記支持孔47の下端部における収容空間内には、前記伝熱部材50の受熱部50aを加熱可能な適数個のPTCヒーター55が組込まれている。本実施の形態では、図4に示すように、前記伝熱部材50の受熱部50aを間に左右2個のPTCヒーター55が接触状態で組込まれている。
【0025】
前記PTCヒーター55は、通電により発熱可能でかつ前記タンク本体21に対し貯留室26内のエンジン冷却水に非接触の状態で配置されている。PTCヒーター55は、周知のとおり、正特性(PTC)サーミスタの自己温度制御作用を利用したヒーターで、自動的に発熱量が制御され、所定の温度で自己温度制御ができるものである。また、PTCヒーター55は、前記ECU12(図5参照)を含むエンジン1の電気回路に対し、常時、ECU12により通電可能に組込まれている。
なお、PTCヒーター55は本明細書でいう「電気ヒーター」に相当する。
【0026】
図1及び図4に示すように、PTCヒーター55の+−(プラスマイナス)の各ターミナル55aは、前記ボデー30に一体形成された通電コネクタ部49に配線されている。通電コネクタ部49は、前記入口パイプ部34と相反する方向(図2及び図3において左方)へ突出されている。通電コネクタ部49は、給電用のコネクタ(図示しない)を嵌合によって接続可能に形成されている。
また、前記PTCヒーター55を組込んだ支持孔47の下端開口面は、蓋部材49aによって閉止されている(図1及び図3参照)。なお、図4の底面図は、蓋部材49a(図1参照)を除去して表わされている。
【0027】
また、図1に示すように、前記ボデー30の内側のパイプ部32には、ほぼ円環板状をなす弁体28が、ほぼ同心状にかつ軸方向に移動可能すなわち上下動可能に嵌合されている(図1中、二点鎖線28参照)。弁体28は、前記内側のパイプ部32だけでなく、伝熱部材50に対しても上下動可能に嵌合されている。
【0028】
前記弁体28は、図1に実線28で示される下降位置においては、前記ボデー30の外側のパイプ部33の座面33aにて支持されることにより、環状通路30bを閉止する。また、弁体28は、図1に二点鎖線28で示される上昇位置においては、前記ボデー30の外側のパイプ部33の座面33aから離れることにより、環状通路30bを開放する。
なお、図1に示すように、前記ボデー30の内側のパイプ部32の外周面には、前記外側のパイプ部33の座面33aと同一平面をなす段差面32aが形成されている。このため、環状通路30bを閉止する弁体28は、前記ボデー30の外側のパイプ部33の座面33aと内側のパイプ部32の段差面32aとによって支持される。
【0029】
図1に示すように、前記伝熱部材50には、ほぼ円環板状の抜け防止用金具36が設けられている。抜け防止用金具36は、前記弁体28を内側のパイプ部32及び伝熱部材50に嵌合した後に伝熱部材50に取付けられており、その弁体28の抜け外れを防止する。
また、図1に示すように、前記タンク本体21と前記ボデー30との間には、タンク本体21の口部24を取り囲む保温材44が介在されている。
【0030】
上記した保温タンク20において、前記ボデー30の入口通路30c(図1及び図2参照)には、前記バイパス回路9の流入管路9a(図5参照)が接続される。また、前記ボデー30の出口通路30d(図2参照)には、前記バイパス回路9の流出管路9b(図5参照)が接続される。
【0031】
次に、上記保温タンク20を備えたエンジン1の暖機装置の作動について、図1及び図5を参照して述べる。
エンジン1(図5参照)の始動時について考える。
なお、エンジン1の始動前においては、エンジン1は冷えているが、保温タンク20の貯留室26に貯留されたエンジン冷却水は温まった状態で保温されている。また、電動式のウォータポンプ11は停止している。
また、図1に示すように、弁体28は、保温タンク20のボデー30における外側のパイプ部33の座面33a及び内側のパイプ部32の段差面32a上に位置しており、環状通路30bを閉止している(図1中、実線28参照)。また、球状弁38は、ばね体39の弾性によって閉じている。
【0032】
エンジン1(図5参照)を始動する前に、車両のドア(図示しない)が開けられることにより、ドアスイッチ14がオン(ON)すると、ECU12(図5参照)を介して電動式のウォータポンプ11が作動される。
これにより、エンジン1を含むバイパス回路9(図5参照)中の冷えたエンジン冷却水(冷水という)が、そのバイパス回路9を循環する(図5中、矢印Y2参照)。
【0033】
これにともない、前記冷水は、バイパス回路9の流入管路9aから保温タンク20の入口通路30cに送られる。その冷水は、保温タンク20の環状通路30bを通り、弁体28をその水圧で押し上げて開きながら、貯留室26内に流入する。
【0034】
前記貯留室26内への冷水の流入にしたがい、貯留室26の温水は、管状通路30aをその上端から下方に向かって流下する。そして、その温水の水圧で球状弁38をばね体39の弾性を利用して押し下げて開く(図1中、二点鎖線28参照)。
このため、管状通路30aを通ってきた温水は、出口通路30d(図2参照)へ流出される。その温水は、バイパス回路9の流出管路9bを通ってエンジン1に戻される(図5参照)。
これによって、そのエンジン1が即効的に暖機される。このため、エンジン1の始動が容易となり、エミッションの排出量が低下される。
【0035】
また、所定時間が経過すると、電動式のウォータポンプ11(図5参照)が停止する。
すると、弁体28は、重力によって沈下し、保温タンク20のボデー30における外側のパイプ部33の弁面及び内側のパイプ部32の段差面32a上におさまり、環状通路30bを閉じる(図1中、実線28参照)。また、球状弁38は、ばね体39の弾性によって閉じられる。
【0036】
その後、エンジン1(図5参照)が始動されると、ウォータポンプ4が作動される。これにより、エンジン冷却回路2中のエンジン冷却水がそのエンジン冷却回路2を循環する(図5中、矢印Y2参照)。このとき、保温タンク20(図1参照)における球状弁38が閉じているため、エンジン冷却水が保温タンク20内へ逆流することがない。
【0037】
また、エンジン1(図5参照)の運転による発熱によって所定温度以上に加熱されているエンジン冷却水(高温水という)が、前記の冷水の場合と同様に、保温タンク20の入口通路30cに送られる。その高温水は、貯留室26内に流入する。
【0038】
前記貯留室26内への高温水の流入による弁体28の開放(図1中、二点鎖線28参照)にしたがい、貯留室26の冷水は、管状通路30aを流下して、その水圧で球状弁38を開き、出口通路30d(図2及び図3参照)へ流出する。その冷水は、バイパス回路9の流出管路9b(図5参照)を通ってエンジン1に戻される。
【0039】
そして、所定時間が経過すると、電動式のウォータポンプ11が停止する。すると、前記と同様に、弁体28は、重力によって沈下して環状通路30bを閉じる(図1中、実線28参照)。また、球状弁38は、ばね体39の弾性によって閉じられる。
上記のようにして、保温タンク20の貯留室26に高温水が貯留されて保温される。
【0040】
そして、エンジン1の停止後、保温タンク20内に保持されたエンジン冷却水の水温は、時間の経過にしたがって、タンク本体21の放熱によって徐々に低下する。
ところで、PTCヒーター55(図1参照)は、常時、通電される。PTCヒーター55が発する熱は、伝熱部材50の受熱部50aを加熱する。その熱は、伝熱部材50によって、タンク本体21内の貯留室26に貯留されたエンジン冷却水に伝導されることにより、そのエンジン冷却水を加熱する。
【0041】
また、PTCヒーター55は、発熱量の自己温度制御を利用して、エンジン冷却水を自動的に所定の温度に保つことができる。すなわち、PTCヒーター55は、設定された温度に上昇すると、通電抵抗が急激に上昇することにより、通電量が小さくなって発熱量が低下する。その後、PTCヒーター55の熱がエンジン冷却水に伝導され、設定された温度以下に低下すると、通電抵抗が小さくなって発熱量が増大する。このような作用を繰り返すことによって、エンジン冷却水の温度が所定温度以上に保たれる。
【0042】
上記した保温タンク20によると、PTCヒーター55が通電により発する熱が、伝熱部材50を介してエンジン冷却水に効率良く伝導される(図1参照)。このため、タンク本体21内の貯留室26のエンジン冷却水を効果的に加熱することができる。
【0043】
なお、従来例(例えば、特開平10−309933号公報参照)において、タンク本体内のエンジン冷却水を電気ヒーターで直接的に加熱することが考えられるが、電気ヒーター55の防水構造が複雑化することにより、信頼性の低下やコストアップを招くため好ましくない。しかし、上記した保温タンク20によると、タンク本体21内のエンジン冷却水をPTCヒーター(電気ヒーター)55で伝熱部材50を介して間接的に加熱することにより、PTCヒーター55の防水構造を簡素化して、信頼性の向上やコストダウンを図ることができる。
【0044】
また、電気ヒーターとしてPTCヒーター55を採用したことにより、PTCヒーター55の発熱量の自己温度制御を利用して、エンジン冷却水を自動的に所定の温度に保つことができる。
【0045】
また、エンジン冷却水の入口通路30c及び出口通路30dを形成するボデー30(図1参照)を利用して、PTCヒーター55及び伝熱部材50をタンク本体21に容易に装備することができる(図1参照)。なお、ボデー30は本明細書でいう「通路形成部材」に相当する。
【0046】
本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明に係る保温タンク20は、エンジン1の暖機装置の保温タンク20のみならず、エンジン1オイル、ミッションオイル又はオートマチックトランスミッションオイル等のエンジン1の始動直後の暖気用熱源としてのエンジン冷却水を保温する保温タンク20としても使用することが可能である。また、PTCヒーター55は、限定されるものではなく、電気抵抗による発熱を利用する電気ヒーターに代えることができる。
【0047】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明の保温タンクによれば、電気ヒーターが通電により発する熱が、伝熱部材を介してエンジン冷却水に効率良く伝導されるため、タンク本体内に貯留されたエンジン冷却水を効果的に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる保温タンクの正断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】ボデーの底面図である。
【図4】図3のV部の拡大図である。
【図5】エンジンのエンジン冷却水の回路図である。
【符号の説明】
20 保温タンク
21 タンク本体
30 ボデー(通路形成部材)
30c 入口通路
30d 出口通路
50 伝熱部材
55 PTCヒーター(電気ヒーター)

Claims (2)

  1. エンジン冷却水を貯留可能な断熱構造のタンク本体と、
    通電により発熱可能でかつ前記タンク本体に対しそのタンク本体内に貯留されているエンジン冷却水に非接触の状態で配置された電気ヒーターと、
    良導体で形成され、前記タンク本体に対しそのタンク本体内に貯留されているエンジン冷却水に接触しかつ前記電気ヒーターによって加熱可能に配置された伝熱部材と
    を備え
    前記タンク本体には、エンジン冷却水の入口通路及び出口通路を形成する通路形成部材が設けられ、
    前記通路形成部材に前記電気ヒーター及び前記伝熱部材が組付けられた
    ことを特徴とする保温タンク。
  2. 請求項1に記載の保温タンクであって、
    前記電気ヒーターがPTCヒーターであることを特徴とする保温タンク。
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