JP6429702B2 - 空調機選定支援装置及びプログラム - Google Patents

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本発明は、空調機選定支援装置及びプログラム、特に、設置済みの空調機を契約により更新(リプレース)するときの室外機の選定に関する。
ビルマルチ空調工事において空調機を施設に導入する場合、部屋の広さや向き、窓の数や向き等空調機を設置する施設の情報から負荷を計算し、その負荷に対して空調機の能力不足が発生しないように安全率を考慮して空調機を選定している。
選定された空調機は、リース契約等によりいずれ更新されることになるが、従来においては、既存機器と同等の能力を持つ空調機が選定されることが少なくない。
特開2009−14245号公報 特開2009−20640号公報 国際公開第2009/008134号
新規導入時に安全率の考慮などをすることによって、必要以上に高性能な空調機が選定されていた場合、既存機器は、現状の運転状態と空調機の性能とのバランスが改善されることなく更新されてしまうことになる。これは、コストの低下を図れずに競争力の低下を招くことにもなり得る。
ビルマルチ空調は、室外機の圧縮機にインバータが搭載されているので、高性能な空調機が導入されたとしても負荷に応じた効率的な運転制御は実現可能かもしれない。しかしながら、室内機との関係によっては最低周波数以下となる時間帯が増加し、圧縮機のサーモ発停による運転効率の低下を招く場合もありうる。
本発明は、既設の空調機を更新(リプレース)する際に、空調機の現状の運転状態に適合した性能の空調機の選定を支援することを目的とする。
本発明に係る空調機選定支援装置は、施設に設置済みの室外機の所定期間における運転周波数を少なくとも含む運転実績情報を記憶する運転実績情報記憶手段と、前記施設に設置可能な各室外機の能力、最低周波数及び最高周波数を含む仕様情報を記憶する室外機情報記憶手段と、前記設置済みの室外機の仕様と前記運転実績情報から得られる前記所定期間における前記設置済みの室外機の運転状態との関係に基づき選定条件を設定し、前記室外機情報記憶手段に仕様情報が記憶されている室外機の中から仕様が前記選定条件に合致する室外機を、前記設置済みの室外機の交換機器の候補として選定する選定処理手段と、前記選定処理手段により選定された1又は複数の室外機を提示する提示手段と、を有することを特徴とする。
また、前記選定処理手段は、前記運転実績情報を解析することにより得られた室外機に要求される最大能力又は最小能力に関する条件の少なくとも一方を選定条件として設定することを特徴とする。
また、前記選定処理手段は、前記運転実績情報を解析することにより得られた前記設置済みの室外機が最大に運転されたときの能力が、前記設置済みの室外機の最大能力に基づく運転条件を満たしていない場合、前記設置済みの室外機の最大能力に基づき設定した選定条件に合致する室外機を、前記設置済みの室外機の交換機器の候補として選定することを特徴とする。
また、前記選定処理手段は、前記運転実績情報を解析することにより各運転周波数の発生頻度を運転周波数の高い方から集計し、その集計値の、全運転周波数の占める割合が予め設定した対応範囲率を上回ったときの運転能力での運転が可能な室外機を、前記設置済みの室外機の交換機器の候補として選定することを特徴とする。
また、前記設置済みの室外機を他の設置済みの室外機と統合するシミュレーションを行い、シミュレーションの結果、統合後における室外機が最大に運転されたときの能力が、前記設置済みの室外機の最大能力に基づく運転条件に合致する場合、前記シミュレーションの結果を前記提示手段に提示させる統合シミュレーション処理手段を有することを特徴とする。
本発明に係るプログラムは、施設に設置済みの室外機の所定期間における運転周波数を少なくとも含む運転実績情報を記憶する運転実績情報記憶手段と、前記施設に設置可能な各室外機の能力、最低周波数及び最高周波数を含む仕様情報を記憶する室外機情報記憶手段と、にアクセス可能なコンピュータを、前記設置済みの室外機の仕様と前記運転実績情報から得られる前記所定期間における前記設置済みの室外機の運転状態との関係に基づき選定条件を設定し、前記室外機情報記憶手段に仕様情報が記憶されている室外機の中から仕様が前記選定条件に合致する室外機を、前記設置済みの室外機の交換機器の候補として選定する選定処理手段、前記選定処理手段により選定された1又は複数の室外機を提示する提示手段、として機能させる。
本発明によれば、既設の空調機を更新(リプレース)する際に、空調機の現状の運転状態に適合した性能の空調機の選定を支援することができる。
また、設置済みの室外機を他の設置済みの室外機と統合するシミュレーションを行うことで、複数の室外機を統合したときの空調機を選定候補として提示することができる。
本発明に係る空調機選定支援装置の一実施の形態を示したブロック構成及び空調機選定支援装置を含むシステム全体構成を示した図である。 本実施の形態における空調機選定支援装置を形成するコンピュータのハードウェア構成図である。 本実施の形態における室外機情報記憶部18に記憶された室外機情報のデータ構成の一例を示した図である。 本実施の形態における選定処理を示した図である。 本実施の形態において、運転周波数の計測データを能力毎に集計した結果のグラフを示した図である。 本実施の形態における室外機を統合するシミュレーションを実施するときの概念図であり、(a)はシミュレーションにより統合する前の構成、(b)は統合後の構成を示した図である。
以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る空調機選定支援装置の一実施の形態を示したブロック構成及び空調機選定支援装置を含むシステム全体構成を示した図である。図1には、空調機選定支援装置10と施設1に設置された計測システム3とがインターネット等のネットワーク2で接続された構成が示されている。また、図1には、空調設備として施設1に設置されたビルマルチ空調機40が示されている。ビルマルチ空調機40は、室内に設置される複数台の室内機41と、複数台の室内機41が接続された室外機42とを備えている。制御コントローラ4は、1又は複数台の室外機42を接続し、空調制御を行う。なお、制御コントローラ4は、複数台の室内機41と室外機42との組を同様に制御すればよいので、図1には便宜的に1組のみ図示した。計測システム3は、制御コントローラ4による室外機42の運転制御に基づく設定温度、室外機42の運転周波数等に日時を対応付けして生成した運転実績情報を、ネットワーク2を介して空調機選定支援装置10へ送信する。
図2は、本実施の形態における空調機選定支援装置10を形成するコンピュータのハードウェア構成図である。本実施の形態において空調機選定支援装置10を形成するコンピュータは、パーソナルコンピュータ(PC)等の従前から存在する汎用的なハードウェア構成で実現できる。すなわち、コンピュータは、図2に示したようにCPU21、ROM22、RAM23、ハードディスクドライブ(HDD)24、入力手段として設けられたマウス25とキーボード26、及び表示装置として設けられたディスプレイ27をそれぞれ接続する入出力コントローラ28、通信手段として設けられたネットワークコントローラ29を内部バス30に接続して構成される。
図1に戻り、本実施の形態における空調機選定支援装置10は、情報収集部11、選定処理部12、統合シミュレーション処理部13、提示部14、運転実績情報蓄積部15、気象データ蓄積部16、施設情報記憶部17及び室外機情報記憶部18を有している。なお、本実施の形態において説明に用いない構成要素については図1から省略している。
情報収集部11は、計測システム3から送信されてくる運転実績情報を収集して、運転実績情報蓄積部15に蓄積していく。また、情報収集部11は、気象庁等から施設1のある地域の外気温、日照時間、日射量、降水量、降雪量、雲量等を含む気象データを、ネットワーク2を介して収集し、気象データ蓄積部16に蓄積していく。
選定処理部12は、既設の室外機42の仕様と運転実績情報蓄積部15に蓄積された運転実績情報との関係に基づき選定条件を設定し、室外機情報記憶部18に室外機情報が記憶されている室外機の中から仕様が設定した選定条件に合致する室外機を、既設の室外機42の交換機器の候補として選定する。統合シミュレーション処理部13は、運転実績情報蓄積部15に蓄積された運転実績情報を解析することにより得られた既設の室外機42が最大に運転されたときの能力が、室外機42の最大能力に基づく運転条件に合致していない場合において、室外機42を他の設置済みの室外機と統合するシミュレーションを行い、シミュレーションの結果、統合後における室外機が最大に運転されたときの能力が、当該室外機の最大能力に基づく運転条件に合致する場合、シミュレーションの結果を提示部14に提示させる。提示部14は、選定処理部12により選定された1又は複数の室外機を機種選定者となる空調工事設計部門の担当者等に提示する。また、提示部14は、統合シミュレーション処理部13によるシミュレーションの結果を上記担当者等に提示する。
施設情報記憶部17には、施設1に関する情報が施設情報として設定登録されている。施設情報には、フロア情報(階数、各部屋の面積、名称等)、また窓情報(窓の位置、面積、向き等)などの施設1のそのものに関する情報、在室者数等施設1の利用者に関する情報、各部屋の室内機の設置台数、室内外機の組合せ、グループ等施設1に設置されている空調機に関する情報、照明点灯時間帯や空調運転時間対等施設1に設置されている設備の利用に関する情報等が含まれている。もちろん、これに限定するものではなく、後述する交換機器の候補の選定の際に必要とする情報は適宜含めればよい。
図3は、本実施の形態における室外機情報記憶部18に記憶された室外機情報のデータ構成の一例を示した図である。室外機情報は、機器選定担当者等によって予め登録されており、施設1に設置可能な各室外機に関する仕様情報を含んでいる。室外機情報は、各室外機を識別する型名に、当該室外機の馬力、冷房能力、暖房能力、最低周波数と最高周波数が指定された冷房周波数及び最低周波数と最高周波数が指定された暖房周波数とを対応付けして設定される。本実施の形態において、「冷房能力」は、冷房運転モード時において最高の能力で運転したときの能力(最大能力)を示す。同様に、「暖房能力」は、暖房運転モード時において最高の能力で運転したときの能力(最大能力)を示す。「最高周波数」は、最高レベル(最大能力)で運転するときの圧縮機の周波数を示す。「最低周波数」は、室外機が最低レベルで運転するときの圧縮機の周波数を示す。室外機は、最低周波数より低い能力での運転はできないため、それより小さい能力が要求されるとき停止する。
空調機選定支援装置10における各構成要素11〜14は、空調機選定支援装置10を形成するコンピュータと、コンピュータに搭載されたCPU21で動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、各記憶手段15〜18は、空調機選定支援装置10に搭載されたHDD24にて実現される。あるいは、RAM23又は外部にある記憶手段をネットワーク経由で利用してもよい。
また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、CD−ROMやUSBメモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムはコンピュータにインストールされ、コンピュータのCPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
以上の構成において、情報収集部11は、計測システム3から送信されてくる運転実績情報を受信すると、運転実績情報蓄積部15に逐次格納する。制御コントローラ4は、室外機42から定周期的に、例えば1〜2分という周期で運転周波数等の計測データを収集するが、後述する選定処理においては、1〜2分毎に収集された計測データの、例えば1時間毎の集計値や平均値を使用するので、施設1側あるいは空調機選定支援装置10側でデータを加工して運転実績情報蓄積部15に格納するようにしておけばよい。あるいは、計測データをそのまま運転実績情報蓄積部15に蓄積しておき、選定処理を実施する段階で1時間毎のデータを生成するようにしてもよい。気象データに関しても、後述する処理において使用されるときまでに必要によりデータ加工しておけばよい。
次に、本実施の形態における空調機の選定処理について図4に示したフローチャートを用いて説明する。ここでは、冷房運転に着目して説明することにする。なお、以下の説明において計算により各種値を算出するが、各値の有効数字は、以下の例に限らず適宜決めればよい。
まず、運転実績情報蓄積部15から所定期間における室外機42の圧縮機の運転周波数を取得する(ステップ101)。本実施の形態では、既設の室外機42を交換する機種を選定するので、所定期間として、基本的には既設の室外機42の運転期間全体の運転周波数を用いればよいが、これに限らず、冷房運転モード運転時における運転周波数、あるいは直近1年間など、機種の選定に用いるデータを予め絞り込んでもよい。
選定処理部12は、既設の室外機42が能力を最大にして運転したときの運転状態を検証することによって、既存機器(室外機42)のリプレース機器の選定候補を選出する(ステップ102)。
すなわち、圧縮機の運転周波数を取得すると、選定処理部12は、各運転周波数による運転に要した能力を、当該室外機42の冷房能力(最大能力)に対する割合(以下、「運転能力率」と称する)を算出する。例えば、図3に示した型番"D"の室外機の冷房能力は40kW、最高冷房周波数は90Hzである。型番"D"の室外機のある時点の運転周波数が60Hzだとすると、その時点における運転能力率は、60Hz/90Hz=67%と算出できる。このように、各運転周波数における運転能力率を算出し、その中から最大となる運転能力率を得る。この最大となる運転能力率(以下、「最大運転能力率」と称する)は、冷房モードでの運転時において、室外機42が最大に運転されたときの能力に相当する。ここで、本実施の形態では、運転能力下限値という閾値を予め設定しておく。例えば、運転能力下限値を80%と設定しておく。室外機における最大運転能力率が運転能力下限値(80%)に達していないという運転条件を満たしていない場合、最も暑いと考えられる日においても室外機42は自機の冷房能力の80%も使っていないことになる。これは、既設の室外機42は必要以上の性能を持つ、いわゆるオーバースペックだったと判断できる。
このように、室外機における最大運転能力率が運転能力下限値(80%)以上という運転条件を満たしていない場合、本実施の形態では、既存機器を交換(リプレース)する際、既存機器をダウンサイジングすることにしている。
例えば、既設の室外機42が室外機"D"に相当するとした場合、室外機"D"の最大運転能力率が運転能力下限値に満たない70%だとすると、40kW(室外機"D"の冷房能力)×70%=28kWによる運転を最大能力の適正範囲(80%〜90%)とする室外機を選定条件として設定し、既存機器のリプレース機器を選定すればよい。
例えば、図3に設定登録した室外機のうち型番"C"の室外機の冷房能力は33.5kWなので、28kWによる運転は、28kW/33.5kW=84.6%、すなわち、型番"C"の室外機においては適正範囲(80%〜90%)での運転に該当する。よって、室外機"C"は、選定条件に合致することになり、既存機器の最大能力に基づく検証において既存機器のリプレース機器の選定候補として選出されることになる。
以上説明したように、選定処理部12は、既存機器(室外機42)の仕様(最大能力)と運転実績情報から得られる室外機42の運転状態との関係に基づき、最大運転能力率が運転能力下限値(80%)に達していないときの運転能力(28kW)を最大能力の適正範囲(80%〜90%)とする室外機、という選定条件を設定し、室外機情報記憶部18に室外機情報が登録されている全ての室外機の中から、設定した選定条件に合致する室外機を、既存機器のリプレース機器の選定候補として選出する。
なお、最大運転能力率が運転能力下限値(80%)以上〜100%未満の場合、最大運転能力率以上〜100%未満の冷房能力を持つ室外機(既存機器を含む)、という選定条件を設定し、この選定条件に合致する室外機を選定候補として選出すればよい。また、最大運転能力率が100%の場合、既存機器の冷房能力が不足しているとも考えられる。この場合、どれだけ不足しているかは計測データからは得られない。従って、計測データの変化の遷移により、運転に必要であったであろう能力を推測し、その値を適正範囲80%〜90%に含む室外機という選定条件に基づき既存機器のリプレース機器の選定候補を選出してもよい。あるいは、適正範囲100%〜110%などと適正範囲を既存機器の上方に設定するようにしてもよい。
以上のようにして、リプレース機器の選定候補となる機種を選出すると、選定処理部12は、続いて既設の室外機42が能力を最小にして運転したときの運転状態を検証することによって、既存機器の室外機42のリプレース機器の選定候補を選出する(ステップ103)。なお、この検証に用いる計測データは、ステップ102と同様に既存の室外機42の運転期間全体の運転周波数を用いればよいが、これに限らず、空調機の使用頻度が相対的に少ない中間期における運転周波数、あるいは直近1年間など、機種の選定に用いるデータを予め絞り込んでもよい。また、本実施の形態のように、ステップ102及びステップ103の双方にて選出された選定候補の中から既存機器(室外機42)のリプレース機器の選定候補を選出するのであれば、ステップ103では、図3に設定登録された室外機のうちステップ102において選出された室外機の中から本処理におけるリプレース機器を選出するようにしてもよい。
図5は、本実施の形態において、運転周波数の計測データを能力毎に集計した結果のグラフを示した図である。横軸は、室外機42が実際に運転したときに要した運転能力であり、室外機42の冷房能力に対する比率(前述した「運転能力率」)で表している。縦軸は、計測データにより示される運転周波数を運転能力率毎に集計して得られる運転周波数の頻度である。室外機42が100%の能力、つまり冷房能力で運転しているときが最高冷房周波数なので、この関係から計算により運転能力の比率と運転周波数との対応関係は得ることができる。図5によると、運転能力率dで運転したときの運転周波数の頻度が最大発生頻度mであることがわかる。一般に国内では冷暖房の使用時期より中間期が長いので、運転能力率の低いところに最大発生頻度mがくると考えられる。
選定処理部12は、まず運転周波数の頻度を運転能力の高いの方から順に集計し、その集計値の、運転周波数の総数を占める割合 (集計値/全運転周波数数)が予め設定した比率(以下、「対応範囲率」と称する)となる運転能力を求める。本実施の形態では、対応範囲率として80%を設定した例で説明するが、この設定値はこれに限定する必要はない。対応範囲率を高く設定すると、既存機器の能力をカバーする室外機が選定されやすくなるため、ダウンサイジング効果は低減する一方、発停が発生しにくくなり、効率的な運転を望める室外機が選定されやすくなる。対応範囲率は、発停回数を削減するために、少なくとも最大発生頻度mに対応する運転能力dが対応範囲(図5におけるハッチング部分の領域)に含まれるように設定することが好適である。
選定処理部12は、図5に例示したように運転周波数の頻度を集計していくことで逐次更新される集計値の割合が対応範囲率(80%)を上回ったときの運転能力率(以下、「下限運転能力率」と称する)が20%であることを認識する。
例えば、室外機42(既存機器)が図3に示した型番"D"の室外機だとすると、室外機"D"における運転能力が20%というのは、20%×90Hz/100%=18Hzでの運転能力で運転されたときと算出できる。そして、室外機"D"は、運転周波数が18Hzということは、40kW×18Hz/90Hz=8kWで運転していたことになる。つまり、最低でも8kWで運転可能な室外機、という選定条件を設定し、この選定条件に合致する室外機をリプレース機器の選定候補として選出することになる。最低でも8kWでの運転が可能な室外機というのは、最低冷房周波数での運転が8kW以下である室外機である。例えば、図3に示した型番"A"の室外機の場合、冷房能力が22.4kW、最低冷房周波数が10Hz、最高冷房周波数が70Hzである。最高冷房周波数が70Hzでの運転時の運転能力が22.4kWなので、最低冷房周波数が10Hzでの運転時の運転能力は、22.4kW×10Hz/70Hz=3.2kWであることから、室外機"A"はこの選定条件に合致する室外機である。
選定処理部12は、以上の計算を室外機情報記憶部18に設定登録されている全ての室外機に対して実施することで、最低冷房周波数での運転時における能力が8kW以下の運転範囲を持つ室外機を既存機器のリプレースの選定候補として選出する。
以上のようにして、本実施の形態では、運転実績情報を解析することにより得られた室外機に要求される最大能力及び最小能力それぞれにおいて設定した選定条件に基づき既存機器のリプレースの選定候補として選出する。なお、最高冷房周波数に基づくステップ102と最低冷房周波数に基づくステップ103は独立して実施してもよいので、実施する順番は逆でもよいし、同時並行して実施してもよい。
そして、選定処理部12は、各ステップ102,103において選出したリプレース機器の選定候補のうち、双方の処理において選出されたリプレース機器の選定候補をリプレース機器の選定候補として選出する(ステップ104)。なお、室外機に要求される最大能力又は最小能力に関する選定条件の少なくとも一方において選出された室外機をリプレース機器の選定候補として残すようにしてもよい。つまり双方の処理において残された室外機の数、いわゆるANDの関係において選出された室外機の数が極めて少ない場合などは、少なくとも一方、いわゆるORの関係をとるようにして室外機を選出してもよい。
本実施の形態のように、双方の処理において選定候補として選出された室外機をリプレース機器の候補とする場合、前述したように後の処理する方においては、室外機情報記憶部18に登録された全ての室外機を検証対象とするのではなく、先の処理において選定候補として選出された室外機のみを検証対象とするのが効率的である。
以上は、冷房運転に着目して説明したが、このことは暖房運転においても同様である。そして、選定処理部12は、冷房運転及び暖房運転の双方においてリプレース機器の選定候補と選出された室外機をリプレース機器の候補とする。この場合も、後から処理する方は、室外機情報記憶部18に登録された全ての室外機を検証対象とするのではなく、先の処理において選定候補として選出された室外機のみを検証対象とするのが効率的である。また、ANDではなくORの関係をとるように、すなわち冷房運転又は暖房運転の少なくともいずれか一方において選出された室外機をリプレース機器の候補としてもよい。
選定処理部12により交換機器の候補として少なくとも1つの室外機が選定されると(ステップ105でY)、提示部14は、その選定した室外機を機器選定担当者等が使用するPC等に送信することで提示する(ステップ106)。
機器選定担当者等は、選定候補として選出された室外機の中から、リプレース機器の購入代金等を含むイニシャルコスト、あるいは消費電力量等の運用コストが最小となる、あるいはそれらのトータルコストが最小となる機器をリプレース機器として選定する。
なお、上記処理において、選定結果は、施設情報や対応する日時の気象データを合わせて空調機選定支援装置10側あるいは機器選定担当者等のPCのデータベースに登録しておくようにしてもよい。地域特性、施設情報、運用状況等を対応付けて記録しておくことで、計測データが取得できない施設に対して選定結果を活用できるようにしておく。
ところで、以上の選定処理によりリプレース機器が選定されない場合もありうる。この場合(ステップ105でN)、統合シミュレーション処理部13は、次のシミュレーション処理を実施する(ステップ107)。
既存機器(室外機42)が、過去において圧縮機の発停回数が相対的に多い傾向にあった場合、この理由として室外機42に接続されている室内機41の台数が室外機42の最大能力に対して相対的に少なすぎるため発停回数が多くなったとも考えられる。つまり、室内機を細分化しすぎて室外機42にかかる負荷が小さすぎ、これにより室外機42の運転周波数が最低冷房周波数に達していない可能性がある。
そこで、室内で隣接する部屋に設置された室内機が接続された複数の室外機を統合して1台にすることをシミュレーションにて試みる。統合する室内機は、無条件に選択するのではなく、施設情報に含まれる室内機の設置情報、施設1のレイアウト情報等を参照して同一部署や間仕切りのない部屋に設置された室内機等、統合に不適切でない室外機を選択するのが好適である。
図6は、統合シミュレーション処理部13によりビルマルチ空調機が統合されたときの概念図であり、図6(a)はシミュレーションにより統合する前の構成、図6(b)は統合後の構成を示している。室外機及び室内機を示すブロック内部の数字は各機器の仕様に基づく冷房能力(kW)を示している。統合前(新規導入時)は、室内機41の仕様に合わせて33.5kWの室外機を導入した。しかし、実際には能力として70%しか使用されていなかったとする。隣接した部屋に設置された室内機を接続する室外機43においても同様だったとする。
統合シミュレーション処理部13は、計測データを分析することによって2台の室外機42,43それぞれにおいて最大に運転されたときの能力(運転能力率)が共に70%であることを認識すると、その2台の室外機42,43が施設情報等を参照して統合可能な室外機42,43であると判断した場合、2台の室外機42,43の統合をシミュレーションしてみる。この結果、図6(b)に示したように統合後の1台の室外機42における能力は84%となり、前述した選定条件を満たすことになる。また、統合することにより室外機42に接続される室内機の台数が増えることで最低冷房周波数以上での運転機械が増えることになり、発停回数も減少することになる。
統合シミュレーション処理部13が統合可能な室外機42,43の組を特定すると、提示部14は、統合シミュレーション処理部13によるシミュレーション結果、すなわち、統合前の室外機42,43、統合後における室外機42、室外機42に接続される室内機等を特定しうる情報を機器選定担当者等が使用するPC等に送信することで提示する(ステップ107)。
なお、本実施の形態では、2台の室外機42,43を既設の1台の室外機42に統合した例を示したが、例えば、3台以上の室外機を統合するようにしてもよい。また、統合したことで1台の室外機42の最大能力を若干上回る場合などは、上位機種の室外機にリプレースするようにしてもよい。例えば、前述した例では、共に最大能力を33.5kWとする室外機42,43を1台の室外機42に統合したが、統合した結果、1台の室外機42の最大能力を若干超えるような場合、2台の室外機42,43を統合して上位機種である1台の室外機(最大能力を40kWとする室外機"D")にリプレースするというシミュレーション結果を提示するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、選定処理部12がリプレース機器の選定候補を選出できなかった場合に統合シミュレーション処理部13によるシミュレーションを実施するようにしたが、選定処理部12による選定結果とは関係なくシミュレーションを実施するようにしてもよい。
1 施設、2 ネットワーク、3 計測システム、4 制御コントローラ、10 空調機選定支援装置、11 情報収集部、12 選定処理部、13 統合シミュレーション処理部、14 提示部、15 運転実績情報蓄積部、16 気象データ蓄積部、17 施設情報記憶部、18 室外機情報記憶部、21 CPU、22 ROM、23 RAM、24 ハードディスクドライブ(HDD)、25 マウス、26 キーボード、27 ディスプレイ、28 入出力コントローラ、29 ネットワークコントローラ、30 内部バス、40 ビルマルチ空調機、41 室内機、42,43 室外機。

Claims (6)

  1. 施設に設置済みの室外機の所定期間における運転周波数を少なくとも含む運転実績情報を記憶する運転実績情報記憶手段と、
    前記施設に設置可能な各室外機の能力、最低周波数及び最高周波数を含む仕様情報を記憶する室外機情報記憶手段と、
    前記設置済みの室外機の仕様と前記運転実績情報から得られる前記所定期間における前記設置済みの室外機の運転状態との関係に基づき選定条件を設定し、前記室外機情報記憶手段に仕様情報が記憶されている室外機の中から仕様が前記選定条件に合致する室外機を、前記設置済みの室外機の交換機器の候補として選定する選定処理手段と、
    前記選定処理手段により選定された1又は複数の室外機を提示する提示手段と、
    を有することを特徴とする空調機選定支援装置。
  2. 前記選定処理手段は、前記運転実績情報を解析することにより得られた室外機に要求される最大能力又は最小能力に関する条件の少なくとも一方を選定条件として設定することを特徴とする請求項1に記載の空調機選定支援装置。
  3. 前記選定処理手段は、前記運転実績情報を解析することにより得られた前記設置済みの室外機が最大に運転されたときの能力が、前記設置済みの室外機の最大能力に基づく運転条件を満たしていない場合、前記設置済みの室外機の最大能力に基づき設定した選定条件に合致する室外機を、前記設置済みの室外機の交換機器の候補として選定することを特徴とする請求項2に記載の空調機選定支援装置。
  4. 前記選定処理手段は、前記運転実績情報を解析することにより各運転周波数の発生頻度を運転周波数の高い方から集計し、その集計値の、全運転周波数の占める割合が予め設定した対応範囲率を上回ったときの運転能力での運転が可能な室外機を、前記設置済みの室外機の交換機器の候補として選定することを特徴とする請求項2に記載の空調機選定支援装置。
  5. 前記設置済みの室外機を他の設置済みの室外機と統合するシミュレーションを行い、シミュレーションの結果、統合後における室外機が最大に運転されたときの能力が、前記設置済みの室外機の最大能力に基づく運転条件に合致する場合、前記シミュレーションの結果を前記提示手段に提示させる統合シミュレーション処理手段を有することを特徴とする請求項1に記載の空調機選定支援装置。
  6. 施設に設置済みの室外機の所定期間における運転周波数を少なくとも含む運転実績情報を記憶する運転実績情報記憶手段と、前記施設に設置可能な各室外機の能力、最低周波数及び最高周波数を含む仕様情報を記憶する室外機情報記憶手段と、にアクセス可能なコンピュータを、
    前記設置済みの室外機の仕様と前記運転実績情報から得られる前記所定期間における前記設置済みの室外機の運転状態との関係に基づき選定条件を設定し、前記室外機情報記憶手段に仕様情報が記憶されている室外機の中から仕様が前記選定条件に合致する室外機を、前記設置済みの室外機の交換機器の候補として選定する選定処理手段、
    前記選定処理手段により選定された1又は複数の室外機を提示する提示手段、
    として機能させるためのプログラム。
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