JP2024038458A - 空気調和機の支援システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2024038458000001
【課題】余寿命が確保されるように空気調和機の使用を支援する、支援システムを提供する。
【解決手段】空気調和機の支援システムは、空気調和機を管理する管理装置を備える。管理装置の処理部は、空気調和機の実績に基づく設定期間使用後における空気調和機の実績予測残価が、使用前に予測された設定期間使用後における空気調和機の当初予測残価から乖離すると予測する場合、乖離に関する乖離情報または信号を所定デバイスに出力すること、および、乖離情報に基づいて設定期間使用後における乖離が抑制されるように空気調和機の制御設定変数を変更することの少なくとも1つを実行する。
【選択図】図12

Description

本開示は、空気調和機の支援システムに関する。
中古の機器について、機器の余寿命を推定する場合がある。中古の機器の寿命が分かると、中古の機器に価値を付けることができる。
機器の残価を算出するシステムに関して、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1に記載の技術では、車の残価を算出する。同技術では、車両走行距離、整備および修正実績情報等に基づいてリース残価設定額を算出する。
特開2015-141600号公報
ところで、再使用される空気調和機について、貸与後の余寿命を推定したい場合がある。本実施形態では、空気調和機の余寿命は、通常の使用で空気調和機を動作させる場合に、空気調和機を使用できる期間の長さと定義される。例えば、リースやサブスクリプションで貸与される空気調和機について、貸与後の余寿命を推定したい場合がある。また、販売された空気調和機について、使用後において空気調和機を買い取る場合に、空気調和機の余寿命を知りたい場合がある。しかし、空気調和機は、同じ貸与期間であっても、貸与後における空気調和機の余寿命が大きく異なる場合があり、空気調和機の余寿命を見積ることは難しい。そこで、参考として、開示の目的として、空気調和機について余寿命を精確に算出できる残価算出システムを提供する。
空気調和機の運用は使用者に委ねられる。空気調和機が再利用される場合があるが、この場合、空気調和機の余寿命の長さが問題となる。空気調和機が再利用される場合には、空気調和機についてある程度の長さ余寿命が確保されていることが好ましい。使用者の使い方によって、空気調和機の余寿命が変わることから、使用後における空気調和機の余寿命を予め設定することは難しい。そこで、第1の開示の目的として、余寿命が確保されるように空気調和機の使用を支援する支援システムを提供する。
(1)上記課題を解決する残価算出システムは、室内機および室外機を含む空気調和機を管理する管理装置を備える空気調和機の残価算出システムにおいて、前記管理装置は、前記室内機の設置環境に関する第1環境情報と、前記室外機の設置環境に関する第2環境情報とを取得する取得部と、前記第1環境情報および前記第2環境情報に基づいて設定期間使用後の残価に関して、当初予測残価および実績に基づいた実績予測残価の少なくとも一方を算出する算出部と、を備える。
空気調和機の室内機と室外機とは別の環境に置かれる。例えば、室内機は、オフィス、飲食店、スポーツジム等、様々な環境下に置かれる。室外機は、室外に置かれる。室外の環境は、空気調和機が設置される場所の地域によって様々である。このように、室内機の環境と室外機の環境とは異なり、かつ、いずれの環境も多様である。この点、上記構成によれば、室内機の設置環境に関する第1環境情報と、室外機の設置環境に関する第2環境情報とに基づいて残価が算出され、残価の算出において環境の影響が反映されるため、残価を精確に算出できる。
(2)上記残価算出システムにおいて、前記空気調和機は、貸与される空気調和機である。この構成によれば、貸与される空気調和機について、空気調和機の残価を精確に算出できる。
(3)上記残価算出システムにおいて、前記空気調和機は、少なくとも1つの前記室内機と少なくとも1つの前記室外機とを含み、前記取得部は、前記空気調和機に対する前記室内機の寄与率、および、前記室外機の寄与率を取得し、前記算出部は、少なくとも前記第1環境情報に基づいて、前記室内機ごとに前記設定期間使用後の残価を算出し、少なくとも前記第2環境情報に基づいて、前記室外機ごとに前記設定期間使用後の残価を算出し、前記室内機の寄与率、前記室外機の寄与率、前記室内機の残価、および、前記室外機の残価に基づいて、前記空気調和機の残価を算出する。
この構成によれば、複数の室内機および複数の室外機を含むシステムについて、残価の算出において、空気調和機における室内機の寄与率および室外機の寄与率が反映されるため、空気調和機の残価を精確に算出できる。
(4)上記残価算出システムにおいて、前記算出部は、前記室内機の各部品について設定期間使用後における残価と前記室内機に対する部品の寄与率とに基づいて、設定期間使用後における前記室内機の残価を算出すること、および、前記室外機の各部品について設定期間使用後における残価と前記室外機に対する部品の寄与率とに基づいて、設定期間使用後における前記室外機の残価を算出すること、の少なくとも一方を行う。
この構成によれば、室内機の残価の算出において、各部品の残価と、室内機における各部品の寄与率とが反映される。また、室外機の残価の算出において、各部品の残価と、室外機における各部品の寄与率が反映される。これによって、空気調和機の残価を精確に算出できる。
(5)上記残価算出システムにおいて、前記取得部は、さらに、前記室内機を構成する各部品の耐用情報と、前記室外機を構成する各部品の耐用情報とを取得し、前記算出部は、前記室内機の各部品について、少なくとも、前記室内機の各部品の耐用情報、および、前記第1環境情報に基づいて設定期間使用後における残価を算出し、前記室外機の各部品について、少なくとも、前記室外機の各部品の耐用情報、および、前記第2環境情報に基づいて設定期間使用後における残価を算出するものであり、前記算出部は、さらに、前記室内機の各部品の耐用情報を、前記第1環境情報、設置条件、運転情報、保守情報のうち少なくとも1つに基づく補正係数によって補正し、前記室外機の各部品の耐用情報を、前記第2環境情報、設置条件、運転情報、保守情報のうち少なくとも1つに基づく補正係数によって補正する。
この構成によれば、室内機の各部品の残価の算出において、各部品の耐用情報と、第1環境情報と、が反映される。また、室外機の各部品の残価の算出において、各部品の耐用情報と、第2環境情報とが反映される。さらに、室内機の各部品の耐用情報は、第1環境情報、設置条件、運転情報、保守情報のうち少なくとも1つに基づく補正係数によって補正される。室外機の各部品の耐用情報は、第2環境情報、設置条件、運転情報、保守情報のうち少なくとも1つに基づく補正係数によって補正される。このように、環境情報等によって耐用情報が補正されるため、空気調和機の残価を精確に算出できる。
(6)上記残価算出システムにおいて、前記補正係数は、機械学習によって学習された値である。
この構成によれば、機械学習によって、補正係数が最適化されている。これによって、空気調和機の残価を精確に算出できる。
(7)上記残価算出システムにおいて、前記算出部は、使用前に、前記室内機の各部品について設定期間使用後における当初予測残価および前記室外機の各部品について設定期間使用後における当初予測残価を算出する場合、当初の第1環境情報、当初の第2環境情報、当初の設置条件、予定の運転情報、および、予定保守情報、を使用し、使用期間中で、前記室内機の各部品について設定期間使用後における実績予測残価および前記室外機の各部品について設定期間使用後における実績予測残価を算出する場合、実績の第1環境情報、実績の第2環境情報、実績の設置条件、実績の運転情報、および、実績の保守情報を使用する。
この構成によれば、次の(a)および(b)の効果を得ることができる。
(a)当初の第1環境情報、当初の第2環境情報、当初の設置条件、予定の運転情報、および、予定保守情報を使用して、室内機の各部品および室外機の各部品の当初予測残価を算出するため、各部品の当初予測残価を精確に算出できる。
(b)実績の第1環境情報、実績の第2環境情報、実績の設置条件、実績の運転情報、および、実績の保守情報を使用して、室内機の各部品および室外機の各部品の実績予測残価を算出するため、各部品の実績予測残価を精確に算出できる。
(8)上記の課題を解決する支援システムは、空気調和機を管理する管理装置を備える空気調和機の支援システムにおいて、前記管理装置は、処理部を備え、前記処理部は、前記空気調和機の実績に基づく設定期間使用後における前記空気調和機の実績予測残価が、使用前に予測された設定期間使用後における前記空気調和機の当初予測残価から乖離すると予測する場合、乖離に関する乖離情報または信号を所定デバイスに出力すること、および、前記乖離情報に基づいて設定期間使用後における乖離が抑制されるように前記空気調和機の制御設定変数を変更することの少なくとも1つを実行する。
この構成によれば、当初予測残価から実績予測残価が乖離すると予測されるとき、所定の処理が行われるため、当初予測残価から実績予測残価が乖離することを抑制できる。
(9)上記支援システムにおいて、前記制御設定変数は、前記空気調和機の運転モード、室温の設定温度、サーモスタットの設定状態、室内機の風量、室内機の風向、前記空気調和機の発停時刻、蒸発温度、凝縮温度、空気調和機を構成する動作部品の能力値のうちの少なくとも1つを含む。この構成によれば、これら制御設定変数のうちの少なくとも1つによって空気調和機の運転を変えることができる。
(10)上記支援システムにおいて、前記処理部は、前記当初予測残価と前記実績予測残価とを比較し、(a)前記実績予測残価が前記当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、前記実績に基づいて前記空気調和機の制御設定変数の変更を促す第1推奨情報を前記所定デバイスに通知する、(b)前記実績予測残価が前記当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、前記実績に基づいて保守作業を促す第2推奨情報を前記所定デバイスに通知する、(c)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の室内機の実績に基づく残価が高い順番に優先して動作させることを促す推奨動作情報を所定端末に通知する、(d)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、室内機の運転条件および室外機の運転条件の各項目のうちで当初の運転条件と異なる条件で運転が行われた項目を実績から特定し、特定された項目を所定端末に通知する、のうちの少なくとも1つを実行する。
この構成によれば、次の(a)~(d)の少なくとも一方の効果を得ることができる。(a)制御設定変数が変更される可能性が高められるため、当初予測残価から実績予測残価が乖離することを抑制できる。(b)空気調和機の保守作業が行われる可能性が高められるため、当初予測残価から実績予測残価が乖離することを抑制できる。(c)使用者に室内機の使用優先順を知らせることによって、複数の室内機について残価の平準化を図ることができる。(d)過去の運転が当初の運転条件から逸脱していることを知らせることによって運転の見直しが喚起されるため、当初予測残価から実績予測残価が乖離することを抑制できる。
(11)上記支援システムにおいて、前記空気調和機は、複数の室内機および複数の室外機を備え、前記処理部は、前記空気調和機について前記当初予測残価と前記実績予測残価とを比較し、(a)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の前記室内機の実績に基づく残価が高い順番に優先して前記室内機を動作させる、(b)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の前記室外機の実績に基づく残価が高い順番に優先して前記室外機を動作させる、のうち少なくとも一方を実行する。
この構成によれば、次の(a)および(b)の少なくとも一方の効果を得ることができる。(a)複数の室内機について残価の平準化を図ることができる。複数の室内機の残価の平準化によって、特定の室内機の残価が当初予測残価から乖離することを抑制できる。(b)複数の室外機について残価の平準化を図ることができる。複数の室外機の残価の平準化によって、特定の室外機の残価が当初予測残価から乖離することを抑制できる。
(12)上記支援システムにおいて、前記空気調和機は、複数の室内機および複数の室外機を備え、前記処理部は、前記空気調和機について前記当初予測残価と前記実績予測残価とを比較し、(a)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の前記室内機の残価が等しくなるように各室内機を動作させる、(b)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の前記室外機の残価が等しくなるように各室外機を動作させる、のうち少なくとも一方を実行する。
この構成によれば、次の(a)および(b)の少なくとも一方の効果を得ることができる。(a)複数の室内機について残価の平準化を図ることができる。複数の室内機の残価の平準化によって、特定の室内機の残価が当初予測残価から大きく乖離することを抑制できる。(b)複数の室外機について残価の平準化を図ることができる。複数の室外機の残価の平準化によって、特定の室外機の残価が当初予測残価から大きく乖離することを抑制できる。
(13)上記支援システムにおいて、前記処理部は、前記空気調和機について前記当初予測残価と前記実績予測残価とを比較し、環境情報、設置条件、運転情報、および、保守情報のうち少なくとも1つにおける予定と実績の乖離に基づいて、前記当初予測残価と前記実績予測残価の乖離要因を推定する。この構成によれば、当初予測残価と実績予測残価の乖離要因を提供できる。
残価算出システムの第1実施形態について、リース残価算出システムの模式図。 空気調和機の模式図。 室外機の残価の算出のために用いられる数値をまとめた図。 室内機の残価の算出のために用いられる数値をまとめた図。 空気調和機の残価の算出方法を説明する図。 保守に関する比率を示す図。 第2環境情報と、部品の耐用情報と、部品残価との関係を示す図。 各部品について、部品残価と寄与率とを示す図。 複数の室内機を含む空気調和機について、室内機および室外機の寄与率を示す図。 支援システムの第1実施形態について、リース支援システムの模式図。 空気調和機の模式図。 第1処理の内容および第2処理の内容をまとめた図。 当初予測残価と実績予測残価との乖離の予測について、第1方法を説明する図。 当初予測残価と実績予測残価との乖離の予測について、第2方法を説明する図。 室外機の残価の算出のために用いられる数値をまとめた図。 室内機の残価の算出のために用いられる数値をまとめた図。 空気調和機の残価の算出方法を説明する図。 保守に関する比率を示す図。 第2環境情報と、部品の耐用情報と、部品残価との関係を示す図。 各部品について、部品残価と寄与率とを示す図。 支援システムの第2実施形態について、リース支援システムの模式図。 各室内機について、残価の差と優先順位の関係を示す図。 支援システムの第3実施形態について、リース支援システムの模式図。 各室外機について、残価の差と優先順位の関係を示す図。
<残価算出システム>
残価算出システムは、空気調和機の残価を算出する。例えば、残価算出システムは、予め設定された使用の環境および使用の条件を前提に貸し出される空気調和機の残価を算出する。残価の算出には、空気調和機の貸し出し前に、設定期間使用後での残価を算出すること、および、空気調和機の貸し出し中に、使用満了時点での残価を算出することが含まれる。空気調和機の貸し出し方法として、リース、サブスクリプションが挙げられる。以下において、残価算出システムの例として、リース貸与される空気調和機についてのリース残価算出システムを説明する。後述の実施形態において、設定期間は、リース期間に対応する。設定期間使用後は、リース満了に対応する。
リース残価算出システムに関する技術として、特許文献1(特開2015-141600号公報)に記載の技術が知られている。特許文献1に記載の技術では、車両走行距離、整備および修正実績情報等に基づいてリース残価設定額を算出する。ところで、空気調和機は、同じ使用期間であっても使用後における残価が異なる場合がある。そこで、空気調和機について残価を精確に算出できることが好ましい。以下に、リース残価算出システムの概要を説明する。
リース残価算出システムは、室内機および室外機を含む空気調和機を管理する管理装置を備える空気調和機のリース残価算出システムにおいて、前記管理装置は、前記室内機の設置環境に関する第1環境情報と、前記室外機の設置環境に関する第2環境情報とを取得する取得部と、前記第1環境情報および前記第2環境情報に基づいてリース満了時の残価を算出する算出部と、を備える。
空気調和機の室内機と室外機とは別の環境に置かれる。例えば、室内機は、オフィス、飲食店、スポーツジム等、様々な環境下に置かれる。室外機は、室外に置かれる。室外の環境は、空気調和機が設置される場所の地域によって様々である。このように、室内機の環境と室外機の環境とは異なり、かつ、いずれの環境も多様である。この点、上記構成によれば、室内機の設置環境に関する第1環境情報と、室外機の設置環境に関する第2環境情報とに基づいて残価が算出され、残価の算出において環境の影響が反映されるため、残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記取得部は、さらに、リース当初の前記室内機の運転条件および前記室外機の運転条件を取得し、前記算出部は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、前記リース当初の前記室内機の運転条件、および、前記リース当初の前記室外機の運転条件に基づいて、当初予測される前記残価として、前記リース満了時の当初予測残価を算出する。
この構成によれば、第1環境情報と、第2環境情報と、室内機の運転条件および室外機の運転条件に基づいて当初予測残価が算出されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記取得部は、さらに、リース期間中に行われる予定の保守に関する前記空気調和機の予定保守情報を取得し、前記算出部は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、前記リース当初の前記室内機の運転条件、前記リース当初の前記室外機の運転条件、および、前記予定保守情報に基づいてリース満了時の前記空気調和機の当初予測残価を算出する。
この構成によれば、当初予測残価の算出においてさらに予定保守情報が反映されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記取得部は、さらに、前記室内機を構成する各部品の耐用情報と、前記室外機を構成する各部品の耐用情報とを取得し、前記算出部は、少なくとも、前記室内機の各部品の耐用情報、前記第1環境情報、および、前記リース当初の前記室内機の運転条件に基づいて、前記室内機の残価を算出し、少なくとも、前記室外機の各部品の耐用情報、前記第2環境情報、および、前記リース当初の前記室外機の運転条件に基づいて、前記室外機の残価を算出し、前記室内機の残価および前記室外機の残価に基づいて、リース満了時の前記当初予測残価を算出する。
この構成によれば、当初予測残価の算出においてさらに耐用情報が反映されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記取得部は、さらに、前記室内機を構成する各部品の耐用情報と、前記室外機を構成する各部品の耐用情報とを取得し、前記算出部は、少なくとも、前記室内機の各部品の耐用情報、前記第1環境情報、前記リース当初の前記室内機の運転条件、および、前記室内機の前記予定保守情報に基づいて、前記室内機の残価を算出し、少なくとも、前記室外機の各部品の耐用情報、前記第2環境情報、前記リース当初の前記室外機の運転条件、および、前記室外機の前記予定保守情報に基づいて、前記室外機の残価を算出し、前記室内機の残価および前記室外機の残価に基づいて、リース満了時の前記当初予測残価を算出する。
この構成によれば、当初予測残価の算出においてさらに予定保守情報および部品の耐用情報が反映されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記算出部は、前記第1環境情報に基づいて前記室内機の各部品の耐用情報を補正し、前記第2環境情報に基づいて前記室外機の各部品の耐用情報を補正する。
この構成によれば、室内機の設置環境によって部品の耐用情報が補正され、室外機の設置環境によって部品の耐用情報が補正されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記空気調和機は、少なくとも1つの前記室内機と少なくとも1つの前記室外機とを含み、前記取得部は、前記空気調和機に対する前記室内機の寄与率、および、前記室外機の寄与率を取得し、前記算出部は、少なくとも、前記第1環境情報および前記リース当初の前記室内機の運転条件に基づいて、前記室内機ごとに前記リース満了時の残価を算出し、少なくとも、前記第2環境情報および前記リース当初の前記室外機の運転条件に基づいて、前記室外機ごとに前記リース満了時の残価を算出し、前記室内機の寄与率、前記室外機の寄与率、前記室内機の残価、および、前記室外機の残価に基づいて、前記空気調和機の当初予測残価を算出する。
この構成によれば、複数の室内機および複数の室外機を含むシステムについて、当初予測残価の算出において空気調和機における室内機の寄与率および室外機の寄与率が反映されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記取得部は、さらに、リース期間中の所定の時期までの前記室内機の運転実績に関する運転実績情報およびリース期間中の所定の時期までの前記室外機の運転実績に関する運転実績情報を取得し、前記算出部は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、前記リース期間中の所定の時期までの前記室内機の前記運転実績情報、および、前記リース期間中の所定の時期までの前記室外機の前記運転実績情報に基づいて、前記リース期間中に算出される前記残価として、リース満了時の前記空気調和機の実績予測残価を算出する。
この構成によれば、第1環境情報と、第2環境情報と、室内機の運転実績情報および室外機の運転実績情報に基づいて当初予測残価が算出されるため、実績が反映された実績予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記取得部は、さらに、リース期間中の所定の時期までに行われた前記空気調和機の保守情報(保守履歴情報)を取得し、前記算出部は、前記第1環境情報、前記第2環境情報、前記保守情報(保守履歴情報)、前記リース期間中の所定の時期までの前記室内機の前記運転実績情報、および、前記リース期間中の前記室外機の所定の時期までの前記運転実績情報に基づいて、リース満了時の前記空気調和機の実績予測残価を算出する。
この構成によれば、実績予測残価の算出において、さらに保守情報(保守履歴情報)が反映されるため、実績予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記取得部は、さらに、前記室内機を構成する各部品の耐用情報と、前記室外機を構成する各部品の耐用情報とを取得し、前記算出部は、少なくとも、前記室内機の前記第1環境情報、前記室内機の各部品の耐用情報、および、前記リース期間中の所定の時期までの前記室内機の運転実績情報に基づいて、前記室内機の残価を算出し、少なくとも、前記室外機の前記第2環境情報、前記室外機の各部品の耐用情報、および、前記リース期間中の所定の時期までの前記室外機の運転実績情報に基づいて、前記室外機の残価を算出し、前記室内機の残価および前記室外機の残価に基づいて、リース満了時の前記空気調和機の実績予測残価を算出する。
この構成によれば、実績予測残価の算出においてさらに部品の耐用情報が反映されるため、実績予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記取得部は、さらに、前記室内機を構成する各部品の耐用情報と、前記室外機を構成する各部品の耐用情報とを取得し、前記算出部は、少なくとも、前記室内機の前記第1環境情報、前記室内機の各部品の耐用情報、前記リース期間中の所定の時期までの前記室内機の運転実績情報、および、前記室内機の保守情報(保守履歴情報)に基づいて、前記室内機の残価を算出し、少なくとも、前記室外機の前記第2環境情報、前記室外機の各部品の耐用情報、前記リース期間中の所定の時期までの前記室外機の運転実績情報、および、前記室外機の保守情報(保守履歴情報)に基づいて、前記室外機の残価を算出し、前記室内機の残価および前記室外機の残価に基づいて、リース満了時の前記空気調和機の実績予測残価を算出する。
この構成によれば、実績予測残価の算出においてさらに保守情報(保守履歴情報)および部品の耐用情報が反映されるため、実績予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記算出部は、前記第1環境情報に基づいて前記室内機の各部品の耐用情報を補正し、前記第2環境情報に基づいて前記室外機の各部品の耐用情報を補正する。
この構成によれば、室内機の設置環境によって部品の耐用情報が補正され、室外機の設置環境によって部品の耐用情報が補正されるため、設置環境に応じて実績予測残価を精確に算出できる。
上記リース残価算出システムにおいて、前記空気調和機は、少なくとも1つの前記室内機と少なくとも1つの前記室外機とを含み、前記取得部は、前記空気調和機に対する前記室内機の寄与率、および、前記室外機の寄与率を取得し、前記算出部は、少なくとも、前記第1環境情報および前記リース期間中の所定の時期までの前記室内機の前記運転実績情報に基づいて、前記室内機ごとに残価を算出し、少なくとも、前記第2環境情報および前記リース期間中の所定の時期までの前記室外機の前記運転実績情報に基づいて、前記室外機ごとに残価を算出し、前記室外機の寄与率、前記室外機の寄与率、前記室内機の残価、および、前記室外機の残価に基づいて、前記空気調和機の実績予測残価を算出する。
この構成によれば、複数の室内機および複数の室外機を含むシステムについて、実績予測残価の算出において空気調和機における室内機の寄与率および室外機の寄与率が反映されるため、実績予測残価を精確に算出できる。
<残価算出システムの第1実施形態>
以下、空気調和機2のリース残価算出システム1について説明する。空気調和機2のリース残価算出システム1は、リース対象の空気調和機2について残価を算出する。
空気調和機2の残価は、空気調和機2に対して予め設定される当初の使用価値から、空気調和機2の使用によって減少した価値を引いた、残りの価値を示す。一例では、当初の使用価値は、100として定義される。消耗によって使用できなくなった空気調和機2の価値は、0と定義される。残価は、パーセンテージで示される。
残価は、リース対象の空気調和機2においてリース当初に設定されるリース満了時の残価(以下、「当初予測残価」)、および、リース途中においてリース対象の空気調和機2に対して予測するリース満了時の残価(以下、「実績予測残価」)を含む。本実施形態では、リース残価算出システム1は、当初予測残価および実績予測残価の少なくとも一方を算出する。一例では、当初予測残価は、当初の契約時において、空気調和機2の残価の見積りとしてリース契約者に提示される。当初予測残価の提示によって、リース契約者は、リース料金の妥当性を確認できる。実績予測残価は、リース途中において、リース満了時における空気調和機2の残価を、リース契約者または空気調和機2の使用者に提示されてもよい。実績予測残価の提示によって、空気調和機2の将来の残価に対して現状の使用状態を把握できる。
図1に示されるように、リース残価算出システム1は、管理装置3を備える。管理装置3は、空気調和機2を管理する。
本実施形態では、管理装置3は、リース設定されている1または複数の空気調和機2を管理する。リースは、「オペレーティングリース」を意味する。リース設定されている空気調和機2は、使用者に貸与される。リース期間中、使用者は、空気調和機2を使用できる。
リース契約では、リース期間、および、リース満了時の当初予測残価が決められる。リース料は、リース開始時の空気調和機2の当初の価値からリース満了時の当初予測残価を引いた価値に基づいて設定される。
図2を参照して、管理装置3によって管理される空気調和機2を説明する。
空気調和機2は、リース契約の対象物件である。空気調和機2は、管理装置3と通信可能に構成される。空気調和機2は、空気調和機2の運転実績を管理装置3に送信可能に構成される。以下に、空気調和機2の一例を挙げる。
空気調和機2は、室内機11と室外機12とを含む。空気調和機2は、室内機11と室外機12とを繋ぐ冷媒配管13を含んでもよい。室内機11は、室内側熱交換器14、および冷媒を膨張させる電子膨張弁15を備える。室外機12は、室外側熱交換器16、冷媒を圧縮する圧縮機17、制御部18、および、通信部19を備える。冷媒配管13は、室内側熱交換器14および室外側熱交換器16を含む閉回路に構成される。通信部19は、管理装置3と通信する。
空気調和機2の制御部18は、空気調和機2の運転に関する運転実績を収集する。運転実績は、圧縮機17の累積動作時間、圧縮機17の累積発停頻度、圧縮機17の単位時間あたりの発停頻度、および、室内機11の累積動作時間を含む。空気調和機2の通信部19は、空気調和機2の運転実績を定期的に、または、管理装置3の要求指令に応じて、管理装置3に出力する。
図1を参照して、管理装置3について説明する。
管理装置3は、空気調和機2と直接的に接続されてもよい。管理装置3は、ネットワークNを介して空気調和機2に接続されてもよい。ネットワークNは、ローカルネットワーク、および、インターネットの少なくとも一方を含む。本実施形態では、管理装置3は、ネットワークNを介して空気調和機2に接続される。
管理装置3は、空気調和機2に加えて、所定デバイス20をさらに管理する。所定デバイス20は、管理装置3と通信する。通信は、一方向および双方向の通信を含む。所定デバイス20として、情報端末が挙げられる。所定デバイス20は、通信における識別情報を有する。識別情報は、所定デバイス20に固有の通信上のアドレスを含む。管理装置3は、少なくとも所定デバイス20の識別情報を記憶する。
管理装置3は、空気調和機2に、空気調和機2に関する情報の伝達先として所定デバイス20を関係づける。1つの空気調和機2に複数の所定デバイス20が関係付けられてもよい。管理装置3は、空気調和機2と、所定デバイス20とを関係づけて記憶する。管理装置3は、空気調和機2に関して算出した情報を、空気調和機2に関係付けられた所定デバイス20に伝える。一例では、管理装置3は、要求に応じて、管理装置3が算出する当初予測残価または実績予測残価を所定デバイス20に送信する。管理装置3は、定期的または予定される時刻に、実績予測残価を所定デバイス20に送信してもよい。
管理装置3は、複数の空気調和機2を管理してもよい。複数の空気調和機2それぞれの使用者または空気調和機2の管理者は、異なってもよい。管理装置3は、複数の空気調和機2それぞれに、空気調和機2の情報の伝達先として所定デバイス20を関係づける。
所定デバイス20としての情報端末は、情報を表示する表示部を含むことが好ましい。情報端末は、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコン、および、パーソナルコンピュータが含まれる。
管理装置3は、記憶部21を備える。記憶部21は、空気調和機2のリース期間および当初予測残価を記憶する。当初予測残価は、リース事業者と使用者との間での取り決めによって設定されてもよいし、後述のように算出部23によって算出されてもよい。記憶部21は、管理装置3が取得する情報を記憶する。
図1に示されるように、管理装置3は、取得部22と、算出部23とを備える。
取得部22は、第1環境情報と、第2環境情報とを取得する。本実施形態において、取得は、空気調和機2にアクセスして空気調和機2に記憶された情報を取得すること、管理装置3の記憶部21にアクセスして管理装置3に記憶された情報を取得すること、および、入力装置によって入力された情報を受け取ることを含む。
第1環境情報は、室内機11の設置環境に関する情報である。第1環境情報は、空気調和機2と関係づけられて予め記憶部21に記憶される。第1環境情報は、地域、地域の気候、標高、用途、設置場所、および、室内温度の少なくとも1つを含む。地域は、平野部、沿岸部、山間部、および、都市部の少なくとも1つを含む。地域の気候は、寒帯、温帯、乾燥帯、熱帯、亜熱帯、および、亜寒帯の少なくとも1つを含む。標高は、低地、中高地、および、高地を含む。用途は、オフィス、飲食、スポーツジム、ショップ、学習、機器製造、および、食品製造の少なくとも1つを含む。設置場所は、室内における設置場所を示す。設置場所は、事務作業室、ダイニングルーム、台所、キッチン、喫煙部屋、玄関、天井、および、窓際の少なくとも1つを含む。室内温度は、室内の夏の平均気温、平均湿度、および、冬の平均気温、平均湿度を含む。
第2環境情報は、室外機12の設置環境に関する情報である。第2環境情報は、空気調和機2と関係づけられて予め記憶部21に記憶される。第2環境情報は、地域、地域の気候、標高、設置場所、および、外気条件の少なくとも1つを含む。設置場所は、風や雨に対する遮蔽物の有無を示す。遮蔽物の例として、軒、屋根、および、壁が挙げられる。地域、地域の気候、および、標高は、上述のとおりである。外気条件は、その地域の夏の平均気温、平均湿度、および冬の平均気温、平均湿度を含む。
算出部23は、第1環境情報および第2環境情報に基づいてリース満了時の残価を算出する。ここで、残価は、当初予測残価および実績予測残価を含む。
空気調和機2の消耗または劣化は、室内機11が設置される環境および室外機12が設置される環境に影響する。例えば、室内機11に関しては、空気環境が管理されているオフィスでは、室内機11の消耗または劣化が少ない。交通量の多い道路に面する飲食店では、室内機11の消耗または劣化が早い。室外機12に関しては、空気の塩分含有量が高い沿岸地域では空気調和機2の消耗または劣化が早い。このようなことから、算出部23は、第1環境情報および第2環境情報に基づいてリース満了時の残価を算出する。これによって、環境に応じた適切な残価を算出できる。以下、残価の算出について、具体例を説明する。
[当初予測残価の算出の例]
図3~図5を参照して、当初予測残価の第1算出方法について説明する。図3は、室外機12の残価の算出のために用いられる数値をまとめた図である。図4は、室内機11の残価の算出のために用いられる数値をまとめた図である。図5は、空気調和機2の残価の算出方法を説明する図である。
取得部22は、リース当初の室内機11の運転条件(当初運転条件)および室外機12の運転条件(当初運転条件)を取得する。リース契約では、契約時において、空気調和機2の運転条件が決められる。運転条件は、運転時間、および、室内機11の設定温度を含む。空気調和機2の消耗または劣化は、第1環境情報および第2環境情報だけでなく、運転条件によって変わるため、当初予測残価の算出には、運転条件が反映されることが好ましい。
算出部23は、第1環境情報、第2環境情報、リース当初の室内機11の運転条件、および、リース当初の室外機12の運転条件に基づいて、リース満了時の当初予測残価を算出する。
具体的には、算出部23は、リース満了時における室内機11の当初予測残価(以下、「第1当初予測残価」)と、リース満了時における室外機12の当初予測残価(以下、「第2当初予測残価」)とに基づいて、当初予測残価を算出する。
算出部23は、室外機12について、第2環境情報、および、リース当初の室外機12の運転条件に基づいて、第2当初予測残価を算出する。
室外機12の運転条件は、1日における運転時間帯、年間あたりの運転日数、最大負荷率、および、総運転時間の少なくとも1つを含む。一例では、室外機12の運転は、圧縮機17の運転であると定義される。運転時間帯は、1日において運転開始時刻から運転終了時刻までの運転の時間帯を示す。年間あたりの運転日数は、1年の日数から運転しない日を除いた日数である。最大負荷率は、室外機12の設計上の最大負荷に対する室外機12の負荷の比率を示す。総運転時間は、一例では、圧縮機17が動作している累積動作時間を示す。
算出部23は、室内機11について、第1環境情報、および、リース当初の室内機11の運転条件に基づいて、第1当初予測残価を算出する。
室内機11の運転条件は、1日における運転時間帯、年間あたりの運転日数、最大負荷率、総運転時間、および、設定温度の少なくとも1つを含む。一例では、室内機11の運転は、送風ファンの運転であると定義される。総運転時間は、一例では、送風ファンが動作している累積動作時間と定義される。
算出部23は、空気調和機2に予め設定されている空気調和機2に対する室内機11の寄与率と、空気調和機2に対する室外機12の寄与率とを有する。算出部23は、室内機11の第1当初予測残価と室内機11の寄与率との積と、室外機12の第2当初予測残価と室外機12の寄与率との積との和を、空気調和機2の当初予測残価として算出する。室内機11の寄与率および室外機12の寄与率の一例は、図5に示される。
さらに、好ましくは、取得部22は、リース当初の室内機11の設置条件および室外機12の設置条件を取得する。本実施形態では、室内機11の設置条件および室外機12の設置条件は、ともに、同じ項目を含む(図3および図4参照)。
算出部23は、室外機12について、第2環境情報、リース当初の室外機12の運転条件、および、リース当初の室外機12の設置条件に基づいて、当初予測残価を算出してもよい。
室外機12の設置条件は、冷媒系統の高低差を含む。冷媒系統の高低差が大きいほど、空調効率が低くなるため、冷媒系統の高低差が変わると、空気調和機2の運転時間も変わり、室外機12の第2当初予測残価に影響が出る。
室外機12に複数の室内機11が接続される空気調和機2では、室外機12の設置条件は、室内機接続率の最大値を含んでもよい。室内機11の設置条件は、室内機接続率を含んでもよい。室内機接続率は、室外機12の容量に対し、空調動作させる目的で室外機12に接続される室内機11の容量の総和を示す。室内機接続率が大きいほど、室外機12の負荷が増大するため、室内機接続率の最大値は、残価に影響を与える。
算出部23は、室内機11について、第1環境情報、リース当初の室内機11の運転条件、および、リース当初の室内機11の設置条件に基づいて、当初予測残価を算出してもよい。
室内機11の設置条件は、冷媒系統の高低差を含む。冷媒系統の高低差が大きいほど、空調効率が低くなるため、冷媒系統の高低差が変わると、空気調和機2の運転時間も変わり、室内機11の第1当初予測残価に影響が出る。
図3を参照して、室外機12の当初予測残価の計算例を説明する。室外機12の当初予測残価は、図3の左から5列目の最下位に示される。
室外機12の当初予測残価は、基礎データを基準にして算出される。基礎データは、予め設定された寿命と、空気調和機2の劣化が起こり難い理想環境と、過大な負荷がかからない理想設置条件と、理想運転条件とを含む。理想運転条件は、理想環境および理想設置条件で空気調和機2を運転した場合において、寿命期間にわたって支障なく空気調和機2を運転できる運転条件である。
本実施形態の室外機12の寿命は、8年と設定される。
理想環境に関して、地域は「平野」、地域の気候は「温帯」、標高は「低地」、設置場所は「遮蔽物あり」、外気条件は「夏、気温40℃、湿度70%、冬、-2℃、湿度、15%」と設定される。
理想設置条件に関して、冷媒系統の高低差は「小」、複数の室内機11を含むシステムにおいて室内機接続率の最大値は「80%」と設定される。
理想運転条件に関して、1日における運転時間帯は「8時~20時」、年間あたりの運転日数は「200日」、最大負荷率は「80%」、および、総運転時間は「9600時間」と設定される。
室外機12の当初予測残価は、残価算出項目と基礎データとの比較によって決められる比率に基づいて、算出される。残価算出項目は、室外機12の環境である第2環境情報、契約によって定められた運転条件、および、室外機12の設置条件を含む。
具体的には、室外機12の当初予測残価は、環境の基準データに対する第2環境情報の各項目の第1比と、運転条件の基準データに対する運転条件の各項目の第2比と、設置条件の基準データに対する設置条件の各項目の第3比との積として算出される。第1比、第2比、および、第3比は、各項目における一種の残価と見做すことができる。第1比、および、第3比は、予め設定される。第2比は、計算によって決められる。
第2環境情報の各項目の第1比は、基準データに対する比率として予め設定されている。例えば、沿岸部では、平野部に比べて塩害のおそれがあるため、沿岸部の第1比は、98%に設定される。
運転条件の第2比は、基準データに対する比率として算出される。例えば、基礎データにおいて室外機12の総運転時間が9600時間であり、リース契約によって設定された総運転時間が4800時間の場合、残りの運転可能時間は、基礎データの総運転時間からリース契約の総運転時間(4800時間)を引いた値(以下、差分時間)となる。残価としての第2比は、4800時間(差分時間)/9600時間として算出される。この場合、第2比は、50%になる。
設置条件の第3比は、基準データに対する比率として予め設定されている。例えば、冷媒系統高低差が中である場合、冷媒系統高低差が小に比べて空調効率が低下し、室外機12の運転時間が増大するおそれがあるため、第3比は98%に設定される。
図3に示される例では、室外機12の当初予測残価は、第1比と、第2比と、第3比との積によって、48%と算出される。当初予測残価が総運転時間だけで算出される場合、当初予測残価は50%となるが、本実施形態では、第2環境情報および設置条件が反映されるため、室外機12の当初予測残価は、50%よりも低くなる。
室内機11の当初予測残価についても、室外機12と同様の方法によって算出できる。図4には、室内機11に関して、環境の基準データに対する第1環境情報の第1比と、運転条件の基準データに対する運転条件の第2比と、設置条件の基準データに対する設置条件の第3比とが示されている。室内機11の当初予測残価は、図4の左から5列目の最下位に示される。図4に示される例では、室内機11の当初予測残価は、48%である。
空気調和機2の当初予測残価は、上述のように算出する。すなわち、算出部23は、室内機11の当初予測残価と室内機11の寄与率との積と、室外機12の当初予測残価と室外機12の寄与率との積との和を、空気調和機2の当初予測残価として算出する。
図5に示されるように、本実施形態では、空気調和機2の当初予測残価は、48%×50%+48%×50%によって算出されて、48%と算出される。当初予測残価の計算例は、他の残価の算出に適用可能である。
図6を参照して、当初予測残価の第2算出方法について説明する。
取得部22は、第1環境情報と、第2環境情報とを取得する。取得部22は、リース当初の室内機11の運転条件および室外機12の運転条件を取得する。さらに、取得部22は、リース期間中に行われる予定の保守に関する空気調和機2の予定保守情報を取得する。
リース契約では、契約時において、保守契約が結ばれることがある。保守契約は、リース期間中に行われるメンテナンスに関する契約である。保守契約には、予定の保守に関する予定保守情報が含まれる。予定保守情報は、保守頻度、および、保守内容が含まれる。空気調和機2の消耗または劣化は、保守によって変わるため、当初予測残価の算出には、保守に関する空気調和機2の予定保守情報が反映されることが好ましい。
保守内容は、一例では、全般保守と簡易保守とを含む。
全般保守は、空気調和機2の構成部品について全般的に行われる保守である。一例では、全般保守は、専用異常検出器を使って異常を診断する。一例では、全般保守では、作業者は、圧縮機17について過負荷試験を行い、診断し、異常がある場合に、修理する。消耗品については、定期的に交換される。簡易保守は、空気調和機2の構成部品について目視診察によって簡単に行われる保守である。一例では、簡易保守では、作業者は、消耗した部品を交換する。
予定保守情報は、保守内容および保守頻度によって構成される保守コースに対応づけられる比率の情報を含む。比率の情報は、保守が精確かつ定期的に行われた場合に対する残価の低下度を示す。
保守によって、空気調和機2の消耗または劣化の進行度が変わる。保守を精確にかつ定期的に行うことによって、空気調和機2の消耗または劣化は少なくなり、残価が高くなる。このようなことから、リース契約における保守契約によって、空気調和機2の残価が異なると予測できる。
一例では、算出部23は、第1環境情報、第2環境情報、リース当初の室内機11の運転条件、リース当初の室外機12の運転条件、および、予定保守情報に基づいてリース満了時の空気調和機2の当初予測残価を算出する。
空気調和機2の当初予測残価は、所定算出方法によって算出された当初予測残価と、保守に関する第4比との積として算出される。所定算出方法は、上記に挙げた第1算出方法が挙げられる。
第4比は、基準保守データに対する比率として予め設定されている。
本実施形態では、基準保守は、年に1回の全般保守、月に1回の簡易保守を行うものである。基準保守の比率は100%である。保守コースAは、年に1回の全般保守だけの保守である。基準保守に対して、保守コースAの比率は90%と設定される。このような保守コースAの場合、基準保守を行う場合に比べて、空気調和機2の当初予定残価は、基準の残価に対して90%の値となる。例えば、第1算出方法によって算出された当初予定残価が48%と算出された場合において、保守が基準保守ではなく、保守コースAによって保守が行われる予定の場合、当初予定残価は、43%と算出される。
図7および図8を参照して、当初予測残価の第3算出方法について説明する。
取得部22は、第1環境情報と、第2環境情報とを取得する。取得部22は、リース当初の室内機11の運転条件および室外機12の運転条件を取得する。さらに、取得部22は、室内機11を構成する各部品の耐用情報と、室外機12を構成する各部品の耐用情報とを取得する。
空気調和機2の消耗または劣化は、空気調和機2を構成する各部品の耐性によって変わる。部品は、少なくとも、圧縮機17、室内側熱交換器14、室外側熱交換器16、および電子膨張弁15を含む。他の部品の例として、フレーム、防振ゴム、ファン、ファンベルト、各種電磁弁、凍結防止ヒータ、ドレンパン、各種のセンサー、電装ボックス、冷媒配管13、ドレンパン、ドレンポンプ、フロートスイッチ、フィルタが挙げられる。耐性は、使用に対する耐性を意味する。耐用情報は、耐用時間を含む。当初予測残価の算出には、各部品の耐用情報が反映されることが好ましい。
算出部23は、室内機11の各部品の耐用情報、第1環境情報、および、リース当初の室内機11の運転条件に基づいて、室内機11の残価を算出する。算出部23は、室外機12の各部品の耐用情報、第2環境情報、および、リース当初の室外機12の運転条件に基づいて、室外機12の残価を算出する。そして、算出部23は、室内機11の各部品の残価および室外機12の各部品の残価に基づいて、リース満了時の当初予測残価を算出する。
耐性は、設置環境によって変わる。例えば、部品の耐用時間は、環境によって変わる。金属を含む部品の場合、沿岸地域では金属が劣化し易いため、部品の耐用時間が短くなる。
そこで、算出部23は、第1環境情報に基づいて室内機11の各部品の耐用情報を補正することが好ましい。第2環境情報に基づいて室外機12の各部品の耐用情報を補正することが好ましい。
図7を参照して、室外機12を構成する部品Aの残価の計算例を説明する。
部品Aの当初予測残価は、契約によって定められた運転条件と、部品Aの耐用情報と、耐用情報に対する補正比(補正係数)とに基づいて、算出される。
具体的には、算出部23は、運転条件から、リース満了時における部品Aの動作時間(推定動作時間)を導く。部品Aが空気調和機2の運転に連動する部品である場合、算出部23は、推定動作時間を、運転条件から推定される総運転時間と等しい値に設定する。
耐用情報に対する補正比は、第2環境情報の各項目について、基準データに対する比率として予め設定されている。例えば、沿岸部では、平野部に比べて塩害のおそれがあるため、部品Aについて、沿岸部の補正比は、80%に設定される。補正比は、部品ごとに異なる値をもつ。例えば、塩に強い部品の場合、補正比は、100%と定義される。ゴムを含む部品は、塩に弱いため、補正比は、低い値に設定される。
耐用情報に対する補正比(補正係数)は、第2環境情報以外の情報によって設定されてもよい。部品に加わる負荷は、部品の環境だけでなく、空気調和機2の設置条件、および、空気調和機2の運転情報によっても変わり得る。部品の劣化は、空気調和機2の保守によって変わり得る。したがって、補正比(補正係数)は、第2環境情報、設置条件、運転情報、保守情報のうち少なくとも1つに基づいて設定されてもよい。
補正比(補正係数)の値は、機械学習によって設定される値であってもよい。例えば、補正比は、学習済モデルに第2環境情報と部品寿命とを入力することによって得られる。学習済モデルは、空気調和機2の第2環境情報および部品寿命と教師データとしての補正比とを学習データとして用いることによって生成される。他の例では、補正比は、学習済モデルに、第2環境情報、運転情報、保守情報、および部品寿命を入力することによって得られる。学習済モデルは、空気調和機2の第2環境情報、運転情報、保守情報、および部品寿命を含む入データと、教師データとしての補正比と、を学習データとして用いることによって生成される。
耐用情報は、耐用情報に対する補正比に基づいて補正されることが好ましい。例えば、耐用情報が、部品Aの耐用時間である場合、補正後の耐用時間の値は、耐用時間と補正比との積によって定義される。このようにして耐用時間は、第2環境情報によって補正される。
図7に示される例では、リース契約時の第2環境情報の各項目は、「地域」以外について基礎データと変わらない。地域は、「沿岸部」に設定されている。第2環境情報の補正比は、第2環境情報の各項目の積として定義される。本実施形態では、第2環境情報の補正比は、80%と算出される。この場合、耐用時間は、20000時間から16000時間に補正される(図8の補正耐用時間を参照)。
部品Aの推定動作時間が4800時間の場合、残りの動作可能時間は、16000時間から4800時間を引いた値(差分時間)となる。差分時間は、11200時間である。部品Aの残価は、補正前の耐用時間に対する差分時間の比率と定義される。この例では、部品Aの残価は、56%となる。
図8は、部品の残価と、部品の寄与率とをまとめた図である。図8に示されるように、室外機12の当初予測残価は、複数の部品それぞれについて算出される部品の残価と部品の寄与率との積を、総和した値として、定義される。室内機11の当初予測残価についても同様の算出方法によって算出できる。
一例では、算出部23は、室内機11の部品の当初予測残価の算出、および、室外機12の部品の当初予測残価の算出において、次の情報を使用する。
(a)算出部23は、空気調和機2の使用前において、室内機11の各部品についてリース満了後における当初予測残価を算出する場合、当初の第1環境情報、当初の設置条件、予定の運転情報、および、予定保守情報、を使用する。
(b)算出部23は、空気調和機2の使用前において、室外機12の各部品についてリース満了後における当初予測残価を算出する場合、当初の第2環境情報、当初の設置条件、予定の運転情報、および、予定保守情報、を使用する。
当初予測残価の第4算出方法について説明する。
第4算出方法は、第3算出方法の変形例である。第4算出方法は、第3算出方法に予定保守情報を反映させる方法である。
取得部22は、第1環境情報と、第2環境情報と、リース当初の室内機11の運転条件および室外機12の運転条件、室内機11を構成する各部品の耐用情報と、室外機12を構成する各部品の耐用情報と、リース期間中に行われる予定の保守に関する空気調和機2の予定保守情報と、を取得する。
算出部23は、室内機11の各部品の耐用情報、第1環境情報、リース当初の室内機11の運転条件、および、室内機11の予定保守情報に基づいて、室内機11の残価を算出する。算出部23は、室外機12の各部品の耐用情報、第2環境情報、リース当初の室外機12の運転条件、および、室外機12の予定保守情報に基づいて、室外機12の残価を算出する。次いで、算出部23は、室内機11の残価および室外機12の残価に基づいて、リース満了時の当初予測残価を算出する。好ましくは、算出部23は、第1環境情報に基づいて室内機11の各部品の耐用情報を補正し、第2環境情報に基づいて室外機12の各部品の耐用情報を補正する。
[実績予測残価の算出の例]
図3~図5を参照して、実績予測残価の算出について説明する。
空気調和機2の実際の使用は、リース契約時において予定された使用頻度と大きく異なる場合がある。例えば、異常気象によって使用頻度が高くなったり、テナントの変更によって部屋の用途が変わったり、ビルの建設によって日照量が変化したり、電気料金の変化によって使用頻度が変わったりと、様々な要因によって、空気調和機2の使用頻度が変わり得る。リース満了時において、空気調和機2の残価が当初予測残価と大きく乖離すると、使用者およびリース会社にとってデメリットがある。このようなことから、リース途中において、リース満了時の実績予測残価が予測されることが好ましい。
図3~図5を参照して、実績予測残価の第1算出方法について説明する。
取得部22は、リース期間中の所定の時期までの室内機11の運転実績に関する運転実績情報およびリース期間中の所定の時期までの室外機12の運転実績に関する運転実績情報を取得する。
一例では、取得部22は、空気調和機2から、ネットワークNを介して空気調和機2から運転実績情報を取得する。例えば、取得部22は、定期的に空気調和機2に情報を要求し、空気調和機2から運転実績情報を取得する。または、空気調和機2が運転実績情報を管理装置3に記憶する場合、取得部22は、管理装置3から運転実績情報を取得する。運転実績情報の一例は、圧縮機17の累積動作時間、および、室内機11の送風ファンの累積動作時間である。
算出部23は、第1環境情報、第2環境情報、リース期間中の所定の時期までの室内機11の運転実績情報、および、リース期間中の所定の時期までの室外機12の運転実績情報に基づいて、リース期間中に算出される残価として、リース満了時の空気調和機2の実績予測残価を算出する。
算出部23は、残価算出項目と基礎データとの比較によって決められる比率に基づいて、室内機11の実績予測残価を算出する。残価算出項目は、室内機11の環境である第1環境情報、運転実績から予測されるリース満了時の予測運転実績、および、室内機11の設置条件を含む。算出部23は、予測時点までの運転実績についての回帰分析によって、リース満了時の予測運転実績を算出する。
具体的には、室内機11の実績予測残価は、環境の基準データに対する第1環境情報の各項目の第1比と、運転条件の基準データに対する予測運転実績の各項目の第2比と、設置条件の基準データに対する設置条件の各項目の第3比との積として算出される。
算出部23は、残価算出項目と基礎データとの比較によって決められる比率に基づいて、室外機12の実績予測残価を算出する。残価算出項目は、室外機12の環境である第2環境情報、運転実績から予測されるリース満了時の予測運転実績、および、室外機12の設置条件を含む。算出部23は、予測時点までの運転実績についての回帰分析によって、リース満了時の予測運転実績を算出する。
具体的には、室外機12の実績予測残価は、環境の基準データに対する第2環境情報の各項目の第1比と、運転条件の基準データに対する予測運転実績の各項目の第2比と、設置条件の基準データに対する設置条件の各項目の第3比との積として算出される。
算出部23は、室内機11の実績予測残価と室内機11の寄与率との積と、室外機12の実績予測残価と室外機12の寄与率との積との和を、空気調和機2の実績予測残価として算出する。
次に、実績予測残価の第2算出方法について説明する。
空気調和機2の消耗または劣化は、保守によって変わるため、実績予測残価の算出には、保守情報(保守履歴情報)が反映されることが好ましい。保守情報(保守履歴情報)は、実際に行われた保守に関する情報である。保守情報(保守履歴情報)は、保守作業者によって空気調和機2に記憶されるか、または、保守作業者によって管理装置3に記憶される。
取得部22は、リース期間中の所定の時期までに行われた空気調和機2の保守情報(保守履歴情報)を取得する。一例では、取得部22は、空気調和機2から、ネットワークNを介して空気調和機2から保守情報(保守履歴情報)を取得する。例えば、取得部22は、定期的に空気調和機2に情報を要求し、空気調和機2から保守情報(保守履歴情報)を取得する。または、保守作業者が保守情報(保守履歴情報)を管理装置3に記憶する場合、取得部22は、管理装置3から保守情報(保守履歴情報)を取得する。
算出部23は、第1環境情報、第2環境情報、保守情報(保守履歴情報)、リース期間中の所定の時期までの室内機11の運転実績情報、および、リース期間中の室外機12の所定の時期までの運転実績情報に基づいて、リース満了時の空気調和機2の実績予測残価を算出する。
次に、実績予測残価の第3算出方法について説明する。
空気調和機2の消耗または劣化は、空気調和機2を構成する各部品の耐性によって変わる。実績予測残価の算出には、各部品の耐用情報が反映されることが好ましい。
取得部22は、室内機11を構成する各部品の耐用情報と、室外機12を構成する各部品の耐用情報とを取得する。
算出部23は、室内機11の第1環境情報、室内機11の各部品の耐用情報、および、リース期間中の所定の時期までの室内機11の運転実績情報に基づいて、室内機11の残価を算出する。算出部23は、室外機12の第2環境情報、室外機12の各部品の耐用情報、および、リース期間中の所定の時期までの室外機12の運転実績情報に基づいて、室外機12の残価を算出する。次に、算出部23は、室内機11の残価および室外機12の残価に基づいて、リース満了時の空気調和機2の実績予測残価を算出する。
耐性は、設置環境によって変わる。例えば、部品の耐用時間は、環境によって変わる。金属を含む部品の場合、沿岸地域では金属が劣化し易いため、部品の耐用時間が短くなる。そこで、算出部23は、第1環境情報に基づいて室内機11の各部品の耐用情報を補正し、第2環境情報に基づいて室外機12の各部品の耐用情報を補正することが好ましい。この構成によれば、室内機11の設置環境によって部品の耐用情報が補正され、室外機12の設置環境によって部品の耐用情報が補正されるため、設置環境に応じて実績予測残価を精確に算出できる。
一例では、算出部23は、室内機11の部品の実績予測残価の算出、および、室外機12の部品の実績予測残価の算出において、次の情報を使用する。
(a)算出部23は、空気調和機2の使用期間中で、室内機11の各部品についてリース満了後における実績予測残価を算出する場合、実績の第1環境情報、実績の設置条件、実績の運転情報、および、実績の保守情報(保守履歴情報)を使用する。
(b)算出部23は、空気調和機2の使用期間中で、室外機12の各部品についてリース満了後における実績予測残価を算出する場合、実績の第2環境情報、実績の設置条件、実績の運転情報、および、実績の保守情報(保守履歴情報)を使用する。
第3算出方法の変形例として、実績予測残価の第4算出方法について説明する。第4算出方法は、第3算出方法に使う各項目に、保守情報(保守履歴情報)を反映させる方法である。
取得部22は、室内機11を構成する各部品の耐用情報と、室外機12を構成する各部品の耐用情報とを取得する。
算出部23は、室内機11の第1環境情報、室内機11の各部品の耐用情報、リース期間中の所定の時期までの室内機11の運転実績情報、および、室内機11の保守情報(保守履歴情報)に基づいて、室内機11の残価を算出する。算出部23は、室外機12の第2環境情報、室外機12の各部品の耐用情報、リース期間中の所定の時期までの室外機12の運転実績情報、および、室外機12の保守情報(保守履歴情報)に基づいて、室外機12の残価を算出する。算出部23は、室内機11の残価および室外機12の残価に基づいて、リース満了時の空気調和機2の実績予測残価を算出する。好ましくは、算出部23は、第1環境情報に基づいて室内機11の各部品の耐用情報を補正し、第2環境情報に基づいて室外機12の各部品の耐用情報を補正する。
[作用]
本実施形態のリース残価算出システム1の作用を説明する。
空気調和機2の消耗または劣化は、室内機11が設置される環境および室外機12が設置される環境に影響する。このまめ、室内機11の消耗または劣化と、室外機12の消耗または劣化とを、同じ基準で評価すると、空気調和機2の残価を精確に推定できない虞がある。これに対して、算出部23は、第1環境情報および第2環境情報に基づいてリース満了時の残価を算出する。これによって、環境に応じた適切な残価を算出できる。
本実施形態のリース残価算出システム1の効果を説明する。
(1)リース残価算出システム1は、管理装置3を備える。管理装置3は、取得部22と、算出部23とを備える。取得部22は、室内機11の設置環境に関する第1環境情報と、室外機12の設置環境に関する第2環境情報とを取得する。算出部23は、第1環境情報および第2環境情報に基づいて設定期間使用後の残価に関して、当初予測残価および実績に基づいた実績予測残価の少なくとも一方を算出する。
空気調和機2の室内機11と室外機12とは別の環境に置かれる。例えば、室内機11は、オフィス、飲食店、スポーツジム等、様々な環境下に置かれる。室外機12は、室外に置かれる。室外の環境は、空気調和機2が設置される場所の地域によって様々である。このように、室内機11の環境と室外機12の環境とは異なり、かつ、いずれの環境も多様である。この点、上記構成によれば、室内機11の設置環境に関する第1環境情報と、室外機12の設置環境に関する第2環境情報とに基づいて残価が算出され、残価の算出において環境の影響が反映されるため、残価を精確に算出できる。
(2)管理装置3は、貸与される空気調和機2を管理するものであってもよい。このようなリース残価算出システム1でも、上記(1)と同様の効果が得られる。
(3)空気調和機2は、少なくとも1つの室内機11と少なくとも1つの室外機12とを含む。取得部22は、空気調和機2に対する室内機11の寄与率、および、室外機12の寄与率を取得する。算出部23は、少なくとも、第1環境情報に基づいて、室内機11ごとに設定期間使用後の残価を算出する。算出部23は、少なくとも、第2環境情報に基づいて、室外機12ごとに設定期間使用後の残価を算出する。さらに、算出部23は、室内機11の寄与率、室外機12の寄与率、室内機11の残価、および、室外機12の残価に基づいて、空気調和機2の残価を算出する。
この構成によれば、複数の室内機11および複数の室外機12を含むシステムについて、残価の算出において、空気調和機2における室内機11の寄与率および室外機12の寄与率が反映されるため、空気調和機2の残価を精確に算出できる。
(4)算出部23は、次の(a)および(b)の少なくとも一方を行う。(a)算出部23が、室内機11の各部品について設定期間使用後における残価と室内機11に対する部品の寄与率とに基づいて、設定期間使用後における室内機11の残価を算出すること。(b)算出部23が、室外機12の各部品について設定期間使用後における残価と室外機12に対する部品の寄与率とに基づいて、設定期間使用後における室外機12の残価を算出すること。
この構成によれば、室内機11の残価の算出において、各部品の残価と、室内機11における各部品の寄与率とが反映される。また、室外機12の残価の算出において、各部品の残価と、室外機12における各部品の寄与率が反映される。これによって、空気調和機2の残価を精確に算出できる。
(5)取得部22は、さらに、室内機11を構成する各部品の耐用情報と、室外機12を構成する各部品の耐用情報とを取得することが好ましい。
算出部23は、室内機11の各部品について、少なくとも、室内機11の各部品の耐用情報、および、第1環境情報に基づいて設定期間使用後における残価を算出し、室外機12の各部品について、少なくとも、室外機12の各部品の耐用情報、および、第2環境情報に基づいて設定期間使用後における残価を算出する。さらに、算出部23は、室内機11の各部品の耐用情報を、第1環境情報、設置条件、運転情報、保守情報のうち少なくとも1つに基づく補正係数によって補正し、室外機12の各部品の耐用情報を、第2環境情報、設置条件、運転情報、保守情報のうち少なくとも1つに基づく補正係数によって補正する。
この構成によれば、室内機11の各部品の残価の算出において、各部品の耐用情報と、第1環境情報とが反映される。また、室外機12の各部品の残価の算出において、各部品の耐用情報と、第2環境情報とが反映される。さらに、室内機11の各部品の耐用情報は、第1環境情報、設置条件、運転情報、保守情報のうち少なくとも1つに基づく補正係数によって補正される。室外機12の各部品の耐用情報は、第2環境情報、設置条件、運転情報、保守情報のうち少なくとも1つに基づく補正係数によって補正される。このように、環境情報等によって耐用情報が補正されるため、空気調和機2の残価を精確に算出できる。
(6)補正係数は、機械学習によって学習された値であってもよい。この構成によれば、機械学習によって、補正係数が最適化されている。これによって、空気調和機2の残価を精確に算出できる。
(7)算出部23は、使用前に、室内機11の各部品について設定期間使用後における当初予測残価および室外機12の各部品について設定期間使用後における当初予測残価を算出する場合、当初の第1環境情報、当初の第2環境情報、当初の設置条件、予定の運転情報、および、予定保守情報、を使用する。算出部23は、使用期間中で、室内機11の各部品について設定期間使用後における実績予測残価および室外機12の各部品について設定期間使用後における実績予測残価を算出する場合、実績の第1環境情報、実績の第2環境情報、実績の設置条件、実績の運転情報、および、実績の保守情報を使用する。
この構成によれば、次の(a)および(b)の効果を得ることができる。
(a)当初の第1環境情報、当初の第2環境情報、当初の設置条件、予定の運転情報、および、予定保守情報を使用して、室内機11の各部品および室外機12の各部品の当初予測残価を算出するため、各部品の当初予測残価を精確に算出できる。
(b)実績の第1環境情報、実績の第2環境情報、実績の設置条件、実績の運転情報、および、実績の保守情報を使用して、室内機11の各部品および室外機12の各部品の実績予測残価を算出するため、各部品の実績予測残価を精確に算出できる。
(8)リース残価算出システム1の算出部23は、第1環境情報および第2環境情報に基づいてリース満了時の残価を算出する。
空気調和機2の室内機11と室外機12とは別の環境に置かれる。例えば、室内機11は、オフィス、飲食店、スポーツジム等、様々な環境下に置かれる。室外機12は、室外に置かれる。室外の環境は、空気調和機2が設置される場所の地域によって様々である。このように、室内機11の環境と室外機12の環境とは異なり、かつ、いずれの環境も多様である。この点、上記構成によれば、室内機11の設置環境に関する第1環境情報と、室外機12の設置環境に関する第2環境情報とに基づいて残価が算出され、残価の算出において環境の影響が反映されるため、残価を精確に算出できる。
(9)算出部23は、当初予測残価を次のように算出できる。
算出部23は、第1環境情報、第2環境情報、リース当初の室内機11の運転条件、および、リース当初の室外機12の運転条件に基づいて、当初予測残価を算出する。この構成によれば、当初予測残価を精確に算出できる。
(10)算出部23は、当初予測残価を次のように算出してもよい。算出部23は、第1環境情報、第2環境情報、リース当初の室内機11の運転条件、リース当初の室外機12の運転条件、および、予定保守情報に基づいて、当初予測残価を算出する。この構成によれば、当初予測残価の算出において、さらに予定保守情報が反映されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
(11)算出部23は、当初予測残価の算出において、さらに耐用情報を用いる。この構成によれば、当初予測残価の算出においてさらに耐用情報が反映されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
(12)算出部23は、当初予測残価の算出において、さらに、部品の耐用情報および予定保守情報を用いる。この構成によれば、予定保守情報および部品の耐用情報が反映されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
好ましくは、算出部23は、第1環境情報に基づいて室内機11の各部品の耐用情報を補正する。算出部23は、第2環境情報に基づいて室外機12の各部品の耐用情報を補正する。この構成によれば、室内機11の設置環境によって部品の耐用情報が補正され、室外機12の設置環境によって部品の耐用情報が補正されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
(13)算出部23は、実績予測残価を次のように算出してもよい。
算出部23は、第1環境情報、第2環境情報、リース期間中の所定の時期までの室内機11の運転実績情報、および、リース期間中の所定の時期までの室外機12の運転実績情報に基づいて、実績予測残価を算出する。
この構成によれば、第1環境情報と、第2環境情報と、室内機11の運転実績情報および室外機12の運転実績情報に基づいて当初予測残価が算出されるため、実績が反映された実績予測残価を精確に算出できる。
(14)算出部23は、実績予測残価を次のように算出してもよい。算出部23は、第1環境情報、第2環境情報、保守情報、リース期間中の所定の時期までの室内機11の運転実績情報、および、リース期間中の室外機12の所定の時期までの運転実績情報に基づいて、実績予測残価を算出する。この構成によれば、実績予測残価の算出において、さらに保守情報が反映されるため、実績予測残価を精確に算出できる。
(15)算出部23は、実績予測残価の算出において、さらに、部品の耐用情報を用いる。この構成によれば、実績予測残価の算出においてさらに部品の耐用情報が反映されるため、実績予測残価を精確に算出できる。
(16)算出部23は、実績予測残価の算出において、さらに、保守情報および部品の耐用情報を用いる。この構成によれば、実績予測残価の算出においてさらに保守情報および部品の耐用情報が反映されるため、実績予測残価を精確に算出できる。
(17)算出部23は、第1環境情報に基づいて室内機11の各部品の耐用情報を補正し、第2環境情報に基づいて室外機12の各部品の耐用情報を補正することが好ましい。この構成によれば、室内機11の設置環境によって部品の耐用情報が補正され、室外機12の設置環境によって部品の耐用情報が補正されるため、設置環境に応じて実績予測残価を精確に算出できる。
<残価算出システムの第2実施形態>
第2実施形態のリース残価算出システム1を説明する。リース残価算出システム1は、少なくとも1つの室内機11と少なくとも1つの室外機12とを含む空気調和機2を管理する。第1実施形態と同じ構成については、同じ符号を付けて説明し、その構成の説明を省略する。
複数の室内機11を含む空気調和機2について、当初予測残価の算出について説明する。取得部22は、空気調和機2に対する室内機11の寄与率、および、室外機12の寄与率を取得する。寄与率は、予め設定されている。室内機11の寄与率は、室内機11の容量の比によって規定されてもよい。室外機12の寄与率は、室外機12の容量の比によって規定されてもよい。
算出部23は、第1環境情報およびリース当初の室内機11の運転条件に基づいて、室内機11ごとにリース満了時の残価を算出する。室内機11の残価は、第1実施形態の算出方法に準ずる。
算出部23は、第2環境情報およびリース当初の室外機12の運転条件に基づいて、室外機12ごとにリース満了時の残価を算出する。室外機12の残価は、第1実施形態の算出方法に準ずる。
図9に示されるような寄与率に基づいて、算出部23は、室内機11の寄与率、室外機12の寄与率、室内機11の残価、および、室外機12の残価に基づいて、空気調和機2の当初予測残価を算出する。
この構成によれば、少なくとも1つの室内機11および少なくとも1つの室外機12を含むシステムについて、当初予測残価の算出において空気調和機2における室内機11の寄与率および室外機12の寄与率が反映されるため、当初予測残価を精確に算出できる。
実績予測残価の算出について説明する。
取得部22は、空気調和機2に対する室内機11の寄与率、および、室外機12の寄与率を取得する。
算出部23は、少なくとも、第1環境情報およびリース期間中の所定の時期までの室内機11の運転実績情報に基づいて、室内機11ごとに残価を算出する。室内機11の残価は、第1実施形態の算出方法に準ずる。
算出部23は、少なくとも、第2環境情報およびリース期間中の所定の時期までの室外機12の運転実績情報に基づいて、室外機12ごとに残価を算出する。室外機12の残価は、第1実施形態の算出方法に準ずる。
算出部23は、室外機12の寄与率、室外機12の寄与率、室内機11の残価、および、室外機12の残価に基づいて、空気調和機2の実績予測残価を算出する。
この構成によれば、少なくとも1つの室内機11および少なくとも1つの室外機12を含むシステムについて、実績予測残価の算出において空気調和機2における室内機11の寄与率および室外機12の寄与率が反映されるため、実績予測残価を精確に算出できる。
<残価算出システムの変形例>
本開示のリース残価算出システム1は、上記各実施の形態以外に、例えば以下に示される変形例、及び相互に矛盾しない少なくとも二つの変形例を組み合わせた形態としてもよい。
・リース残価算出システム1は、第1環境情報および第2環境情報によって、当初予定残価を算出してもよい。例えば、運転条件を基礎データから変更しない場合、算出部23は、第1環境情報および第2環境情報に基づいて、リース期間満了後の当初予定残価を算出する。
<支援システム>
支援システムは、空気調和機が適切に使用されるように、各種の処理を実行する。例えば、支援システムは、予め設定された使用の環境および使用の条件を前提に貸し出される空気調和機について、空気調和機が適切に使用されるように、各種の処理を実行する。空気調和機の貸し出し方法として、リース、サブスクリプションが挙げられる。以下において、支援システムの例として、リース貸与される空気調和機についての支援システム(以下、「リース支援システム10」)を説明する。後述の実施形態において、設定期間は、リース期間に対応する。設定期間使用後は、リース満了に対応する。
リース支援システムに関する技術として、特許文献1(特開2015-141600号公報)に記載の技術が知られている。特許文献1に記載の技術では、車両走行距離、整備および修正実績情報等に基づいてリース残価設定額を算出する。
ところで、リース契約後、空気調和機の運用は使用者に委ねられる。使用者がリース契約に基づく運転条件よりも負荷の高い運転を行った場合、空気調和機の残価は予定よりも小さくなる。使用者がリース契約に基づく運転条件よりも負荷の低い運転を行った場合、空気調和機の残価は予定よりも大きくなる。このように、使用者の使い方によって、予定されている残価から実際の残価が乖離する。このような乖離は、使い方以外にも様々な要因によって生じる。残価の乖離が大きくなると、多額の精算が発生する。リース契約によって使われる空気調和機について、実際の残価が予定残価から乖離することを抑制することが好ましい。以下に、支援システムの概要を説明する。
空気調和機のリース支援システムは、空気調和機を管理する管理装置を備える空気調和機のリース支援システムにおいて、前記管理装置は、前記空気調和機の運転実績に基づくリース満了時における前記空気調和機の実績予測残価(第2残価)が、リース当初に予定されたリース満了時における前記空気調和機の当初予測残価(第1残価)から乖離すると予測する場合、乖離に関する乖離情報または信号を所定デバイスに出力すること、および、前記乖離情報に基づいてリース満了時における乖離が抑制されるように前記空気調和機の制御設定変数を変更することの少なくとも1つを実行する処理部、を備える。
この構成によれば、予定された残価からリース満了の残価が乖離すると予測されるとき、リース期間中に所定の処理が行われるため、予定した残価から残価が乖離することを抑制できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記制御設定変数は、前記空気調和機の運転モード、室温の設定温度、サーモスタットの設定状態、室内機の風量、室内機の風向、前記空気調和機の発停時刻、蒸発温度、凝縮温度、空気調和機を構成する動作部品の能力値のうちの少なくとも1つを含む。この構成によれば、これら制御設定変数のうちの少なくとも1つによって空気調和機の運転を変えることができる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記処理部は、前記実績予測残価(第2残価)が前記当初予測残価(第1残価)よりも小さくなることが予測される場合、前記運転実績に基づいて前記空気調和機の制御設定変数の変更を促す第1推奨情報を前記所定デバイスに通知する。この構成によれば、制御設定変数が変更される可能性が高められるため、実績予測残価(第2残価)を当初予測残価(第1残価)に近づけることができる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記処理部は、前記実績予測残価(第2残価)が前記当初予測残価(第1残価)よりも小さくなることが予測される場合、前記運転実績に基づいて保守作業を促す第2推奨情報を前記所定デバイスに通知する。この構成によれば、空気調和機の保守作業が行われる可能性が高められるため、実績予測残価(第2残価)を当初予測残価(第1残価)に近づけることができる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記空気調和機は、複数の室内機を備え、前記処理部は、前記空気調和機について前記当初予測残価(第1残価)と前記実績予測残価(第2残価)とを比較し、前記比較の結果に応じて、複数の前記室内機の運転実績に基づく残価が高い順番に優先して動作させる。
この構成によれば、複数の室内機について残価の平準化を図ることができる。複数の室内機の残価の平準化によって、特定の室内機の残価が予定されている残価から大きく乖離することを抑制できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記空気調和機は、複数の室内機を備え、前記処理部は、前記空気調和機について前記当初予測残価(第1残価)と前記実績予測残価(第2残価)とを比較し、前記比較の結果に応じて、複数の前記室内機の残価が等しくなるように各室内機を動作させる。
この構成によれば、複数の室内機について残価の平準化を図ることができる。複数の室内機の残価の平準化によって、特定の室内機の残価が予定されている残価から大きく乖離することを抑制できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記空気調和機は、複数の室内機を備え、前記処理部は、前記空気調和機について前記当初予測残価(第1残価)と前記実績予測残価(第2残価)とを比較し、前記比較の結果に応じて、複数の前記室内機の運転実績に基づく残価が高い順番に優先して動作させることを促す推奨動作情報を所定端末に通知する。この構成によれば、使用者に室内機の使用優先順を知らせることによって、複数の室内機について残価の平準化を図ることができる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記空気調和機は、複数の室外機を備え、前記処理部は、前記空気調和機について前記当初予測残価(第1残価)と前記実績予測残価(第2残価)とを比較し、前記比較の結果に応じて、複数の前記室外機の運転実績に基づく残価が高い順番に優先して動作させる。
この構成によれば、複数の室外機について残価の平準化を図ることができる。複数の室外機の残価の平準化によって、特定の室外機の残価が予定されている残価から大きく乖離することを抑制できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記空気調和機は、複数の室外機を備え、前記処理部は、前記空気調和機について前記当初予測残価(第1残価)と前記実績予測残価(第2残価)とを比較し、前記比較の結果に応じて、複数の前記室外機の残価が等しくなるように各室外機を動作させる。
この構成によれば、複数の室外機について残価の平準化を図ることができる。複数の室外機の残価の平準化によって、特定の室外機の残価が予定されている残価から大きく乖離することを抑制できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記処理部は、前記空気調和機について前記当初予測残価(第1残価)と前記実績予測残価(第2残価)とを比較し、前記比較の結果に応じて、室内機の運転条件および室外機の運転条件の各項目のうちでリース開始時の運転条件と異なる条件で運転が行われた項目を運転実績から特定し、特定された項目を所定端末に通知する。
この構成によれば、過去の運転が運転条件から逸脱していることを知らせることによって運転の見直しが喚起されるため、室内機の残価および室外機の残価が予定されている残価から乖離することを抑制できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記管理装置は、前記当初予測残価(第1残価)および前記実績予測残価(第2残価)のうち少なくとも前記実績予測残価(第2残価)を算出する算出部を備え、前記算出部は、リース期間中の所定時期における前記空気調和機の前記運転実績を取得し、前記運転実績に基づいてリース満了時における前記空気調和機の実績予測残価(第2残価)を算出する。この構成によれば、実績予測残価(第2残価)を算出することを目的として空気調和機の運転実績が用いられるため、実績予測残価(第2残価)を精確に算出できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記算出部は、さらに、前記空気調和機の設置場所に関する環境情報を取得し、前記環境情報および前記空気調和機の前記運転実績に基づいてリース満了時における前記空気調和機の実績予測残価(第2残価)を算出する。この構成によれば、実績予測残価(第2残価)を算出することを目的として空気調和機の環境情報および運転実績が用いられるため、実績予測残価(第2残価)を精確に算出できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記算出部は、さらに、前記空気調和機の保守履歴情報を取得し、前記保守履歴情報および前記空気調和機の前記運転実績に基づいてリース満了時における前記空気調和機の実績予測残価(第2残価)を算出する。この構成によれば、実績予測残価(第2残価)を算出することを目的として空気調和機の保守履歴情報および運転実績が用いられるため、実績予測残価(第2残価)を精確に算出できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記算出部は、さらに、前記空気調和機の保守履歴情報を取得し、前記保守履歴情報、前記環境情報、および前記空気調和機の運転実績に基づいて、リース満了時における前記空気調和機の実績予測残価(第2残価)を算出する。この構成によれば、実績予測残価(第2残価)を算出することを目的として空気調和機の保守履歴情報、環境情報、および運転実績が用いられるため、実績予測残価(第2残価)を精確に算出できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記算出部は、リース当初において予め設定された前記空気調和機の当初運転条件に基づいてリース満了時における前記空気調和機の当初予測残価(第1残価)を算出する。この構成によれば、当初予測残価(第1残価)を算出することを目的として空気調和機の当初運転条件が用いられるため、当初予測残価(第1残価)を精確に算出できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記算出部は、さらに、前記空気調和機の設置場所に関する環境情報を取得し、前記環境情報および前記空気調和機の前記当初運転条件に基づいてリース満了時における前記空気調和機の当初予測残価(第1残価)を算出する。この構成によれば、当初予測残価(第1残価)を算出することを目的として空気調和機の環境情報および当初運転条件が用いられるため、当初予測残価(第1残価)を精確に算出できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記算出部は、さらに、前記空気調和機において予め定められる予定保守情報を取得し、前記予定保守情報および前記空気調和機の前記当初運転条件に基づいてリース満了時における前記空気調和機の当初予測残価(第1残価)を算出する。この構成によれば、当初予測残価(第1残価)を算出することを目的として空気調和機の予定保守情報および当初運転条件が用いられるため、当初予測残価(第1残価)を精確に算出できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記算出部は、さらに、前記空気調和機において予め定められる予定保守情報を取得し、前記予定保守情報、前記環境情報、および、前記空気調和機の当初運転条件に基づいてリース満了時における前記空気調和機の当初予測残価(第1残価)を算出する。この構成によれば、当初予測残価(第1残価)を算出することを目的として空気調和機の予定保守情報、環境情報、および当初運転条件が用いられるため、当初予測残価(第1残価)を精確に算出できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記算出部は、前記空気調和機を構成する各部品の耐用情報を取得し、前記各部品の耐用情報および運転条件に基づいて、リース満了時における前記各部品の第1部品残価を算出し、前記部品それぞれについて前記第1部品残価と前記空気調和機に対する寄与率とを乗じた乗算値を算出し、前記部品それぞれの前記乗算値を足し合わせることによって、リース満了時における前記空気調和機の前記当初予測残価(第1残価)を算出する。この構成によれば、各部品の耐用情報および運転条件に基づいて各部品の第1部品残価が求められて、各部品の第1部品残価に基づいて空気調和機の残価が求められるため、当初予測残価(第1残価)を精確に算出できる。
上記空気調和機のリース支援システムにおいて、前記算出部は、前記空気調和機を構成する各部品の耐用情報と、リース期間中の所定時期における前記空気調和機の運転実績として前記空気調和機を構成する各部品の部品使用実績とを取得し、前記各部品の耐用情報と前記部品使用実績と基づいて、リース満了時における前記各部品の第2部品残価を算出し、前記部品それぞれについて前記第2部品残価と前記空気調和機に対する寄与率とを乗じた乗算値を算出し、前記部品それぞれの前記乗算値を足し合わせることによって、リース満了時における前記空気調和機の実績予測残価(第2残価)を算出する。
この構成によれば、各部品の耐用情報と部品使用実績とに基づいて各部品の第2部品残価が求められて、各部品の第2部品残価に基づいて空気調和機の残価が求められるため、実績予測残価(第2残価)を精確に算出できる。
<支援システムの第1実施形態>
以下、空気調和機のリース支援システムについて説明する。
空気調和機2のリース支援システム10は、リース対象の空気調和機2について残価を管理し、予測される残価(以下、「実績予測残価(第2残価)」)が当初予定の残価(以下、「当初予測残価(第1残価)」)と乖離すると予測する場合に、所定の処理を実行する。以下、本実施形態について説明する。
空気調和機2の残価は、空気調和機2に対して予め設定される当初の使用価値から、空気調和機2の使用によって減少した価値を引いた、残りの価値を示す。一例では、当初の使用価値は、100として定義される。消耗によって使用できなくなった空気調和機2の価値は、0と定義される。残価は、パーセンテージで示される。
当初予測残価は、リース対象の空気調和機2においてリース当初に設定されるリース満了時の残価を示す。実績予測残価は、リース途中においてリース対象の空気調和機2に対して予測されるリース満了時の残価を示す。
本実施形態では、リース支援システム10は、当初予測残価と実績予測残価との乖離を予測する。一例では、リース支援システム10は、実績予測残価を算出し、当初予測残価と実績予測残価とに基づいて乖離を予測する。他の例では、リース支援システム10は、実績予測残価を算出せず、実績に基づいて乖離を予測する。
リース支援システム10は、当初予測残価を算出し、当初予測残価を、当初の契約時において、空気調和機2の残価の見積りとしてリース契約者に提示してもよい。当初予測残価の提示によって、リース契約者は、リース料金の妥当性を確認できる。リース支援システム10は、リース途中において実績予測残価を算出し、実績予測残価を、リース契約者または空気調和機2の使用者に提示してもよい。実績予測残価の提示によって、空気調和機2の将来の残価に対して現状の使用状態を把握できる。
図10に示されるように、リース支援システム10は、管理装置3を備える。管理装置3は、空気調和機2を管理する。
管理装置3は、リース設定されている1または複数の空気調和機2を管理する。リースは、「オペレーティングリース」を意味する。リース設定されている空気調和機2は、使用者に貸与される。リース期間中、使用者は、空気調和機2を使用できる。
リース契約では、リース期間、および、リース満了時の残価(以下、「当初予測残価」)が決められる。リース料は、リース開始時の空気調和機2の当初の価値からリース満了時の当初予測残価を引いた価値に基づいて設定される。
図11を参照して、管理装置3によって管理される空気調和機2を説明する。
空気調和機2は、リース契約の対象物件である。空気調和機2は、管理装置3と通信可能に構成される。空気調和機2は、空気調和機2の運転実績を管理装置3に送信可能に構成される。以下に、空気調和機2の一例を挙げる。
空気調和機2は、室内機11と室外機12とを含む。空気調和機2は、室内機11と室外機12とを繋ぐ冷媒配管13を含んでもよい。室内機11は、室内側熱交換器14、および冷媒を膨張させる電子膨張弁15を備える。室外機12は、室外側熱交換器16、冷媒を圧縮する圧縮機17、制御部18、および、通信部19を備える。冷媒配管13は、室内側熱交換器14および室外側熱交換器16を含む閉回路に構成される。通信部19は、管理装置3と通信する。
空気調和機2は、制御設定変数の設定によって、動作を変える。
制御設定変数は、空気調和機2の運転モード、室温の設定温度、サーモスタットの設定状態、室内機11の風量、室内機11の風向、空気調和機2の発停時刻、蒸発温度、凝縮温度、空気調和機2を構成する動作部品の能力値のうちの少なくとも1つを含む。
運転モードは、通常運転、および省エネ運転を含む。室温の設定温度は、空調制御における室内の目標温度である。サーモスタットの設定は、サーモスタットの切り替え動作温度の設定を示す。空気調和機2の発停時刻は、空気調和機2が予め設定されたスケジュールによって運転される場合において運転開始時刻および運転停止時刻を示す。蒸発温度は、蒸発器として動作する熱交換器の冷媒の蒸発温度を示す。蒸発温度は、蒸発器として動作する熱交換器の温度であってもよい。凝縮温度は、凝縮器として動作する熱交換器の冷媒の凝縮温度を示す。凝縮温度は、凝縮器として動作する熱交換器の温度であってもよい。空気調和機2を構成する動作部品としては、圧縮機17、熱交換器、および、ファンが挙げられる。
運転モード、設定温度、室内機11の風量、および、風向は、空気調和機2に設けられる操作装置(リモコンと呼ばれる)によって変更される。サーモスタットの設定状態、および、空気調和機2の発停時刻は、制御部18に記録されている設定情報の補正によって、変更される。蒸発温度は、制御部18が有する目標蒸発温度を変更することによって、変更される。蒸発温度は、制御部18が有する目標凝縮温度を変更することによって、変更される。空気調和機2を構成する動作部品の能力値は、動作制限を行うことによって変更可能である。動作部品が熱交換器である場合、冷媒が流れる通路の一部を閉鎖することによって熱交換器の能力が変わる。動作部品が圧縮機17である場合、動作周波数の上限を制限することによって能力が変わる。動作部品がファンである場合、ファンモータの制御によって能力が変わる。
空気調和機2の制御部18は、空気調和機2の運転に関する運転実績を収集する。運転実績は、圧縮機17の累積動作時間、圧縮機17の累積発停頻度、圧縮機17の単位時間あたりの発停頻度、および、室内機11の累積動作時間を含む。空気調和機2の通信部19は、空気調和機2の運転実績を定期的に、または、管理装置3の要求指令に応じて、管理装置3に出力する。
図10を参照して、管理装置3について説明する。
管理装置3は、空気調和機2と直接的に接続されてもよい。管理装置3は、ネットワークNを介して空気調和機2に接続されてもよい。ネットワークNは、ローカルネットワーク、および、インターネットの少なくとも一方を含む。本実施形態では、管理装置3は、ネットワークNを介して空気調和機2に接続される。
管理装置3は、空気調和機2に加えて、所定デバイス20をさらに管理する。所定デバイス20は、管理装置3と通信する。通信は、一方向および双方向の通信を含む。所定デバイス20として、情報端末24および報知装置25が挙げられる。所定デバイス20は、通信における識別情報を有する。識別情報は、所定デバイス20に固有の通信上のアドレスを含む。管理装置3は、少なくとも所定デバイス20の識別情報を記憶する。
管理装置3は、空気調和機2に、空気調和機2に関する情報の伝達先として所定デバイス20を関係づける。1つの空気調和機2に複数の所定デバイス20が関係付けられてもよい。管理装置3は、空気調和機2と、所定デバイス20とを関係づけて記憶する。管理装置3は、空気調和機2に関して算出した情報を、空気調和機2に関係付けられた所定デバイス20に伝える。一例では、管理装置3は、要求に応じて、管理装置3が算出する当初予測残価と実績予測残価との乖離に関する情報を所定デバイス20に送信する。管理装置3は、要求に応じて、管理装置3が算出する当初予測残価および実績予測残価を所定デバイス20に送信してもよい。管理装置3は、定期的または予定される時刻に、実績予測残価を所定デバイス20に送信してもよい。
管理装置3は、複数の空気調和機2を管理してもよい。複数の空気調和機2それぞれの使用者または空気調和機2の管理者は、異なってもよい。管理装置3は、複数の空気調和機2それぞれに、空気調和機2の情報の伝達先として所定デバイス20を関係づける。
所定デバイス20としての情報端末24は、情報を表示する表示部を含むことが好ましい。情報端末24は、携帯電話、スマートフォン、ノートパソコン、および、パーソナルコンピュータが含まれる。
所定デバイス20としての報知装置25は、空気調和機2から情報を受けることに基づいて周囲に報知する。報知装置25は、音声出力装置、および光出力装置が含まれる。一例では、報知装置25は、空気調和機2に組み込まれる。また、報知装置25は、空気調和機2に接続されてもよい。報知装置25は、管理装置3と通信可能に構成される。報知装置25は、報知部26と、管理装置3と通信する通信部27とを備える。報知部26は、情報を音声または光を出力する。音声は、注意喚起のために予め決められている音声である。光は、注意喚起文字または注意喚起マークを含む注意喚起基板に向かって放射する。
管理装置3は、記憶部21を備える。記憶部21は、空気調和機2のリース期間および当初予測残価を記憶する。当初予測残価は、リース事業者と使用者との間での取り決めによって設定されてもよいし、後述のように算出部23によって算出されてもよい。記憶部21は、管理装置3が取得する情報を記憶する。
図10に示されるように、管理装置3は、処理部30を備える。好ましくは、管理装置3は、算出部23を備えてもよい。算出部23は、当初予測残価および実績予測残価のうち少なくとも実績予測残価を算出する。
図12~図14を参照して、処理部30について説明する。
処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との乖離を予測する。乖離は、空気調和機2の運転が当初予定に対して適切であるか否かを示す指標になる。
図12に示されるように、処理部30は、乖離を予測する場合、第1処理および第2処理のうちの少なくとも1つの処理を実行する。まず、第1処理について説明する。
第1処理において、処理部30は、実績予測残価が、当初予測残価から乖離すると予測する場合、乖離に関する乖離情報または信号を所定デバイス20に出力する。
処理部30による乖離の予測は、第1方法の予測と第2方法の予測とが含まれる。処理部30は、第1方法の予測および第2方法の予測のいずれかによって、リース満了時において実績予測残価が当初予測残価から乖離するか否かを判定する。
図13に示されるように、第1方法の予測では、実績予測残価を算出し、実績予測残価を用いて、当初予測残価と実績予測残価との乖離を予測する。この場合、処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との差が予め設定された所定値よりも大きい場合に、リース満了時において実績予測残価が当初予測残価から乖離すると判定する。本実施形態では、実績予測残価が、当初予測残価よりも小さい場合の乖離について説明する。
図14に示されるように、第2方法の予測は、予め設定した予定残価チャートに基づいて、実績予測残価が当初予測残価から乖離することを予測する。一例では、処理部30は、リース期間中の予測時点において、予測時点の空気調和機2の残価と空気調和機2の予定残価との差を算出する。予定残価は、リース契約時の当初運転条件から導かれる残価である。予定残価は、予め記憶部21に登録される。予測時点の空気調和機2の残価は、運転実績に基づいて算出される。処理部30は、予測時点における空気調和機2の残価と予定残価との差分が十分に大きいと判定する場合、リース満了時において実績予測残価が当初予測残価から乖離すると判定する。
第2方法の予測では、予定残価チャートに代えて、予定実績チャートが用いられてもよい。予定実績チャートの一例は、圧縮機17の累積動作時間の残量比のチャートである。リース開始時の残量比は100%に設定される。リース満了時の残量比は、リース契約によって設定される。残量比は、累積動作時間の残り時間/当初予定の累積動作時間と定義される。累積動作時間の残り時間は、当初の累積動作時間から予測時点での実績の累積動作時間を引いた差分として定義される。残量比のチャートは、予め設定される。
処理部30は、実績予測残価が当初予測残価から乖離すると予測する場合、乖離に関する乖離情報または乖離に関する信号を所定デバイス20に出力する。乖離に関する乖離情報は、情報端末24に送られる情報である。乖離に関する信号は、報知装置25に送られる信号である。
乖離情報は、実績予測残価が当初予測残価から乖離することを示す情報である。乖離情報は、文字情報および音声情報の少なくとも一方を含む。一例では、乖離情報は、空気調和機2を特定する情報、空気調和機2のリース満了日、空気調和機2のリース満了までの日数、空気調和機2の当初予測残価および実績予測残価、および、当初予測残価と実績予測残価との差である乖離値を含む。乖離情報は、情報端末24によって受信可能な形式によって管理装置3から出力される。乖離情報を知らせることによって、リース満了時における空気調和機2の実績予測残価がリース当初に予定された当初予測残価を超えることを、空気調和機2の使用者に認識させることができる。
乖離に関する信号は、実績予測残価が当初予測残価から乖離すると予測されるときに形成される信号であって、報知装置25を動作させるための信号である。一例では、乖離に関する信号は、空気調和機2に対応づけられた報知装置25に送信される。報知装置25は、乖離に関する信号を受信することに基づいて動作する。例えば、報知装置25が音声出力装置である場合、報知装置25は、乖離に関する信号を受信することによって、注意を促す注意音を出す。報知装置25が光出力装置である場合、報知装置25は、乖離に関する信号を受信することによって、注意を促す注意喚起基板に光を照射する。注意喚起基板は、残価が予定よりも小さくなることを示す。報知装置25の動作によって、リース満了時における空気調和機2の実績予測残価がリース当初に予定された当初予測残価を超えることを、空気調和機2の使用者に認識させることができる。
第1処理は、さらに次の処理を含んでもよい。
処理部30は、空気調和機2の実績予測残価が当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、運転実績に基づいて空気調和機2の制御設定変数の変更を促す第1推奨情報を所定デバイス20に通知する。
第1奨励情報は、空気調和機2の使用者に運用の見直しを勧める情報である。一例では、第1奨励情報は、運転モードを通常運転から省エネ運転に切り替えることを勧める内容の文章、冷房時では設定温度を高めに変更するように、暖房時では設定温度を低めに変更するように勧める内容の文章、等を含む。第1奨励情報は、情報端末24に送られる。
第1処理は、さらに次の処理を含んでもよい。
処理部30は、空気調和機2の実績予測残価が当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、運転実績に基づいて保守作業を促す第2推奨情報を所定デバイス20に通知する。
保守作業として、室内機11のフィルタ、ファンケーシングの清掃、ファンモータ、ファンベルト、ドレンパン、ドレンポンプ、室内側熱交換器14、室外側熱交換器16、電子膨張弁15、および、各種の電磁弁について、点検、修理、および交換が挙げられる。一例では、第2推奨情報は、これらの保守作業を行うことを勧める文章を含む。第2奨励情報は、情報端末24に送られる。
次に、第2処理について説明する。
第2処理では、処理部30は、空気調和機2の実績予測残価が、当初予測残価から乖離すると予測される場合、乖離情報に基づいてリース満了時における乖離が抑制されるように空気調和機2の制御設定変数を変更する。
処理部30は、空気調和機2に制御指令を出すことによって、空気調和機2の制御設定変数を変更する。具体的には、空気調和機2は、次の構成を備える。空気調和機2は遠隔操作可能に構成される。空気調和機2の制御部18は、制御指令に基づいて制御設定変数を変更するためのプログラムを有する。空気調和機2は、制御指令に基づいて制御設定変数を変更する。一例では、制御指令は、運転モードを通常運転から省エネ運転に切り替える指令、および、室温の設定温度を外気温度に近づける指令のいずれかを含む。
図10を参照して、算出部23について説明する。一例では、算出部23は、処理部30および記憶部21と同じケースに収容される。算出部23は、処理部30および記憶部21とは別体の装置として構成されてもよい。算出部23と処理部30とは、ネットワークN上で分散して配置されてもよい。
算出部23は、次のように実績予測残価を算出する。算出部23は、リース期間中の所定時期における空気調和機2の運転実績を取得する。算出部23は、運転実績に基づいてリース満了時における空気調和機2の実績予測残価を算出する。
具体的には、算出部23は、空気調和機2の運転実績に基づいて将来の空気調和機2の運転を予測する。算出部23は、将来において、空気調和機2の運転実績と同じ傾向で空気調和機2が使用されることを前提として、リース満了時までの空気調和機2の運転を予測する。算出部23は、空気調和機2の運転の予測に基づいて、リース満了時における実績予測残価を算出する。算出部23は、運転実績の回帰分析によって、リース満了時の実績予測残価を算出する。
好ましくは、算出部23は、さらに、空気調和機2の設置場所に関する環境情報を取得する。算出部23は、環境情報および空気調和機2の運転実績に基づいてリース満了時における空気調和機2の実績予測残価を算出する。
空気調和機2の消耗または劣化は、空気調和機2の設置環境に影響する。空気調和機2の設置環境は、室内機11の環境情報(以下、第1環境情報)、および、室外機12の環境情報(以下、第2環境情報)を含む。
空気調和機2の消耗または劣化は、室内機11が設置される環境および室外機12が設置される環境に影響する。例えば、室内機11に関しては、空気環境が管理されているオフィスでは、室内機11の消耗または劣化が少ない。交通量の多い道路に面する飲食店では、室内機11の消耗または劣化が早い。室外機12に関しては、空気の塩分含有量が高い沿岸地域では空気調和機2の消耗または劣化が早い。このようなことから、好ましくは、算出部23は、第1環境情報および第2環境情報に基づいてリース満了時の残価を算出する。
第1環境情報は、室内機11の設置環境に関する情報である。第1環境情報は、空気調和機2と関係づけられて予め記憶部21に記憶される。第1環境情報は、地域、地域の気候、標高、用途、設置場所、および、室内温度の少なくとも1つを含む。地域は、平野部、沿岸部、山間部、および、都市部の少なくとも1つを含む。地域の気候は、寒帯、温帯、乾燥帯、熱帯、亜熱帯、および、亜寒帯の少なくとも1つを含む。標高は、低地、中高地、および、高地を含む。用途は、オフィス、飲食、スポーツジム、ショップ、学習、機器製造、および、食品製造の少なくとも1つを含む。設置場所は、室内における設置場所を示す。設置場所は、事務作業室、ダイニングルーム、台所、キッチン、喫煙部屋、玄関、天井、および、窓際の少なくとも1つを含む。室内温度は、室内の夏の平均気温、平均湿度、および、冬の平均気温、平均湿度を含む。
第2環境情報は、室外機12の設置環境に関する情報である。第2環境情報は、空気調和機2と関係づけられて予め記憶部21に記憶される。第2環境情報は、地域、地域の気候、標高、設置場所、および、外気条件の少なくとも1つを含む。設置場所は、風や雨に対する遮蔽物の有無を示す。遮蔽物の例として、軒、屋根、および、壁が挙げられる。地域、地域の気候、および、標高は、上述のとおりである。外気条件は、その地域の夏の平均気温、平均湿度、および冬の平均気温、平均湿度を含む。
[実績予測残価の算出の例]
図15~図17を参照して、実績予測残価の計算の一例を説明する。ここでは、算出部23が、リース満了時における室内機11の残価(以下、「第3残価」)と、リース満了時における室外機12の残価(以下、「第4残価」)とに基づいて、実績予測残価を算出する例を示す。図15は、室外機12の残価の算出のために用いられる数値をまとめた図である。図16は、室内機11の残価の算出のために用いられる数値をまとめた図である。図17は、空気調和機2の残価の算出方法を説明する図である。
算出部23は、第1環境情報と、第2環境情報とを取得する。さらに、算出部23は、室内機11の運転実績および室外機12の運転実績を取得する。
算出部23は、第1環境情報、第2環境情報、室内機11の運転実績、および、室外機12の運転実績に基づいて、室内機11および室外機12のリース満了時の残価を算出する。さらに、算出部23は、室内機11の残価と室外機12の残価とに基づいて、空気調和機2の実績予測残価を算出する。
算出部23は、室外機12について、第2環境情報、および、室外機12の運転条件に基づいて、第4残価を算出する。第4残価は、運転実績に基づいて予測されるリース満了時の室外機12の残価を示す。
室外機12の運転条件は、1日における運転時間帯、年間あたりの運転日数、最大負荷率、および、総運転時間の少なくとも1つを含む。一例では、室外機12の運転は、圧縮機17の運転であると定義される。運転時間帯は、1日において運転開始時刻から運転終了時刻までの運転の時間帯を示す。年間あたりの運転日数は、1年の日数から運転しない日を除いた日数である。最大負荷率は、室外機12の設計上の最大負荷に対する室外機12の負荷の比率を示す。総運転時間は、一例では、圧縮機17が動作している累積動作時間を示す。
算出部23は、室内機11について、第1環境情報、および、室内機11の運転条件に基づいて、第3残価を算出する。第3残価は、運転実績に基づいて予測されるリース満了時の室内機11の残価を示す。
室内機11の運転条件は、1日における運転時間帯、年間あたりの運転日数、最大負荷率、総運転時間、および、設定温度の少なくとも1つを含む。一例では、室内機11の運転は、送風ファンの運転であると定義される。総運転時間は、一例では、送風ファンが動作している累積動作時間と定義される。
算出部23は、空気調和機2に予め設定されている空気調和機2に対する室内機11の寄与率と、空気調和機2に対する室外機12の寄与率とを有する。算出部23は、室内機11の第3残価と室内機11の寄与率との積と、室外機12の第4残価と室外機12の寄与率との積との和を、空気調和機2の実績予測残価として算出する。室内機11の寄与率および室外機12の寄与率の一例は、図17に示される。
図15を参照して、室外機12の第4残価の計算例を説明する。室外機12の第4残価は、図15の右から1列目の最下位に示される。
室外機12の第4残価は、基礎データを基準にして算出される。基礎データは、予め設定された寿命と、空気調和機2の劣化が起こり難い理想環境と、過大な負荷がかからない理想設置条件と、理想運転条件とを含む。理想運転条件は、理想環境および理想設置条件で空気調和機2を運転した場合において、寿命期間にわたって支障なく空気調和機2を運転できる運転条件である。
本実施形態の室外機12の寿命は、8年と設定される。
理想環境に関して、地域は「平野」、地域の気候は「温帯」、標高は「低地」、設置場所は「遮蔽物あり」、外気条件は「夏、気温40℃、湿度70%、冬、-2℃、湿度、15%」と設定される。
理想設置条件に関して、冷媒系統の高低差は「小」、複数の室内機11を含むシステムにおいて室内機接続率の最大値は「80%」と設定される。
理想運転条件に関して、1日における運転時間帯は「8時~20時」、年間あたりの運転日数は「200日」、最大負荷率は「80%」、および、総運転時間は「9600時間」と設定される。
室外機12の第4残価は、残価算出項目と基礎データとの比較によって決められる比率に基づいて、算出される。残価算出項目は、室外機12の環境である第2環境情報、運転実績、および、室外機12の設置条件を含む。
具体的には、室外機12の第4残価は、環境の基準データに対する第2環境情報の各項目の第1比と、運転条件の基準データに対する運転実績の各項目の第2比と、設置条件の基準データに対する設置条件の各項目の第3比との積として算出される。第1比、第2比、および、第3比は、各項目における一種の残価と見做すことができる。第1比、および、第3比は、予め設定される。第2比は、計算によって決められる。
第2環境情報の各項目の第1比は、基準データに対する比率として予め設定されている。例えば、沿岸部では、平野部に比べて塩害のおそれがあるため、沿岸部の第1比は、98%に設定される。
運転実績の第2比は、基準データに対する比率として算出される。例えば、基礎データにおいて室外機12の総運転時間が9600時間であり、実績から推定されるリース満了時の総運転時間が5100時間の場合、残りの運転可能時間は、基礎データの総運転時間から推定の総運転時間(5100時間)を引いた値(以下、差分時間)となる。残価としての第2比は、4500時間(差分時間)/9600時間として算出される。この場合、第2比は、47%になる。
設置条件の第3比は、基準データに対する比率として予め設定されている。例えば、冷媒系統高低差が中である場合、冷媒系統高低差が小に比べて空調効率が低下し、室外機12の運転時間が増大するおそれがあるため、第3比は98%に設定される。
図15に示される例では、室外機12の第4残価は、第1比と、第2比と、第3比との積によって、45%と算出される。第4残価が総運転時間だけで算出される場合、第4残価は47%となるが、本実施形態では、第2環境情報および設置条件が反映されるため、室外機12の第4残価は、47%よりも低くなる。
室内機11の第3残価についても、室外機12と同様の方法によって算出できる。
図16には、室内機11に関して、環境の基準データに対する第1環境情報の第1比と、運転条件の基準データに対する運転実績の第2比と、設置条件の基準データに対する設置条件の第3比とが示されている。室内機11の第3残価は、図16の右から1列目の最下位に示される。図18に示される例では、室内機11の第3残価は、45%である。
空気調和機2の実績予測残価は、上述のように算出する。すなわち、算出部23は、室内機11の第3残価と室内機11の寄与率との積と、室外機12の第4残価と室外機12の寄与率との積との和を、空気調和機2の実績予測残価として算出する。
図17に示されるように、本実施形態では、空気調和機2の実績予測残価は、45%×50%+45%×50%によって算出されて、45%と算出される。以上の実績予測残価の計算例は、他の残価の算出に適用可能である。
図18を参照して、実績予測残価の算出方法の他の例を説明する。
算出部23は、さらに、空気調和機2の保守履歴情報を取得し、保守履歴情報および空気調和機2の運転実績に基づいてリース満了時における空気調和機2の実績予測残価を算出してもよい。
空気調和機2の消耗または劣化は、空気調和機2の保守履歴に影響する。例えば、保守が定期的に行われている場合は、保守が行われない場合に比べて、空気調和機2の消耗または劣化が遅くなる。そこで、好ましくは、算出部23は、上述のように、保守履歴情報および空気調和機2の運転実績に基づいてリース満了時における空気調和機2の実績予測残価を算出する。
算出部23は、記憶部21から保守履歴情報を取得する。空気調和機2の保守履歴情報は、空気調和機2と関係づけられて保守の都度、記憶部21に記憶される。保守履歴情報は、室内機11のフィルタ、ファンケーシングの清掃、ファンモータ、ファンベルト、ドレンパン、ドレンポンプ、室内側熱交換器14、室外側熱交換器16、電子膨張弁15、および、各種の電磁弁について、点検、修理、および交換の履歴の少なくとも1つを含む。
空気調和機2の実績予測残価は、所定算出方法によって算出された実績予測残価と、保守に関する第4比との積として算出される。第4比は、基準保守データに対する比率として予め設定されている(図18参照)。
本実施形態では、基準保守は、年に1回の全般保守、月に1回の簡易保守を行うものである。基準保守の比率は100%である。図18に示されるように、全般保守が年平均に0.9回行われ、簡易保守が、月平均で0.9回行われた場合、基準保守に対して、保守実績の比率は90%と規定される。このような保守実績の場合、基準保守を完全に実行する場合に比べて、空気調和機2の実績予測残価は、基準の残価に対して90%の値となる。例えば、所定算出方法によって算出された実績予測残価が45%と算出された場合において、保守実績が90%の場合、実績予測残価は、40.5%と算出される。
さらに、好ましくは、算出部23は、さらに、空気調和機2の保守履歴情報を取得し、保守履歴情報、環境情報、および空気調和機2の運転実績に基づいて、リース満了時における空気調和機2の実績予測残価を算出する。この方法によれば、さらに精確に実績予測残価を算出できる。
図19に示されるように、算出部23は、次のように各部品の残価に基づいて実績予測残価を算出してもよい。一例では、記憶部21は、空気調和機2を構成する部品と、各部品の耐用情報を記憶する。算出部23は、空気調和機2を構成する各部品の耐用情報と、リース期間中の所定時期における空気調和機2の運転実績として空気調和機2を構成する各部品の部品使用実績とを取得する。
耐用情報は、部品の耐用時間および最大頻度の少なくとも1つを含む。部品使用実績は、部品の使用実績を示す。使用実績は、累積使用時間、および累積使用回数の少なくとも1つを含む。算出部23は、実績予測残価を算出するときに、記憶部21から部品の耐用情報を取得する。使用実績は、部品の交換によってリセットされる。部品使用実績は、空気調和機2の運転実績から推定される。推定方法は予め規定される。部品が圧縮機17の場合、空気調和機2の運転実績と圧縮機17の部品使用実績とは略一致するため、部品使用実績は、空気調和機2の運転実績×1と算出される。部品が交換された場合、部品を交換する者によって空気調和機2の部品履歴が更新される。算出部23は、実績予測残価を算出するときに、空気調和機2から運転実績および部品履歴を取得する。
算出部23は、各部品の耐用情報と部品使用実績と基づいて、リース満了時における各部品の第2部品残価を算出する。第2部品残価は、リース途中において部品使用実績に基づいて予測される部品の残価である。算出部23は、部品それぞれについて第2部品残価と空気調和機2に対する寄与率とを乗じた乗算値を算出し、部品それぞれの乗算値を足し合わせることによって、リース満了時における空気調和機2の実績予測残価を算出する。
図19を参照して、室外機12を構成する部品Aの残価の計算例を説明する。
部品Aの第2部品残価は、運転実績と、部品Aの耐用情報と、耐用情報に対する補正比(補正係数)とに基づいて、算出される。
耐用情報に対する補正比は、第2環境情報の各項目について、基準データに対する比率として予め設定されている。例えば、沿岸部では、平野部に比べて塩害のおそれがあるため、部品Aについて、沿岸部の補正比は、80%に設定される。補正比は、部品ごとに異なる値をもつ。例えば、塩に強い部品の場合、補正比は、100%と定義される。室外機12の外板、室外側熱交換器16のフィンなどの金属部品は、塩に弱いため、補正比は、低い値に設定される。
耐用情報は、耐用情報に対する補正比に基づいて補正されることが好ましい。例えば、耐用情報が、部品Aの耐用時間である場合、補正後の耐用時間の値は、耐用時間と補正比との積によって定義される。このようにして耐用時間は、第2環境情報によって補正される。
図19に示される例では、第2環境情報の各項目は、「地域」以外について基礎データと変わらない。地域は、「沿岸部」に設定されている。第2環境情報の補正比は、第2環境情報の各項目の積として定義される。本実施形態では、第2環境情報の補正比は、80%と算出される。この場合、耐用時間は、20000時間から16000時間に補正される(図19の補正耐用時間を参照)。
部品Aの使用実績から推定されるリース満了時の推定動作時間が4800時間の場合、残りの動作可能時間は、16000時間から4800時間を引いた差分(差分時間)である。この例では、差分時間は、11200時間である。部品Aの残価は、補正前の耐用時間に対する差分時間の比率と定義される。この例では、部品Aの残価は、56%となる。
図20は、部品の残価と、部品の寄与率とをまとめた図である。図20に示されるように、室外機12の実績予測残価は、複数の部品それぞれについて算出される部品の残価と部品の寄与率との積を、総和した値として、定義される。室内機11の実績予測残価についても同様の算出方法によって算出できる。
[当初予測残価の算出の例]
算出部23は、空気調和機2の当初予測残価を算出してもよい。以下に、当初予測残価の算出の一例を説明する。
当初予測残価は、リース当初において予め設定されるリース満了時における残価である。
算出部23は、空気調和機2の設置場所に関する環境情報を取得し、環境情報および空気調和機2の当初運転条件に基づいてリース満了時における空気調和機2の当初予測残価を算出する。
上述したように、空気調和機2の消耗または劣化は、空気調和機2の設置環境に影響する。そこで、算出部23は、環境情報および当初運転条件に基づいてリース満了時における空気調和機2の当初予測残価を算出する。当初運転条件は、リース契約時に設定される運転条件である。
好ましくは、算出部23は、さらに、空気調和機2において予め定められる予定保守情報を取得し、予定保守情報および空気調和機2の当初運転条件に基づいてリース満了時における空気調和機2の当初予測残価を算出する。
空気調和機2の将来の消耗または劣化は、空気調和機2に行われる保守に影響する。例えば、保守が定期的に行われる予定である場合は、保守が行われない場合に比べて、空気調和機2の消耗または劣化が遅くなる。そこで、好ましくは、算出部23は、上述のように、予定保守情報および空気調和機2の当初運転条件に基づいてリース満了時における空気調和機2の当初予測残価を算出する。算出部23は、記憶部21から予定保守情報を取得する。空気調和機2の予定保守情報は、空気調和機2に対して予め設定される。予定保守情報は、リース契約によって決められる。予定保守情報は、室内機11のフィルタ、ファンケーシングの清掃、ファンモータ、ファンベルト、ドレンパン、ドレンポンプ、室内側熱交換器14、室外側熱交換器16、電子膨張弁15、および、各種の電磁弁について、点検、修理、および交換の少なくとも1つを含む。
好ましくは、算出部23は、さらに、空気調和機2において予め定められる予定保守情報を取得し、予定保守情報、環境情報、および、空気調和機2の当初運転条件に基づいてリース満了時における空気調和機2の当初予測残価を算出する。これによって、さらに、精確に当初予測残価を算出できる。
算出部23は、次のように各部品の残価に基づいて当初予測残価を算出してもよい。一例では、算出部23は、空気調和機2を構成する各部品の耐用情報を取得する。算出部23は、各部品の耐用情報および運転条件に基づいて、リース満了時における各部品の第1部品残価を算出する。第1部品残価は、リース当初において予測される部品の残価である。算出部23は、部品それぞれについて第1部品残価と空気調和機2に対する寄与率とを乗じた乗算値を算出し、部品それぞれの乗算値を足し合わせることによって、リース満了時における空気調和機2の当初予測残価を算出する。
当初予測残価は、実績予測残価の計算方法に準じた方法によって計算できる。例えば、算出部23は、リース満了時における室内機11の残価(「第5残価」)と、リース満了時における室外機12の残価(以下、「第6残価」)とに基づいて、当初予測残価を算出する。第5残価および第6残価の算出方法は、第3残価および第4残価の算出方法に準ずる。
[作用]
リース支援システム10の作用を説明する。
リース支援システム10によれば、リース対象の空気調和機2について、リース途中において、当初予測残価と実績予測残価との乖離を予測する。処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との乖離を予測する場合に、上述の第1処理および第2処理の少なくとも一方を行う。リースの途中において、リース満了時において残価の乖離が生じるか否かを予測することによって、残価の乖離が発生することを抑制できる。
リース支援システム10の効果を説明する。
(1)処理部30は、次の(a)および(b)の少なくとも1つを実行する。(a)処理部は、空気調和機2の実績に基づく設定期間使用後における空気調和機2の実績予測残価が、使用前に予測された設定期間使用後における空気調和機2の当初予測残価から乖離すると予測する場合、乖離に関する乖離情報または信号を所定デバイス20に出力すること。(b)処理部は、乖離情報に基づいて設定期間使用後における乖離が抑制されるように空気調和機2の制御設定変数を変更すること。この構成によれば、当初予測残価から実績予測残価が乖離すると予測されるとき、所定の処理が行われるため、当初予測残価から実績予測残価が乖離することを抑制できる。
(2)制御設定変数は、空気調和機2の運転モード、室温の設定温度、サーモスタットの設定状態、室内機11の風量、室内機11の風向、空気調和機2の発停時刻、蒸発温度、凝縮温度、空気調和機2を構成する動作部品の能力値のうちの少なくとも1つを含む。この構成によれば、これら制御設定変数のうちの少なくとも1つによって空気調和機2の運転を変えることができる。
(3)処理部30は、当初予測残価と実績予測残価とを比較して、次の(a)~(d)のうちの少なくとも1つを実行する。
(a)処理部30は、実績予測残価が当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、実績に基づいて空気調和機2の制御設定変数の変更を促す第1推奨情報を所定デバイス20に通知すること。
(b)処理部30は、実績予測残価が当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、実績に基づいて保守作業を促す第2推奨情報を所定デバイス20に通知すること。
(c)処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の室内機11の実績に基づく残価が高い順番に優先して動作させることを促す推奨動作情報を所定端末に通知すること。
(d)処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との比較の結果に応じて、室内機11の運転条件および室外機12の運転条件の各項目のうちで当初の運転条件と異なる条件で運転が行われた項目を実績から特定し、特定された項目を所定端末に通知すること。
この構成によれば、次の(a)~(d)の少なくとも一方の効果を得ることができる。
(a)制御設定変数が変更される可能性が高められるため、当初予測残価から実績予測残価が乖離することを抑制できる。
(b)空気調和機2の保守作業が行われる可能性が高められるため、当初予測残価から実績予測残価が乖離することを抑制できる。
(c)使用者に室内機11の使用優先順を知らせることによって、複数の室内機11について残価の平準化を図ることができる。
(d)過去の運転が当初の運転条件から逸脱していることを知らせることによって運転の見直しが喚起されるため、当初予測残価から実績予測残価が乖離することを抑制できる。
(4)処理部30は、空気調和機2の実績予測残価が当初予測残価から乖離するか否かを予測する。処理部30は、実績予測残価と当初予測残価との乖離を予測する場合、上記第1処理および第2処理の少なくとも一方を実行する。この構成によれば、予定された残価からリース満了の残価が乖離すると予測されるときにリース期間中に所定の処理が行われるため、予定した残価から残価が乖離することを抑制できる。
(5)処理部30は、実績予測残価が当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、運転実績に基づいて空気調和機2の制御設定変数の変更を促す第1推奨情報を所定デバイス20に通知する。この構成によれば、制御設定変数が変更される可能性が高められるため、実績予測残価を当初予測残価に近づけることができる。
(6)処理部30は、実績予測残価が当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、運転実績に基づいて保守作業を促す第2推奨情報を所定デバイス20に通知する。この構成によれば、空気調和機2の保守作業が行われる可能性が高められる。保守が行われると、空気調和機の空調効率が高められて、空気調和機の使用頻度が少なくなるため、徐々に、実績予測残価を当初予測残価に近づけることができる。
(7)算出部23は、運転実績に基づいて、実績予測残価を算出する。この構成によれば、実績予測残価を算出することを目的として空気調和機2の運転実績が用いられるため、実績予測残価を精確に算出できる。
(8)算出部23は、環境情報および空気調和機2の運転実績に基づいて、実績予測残価を算出してもよい。この構成によれば、実績予測残価を算出することを目的として空気調和機2の環境情報および運転実績が用いられるため、実績予測残価を精確に算出できる。
(9)算出部23は、保守履歴情報および空気調和機2の運転実績に基づいて、実績予測残価を算出してもよい。この構成によれば、実績予測残価を算出することを目的として空気調和機2の保守履歴情報および運転実績が用いられるため、実績予測残価を精確に算出できる。
(10)算出部23は、保守履歴情報、環境情報、および空気調和機2の運転実績に基づいて、実績予測残価を算出してもよい。この構成によれば、実績予測残価を算出することを目的として空気調和機2の保守履歴情報、環境情報、および運転実績が用いられるため、実績予測残価を精確に算出できる。
(11)算出部23は、リース当初において予め設定された空気調和機2の当初運転条件に基づいて当初予測残価を算出する。この構成によれば、当初予測残価を算出することを目的として空気調和機2の当初運転条件が用いられるため、当初予測残価を精確に算出できる。
(12)算出部23は、さらに、環境情報および空気調和機2の当初予測残価を算出する。この構成によれば、当初予測残価を算出することを目的として空気調和機2の環境情報および当初運転条件が用いられるため、当初予測残価を精確に算出できる。
(13)算出部23は、予定保守情報および空気調和機2の当初運転条件に基づいて、当初予測残価を算出してもよい。この構成によれば、当初予測残価を算出することを目的として空気調和機2の予定保守情報および当初運転条件が用いられるため、当初予測残価を精確に算出できる。
(14)算出部23は、予定保守情報、環境情報、および、空気調和機2の当初運転条件に基づいて、当初予測残価を算出してもよい。この構成によれば、当初予測残価を算出することを目的として空気調和機2の予定保守情報、環境情報、および当初運転条件が用いられるため、当初予測残価を精確に算出できる。
(15)算出部23は、各部品の耐用情報および運転条件に基づいて、各部品の第1部品残価を算出する。算出部23は、部品それぞれについて第1部品残価と空気調和機2に対する寄与率とを乗じた乗算値を算出し、部品それぞれの乗算値を足し合わせることによって、空気調和機2の当初予測残価を算出する。この構成によれば、各部品の耐用情報および運転条件に基づいて各部品の第1部品残価が求められて、各部品の第1部品残価に基づいて空気調和機2の残価が求められるため、当初予測残価を精確に算出できる。
(16)算出部23は、各部品の耐用情報と部品使用実績と基づいて、リース満了時における各部品の第2部品残価を算出する。算出部23は、部品それぞれについて第2部品残価と空気調和機2に対する寄与率とを乗じた乗算値を算出し、部品それぞれの乗算値を足し合わせることによって、リース満了時における空気調和機2の実績予測残価を算出する。この構成によれば、各部品の耐用情報と部品使用実績とに基づいて各部品の第2部品残価が求められて、各部品の第2部品残価に基づいて空気調和機2の残価が求められるため、実績予測残価を精確に算出できる。
<支援システムの第2実施形態>
図21および図22を参照して、第2実施形態の空気調和機2のリース支援システム10について説明する。第1実施形態と同じ構成については、第1実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。図22に示される「残価の差」は、実績予測残価から当初予測残価を引いた値を示す。
図21に示されるように、本実施形態では、リース支援システム10の管理装置3は、複数の室内機11を備える空気調和機2を管理する。処理部30は、複数の室内機11それぞれについて当初予測残価と実績予測残価を算出する。処理部30は、空気調和機2の複数の室内機11それぞれについて当初予測残価と実績予測残価とを比較し、比較の結果に応じて、複数の室内機11の運転実績に基づく残価が高い順番に優先して動作させる。
室外機12に対して並列接続される複数の室内機11の使用状況は、様々の要因によって変わる。このため、時間の経過とともに、複数の室内機11の間で、使用実績に差が生じる。
第1例では、並列接続される複数の室内機11が1つの部屋に配置される場合において、長期使用の結果、室内機11の運転時間に差が生じ、運転時間が多い室内機11と、運転時間が少ない室内機11とが混在するようになる場合がある。これは、室内機11の運転開始前における部屋の温度のむら、室内機11のセンサーの精度ばらつき、部屋内の空気の流れ等、様々な要因によって、室内機11間で運転開始し易さにばらつきが存在するからである。室内は、他の室内機11よりも先に運転開始した室内機11によって室内機11の環境が整えられるため、他の室内機11の運転時間が短くなる傾向にある。このような結果、1つの部屋にある複数の室内機11の間で使用実績に差が生じ、複数の室内機11の間で残価に差が生じる。
第2例では、並列接続される複数の室内機11は、それぞれ別々の部屋に配置される場合もある。このようなシステムにおいて、室内機11に加わる負荷は、部屋の使用頻度、部屋に入る日射量、部屋の大きさ、および、部屋の換気性によって異なり、同じように各部屋を利用したとしても、室内機11の運転時間に差が生じる。この結果、複数の室内機11の間で使用実績に差が生じ、複数の室内機11の間で残価に差が生じる。
このような状況において、本実施形態では、図22に示されるように、処理部30は、残価の高い順番に優先して室内機11を動作させる。これによって、複数の室内機11について残価の平準化を図ることができる。複数の室内機11の残価の平準化によって、特定の室内機11の残価が予定されている残価から大きく乖離することを抑制できる。
好ましくは、処理部30は、空気調和機2の複数の室内機11それぞれについて当初予測残価と実績予測残価とを比較し、比較の結果に応じて、複数の室内機11の残価が等しくなるように各室内機11を動作させる。例えば、処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との差が大きい室内機11ほど、室内機11の動作時間を短く設定する。
さらに、処理部30は、空気調和機2の複数の室内機11それぞれについて当初予測残価と実績予測残価とを比較し、比較の結果に応じて、複数の室内機11の運転実績に基づく残価が高い順番に優先して動作させることを促す推奨動作情報を所定の情報端末24に通知してもよい。
一例では、推奨動作情報は、使用の優先順位が高い室内機11を特定する情報、および、使用の優先順位が低い室内機11を特定する情報を含む。これによって、使用者に室内機11の使用優先順を知らせることによって、複数の室内機11について残価の平準化を図ることができる。
上記の第2例のように、並列接続される複数の室内機11がそれぞれ別々の部屋に配置される場合、処理部30は、各部屋の室内機11に加わる負荷を予め記憶してもよい。処理部30は、各部屋の負荷に基づいて、将来において各部屋の室内機11に残価の差が生じないように、所定の情報端末24に、推奨動作情報として、動作推奨される室内機11を含む部屋の情報(例えば、部屋の番号)を通知してもよい。一例では、処理部30は、夏季において、日射量が少ない部屋を優先して使用するように促す推奨動作情報を、情報端末24に通知する。処理部30は、冬季において、日射量が多い部屋の情報を優先して使用するように促す推奨動作情報を、情報端末24に通知する。
<支援システムの第3実施形態>
図23および図24を参照して、第3実施形態の空気調和機2のリース支援システム10について説明する。第1実施形態と同じ構成については、第1実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、リース支援システム10の管理装置3は、複数の室外機12を備える空気調和機2を管理する。処理部30は、複数の室外機12それぞれについて当初予測残価と実績予測残価を算出する。処理部30は、空気調和機2の複数の室外機12それぞれについて当初予測残価と実績予測残価とを比較し、比較の結果に応じて、複数の室外機12の運転実績に基づく残価が高い順番に優先して動作させる。
図23に示されるように、冷媒回路に対して並列接続される複数の室外機12の使用状況は、様々の要因によって変わる。このため、時間の経過とともに、複数の室外機12の間で、使用実績に差が生じる。このような状況において、本実施形態では、図24に示されるように、処理部30は、複数の室外機12の運転実績に基づく残価の高い順番に優先して室外機12を動作させる。これによって、複数の室外機12について残価の平準化を図ることができる。複数の室外機12の残価の平準化によって、特定の室外機12の残価が予定されている残価から大きく乖離することを抑制できる。
好ましくは、処理部30は、空気調和機2の複数の室外機12それぞれについて当初予測残価と実績予測残価とを比較し、比較の結果に応じて、複数の室外機12の残価が等しくなるように各室外機12を動作させる。例えば、処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との差が大きい室外機12ほど、室外機12の動作時間を短く設定する。
<支援システムの第4実施形態>
第3実施形態の空気調和機2のリース支援システム10について説明する。第1実施形態と同じ構成については、第1実施形態と同じ符号を付し、その説明を省略する。
[第1例]
本実施形態では、処理部30は、空気調和機2について当初予測残価と実績予測残価とを比較する。処理部30は、比較の結果に応じて、室内機11の運転条件および室外機12の運転条件の各項目のうちでリース開始時の運転条件と異なる条件で運転が行われた項目を運転実績から特定し、特定された項目を所定の情報端末24に通知する。
一例では、処理部30は、空気調和機2の実績予測残価が当初予測残価よりも小さく、当初予測残価と実績予測残価との差分が所定値よりも大きい場合、処理部30は、空気調和機2から所定時点までの運転実績を取得する。処理部30は、リース契約に基づく当初運転条件から所定時点までの運転予定を導き、運転予定と運転実績とを比較する。処理部30は、運転予定と、運転実績との比較から、リース開始時の運転条件と異なる条件で運転が行われた項目を特定する。処理部は、運転予定と運転実績との比較によって得られた比較結果から、所定の情報を作成し、所定の情報を空気調和機2に関係づけられた情報端末24に通知する。
所定の情報は、リース開始時の運転条件と異なる条件で運転が行われた項目を含む。リース開始時の運転条件は、一例では、リース契約時の運転情報である。所定の情報は、空気調和機2を特定するための情報、当初予測残価、および、実績予測残価を含んでもよい。所定の情報は、空気調和機2の運転の改善提案情報を含んでもよい。
これによって、過去の運転が運転条件から逸脱していることを知らせることによって運転の見直しが喚起されるため、室内機11の残価および室外機12の残価が予定されている残価から乖離することを抑制できる。
[第2例]
本実施形態では、処理部30は、空気調和機2について当初予測残価と実績予測残価とを比較する。処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との間に乖離がある場合、当初予測残価と実績予測残価の乖離要因を推定する。具体的には、処理部30は、空気調和機2について当初予測残価と実績予測残価とを比較し、環境情報、設置条件、運転情報、および、保守情報のうち少なくとも1つにおける予定と実績の乖離に基づいて、当初予測残価と実績予測残価の乖離要因を推定する。この構成によれば、当初予測残価と実績予測残価の乖離要因を提供できる。
好ましくは、処理部30は、当初予測残価と実績予測残価の乖離要因に関する情報を作成し、所定の情報を空気調和機2に関係づけられた情報端末24に通知する。これによって、情報端末24の使用者は、当初予測残価と実績予測残価の乖離要因を知ることができる。
<支援システムの変形例>
本開示のリース支援システム10は、上記各実施の形態以外に、例えば以下に示される変形例、及び相互に矛盾しない少なくとも二つの変形例を組み合わせた形態としてもよい。
・リース支援システム10は、第3実施形態に示されるような複数の室内機11の動作処理と、第4実施形態に示されるような複数の室外機12の動作処理との少なくとも一方を実行するように構成されてもよい。
具体的には、リース支援システム10が管理する対象である空気調和機2は、複数の室内機11および複数の室外機12を備える。
処理部30は、空気調和機2について当初予測残価と実績予測残価とを比較し、次の(a)および(b)のうち少なくとも一方を実行する。
(a)処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の室内機11の実績に基づく残価が高い順番に優先して室内機11を動作させること。
(b)処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の室外機12の実績に基づく残価が高い順番に優先して室外機12を動作させること。
この構成によれば、次の(a)および(b)の少なくとも一方の効果を得ることができる。(a)複数の室内機11について残価の平準化を図ることができる。複数の室内機11の残価の平準化によって、特定の室内機11の残価が当初予測残価から乖離することを抑制できる。(b)複数の室外機12について残価の平準化を図ることができる。複数の室外機12の残価の平準化によって、特定の室外機12の残価が当初予測残価から乖離することを抑制できる。
さらに、処理部30は、空気調和機2について当初予測残価と実績予測残価とを比較し、次の(a)および(b)のうち少なくとも一方を実行することが好ましい。
(a)処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の室内機11の残価が等しくなるように各室内機11を動作させること。
(b)処理部30は、当初予測残価と実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の室外機12の残価が等しくなるように各室外機12を動作させること。
この構成によれば、次の(a)および(b)の少なくとも一方の効果を得ることができる。(a)複数の室内機11について残価の平準化を図ることができる。複数の室内機11の残価の平準化によって、特定の室内機11の残価が当初予測残価から大きく乖離することを抑制できる。(b)複数の室外機12について残価の平準化を図ることができる。複数の室外機12の残価の平準化によって、特定の室外機12の残価が当初予測残価から大きく乖離することを抑制できる。
・当初予測残価と実績予測残価との乖離の予測は、第1実施形態に示した例に限定されない。例えば、処理部30は、空気調和機2の消費電力の予定チャートと、予測時点までの消費電力の実績とに基づいて、当初予測残価と実績予測残価との乖離を予測してもよい。また、処理部30は、運転条件以外の運転を監視し、運転条件以外の運転時間に基づいて、当初予測残価と実績予測残価との乖離を予測してもよい。
・リース支援システム10において、当初予測残価の算出には、残価システムにおいて示された当初予測残価についての各種の算出方法を使用できる。リース支援システム10において、実績予測残価の算出には、リース残価システム1において示された実績予測残価についての各種の算出方法を使用できる。
・リース支援システム10の説明で開示した各種技術は、リースで貸与される空気調和機2だけではなく、他の態様で貸与される空気調和機2の使用の支援にも適用できる。例えば、サブスクリプションによって使用されている空気調和機2の使用の支援にリース支援システム10の説明で開示した各種技術が適用される。
サブスクリプションの場合、空気調和機2の使用に関する所定運用条件のもとで、一定金額で継続的に空気調和機2を使用できる。しかしながら、気候変動、空気調和機2が設置される部屋の使用率、空気調和機2が設置された部屋に置かれる熱負荷の増減など、様々な要因によって、空気調和機2の使用率が大きく異なる。一方、空気調和機2の使用は、使用者に委ねられている。このようなことから、空気調和機2は所定運用条件の範囲を超えて使用される場合がある。このような場合、空気調和機2の残価は、サブスクリプションによって貸し出されるときに予定されていた当初予定残価から大きく低下する虞がある。これとは逆に、空気調和機2が殆ど使用されず、空気調和機2の残価が、サブスクリプションによって貸し出されるときに予定されていた当初予定残価よりも大きくなる場合もある。リース支援システム10の説明で開示した各種技術によれば、サブスクリプションによって使用されている空気調和機2の使用を適切な使用に誘導できる。これによって、当初予測残価と実績予測残価との乖離を抑制できる。
・リース支援システム10の説明で開示した各種技術は、販売された空気調和機2の使用の支援に適用してもよい。一例では、リース支援システム10の説明で開示した各種技術を使用することによって、所定期間後に空気調和機2の残価が「0」となるように、空気調和機2の使用を支援できる。
管理装置3の取得部22、算出部23、及び処理部30は、1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサ、2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路、或いは3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)として構成し得る。プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
以上、残価算出システムの実施形態および支援システムの実施形態を説明したが、請求の範囲に記載されたシステムの趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1…リース残価算出システム、2…空気調和機、3…管理装置、10…リース支援システム、11…室内機、12…室外機、13…冷媒配管、14…室内側熱交換器、15…電子膨張弁、16…室外側熱交換器、17…圧縮機、18…制御部、19…通信部、20…所定デバイス、21…記憶部、22…取得部、23…算出部、24…情報端末、25…報知装置、26…報知部、27…通信部、30…処理部。

Claims (6)

  1. 空気調和機(2)を管理する管理装置(3)を備える空気調和機(2)の支援システム(10)において、
    前記管理装置(3)は、処理部(30)を備え、
    前記処理部(30)は、前記空気調和機(2)の実績に基づく設定期間使用後における前記空気調和機(2)の実績予測残価が、使用前に予測された設定期間使用後における前記空気調和機(2)の当初予測残価から乖離すると予測する場合、乖離に関する乖離情報または信号を所定デバイス(20)に出力すること、および、前記乖離情報に基づいて設定期間使用後における乖離が抑制されるように前記空気調和機(2)の制御設定変数を変更することの少なくとも1つを実行する
    空気調和機の支援システム。
  2. 前記制御設定変数は、前記空気調和機(2)の運転モード、室温の設定温度、サーモスタットの設定状態、室内機(11)の風量、室内機(11)の風向、前記空気調和機(2)の発停時刻、蒸発温度、凝縮温度、空気調和機(2)を構成する動作部品の能力値のうちの少なくとも1つを含む
    請求項1に記載の空気調和機の支援システム。
  3. 前記処理部(30)は、
    前記当初予測残価と前記実績予測残価とを比較し、
    (a)前記実績予測残価が前記当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、前記実績に基づいて前記空気調和機(2)の制御設定変数の変更を促す第1推奨情報を前記所定デバイス(20)に通知する、
    (b)前記実績予測残価が前記当初予測残価よりも小さくなることが予測される場合、前記実績に基づいて保守作業を促す第2推奨情報を前記所定デバイス(20)に通知する
    (c)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の室内機(11)の実績に基づく残価が高い順番に優先して動作させることを促す推奨動作情報を所定端末に通知する、
    (d)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、室内機(11)の運転条件および室外機(12)の運転条件の各項目のうちで当初の運転条件と異なる条件で運転が行われた項目を実績から特定し、特定された項目を所定端末に通知する、
    のうちの少なくとも1つを実行する
    請求項1または2に記載の空気調和機の支援システム。
  4. 前記空気調和機(2)は、複数の室内機(11)および複数の室外機(12)を備え、
    前記処理部(30)は、
    前記空気調和機(2)について前記当初予測残価と前記実績予測残価とを比較し、
    (a)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の前記室内機(11)の実績に基づく残価が高い順番に優先して前記室内機(11)を動作させる、
    (b)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の前記室外機(12)の実績に基づく残価が高い順番に優先して前記室外機(12)を動作させる、
    のうち少なくとも一方を実行する
    請求項1~3のいずれか一項に記載の空気調和機の支援システム。
  5. 前記空気調和機(2)は、複数の室内機(11)および複数の室外機(12)を備え、
    前記処理部(30)は、
    前記空気調和機(2)について前記当初予測残価と前記実績予測残価とを比較し、
    (a)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の前記室内機(11)の残価が等しくなるように各室内機(11)を動作させる、
    (b)前記当初予測残価と前記実績予測残価との比較の結果に応じて、複数の前記室外機(12)の残価が等しくなるように各室外機(12)を動作させる、
    のうち少なくとも一方を実行する
    請求項1~4のいずれか一項に記載の空気調和機の支援システム。
  6. 前記処理部(30)は、前記空気調和機(2)について前記当初予測残価と前記実績予測残価とを比較し、環境情報、設置条件、運転情報、および、保守情報のうち少なくとも1つにおける予定と実績の乖離に基づいて、前記当初予測残価と前記実績予測残価の乖離要因を推定する
    請求項1~5のいずれか一項に記載の空気調和機の支援システム。
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