JP6429599B2 - 防水壁構造 - Google Patents

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この発明は、津波や高潮あるいは洪水による被害発生を防止する開閉式の防水壁構造に関する。
この種の防水壁構造は、一般には土盛り堤防やコンクリート構造等であるが、平常時状態と防水作用時状態の切り替えが可能な開閉式の防水壁構造も種々提案されている。
例えば特許文献1は、陸側の視線を遮らず、補修が簡単で、瞬時に陸側と海側を遮断できる波浪防護構造物を得ようとするものであり、複数本の支柱1と複数段の遮水パネル2とより構成し、この支柱1の海側に複数段に取り付けた水平ピン3と、各水平ピン3を介して基端側を回転自在に取り付けた遮水パネル2と、この遮水パネル2の自由端を吊りあげるメインワイヤ12とで構成する波浪防護構造物である。なお、符号は特許文献1中に記載されている符号を利用した。
特許文献2は、干拓用の潮受堤や埋立用の外周護岸堤における潮止工法であるが、潮受堤の開口部Bを潮止めするに際し、開口部に鋼管製の門柱1を所定間隔に打設し、各門柱1間にフラップゲート4を海底に沈めて寝かせ、小潮期間の干潮時にフラップゲート4を起立させて、開口部Bの閉塞(潮止め)を行なうことにより、門柱1の打設工事およびフラップゲート4を海底に寝かせる工事等の予備工事中、潮流3をさまたげることがなく、しかも開口部Bの閉塞工事で短時間で行なうことができるというものである。なお、符号は特許文献2中に記載されている符号を利用した。
特許文献3は、量産できて、現場での設置が容易であり、しかも周辺の邪魔にならず、かつ景観を害することがないシャッター式防水フェンス装置を得ようとするものであるが、地面1に設置したシャッター収納箱2の両端から起立する起立枠3及び、各起立枠3間を連結する上部横枠4とで矩形枠5を構成し、前記上部横枠4内に配設された連動機構と、この連動機構と連動して前記起立枠3内に設けられ、かつ駆動手段と連動される防水シャッター引上げ機構により引上げられ、両端部が起立枠3のたて長ガイド溝17に沿って水密的かつ摺動自在に設けられた防水シャッター6が前記シャッター収納箱2に巻取り又は折畳み収納されている、という構成である。なお、符号は特許文献3中に記載されている符号を利用した。
特許文献4は、費用や時間が節約でき、立地上の制約が少なく確実に機能でき、操作する者に危険が及ぶことがなく、河川流や産業活動、また、景観や生物の生育環境に与える悪影響を抑えた津波水門を得ようとするものであるが、河口附近の河床を平滑に成型し津波水門の基礎とし、河床に置いた基礎の上流側に設ける揺動支持部とこれと組み合わせる揺動支持部を備える止水板1を川の流れに交差する方向に複数並列させ、止水板起立時に止水板の安定をはかる止水板起立姿勢保持機構および、隣り合う止水板相互を緩く結合する止水板連結機構を持つ津波水門とする、というものである。この津波水門は、倒伏状態で置かれる止水板1の先端部の下面側に水流導入口12が形成されており、この水流導入口12に水が流入することで、止水板1が立ち上がり、防水作用をするという構成である。なお、符号は特許文献4中に記載されている符号を利用した。
特開2011−184960 特開平6−49821 特開平9−209327 特開2006−257841
防水壁構造を津波や高潮等に対応可能にするには長距離に渡って設置する必要があるが、上記従来の開閉式防水壁構造は、津波や高潮発生等の非常時に人が操作して、津波や高潮発生等に対応可能な防水作用時状態にする構成であるから、長距離の防水壁構造では、津波や高潮発生等の非常時に全長に渡って閉塞作業を行うことは困難である。
なお、引用文献4は、人の操作を必要とせず自動的に作動することになっているが、津波等の際に、河床に倒伏状態で置いた止水板1の上面にかぶさるように海水が押し寄せてきた場合は、止水板1の下面側にある水流導入口12が機能せず、止水板1が立ち上がらないという問題がある。
また、長距離に渡って設置するためには、実際の問題として施工費が安くなければ実現が難しい。
また、防水壁構造の近隣の住人に対する景観性も重要であり、景観性が損なわれないことが望まれる。
また、平常時に海辺や川辺を歩く人にとっては、海風や川風も景観と同様な意味合いを持つ場合も多いので、通風性を損なわれないことも望まれる。
本発明は上記背景のもとになされたもので、防水壁構造が津波や高潮等の際に自動的に対応可能な状態(防水作用時状態)に切り替わることができ、また、極力安価に設置することができ、さらに景観性を損なわず、また通風性も損なわない防水壁構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明の防水壁構造は、間隔をあけて設置した支柱間に、1段又は複数段の防水パネルを、その下端部両側に設けた可動軸構造により前後に回転可能に取り付け、かつ、前記防水パネルの回転範囲を平常時の傾斜状態と防水作用時の略垂直状態との角度範囲内に制限するストッパ部を前記支柱に設けてなり、かつ、
前記防水パネルの平常時状態として設定される傾斜角度をθ、
前記傾斜角度θで傾斜した防水パネルの高さの1/2〜2/3の範囲に水圧が作用している時の防水パネルに作用する水圧による荷重である水圧荷重をP、
防水パネル自重による荷重である自重荷重をW、
可動軸構造回転中心Oから水圧荷重Pが防水パネルに作用する位置までの垂直距離をL1、
可動軸構造回転中心Oから自重荷重Wが防水パネルに作用する位置までの水平距離をL2、
前記水圧荷重Pによる可動軸構造回転中心O回りのモーメントをMp、
前記自重荷重Wによる可動軸構造回転中心O回りのモーメントをMw、
とした時、
Mp>Mw ・・・(1)
を満たす傾斜角度θを、平常時状態の防水パネルの傾斜角度として設定したことを特徴とする。
請求項2の発明の防水壁構造は、間隔をあけて設置した支柱間に防水パネルユニットを取り付けてなり、
前記防水パネルユニットは、左右の縦枠間に、複数段の防水パネルを、それぞれの下端部両側に設けた可動軸構造により前後に回転可能に取り付け、かつ、前記防水パネルの回転範囲を平常時の傾斜状態と防水作用時の略垂直状態との角度範囲内に制限するストッパ部を前記縦枠に設けた構成であり、かつ、
前記防水パネルの平常時状態として設定される傾斜角度をθ、
前記傾斜角度θで傾斜した防水パネルの高さの1/2〜2/3の範囲に水圧が作用している時の防水パネルに作用する水圧による荷重である水圧荷重をP、
防水パネル自重による荷重である自重荷重をW、
可動軸構造回転中心Oから水圧荷重Pが防水パネルに作用する位置までの垂直距離をL1、
可動軸構造回転中心Oから自重荷重Wが防水パネルに作用する位置までの水平距離をL2、
前記水圧荷重Pによる可動軸構造回転中心O回りのモーメントをMp、
前記自重荷重Wによる可動軸構造回転中心O回りのモーメントをMw、
とした時、
Mp>Mw ・・・(1)
を満たす傾斜角度θを、平常時状態の防水パネルの傾斜角度として設定したことを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2の防水壁構造において、前記ストッパ部は、防水パネルの平常時状態及び防水作用時状態における上端位置に対応して、前記支柱又は前記縦枠の側面における前後位置にそれぞれ側方突出部を設けて構成したことを特徴とする。
請求項4は、請求項1又は2の防水壁構造において、前記支柱又は前記縦枠が、上から見て、前記防水パネルの長手方向端部が収容されるコ字形断面部を有し、前記ストッパ部は、前記コ字形断面部の前後二つの横部で構成されることを特徴とする。
請求項5は、請求項2の防水壁構造において、前記支柱が、上から見て、前記防水パネルユニットの長手方向端部が収容されるコ字形断面部を有し、防水パネルユニットの両端部を両側の支柱のコ字形断面部にそれぞれ上から差し込んで支柱に取り付けたことを特徴とする。
請求項6は、請求項4の防水壁構造において、前記防水パネルは、その下端部の軸材パイプにパネル本体部である遮水板を固定した構造であり、前記可動軸構造は、前記支柱又は前記縦枠のコ字形断面部の縦部に水平に固定した短尺の円形断面軸受材を前記軸材パイプの端部に嵌合させた構成であることを特徴とする。
請求項7は、請求項2又は6の防水壁構造において、前記防水パネルユニットは、前記左右の縦枠の上端間及び下端間をそれぞれ横枠で連結してなる矩形枠体を有することを特徴とする。
請求項8は、請求項1〜7のいずれか1項の防水壁構造において、前記防水パネルは、パネル本体部が透過性樹脂からなることを特徴とする。
請求項は、請求項1〜8のいずれか1項の防水壁構造において、前記防水パネルの傾斜角度θが15°〜80°であることを特徴とする。
本発明の防水壁構造は、平常時の防水パネルは津波等の水を受け止めるべき前面側に傾斜しているので、前面側の水位が一定以上に高くなれば、下端部の可動軸構造により回転可能な防水パネルは、前面側の水圧により略垂直状態に起こされて、自動的に閉塞状態になって、水が背面側に流入するのを防ぐ防水機能を果たす。
このように自動的に閉塞状態になるので、人の閉塞作業を必要とする従来の防水壁構造と異なり、津波や高潮発生等の非常時に手遅れになる問題は生じない。
また、自動的に閉塞状態になるので、閉塞状態にするために要する時間は設置距離とは関係がなく、したがって、長距離にわたって防水壁構造を設置する上での問題は生じない。
また、本発明の防水壁構造は、簡略化して言えば、隣接する支柱間に、防水パネルをその下部の可動軸構造を介して回転可能に取り付けるという極めて簡潔な構造であり、安価に製造できる。
また、防水パネルのパネル本体部(遮水板)に透明性樹脂を用いることで、海や河川の見晴しを妨げない景観性に優れる防水壁構造が得られる。
また、平常時には防水パネルが傾斜しており、防水パネルの上端縁側に隙間があり、通風可能なので、設置される海岸や河川からの海風、川風を損なわない。
また、前記のように安価に製造でき、かつ景観性や通風性に優れることは、長距離にわたって防水壁構造を設置する上での障害を少なくする。
本発明の一実施例の防水壁構造を示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は(イ)のA−A断面図(防水パネルが平常時状態(傾斜状態)にある場合)、(ニ)は防水パネルが(ハ)の状態から防水作用時状態(略垂直状態(閉塞時))になった場合を示す(A−A断面図に相当)。 図1の防水壁構造における支柱間に設置された防水パネルユニットを示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図、(ハ)は(イ)のB-B断面図(防水パネルが平常時状態(傾斜状態)にある場合)、(ニ)は防水パネルが(ハ)の状態から防水作用時状態(略垂直状態(閉塞時))になった場合を示す(B-B断面図に相当)。 図1の要部を拡大して詳細構造を説明するもので、(イ)は部分切欠き拡大図、(ロ)は(イ)のC−C断面図である 上記防水壁構造における一つの防水パネルの詳細を示すもので、図4の概ねD−D拡大断面図に相当する。 上記防水壁構造における防水パネルの作用を説明するもので、(イ)は平常時状態(傾斜状態)、(ニ)は防水作用時状態(略垂直状態(閉塞時))を示す模式図である。 軸受材の固定手段、及びストッパ部のいずれも他の実施例を示すもので、(イ)は図3(ロ)に相当するが拡大して示した図((ロ)のF−F断面図に相当)、(ロ)は(イ)の縮小して示したE−E断面図(防水パネルのハッチングは省略)である。 図6におけるストッパ部の変形例を示す図である(図6(イ)に対応する)。 本発明の防水壁構造について、傾斜した防水パネルが水圧により閉塞状態になることを確認する試験に用いた模型の説明図である。 本発明の他の実施例を示すもので、一般的な壁体に開口部がある場合に、その開口部に本発明の防水壁構造を設置する場合を示す。
以下、本発明の防水壁構造を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例の防水壁構造を示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は平面図である。(ハ)は(イ)のA−A断面図であり、後述するように、防水パネルが平常時状態(傾斜状態)にある場合、(ニ)は防水パネルが(ハ)の状態から防水作用時状態(略垂直状態(閉塞時))になった場合である。
この実施例の防水壁構造1は、間隔をあけて設置して図示例ではH形鋼による支柱2間に、この実施例では6枚の防水パネル3を縦6段に設けた防水パネルユニット4を支柱2間に取り付けた構造としている。5はコンクリート基礎を示す。
図2は図1の防水壁構造1における前記防水パネルユニット4を両側の支柱2から取り外して示したもので、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図である。(ハ)は(イ)のB-B断面図で、図1(ハ)に対応し、防水パネルが平常時状態(傾斜状態)にある場合、(ニ)は防水パネルが(ハ)の状態から防水作用時状態(略垂直状態(閉塞時))になった場合である。
なお、平常時の防水パネル3の傾斜は、津波等の水を受け止めるべき前面側(すなわち、海側又は河川側)に倒れた傾斜である。
この防水パネルユニット4は、いずれも溝形鋼である上下の横枠7と左右の縦枠8とからなる矩形枠体9内における左右の縦枠8間に前記6枚の防水パネル3を縦6段に取り付けた構造である。矩形枠体9の横枠7と縦枠8とは、ステンレス製のリベット(図3に符号16で示す)で連結固定されている。
前記防水パネル3は、図3、図4に示すように、下部の軸材パイプ12に遮水板13を固定した構造である。図示例の遮水板13は透明なアクリル板13aの上下部に、いずれもアルミ製のコ字形断面材からなる上枠13b及び下枠13cをステンレスのリベット18で固定した構成であり、遮水板13の下枠13cをアルミ管からなる前記軸材パイプ12に溶接固定している。
なお、図4に示すように、遮水板13の上枠13bの前面側(図4で左側)に上側の防水パネルの下端(破線で示した上側の軸材パイプ12の下端)との間の隙間cを閉ざすための破線で示したシール用ゴム板13dを固定するが、この1箇所以外では図示を省略している。
前記防水パネルユニット4は、図3、図4に詳細を示す通り、前記の各防水パネル3を、それぞれの下端部両側に設けた可動軸構造14により前後(図4で左右)に回転可能に取り付けた構成である。この可動軸構造14は、矩形枠体9の溝形鋼からなる縦枠8のウエブ8cに短尺鋼管による軸受材15を水平に溶接固定し、この軸受材15に遮水板13の下端部の軸材パイプ12の端部12aを嵌合させることで構成している。
この実施例では、矩形枠体9の縦枠8が、フランジ8a、8bとウエブ8cとでコ字形断面をなす溝形鋼であり、そのフランジ8a、8bはウエブ8cの前後位置(図3(ロ)では上下位置)にてそれぞれ側方(図3(ロ)では左方)に突出しているので、この縦枠8のフランジ(すなわち側方突出部)8a、8bを防水パネル3の回転範囲を平常時の傾斜状態(角度θ)と防水作用時の略垂直状態(角度θ’)との角度範囲内に制限するストッパ部17として機能させている。防水パネル3は図では垂直に描いているが、防水作用時の防水パネル3は背面側(図4で右側)のストッパ部であるフランジ8bに当たった状態となるので、その回転角度は、図示のパネル中心線mのように、垂直(90°)より僅かに大きい角度θ’になる。符号20は水の浸入を防ぐための封止部材である。
なお、後述するように、個々の防水パネル3をH形鋼を用いた支柱2のウエブ2cに直接取り付ける構造としてもよい。
上記の防水壁構造1は、平常時の防水パネル3は津波等の水を受け止めるべき前面側に傾斜しているので、前面側の水位が一定以上に高くなれば、下端部の可動軸構造14により回転可能な防水パネル3は、前面側の水圧により略垂直状態に起こされて、自動的に閉塞状態になって、水が背面側に流入するのを防ぐ防水機能を果たす。
また、前記のような水位による水圧の作用に限らず、押し寄せてくる津波や高潮や洪水の水の勢いは、さらに容易に防水パネル3を起こして閉塞状態にする。
このように自動的に閉塞状態になるので、人の閉塞作業を必要とする従来の防水壁構造と異なり、津波や高潮発生等の非常時に手遅れになる問題は生じない。
また、自動的に閉塞状態になるので、閉塞状態にするために要する時間は設置距離とは関係がなく、したがって、長距離にわたって防水壁構造を設置する上での問題は生じない。
また、実施例の防水壁構造1は、工場で製作した防水パネルユニット4を隣接する支柱2間に上から差し込めば、設置できるので、施工性が極めてよい。
また、防水パネルユニット4の構造も、防水パネル3を下部の軸材パイプ12の両端を矩形枠体9の縦枠8に固定した軸受材15に嵌合させるという極めて簡潔な構造であり、安価に製造できる。
また、実施例では、防水パネル3の遮水板13aに透明アクリル板を用いているので、海や河川の見晴しを妨げず、景観性に優れている。
また、この防水壁構造1は、前記のように安価に製造でき、かつ景観性に優れているので、長距離にわたって防水壁構造を設置する上での障害は少ない。
また、平常時には防水パネル3が傾斜しており、防水パネル3の上端縁側に隙間があり、通風可能なので、設置される海岸や河川からの海風、川風を損なわない。
防水パネルが、海側や河川側となる前面側の水位による水圧で起き上がる作用について、図5を参照して説明する。
防水パネル3の前面側の水深(個々の防水パネルの下端からの水深)が傾斜状態の防水パネルの高さの1/2〜2/3の時に、その水圧による力で防水パネルが起こされ始めるとする。すなわち、その時に、防水パネル3が閉塞動作すなわち回転が始まるとし、その角度(回転開始角度)をθとする。この角度θを防水パネル3の設置角度とする。なお、前記水深が1/2〜2/3の範囲とは、実際の設計では、諸条件を考慮した上で、想定する水深を1/2〜2/3の範囲内で選択することを意味する。
防水パネル3に作用する水圧による荷重をP、防水パネル自重による荷重をWとし、回転軸中心Oから荷重Pが作用する位置までの距離(P荷重距離)をL1、荷重Wによる力が作用する位置までの距離(W荷重距離)をL2とする。
防水パネル3に作用する水圧によるモーメントをMp、防水パネルに作用する自重Wによる抵抗モーメントをMwとすると、
防水パネルに作用する水圧PによるモーメントMp=P×L1・・・(1)
防水パネル自重Wによる抵抗モーメントMw=W×L2・・・(2)
となる。
水圧によるモーメントMpが自重Wによる抵抗モーメントをMwより大になった時に、すなわち、次の不等式(3)を満たした時点で、防水パネル3の閉塞動作である回転動作が始まると言える。
Mp(=P×L1)>Mw(=W×L2)・・・(3)
したがって、上記の式(3)を満足するθ、すなわち、Mp=Mw となるθより大きな設置角度とすると、防水パネルは津波や高潮や洪水に際して、閉塞動作を始めることができる。
上述した実施例の防水壁構造の模型を作製して、防水パネルが実際に閉塞動作を始めることを確認した。使用した模型は、図8のように、上述した実施例の防水パネルユニットの概ね実物大(但し長さは1m、段数は2段のみ)の模型であり、横枠7’と縦枠8’による矩形枠体9’の両側の縦枠8’を支柱として、支柱8’間に2段の防水パネル3’を取り付けた構造である。
試験は、模型(の防水壁構造)21より十分大きな箱形でかつ中央に置いた模型21で内部が仕切られる態様の槽22を製作し、防水パネル傾斜側に水を注入して、防水パネル3’が閉塞動作を始めることを確認する実験をした。
上記模型のサイズ等は、次の通りである。
防水パネルの高さ寸法:160mm
防水パネルの段数:2段
遮水板の板厚:12mm、
遮水板素材:透明アクリル板、
設置角度θ:65°
防水パネルが閉塞動作を始める条件は、上記(3)式を満たす場合であるが、防水パネルの重量や高さ寸法その他により影響するので、そして、津波や高潮や洪水がどのような態様で防水壁構造に向かってくるかで異なるので、明確な条件を決定することは困難であるが、上記の実験は、槽の片側に徐々に水を注入した場合の防水パネルの閉塞動作であるから、通常の津波や高潮や洪水に対しては十分対応できると言える。
遮水板の素材は透明板が好ましく、アクリル板、ガラス等を用いることができるが、実施例のように、比重の小さいアクリル板が好適である。
遮水板としてアクリル板を用いた場合、防水パネルが上記の閉塞動作開始の条件を満たすような具体的サイズについては、遮水板として必要な剛性も考慮した場合、
防水パネルの高さ寸法:150〜180mm、
遮水板の板厚:10〜15mm、
設置角度θ:45〜80°
のサイズ範囲であれば、閉塞動作開始の条件を満たすように設定するこができる。
但し、上記の条件は遮水板の素材(特に重量)によって異なる。
上述の実施例の防水パネルユニット4は、溝形鋼である縦枠8のフランジ8a、8bを内向き(パネル中央側の向き)にして矩形枠体9を構成しているが、図6(イ)、(ロ)に示した実施例の縦枠8’は、フランジ8a、8bを外向き(支柱2のウエブ2c側の向き)にして矩形枠体9を構成している。
この場合、防水パネル3の回転範囲を制限するストッパ部として、縦枠8’のウエブ8cの外側面に、平常時の傾斜角度を制限するストッパ部27a、及び防水作用時の傾斜角度を制限するストッパ部27bを各防水パネル毎に固定している。図示例の両ストッパ部27a、27bは、いずれも短い山形鋼を縦枠8’のウエブ8cの両端部に固定してストッパ部としている。
なお、図示例では縦枠8’の各防水パネル位置毎に短いストッパ部27a、27bを設けているが、各パネル位置の短いストッパ部27a、27bに代えて、図示は省略するが縦枠8’に1本の長い山形鋼を固定して各防水パネル3に対応するストッパ部としてもよい。
ストッパ部の固定手段は溶接やボルト固定等任意であり、素材も山形鋼に限らず種々の素材を用いることができる。
また、縦枠8のフランジ8a、8bを内向きにして矩形枠体9を構成する場合に、図7に示した縦枠8”のように、短いフランジ8a”、8b”の溝形鋼を用いることにより、防水作用時の傾斜角度を制限するストッパ部27b’については、H形鋼である支柱2の背面側のフランジ2bの先端側部分2b’を利用することもできる。なお、支柱2としてフランジ2a、2bの長いH形鋼を用いれば、縦枠として短いフランジ8a”、8b”の溝形鋼を用いる必要はない(図6(イ)に示した縦枠8’のままでよい)。
また、溝形鋼(縦枠)とH形鋼(支柱)の断面形状を適合させることができれば、両側のストッパ部ともH形鋼(支柱)のフランジを利用することができる。
先にも述べたが、個々の防水パネル3を支柱のH形鋼のウエブに直接取り付けることも可能である。
この場合は、上述した実施例の防水壁構造1の防水パネルユニット4における矩形枠体9の縦枠8を支柱とした場合と同等である。
この場合を図3(ロ)を利用して説明すると、支柱とされるH形鋼2は、上から見てウエブ2cの左右両側にコ字形断面部(ウエブ2cとフランジ片側部分2a’、2b’で形成されるコ字形断面部)を有しているので、H形鋼2のフランジ2a(2a’)、2b(2b’)を防水パネル3の回転範囲を平常時の傾斜状態(角度θ)と防水作用時の略垂直状態(角度θ’)との角度範囲内に制限するストッパ部として機能させることができる。
また、支柱はH形鋼である場合に限らず、ストッパ部として機能させる部分があればよい。すなわち、防水パネルの平常時状態及び防水作用時状態における上端位置に対応して、支柱の側面における前後位置にそれぞれ側方突出部を設けることで、その前後の側方突出部をストッパ部とすることができる。
この実施例では、可動軸受構造14の軸受材15を支柱2のウエブ2cに固定するとよい。
また、可動軸受構造14において、一定の角度範囲内(角度θから角度θ’)のみ可動できるような機構を設けてもよい。
実施例の防水パネルユニット4は、上下の横枠7と左右の縦枠8とからなる矩形枠体9内における左右の縦枠8間に複数の防水パネル3を取り付けた構造であるが、上下の横枠7のない構造とすることもできる。
すなわち、単に左右の縦枠8間に、複数段の防水パネル3を、それぞれの下端部両側に設けた可動軸構造14により前後に回転可能に取り付け、かつ、前記防水パネル3の回転範囲を平常時の傾斜状態と防水作用時の略垂直状態との角度範囲内に制限するストッパ部17を前記縦枠8に設けた構成とすることもできる。
この構成は、機構的には軸受材15を支柱2に直接固定した前述の場合と同様と言えるが、基礎に埋め込む支柱2に軸受材15を固定することは、支柱2間隔の精度や支柱2に軸受材15を固定する位置精度などを考慮すると、施工上の不都合が種々生じる可能性があるので、そのような種々不都合が生じさせないために有効である。
また、この場合の可動軸構造として、防水パネル3側の軸材パイプ12が縦枠8に固定した軸受材15から抜け出さない構造とすることもできる。
本発明の防水壁構造は、必ずしも長い距離に設置する場合に限らず、短い距離で設置してもよい。図9のように、例えば鋼材やコンクリートによる一般的なパネル31を積層した開閉式でない壁体30に開口部Sがある場合に、その開口部Sに本発明の防水壁構造1を設置することもできる。壁体30が既設のもの、あるいは新規に設置するもの、いずれも考えられる。
本発明の防水壁構造を設置する場所は、海岸沿いや河川沿いであるが、地盤に直接設置する場合、土盛り堤防上に設置する場合、あるいは既に設置されているコンクリート構造物(防潮堤等)の上に設置する場合等、種々の場合が考えられる。
1 防水壁構造
2 支柱
2a、2b フランジ
2a’、2b’ フランジ片側部分(側方突出部)
2c ウエブ
3 防水パネル
4 防水パネルユニット
5 コンクリート基礎
7 横枠
8、8’ 縦枠
8a、8b フランジ(側方突出部)
8c ウエブ
9 矩形枠体
12 軸受けパイプ
12a (軸受けパイプの)端部
13 遮水板(パネル本体部)
13a アクリル板
13b 上枠
13c 下枠
13d シール用ゴム板
14 可動軸構造
15 軸受材
16、18 リベット
17 ストッパ部


Claims (9)

  1. 間隔をあけて設置した支柱間に、1段又は複数段の防水パネルを、その下端部両側に設けた可動軸構造により前後に回転可能に取り付け、かつ、前記防水パネルの回転範囲を平常時の傾斜状態と防水作用時の略垂直状態との角度範囲内に制限するストッパ部を前記支柱に設けてなり、かつ、
    前記防水パネルの平常時状態として設定される傾斜角度をθ、
    前記傾斜角度θで傾斜した防水パネルの高さの1/2〜2/3の範囲に水圧が作用している時の防水パネルに作用する水圧による荷重である水圧荷重をP、
    防水パネル自重による荷重である自重荷重をW、
    可動軸構造回転中心Oから水圧荷重Pが防水パネルに作用する位置までの垂直距離をL1、
    可動軸構造回転中心Oから自重荷重Wが防水パネルに作用する位置までの水平距離をL2、
    前記水圧荷重Pによる可動軸構造回転中心O回りのモーメントをMp、
    前記自重荷重Wによる可動軸構造回転中心O回りのモーメントをMw、
    とした時、
    Mp>Mw ・・・(1)
    を満たす傾斜角度θを、平常時状態の防水パネルの傾斜角度として設定したことを特徴とする防水壁構造。
  2. 間隔をあけて設置した支柱間に防水パネルユニットを取り付けてなり、
    前記防水パネルユニットは、左右の縦枠間に、複数段の防水パネルを、それぞれの下端部両側に設けた可動軸構造により前後に回転可能に取り付け、かつ、前記防水パネルの回転範囲を平常時の傾斜状態と防水作用時の略垂直状態との角度範囲内に制限するストッパ部を前記縦枠に設けた構成であり、かつ、
    前記防水パネルの平常時状態として設定される傾斜角度をθ、
    前記傾斜角度θで傾斜した防水パネルの高さの1/2〜2/3の範囲に水圧が作用している時の防水パネルに作用する水圧による荷重である水圧荷重をP、
    防水パネル自重による荷重である自重荷重をW、
    可動軸構造回転中心Oから水圧荷重Pが防水パネルに作用する位置までの垂直距離をL1、
    可動軸構造回転中心Oから自重荷重Wが防水パネルに作用する位置までの水平距離をL2、
    前記水圧荷重Pによる可動軸構造回転中心O回りのモーメントをMp、
    前記自重荷重Wによる可動軸構造回転中心O回りのモーメントをMw、
    とした時、
    Mp>Mw ・・・(1)
    を満たす傾斜角度θを、平常時状態の防水パネルの傾斜角度として設定したことを特徴とする防水壁構造。
  3. 前記ストッパ部は、防水パネルの平常時状態及び防水作用時状態における上端位置に対応して、前記支柱又は前記縦枠の側面における前後位置にそれぞれ側方突出部を設けて構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の防水壁構造。
  4. 前記支柱又は前記縦枠が、上から見て、前記防水パネルの長手方向端部が収容されるコ字形断面部を有し、前記ストッパ部は、前記コ字形断面部の前後二つの横部で構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の防水壁構造。
  5. 前記支柱が、上から見て、前記防水パネルユニットの長手方向端部が収容されるコ字形断面部を有し、防水パネルユニットの両端部を両側の支柱のコ字形断面部にそれぞれ上から差し込んで支柱に取り付けたことを特徴とする請求項2記載の防水壁構造。
  6. 前記防水パネルは、その下端部の軸材パイプにパネル本体部である遮水板を固定した構造であり、前記可動軸構造は、前記支柱又は前記縦枠のコ字形断面部の縦部に水平に固定した短尺の円形断面軸受材を前記軸材パイプの端部に嵌合させた構成であることを特徴とする請求項4記載の防水壁構造。
  7. 前記防水パネルユニットは、前記左右の縦枠の上端間及び下端間をそれぞれ横枠で連結してなる矩形枠体を有することを特徴とする請求項2又は5記載の防水壁構造。
  8. 前記防水パネルは、パネル本体部が透過性樹脂からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の防水壁構造。
  9. 前記防水パネルの傾斜角度θが15°〜80°であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の防水壁構造。
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