JP5914923B2 - 非常用防護装置 - Google Patents
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こうした非常用防護装置は、津波流の襲来を待ってしかもその津波流により発生する浮力を利用して防護柱を高く伸びるようにしてあるので、例えば、津波流とともに流れ来る船舶やコンテナ、家屋などの大型漂流物が防護柱などに先に乗り掛かってしまうと作動しにくくなるおそれがあり、緊急時での作動性に問題がある。
図1ないし図4は本発明の一実施形態で、例えば、図1に着陸方向を矢印で示すように各種航空機1が離着陸するような舗装された飛行場2が特定地域の対象とされており、しかもこうした特定地域である飛行場2が海岸線から数十m前後から100m前後と比較的近くて津波(押し波)が同図のX方向から襲来してくることが想定されるような飛行場2がその対象として選択されている。
特定地域としては、例えば、船舶が停泊して人の乗り降りや荷役作業などが行われる岸壁を含む臨海スペースやコンテナ埠頭などがその対象として挙げられる。また、特定地域は、津波が襲来してくることが想定されるならば海岸線から数百mあるいは数km離れたところにあるスペースであってもよい。
非常用防護装置は、飛行場2のコーナー出隅に相当する個所とその個所から縦方向および横方向にそれぞれ30m程度離れた位置に図2のように掘削された四角孔が形成されその内部に縦向きの四角な固定ガイド筒5が上向き開放状をなして固定されている。
このシリンダ8は、その基部が固定ガイド筒4の底板に固定される一方先端が間柱6の上端板に備えたブラケットに連結されており、津波あるいは高潮襲来時の警報に対応する始動指令でシリンダ8が上昇駆動されるとすべての間柱6…が外縁部3の表層面より8m前後立ち上がるように駆動される。9は上からみて四辺枠状をしたシール材で、前記表層面に設けられて平時は固定ガイド筒5と間柱6間を上から密閉することで異物の侵入を阻止するとともに、間柱6が上昇した際にも間柱6の基部外周を通じての異物の侵入を防ぐものである。
シリンダ8の駆動源やポンプ、油圧回路などの作動系は図示を省略するが、例えば、この実施形態の場合、空港管制塔内に始動操作系統が設置される。間柱6と固定ガイド筒4間にはシール材を介在させてもよい。また、間柱6の昇降にはローラーを介して軽く確実に行えるようにすることがある。
13はヒンジで、各段差部12の飛行場2側の側縁部内に固定され、このヒンジ13を介して防護堰14を開閉自在に備える。防護堰14は、段差部12内寸法に対応した堰本体15とその底面に一体化した矩形枠状をした底枠16と補強枠17などで対津波タイプとして形成されている。防護堰14は前後幅が6mより少し長く横幅が31m前後とされている。この防護堰14は中空型で浮力を発生させるものにしてもよい。
防護堰14の両側には、間柱6の側面に接触しながら上昇し遮蔽状態を保つための弾性質のサイドシール材31が設けられている。
前記防護堰14(堰本体15)は、図3の右上欄の模式図および右下欄の断面図に示すように、中空型に形成して浮力を発生できるようにしておけば津波流Xによる浮上作用を確実に得ることができる。この場合、防護堰14の先端内部や全体内部には発泡スチロールなどによる浮体18を充填しておけば堰本体15が破損して内部に浸水があっても浮力発生機能を維持することができる。
前記防護堰14の堰本体15は、図3のように孔なしの全面板状のものであったが、図1の下欄最左位置に示すように、下半部が全面板状で上半部が多孔状aをなすものにしたり、その右側位置に示すように、全面が多孔状aをなすものにすることができ、またその右側位置に示すように、下半部が全面板状で上半部が網状bをなすものにしたりさらに右位置に示すように、全面が網状bをなすものにしてもよい。これらは過大な負荷を軽減する一方において津波流Xの減衰作用や漂流物の捕捉作用も確実になし得るものである。
間柱6の寸法は上からみて防護堰14の幅(6m前後)と略同様の寸法の四角柱殻形をなすものにしてもよい(図5の仮想線参照)。
尚、図8の左下欄に示すように、防護堰14は中空型にして浮力体とすることがあり、その場合、堰本体が破損してもその浮力作用を発揮し得るように内部に浮力質材14aを一方部あるは全体に装填することができる。
尚、防護堰14は中空型にすることもある。
尚、他の実施形態として、図12の右上欄に示すように、上面板a・下面板b・前面板cの3面と左右両側面dを備え適宜内部補強枠を備えて側面扇形をした中空体を防護堰14として上面板aの先端部がストッパ部eに上から密閉状に当たるようにしてピット11内にやや底を浮かせた状態でヒンジ13で支持し、ピット11内に津波流Xあるいは給水設備からの給水を連通路63を通じて可能にして下面板bがストッパ部eに当たるまで防護堰14を浮上させるようにすることで非常用防護装置を構成したものである。この装置はシリンダなどの駆動手段を浮力手段で構成したので構造が非常に簡略なものとなる。
尚、前記押出シリンダ69に代えて図17に示すように、可動堤防75の最も先行するものを押出運動させる無端押出装置78によって非常用防護装置を構成してもよい。可動堤防75は同図上欄のように前後が連鎖的に係合するものにする。
シリンダ86には図3右下欄のようにカウンタバランス弁を付属させたり右上欄のように離脱機構を構成したりすることがある。
尚、防護堰103の前端面103aは斜め下向きとされて津波流Xによる下方からの持ち上げ力を受けやすくなっているが、図21の右上欄のように垂直な面とされていてもよい。また、防護堰103の後端部103bは少なくとも下回りの部分が丸くなって回転に支障がないようになっているとともにその下回りの部分には堤防100上に固定した帯長状の尾部シール材107が密着してそこから津波流Xが抜け出さないようになっている。さらに、防護堰103の尾端上には、防護堰103が持ち上げられて90度起き上がったところで堤防100上に図21左欄のように当接して止める回転ストッパ108が突設されている。防護堰103の前端上部には、防護堰103の左右幅全体に亘るように長い手摺109が突設されており、この手摺109は図示した前端位置よりも少し後に下がった位置に設けてもよい。また防護堰103の上面には、金属面あるいはメッキ面でなく堤防100と同様な違和感の少ない外見として統一するようにモルタル施工の外装面110を施してもよい。
手摺109は図21に仮想線で示すように垂直姿勢の防護堰103の上端から陸側へ向けて水平に伸びることになるので引き波Yに伴う漂流物が防護堰103を越えて海洋に流出されるのを阻止する。
Claims (1)
- 津波の襲来が想定される特定地域を対象にして該地域における押し波の襲来が想定される方向Xに対して交差する方向に間隔を置いて配備されるとともに設置基盤表面部に低く形成された平面矩形の段差部内に納まって基盤表面と同一面状に水平に待機した状態から津波襲来時の警報に対応する始動指令に応じて駆動される油圧シリンダや電動シリンダなどの堰用直動式シリンダで一側辺のヒンジを介して起立し垂直より小さい立ち上り角度で停止されるように構成される複数枚の矩形板型防護堰と、複数配備された防護堰間に対応して配備されるとともに上端が設置基盤と同一面となるように下降した待機状態から津波襲来時の警報に対応する始動指令に応じて駆動される間柱用の直動式シリンダにより防護堰との間にシール部分を介しながら上昇可能とされた中空四角筒状の間柱とを備えており、複数枚の防護堰は、襲来してくる押し波に対し前側となる側を立ち上がり側とし後側を前記ヒンジで支持した状態にして構成され、防護堰の下方には、段差部よりも深くピットが形成されて、このピット内に、防護堰側とピット側との間に設けられた前記堰用直動式シリンダが配置され、防護堰と堰用直動式シリンダ側との間には、立上げ駆動の途中に押し波の襲来があった時に堰用直動式シリンダの駆動とは独立して該堰に襲来波による立ち上げ運動を許容する手段が設けられているとともに、この立ち上げ運動を許容する手段は、シリンダロッド側と防護堰側との間に嵌脱可能な関係で設けられたボスとボス受との組み合わせで構成されていることを特徴とする非常用防護装置。
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