JP4679731B2 - 氾濫水の誘導方法および誘導装置 - Google Patents

氾濫水の誘導方法および誘導装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般住宅、学校のような公共施設等が建設されている特定区域を安全地帯として氾濫水から確保する、氾濫水の誘導方法およびこの方法の実施に使用される氾濫水の誘導装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
我が国の治水行政は、明治以来、雨水あるいは洪水を早く海に流すことを基本方針の一つにしてきた。また、雨水を溜めて一度に流さないようにすることも基本方針としていた。そして、これらの基本方針に則り、多くの河川は直線状に改修され、堤防は石垣、コンクリートで固められてきた。また、大きな河川の上流には多くのダムが建設されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように直線状に改修され、そしてコンクリートで固められた河川の水はけが良くなったことは認められる。また、上流にダムが建設されて河川の氾濫がある程度防止されていることも認められる。しかしながら、ダムが建設された山地の自然環境は破壊され、また堤防がコンクリート、石垣等で固められた川は、人工の水路と化している。そして、河川に住む魚類は減り、河川の堤防を住処とする動物は絶滅あるいは絶滅の瀬戸際に立っている。このように、環境を破壊するような治水を行っても、1999年9月の東海豪雨に見られるように、水害は起こっている。洪水あるいは雨水をダムに溜めようとする今日までの治水方法あるいは雨水を河川に押し込めようとする治水方法には限界があることを認めざるを得ない状況下にある。このようなことは、米国および欧州においても認識され始め、川があふれ出すことを認め、自然に逆らわない治水へと方法転換されつつある。これに応答するような形で、我が国の建設省の河川審議会からも「川があふれることを前提に、流域全体で治水を進めるべきだ」旨の答申が、1999年の年末に出されている。
【0004】
本発明は、上記のような氾濫事実、答申等に鑑みてなされたもので、河川あるいは海水等の氾濫水があふれても、特定区域例えば一般住宅、学校のような公共施設等が建設されている特定区域は安全地帯として氾濫水から保護される、氾濫水の誘導方法およびこの方法の実施に使用される氾濫水の誘導装置を提供することを目的とし、さらに詳細にいえば特定区域の近傍の景観を損なうことなく、特定区域は安全地帯として氾濫水から保護される、氾濫水の誘導方法およびこの方法の実施に使用される氾濫水の誘導装置を提供することを目的とている。また、他の発明は、上記目的に加えて、安価であると共に、停電時にも特定区域は安全地帯として氾濫水から保護される、氾濫水の誘導方法およびこの方法の実施に使用される氾濫水の誘導装置を提供することを目的とている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、河川の堤防、溜め池の堤防、港湾の堤防等が決壊するとき氾濫水が流れるであろうと予想される上流側の地下に誘導板を埋めておき、氾濫水が流れると、あるいは流れたとき、さらには流れると予想されるとき、誘導板を地表へ上昇させ、そして誘導板により氾濫水を所定方向へ誘導するように構成することにより達成される。また、他の発明は、誘導板の駆動に水道水を適用することにより達成される。さらには、学校、ビル等の比較的高層の建物には給水タンク、防災用タンク等の貯水槽が備わっている。したがって、このような貯水槽中の水を利用するように構成することにより達成される。貯水槽中の水を利用すれば、水道水が得られないような非常時にも誘導板を上方へ駆動することができる。かくして、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、一般住宅、学校、病院のような公共施設等が建設されている特定区域の、氾濫水が流れると予想される上流側の近傍の地下に誘導板を埋設しておき、氾濫水が発生するとき、あるいは氾濫水が発生する恐れがあるとき、前記誘導板を地表の所定高さまで上昇させて、上昇させた前記誘導板により氾濫水を特定区域から反らして遊水池、放水路、霞堤等へ誘導することにより、特定区域を安全地帯として確保するための氾濫水の誘導方法であって、前記誘導板は、氾濫水の流れ方向を分岐するために平板状部材を曲げた形に構成されている。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の誘導板を、水道水、貯水等の水圧で上昇させるように構成される。そして、請求項3に記載の発明は、一般住宅、学校、病院のような公共施設等が建設されている特定区域の、氾濫水が流れると予想される上流側の近傍の地下に設けられ、氾濫水を特定区域から反らして遊水池、放水路、霞堤等へ誘導する誘導板と、該誘導板を地表の所定高さ位置へ駆動する駆動装置とからなる氾濫水の誘導装置であって、前記誘導板は、氾濫水の流れ方向を分岐するために平板状部材を曲げた形に構成され、前記駆動装置は、水道水、貯水等の水圧で作動するピストンシリンダユニットから構成されている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面により本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明に係わる氾濫水の誘導装置1の設置個所を例示した斜視図である。同図において、参照文字Riは河川を、そしてS1、S2は、例えば一般の住宅、学校、図書館等の公共施設が建てられている第1、2の安全地帯あるいは特定区域をそれぞれ示している。河川Riは地点Dで湾曲しているので、もし堤防Baが決壊するとすると、この地点Dで決壊することが予想され、そして堤防Baよりも低地に位置する第1、2の特定区域S1、S2の方へ向かって、流水の一部が氾濫水として流れることが予想される。そこで、第1、2の特定区域S1、S2の上流端部S’1、S’2および迂回して第1の特定区域S1の側部の方へ流れると予想される部位S”1の近傍の地下に本実施の形態に係わる誘導装置1が埋設されている。そして、実際に堤防Baが決壊して氾濫水が流れると、あるいは氾濫の恐れがあるとき、誘導装置1の誘導板5、5、…が地下室から地表の所定高さ位置まで駆動され、氾濫水は遊水池、放水路、霞堤等へ誘導される。これにより、第1、2の特定区域S1、S2は安全地帯として氾濫水から保護される。このようにして、氾濫水が誘導板5、5、…により誘導されて流れている状態が、図1において多数の矢印で示されている。
【0007】
本発明の実施の形態に係わる氾濫水の誘導装置1は、図2に示されているように、上端縁2、下端縁3および両側縁4、4からなる平板状部材が略直角に曲げられた形の誘導板5を備えている。誘導板5の上端縁2は、後述する地下室U・Rに格納されている状態では地表の一部となるようになっている。そのために、付近の地表と同じ色に着色あるいは芝生で覆われる。その下端縁3には、後述するように第1、2の水圧式のピストンシリンダユニット20、20が取り付けられ、そして両側縁4、4はガイド部となっている。このように構成されている誘導板5は、前述もしたように氾濫水が流れると予想される上流側の所定地点の地下室U・Rに格納あるいは埋設され、有事には地表の所定高さ位置へ駆動されるようになっている。誘導板5をガイドすると共に、氾濫水の水圧を受け止める一対の案内支柱7、7が所定の間隔をおいて地下室U・Rの床面Fから地表の所定高さまで延びている。これらの案内支柱7、7には、誘導板5の側縁4、4をガイドする凹溝8、8が長手方向に形成され、これらの凹溝8、8が向き合った形で床面Fに建てられている。
【0008】
誘導板5を地表へ駆動する駆動装置は、本実施の形態では、2組の第1、2の水圧式のピストンシリンダユニット20、20からなっているので、以下一方の第1の水圧式ピストンシリンダユニット20についてのみ説明し、他方には同じ参照数字を付けて重複説明はしない。第1の水圧式ピストンシリンダユニット20は、テレスコピックに構成されている。すなわち、図2の(ロ)に示されている実施の形態によると、第1、2段の水圧シリンダ21、22から構成されている。さらに詳しくは、地下室U・Rに固定される比較的大径の第1段の水圧シリンダ21と、この第1段の水圧シリンダ21内に往復動自在に設けられている第2段の水圧シリンダ22と、この第2段の水圧シリンダ22内に同様に往復動自在に設けられているピストン25と、このピストン25と一体のピストンロッド26とから構成されている。第2段の水圧シリンダ22の底部は、透孔24が明けられているがピストン部23となり、このピストン部23が第1段の水圧シリンダ21の内周面に密接して往復動するようになっている。このように構成されているピストンロッド26の上端部が、誘導板5の下縁3に固定されている。したがって、給水管35から水道水が供給されると、第1段の水圧シリンダ21のピストンヘッド室に供給される水道水は、透孔24を通って第2段の水圧シリンダ22のピストンヘッド室へも供給される。これにより、第2段の水圧シリンダ22のピストン部23と、ピストン25の受圧面積の差あるいはこれらのピストンヘッド室の容積の差等により、第2段の水圧シリンダ23とピストン25の上昇する速度、あるいは持ち上げる力等は異なるが、最終的にはピストンロッド26が上昇し、誘導板5が所定高さ位置まで駆動されることになる。
【0009】
給水装置30は、図2の(ロ)に示されているように、給水管31を備えている。そして、この給水管31の一方は、開閉バルブ32を介して水道管に接続され、他方は3方弁34、図示されていない逆止弁等が介装されて、2本の分岐管35、35に分岐している。これらの分岐管35、35にはオリフィス36、36が介装され、そして第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20の第1段の水圧シリンダ21、21のピストンヘッド室にそれぞれ接続されている。このように、分岐管35、35には、オリフィス36、36がそれぞれ介装されているので、第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20の上昇位置に差が生じると、駆動力の差により第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20のピストンヘッド室の圧力にも差が生じるが、差が生じると、オリフィス36、36の入口側と出口側との間の差圧も変化する。その結果、オリフィス36、36を流れる水量が変化する。これにより、第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20は、同じ水量で同じように駆動されることになる。
【0010】
本実施の形態によると、開閉バルブ32は安全地帯に配置されている。したがって、河川の氾濫時等に危険に身を晒すことなく安全な場所から、開閉バルブ32を開いて水道水を第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20へ供給し、そして誘導板5を上方の所定位置へ駆動することができる。なお、3方弁34も安全地帯に配置することもできる。また、逆止弁が介装されているので、水道水の供給が何らかの原因でストップしても誘導板5が妄りに下がるようなこともない。なお、3方弁34の一方の管は、排水溝に開口している。
【0011】
次に、作用について説明する。誘導板5、5、…を前述したような所定位置に埋設しておく。通常の状態では、逆止弁の逆止作用を解除し、また3方弁34を図2の(ロ)に示されている状態から排水できる状態へ切り替える。これにより、第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20の水は、逆止弁および3方弁34を通って排水溝に排水される。誘導板5は、自重により、図2には示されていないが、支持部材あるいはストッパに当接するまで下がり、誘導板5、、5…の上端縁2が地表と略同じ高さになる。これにより、誘導板5、5、…の上端縁2が地表の一部となり、誘導板5、5、…が地下室U・Rに埋設されていることを意識する必要が無くなる。また、付近の景観を損なうようなこともない。なお、案内支柱7、7は、誘導板5、5、…の埋設位置の目安となる。
【0012】
河川Riの堤防Baが決壊し氾濫したとき、あるいは雨量等から判断して氾濫の恐れがあるときは、3方弁34を図2(ロ)に示されている位置へ切り替え、そして開閉弁32を開く。そうすると、水道水が給水管31から第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20に、前述した理由により均等に供給される。第2段の水圧式ピストンシリンダユニット22、22およびピストン25、25が上方へ駆動される。したがって、誘導板5、5,…が地表の所定高さ位置へ駆動される。これにより、氾濫水の流れ方向が誘導板5、5、…により強制的に変えられ、遊水池、放水路、霞堤等へと誘導される。氾濫水が誘導されて流れている状態が、図1において多数の矢印で示されている。
【0013】
なお、図2には示されていないが、誘導板5、5、…の上方への駆動量を規制するストッパが第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20あるいは案内支柱7、7に取り付けられているので、水道水を供給し続けても、誘導板5、5、…は所定位置で止まる。このとき、水道水の圧力は、比較的低いので第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20等が破壊されるようなことはない。もし必要ならば、安全のために給水管31にリリーフ弁を介装することもできる。
【0014】
次に、図3により、本発明の参考例を説明する。本発明の実施の形態の構成要素と同じ要素には同じ参照数字あるいは文字を付けて、あるいは同じ参照文字にダッシュ「’」を付けて重複説明はしないが、参考例によると、通常は一対の案内支柱40、40も地下室U・Rに格納され、誘導板5’が地表へ駆動されるとき、案内支柱40、40も地表へテレスコピック的に駆動されるようになっている。すなわち、案内支柱40は、地下室U・Rの床面Fに固定されている所定長さの筒状のガイド部材41と、このガイド部材41に抜き差し自在にガイドされる支柱42とからなっている。ガイド部材41の上方の内側部分には、上下方向に所定の間隔をおいて一対のガイドローラ43、44が取り付けられ、支柱42はこれらのガイドローラ43、44により案内されるようになっている。このようにして、上下方向に案内される支柱42、42の上方部分に誘導板5’の側縁4’、4’が固定されている。また、参考例によると、誘導板5’は平板状になっている。
【0015】
参考例も同様に作用することは明らかである。すなわち、第1、2の水圧式ピストンシリンダユニット20、20に水道水を供給すると、誘導板5’は前述したように上方へ駆動されるが、これに連動して支柱42、42が伸びることは明らかである。このとき、支柱42、42は、上下方向に間隔をおいた一対のガイドローラ43、44により支持されているので、氾濫水の水圧を受け止めることができることも明らかである。なお、氾濫水の大きな水圧を受ける恐れがあるときは、上記したような案内支柱を誘導板の背面に複数本設けることもできる。参考例によると、案内支柱40、40も地下室U・Rに埋設されているので、氾濫水の誘導装置による景観が損なわれるようなことは一切ない。景観をさらに良好に保つために、図3に示されているように、誘導板5’の上端縁2’に土2”を載せ、芝生などを植えて誘導板5’を隠すこともできる。
【0016】
本発明は、上記実施の形態に限定されることなく色々な形で実施できる。例えば、高所に給水タンクが設置されているときは、この給水タンクに給水管を接続しておくと、水道水がストップしても、誘導板を駆動することができる。また、雨水タンク、防災用のタンク等が備えられているときは、これらのタンクに接続することもできる。さらには、水道管に、給水タンク、雨水タンク等に連なった水管を並列的に接続しておくと、非常時にはいずれかにより誘導板を駆動することができる利点もある。なお、埋設箇所によっては誘導板を電動モータ、内燃機関等で駆動するように実施することもできる。
【0017】
オリフィスに代えて圧力補償形流量調整弁を設け、第1、2の水圧式ピストンシリンダユニットに等量の水が供給できるように実施することもできる。なお、水圧式ピストンシリンダユニットの数が、上記実施の形態の数に限定されないことも明らかである。本実施の形態によると、水圧式ピストンシリンダユニットには、水道水が供給されるが、水道水の水圧はそれほど高くはない。したがって、水圧式ピストンシリンダユニットは、腐食の問題がなく、メインテナンスの容易な強化プラスチックから形成することもできる。また、水圧式ピストンシリンダユニットの給水管に遠隔的に操作される自動制御弁を設けることもできるし、誘導盤が妄りに作動しないような安全弁を設けることもできる。なお、上記実施の形態では、誘導板の構成材料については格別に言及されていないが、腐食の問題のないステンレス鋼あるいは合成樹脂から構成することもできる。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、本発明によると、一般住宅、学校、病院のような公共施設等が建設されている特定区域の、氾濫水が流れると予想される上流側の近傍の地下に誘導板を埋設しておき、氾濫水が発生するとき、あるいは氾濫水が発生する恐れがあるとき、前記誘導板を地表の所定高さまで上昇させて、上昇させた前記誘導板により氾濫水を特定区域から逸らして遊水池、放水路、霞堤等へ誘導するので、氾濫水があふれても、特定区域は安全地帯として確保されるという本発明に特有の効果が得られる。したがって、本発明によると、河川の上流に徒に多くのダムを建設して、あるいは河川の堤防等をコンクリートで固めて自然環境を破壊することなく、特定区域を氾濫水から保護することができる。また、他の発明によると、誘導板は水道水、貯水等の水圧で駆動されるので、氾濫水の誘導装置が安価であると共に、停電時のような非常時にも特定区域は安全地帯として氾濫水から保護される。さらには、氾濫水の誘導装置が地下に埋設されているので、特定区域の近傍の景観が損なわれるようなこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる氾濫水の誘導装置の埋設位置および作動状態を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す図で、その(イ)は全体を模式的に示す斜視図で、その(ロ)は水圧式ピストンシリンダユニットの実施の形態を示す断面図である。
【図3】参考例を一部断面にして模式的に示す正面図である。
【符号の説明】
1、1’ 誘導装置 5、5’ 誘導板
7 案内支柱 20 水圧式ピストンシリンダユニット
30 給水装置 40 案内支柱
S1、S2 第1、2の安全地帯
S’1、S’2 第1、2の安全地帯の上流端部
Ri 河川 Ba 堤防

Claims (3)

  1. 一般住宅、学校、病院のような公共施設等が建設されている特定区域の、氾濫水が流れると予想される上流側の近傍の地下に誘導板を埋設しておき、氾濫水が発生するとき、あるいは氾濫水が発生する恐れがあるとき、前記誘導板を地表の所定高さまで上昇させて、上昇させた前記誘導板により氾濫水を特定区域から反らして遊水池、放水路、霞堤等へ誘導することにより、特定区域を安全地帯として確保するための氾濫水の誘導方法であって、
    前記誘導板は、氾濫水の流れ方向を分岐するために平板状部材を曲げた形に構成されていることを特徴とする氾濫水の誘導方法。
  2. 請求項1に記載の誘導板を、水道水、貯水等の水圧で上昇させる氾濫水の誘導方法。
  3. 一般住宅、学校、病院のような公共施設等が建設されている特定区域の、氾濫水が流れると予想される上流側の近傍の地下に設けられ、氾濫水を特定区域から反らして遊水池、放水路、霞堤等へ誘導する誘導板と、該誘導板を地表の所定高さ位置へ駆動する駆動装置とからなる氾濫水の誘導装置であって、
    前記誘導板は、氾濫水の流れ方向を分岐するために平板状部材を曲げた形に構成され、
    前記駆動装置は、水道水、貯水等の水圧で作動するピストンシリンダユニットから構成されていることを特徴とする氾濫水の誘導装置。
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